JP3382458B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3382458B2
JP3382458B2 JP13870496A JP13870496A JP3382458B2 JP 3382458 B2 JP3382458 B2 JP 3382458B2 JP 13870496 A JP13870496 A JP 13870496A JP 13870496 A JP13870496 A JP 13870496A JP 3382458 B2 JP3382458 B2 JP 3382458B2
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明彦 仲沢
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式を用い
た画像形成装置に関し、特に第1の画像担持体上上に形
成されたトナー像を、一旦中間転写体に転写させた後に
第2の画像担持体上に更に転写させ画像形成物を得る電
子写真画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】中間転写体を使用した画像形成装置は、
カラー画像情報や多色画像情報の複数の成分色画像を順
次積層転写してカラー画像や多色画像を合成再現した画
像形成物を出力するカラー画像形成装置や多色画像形成
装置、またはカラー画像形成機能や多色画像形成機能を
具備させた画像形成装置として有効である。
【0003】本発明に用いる中間転写体は、例えば、ベ
ルト形状または、導電性支持体上に少なくともゴム、エ
ラストマーまたは樹脂よりなる弾性層を有するローラー
形状、更には、その弾性層の上層に一層以上の被覆層を
有するローラー形状、と種々の態様を目的、必要に応じ
て選択される。即ち、画像形成装置の小型化が要求され
る場合には形状の自由度が高いベルト形状が主に用いら
れ、カラー画像形成装置の、各成分色画像の重ね合わせ
ズレ(色ズレ)のない画像を容易に得たい場合には、中
間転写体の剛性が優れているドラム形状が主に用いられ
る。その装置の例を図1〜図2に示す。
【0004】以下は中間転写ベルトについての説明であ
るが、形状はこれに限ったものではない。
【0005】中間転写ベルトを用いた画像形成装置の一
例の概略図を図1に示す。
【0006】図1は電子写真プロセスを利用したカラー
画像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリンタ
ー)である。中間転写ベルト20は中抵抗の弾性体を使
用している。
【0007】1は第1の画像担持体として繰り返し使用
される回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラ
ムと記す)であり、矢示の時計方向に所定の周速度(プ
ロセススピード)をもって回転駆動される。
【0008】感光ドラム1は回転過程で、1次帯電器2
により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで
不図示の像露光手段3(カラー原稿画像の色分解・結像
露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に
対応して変調されたレーザービームを出力するレーザー
スキャナによる走査露光系等)による画像露光3を受け
ることにより目的のカラー画像の第1の色成分像(例え
ばイエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成され
る。
【0009】次いで、その静電潜像が第1の現像器(イ
エロー色現像器41)により第1色であるイエロートナ
ーYにより現像される。この時第2〜第4の現像器(マ
ゼンタ色現像器42、シアン色現像器43、ブラック色
現像器44)の各現像器は作動−オフになっていて感光
ドラム1には作用せず、上記第1色のイエロートナー画
像は上記第2〜第4の現像器により影響を受けない。
【0010】中間転写ベルト20は時計方向に感光ドラ
ム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
【0011】感光ドラム1上に形成担持された上記第1
色のイエロートナー画像が、感光ドラム1と中間転写ベ
ルト20とのニップ部を通過する過程で、1次転写ロー
ラ62から中間転写ベルト20に印加される1次転写バ
イアスにより形成される電界により、中間転写ベルト2
0の外周面に順次中間転写(1次転写)されていく。
【0012】中間転写ベルト20に対応する第1色のイ
エロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面
は、クリーニング装置13により清掃される。
【0013】以下、同様に第2色のマゼンタトナー画
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が順次中間転写ベルト20上に重ね合わせて転写
され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画
像が形成される。
【0014】63は2次転写ローラで、2次転写対向ロ
ーラ64に対応し平行に軸受させて中間転写ベルト20
の下面部に離間可能な状態に配設してある。
【0015】感光ドラム1から中間転写ベルト20への
第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次
転写バイアスはトナーとは逆極性で、バイアス電源29
から印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜
+2kVの範囲である。
【0016】感光ドラム1から中間転写ベルト20への
第1〜第3色のトナー画像の1次転写工程において、2
次転写ローラ63及び中間転写ベルトクリーナ7は中間
転写ベルト20から離間することも可能である。
【0017】中間転写ベルト20上に転写された合成カ
ラートナー画像の第2の画像担持体である転写材24へ
の転写は、2次転写ローラ63が中間転写ベルト20に
当接されると共に、給紙ローラ11から転写材ガイド1
0を通って、中間転写ベルト20と2次転写ローラ63
との当接ニップに所定のタイミングで転写材24が給送
され、2次転写バイアスがバイアス電源28から2次転
写ローラ63に印加される。この2次転写バイアスによ
り中間転写ベルト20から第2の画像担持体である転写
材24へ合成カラートナー画像が転写(2次転写)され
る。トナー画像の転写を受けた転写材24は定着器15
へ導入され加熱定着される。
【0018】転写材24への画像転写終了後、中間転写
ベルト20にはクリーニング用帯電部材7が当接され、
