JP3385386B2 - アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法 - Google Patents
アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法Info
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現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法に関する。
ギン酸の塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのア
ルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのア
ルカリ土類金属塩や、アルギン酸のプロピレングリコー
ル誘導体、アセチル誘導体などのエステルも含まれる。
重量%程度(乾物換算)含まれる主要な構成多糖である
アルギン酸は、D−マンヌロン酸とL−グルロン酸とか
らなる、ヘテロポリマー又はブロックポリマーであると
されている。而して栄養学的には食物繊維としての機能
があり、特にアルギン酸のカリウム塩はK−Na交換能
を有し、体内のNaを排泄する作用があると言われてい
る。この様な特性を有するアルギン酸を食品に適用でき
れば、食品の生理的機能を高め得ることは明らかであ
る。ところが、アルギン酸は水に溶解すると極めて高粘
性を示すため、一般の食品に適用することは著しく困難
である。アルギン酸水溶液の粘度を低下させるために
は、アルギン酸リアーゼによりアルギン酸を分解するこ
とが有効であると予想される。
ジノーサ(Pseudomonasaeruginos
a)の呼吸器感染により、該細菌が産生するアルギン酸
を主成分とする粘稠物が肺に蓄積して気管支を閉塞し、
死に至らしめる嚢胞性線維症(Cystic fibr
osis)という先天性疾患が1000〜2000人に
1人の割合で認められている。この疾患の治療には、抗
生物質や消化酵素が用いられているがその効果は不充分
であり、かかる細菌由来アルギン酸に対して高活性を有
するアルギン酸リアーゼの開発が望まれている。
貝などに存在し、細菌ではシュードモナス属、ビブリオ
属又はクレブシェラ属に属する細菌がアルギン酸リアー
ゼを産生することが知られている。しかしながら、これ
らの細菌のアルギン酸リアーゼ産生能は非常に低く且つ
産生されるアルギン酸リアーゼのアルギン酸分解能が非
常に低いため、工業的規模でアルギン酸を低分子化する
のに充分な量のアルギン酸リアーゼを得るには多大なコ
ストが必要になり、実質的には不可能である。
ルギン酸分解能を有する新規なアルギン酸リアーゼを、
土壌から分離した特定種の細菌から得ることに成功し、
先に特許出願した(特開平5−15387号、特願平4
−348465号)。
ギン酸リアーゼ産生菌に比し、高収量でアルギン酸リア
ーゼを産生し得るが、より一層の高収量化が望まれてい
る。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、前記アルギン酸リア
ーゼの遺伝子配列を解析して遺伝子を合成し、これを微
生物に導入することにより、アルギン酸リアーゼ産生能
が極めて高い微生物種を製することができ、よってアル
ギン酸リアーゼの収量を飛躍的に増加し得ることを見い
出し、ここに本発明を完成した。
る塩基配列を有するアルギン酸リアーゼ発現遺伝子を提
供するものである。
発現遺伝子の導入により形質転換された微生物を培養
し、得られる培養物からアルギン酸リアーゼを単離する
ことを特徴とするアルギン酸リアーゼの製造法をも提供
する。
は、下記表1乃至表5記載の理化学的性質を有するアル
ギン酸リアーゼAl−I、Al−II−2及びAl−III
をコードするものである。アルギン酸リアーゼAl−II
−2及びAl−III は特願平4−348465号記載の
酵素であり、アルギン酸リアーゼAl−Iは特開平5−
15387号に「OTC−6由来酵素Al−I」として
記載されている。
I」又は「Al−Iリアーゼ」 アルギン酸リアーゼAl−II−2:「Al−II−2」又
は「Al−II−2リアーゼ」 アルギン酸リアーゼAl−III :「Al−III 」又は
「Al−III リアーゼ」
製、スウェーデン)を用いたゲル濾過クロマトグラフィ
ーにより決定した。ゲル濾過の結果を図1(a)及び図
4(c)に示す。蛋白質の溶出位置は、矢印により示さ
れる。マーカー蛋白質としては、a:牛血清アルブミン
(67kDa)、b:オブアルブミン(43kDa)、
c:キモトリプシノーゲンA(25kDa)及びd:リ
ボヌクレアーゼA(13.7KDa)を用いた。
塩酸緩衝液(pH7.0)で平衡化したセファデックス
G−150を充填した目盛り付カラムに流してゲル濾過
し、酵素を4℃にて前記緩衝液で溶出し、4分毎に3.
0mlずつ集めて分子量を測定した。
(商品名:バイオシステム 120A PTH分析機、
バイオシステム社製、米国)を連結したプロテイン・シ
ークエンサー(商品名:バイオシステム477A、バイ
オシステム社製、米国)を用いて決定した。
カル社製 アルギン酸ナトリウム(M/G;0.4〜0.5):大
日本製薬(株)製 アルギン酸ナトリウム(M/G;1.4〜1.5):大
日本製薬(株)製 アルギン酸カリウム(M/G,nd):君津化学(株)
製 アルギン酸プロピレングリコール(M/G,nd):君
津化学(株)製 アルギン酸#1:シュードモナス・エルジノーサNo.
