JP3385386B2 - アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法 - Google Patents

アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法

Info

Publication number
JP3385386B2
JP3385386B2 JP11314993A JP11314993A JP3385386B2 JP 3385386 B2 JP3385386 B2 JP 3385386B2 JP 11314993 A JP11314993 A JP 11314993A JP 11314993 A JP11314993 A JP 11314993A JP 3385386 B2 JP3385386 B2 JP 3385386B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lyase
ala
alginate
arg
gly
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11314993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06319569A (ja
Inventor
幸作 村田
光 木村
士朗 阿部
智弘 久野
稔 西村
善政 米本
哲男 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Chemical Co Ltd
Gunze Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Gunze Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Chemical Co Ltd, Gunze Ltd filed Critical Otsuka Chemical Co Ltd
Priority to JP11314993A priority Critical patent/JP3385386B2/ja
Publication of JPH06319569A publication Critical patent/JPH06319569A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3385386B2 publication Critical patent/JP3385386B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルギン酸リアーゼ発
現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法に関する。
【0002】本明細書において、アルギン酸には、アル
ギン酸の塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのア
ルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのア
ルカリ土類金属塩や、アルギン酸のプロピレングリコー
ル誘導体、アセチル誘導体などのエステルも含まれる。
【0003】
【従来の技術】昆布、ワカメなどの褐藻類に20〜50
重量%程度(乾物換算)含まれる主要な構成多糖である
アルギン酸は、D−マンヌロン酸とL−グルロン酸とか
らなる、ヘテロポリマー又はブロックポリマーであると
されている。而して栄養学的には食物繊維としての機能
があり、特にアルギン酸のカリウム塩はK−Na交換能
を有し、体内のNaを排泄する作用があると言われてい
る。この様な特性を有するアルギン酸を食品に適用でき
れば、食品の生理的機能を高め得ることは明らかであ
る。ところが、アルギン酸は水に溶解すると極めて高粘
性を示すため、一般の食品に適用することは著しく困難
である。アルギン酸水溶液の粘度を低下させるために
は、アルギン酸リアーゼによりアルギン酸を分解するこ
とが有効であると予想される。
【0004】一方白色人種には、シュードモナス・エル
ジノーサ(Pseudomonasaeruginos
a)の呼吸器感染により、該細菌が産生するアルギン酸
を主成分とする粘稠物が肺に蓄積して気管支を閉塞し、
死に至らしめる嚢胞性線維症(Cystic fibr
osis)という先天性疾患が1000〜2000人に
1人の割合で認められている。この疾患の治療には、抗
生物質や消化酵素が用いられているがその効果は不充分
であり、かかる細菌由来アルギン酸に対して高活性を有
するアルギン酸リアーゼの開発が望まれている。
【0005】従来アルギン酸リアーゼは、細菌、褐藻、
貝などに存在し、細菌ではシュードモナス属、ビブリオ
属又はクレブシェラ属に属する細菌がアルギン酸リアー
ゼを産生することが知られている。しかしながら、これ
らの細菌のアルギン酸リアーゼ産生能は非常に低く且つ
産生されるアルギン酸リアーゼのアルギン酸分解能が非
常に低いため、工業的規模でアルギン酸を低分子化する
のに充分な量のアルギン酸リアーゼを得るには多大なコ
ストが必要になり、実質的には不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、優れたア
ルギン酸分解能を有する新規なアルギン酸リアーゼを、
土壌から分離した特定種の細菌から得ることに成功し、
先に特許出願した(特開平5−15387号、特願平4
−348465号)。
【0007】而して前記細菌は、従来知られているアル
ギン酸リアーゼ産生菌に比し、高収量でアルギン酸リア
ーゼを産生し得るが、より一層の高収量化が望まれてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、前記アルギン酸リア
ーゼの遺伝子配列を解析して遺伝子を合成し、これを微
生物に導入することにより、アルギン酸リアーゼ産生能
が極めて高い微生物種を製することができ、よってアル
ギン酸リアーゼの収量を飛躍的に増加し得ることを見い
出し、ここに本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、配列番号:1で示され
る塩基配列を有するアルギン酸リアーゼ発現遺伝子を提
供するものである。
【0010】更に本発明は、上記のアルギン酸リアーゼ
発現遺伝子の導入により形質転換された微生物を培養
し、得られる培養物からアルギン酸リアーゼを単離する
ことを特徴とするアルギン酸リアーゼの製造法をも提供
する。
【0011】本発明のアルギン酸リアーゼ発現遺伝子
は、下記表1乃至表5記載の理化学的性質を有するアル
ギン酸リアーゼAl−I、Al−II−2及びAl−III
をコードするものである。アルギン酸リアーゼAl−II
−2及びAl−III は特願平4−348465号記載の
酵素であり、アルギン酸リアーゼAl−Iは特開平5−
15387号に「OTC−6由来酵素Al−I」として
記載されている。
【0012】以下各酵素を次の通り略記する。
【0013】アルギン酸リアーゼAl−I:「Al−
I」又は「Al−Iリアーゼ」 アルギン酸リアーゼAl−II−2:「Al−II−2」又
は「Al−II−2リアーゼ」 アルギン酸リアーゼAl−III :「Al−III 」又は
「Al−III リアーゼ」
【0014】
【表1】 分子量は、セファデックスG−150(ファルマシア社
製、スウェーデン)を用いたゲル濾過クロマトグラフィ
ーにより決定した。ゲル濾過の結果を図1(a)及び図
4(c)に示す。蛋白質の溶出位置は、矢印により示さ
れる。マーカー蛋白質としては、a:牛血清アルブミン
(67kDa)、b:オブアルブミン(43kDa)、
c:キモトリプシノーゲンA(25kDa)及びd:リ
ボヌクレアーゼA(13.7KDa)を用いた。
【0015】具体的には、酵素液を、10mMトリス−
塩酸緩衝液(pH7.0)で平衡化したセファデックス
G−150を充填した目盛り付カラムに流してゲル濾過
し、酵素を4℃にて前記緩衝液で溶出し、4分毎に3.
0mlずつ集めて分子量を測定した。
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】 酵素のN末端のアミノ酸配列を、アミノ酸誘導体分析機
(商品名:バイオシステム 120A PTH分析機、
バイオシステム社製、米国)を連結したプロテイン・シ
ークエンサー(商品名:バイオシステム477A、バイ
オシステム社製、米国)を用いて決定した。
【0018】
【表4】 M/G:マンヌロン酸残基/グルロン酸残基の比 nd:測定せず アルギン酸ナトリウム(M/G,nd)※:シグマケミ
カル社製 アルギン酸ナトリウム(M/G;0.4〜0.5):大
日本製薬(株)製 アルギン酸ナトリウム(M/G;1.4〜1.5):大
日本製薬(株)製 アルギン酸カリウム(M/G,nd):君津化学(株)
製 アルギン酸プロピレングリコール(M/G,nd):君
津化学(株)製 アルギン酸#1:シュードモナス・エルジノーサNo.
10−91−25培養物から単離されたもの アルギン酸#1a:アルギン酸#1をpH9.0にて10
0℃で30分間加熱処理したもの アルギン酸#2:シュードモナス・エルジノーサNo.