感光ドラム1とは逆極性のバイアスをバイアス電源26
から印加することにより、転写材24に転写されずに中
間転写ベルト20上に残留しているトナー(転写残トナ
ー)に感光ドラム1と逆極性の電荷が付与される。
【0019】前記転写残トナーは、感光ドラム1とのニ
ップ部及びその近傍において感光ドラム1に静電的に転
写されることにより、中間転写体がクリーニングされ
る。
【0020】前述の中間転写ベルトを用いた画像形成装
置を有するカラー電子写真装置は、従来の技術である転
写ドラム上を張り付けまたは吸着せしめ、そこへ第1の
画像担持体上から画像を転写する画像形成装置を有した
カラー電子写真装置、例えば特開昭63−301960
号公報中で述べられたごとくの転写装置と比較すると、
第2の画像担持体である転写材になんら加工、制御(例
えばグリッパーに把持する、吸着する、曲率をもたせる
等)を必要とせずに中間転写ベルトから画像を転写する
ことができるため、封筒、ハガキやラベル紙等、薄い紙
(40g/m2紙)から厚い紙(200g/m2 紙)ま
で、幅の広狭、長さの長短、あるいは厚さの厚薄によら
ず、第2の画像担持体を多種多様に選択することができ
るという利点を有している。
【0021】このような利点のため、すでに市場におい
ては中間転写ベルトを用いたカラー複写機、カラープリ
ンター等が稼働し始めている。
【0022】なお、図1の画像形成装置においては、感
光ドラム1から中間転写ベルト20に現像剤を1次転写
すると同時に、前回の画像形成ステップで発生した中間
転写ベルト20上の転写残現像剤を感光ドラム1に戻し
てもよい(以後、1次転写同時クリーニング方式と称す
る)。1次転写同時クリーニング方式は、クリーニング
ステップを特に必要としないために、スループットの低
下がないという利点を有している。
【0023】また、図6に示すごとく、転写残現像剤回
収部材8を設けてもよい。
【0024】転写残現像剤回収部材8も、金属ロール、
導電性を有する弾性ロール、導電性を有するファーブラ
シ、導電性を有するブレード等、種々の形態をとること
ができる。
【0025】転写残現像剤回収部材8には、クリーニン
グ用帯電部材7に印加される電圧とは逆極性の電圧が印
加され、転写残現像剤を静電的にクリーニングすること
ができる。
【0026】また、図6の装置において、例えば電源投
入時等に転写残現像剤回収部材8に感光ドラム1と逆極
性のバイアスを印加して、転写残現像剤回収容器9内の
転写残現像剤を帯電させ、感光ドラムのクリーニング装
置13に回収することも考えられる。この方式は、転写
残現像剤回収容器9を小型化できるという利点を有して
いる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのカラ
ー電子写真装置は、前記の利点を充分に生かし、ユーザ
ーに対して真に期待され、かつ満足を与える装置として
機能しているのであろうか。それは否である。この中間
転写体を用いた画像形成装置を実際に繰り返し使用する
場合、次のごとくの克服すべき問題点を未だ有してい
る。
【0028】中間転写ベルトには、種々の材質が用いら
れるが、所謂プラスチックベルトの場合、耐久により、
その長さの変化は少ないものの、耐久により、ストレス
クラッキングが発生し易く、長寿命化は困難である。ま
た、ゴムベルトの場合耐久によるストレスクラッキング
は少ないものの、耐久することで、伸びが発生し、画像
ズレが発生し易くなる。この対策としてゴムベルトに耐
久性の高い芯材を入れることで、高耐久のベルトができ
る。ところが、この芯体を入れることにより、ゴムベル
トの表面に芯体と芯体との間隔と同様に表面に0.1m
mから3mm程度の周期でうねりが発生する場合があ
る。このうねりは、ゴムベルト表面を研磨する場合、そ
の研磨時に芯体を有する部分と芯体のない部分との硬度
差等により発生するが、原因はこの限りではない。ま
た、ベルト形状、ドラム形状共に表面層に塗料を用いる
場合、その乾燥工程において、最表面部分の乾燥速度が
速く、内部の乾燥速度が遅いとき、表面にちぢみ(し
わ)が発生する場合があり、0.1mmから3mm程度
の周期でうねりが発生することがある。これらのうねり
が中間転写体に発生すると、4色フルカラー画像出力時
は、1色目の感光ドラム上のトナー画像を転写する時点
では、中間転写体の表面うねりの凸部分の転写効率が高
く、画像の濃度が凸部分だけ高いものとなり、画像にム
ラが発生する。次に2色目を中間転写体に転写する時点
では、2色目のトナー画像が1色目のトナー画像に上乗
せされない部分で、かつ1色目のトナー画像が中間転写
体上に乗っている部分は、感光ドラムと接触した時点
で、中間転写体に乗っているトナーの一部が感光ドラム
に戻ってしまう現象(以下再転写という)が発生する場
合がある(この現象は1次転写電圧が高い場合に起こり
易い)が、このとき中間転写体の表面うねりの凸部分に
乗っているトナーが感光ドラムに凹部分よりも多く戻っ
てしまうことがあり、凸部分の画像濃度が低くなること
がある。また、2色目のトナー画像が1色目のトナー画
像に上乗せされる場合は、1色目の凸部分の再転写によ
り、2色目のトナー画像の転写を阻害し、凸部分の画像
濃度が低くなることがある。3色目、4色目も同様な現
象が発生し、最終的に中間転写体から第2の画像担持体
(紙等)に転写されるときに凸部分は濃度が低くなり、
凹部分は濃度が高い画像となって、芯体部分の形状と同
等の画像ムラ(以下芯体跡という)や表面ちぢみの形状
と同等の画像ムラ(以下ちぢみ跡)が発生してしまうこ
とがあった。
【0029】また、以上の説明は芯体を有している中間
転写体及び塗工条件によるものであるが、当然のことな
がら、芯体を有していなかったり、表面が塗工によって
形成されていなくとも、最終的に得られる表面が前記と
同等の表面うねりであれば同様の現象が発生することが
ある。
【0030】また、凹部分の第2の画像担持体からの転
写残は、凹部分であるために今度は、感光ドラムに転写
残を戻すクリーニング工程を行った場合、凸部分より感
光ドラムに戻りにくく、クリーニングが不十分なものと
なってしまい、多量の転写残トナーをクリーニングする
ために装置への負荷が大きくなり、当該クリーニング装
置が構成上かなり複雑となり、かつ高価なものとなって
しまうことがあった。
【0031】これら対策として例えば、特開昭59−5
0475、特開昭59−202477、特開平3−24
2667、特開平4−303869及び特開平4−30
3871号公報に見られるように中間転写体に表面粗さ
を小さくしたものが考えられるが、この表面粗さは、対
トナー粒子表面に対応しており、前記のようなうねり条
件の場合、表面粗さを小さくしたとしても、芯体跡もし
くはちぢみ跡が発生してしまうことがあった。