10−91−25培養物から単離されたもの アルギン酸#1a:アルギン酸#1をpH9.0にて10
0℃で30分間加熱処理したもの アルギン酸#2:シュードモナス・エルジノーサNo.
2−91−18の培養物から単離されたもの
ら分離したフラボバクテリウム・スピーシーズ(Fla
vobacterium sp.)OTC−6(以下単
に「OTC−6株」という)を培養することにより得ら
れたものである。OTC−6株の培養の詳細は特開平5
−15387号公報に記載されている。OTC−6株の
培養条件を変化させると、Al−I、Al−II−2及び
Al−III を生産させることができる。
術に従って製造できる。例えば、まずフラボバクテリウ
ム・スピーシーズOTC−6の細胞から染色体DNAを
抽出し、これをベクタープラスミドに挿入し、該プラス
ミドを適当な宿主に組み込んで染色体DNAライブラリ
ーを作製し、これにより目的とするクローンをスクリー
ニングし、該クローンが有するDNA塩基配列を解析す
ればよい。
て実施できる。例えば、SDSで蛋白質を溶解・消化し
た後エタノールなどの適当な溶媒中に投入して染色体D
NAを析出させればよい。この操作をアガロースゲル中
で行ってもよい。更に細胞懸濁液をフェノール抽出する
ことによっても染色体DNAを得ることができる〔サイ
トウ及びミウラの方法、Preparation of
transforming deoxyribonu
cleic acid by phenoltreat
ment、Biochim.Biophys.Act
a,72,619−629(1963)〕。
組み込んだ後、宿主に導入して該宿主を形質転換させ、
染色体DNAライブラリーを作製する。該ベクターとし
ては公知のものが使用でき、例えば、pBR322プラ
スミド、pkk223プラスミドなどを挙げることがで
きる。宿主としても公知の微生物などを使用でき、例え
ば、大腸菌、枯草菌などの細菌、酵母、放線菌などを挙
げることができる。染色体DNAをベクターに組み込む
には公知の方法が採用でき、例えば、DNAの切断、結
合、リン酸化などを目的とする手法、各種制限酵素処
理、DNAリガーゼ、ポリヌクレオチドキナーゼ、DN
Aポリメラーゼなどによる酵素処理などを適宜組み合わ
せて行うことができる。用いられる酵素も市販品として
容易に入手できる。また形質転換法としても公知の方法
が採用でき、例えば、塩化カルシウム法〔Mande
l,M.及びHiga,A.、Calcium−dep
endent bacteriophage DNA
infection、J.Mol.Biol.,53,
159−162〕などを挙げることができる。また宿主
として酵母や放線菌などを用いる場合には、例えば、等
張液中でポリエチレングリコールの存在下に処理する方
法、Li、Rbなどのアルカリ金属で処理する方法など
を採用できる。
ンをスクリーニングするには、例えば、合成オリゴヌク
レオチドプローブを用いる方法、セレクティブ・ハイブ
リダイゼイション・トランスレイション法、サザンハイ
ブリダイゼーション法〔Southern,E.M.D
etection of specific sequ
ence among DNA fragments
separatedby gel electroph
oresis.、J.Mol.Biol.,503−6
29(1963)〕などを採用できる。
解析及び決定は、マキサム−ギルバート法〔Maxam
−Gilbert method,Meth.Emzy
m.,65,499−560(1980)〕、M13フ
ァージを用いるジデオキシ法〔Messing J.
and Vieira,J.,Gene,19,269
−276(1982)、New M13 vector
s for cloning、Methods Enz
ymol.,101,20−78(1983)〕、サン
ガー法〔F.Sanger,et al.,Proc.
