JP3383905B2 - 高圧放電灯およびその電極製造方法 - Google Patents

高圧放電灯およびその電極製造方法

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JP3383905B2 JP00017199A JP17199A JP3383905B2 JP 3383905 B2 JP3383905 B2 JP 3383905B2 JP 00017199 A JP00017199 A JP 00017199A JP 17199 A JP17199 A JP 17199A JP 3383905 B2 JP3383905 B2 JP 3383905B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高入力を維持し
て使用する高圧放電灯の電極およびその製造方法に係
り、特に、設計が容易で安定して長時間の点灯に耐え、
取り扱う上で安全な高圧放電灯の電極構造およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体の配線パターンを形成す
る際には、紫外線を照射する高入力の放電灯が光源とし
て使用されている。この放電灯は、アーク放電を行い安
定した放射光を確保するため、電極を形成する素材にタ
ングステンが使用され、このタングステンに二酸化トリ
ウムなどの放射性物質をドーピングし電極として使用さ
れている。そして、放電灯の点灯方法として低入力と高
入力とを交互に繰り返して、高入力時に露光を行うフラ
ッシュ点灯方式や、放電灯に封入される水銀の封入量を
少なくして大電流を使用する方式などが使用されてい
る。
【0003】また、陰極の先端側を除く部分に炭化物な
どの多孔質膜を先端に向かうにしたがって徐々に薄くな
るように被覆して陰極の消耗を抑える方法もドイツ特許
出願第3723271.1号明細書より知られている。
さらに、陰極にカーボン粉末の分散液を塗布して、陰極
に炭化処理部を形成することが特開平4−137349
号公報より知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の放
電灯の構成では、以下のような問題点が存在していた。
すなわち、フラッシュ点灯方式または大電流を使用する
放電灯では、放電時に陰極が受けるダメージが大きく消
耗が激しいため、放電灯の管壁が黒化する問題点が起こ
った。さらに、その陰極の消耗による変形により電極間
の距離が変わることで、アーク放電位置が変わってしま
い不都合であった。また、フラッシュ点灯方式では、陰
極および陽極間に放電するアーク強度が大きく変化する
ことにより露光不良を起こしたり、そのアークの不安定
な状態を制御することが困難で使用する電源装置は複雑
で高価となった。
【0005】さらに、炭化物を被覆する放電灯は、陰極
に処理する作業が特定の部位の作業であり、また被覆物
の吸着ガスを放出する工程等を含むために手間がかかり
処理作業が複雑であった。その上、最初の放電開始の時
に、炭化物を被覆した陰極の被覆物の部分から異常放電
する現象も観察され、異常放電が発生すると炭化物の被
覆物が直ちに溶融飛散して放電灯の内側ガラス面などに
付着する不都合が発生した。
【0006】そして、炭化処理部を備える放電灯は、カ
ーボン粉末の分散液を陰極表面に塗布した状態で炭化処
理を行い陰極として使用しているため、陰極表面にカー
ボンが形成されてしまい、放電灯の点灯時にこのカーボ
ンが飛散して悪影響を及ぼした。また陰極の表面に形成
されるカーボンに不純物(例えば、カリウムや炭素表面
の酸化物等)が存在すると、その不純物が放電灯の寿命
を短縮することになった。
【0007】また、放電灯の陰極には、放射性物質であ
る酸化トリウムなどがドーピングされている。前記放射
性物質は、地球環境保全の見地や、労働安全衛生の観点
からその生産や使用をできる限り減少させるべく、放射
性物質の代替品を使用することが望まれていた。そのた