2−91−18の培養物から単離されたもの
【0019】
【表5】 上記3種のアルギン酸リアーゼは、本発明者が土壌中か
ら分離したフラボバクテリウム・スピーシーズ(Fla
vobacterium sp.)OTC−6(以下単
に「OTC−6株」という)を培養することにより得ら
れたものである。OTC−6株の培養の詳細は特開平5
−15387号公報に記載されている。OTC−6株の
培養条件を変化させると、Al−I、Al−II−2及び
Al−III を生産させることができる。
【0020】本発明遺伝子は、通常の遺伝子組み換え技
術に従って製造できる。例えば、まずフラボバクテリウ
ム・スピーシーズOTC−6の細胞から染色体DNAを
抽出し、これをベクタープラスミドに挿入し、該プラス
ミドを適当な宿主に組み込んで染色体DNAライブラリ
ーを作製し、これにより目的とするクローンをスクリー
ニングし、該クローンが有するDNA塩基配列を解析す
ればよい。
【0021】染色体DNAの抽出は、公知の方法に従っ
て実施できる。例えば、SDSで蛋白質を溶解・消化し
た後エタノールなどの適当な溶媒中に投入して染色体D
NAを析出させればよい。この操作をアガロースゲル中
で行ってもよい。更に細胞懸濁液をフェノール抽出する
ことによっても染色体DNAを得ることができる〔サイ
トウ及びミウラの方法、Preparation of
transforming deoxyribonu
cleic acid by phenoltreat
ment、Biochim.Biophys.Act
a,72,619−629(1963)〕。
【0022】上記で得られる染色体DNAをベクターに
組み込んだ後、宿主に導入して該宿主を形質転換させ、
染色体DNAライブラリーを作製する。該ベクターとし
ては公知のものが使用でき、例えば、pBR322プラ
スミド、pkk223プラスミドなどを挙げることがで
きる。宿主としても公知の微生物などを使用でき、例え
ば、大腸菌、枯草菌などの細菌、酵母、放線菌などを挙
げることができる。染色体DNAをベクターに組み込む
には公知の方法が採用でき、例えば、DNAの切断、結
合、リン酸化などを目的とする手法、各種制限酵素処
理、DNAリガーゼ、ポリヌクレオチドキナーゼ、DN
Aポリメラーゼなどによる酵素処理などを適宜組み合わ
せて行うことができる。用いられる酵素も市販品として
容易に入手できる。また形質転換法としても公知の方法
が採用でき、例えば、塩化カルシウム法〔Mande
l,M.及びHiga,A.、Calcium−dep
endent bacteriophage DNA
infection、J.Mol.Biol.,53,
159−162〕などを挙げることができる。また宿主
として酵母や放線菌などを用いる場合には、例えば、等
張液中でポリエチレングリコールの存在下に処理する方
法、Li、Rbなどのアルカリ金属で処理する方法など
を採用できる。
【0023】染色体DNAライブラリーより目的クロー
ンをスクリーニングするには、例えば、合成オリゴヌク
レオチドプローブを用いる方法、セレクティブ・ハイブ
リダイゼイション・トランスレイション法、サザンハイ
ブリダイゼーション法〔Southern,E.M.D
etection of specific sequ
ence among DNA fragments
separatedby gel electroph
oresis.、J.Mol.Biol.,503−6
29(1963)〕などを採用できる。
【0024】かくして得られる目的遺伝子の塩基配列の
解析及び決定は、マキサム−ギルバート法〔Maxam
−Gilbert method,Meth.Emzy
m.,65,499−560(1980)〕、M13フ
ァージを用いるジデオキシ法〔Messing J.
and Vieira,J.,Gene,19,269
−276(1982)、New M13 vector
s for cloning、Methods Enz
ymol.,101,20−78(1983)〕、サン
ガー法〔F.Sanger,et al.,Proc.
Nalt.Acad.Sci.,U.S.A.,74
5463(1977)、Sanger,F.et a
l.,DNA sequencing with ch
ain−terminating inhibitor
s、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,
80,2432−2436(1983)〕などにより行
うことができる。
【0025】上記各操作における遺伝子などの単離・精
製も、例えばアガロースゲル電気泳動、ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動、パルスフィールドゲル電気泳動など
の通常の方法に従えばよい。
【0026】かくして得られる本発明の遺伝子を用いて
Al−Iリアーゼ、Al−II−2リアーゼ及びAl−II
I リアーゼを製造するには、該遺伝子を適当な微生物に
導入して形質転換し、かかる形質転換微生物を培養し、
得られる培養物から前記酵素種を分離すればよい。
【0027】本発明遺伝子を宿主すなわち微生物に導入
するには上記した様な公知の方法を採用できるが、前記
酵素種を大量に得るために上流に強く発現するプロモー
ターをつけておくのが好ましい。大腸菌を例にとれば、
トリプトファン合成酵素遺伝子(trp)、β−ガラク
トシダーゼ遺伝子(lac)、アルカリ性ホスファター
ゼ遺伝子(phoA)などのプロモーターやλファージ
のPL プロモーターなどを挙げることができる。更にt
rpの前半とlacの後半をつないだtacプロモータ
ーなども利用できる。また枯草菌ではグルコン酸オペロ
ンやプロテアーゼ、α−アミラーゼ遺伝子のプロモータ
ー、酵母菌では解糖系の酵素やホスファターゼ遺伝子の
プロモーターなどを挙げることができる。
【0028】得られる形質転換微生物の培養は、適当な
培地中にて該宿主の生育に適した条件で行えばよい。該
条件とは、例えば、培養温度、培養時間、好気的又は嫌
気的などである。培養により得られる酵素は、通常の分
離精製手段により培養物から単離できる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、アルギン酸リアーゼ遺
伝子を微生物に導入することにより、アルギン酸リアー
ゼ産生能が極めて高い微生物種を製することができ、よ
ってアルギン酸リアーゼの収量を飛躍的に増加し得る。
【0030】
【実施例】以下に参考例及び実施例を挙げ、本発明を一
層明瞭なものとする。
【0031】なおアルギン酸リアーゼの活性は、アルギ
ン酸リアーゼがアルギン酸を分解することにより生成す
る非還元末端のC4 −C5 間に2重結合を有する糖が2
35nmに特異的な吸光度上昇を示すことを利用して測
定した。
【0032】すなわち酵素活性の測定は、濃度0.2%
のアルギン酸水溶液1.0ml、200mMトリス−塩
酸緩衝液(pH7.0)0.5ml及び酵素液0.1m
lを混合し、水0.4mlを加えて全量2.0mlと
し、25℃で5分間反応させた後反応を停止させ、23
5nmの吸光度を測定した。酵素活性は、1分間に23
5nmの吸光度を「1」上昇させる酵素量を1単位
(U)とし、酵素1mg当たりに換算して示す。
【0033】基質としては、海草(Eisenia b
icyclis)から単離されたアルギン酸ナトリウム
(平均分子量25700、粘度1000cps、シグマ
ケミカル社製、米国)及び嚢胞性線維症患者の肺から分
離された粘稠菌シュードモナス・エルジノーサNo.1
0−91−25(米国、イリノイ大学、A.M.Cha
krabarty博士)の培養物から単離したアルギン
酸を用いた。この細菌由来のアルギン酸は、o−アセチ
ル化 β(1−4)結合D−マンヌロン酸とそのC5エ
ピ異性体であるL−グルロン酸との鎖状共重合体である
が、アセチル化度が高く、この点で海草アルギン酸とは
区別される。
【0034】上記細菌由来アルギン酸の単離は具体的に
は以下の様にして行った。すなわち上記粘稠菌をTSB
培地(ディフコ・ラボラトリー社製、米国)で30℃の
温度下好気的に24時間培養し、培養物を遠心分離して