Nalt.Acad.Sci.,U.S.A.,74,
5463(1977)、Sanger,F.et a
l.,DNA sequencing with ch
ain−terminating inhibitor
s、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,
80,2432−2436(1983)〕などにより行
うことができる。
製も、例えばアガロースゲル電気泳動、ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動、パルスフィールドゲル電気泳動など
の通常の方法に従えばよい。
Al−Iリアーゼ、Al−II−2リアーゼ及びAl−II
I リアーゼを製造するには、該遺伝子を適当な微生物に
導入して形質転換し、かかる形質転換微生物を培養し、
得られる培養物から前記酵素種を分離すればよい。
するには上記した様な公知の方法を採用できるが、前記
酵素種を大量に得るために上流に強く発現するプロモー
ターをつけておくのが好ましい。大腸菌を例にとれば、
トリプトファン合成酵素遺伝子(trp)、β−ガラク
トシダーゼ遺伝子(lac)、アルカリ性ホスファター
ゼ遺伝子(phoA)などのプロモーターやλファージ
のPL プロモーターなどを挙げることができる。更にt
rpの前半とlacの後半をつないだtacプロモータ
ーなども利用できる。また枯草菌ではグルコン酸オペロ
ンやプロテアーゼ、α−アミラーゼ遺伝子のプロモータ
ー、酵母菌では解糖系の酵素やホスファターゼ遺伝子の
プロモーターなどを挙げることができる。
培地中にて該宿主の生育に適した条件で行えばよい。該
条件とは、例えば、培養温度、培養時間、好気的又は嫌
気的などである。培養により得られる酵素は、通常の分
離精製手段により培養物から単離できる。
伝子を微生物に導入することにより、アルギン酸リアー
ゼ産生能が極めて高い微生物種を製することができ、よ
ってアルギン酸リアーゼの収量を飛躍的に増加し得る。
層明瞭なものとする。
ン酸リアーゼがアルギン酸を分解することにより生成す
る非還元末端のC4 −C5 間に2重結合を有する糖が2
35nmに特異的な吸光度上昇を示すことを利用して測
定した。
のアルギン酸水溶液1.0ml、200mMトリス−塩
酸緩衝液(pH7.0)0.5ml及び酵素液0.1m
lを混合し、水0.4mlを加えて全量2.0mlと
し、25℃で5分間反応させた後反応を停止させ、23
5nmの吸光度を測定した。酵素活性は、1分間に23
5nmの吸光度を「1」上昇させる酵素量を1単位
(U)とし、酵素1mg当たりに換算して示す。
icyclis)から単離されたアルギン酸ナトリウム
(平均分子量25700、粘度1000cps、シグマ
ケミカル社製、米国)及び嚢胞性線維症患者の肺から分
離された粘稠菌シュードモナス・エルジノーサNo.1
0−91−25(米国、イリノイ大学、A.M.Cha
krabarty博士)の培養物から単離したアルギン
酸を用いた。この細菌由来のアルギン酸は、o−アセチ
ル化 β(1−4)結合D−マンヌロン酸とそのC5エ
ピ異性体であるL−グルロン酸との鎖状共重合体である
が、アセチル化度が高く、この点で海草アルギン酸とは
区別される。
は以下の様にして行った。すなわち上記粘稠菌をTSB
培地(ディフコ・ラボラトリー社製、米国)で30℃の
温度下好気的に24時間培養し、培養物を遠心分離して
菌体を除去し、上澄液に2倍量(v/v)の無水エタノ
ールを加え、4℃で20時間放置した。析出したアルギ
ン酸を遠心分離により集め、室温下95%エタノールで
2回洗浄した後、水に溶解させた。アルギン酸であるこ
との確認は、スタンダードとして上記シグマケミカル社
製海草アルギン酸ナトリウムを用い、カルバゾル法によ
って行った。 参考例1(Al−II−2リアーゼの製造)1. 培養及び菌体抽出物の調製 0.2%アルギン酸ナトリウム、0.1%硫酸アンモニ
ウム、0.05%硫酸マグネシウム7水和物、0.1%
リン酸2水素1カリウム、0.4%リン酸1水素2ナト
リウム12水和物及び0.05%酵母エキスを含む培地
(pH7.2)12リットル中にて、フラボバクテリウ
ム・スピーシーズOTC−6(以下「菌株Al」とい
う)を好気的に30℃で20時間培養した。菌体60g
を集め、一度0.85%の冷食塩水で洗浄し、100m
lの5.0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)に懸
濁し、0℃の温度下9キロヘルツで10分間超音波処理
した。得られた均一物を4℃にて25000gで30分
遠心分離し、上澄液(菌体抽出物)をAl−II−2リア
ーゼ源として用いた。2. CMセルロースカラムによる精製 菌体抽出物(160ml、4970mg蛋白質)を、1
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)で平衡化した
CMセルロースカラム(4.6cm×46cm)にかけ
て蛋白質を吸着させ、塩化ナトリウム濃度0〜0.6モ
ルの直線勾配を持った10mMトリス−塩酸緩衝液(p
H7.0、4000ml)で溶出し、10分毎に20m
lずつ集めた。塩化ナトリウム濃度が約0.15モルの
ところで溶出した活性を有するフラクションを得た。3. ヒドロキシアパタイトカラムによる精製 上記で得られた活性を有するフラクション(1235m
l、608mg蛋白質)を直接、5.0mMリン酸カリ
ウム緩衝液(pH7.0)で平衡化したヒドロキシアパ
タイトカラム(4.6cm×26cm)に流し、吸着し
た蛋白質を0〜0.5モルの直線濃度勾配を持つリン酸
カリウム緩衝液で溶出し、10分毎に15mlずつ集め
た。濃度が約0.3モルのところで溶出した、活性を有
するフラクションを得た。4. ブチルトヨパール650Mカラムによる精製 上記で得られた活性フラクション(284ml、34.