め、前記酸化トリウムの特性に近い物質として希土類金
属酸化物が使用される試みが行われている。しかし、希
土類金属酸化物は、融点が酸化トリウムに比較して低温
であるため、放電として陰極の電子放出点以外の例え
ば、陰極の側面部から蒸発することや、陰極の主体材料
であるタングステンの粒界に沿った拡散が起こりにくい
ことや、また、陰極先端近辺の変形を発生するなど、希
土類金属酸化物を陰極に使用する際の問題があり、特
に、大電流で使用すると前記問題点が顕著にあらわれて
いた。
【0008】この発明は、前述の問題点を解決すべく創
案されたもので、大電流で使用しても陰極の消耗および
破損を最小限に抑え、また、放電灯の点灯動作を安定し
た状態で長時間使用でき、陰極の形成処理作業が簡単
で、かつ、電源装置の制御部分も簡素化でき、そして、
炭素を処理する部分も放電灯の寿命に悪影響を及ぼすこ
とがなく、さらに、陽極側の構成にも浸炭処理を施すこ
とでさらに安定した点灯動作で長時間の使用が可能で、
また、環境保全や労働安全衛生に優れた放電灯の電極構
造およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、この発明に係る高圧放電灯は、中央が膨出する発光
管部を有するバルブと、前記発光管部内に対向して設置
された陽極および陰極とからなり、高入力を維持して使
用する高圧放電灯において、前記陰極は、高融点金属に
電子放射性物質として希土類金属酸化物の少なくとも1
種を含む金属物質をドーピングして形成されると共に、
放電側に向かって傾斜面を有するテーパー部を備え、前
記テーパー部の傾斜面には、浸炭処理を施して浸炭部を
形成し、前記浸炭部に連続してそのテーパー部の先端に
非処理部を形成したものとした
【0010】また、前記陰極は、テーパー部に連続する
円柱部とを有し、前記テーパー部から円柱部の所定位置
まで浸炭処理を施して浸炭部を形成する構成としても良
い。なお、前記陽極は、その先端に非処理部を備え、前
記非処理部から連続する位置に浸炭処理を施した浸炭部
を形成する構成にすると都合が良い。
【0011】そして、前記浸炭部は、その濃度分布を変
えて形成することや、電極の金属表面から内部に入り込
んだ位置に形成した構成としても良い。なお、前記浸炭
部は、電極の金属表面から一定深さまで形成した脱炭部
を介して形成することや、また、電極の高融点金属がタ
ングステンで形成されている場合に、浸炭部をタングス
テンカーバイド(W2 C)で形成する構成にすると都合
が良い。
【0012】また、電極の製造方法では、中央が膨出す
る発光管部を有するバルブと、この発光管部内に対向し
て設置された陽極および陰極とからなり、前記陰極は、
高融点金属に電子放射性物質として希土類金属酸化物の
少なくとも1種を含む金属物質をドーピングして形成さ
れ、高入力を維持して使用する高圧放電灯の電極製造方
法において、放電灯の陰極あるいは陰極および陽極に焼
結媒質に黒鉛を混入した塗布媒体を塗布する処理部を形
成すると共に、前記処理部に連続する電極の先端に非処
理部を形成して前記処理部を乾燥させる第1工程と、真
空中で前記塗布媒体に対応してその塗布媒体の不純物を
除去するための適正温度で過熱して前記不純物を前記
布媒体から除去する第2工程と、前記塗布媒体に対応し
て焼結できる焼結温度で、かつ不活性ガス中で加熱する
第3工程と、前記電極に焼結した塗布媒体を陰極あるい
は陰極および陽極電極の金属表面から剥離して除去す
る第4工程と、前記塗布媒体が剥離除去された電極を真
空中で、形成される浸炭部の所望深さに対応する浸炭処
理温度で加熱する第5工程とから構成した。
【0013】さらに、前記第5工程は、前記塗布媒体が
剥離除去された電極を真空中で、形成される浸炭部の所
望深さに対応する浸炭処理温度で加熱することで、電極
の金属表面から一定深さまで炭素を取り除く脱炭処理を
行い、かつ、その脱炭処理により形成された脱炭部を介
して浸炭部を形成する構成としても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