菌体を除去し、上澄液に2倍量(v/v)の無水エタノ
ールを加え、4℃で20時間放置した。析出したアルギ
ン酸を遠心分離により集め、室温下95%エタノールで
2回洗浄した後、水に溶解させた。アルギン酸であるこ
との確認は、スタンダードとして上記シグマケミカル社
製海草アルギン酸ナトリウムを用い、カルバゾル法によ
って行った。 参考例1(Al−II−2リアーゼの製造)1. 培養及び菌体抽出物の調製 0.2%アルギン酸ナトリウム、0.1%硫酸アンモニ
ウム、0.05%硫酸マグネシウム7水和物、0.1%
リン酸2水素1カリウム、0.4%リン酸1水素2ナト
リウム12水和物及び0.05%酵母エキスを含む培地
(pH7.2)12リットル中にて、フラボバクテリウ
ム・スピーシーズOTC−6(以下「菌株Al」とい
う)を好気的に30℃で20時間培養した。菌体60g
を集め、一度0.85%の冷食塩水で洗浄し、100m
lの5.0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)に懸
濁し、0℃の温度下9キロヘルツで10分間超音波処理
した。得られた均一物を4℃にて25000gで30分
遠心分離し、上澄液(菌体抽出物)をAl−II−2リア
ーゼ源として用いた。2. CMセルロースカラムによる精製 菌体抽出物(160ml、4970mg蛋白質)を、1
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)で平衡化した
CMセルロースカラム(4.6cm×46cm)にかけ
て蛋白質を吸着させ、塩化ナトリウム濃度0〜0.6モ
ルの直線勾配を持った10mMトリス−塩酸緩衝液(p
H7.0、4000ml)で溶出し、10分毎に20m
lずつ集めた。塩化ナトリウム濃度が約0.15モルの
ところで溶出した活性を有するフラクションを得た。3. ヒドロキシアパタイトカラムによる精製 上記で得られた活性を有するフラクション(1235m
l、608mg蛋白質)を直接、5.0mMリン酸カリ
ウム緩衝液(pH7.0)で平衡化したヒドロキシアパ
タイトカラム(4.6cm×26cm)に流し、吸着し
た蛋白質を0〜0.5モルの直線濃度勾配を持つリン酸
カリウム緩衝液で溶出し、10分毎に15mlずつ集め
た。濃度が約0.3モルのところで溶出した、活性を有
するフラクションを得た。4. ブチルトヨパール650Mカラムによる精製 上記で得られた活性フラクション(284ml、34.
8mg蛋白質)を30%硫酸アンモニウムで飽和し、3
0%硫酸アンモニウム飽和−5.0mMリン酸カリウム
緩衝液で前もって平衡化したブチルトヨパール 650
Mカラム(東ソー(株)製、1.5cm×15cm)に
かけ、吸着した蛋白質を前記30〜0%硫酸アンモニウ
ム飽和緩衝液で溶出し、5分毎に10mlずつ集めた。
非吸着フラクションを集め、アミコンPM10膜を用い
た限外濾過により約5mlに濃縮し、Al−II−2リア
ーゼを主成分とする酵素液を得た。5. トヨパールHW−55カラムによる精製 得られた酵素液(5ml、10mg蛋白質)を、5.0
mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)で平衡化した
トヨパールHW−55カラム(ビニルポリマー、東ソー
(株)製、2.6cm×74cm)にかけ、酵素を前記
と同じ緩衝液で溶出し、3分毎に4mlずつ集めた。活
性を有するフラクション(No.79〜83)を集め、
上記と同様に濃縮してAl−II−2リアーゼを含む酵素
液を得た。これを、Al−II−2リアーゼの性質を調べ
る試料として用いた。 〔SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動〕上記試料
をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供した。
結果を図1(b)に示す。図1(b)から、Al−II−
2リアーゼは分子量25000の単一蛋白質バンドとし
て移動することが判る(レーン2)。なおマーカー蛋白
質としては、上からミオシン(H鎖)、ホスホリラーゼ
b、牛血清アルブミン、オボアルブミン、α−キモトリ
プシノーゲン、β−ラクトグロブリン及びリゾチームを
用いた(レーン1)。 参考例2(Al−III リアーゼの調製)1. 培養及び菌体抽出物の調製 2トン容醗酵タンクにて、フラボバクテリウム・スピー
シーズOTC−6を1400リットルのALG培地
〔1.0%アルギン酸ナトリウム(シグマケミカル社
製)、0.1%硫酸アンモニウム、0.05%硫酸マグ
ネシウム7水和物、0.1%リン酸2水素カリウム、
0.4%リン酸水素二ナトリウム・12水和物、0.0
5%酵母エキス(ディフコ・ラボラトリー社製、米
国):pH7.2〕に1.2%接種し、30℃で17時
間培養した。培養は攪拌下(170rpm)、200リ
ットル/分の割合で空気を供給しながら行った。
【0035】100リットルの培養液から得た菌体35
0gを一度0.85%の冷食塩水で洗浄し、5リットル
の5.0mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0、以下
「KPB緩衝液」という)に懸濁し、続いてこの菌体懸
濁液を3リットル/時の割合で、径0.1mmのガラス
ビーズを70容量%含ませて菌体破砕機〔商品名:ダイ
ノーミル(DYNO−MILL)−KDL、シンマルエ
ンタープライズコーポレーション社製〕に通し、得られ
た液を4℃の温度下25000gで30分間遠心分離
し、上澄液を得た。上澄液(菌体抽出物)をアルギン酸
リアーゼ源として用いた。2. DEAE−セルロファインカラムによる精製 菌体抽出物(5.54リットル、51.2g蛋白質)
を、5.0mMKPB緩衝液(pH7.0)で平衡化し
たDEAE−セルロファインカラム(4.6cm×18
cm、生化学工業(株)製)に流して蛋白質を吸着し、
該蛋白質を食塩の濃度勾配(0〜0.5M)の5.0m
MKPB緩衝液(pH7.0、2000ml)で溶出
し、5分毎に25mlずつ集めた。3. ヒドロキシアパタイトカラムによる精製 上記で得られたフラクションのうち、非吸着フラクショ
ン(6.05リットル、18.9g)を、5.0mMK
PB緩衝液(pH7.0)で平衡化したヒドロキシアパ
タイトカラム(12cm×18cm)に通した。吸着し
た蛋白質を、順次20mM(4リットル)、40mM
(8リットル)及び100mM(8リットル)のKPB
緩衝液(pH7.0)で溶出し、9分毎に500mlず
つ集めた。
【0036】各フラクションのアルギン酸リアーゼ活性
を図2に示す。アルギン酸リアーゼ活性は、基質とし
て、シグマケミカル社製の海草由来アルギン酸ナトリウ
ム(■)及びシュードモナス・エルジノーサNo.10
−91−25の培養物から単離された細菌由来アルギン
酸(□)を用いて測定した。図2から、ヒドロキシアパ
タイトカラムクロマトグラフィーにより、アルギン酸リ
アーゼは2つのピーク(ピークI及びII)に分離するこ
とが判る。ピークIIのフラクションは、電気泳動によ
り、Al−Iリアーゼ(分子量60,000)及びAl
−II−2リアーゼ(分子量25,000)の2種を含ん
でいることが判る。細菌由来アルギン酸に対するピーク
Iの活性は、ピークIIのそれよりも高い。
【0037】なお電気泳動は、SDSの存在下にポリア
クリルアミドゲルを用いて行った。具体的には、酵素液
40μlを12%SDS−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動にかけ、染色液(エタノール45%、酢酸10%、
水40%、コマジーブリリアントブルーG 0.25
%)中にて、37℃で3時間振盪し、脱色液(エタノー
ル25%、酢酸7%)で数回脱色して蛋白質バンドを確
認した。4. ブチル−セファロースF.F.カラムによる精製 細菌由来アルギン酸に対して高活性を示す上記ピークI
について更に精製を行った。すなわち、ピークIのフラ
クション(2.64リットル、984mg蛋白)を40
%硫酸アンモニウムで飽和し、これを40%硫酸アンモ
ニウム飽和−5.0mMKPB緩衝液(pH7.0)で
平衡化したブチル−セファロースF.F.カラム(4.