8mg蛋白質)を30%硫酸アンモニウムで飽和し、3
0%硫酸アンモニウム飽和−5.0mMリン酸カリウム
緩衝液で前もって平衡化したブチルトヨパール 650
Mカラム(東ソー(株)製、1.5cm×15cm)に
かけ、吸着した蛋白質を前記30〜0%硫酸アンモニウ
ム飽和緩衝液で溶出し、5分毎に10mlずつ集めた。
非吸着フラクションを集め、アミコンPM10膜を用い
た限外濾過により約5mlに濃縮し、Al−II−2リア
ーゼを主成分とする酵素液を得た。5. トヨパールHW−55カラムによる精製 得られた酵素液(5ml、10mg蛋白質)を、5.0
mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)で平衡化した
トヨパールHW−55カラム(ビニルポリマー、東ソー
(株)製、2.6cm×74cm)にかけ、酵素を前記
と同じ緩衝液で溶出し、3分毎に4mlずつ集めた。活
性を有するフラクション(No.79〜83)を集め、
上記と同様に濃縮してAl−II−2リアーゼを含む酵素
液を得た。これを、Al−II−2リアーゼの性質を調べ
る試料として用いた。 〔SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動〕上記試料
をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供した。
結果を図1(b)に示す。図1(b)から、Al−II−
2リアーゼは分子量25000の単一蛋白質バンドとし
て移動することが判る(レーン2)。なおマーカー蛋白
質としては、上からミオシン(H鎖)、ホスホリラーゼ
b、牛血清アルブミン、オボアルブミン、α−キモトリ
プシノーゲン、β−ラクトグロブリン及びリゾチームを
用いた(レーン1)。 参考例2(Al−III リアーゼの調製)1. 培養及び菌体抽出物の調製 2トン容醗酵タンクにて、フラボバクテリウム・スピー
シーズOTC−6を1400リットルのALG培地
〔1.0%アルギン酸ナトリウム(シグマケミカル社
製)、0.1%硫酸アンモニウム、0.05%硫酸マグ
ネシウム7水和物、0.1%リン酸2水素カリウム、
0.4%リン酸水素二ナトリウム・12水和物、0.0
5%酵母エキス(ディフコ・ラボラトリー社製、米
国):pH7.2〕に1.2%接種し、30℃で17時
間培養した。培養は攪拌下(170rpm)、200リ
ットル/分の割合で空気を供給しながら行った。
0gを一度0.85%の冷食塩水で洗浄し、5リットル
の5.0mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0、以下
「KPB緩衝液」という)に懸濁し、続いてこの菌体懸
濁液を3リットル/時の割合で、径0.1mmのガラス
ビーズを70容量%含ませて菌体破砕機〔商品名:ダイ
ノーミル(DYNO−MILL)−KDL、シンマルエ
ンタープライズコーポレーション社製〕に通し、得られ
た液を4℃の温度下25000gで30分間遠心分離
し、上澄液を得た。上澄液(菌体抽出物)をアルギン酸
リアーゼ源として用いた。2. DEAE−セルロファインカラムによる精製 菌体抽出物(5.54リットル、51.2g蛋白質)
を、5.0mMKPB緩衝液(pH7.0)で平衡化し
たDEAE−セルロファインカラム(4.6cm×18
cm、生化学工業(株)製)に流して蛋白質を吸着し、
該蛋白質を食塩の濃度勾配(0〜0.5M)の5.0m
MKPB緩衝液(pH7.0、2000ml)で溶出
し、5分毎に25mlずつ集めた。3. ヒドロキシアパタイトカラムによる精製 上記で得られたフラクションのうち、非吸着フラクショ
ン(6.05リットル、18.9g)を、5.0mMK
PB緩衝液(pH7.0)で平衡化したヒドロキシアパ
タイトカラム(12cm×18cm)に通した。吸着し
た蛋白質を、順次20mM(4リットル)、40mM
(8リットル)及び100mM(8リットル)のKPB
緩衝液(pH7.0)で溶出し、9分毎に500mlず
つ集めた。
を図2に示す。アルギン酸リアーゼ活性は、基質とし
て、シグマケミカル社製の海草由来アルギン酸ナトリウ
ム(■)及びシュードモナス・エルジノーサNo.10
−91−25の培養物から単離された細菌由来アルギン
酸(□)を用いて測定した。図2から、ヒドロキシアパ
タイトカラムクロマトグラフィーにより、アルギン酸リ
アーゼは2つのピーク(ピークI及びII)に分離するこ
とが判る。ピークIIのフラクションは、電気泳動によ
り、Al−Iリアーゼ(分子量60,000)及びAl
−II−2リアーゼ(分子量25,000)の2種を含ん
でいることが判る。細菌由来アルギン酸に対するピーク
Iの活性は、ピークIIのそれよりも高い。
クリルアミドゲルを用いて行った。具体的には、酵素液
40μlを12%SDS−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動にかけ、染色液(エタノール45%、酢酸10%、
水40%、コマジーブリリアントブルーG 0.25
%)中にて、37℃で3時間振盪し、脱色液(エタノー
ル25%、酢酸7%)で数回脱色して蛋白質バンドを確
認した。4. ブチル−セファロースF.F.カラムによる精製 細菌由来アルギン酸に対して高活性を示す上記ピークI
について更に精製を行った。すなわち、ピークIのフラ
クション(2.64リットル、984mg蛋白)を40
%硫酸アンモニウムで飽和し、これを40%硫酸アンモ
ニウム飽和−5.0mMKPB緩衝液(pH7.0)で
平衡化したブチル−セファロースF.F.カラム(4.