【0032】本発明は前述の問題を解決した中間転写体
を用いた画像形成装置を提案するものである。
【0033】即ち、第1の画像担持体である感光ドラム
の表面から中間転写体にトナーが移動する際にうねり部
分での画像ムラの発生がなく、更に多色画像出力する際
の再転写時のうねり凸部分の再転写量の増加がなく、最
終的に得られる画像の芯体跡もしくはちぢみ跡の発生が
ない、画像形成装置を提供するものである。
【0034】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、第1の
画像担持体上に形成された画像を中間転写体上に転写し
た後、第2の画像担持体上に更に転写する画像形成装置
において、該中間転写体が平均0.1mm以上3mm未
満の波長の表面うねりを有し、該表面うねりの平均波高
が10μm以下であることを特徴とする画像形成装置で
ある。
【0035】本発明においては、中間転写体の表面の表
面うねり、即ち平均0.1mm以上3mm未満の波長の
表面うねりを有する中間転写体の表面うねりの平均波高
を10μm以下とすることにより、第1の画像担持体で
ある感光ドラムの表面から中間転写体にトナーが移動す
る距離の差が中間転写体のうねりの凸部分と凹部分の差
が少なくなることで、1次転写時の転写ムラを減少させ
ること、及び、2回目の1次転写時点での、凸部分の再
転写がなくなることで芯体跡を減少させること、凸部分
の再転写による転写阻害がなくなることで芯体跡を減少
させること、2次転写後の凹部分に残るトナーによるク
リーニング不良を減少させている。
【0036】
【発明の実施の形態】中間転写体の表面の表面うねり、
即ち平均0.1mm以上3mm未満の波長の表面うねり
を有する中間転写体の表面うねりの平均波高が10μm
以下であれば本発明の効果は得られるが、好ましくは5
μm以下である。また、芯体跡もしくは、ちぢみ跡は、
表面うねりの平均波長が、平均0.1mm以上3mm未
満で発生するが、より顕著な発生領域は0.5mm以上
2.5mm未満である。
【0037】本発明に用いられる表面うねりの測定方法
はJIS B0610に基づいて測定されたものであ
り、この中のろ波中心線うねり曲線を用いる。本発明の
平均波長は、ろ波中心線うねり曲線で得られた曲線の凹
凸の平均間隔 Sm(ISO)で表し、平均波高は、ろ
波中心線うねり曲線で得られた曲線の十点平均粗さRz
(JIS)で表す。このときの測定条件の低域カットオ
フは0.08mm、高域カットオフは8mmとし、測定
長さは25mm、測定速度は2mm/sとする。また、
上記測定で、波長が0.5mm以上のうねりを正確に測
定したい場合、低域カットオフは0.25mm、高域カ
ットオフは8mmとし、測定長さは25mm、測定速度
は2mm/sとする。
【0038】中間転写体の表面うねりの平均波高を小さ
くする方法としては、中間転写体の表面研削によるも
の、弾性層を有する中間転写体の場合、弾性層の表面研
削によるもの、また表面部分用塗料の塗工時の雰囲気湿
度調整によるもの等がある。
【0039】中間転写体の表面を研削する場合もしくは
弾性層の表面研削する場合は、研削盤を用いるもの、ラ
ッピング装置を用いるもの、またベルト研削加工法やバ
レル加工法等がある。
【0040】第1の画像担持体の表面うねりを小さくす
る方法としては、以上のようなものが主な方法である
が、もちろんこれに限ったものではない。
【0041】中間転写体の表面部分用塗料の塗工時の塗
工雰囲気調整する場合、湿度は、45%RH以上が望ま
しい。45RH%未満の場合、塗料表面の乾燥速度が早
くなり表面部分と内部との乾燥速度差がでてくることに
より、表面うねりが悪化することがあり、本発明の目的
である平均0.1mm以上3mm未満の波長の表面うね
りを有する中間転写体の表面うねりの平均波高が10μ
m以下とすることが困難になる。
【0042】本発明に用いる中間転写体の弾性層、及び
被覆層に使用されるゴム、エラストトマー、樹脂とし
て、例えばゴム、エラストマーとしては、天然ゴム、イ
ソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン
ゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレ
ン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロ
ロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アク
リロニトリルブタジエンゴム、ウレタンゴム、シンジオ
タクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリ
ンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、
多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴ
ム及び熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、
ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン
系、ポリアミド系、ポリエステル系及びフッ素樹脂系
等)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以
上を使用することができる。ただし、上記材料に限定さ
れるものではない。
【0043】また、樹脂としては、ポリスチレン、クロ
ロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合
体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイ
ン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体
(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−ア
クリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及び
スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン
−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共
重合体及びスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル
共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン
置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸
メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチ
ル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シ
リコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリ
ル樹脂及びアクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹
脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステ
ルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹
脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、
ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミ
ド樹脂及び変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からな
る群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用する
ことができる。ただし、上記材料に限定されるものでは
ない。
【0044】本発明に用いる中間転写体の抵抗値を調節
するためには導電剤を添加してもよい。導電剤としては
特に限定されるものではないが、例えば、カーボン、ア
ルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化チタン等の金
属酸化物、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メ
チル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポリ
ジアセチレン、ポリエチレンイミン、含硼素高分子化合
物及びポリピロール等の導電性高分子化合物等からなる
群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用するこ
とができる。ただし、上記導電剤に限定されるものでは
ない。
【0045】また、本発明に用いる中間転写体は、ベル
ト形状以外の、例えば、円筒状の導電性支持体上の少な
くともゴム、エラストマー、樹脂よりなる弾性層を有す
るローラー形状、更には、その弾性層の上層に一層以上
の被覆層を有するローラー形状も必要に応じて選択する
ことができる。
【0046】円筒状導電性支持体としては、アルミニウ
ム、鉄、銅及びステンレス等の金属や合金、カーボンや
金属粒子等を分散した導電性樹脂等を用いることが出
来、その形状としては、上述したような円筒状や、円筒
の中心に軸を貫通したもの、円筒の内部に補強を施した
もの等が挙げられる。
【0047】中間転写ベルトの厚さは、該ベルトを円滑
に駆動することが可能な限り厚いほうが好ましく、かつ
該ベルトの機械的強度及び柔軟性を損なわない限り薄い
ほうが好ましい。具体的には0.1〜2mmが好まし
い。また、芯体層の上層に設ける被覆層を設ける場合、
最外層の厚さはその下の被覆層の柔軟性を損なわない程
度に薄層にすることが好ましく、具体的には1〜500
μm、更には5〜200μmが好ましい。
【0048】また中間転写ドラムとしての弾性層の膜厚
は0.5mm以上、更には1mm以上、特には1mm〜
10mmであることが好ましい。また、被覆層の膜厚
は、下層の弾性層の柔軟性を更にその上の上層あるいは
感光体表面に伝えるための薄層にすることが好ましく、
具体的には3mm以下、更には2mm以下、特には20
μm〜1mmであることが好ましい。
【0049】また、中間転写ベルトに用いられる芯体を
構成する材料は例えば、綿、絹、麻及び羊毛等の天然繊
維;キチン繊維、アルギン酸繊維及び再生セルロース繊
維等の再生繊維;アセテート繊維等の半合成繊維、ポリ
エステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレ
フィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニ
ル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、
ポリアルキルパラオキシベンゾエート繊維、ポリアセタ
ール繊維、アラミド繊維、ポリフロロエチレン繊維及び
フェノール繊維等の合成繊維;炭素繊維、硝子繊維及び
ボロン繊維等の無機繊維;鉄繊維及び銅繊維等の金属繊
維からなる群より選ばれる1種あるいは2種以上を用い
ることができる。ただし、もちろん上記材料に限定され
るものではない。本発明における芯体層の役割は、中間
転写ベルトの機械的強度の向上にある。芯体層の具体的
な形態例としては図3〜図5に示すように、織布状、不
織布状、糸状またはフィルム状等が考えられる。
【0050】なお、本発明における芯体層の厚さとは、
芯体層が織布あるいは不織布である場合には、中間転写
ベルトに成形する以前の状態の織布あるいは不織布を、
厚さ測定機TH−102(テスター産業株式会社製)に
て測定した値をいう。
【0051】また、芯体層が糸状である場合には、糸の
太さを芯体層の厚さとする。糸の太さは中間転写ベルト
に成形する以前の状態の糸を上記の厚さ測定機にて測定
するものとする。
【0052】更に、芯体層がフィルム状である場合に
は、フィルムの厚さを上記の厚さ測定機にて測定した値
を芯体層の厚さとする。ただし、厚さ測定機にて測定不
可能の場合には、中間転写ベルトを厚さ方向に切断し、
顕微鏡等で観測した値を芯体層の厚さとする。
【0053】芯体層の形態が上記のいずれにもあてはま
らない場合には、中間転写ベルトを厚さ方向に切断し、
顕微鏡等で観測した値を芯体層の厚さとする。
【0054】製造のし易さ、製造コストの観点から、芯
体の好ましい形態例は図3及び図4に示したように、織
布状あるいは糸状である。
【0055】糸は1本のフィラメントであっても、複数
のフィラメントを撚ったものであってもよく、片撚糸、
諸撚糸及び双糸等どのような撚り方であってもよい。ま
た、例えば上記材料群にて示した材質の繊維を混紡して
もよい。更に、場合によっては糸に適当な導電処理を施
して使用することもできる。
【0056】同じく織布は、例えばメリヤス織り等どの
ような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織
した織布も使用可能である。また、場合によっては織布
に適当な導電処理を施して使用することもできる。