6cm×10cm、ファルマシア社製)に通した。カラ
ムに吸着した酵素を、硫酸アンモニウムの直線濃度勾
配:40〜0%の5.0mMKPB緩衝液(pH7.
0、3300ml)で溶出し、4分毎に25mlずつ集
めた。5. セファクリルS−200HRカラムによる精製 上記で得られたフラクションのうち、硫酸アンモニウム
濃度が約30%である、活性を示すフラクションを集
め、透析膜〔商品名:アミコンPM10、グレースジャ
パン(株)製〕を用いて66ml(218mg蛋白質)
に濃縮し、その後5.0mMKPB緩衝液(pH7.
0)で平衡化したセファクリルS−200HRカラム
(5.0cm×60cm、ファルマシア社製)に通し
た。蛋白質を5.0mMKPB緩衝液(pH7.0)で
溶出し、4分毎に12mlずつ集めた。6. S−セファロースF.F.カラムによる精製 上記で得られたフラクションのうち、活性を示すフラク
ション(フラクションNo.58〜70)を集め(17
6ml、153mg蛋白質)、5.0mMKPB緩衝液
(pH7.0)で平衡化したS−セファロースF.F.
カラム(4.6cm×6.0cm、ファルマシア社製)
に通し、吸着した蛋白質を直線pH勾配〔5.0mMK
PB緩衝液(pH7.0)−5.0mMリン酸二カリウ
ム(pH8.6)、1000ml〕で溶出し、5分毎に
10mlずつ集めた。
【0038】各フラクションのpHとアルギン酸リアー
ゼ活性の関係を図3に示す。△;pH、●;アルギン酸
リアーゼ活性、▲;280nmの吸収(A280 )。アル
ギン酸リアーゼ活性は基質として細菌由来アルギン酸を
用いて測定した。図3から、Al−III リアーゼのリア
ーゼ活性がピークI′及びII′に分離することが判る。
ピークI′はpH7.2、ピークII′はpH7.3でそ
れぞれ溶出した。
【0039】ピークI′及びII′のフラクション(N
o.40、55、60及び65)を、ポリアクリルアミ
ドゲル−電気泳動で分析した。結果を図4(a)及び図
4(b)に示す。図4(a)はSDSの非存在下及び図
4(b)は存在下に電気泳動を行った。図4(a)及び
図4(b)のレーン1,2,3及び4は、それぞれフラ
クション40、55、60及び65を示す。更に図4
(b)のレーン5はマーカー蛋白質であり、該蛋白質と
しては牛血清アルブミン(66KDa)、卵オブアルブ
ミン(45KDa)、グリセルアルデヒド−3−ホスフ
ェートデヒドロゲナーゼ(36KDa)、炭酸脱水酵素
(29KDa)及びトリプシノーゲン(24KDa)を
用いた。図4(a)から、単一蛋白質である、ピーク
I′のフラクション(No.40)とピークII′のフラ
クション(No.60及び65)の存在が示唆された。
フラクションNo.55は、ピークI′及びII′の蛋白
質と同一分子量の2種の蛋白質を含んでいた。
【0040】ピークI′及びII′の蛋白質をそれぞれA
l−III −1及びAl−III −2リアーゼとした。しか
し、Al−III −1及びAl−III −2リアーゼをSD
Sポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけると、フラク
ションNo.55の蛋白質と同様に、全ての蛋白質(A
l−III −1及びAl−III −2リアーゼ)が分子量3
8000と35000の2種の蛋白質に分離した。更
に、Al−III −1とAl−III −2リアーゼのN末端
アミノ酸配列は一致した。このことから、ピークI′及
びII′に分離したアルギン酸リアーゼは基本的に同一で
あり、還元剤の存在下でのSDS処理により2種の異な
る形態をとるものと考えられる。
【0041】Al−III −1及びAl−III −2蛋白質
の分子量は、セファデックスG−150カラムのゲル濾
過により測定した。結果を図4(c)に示す。 実施例1 菌株Alを上記参考例1と同様に培養し、菌体を集め、
一度0.85%の冷食塩水で洗浄し、100mlの5.