6cm×10cm、ファルマシア社製)に通した。カラ
ムに吸着した酵素を、硫酸アンモニウムの直線濃度勾
配:40〜0%の5.0mMKPB緩衝液(pH7.
0、3300ml)で溶出し、4分毎に25mlずつ集
めた。5. セファクリルS−200HRカラムによる精製 上記で得られたフラクションのうち、硫酸アンモニウム
濃度が約30%である、活性を示すフラクションを集
め、透析膜〔商品名:アミコンPM10、グレースジャ
パン(株)製〕を用いて66ml(218mg蛋白質)
に濃縮し、その後5.0mMKPB緩衝液(pH7.
0)で平衡化したセファクリルS−200HRカラム
(5.0cm×60cm、ファルマシア社製)に通し
た。蛋白質を5.0mMKPB緩衝液(pH7.0)で
溶出し、4分毎に12mlずつ集めた。6. S−セファロースF.F.カラムによる精製 上記で得られたフラクションのうち、活性を示すフラク
ション(フラクションNo.58〜70)を集め(17
6ml、153mg蛋白質)、5.0mMKPB緩衝液
(pH7.0)で平衡化したS−セファロースF.F.
カラム(4.6cm×6.0cm、ファルマシア社製)
に通し、吸着した蛋白質を直線pH勾配〔5.0mMK
PB緩衝液(pH7.0)−5.0mMリン酸二カリウ
ム(pH8.6)、1000ml〕で溶出し、5分毎に
10mlずつ集めた。
ゼ活性の関係を図3に示す。△;pH、●;アルギン酸
リアーゼ活性、▲;280nmの吸収(A280 )。アル
ギン酸リアーゼ活性は基質として細菌由来アルギン酸を
用いて測定した。図3から、Al−III リアーゼのリア
ーゼ活性がピークI′及びII′に分離することが判る。
ピークI′はpH7.2、ピークII′はpH7.3でそ
れぞれ溶出した。
o.40、55、60及び65)を、ポリアクリルアミ
ドゲル−電気泳動で分析した。結果を図4(a)及び図
4(b)に示す。図4(a)はSDSの非存在下及び図
4(b)は存在下に電気泳動を行った。図4(a)及び
図4(b)のレーン1,2,3及び4は、それぞれフラ
クション40、55、60及び65を示す。更に図4
(b)のレーン5はマーカー蛋白質であり、該蛋白質と
しては牛血清アルブミン(66KDa)、卵オブアルブ
ミン(45KDa)、グリセルアルデヒド−3−ホスフ
ェートデヒドロゲナーゼ(36KDa)、炭酸脱水酵素
(29KDa)及びトリプシノーゲン(24KDa)を
用いた。図4(a)から、単一蛋白質である、ピーク
I′のフラクション(No.40)とピークII′のフラ
クション(No.60及び65)の存在が示唆された。
フラクションNo.55は、ピークI′及びII′の蛋白
質と同一分子量の2種の蛋白質を含んでいた。
l−III −1及びAl−III −2リアーゼとした。しか
し、Al−III −1及びAl−III −2リアーゼをSD
Sポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけると、フラク
ションNo.55の蛋白質と同様に、全ての蛋白質(A
l−III −1及びAl−III −2リアーゼ)が分子量3
8000と35000の2種の蛋白質に分離した。更
に、Al−III −1とAl−III −2リアーゼのN末端
アミノ酸配列は一致した。このことから、ピークI′及
びII′に分離したアルギン酸リアーゼは基本的に同一で
あり、還元剤の存在下でのSDS処理により2種の異な
る形態をとるものと考えられる。
の分子量は、セファデックスG−150カラムのゲル濾
過により測定した。結果を図4(c)に示す。 実施例1 菌株Alを上記参考例1と同様に培養し、菌体を集め、
一度0.85%の冷食塩水で洗浄し、100mlの5.