【0057】芯体の製造方法は特に限定されるものでは
ないが、例えば筒状に織った織布を金型等に被せ、その
上に被覆層を設ける方法、筒状に織った織布を液状ゴム
等に浸漬して芯体層の片面あるいは両面に被覆層を設け
る方法、糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に巻き付
け、その上に被覆層を設ける方法等を挙げることができ
る。
【0058】また、本発明の画像形成装置に用いる中間
転写体に芯体を設ける目的は、中間転写ベルトの補強に
ある。従って、芯体の厚みは任意であるが、好ましい範
囲としては10〜500μmである。芯体の厚さが10
μm未満であると、補強効果が小さくなってしまい、本
来の目的を果たすことができない。また、500μmよ
り厚いと、芯体の剛直性が増し、中間転写ベルトを円滑
に駆動することが困難になるために好ましくない。
【0059】本発明に用いる中間転写体の体積抵抗率
は、101 〜1013Ω・cmであることが好ましく、特
には、102 〜1010Ω・cmであることが好ましい。
更には、少なくとも表面層の体積抵抗率はこれらの範囲
内であることが好ましい。
【0060】本発明に用いられる第1の画像担持体であ
る感光ドラムとしては、例えば導電性支持体の上に有機
感光層を設けたもので必要に応じて両者間にバリアー機
能と接着機能を持つ下引層を設けたものがある。
【0061】このような有機感光体の特徴として、安全
性が高い、帯電性が良好、生産性が良い、安価である等
の理由から第1の画像担持体として用いられることが多
い。
【0062】本発明に用いられる第1の画像担持体用導
電性支持体としては、例えば以下に示したものを使用す
ることができる。
【0063】(1)アルミニウム、アルミニウム合金、
ステンレス及び銅等の金属。
【0064】(2)ガラス、樹脂及び紙等の非導電性支
持体や前記(1)の導電性支持体の表面にアルミニウ
ム、パラジウム、ロジウム、金及び白金等の金属を蒸着
もしくはラミネートすることにより薄膜を形成したも
の。
【0065】(3)ガラス、樹脂及び紙等の非導電性支
持体や前記(1)の導電性支持体の表面に、導電性高分
子、酸化スズ及び酸化インジウム等の導電性化合物の層
を蒸着もしくは塗布することにより形成したもの。
【0066】下引層形成材料としては、通常、ポリビニ
ルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロー
ス、メチルセルロース、カゼイン、ポリアミド、ニカワ
及びゼラチン等が用いられる。
【0067】有機感光層は、電荷発生層と電荷輸送層か
らなり、例えば電荷注入制御のために感光層の上に保護
層を設けてもよい。
【0068】電荷発生層は、電荷発生物質を適当な結着
樹脂に分散し、これを導電性支持体上に塗工することに
より形成することができる。又、導電性支持体上に蒸
着、スパッタ及びCVD等の乾式法で薄膜を形成するこ
ともできる。電荷発生物質としては、例えば以下のよう
な物質が挙げられる。これらの電荷発生物質は単独で用
いてもよく、2種類以上組み合わせて用いることもでき
る。
【0069】(1)モノアゾ、ビスアゾ及びトリスアゾ
等のアゾ系顔料 (2)インジゴ及びチオインジゴ等のインジゴ系顔料 (3)金属フタロシアニン及び非金属フタロシアニン等
のフタロシアニン系顔料 (4)ペリレン酸無水物及びペリレン酸イミド等のペリ
レン系顔料 (5)アンスラキノン及びヒドロキノン等の多環キノン
系顔料 (6)スクワリリウム色素 (7)ピリリウム塩及びチオピリリウム塩類 (8)トリフェニルメタン系色素
【0070】また、結着樹脂としては広範囲な結着樹脂
から選択でき、例えばポリカーボネート樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリアクリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリル
フタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリス
ルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アルキ
ッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂及び塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0071】また、これらは、単独または共重合体ポリ
マーとして1種または2種以上混合してもよい。
【0072】電荷発生層中に含有する樹脂は、80重量
%以下、好ましくは40重量%以下が好ましい。また、
電荷発生層の膜厚は5μm以下、特に0.01μm〜2
μmの薄膜層とすることが好ましい。電荷発生層には更
に種々の増感剤を添加してもよい。
【0073】電荷発生層は主として電荷輸送物質と結着
樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工・乾燥して成形
する。電荷輸送物質としては各種のトリアリールアミン
系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラ
ゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、チアゾール系
化合物及びトリアリールメタン系化合物等が挙げられ
る。また、結着樹脂としては上述したものを用いること
ができる。これらの有機感光層の塗布には、従来知られ
たディッピング法、スプレーコーティング法、スピンナ
ーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコ
ーティング法、ビームコーティング法及びロールコーテ
ィング法等いずれの方法も用いることができる。
【0074】また、感光ドラムの、最外層に四フッ化エ
チレン樹脂(PTFE)の微粉末を含有するOPC感光
ドラムを用いると高い1次転写効率が得られる。
【0075】
【実施例】以下、実施例について説明する。
【0076】[実施例1] (弾性層用のコンパウンドの作成)SBR 33部(重
量部、以下同様)、EPDM 67部、加硫剤(沈降硫
黄)1.5部、加硫助剤(亜鉛華)2部、加硫促進剤
(MBT)1部、加硫促進剤(TMTM)1.2部、導
電性カーボンブラック25部、ステアリン酸1部及び可
塑剤(ナフテン系プロセスオイル)40部、を2本ロー
ルにて冷却しながら20分間混合し、コンパウンドを作
成した。
【0077】(ゴムベルトの作成)円筒状の金型に、上
記配合のゴムコンパウンドを厚さ0.45mmで均一に
巻き付けた。次に、接着剤を表面に塗ったナイロン糸
(直径100μm)を前記コンパウンド上にピッチ1.