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)に懸濁し、0
℃の温度下9キロヘルツで10分間超音波処理した。得
られた細胞懸濁物にフェノールを加え、染色体DNAを
抽出し、制限酵素EcoRI〔宝酒造(株)製〕で処理
し、染色体DNA断片を得た。一方、pkk223−3
〔大腸菌由来ベクタープラスミド、ファルマシア社製〕
を前記制限酵素で処理し、アルカリホスファターゼで脱
リン酸化した。これと前記染色体DNA断片をライゲー
ションし、該断片を挿入したハイブリッドプラスミドを
調製した。ライゲーションには、宝酒造(株)製のライ
ゲーション・キットを用いた。得られたハイブリッドプ
ラスミドを0.7%アガロースゲル電気泳動により単離
した。
【0042】氷冷下、50mM塩化カルシウム水溶液に
大腸菌DH1〔Escherichia coli D
H1・F- ,recA1,endA1,gyrA96,
thi1,hsdR17(rk - ,mk + ) supE
44,relA,λ- 〕の細胞を入れ、更に上記ハイブ
リッドプラスミドを加えて大腸菌DH1に該プラスミド
を導入し、形質転換を行った。
【0043】得られた形質転換体を、アンピシリン(6
0μg/ml)を含むALG培地(0.5%肉エキス、
1.0%バクトペプトン、0.5%塩化ナトリウム、
1.5%アルギン酸ナトリウム、1.5%寒天、pH
7.2)のプレートで30℃で5日間培養した後、プレ
ート表面に1.0モルCaCl2 10mlを塗布し、ハ
ローを形成するコロニーを選別し、アルギン酸リアーゼ
をコードする遺伝子を持つ形質転換株ALY1を得た。
該株に導入したハイブリッドプラスミドをハイブリッド
プラスミドpALY1という。試験例1(サザン・ブロ
ット・ハイブリダイゼイション)上記ハイブリッドプラ
スミドpALY1は、大腸菌由来ベクタープラスミドp
KK223−3に菌株AlのAl−Iリアーゼに相当す
る遺伝子を含む染色体DNA断片(7.0kb)を含ま
せたものである。該染色体DNA断片の起源を同定する
ために以下の試験を行った。
【0044】すなわちフェノール処理により、菌株Al
及び大腸菌DH1から染色体DNAを単離した。この染
色体DNAを0.7%アガロースゲル電気泳動により分
離し、該ゲルとナイロン膜〔(Hybond−N fi
lter、アマーシャム−ジャパン(Amersham
−Japan)社製〕を密着させ、ゲルの側に緩衝液を
染み込ませた吸い取り紙をあて、ナイロン膜の側には乾
燥した吸い取り紙をあてることにより、染色体DNAを
ナイロン膜に転写した。
【0045】ハイブリダイゼーションプローブとして
は、上記ハイブリッドプラスミドpALY1の7.0k
bの挿入物をランダム・プライマー・DNA・ラベリン
グキット〔アマーシャム−ジャパン社製〕を用いて〔α
32P〕dCTP〔3000Ci/ミリモル、アマーシ
ャム−ジャパン社製〕でラベリングしたものを用いた。
【0046】68℃で20時間ハイブリダイゼーション
した後、ナイロン膜を1×SSC及び0.1×SSC
(1×SSCは0.15M塩化ナトリウム+0.015
Mクエン酸ナトリウム)で洗浄し、背景を最小に絞って
富士X線フィルムを室温で20時間露出し、該フィルタ
ーの放射能写真を撮影した。結果を図5に示す。
【0047】図5から、上記ハイブリダイゼーションプ
ローブは菌株Alから得られた染色体DNAとは雑種形
成するが、大腸菌DH1のそれとは雑種形成しないこと
が判った。よって、ハイブリッドプラスミドpALY1
の7.0kb挿入物は、菌株Al由来のものであること
が判った。
【0048】なお図5において、レーン1:菌株Alの
染色体DNA、レーン2:大腸菌DH1の染色体、レー
ン1′:レーン1の染色体DNAとpALY1のラベリ
ング7kb断片のサザン・ハイブリダイゼーション、レ
ーン2′:レーン2の染色体DNAとpALY1のラベ
リング7kb断片のサザン・ハイブリダイゼーションを
示す。 試験例2(DNA配列) ハイブリッドプラスミドpALY1におけるAl−Iリ
アーゼのコード部位を決定するために、以下の試験を行
った。すなわちメシング(Messing)の方法に従
って、ハイブリッドプラスミドpALY1から7種の断
片DNAを調製し、0.7%アガロースゲル電気泳動に
より分離回収した。得られた7種の断片DNAをベクタ
ープラスミドpKK223−3に挿入してハイブリッド
プラスミドを製し、これらを大腸菌DH1に導入して形
質転換させた。得られた7種の形質転換体のアルギン酸
リアーゼ活性を測定した。
【0049】図6に7種の断片DNAの大きさ及び比活
性(unit/mg蛋白質)を示す。比活性とはE.b
icyclisから単離されたアルギン酸ナトリウム
(平均分子量25700、1.0Pa・s)を基質とし
て測定されたアルギン酸リアーゼ活性を言う。■はベク
タープラスミドpKK223−3を、また□は断片DN
Aを示す。制限酵素としては、B:BalI、E:Ec
oRI、K:KpnI、P:PvuII、S:Sph
I、及びX:XhoIを用いた。
【0050】図7のpALY1−1、−2及び−3を持
つ3種の形質転換体はアルギン酸リアーゼ活性を示し、
その活性のレベルは、pALY1で形質転換された大腸
菌DH1の細胞と殆ど同じであった。pALY1−3
は、Al−Iリアーゼ(分子量60000)をコードす
るのに十分な最小の挿入物(2.2kb)を含んでい
た。
【0051】該挿入物(XhoI−BalI断片)をM
13mp18及びM13mp19ファージベクター〔い
ずれも宝酒造(株)製〕にサブクローンし、単鎖DNA
を得、その塩基配列をDNAシークエンサー(商品名:
DNASIS、日立(株)製)を用いて分析したとこ
ろ、該挿入物は長さ2176bpで、配列番号:1で示
される塩基配列を有していることが判った。
【0052】この結果は、2種の可能なオープンリーデ
ィングフレーム(open reading fram
e)すなわち+1から始まり+1866で終わるもの
(ORF1)及び+70から始まり+1866で終わる
もの(ORF2)が存在することを示しているが、分子
量67000以上で弱いアルギン酸リアーゼ活性を示す
蛋白質が、pALY1を有する大腸菌DH1の細胞抽出
物の部分的な精製サンプルから検出されたことから、O
RF1がAl−Iリアーゼのオープンリーディングフレ
ームと考えられる。該ORF1は1866bpからな
り、622のアミノ酸を有するポリペプチドをコードで
きる。
【0053】上記のAl−IリアーゼのN末端アミノ酸
配列及びAl−I′リアーゼのN末端アミノ酸配列は、
55番のヒスチジン(His)から74番アラニン(A
la)までの推定配列と一致していた。それゆえ、まず
分子量69153の前駆物質が合成され、該前駆物質の
54番目のアラニンと55番目のヒスチジンの結合を切
断して分子量5472のポリペプチド(すなわちMet Hi
s Ala Phe Gly Ile Leu Ala Thr Thr Arg Val Gly Ala
Ala Arg Glu Lys Ser Gly Asp Ser Ser Met Phe Asp Il
e Pro Phe Pro Gly His Gly Arg Arg Leu Ala Val Ala
Ala Leu Ala Phe Ala Gly Cys Ala Phe Ala Gly Ser Le
u Gln Ala )を取り除くことにより、完全な形のAl−
Iリアーゼが形成されるものと考えられる。
【0054】菌株Alは3種のアルギン酸リアーゼすな
わち分子量60000のAl−I、分子量25000の
Al−II−2及び分子量38000のAl−III を生産
する。Al−II−2とAl−III の分子量の和は、Al
−Iのそれとほぼ一致する。Al−IリアーゼのN末端
アミノ酸配列は、Al−III リアーゼのそれと一致する
(55番目のヒスチジンから74番目のアラニンまでの
アミノ酸配列)。更に、塩基配列中、414番目のアラ
ニンから433番目のバリンまでのアミノ酸配列は、A
l−II−2リアーゼのN末端の最初の20個のアミノ酸
配列と一致している。 実施例2(アルギン酸リアーゼの製造) 実施例1で得られた形質転換大腸菌DH1を20リット
ルの培地(2リットル容の坂口フラスコに1リットルず
つ入れる)中にて、好気的に30℃で24時間培養し
た。培地としては、ALG培地〔0.5%肉エキス、
1.0%バクトペプトン、0.5%塩化ナトリウム、
0.1%アルギン酸ナトリウム(1.0Pa・s)、p
H7.2〕にアンピシリンを20μg/mlの濃度で加
えたものを用いた。
【0055】培養終了後、培養物から細胞(湿重量49
g)を分離し、0.85%塩化ナトリウムで一度洗浄
し、60mlの10mMのトリス−塩酸緩衝液(pH
7.0)に懸濁し、0℃で10分間超音波処理した(9
kHz)。細胞懸濁物を4℃で30分間遠心分離し(2
5000×g)、細胞抽出物(上清)をAl−I′リア
ーゼ精製出発物として用いた(大腸菌DH1の細胞から
得られたアルギン酸リアーゼを、菌株AlのAl−Iリ
アーゼと区別するために、以後「Al−I′」とい
う)。該細胞抽出物(220ml、蛋白質量4750m
g)を、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)で
平衡化したDEAE−セルロースカラム(4cm×40
cm)に通し、塩化ナトリウムの濃度が0〜0.5Mの
直線勾配である前記緩衝液で蛋白質を溶出した。7分毎
に13mlずつ集めた。非吸着フラクションに含まれる
Al−I′リアーゼを集め(390mg、蛋白質量19
80mg)、5.0mMリン酸カリウム緩衝液(pH
7.0)で平衡化したヒドロキシアパタイトカラム(3
cm×30cm)に通し、前記緩衝液の5.0〜500
mMの直線濃度勾配(800ml)で蛋白質を溶出し、
5分毎に5mlずつ集めた。前記緩衝液濃度が約0.1
5Mのところで溶出した活性フラクションを集め(80
ml、蛋白質量119mg)、30%硫酸アンモニウム
で飽和し、30%硫酸アンモニウム飽和5.0mMリン
酸カリウム緩衝液(pH7.0)で平衡化したブチルト
ヨパール650Mカラム(2cm×15cm)に通し
た。蛋白質を、硫酸アンモニウムの直線濃度勾配が30
〜0%飽和の5.0mMリン酸カリウム緩衝液(pH
7.0)で溶出し、5分毎に2.5mlずつ集めた。硫
酸アンモニウム濃度が約20%飽和のところで溶出した
活性フラクションを集め、アミコンPM10膜を用いた
限外濾過により4ml(タンパク質量22mg)に濃縮
し、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)で平衡
化したセファデックスG−150カラム(1.5cm×
90cm)に通した。前記トリス−塩酸緩衝液で酵素を
溶出させ、5分毎に2mlずつ集めた。Ve/Vo=
1.4(Ve:溶出した蛋白質の容量、Vo:カラムの
容量)のところに溶出した活性フラクションを集め、上
記と同様にして濃縮した。濃縮物(4ml、蛋白質量
4.2mg)を10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.