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)に懸濁し、0
℃の温度下9キロヘルツで10分間超音波処理した。得
られた細胞懸濁物にフェノールを加え、染色体DNAを
抽出し、制限酵素EcoRI〔宝酒造(株)製〕で処理
し、染色体DNA断片を得た。一方、pkk223−3
〔大腸菌由来ベクタープラスミド、ファルマシア社製〕
を前記制限酵素で処理し、アルカリホスファターゼで脱
リン酸化した。これと前記染色体DNA断片をライゲー
ションし、該断片を挿入したハイブリッドプラスミドを
調製した。ライゲーションには、宝酒造(株)製のライ
ゲーション・キットを用いた。得られたハイブリッドプ
ラスミドを0.7%アガロースゲル電気泳動により単離
した。
大腸菌DH1〔Escherichia coli D
H1・F- ,recA1,endA1,gyrA96,
thi1,hsdR17(rk - ,mk + ) supE
44,relA,λ- 〕の細胞を入れ、更に上記ハイブ
リッドプラスミドを加えて大腸菌DH1に該プラスミド
を導入し、形質転換を行った。
0μg/ml)を含むALG培地(0.5%肉エキス、
1.0%バクトペプトン、0.5%塩化ナトリウム、
1.5%アルギン酸ナトリウム、1.5%寒天、pH
7.2)のプレートで30℃で5日間培養した後、プレ
ート表面に1.0モルCaCl2 10mlを塗布し、ハ
ローを形成するコロニーを選別し、アルギン酸リアーゼ
をコードする遺伝子を持つ形質転換株ALY1を得た。
該株に導入したハイブリッドプラスミドをハイブリッド
プラスミドpALY1という。試験例1(サザン・ブロ
ット・ハイブリダイゼイション)上記ハイブリッドプラ
スミドpALY1は、大腸菌由来ベクタープラスミドp
KK223−3に菌株AlのAl−Iリアーゼに相当す
る遺伝子を含む染色体DNA断片(7.0kb)を含ま
せたものである。該染色体DNA断片の起源を同定する
ために以下の試験を行った。
及び大腸菌DH1から染色体DNAを単離した。この染
色体DNAを0.7%アガロースゲル電気泳動により分
離し、該ゲルとナイロン膜〔(Hybond−N fi
lter、アマーシャム−ジャパン(Amersham
−Japan)社製〕を密着させ、ゲルの側に緩衝液を
染み込ませた吸い取り紙をあて、ナイロン膜の側には乾
燥した吸い取り紙をあてることにより、染色体DNAを
ナイロン膜に転写した。
は、上記ハイブリッドプラスミドpALY1の7.0k
bの挿入物をランダム・プライマー・DNA・ラベリン
グキット〔アマーシャム−ジャパン社製〕を用いて〔α
−32P〕dCTP〔3000Ci/ミリモル、アマーシ
ャム−ジャパン社製〕でラベリングしたものを用いた。
した後、ナイロン膜を1×SSC及び0.1×SSC
(1×SSCは0.15M塩化ナトリウム+0.015
Mクエン酸ナトリウム)で洗浄し、背景を最小に絞って
富士X線フィルムを室温で20時間露出し、該フィルタ
ーの放射能写真を撮影した。結果を図5に示す。
ローブは菌株Alから得られた染色体DNAとは雑種形
成するが、大腸菌DH1のそれとは雑種形成しないこと
が判った。よって、ハイブリッドプラスミドpALY1
の7.0kb挿入物は、菌株Al由来のものであること
が判った。
染色体DNA、レーン2:大腸菌DH1の染色体、レー
ン1′:レーン1の染色体DNAとpALY1のラベリ
ング7kb断片のサザン・ハイブリダイゼーション、レ
ーン2′:レーン2の染色体DNAとpALY1のラベ
リング7kb断片のサザン・ハイブリダイゼーションを
示す。 試験例2(DNA配列) ハイブリッドプラスミドpALY1におけるAl−Iリ
アーゼのコード部位を決定するために、以下の試験を行
った。すなわちメシング(Messing)の方法に従
って、ハイブリッドプラスミドpALY1から7種の断
片DNAを調製し、0.7%アガロースゲル電気泳動に
より分離回収した。得られた7種の断片DNAをベクタ
ープラスミドpKK223−3に挿入してハイブリッド
プラスミドを製し、これらを大腸菌DH1に導入して形
質転換させた。得られた7種の形質転換体のアルギン酸
リアーゼ活性を測定した。
性(unit/mg蛋白質)を示す。比活性とはE.b
icyclisから単離されたアルギン酸ナトリウム
(平均分子量25700、1.0Pa・s)を基質とし
て測定されたアルギン酸リアーゼ活性を言う。■はベク
タープラスミドpKK223−3を、また□は断片DN
Aを示す。制限酵素としては、B:BalI、E:Ec
oRI、K:KpnI、P:PvuII、S:Sph
I、及びX:XhoIを用いた。
つ3種の形質転換体はアルギン酸リアーゼ活性を示し、
その活性のレベルは、pALY1で形質転換された大腸
菌DH1の細胞と殆ど同じであった。pALY1−3
は、Al−Iリアーゼ(分子量60000)をコードす
るのに十分な最小の挿入物(2.2kb)を含んでい
た。
13mp18及びM13mp19ファージベクター〔い
ずれも宝酒造(株)製〕にサブクローンし、単鎖DNA
を得、その塩基配列をDNAシークエンサー(商品名:
DNASIS、日立(株)製)を用いて分析したとこ
ろ、該挿入物は長さ2176bpで、配列番号:1で示