図面に基づいて説明する。図1(a)は、高圧放電灯の
全体の構成を示す正面図、(b)は、高圧放電灯の電極
部分を拡大して一部断面にした正面図、図2は、他の形
態を示す高圧放電灯の電極部分を拡大して一部断面した
正面図、図3は、他の形態を示す高圧放電灯の陰極の構
成を示す原理図、図4(a)(b)は、他の形態を示す
高圧放電灯の全体の構成を示す正面図および、電極部分
を拡大して一部断面にした正面図、図5は、他の形態を
示す陰極の構成を示す原理図、図6は、放電灯の変動率
を説明するグラフ図である。
【0015】図1(a)に示すように、ショートアーク
型の高圧放電灯1は、バルブ2と、このバルブ2内に対
向して配置された陽極3および陰極6と、前記バルブ2
の両端側に設けた口金8、9などから構成されている。
本発明の電極構造において適用可能な高圧放電灯は一般
に、1000W〜7000Wの消費電力を使用する高圧
放電灯であり、この実施態様においては約1750Wの
消費電力の高圧放電灯を例示した。
【0016】前記バルブ2は、紫外線を透過可能な材
料、例えば石英ガラスで形成されその中央部が膨出する
ように形成された発光管部2aと、この発光管部2aの
両側に円管状に延びる封止管部2b,2bとから構成さ
れている。そして、前記バルブ2内には、所定量の水銀
が封入されると共に、常温で所定気圧の不活性ガスが封
入されている。また、前記バルブ2の発光管部2a内に
は、前記陽極3および陰極6が所定距離離間した状態で
対向して配置されている。
【0017】図1(b)で示すように、前記陰極6は、
高融点金属、代表的にはタングステンで形成され、放電
側に向かって先細になっている円錐状に形成されたテー
パー部6aと、このテーパー部6aに連続する円柱部6
bとから構成されている。そして、前記テーパー部6a
の先端を非処理部6Bとし、この非処理部6Bに連続す
る部分に後述の通りに浸炭処理を施して形成した浸炭部
6cとして構成されている。さらに、前記円柱部6bに
は、支持部7を介して金属箔5が接続されている。前記
金属箔5は、代表的にはモリブデン箔である。
【0018】なお、前記陰極6には、電子放射性物質と
して、希土類金属酸化物である例えば、酸化ランタン
(La2 3 )、酸化セリウム(Ce2 3 )または、
酸化イットリウム(Y2 3 )などを単独で、または、
2以上を混合体とした金属物質があらかじめドーピング
されている。前記希土類金属酸化物はその他のスカンジ
ウム、サマリウム、ネオジムなどの酸化物等希土類金属
酸化物であれば限定されるものではない。また、前記陰
極6の浸炭部6cは、そのテーパー部6aの直径の大き
さに係わりなく、陰極表面から陰極内部に、ほぼ一定の
濃度分布で一定の厚みで形成され、また、その浸炭部6
cの深さが、陰極表面から数ミクロンから数10ミクロ
ンの範囲で陰極内部に向かって形成されている。なお、
前記浸炭部6cは、陰極6の主な材質がタングステンで
あれば、タングステンカーバイド(W2 C)として構成
される。
【0019】さらに、前記非処理部6Bは、電極に負荷
される電力量によりその非処理部6Bの形成長さが異な
り、電極間に発生するアーク放電による温度上昇が激し
い部分を示している。
【0020】なお、本発明における浸炭処理とは、電極
の金属表面または金属内部に対して炭素量を増加させる
処理であって、従来技術に記載された電極の表面に単に
炭化物層被覆を設ける炭化処理と区別される。また、こ
れら陰極内部の浸炭部は、その形成される陰極表面から
の深さ、寸法については、陰極表面の不純物の付着防止
できる深さ、寸法であれば特に限定されるものではな
い。
【0021】浸炭部6cの形成手段としては、特に限定
されるものではないが、例えば、つぎのような方法が挙
げられる。 第1工程(塗布媒体の塗布及び乾燥工程) アルカリ系水硝子や、セラミックなどの焼結媒質中に黒
鉛を混入した塗布媒体を、テーパー部6aの非処理部6
Bを除く部分(処理部)に塗布した後、自然乾燥させ