0)で平衡化したQAE−セファデックスA−25カラ
ム(2cm×40cm)に通した。前記トリス−塩酸緩
衝液で酵素を溶出し、3分毎に2.5mlずつ集めた。
非吸着フラクションに溶出した活性フラクションを集
め、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)で、4
℃で一晩透析し、上記と同様にして約2mlに濃縮し、
Al−I′リアーゼの特定に用いた。
【0056】Al−I′リアーゼの各精製工程における
総蛋白質量、総活性、比活性、収率及び精製度を下記表
6に示す。
【0057】
【表6】 QAE−セファデックスA−25による精製後のAl−
I′リアーゼは、SDSの非存在下にポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動的に単一であったAl−I′リアーゼの
分子量を、セファデックスG−150カラムを用いたゲ
ル濾過により約60000と決定した(図7(a))。
またSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によれば、
該酵素は分子量60000の単一蛋白質バンドとして移
動した(図7(b))。Al−I′リアーゼの溶出位置
を矢印で示す。図7Aのマーカー蛋白質としては、a:
牛血清アルブミン(67kDa)、b:卵白アルブミン
(43kDa)、c:キモトリプシノーゲンA(25k
Da)、d:リボヌクレアーゼ(13.7kDa)を用
いた。図7(b)において、レーン1:Al−I′リア
ーゼ(30μg)、レーン2:マーカー蛋白質(一番上
から)ミオシン(H鎖)、ホスホリラーゼb、牛血清ア
ルブミン、卵白アルブミン、α−キモトリプシノーゲ
ン、β−ラクトグロブリン及びリゾチームである。
【0058】pI9.0のAl−I′リアーゼはpH
8.0、70℃で最も強い活性を有し、海草由来(非ア
セチル化)アルギン酸及び細菌由来(アセチル化)アル
ギン酸を分解した。またAl−I′リアーゼの最初の2
0個のアミノ酸配列は、His-Pro-Phe-Asp-Gln-Ala-Val-
Val-Lys-Asp-Pro-Thr-Ala-Ser-Tyr-Val-Asp-Val-Lys-Al
a-と決定された。これはAl−Iリアーゼのそれと一致
した。
【0059】pALY1を導入した大腸菌DH1の細胞
から得られたAl−I′リアーゼは、分子構造(モノマ
ー、分子量60000)、pI(9.0)、基質特異性
(細菌由来アルギン酸よりも海草由来アルギン酸に対し
て高活性)及びN末端のアミノ酸配列の点で極めて類似
している。この結果から、菌株AlのAl−Iリアーゼ
遺伝子が大腸菌DH1の細胞中で修飾を受けないこと、
及び、該Alの細胞が3種のアルギン酸リアーゼ、すな
わちAl−I(分子量60000)、Al−II−2(分
子量25000)及びAl−III (分子量38000)
を合成し得ることが判る。
【配列表】
【0060】配列番号:1 配列の長さ:2176 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直線状 配列の種類:染色体DNA 配列の特徴: 特徴を表す記号:CDS 存在位置:244..2109 特徴を決定した方法:S 配列の特徴: 特徴を表す記号:CDS 存在位置:454..513 特徴を決定した方法:S 配列の特徴: 特徴を表す記号:CDS 存在位置:1531..2109 特徴を決定した方法:S 配列 GGATCCTCTA GAGTCCCAGC TTCGACGACC TGCCGCTGGC ACAGTTGTGC CGGCCGGCGC 60 TGACTTCGGT CGGTGTCGAT CGGCGCGCAC TTGGCCGCAT TGCTGTCGAG CGGTTGCTGT 120 CGCGTCTCGA ATCTGTCGAA GGCCCGACGT ACGCATCGAA GTCGGCGCAC GTCTGACCAT 180 CCGCGATAGT ACGCGCCCAG TCTGACGTGT CGCTCTCACC CAGCCCCGAA TGCCTCTATC 240 CGA ATG CAT GCC TTT GGC ATC CTT GCA ACG ACG CGC GTG GGG GCT GCG 288 Met His Ala Phe Gly Ile Leu Ala Thr Thr Arg Val Gly Ala Ala 1 5 10 15 CGC GAA AAA TCT GGA GAC AGT TCG ATG TTT GAC ATC CCG TTC CCG GGG 336 Arg Glu Lys Ser Gly Asp Ser Ser Met Phe Asp Ile Pro Phe Pro Gly 20 25 30 CAT GGC CGT CGT CTG GCC GTC GCC GCG CTT GCG TTC GCA GGT TGT GCC 384 His Gly Arg Arg Leu Ala Val Ala Ala Leu Ala Phe Ala Gly Cys Ala 35 40 45 TTC GCG GGC AGC CTG CAG GCA CAC CCC TTC GAC CAG GCC GTC GTG AAA 432 Phe Ala Gly Ser Leu Gln Ala His Pro Phe Asp Gln Ala Val Val Lys 50 55 60 GAC CCC ACG GCC TCG TAT GTC GAC GTC AAG GCG CGT CGT ACC TTC TTG 480 Asp Pro Thr Ala Ser Tyr Val Asp Val Lys Ala Arg Arg Thr Phe Leu 65 70 75 CAG AGC GGG CAG CTC GAT GAC CGC CTC AAG GCA GCG CTG CCC AAG GAG 528 Gln Ser Gly Gln Leu Asp Asp Arg Leu Lys Ala Ala Leu Pro Lys Glu 80 85 90 95 TAC GAC TGC ACG ACC GAG GCA ACG CCT AAC CCG CAG CAA GGC GAG ATG 576 Tyr Asp Cys Thr Thr Glu Ala Thr Pro Asn Pro Gln Gln Gly Glu Met 100 105 110 GTC ATT CCG CGC CGT TAT CTT TCC GGC AAT CAC GGC CCG GTG AAT CCG 624 Val Ile Pro Arg Arg Tyr Leu Ser Gly Asn His Gly Pro Val Asn Pro 115 120 125 GAC TAC GAA CCG GTG GTG ACG CTT TAT CGT GAT TTC GAG AAA ATT TCC 672 Asp Tyr Glu Pro Val Val Thr Leu Tyr Arg Asp Phe Glu Lys Ile Ser 130 135 140 GCC ACG CTT GGA AAT CTC TAC GTT GCG ACG GGC AAG CCG GTG TAC GCC 720 Ala Thr Leu Gly Asn Leu Tyr Val Ala Thr Gly Lys Pro Val Tyr Ala 145 150 155 ACT TGT CTG CTG AAC ATG CTG GAC AAG TGG GCC AAG GCC GAC GCG TTG 768 Thr Cys Leu Leu Asn Met Leu Asp Lys Trp Ala Lys Ala Asp Ala Leu 160 165 170 175 CTC AAC TAC GAC CCC AAG TCG CAG TCG TGG TAC CAA GTC GAA TGG TCG 816 Leu Asn Tyr Asp Pro Lys Ser Gln Ser Trp Tyr Gln Val Glu Trp Ser 180 185 190 GCG GCG ACC GCC GCC TTT GCC CTG TCG ACG ATG ATG GCC GAG CCG AAC 864 Ala Ala Thr Ala Ala Phe Ala Leu Ser Thr Met Met Ala Glu Pro Asn 195 200 205 GTC GAC ACA GCC CAG CGC GAG CGT GTG GTG AAG TGG CTC AAC CGT GTG 912 Val Asp Thr Ala Gln Arg Glu Arg Val Val Lys Trp Leu Asn Arg Val 210 215 220 GCG CGC CAT CAG ACG AGC TTT CCG GGG GGC GAC ACG AGT TGC TGC AAC 960 Ala Arg His Gln Thr Ser