される塩基配列を有していることが判った。
ィングフレーム(open reading fram
e)すなわち+1から始まり+1866で終わるもの
(ORF1)及び+70から始まり+1866で終わる
もの(ORF2)が存在することを示しているが、分子
量67000以上で弱いアルギン酸リアーゼ活性を示す
蛋白質が、pALY1を有する大腸菌DH1の細胞抽出
物の部分的な精製サンプルから検出されたことから、O
RF1がAl−Iリアーゼのオープンリーディングフレ
ームと考えられる。該ORF1は1866bpからな
り、622のアミノ酸を有するポリペプチドをコードで
きる。
配列及びAl−I′リアーゼのN末端アミノ酸配列は、
55番のヒスチジン(His)から74番アラニン(A
la)までの推定配列と一致していた。それゆえ、まず
分子量69153の前駆物質が合成され、該前駆物質の
54番目のアラニンと55番目のヒスチジンの結合を切
断して分子量5472のポリペプチド(すなわちMet Hi
s Ala Phe Gly Ile Leu Ala Thr Thr Arg Val Gly Ala
Ala Arg Glu Lys Ser Gly Asp Ser Ser Met Phe Asp Il
e Pro Phe Pro Gly His Gly Arg Arg Leu Ala Val Ala
Ala Leu Ala Phe Ala Gly Cys Ala Phe Ala Gly Ser Le
u Gln Ala )を取り除くことにより、完全な形のAl−
Iリアーゼが形成されるものと考えられる。
わち分子量60000のAl−I、分子量25000の
Al−II−2及び分子量38000のAl−III を生産
する。Al−II−2とAl−III の分子量の和は、Al
−Iのそれとほぼ一致する。Al−IリアーゼのN末端
アミノ酸配列は、Al−III リアーゼのそれと一致する
(55番目のヒスチジンから74番目のアラニンまでの
アミノ酸配列)。更に、塩基配列中、414番目のアラ
ニンから433番目のバリンまでのアミノ酸配列は、A
l−II−2リアーゼのN末端の最初の20個のアミノ酸
配列と一致している。 実施例2(アルギン酸リアーゼの製造) 実施例1で得られた形質転換大腸菌DH1を20リット
ルの培地(2リットル容の坂口フラスコに1リットルず
つ入れる)中にて、好気的に30℃で24時間培養し
た。培地としては、ALG培地〔0.5%肉エキス、
1.0%バクトペプトン、0.5%塩化ナトリウム、
0.1%アルギン酸ナトリウム(1.0Pa・s)、p
H7.2〕にアンピシリンを20μg/mlの濃度で加
えたものを用いた。
g)を分離し、0.85%塩化ナトリウムで一度洗浄
し、60mlの10mMのトリス−塩酸緩衝液(pH
7.0)に懸濁し、0℃で10分間超音波処理した(9
kHz)。細胞懸濁物を4℃で30分間遠心分離し(2
5000×g)、細胞抽出物(上清)をAl−I′リア
ーゼ精製出発物として用いた(大腸菌DH1の細胞から
得られたアルギン酸リアーゼを、菌株AlのAl−Iリ
アーゼと区別するために、以後「Al−I′」とい
う)。該細胞抽出物(220ml、蛋白質量4750m
g)を、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)で
平衡化したDEAE−セルロースカラム(4cm×40
cm)に通し、塩化ナトリウムの濃度が0〜0.5Mの
直線勾配である前記緩衝液で蛋白質を溶出した。7分毎
に13mlずつ集めた。非吸着フラクションに含まれる
Al−I′リアーゼを集め(390mg、蛋白質量19
80mg)、5.0mMリン酸カリウム緩衝液(pH
7.0)で平衡化したヒドロキシアパタイトカラム(3
cm×30cm)に通し、前記緩衝液の5.0〜500
mMの直線濃度勾配(800ml)で蛋白質を溶出し、
5分毎に5mlずつ集めた。前記緩衝液濃度が約0.1
5Mのところで溶出した活性フラクションを集め(80
ml、蛋白質量119mg)、30%硫酸アンモニウム
で飽和し、30%硫酸アンモニウム飽和5.0mMリン
酸カリウム緩衝液(pH7.0)で平衡化したブチルト
ヨパール650Mカラム(2cm×15cm)に通し
た。蛋白質を、硫酸アンモニウムの直線濃度勾配が30
〜0%飽和の5.0mMリン酸カリウム緩衝液(pH
7.0)で溶出し、5分毎に2.5mlずつ集めた。硫
酸アンモニウム濃度が約20%飽和のところで溶出した
活性フラクションを集め、アミコンPM10膜を用いた
限外濾過により4ml(タンパク質量22mg)に濃縮
し、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)で平衡
化したセファデックスG−150カラム(1.5cm×
90cm)に通した。前記トリス−塩酸緩衝液で酵素を
溶出させ、5分毎に2mlずつ集めた。Ve/Vo=
1.4(Ve:溶出した蛋白質の容量、Vo:カラムの
容量)のところに溶出した活性フラクションを集め、上
記と同様にして濃縮した。濃縮物(4ml、蛋白質量
4.2mg)を10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.
0)で平衡化したQAE−セファデックスA−25カラ
ム(2cm×40cm)に通した。前記トリス−塩酸緩
衝液で酵素を溶出し、3分毎に2.5mlずつ集めた。
非吸着フラクションに溶出した活性フラクションを集
め、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)で、4
℃で一晩透析し、上記と同様にして約2mlに濃縮し、
Al−I′リアーゼの特定に用いた。
総蛋白質量、総活性、比活性、収率及び精製度を下記表
6に示す。
I′リアーゼは、SDSの非存在下にポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動的に単一であったAl−I′リアーゼの
分子量を、セファデックスG−150カラムを用いたゲ
ル濾過により約60000と決定した(図7(a))。
またSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によれば、
該酵素は分子量60000の単一蛋白質バンドとして移
動した(図7(b))。Al−I′リアーゼの溶出位置
を矢印で示す。図7Aのマーカー蛋白質としては、a:
牛血清アルブミン(67kDa)、b:卵白アルブミン
(43kDa)、c:キモトリプシノーゲンA(25k
Da)、d:リボヌクレアーゼ(13.7kDa)を用
いた。図7(b)において、レーン1:Al−I′リア
ーゼ(30μg)、レーン2:マーカー蛋白質(一番上
から)ミオシン(H鎖)、ホスホリラーゼb、牛血清ア
ルブミン、卵白アルブミン、α−キモトリプシノーゲ
ン、β−ラクトグロブリン及びリゾチームである。
8.0、70℃で最も強い活性を有し、海草由来(非ア
セチル化)アルギン酸及び細菌由来(アセチル化)アル
ギン酸を分解した。またAl−I′リアーゼの最初の2
0個のアミノ酸配列は、His-Pro-Phe-Asp-Gln-Ala-Val-
Val-Lys-Asp-Pro-Thr-Ala-Ser-Tyr-Val-Asp-Val-Lys-Al
a-と決定された。これはAl−Iリアーゼのそれと一致
した。
から得られたAl−I′リアーゼは、分子構造(モノマ
ー、分子量60000)、pI(9.0)、基質特異性
(細菌由来アルギン酸よりも海草由来アルギン酸に対し
て高活性)及びN末端のアミノ酸配列の点で極めて類似
している。この結果から、菌株AlのAl−Iリアーゼ
遺伝子が大腸菌DH1の細胞中で修飾を受けないこと、
及び、該Alの細胞が3種のアルギン酸リアーゼ、すな
わちAl−I(分子量60000)、Al−II−2(分
子量25000)及びAl−III (分子量38000)
を合成し得ることが判る。
アーゼのゲル濾過の結果を示す図面、及び図1(b)は
実施例1におけるAl−II−2リアーゼのポリアクリル
アミドゲル電気泳動の結果を示す図面である。
クロマトグラフィーによるアルギン酸リアーゼ活性の分
離を示す図面である。
マトグラフィー後のアルギン酸リアーゼ活性の分離を示
す図面である。
マトグラフィー後のAl−IIIリアーゼのリアーゼ活性
の分離を示す図面である。図4(a)及び図4(b)は
ポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果を示す図面であ
り、図4(c)はゲル濾過の結果を示す図面である。
ンの結果を示す図面である。
び特活性(unit/mg蛋白質)を示す図面である。
過の結果を示す図面である。
Claims (3)
- 【請求項1】配列番号:1で示される塩基配列を有する
アルギン酸リアーゼ発現遺伝子。 - 【請求項2】請求項1のアルギン酸リアーゼ発現遺伝子
の導入により形質転換された微生物を培養し、得られる
培養物からアルギン酸リアーゼを単離することを特徴と
するアルギン酸リアーゼの製造法。 - 【請求項3】微生物が細菌である請求項2に記載の製造
法。
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---|---|---|---|
JP11314993A JP3385386B2 (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | アルギン酸リアーゼ発現遺伝子及びアルギン酸リアーゼの製造法 |
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Publications (2)
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JPH06319569A JPH06319569A (ja) | 1994-11-22 |
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