る。焼結媒質として水溶液中に重量比で約10%の珪酸
カリウムが混在する水硝子を使用するのが好ましいが、
セラミック等の無機質を焼結媒質として使用してもよ
い。また、珪酸カリウムは、後述の焼結処理の際に焼結
された固形物を剥離・除去するのに効果的である。
【0022】第2工程(塗布媒体の予備加熱工程) つぎに、自然乾燥した塗布媒体が付着した陰極6を、そ
の塗布媒体の不純物が除去できる適正温度、(例えば前
記の約10重量%の珪酸カリウムを含む水硝子を使用す
る場合には脱ガス処理として800℃前後の温度)で1
5分程度真空中、例えば5×10-5Torrの減圧下で
加熱する。本発明における加熱条件、例えば加熱温度、
加熱時間、真空度は、水硝子中の珪酸カリウムが含まれ
る場合にはその濃度、使用される焼結媒質およびその濃
度等に依存するものであり、これらの塗布媒体に適正な
条件を用いて予備加熱処理を行い不純物を除去する。一
般には、600℃〜1000℃の温度で5〜30分間予
備加熱処理することが好ましい。
【0023】第3工程(焼結処理工程) そして、不純物が除去された塗布媒体の焼結温度、例え
ば1500〜1700℃の温度で、不活性ガス、例えば
アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)中で15〜60分
焼結処理を行う。上記の約10重量%の珪酸カリウムを
含む水硝子からなる塗布媒体の場合には約1600℃で
約30分程度加熱を行うことが好ましい。なお、この焼
結処理においても、焼結温度および焼結時間等の焼結条
件は、使用する塗布媒体に依存し、その塗布媒体に適す
る焼結温度および焼結時間で焼結処理を行う。
【0024】第4工程(固形物の除去工程) このようにして、焼結処理を行うと陰極6上に形成され
た塗布媒体の被膜が完全に焼結して固形物となる。この
固形物を例えば、ピンセット等を用いて陰極6から完全
に剥離・除去する。この操作の際に陰極6の内部に炭素
がわずかに浸炭する。
【0025】第5工程(浸炭処理工程) 最後に、浸炭させる浸炭部6cの厚さに対応させ真空中
で加熱する。一般にこの浸炭処理は1800〜2300
℃の温度で15〜60分、1×10-4Torr以下減圧
条件下で行う。例えば前記の約1900℃の真空中で、
例えば5×10 -5Torrの減圧下で30分程度の浸炭
処理を行うのが好ましい。この浸炭処理により、炭素が
確実に陰極6の内部に拡散して浸炭して、均等な濃度分
布の浸炭部6cを形成し、または、陰極6の表面から内
部に約数ミクロン入った位置に浸炭部6cを形成すると
共に、表面の塗布媒体である水硝子を完全に除去するこ
とができる。
【0026】なお、浸炭処理を行う場合、加熱温度およ
び時間により浸炭部6cの濃度分布の厚みおよび深さを
制御できるため、その浸炭部6cは所望の濃度を所望の
深さに対してほぼ一定に制御でき、安定した浸炭処理を
容易に行うことができる。
【0027】このようにして形成された浸炭部6cを有
する陰極6を使用して高圧放電灯1を1000W以上の
大電流、一般には1000Wないし7000Wの大電流
で使用すると放電により高温状態になった陰極6の内部
で生成した希土類金属原子が、粒界に沿った拡散により
表面に単原子層を形成し、この単原子層が電気2重層を
形成して、陰極表面の不純物による高圧放電灯の寿命低
下をまねくことなく、陰極6表面の仕事関数を低下させ
ることができる。
【0028】また、図2で示すように陰極6は、テーパ
ー部6aの位置に設けた浸炭部6cと、円柱部6bの位
置に連続して形成した浸炭部6dを備える構成とすると
都合が良い。このように円柱部6bに浸炭部6dを備え
ることで、安定度が向上すると共に、消耗の損失を最小
限に抑えて点灯を行うことができる。
【0029】また、図3で示すように、陰極6の浸炭部
6cは、先端側に向かうに従ってその炭素の濃度分布状
態が粗になるように構成しても良い。そのため、浸炭部
6cは、非処理部6Bとの境界部分が陰極内部で渾然一