5mmで螺旋状に巻き付けた。その上に、あらかじめチ
ューブ状に押し出した下記配合のゴムコンパウンドを被
せ、150℃で50分加硫を行い弾性チューブを作成し
た。
【0078】(ゴムベルト表面の研削及びラッピング)
上記で作成したゴムベルトを研削用砥石によって研削を
行った。このときの表面うねりは平均波長(Sm値)
1.497mmで、平均波高(Rz)は20μmであっ
た。この状態から更にラッピング装置で#800の研磨
紙を用いてラッピングを行った。このときの表面うねり
は平均波長(Sm値)1.498mmとほとんど変わら
なかったが、平均波高(Rz)は7μmとうねり高さが
減少した。この結果得られたゴムベルトは、芯体の上に
厚さ0.35mmの弾性層を、芯体の下に厚さ0.45
mmの弾性層を有するものであった。
【0079】(被覆層用塗料の調製)ポリウレタンプレ
ポリマー100部、イソシアネート4部、触媒0.04
部、PTFE粉体(粒径0.3μm)71部、分散助剤
4部、MEK 400部及びN−メチルピロリドン50
部を混合し、被覆層用塗料を調製した。
【0080】(中間転写体の作成)上記被覆層塗料をゴ
ムベルトにスプレー塗布した。このときの塗工雰囲気の
温度は25℃、湿度は60%RHであった。塗工後も塗
工雰囲気と同一の雰囲気中で1時間乾燥後、120℃で
2時間加熱することにより残存溶剤を除去し、かつ被膜
に架橋を施し、厚さ30μmの強靱な被覆層(最外層)
を有する中間転写ベルトを得た。得られた中間転写ベル
トの抵抗値は1.5×108 Ωであった。
【0081】この中間転写ベルトの表面うねりは平均波
長(Sm値)1.501mmと基層の波長と同等であっ
たが、平均波高(Rz)は4.9μmとうねり高さが基
層の時点より更に減少したベルトが得られた。また、こ
のベルト表面の表面粗さを、JIS B0601に基づ
き、測定長さ2.5mm、カットオフ0.8mm、測定
速度0.5mm/sの条件により測定したところ中心線
表面粗さ(Ra)は、0.7μmで、十点平均粗さ(R
z)は4.1μmであり、表面粗さの値も小さいベルト
が得られた。
【0082】(作像条件) カラー現像剤(4色共に):非磁性1成分トナー 1次転写電圧:+500V 2次転写電圧:+1500V プロセススピード:120mm/sec (中間転写ベルトの評価)この中間転写ベルトを図1に
示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m
2 紙にフルカラー画像をプリントしたところ、ベルト表
面の波長間隔と同等の芯体跡は見られず、良好な画像が
得られた。
【0083】また、中間転写ベルトのクリーニング方式
は、クリーニング用帯電部材7に1×108 (Ω)の抵
抗を持つ弾性ローラを用いた1次転写同時クリーニング
方式とし、バイアス電源26からクリーニング用帯電部
材7に印加した電流値は+40(μA)としたが、うね
り凹部が小さい中間転写ベルトであったため、クリーニ
ング時も凹部にトナーが残らず、クリーニング性も良好
であった。
【0084】[実施例2] (弾性層用のコンパウンドの作成) 実施例1に同じ (ゴムベルトの作成) 実施例1に同じ (ゴムベルト表面の研削)上記で作成したゴムベルトを
研削用砥石によって研削を行った。このときの表面うね
りは平均波長(Sm値)1.497mmで、平均波高
(Rz)は20μmであった。この結果得られたゴムベ
ルトは、芯体の上に厚さ0.35mmの弾性層を、芯体
の下に厚さ0.45mmの弾性層を有するものであっ
た。
【0085】(被覆層用塗料の調製) 実施例1に同じ (中間転写体の作成)上記被覆層塗料をゴムベルトにス
プレー塗布した。このときの塗工雰囲気の温度は25
℃、湿度は60%RHであった。塗工後も塗工雰囲気と
同一の雰囲気中で1時間乾燥後、120℃で2時間加熱
することにより残存溶剤を除去し、かつ被膜に架橋を施
し、厚さ30μmの強靱な被覆層(最外層)を有する中
間転写ベルトを得た。
【0086】この中間転写ベルトの表面うねりは平均波
長(Sm値)1.500mmと基層の波長と同等であっ
たが、平均波高(Rz)は13.2μmとうねり高さ
が、高いベルトとなった。この状態から更にラッピング
装置で#800の研磨紙を用いてラッピングを行い、更
に#2000の研磨紙を用いてラッピングを行った。こ
の結果最終的に得られた中間転写体の表面うねりは平均
波長(Sm値)1.502mmとほとんど変らなかった
が、平均波高(Rz)は4.7μmとうねり高さが減少
した。この結果得られたゴムベルトは、芯体の上に厚さ
0.35mmの弾性層を、芯体の下に厚さ0.45mm
の弾性層を有するものであった。また、このベルト表面
の表面粗さを、JIS B0601に基づき、測定長さ
2.5mm、カットオフ0.8mm、測定速度0.5m
m/sの条件により測定したところ中心線表面粗さ(R
a)は、0.4μmで、十点平均粗さ(Rz)は4.5
μmであり、表面粗さの値も小さいベルトが得られた。
得られた中間転写ベルトの抵抗値は1.8×108 Ωで
あった。
【0087】(作像条件) 実施例1に同じ (中間転写ベルトの評価)この中間転写ベルトを図1に
示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m
2 にフルカラー画像をプリントしたところ、ベルト表面
の波長間隔と同等の芯体跡は見られず、良好な画像が得
られた。
【0088】また、中間転写ベルトのクリーニング方式
は、クリーニング用帯電部材7に1×108 (Ω)の抵
抗を持つ弾性ローラを用いた1次転写同時クリーニング
方式とし、バイアス電源26からクリーニング用帯電部
材7に印加した電流値は+40(μA)としたが、うね
り凹部が小さい中間転写ベルトであったため、クリーニ
ング時も凹部にトナーが残らず、クリーニング性も良好
であった。
【0089】[実施例3] (弾性層用コンパウンドの調整)EPDM 100部、
酸化亜鉛4.5部、高級脂肪酸1部、導電性カーボンブ
ラック6部、パラフィンオイル10部、硫黄2部、加硫
促進剤MBT 1部、加硫促進剤TMTD 1.5部及