Phe Pro Gly Gly Asp Thr Ser Cys Cys Asn 225 230 235 AAT CAC TCG TAT TGG CGC GGT CAG GAA GCG ACC ATC ATC GGC GTG ATC 1008 Asn His Ser Tyr Trp Arg Gly Gln Glu Ala Thr Ile Ile Gly Val Ile 240 245 250 255 AGC AAG GAC GAT GAA CTC TTC CGT TGG GGG CTG GGC CGT TAT GTG CAG 1056 Ser Lys Asp Asp Glu Leu Phe Arg Trp Gly Leu Gly Arg Tyr Val Gln 260 265 270 GCG ATG GGG CTG ATC AAT GAA GAC GGC AGC TTC GTG CAT GAA ATG ACG 1104 Ala Met Gly Leu Ile Asn Glu Asp Gly Ser Phe Val His Glu Met Thr 275 280 285 CGT CAC GAA CAG TCC TTG CAC TAT CAG AAC TAC GCC ATG CTG CCG CTG 1152 Arg His Glu Gln Ser Leu His Tyr Gln Asn Tyr Ala Met Leu Pro Leu 290 295 300 ACG ATG ATT GCC GAA ACG GCA TCA CGT CAG GGT ATC GAT CTG TAC GCG 1200 Thr Met Ile Ala Glu Thr Ala Ser Arg Gln Gly Ile Asp Leu Tyr Ala 305 310 315 TAC AAA GAG AAC GGT CGC GAT ATT CAC TCA GCG CGC AAG TTT GTC TTT 1248 Tyr Lys Glu Asn Gly Arg Asp Ile His Ser Ala Arg Lys Phe Val Phe 320 325 330 335 GCT GCG GTG AAG AAC CCG GAC CTC ATC AAG AAG TAC GCT TCC GAG CCG 1296 Ala Ala Val Lys Asn Pro Asp Leu Ile Lys Lys Tyr Ala Ser Glu Pro 340 345 350 CAG GAT ACG CGT GCC TTC AAG CCG GGG CGG GGC GAC CTG AAC TGG ATC 1344 Gln Asp Thr Arg Ala Phe Lys Pro Gly Arg Gly Asp Leu Asn Trp Ile 355 360 365 GAA TAC CAG CGC GCG CGC TTT GGT TTT GCC GAT GAG CTG GGC TTC ATG 1392 Glu Tyr Gln Arg Ala Arg Phe Gly Phe Ala Asp Glu Leu Gly Phe Met 370 375 380 ACG GTG CCG ATC TTC GAT CCG CGT ACC GGT GGT TCG GGC ACT TTG CTG 1440 Thr Val Pro Ile Phe Asp Pro Arg Thr Gly Gly Ser Gly Thr Leu Leu 385 390 395 GCG TAC AAA CCG CAA GGC GCG GCA GCG CAG GCG CCG GTG TCC GCC CCG 1488 Ala Tyr Lys Pro Gln Gly Ala Ala Ala Gln Ala Pro Val Ser Ala Pro 400 405 410 415 GCA GCG GCG CAT TCG TCG ATC GAC CTG TCG AAG TGG AAG CTG CAG ATT 1536 Ala Ala Ala His Ser Ser Ile Asp Leu Ser Lys Trp Lys Leu Gln Ile 420 425 430 CCG GTC GAC CCG ATC GAT GTC GCC ACG CGT GAT CTG CTC AAG GGT TAT 1584 Pro Val Asp Pro Ile Asp Val Ala Thr Arg Asp Leu Leu Lys Gly Tyr 435 440 445 CAG GAC AAG TAC TTC TAC GTC GAC AAG GAT GGC TCG CTT GCC TTC TGG 1632 Gln Asp Lys Tyr Phe Tyr Val Asp Lys Asp Gly Ser Leu Ala Phe Trp 450 455 460 TGT CCG GCC AGC GGT TTC AAG ACG ACG GCC AAC ACG AAG TAC CAC GCG 1680 Cys Pro Ala Ser Gly Phe Lys Thr Thr Ala Asn Thr Lys Tyr His Ala 465 470 475 CAG CGA GCT GCG CGA AAT GCT CGA TCC CGA CAA CCA CGC GGT GAA TTG 1728 Gln Arg Ala Ala Arg Asn Ala Arg Ser Arg Gln Pro Arg Gly Glu Leu 480 485 490 495 GGG CTG GCA AGG CAC CCA CGA AAT GAA TCT GCG CGG AGC GGT GAT GCA 1776 Gly Leu Ala Arg His Pro Arg Asn Glu Ser Ala Arg Ser Gly Asp Ala 500 505 510 CGT GTC GCC CAG TGG CAA GAC CAT TGT CAT GCA GAT TCA TGC CGT CAT 1824 Arg Val Ala Gln Trp Gln Asp His Cys His Ala Asp Ser Cys Arg His 515 520 525 GCC CGA TGG CTC GAA TGC GCC GCC GCT GGT CAA GGG GCA GTT CAT CAA 1872 Ala Arg Trp Leu Glu Cys Ala Ala Ala Gly Gln Gly Ala Val Leu Gln 530 535 540 GAA CAC GCT GGA TTT TCT TGT GAA GAA CTC GGC CGC TGG CGG CAA GGA 1920 Glu His Ala Gly Phe Ser Cys Glu Glu Leu Gly Arg Trp Arg Gln Gly 545 550 555 CAC GCA CTA CGT GTT CGA AGG CAT CGA ACT GGG CAA GCC GTA CGA TGC 1968 His Ala Leu Arg Val Arg Arg His Arg Thr Gly Gln Ala Val Arg Cys 560 565 570 575 GCA GAT CAA AGT GGT GGA CGG TGT GTT GTC GAT GAC GGT CAA CGG GCA 2016 Ala Asp Gln Ser Gly Gly Arg Cys Val Val Asp Asp Gly Gln Arg Ala 580 585 590 GAC CAA GAC CGT CGA TTT CGT CGC CAA GGA CGC CGG CTG GAA AGA CCT 2064 Asp Gln Asp Arg Arg Phe Arg Arg Gln Gly Arg Arg Leu Glu Arg Pro 595 600 605 GAA GTT CTA TTT CAA GGC GGG CAA TTA CTT GCA GGA CCG CCA GGC 2109 Glu Val Leu Phe Gln Gly Gly Gln Leu Leu Ala Gly Pro Pro Gly 610 615 620 TGACGGGTCG GACACCAGCG CGCTGGTCAA GTTGTACAAG CTCGACGTAA AGCACTCGAC 2169 CTGCAGG 2176
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は参考例1におけるAl−II−2リ
アーゼのゲル濾過の結果を示す図面、及び図1(b)は
実施例1におけるAl−II−2リアーゼのポリアクリル
アミドゲル電気泳動の結果を示す図面である。
【図2】参考例2におけるヒドロキシアパタイトカラム
クロマトグラフィーによるアルギン酸リアーゼ活性の分
離を示す図面である。
【図3】参考例2におけるS−セファロースカラムクロ
マトグラフィー後のアルギン酸リアーゼ活性の分離を示
す図面である。