体となるため、強度的にも優れ、電気抵抗や熱伝導率の
値も向上するためさらに安定した使用を可能とするもの
である。
【0030】図3で示すような状態の浸炭部6cを形成
するためには、濃度の異なる黒鉛を混入した焼結媒質で
あるアルカリ系水硝子を塗布媒体として陰極6の先端を
除いた部分に塗布して、後は上記した方法により焼結作
業を繰り返し行うことで形成することができる。なお、
浸炭部6cの炭素の濃度分布を変える形態は、その浸炭
部6cが深さ方向に向かうにしたがって徐々に炭素の濃
度分布を粗になるように構成することや、金属表面側か
ら炭素の濃度分布が粗、密、粗となるように構成して構
わない。
【0031】つぎに、この発明の実施の他の形態につい
て図4を参照して説明する。なお、前記図1の構成と同
じ部材は同じ符号を付して詳細を省略する。高圧放電灯
10は、消費電力が5キロワットのショートアーク型の
水銀蒸気放電灯を示すもので、この高圧放電灯10は、
石英ガラスなどの紫外線透過部材で形成されている。陽
極13は、タングステンで形成されていて、図4(b)
に示すように先端部の平坦な端面19の中心部に球面状
の凹部20が設けられている。前記凹部20は例えば、
直径は10mm、凹部の深さ2mmに形成されている。
また、陽極13と陰極11間の距離は4mmに構成され
ている。
【0032】そして、前記陽極13は、その側面部分に
浸炭処理された浸炭部13aを形成し、その浸炭部13
aの濃度分布が均等に形成されている。さらに、前記浸
炭部13aから連続する陽極13の先端側を非処理部1
3Bとしている。また、前記陰極11(先端形状が図1
(b)とは異なる)は、その先端の非処理部11Bから
連続するテーパー部11aに浸炭部11cを形成してい
る。前記浸炭部11c、13aの形成方法は、図1と同
様である。
【0033】なお、図1ないし図4で示す浸炭部は、図
5で示すように構成しても良い。陰極26を構成する際
は、前記浸炭部26cが、その電極の金属表面から一定
深さまで表面脱炭処理により形成された脱炭部26eを
介して形成され、かつ、電極の主材質がタングステンで
ある場合に、タングステンカーバイド(W2 C)の浸炭
部26cを形成する構成とする。前記脱炭部26eは、
図5で示すように、電極の金属表面から距離D(好まし
くは2μm〜5μmの範囲)の間に形成される。前記脱
炭部26eは、タングステンカーバイド(W2 C)から
炭素(C)を除去した表面脱炭処理により形成される構
成としている。そして、前記表面脱炭処理は、前記した
浸炭処理工程の加熱時間を所定時間より長くすること
と、高温で処理することで、浸炭部26であるタングス
テンカーバイド(W2 C)を構成する炭素(C)の存在
位置が電極の金属表面から内部に距離D入り込んだ位置
に浸透し、距離Dの範囲内では炭素(C)が存在しない
状態となることで行うことが可能となる。なお、浸炭部
26の濃度分布は、均等、不均等どちらに形成しても構
わない。
【0034】また、前記非処理部26Bは、電極に負荷
される電力量によりその非処理部26Bの形成長さが異
なり、電極間で発生するアーク放電に伴う電極の温度上
昇が著しい部分を示している(ちなみに、この場合は約
4mmである)。
【0035】そして、前記浸炭部26cの形成方法は、
前記した浸炭処理工程の加熱時間を所定時間より長く
し、かつ高温で処理することで形成することができるも
のであり(例えば、約2000℃で60分間)、他の条
件は変わらない。なお、図5では、陰極26のテーパー
部26aの位置に浸炭部26cを形成した例で示した
が、円柱部26b側で金属表面から内側に入り込んだ位
置に浸炭部(図示せず)が形成されることや、陰極およ
び陽極の両方の位置で金属表面から入り込んだ位置に浸
炭部(図示せず)を形成する構成としても構わない。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0037】実施例1〜2および比較例1〜3 (電極の作製)直径12mm、長さ100mmのタング
ステン98重量%と、酸化ランタン、酸化セリウム、酸
化イットリュウムなどの希土類金属酸化物質を単独でま
たは2以上の混合体として2重量%をドーピングして成
る円柱の先端部を円錐状に切削加工して陰極を作製し
た。この陰極の先端から約3mm、塗布寸法約8mmの
部分に約10重量%の珪酸カリウムを含有するカーボン
粉末の水分散液を塗布し、風乾した。風乾後、塗布部分
を5×10-5Torrの真空度で800℃で15分間予
備加熱処理を行い、カーボン粉末の水分散液の真空脱ガ
スを行い、Arガス雰囲気下で約1600℃で30分間
の焼結処理を行った。この操作により陰極に被覆した被
覆物が焼結固化した。この固形物をピンセットにより完
全に剥離除去した。この際に炭素が陰極表面からわずか
に浸炭しているのが観察される。さらに、5×10-5
orrの真空度で約1900℃で約30分程度、浸炭処
理を行って陰極表面から内部へ約3ミクロンの位置から
炭素を確実に浸炭処理させて浸炭部を形成させた実施例
1および2の陰極を作製した。また、実施例3および4
の陰極は、金属表面から深さ方向に距離D(3μm)の
脱炭部を介してタングステンカーバイド(W2 C)の浸
炭部を形成した。そして、前記浸炭部の形成方法は、前
記した浸炭処理工程の加熱時間を所定時間より長くし、
かつ高温で処理することで形成することができるもので
あり(例えば、約2000℃で60分間)、他の条件は
実施例1〜2と同様にして処理した。
【0038】上記陰極に浸炭処理を施さない陰極をその
まま比較例1の陰極として使用した。上記の未処理の陰
極にドイツ特許出願第3723271.1号に記載の通
りの処理を行い比較例2の陰極とした。上記の未処理の
電極に特開平4−137349号公報に記載の通りの処
理を行い比較例3の陰極とした。
【0039】(陽極の作製)実施例1及び比較例1〜3
については、純タングステンの陽極を使用した。また、
実施例2では上記の純タングステンの陽極に実施例1の
陰極と同様に浸炭処理を行った陽極を使用した。さらに
実施例4では上記純タングステンの陽極に実施例3の陽
極と同様に脱炭処理を介して浸炭部を施したものを使用
した。
【0040】(高圧放電灯の作製)上述の通りにして作
製した実施例1及び2及び比較例1〜3の陰極及び陽極
を図1に示す高圧放電灯内に対向して配置し、水銀を封
入し、放電電流を約70Aとして以下の通りに動作状態
を調査した。放電灯に1750Wの略一定の電力を連続
して入力して、使用寿命、図6に示す通り下記式(1)
で定義される平均アーク強度の変動率、また、初期の紫
外線照度を100%としたときの水平照度維持率や、あ
るいは紫外線配光積算値の紫外線照度維持率等について
調査した。結果を表1、2に示す。
【0041】なお、前記した平均アーク強度の変動率
は、平均アーク強度の変動率を次式に従って求めた。 平均アーク強度の変動率=b/a×100[%] (1) ただし、aは平均アーク強度を示し、bはアーク強度の
最大変動幅を示す。この平均アーク強度の変動率は、数
値が少ないほど放電灯が安定して動作していることを示
す指標である。
【0042】また、初期の紫外線照度に対する水平照度
維持率および紫外線配光積算値の紫外線照度維持率は、
放電灯の優劣を判断するための指標の一つでここでの詳
細は省略する。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表1、2から明らかなとおり、本発明によ
る浸炭処理または浸炭処理と表面脱炭処理を施した陰極
を使用した高圧放電灯は、未処理の陰極や従来技術に記
載された方法で処理された陰極を使用した場合と比較し
て使用寿命が格段に優れていることがわかった。また本
発明による処理を行った電極は、未処理の陰極や従来技
術により処理された陰極と比較して水平照度維持率が高
く、使用寿命期間中には安定した照度で点灯することが
可能であることがわかる。特に、陰極と陽極との両方に
本発明による浸炭処理を施した場合その効果が際立って
いる。さらに、陰極または陰極および陽極の構成(図面
では陰極のみ示す)が、その電極の金属表面から脱炭部
26eを介して内部に入り込んだ位置にタングステンカ
ーバイド(W2 C)の浸炭部26cを形成する構成とす
ることで、表1で示す本発明の優れた結果が得られた。
【0046】
【発明の効果】以上述べたごとく本発明は次の優れた効
果を発揮する。高圧放電灯は、その陰極の先端の非処理
部と、この非処理部から連続する位置に浸炭処理を施し
たことにより、希土類金属酸化物をドーピングした陰極
を使用しても、大電流を維持してその放電灯を点灯さ
せ、陰極の消耗や破損を最小限に防止できると共に、仕
事関数を下げることができるため、安定した変動率(ア
ーク安定度)で長時間にわたり使用することが可能とな
る。
【0047】また、浸炭処理の位置を陰極のテーパー部
および円柱部に設けることでさらに安定した変動率で長
時間にわたり使用することが可能となる。そして、陽極
側にも浸炭処理を施すことで、大電流の動作においても
安定した変動率で長時間使用することがさらに有効とな
る。
【0048】そして、浸炭処理を施した浸炭部は、電極
の金属表面から連続あるいは距離を開けて形成される濃
度分布を一定あるいは変えてほぼ一定の厚みおよび深さ
で形成することが簡単にできるため、浸炭処理の制御お
よび調整作業を容易に行うことが可能である。
【0049】また、陰極または陰極および陽極に形成す
る浸炭部は、その電極の金属表面から内部に入り込んだ
位置に形成する構成とすることで、電極材料としての金
属表面の不純物の残留防止を確実にするという利点があ
る。そして、電極に形成された浸炭部であるタングステ
ンカーバイド(W2 C)は、脱炭部を介してその電極の
金属表面から内部に入り込んだ位置に形成されること
で、放電灯内面の黒化を最小限で抑制できると共に、長
時間の安定した点灯状態を実現することが可能となる。
また、ドーピングされている希土類金属酸化物は、浸炭
部があることで、陰極の主体材料であるタングステンの
粒界に沿った拡散が適正に行われ、その浸炭部すなわち
陰極側面からの気化および消耗を防止すると共に、仕事
関数を下げることができる。そのため、陰極を必要以上
に発熱させることが防止でき、希土類金属酸化物を使用
しても陰極を安定して長時間使用することが可能とな
る。
【0050】さらに、陰極または陰極および陽極に浸炭
部を形成する場合、塗布溶媒を使用し、一旦焼結させた
後に、その焼結した塗布溶媒を完全に剥離・除去して浸
炭処理あるいは、浸炭処理ならびに表面脱炭処理を行う
ことで、電極表面の不純物による電極の消耗や破損を最
小限に抑え、かつ、変動率を少なくして安定した状態で
長時間使用することができる高圧放電灯の製造を可能と
する。
【0051】そして、陰極にドーピングする金属物質
は、希土類金属酸化物質であるため、地球環境に対して
安全性を確保できると共に、労働安全衛生の観点からも
安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)は、この発明の第1の実施の形態
を示す放電灯の正面図および電極を拡大して一部断面に
した正面図である。
【図2】この発明の他の実施の形態を示す電極部分を拡
大して一部断面にした正面図である。
【図3】この発明の他の実施の形態を示す陰極の構成を
示す原理図である。
【図4】(a)(b)は、この発明の他の実施の形態を
示す放電灯の正面図および電極を拡大して一部断面にし
た正面図である。
【図5】この発明の他の実施の形態を示す陰極の構成を
示す原理図である。
【図6】この発明の高圧放電灯の変動率を説明するグラ
フ図である。
【符号の説明】
1,10 高圧放電灯 2 バルブ 2a 発光管部 3 陽極 6 陰極 6B 非処理部 6a,11a テーパー部 6b 円柱部 6c,6d 浸炭部 11B 非処理部 11b 円柱部 11c 浸炭部 13a 浸炭部 13B 非処理部 26e 脱炭部 D 金属表面から浸炭部までの距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/073 H01J 9/04 C23C 8/44

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央が膨出する発光管部を有するバルブ
    と、前記発光管部内に対向して設置された陽極および陰
    極とからなり、高入力を維持して使用する高圧放電灯
    おいて、 前記陰極は、高融点金属に電子放射性物質として希土類
    金属酸化物の少なくとも1種を含む金属物質をドーピン
    グして形成されると共に、放電側に向かって傾斜面を有
    するテーパー部を備え、前記テーパー部の傾斜面には、
    浸炭処理を施して浸炭部を形成し、前記浸炭部に連続し
    てそのテーパー部の先端に非処理部を形成したことを特
    徴とする高圧放電灯
  2. 【請求項2】前記陰極は、テーパー部に連続する円柱部
    有し、前記テーパー部から円柱部の所定位置まで浸炭
    処理を施して浸炭部を形成した請求項1に記載の高圧放
    電灯。
  3. 【請求項3】前記陽極は、その先端に非処理部を備え、
    前記非処理部から連続する位置に浸炭処理を施した浸炭
    部を形成した請求項1または請求項2に記載の高圧放電
  4. 【請求項4】前記浸炭部は、その濃度分布を変えて形成
    した請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の
    高圧放電灯
  5. 【請求項5】前記浸炭部は、電極の金属表面から内部に
    入り込んだ位置に形成した請求項1から請求項4まで
    いずれか一項に記載の高圧放電灯。
  6. 【請求項6】前記浸炭部は、電極の金属表面から一定深
    さまで形成した脱炭部を介して形成する請求項5に記載
    高圧放電灯。
  7. 【請求項7】前記浸炭部は、電極の高融点金属がタング
    ステンである場合において、タングステンカーバイド
    (W2C)である請求項1から請求項6までのいずれか
    一項に記載の高圧放電灯
  8. 【請求項8】中央が膨出する発光管部を有するバルブ
    と、この発光管部内に対向して設置された陽極および陰
    極とからなり、前記陰極は、高融点金属に電子放射性物
    質として希土類金属酸化物の少なくとも1種を含む金属
    物質をドーピングして形成され、高入力を維持して使用
    する高圧放電灯の電極製造方法において、 放電灯の陰極あるいは陰極および陽極に焼結媒質に黒鉛
    を混入した塗布媒体を塗布する処理部を形成すると共
    に、前記処理部に連続する電極の先端に非処理部を形成
    して前記処理部を乾燥させる第1工程と、 真空中で前記塗布媒体に対応してその塗布媒体の不純物
    を除去するための適正温度で過熱して前記不純物を前記
    塗布媒体から除去する第2工程と、 前記塗布媒体に対応して焼結できる焼結温度で、かつ不
    活性ガス中で加熱する第3工程と、 前記電極に焼結した塗布媒体を陰極あるいは陰極および
    陽極電極の金属表面から剥離して除去する第4工程
    と、 前記塗布媒体が剥離除去された電極を真空中で、形成さ
    れる浸炭部の所望深さに対応する浸炭処理温度で加熱す
    る第5工程とからなることを特徴とする高圧放電灯の電
    極製造方法。
  9. 【請求項9】前記第5工程は、前記塗布媒体が剥離除去
    された電極を真空中で、形成される浸炭部の所望深さに
    対応する浸炭処理温度で加熱することで、電極の金属表
    面から一定深さまで炭素を取り除く表面脱炭処理を行
    い、かつ、その表面脱炭処理により形成された脱炭部を
    介して浸炭部を形成することを特徴とする請求項8に記
    載の高圧放電灯の電極製造方法。
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