び加硫促進剤ZnMDC 1.5部を2本ロールにて冷
却しながら20分間混合し、コンパウンドを作成した。
【0090】(被覆層用塗料の調製)ポリウレタンエラ
ストマー100部、導電性酸化チタン41部分散助剤1
2部、四フッ化エチレン樹脂粉体(粒径0.3μm)2
50部及びDMF 1200部を混合し、第2層用塗料
を調製した。
【0091】(中間転写ドラムの作成、評価)直径18
2mm、長さ320mm及び厚み5mmのアルミニウム
製円筒状ローラー表面に、まず弾性層用コンパウンドを
金型を用いてトランスファー成形及び加硫することによ
り弾性層を有するゴムローラーを得た。次に、この上に
上記被覆層塗料をスプレー塗布した。このときの塗工雰
囲気の温度は23℃、湿度は55%RHであった。塗工
後も塗工雰囲気と同一の雰囲気中で1時間乾燥後、12
0℃で2時間加熱することにより残存溶剤を除去し、厚
さ50μmの被覆層(最外層)を有する中間転写ドラム
を得た。この中間転写ベルトの表面うねりは塗工雰囲気
が45%RH以上であったので、平均波長(Sm値)
0.35mmであり、平均波高(Rz)は5.3μmと
うねり高さが低いベルトとなった。
【0092】この中間転写体を温度23℃、湿度65%
の環境下で350mm×200mmのアルミニウム板上
に中間転写体の転写面を接触させて置き、中間転写体内
面のアルミニウムシリンダーとアルミニウム板との間に
高圧電源で1kVの電圧を印加し、電源と直列につない
だ1kΩの抵抗体の前後の電位差を測定して電流値に換
算し、更に、印加電圧(1kV)とこの電流値から中間
転写体の抵抗値を求めたところ、1.3×107 Ωであ
った。
【0093】(作像条件) カラー現像剤(4色共に):非磁性1成分トナー 1次転写電圧:+100V 2次転写電圧:+1500V プロセススピード:120mm/sec (中間転写ドラムの評価)この中間転写ベルトを図2に
示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m
2 紙にフルカラー画像をプリントしたところ、ベルト表
面の波長間隔と同等のちぢみ跡は見られず、良好な画像
が得られた。図2中、25は転写ローラ、30は中間転
写ドラム、31は円筒状導電性支持体、32は弾性層、
33は被覆層、35は給紙カセット、38はバイアス電
源、62はバイアス電源である。
【0094】また、中間転写ドラムのクリーニング方式
は、クリーニング用帯電部材7に1×108 (Ω)の抵
抗を持つ弾性ローラを用いた1次転写同時クリーニング
方式とし、バイアス電源26からクリーニング用帯電部
材7に印加した電流値は+40(μA)としたが、うね
り凹部が小さい中間転写ドラムであったため、クリーニ
ング時も凹部にトナーが残らず、クリーニング性も良好
であった。
【0095】[比較例1] (弾性層用のコンパウンドの作成) 実施例1に同じ (ゴムベルトの作成) 実施例1に同じ (ゴムベルト表面の研削)上記で作成したゴムベルトを
研削用砥石によって研削を行った。このときの表面うね
りは平均波長(Sm値)1.498mmで、平均波高
(Rz)は20.2μmであった。この結果得られたゴ
ムベルトは、芯体の上に厚さ0.35mmの弾性層を、
芯体の下に厚さ0.45mmの弾性層を有するものであ
った。
【0096】(被覆層用塗料の調製) 実施例1に同じ (中間転写体の作成)上記被覆層塗料をゴムベルトにス
プレー塗布した。このときの塗工雰囲気の温度は25
℃、湿度は60%RHであった。塗工後も塗工雰囲気と
同一の雰囲気中で1時間乾燥後、120℃で2時間加熱
することにより残存溶剤を除去し、かつ被膜に架橋を施
し、厚さ30μmの強靱な被覆層(最外層)を有する中
間転写ベルトを得た。
【0097】この中間転写ベルトの表面うねりは平均波
長(Sm値)1.496mmと基層の波長と同等であっ
たが、平均波高(Rz)は13.8μmとうねり高さ
が、高いベルトとなった。またこのベルト表面の表面粗
さを、JIS B0601に基づき、測定長さ2.5m
m、カットオフ0.8mm、測定速度0.5mm/sの
条件により測定したところ中心線表面粗さ(Ra)は、
0.6μmで、十点平均粗さ(Rz)は5.9μmであ
り、表面粗さの値は小さいベルトが得られた。得られた
中間転写ベルトの抵抗値は1.8×108 Ωであった。
【0098】(作像条件) 実施例1に同じ (中間転写ベルトの評価)この中間転写ベルトを図1に
示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m
2 紙にフルカラー画像をプリントしたところ、ベルト表
面うねりの波高が10μmより大きいために、表面粗さ
が小さいにもかかわらず、波長間隔と同等の芯体跡が発
生し、不良画像となった。
【0099】また、中間転写ベルトのクリーニング方式
は、クリーニング用帯電部材7に1×108 (Ω)の抵
抗を持つ弾性ローラを用いた1次転写同時クリーニング
方式とし、バイアス電源26からクリーニング用帯電部
材7に印加した電流値は+40(μA)としたが、うね
り凹部に起因するクリーニング時の凹部トナー残が発生
し、クリーニング不良となった。
【0100】[比較例2] (弾性層用コンパウンドの調整) 実施例2に同じ (被覆層用塗料の調製) 実施例2に同じ (中間転写ドラムの作成、評価)直径182mm、長さ
320mm、厚み5mmのアルミ製円筒状ローラー表面
にまず、弾性層用コンパウンドを金型を用いてトランス
ファー成形及び加硫することにより弾性層を有するゴム
ローラーを得た。次に、この上に上記被覆層塗料をスプ
レー塗布した。このときの塗工雰囲気の温度は23℃、
湿度は5%RHであった。塗工後も塗工雰囲気と同一の
雰囲気中で1時間乾燥後、120℃で2時間加熱するこ
とにより残存溶剤を除去し、厚さ50μmの被覆層(最
外層)を有する中間転写ドラムを得た。この中間転写ベ
ルトの表面うねりは塗工雰囲気が5%RHであったの
で、表面にちぢみしわが発生し、平均波長(Sm値)
0.75mmとなり、平均波高(Rz)は18.3μm
とうねり高さが高いベルトとなった。
【0101】この中間転写体を温度23℃、湿度65%
の環境下で350mm×200mmのアルミニウム板上
に中間転写体の転写面を接触させて置き、中間転写体内
面のアルミニウムシリンダーとアルミニウム板との間に
高圧電源で1kVの電圧を印加し、電源と直列につない
だ1kΩの抵抗体の前後の電位差を測定して電流値に換
算し、更に、印加電圧(1kV)とこの電流値から中間
転写体の抵抗値を求めたところ、3.8×107 Ωであ
った。
【0102】(作像条件) 実施例3に同じ (中間転写ドラムの評価)この中間転写ベルトを図2に
示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g/m
2 紙にフルカラー画像をプリントしたところ、ベルト表
面うねりの波高が10μmより大きいために、ちぢみし
わに起因するちぢみの波長間隔と同等のちぢみ跡が発生
し不良画像となった。
【0103】また、中間転写ドラムのクリーニング方式
は、クリーニング用帯電部材7に1×108 (Ω)の抵
抗を持つ弾性ローラを用いた1次転写同時クリーニング
方式とし、バイアス電源26からクリーニング用帯電部
材7に印加した電流値は+40(μA)としたが、うね
り凹部に起因するクリーニング時の凹部トナー残が発生
し、クリーニング不良となった。
【0104】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、中間転
写体の表面に平均0.1mm以上3mm未満の波長の表
面うねりを有する中間転写体の表面うねりの平均波高を
10μm以下とすることにより、表面うねり凸部分に起
因する芯体跡、ちぢみ跡が発生しなくなり、更には、2
次転写後の凹部分に残るトナーによるクリーニング不良
が発生しなくなる。
【0105】従って、中間転写体を用いた画像形成装置
を実際に使用する場合においても常に均一な画像を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間転写ベルトを用いたカラー画像出力装置の
概略図である。
【図2】中間転写ドラムを用いたカラー画像出力装置の
概略図である。
【図3】織布状の芯体層を有する本発明の中間転写ベル
トの基層の一部の概略図である。
【図4】糸状の芯体層を有する本発明の中間転写ベルト
の基層の一部の概略図である。
【図5】フィルム状の芯体層を有する本発明の中間転写
ベルトの基層の一部の概略図である。
【図6】中間転写ベルトを用いたカラー画像出力装置の
概略図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 1次帯電器 3 像露光手段 7 クリーニング用帯電部材 8 転写残現像剤回収部材 9 転写残現像剤回収容器 10 転写材ガイド 11 給紙ローラ 13 感光ドラムのクリーニング装置 15 定着器 20 中間転写ベルト 21 被覆層 22 芯体層 23 被覆層 24 転写材 25 転写ローラ 26 バイアス電源 27 バイアス電源 28 バイアス電源 29 バイアス電源 30 中間転写ドラム 31 円筒状導電性支持体 32 弾性層 33 被覆層 35 給紙カセット 38 バイアス電源 41 イエロー色現像装置 42 マゼンタ色現像装置 43 シアン色現像装置 44 ブラック色現像装置 61 ローラ 62 バイアス電源 63 2次転写ローラ 64 2次転写対向ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲沢 明彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 島田 明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 下條 稔 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 小林 廣行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−34571(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 5/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像担持体上に形成された画像を
    中間転写体上に転写した後、第2の画像担持体上に更に
    転写する画像形成装置において、該中間転写体が平均
    0.1mm以上3mm未満の波長の表面うねりを有し、
    該表面うねりの平均波高が10μm以下であることを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記中間転写体が、弾性層及び1層以上
    の被覆層を有する請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性層が、芯体を有する請求項1ま
    たは2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記被覆層が塗工によって形成されたも
    のである請求項2または3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の画像担持体が、有機感光体で
    ある請求項1乃至4のいずれか記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の画像担持体が、導電性剛体ロ
    ーラ上に感光層を有する感光ドラムであり、かつ該感光
    ドラムの少なくとも最外層に四フッ化エチレン樹脂の微
    粉末を含有する請求項1乃至5のいずれか記載の画像形
    成装置。
  7. 【請求項7】 前記画像形成装置が、中間転写体から第
    2の画像担持体に転写されなかった転写残現像剤にクリ
    ーニング用帯電部材を用いて電荷を付与して、該中間転
    写体をクリーニングする画像形成装置である請求項1乃
    至6のいずれか記載の画像形成装置。
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