【図4】参考例2におけるS−セファロースカラムクロ
マトグラフィー後のAl−IIIリアーゼのリアーゼ活性
の分離を示す図面である。図4(a)及び図4(b)は
ポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果を示す図面であ
り、図4(c)はゲル濾過の結果を示す図面である。
【図5】試験例1におけるサザンハイブリダイゼーショ
ンの結果を示す図面である。
【図6】試験例2における7種の断片DNAの大きさ及
び特活性(unit/mg蛋白質)を示す図面である。
【図7】実施例2におけるAl−I′リアーゼのゲル濾
過の結果を示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:19) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:20) (72)発明者 阿部 士朗 京都府綾部市井倉新町石風呂1番地 グ ンゼ株式会社京都研究所内 (72)発明者 久野 智弘 京都府綾部市井倉新町石風呂1番地 グ ンゼ株式会社京都研究所内 (72)発明者 西村 稔 京都府綾部市井倉新町石風呂1番地 グ ンゼ株式会社京都研究所内 (72)発明者 米本 善政 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚 化学株式会社食品研究所内 (72)発明者 山下 哲男 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚 化学株式会社食品研究所内 (56)参考文献 特開 平4−141090(JP,A) 特開 平5−15387(JP,A) 特開 平3−224484(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 SwissProt/PIR/GeneS eq GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq BIOSIS/WPI(DIALOG) PubMed

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:1で示される塩基配列を有する
    アルギン酸リアーゼ発現遺伝子。
  2. 【請求項2】請求項1のアルギン酸リアーゼ発現遺伝子
    の導入により形質転換された微生物を培養し、得られる
    培養物からアルギン酸リアーゼを単離することを特徴と
    するアルギン酸リアーゼの製造法。
  3. 【請求項3】微生物が細菌である請求項2に記載の製造
    法。
JP11314993A 1993-05-14 1993-05-14 アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法 Expired - Fee Related JP3385386B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11314993A JP3385386B2 (ja) 1993-05-14 1993-05-14 アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11314993A JP3385386B2 (ja) 1993-05-14 1993-05-14 アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06319569A JPH06319569A (ja) 1994-11-22
JP3385386B2 true JP3385386B2 (ja) 2003-03-10

Family

ID=14604815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11314993A Expired - Fee Related JP3385386B2 (ja) 1993-05-14 1993-05-14 アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3385386B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06319569A (ja) 1994-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2511103C (en) Compositions and methods for enzymatic detachment of bacterial and fungal biofilms
JPH10506263A (ja) コンドロイチンリアーゼ酵素
CA2122004C (en) Heparinase gene from flavobacterium heparinum
JP3419811B2 (ja) コンドロイチナーゼ遺伝子
Bartling et al. Synergism between Erwinia pectate lyase isoenzymes that depolymerize both pectate and pectin
JP2898499B2 (ja) エンド型キシログルカン転移酵素遺伝子
JPH0236230B2 (ja)
JP3385386B2 (ja) アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法
Hashimoto et al. Polysaccharide Lyase: Molecular Cloning of Gellan Lyase Gene and Formation of the Lyase from a Huge Precursor Protein inBacillussp. GL1
CN113046378B (zh) 一种内切褐藻胶裂解酶、其编码基因及应用
JP3309220B2 (ja) アルギン酸リアーゼ
JPH06284888A (ja) アガラーゼ活性を有する蛋白質をコードする遺伝子
JPH0698769A (ja) コンドロイチナーゼ及びその遺伝子
JP3309188B2 (ja) アルギン酸リアーゼ
JP3375834B2 (ja) 組換えL−メチオニン γ−リアーゼ
CN111876436A (zh) 一种甲硫氨酸裂解酶及其编码基因和应用
JP3004788B2 (ja) アルギニンデイミナーゼ発現ベクター、形質転換微生物およびアルギニンデイミナーゼの製造法
PL175670B1 (pl) Oczyszczona i wyizolowana sekwencja DNA kodująca polipeptyd wykazujący aktywność enzymu poligalakturonazy (PGX) z Aspergillus tubigensis
JP3107977B2 (ja) 新規セルラーゼおよびその遺伝子
CN108277176A (zh) 一种嗜碱链霉菌及其产生的碱性木聚糖酶和应用
WO1998044116A1 (fr) Gene codant la trehalose phosphorylase recombinee, vecteur renfermant ce gene, transformant transforme par ce gene, et procede de production de la trehalose phosphorylase recombinee au moyen de ce transformant
JP2000502258A (ja) 抗微生物タンパク質
US5993807A (en) Truncated aspartase enzyme derivatives and uses thereof
JPH0353883A (ja) 耐熱性β‐1,3‐グルカナーゼ遺伝子DNA、該DNAを含む組換え体プラスミド及び形質転換体と耐熱性β‐1,3‐グルカナーゼ及びその製法
JPH08126492A (ja) 新規セルラーゼ成分nce2およびそれを用いた育種法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090110

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090110

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100110

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100110

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110110

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees