JP3382174B2 - 光コネクタの製造方法および容器収容型接着剤 - Google Patents
光コネクタの製造方法および容器収容型接着剤Info
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- JP3382174B2 JP3382174B2 JP06956599A JP6956599A JP3382174B2 JP 3382174 B2 JP3382174 B2 JP 3382174B2 JP 06956599 A JP06956599 A JP 06956599A JP 6956599 A JP6956599 A JP 6956599A JP 3382174 B2 JP3382174 B2 JP 3382174B2
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- adhesive
- ferrule
- optical fiber
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光コネクタの製造方
法および容器収容型接着剤に関し、例えば、単心および
多心光ファイバの接続,切り離しを、嵌合ピンによる位
置合わせと、クランプスプリングの着脱による簡単な操
作で行える嵌合ピン位置合わせ方式の光コネクタの製造
技術に適用して有効な技術に関するものである。
法および容器収容型接着剤に関し、例えば、単心および
多心光ファイバの接続,切り離しを、嵌合ピンによる位
置合わせと、クランプスプリングの着脱による簡単な操
作で行える嵌合ピン位置合わせ方式の光コネクタの製造
技術に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信システムには種々の光コネクタが
用いられる。最近、光ファイバテープを簡単に接続,切
り離しができるMT形コネクタや、プッシュ・プル操作
で簡単に接続,切り離しができるMPO形コネクタが提
案されている。両コネクタともに光ファイバの接続部に
はMTフェルールを用いている。MTフェルールを用い
た光コネクタはガイドピンにより、接続する光ファイバ
同士を簡単に位置合わせする構造をとっており、その簡
易性,重量,コストの面から大変有用な技術といえる。
用いられる。最近、光ファイバテープを簡単に接続,切
り離しができるMT形コネクタや、プッシュ・プル操作
で簡単に接続,切り離しができるMPO形コネクタが提
案されている。両コネクタともに光ファイバの接続部に
はMTフェルールを用いている。MTフェルールを用い
た光コネクタはガイドピンにより、接続する光ファイバ
同士を簡単に位置合わせする構造をとっており、その簡
易性,重量,コストの面から大変有用な技術といえる。
【0003】図10は従来の光コネクタ(MT形コネク
タ)の分解斜視図である。MT形コネクタは一対の多心
光コネクタプラグ11と、2本の嵌合ピン12と、クランプ
スプリング13とで構成されている。
タ)の分解斜視図である。MT形コネクタは一対の多心
光コネクタプラグ11と、2本の嵌合ピン12と、クランプ
スプリング13とで構成されている。
【0004】多心光コネクタプラグ11は、プラスチック
からなるフェルール111 に光ファイバテープ112 を取り
付け、かつこの光ファイバテープ112 を接着剤113 で固
定した構造になっている。
からなるフェルール111 に光ファイバテープ112 を取り
付け、かつこの光ファイバテープ112 を接着剤113 で固
定した構造になっている。
【0005】光ファイバテープ112 は、図11に示すよ
うに、複数本の光ファイバ118 を並列に並べ、かつ被覆
体120 で覆ってテープ状としたものである。この例では
光ファイバ118 は4本になっている。光ファイバテープ
112 は、フェルール111 に取り付ける際、先端側の被覆
体120 は所定の長さに亘って剥離されるため、光ファイ
バテープ112 の先端側では各光ファイバ118 は分離した
状態となる。
うに、複数本の光ファイバ118 を並列に並べ、かつ被覆
体120 で覆ってテープ状としたものである。この例では
光ファイバ118 は4本になっている。光ファイバテープ
112 は、フェルール111 に取り付ける際、先端側の被覆
体120 は所定の長さに亘って剥離されるため、光ファイ
バテープ112 の先端側では各光ファイバ118 は分離した
状態となる。
【0006】フェルール111 は、図11に示すように、
初期においては内部に空洞部130 が設けられている。こ
の空洞部130 はフェルール111 の上面側では開口してフ
ェルール窓115 を形成している。また、フェルール111
の後端側には光ファイバテープ112 を案内するゴムから
なる筒状のブーツ131 が取り付けられているとともに、
フェルール111 の前端側(先端側)にはファイバ穴116
が設けられている。
初期においては内部に空洞部130 が設けられている。こ
の空洞部130 はフェルール111 の上面側では開口してフ
ェルール窓115 を形成している。また、フェルール111
の後端側には光ファイバテープ112 を案内するゴムから
なる筒状のブーツ131 が取り付けられているとともに、
フェルール111 の前端側(先端側)にはファイバ穴116
が設けられている。
【0007】これにより、フェルール111 にはブーツ13
1 ,空洞部130 ,ファイバ穴116 と連なる貫通した穴が
形成されることになり、光ファイバ118 はフェルール11
1 の後端側から前端側(先端側)に突き抜けるように挿
入可能になる。
1 ,空洞部130 ,ファイバ穴116 と連なる貫通した穴が
形成されることになり、光ファイバ118 はフェルール11
1 の後端側から前端側(先端側)に突き抜けるように挿
入可能になる。
【0008】前記各ファイバ穴116 に各光ファイバ118
を案内するため、フェルール窓115の底には台座132 を
設け、この台座132 上に前記各ファイバ穴116 に連なる
ガイド溝119 が設けられている。従って、光ファイバテ
ープ112 を空洞部130 内に挿入するとともに、各光ファ
イバ118 の先端を前記ガイド溝119 に入れ、その後光フ
ァイバテープ112 をフェルール111 内に送り込むことに
よって光ファイバ118の先端をファイバ穴116 の外端か
らフェルール111 の外側に突出させることができるよう
になる。
を案内するため、フェルール窓115の底には台座132 を
設け、この台座132 上に前記各ファイバ穴116 に連なる
ガイド溝119 が設けられている。従って、光ファイバテ
ープ112 を空洞部130 内に挿入するとともに、各光ファ
イバ118 の先端を前記ガイド溝119 に入れ、その後光フ
ァイバテープ112 をフェルール111 内に送り込むことに
よって光ファイバ118の先端をファイバ穴116 の外端か
らフェルール111 の外側に突出させることができるよう
になる。
【0009】最終的には光ファイバ118 の先端面はフェ
ルール端面117 と一致するように揃えられる。
ルール端面117 と一致するように揃えられる。
【0010】また、フェルール111 のフェルール端面11
7 には、前記嵌合ピン12を挿嵌する2個の嵌合ピン穴11
4 が設けられている。この嵌合ピン穴114 はファイバ穴
116列の外側にそれぞれ設けられている。
7 には、前記嵌合ピン12を挿嵌する2個の嵌合ピン穴11
4 が設けられている。この嵌合ピン穴114 はファイバ穴
116列の外側にそれぞれ設けられている。
【0011】光ファイバテープ同士の接続においては、
一対のフェルール111 にそれぞれ光ファイバテープ112
を固定した後、嵌合ピン12を一対のフェルール111 の嵌
合ピン穴114 に挿入して位置合わせするとともに、一対
のフェルール111 のフェルール端面117 を接触させ、か
つクランプスプリング13を取り付けて締結することによ
って光ファイバテープ112 同士の接続が実現される。
一対のフェルール111 にそれぞれ光ファイバテープ112
を固定した後、嵌合ピン12を一対のフェルール111 の嵌
合ピン穴114 に挿入して位置合わせするとともに、一対
のフェルール111 のフェルール端面117 を接触させ、か
つクランプスプリング13を取り付けて締結することによ
って光ファイバテープ112 同士の接続が実現される。
【0012】フェルール111 に光ファイバテープ112 を
固定する場合は、先ず光ファイバ熱硬化性接着剤の主剤
と硬化剤を十分攪拌し、接着剤113 をつくる。その後、
前記接着剤を少量フェルール窓115 から空洞部130 内に
滴下する。
固定する場合は、先ず光ファイバ熱硬化性接着剤の主剤
と硬化剤を十分攪拌し、接着剤113 をつくる。その後、
前記接着剤を少量フェルール窓115 から空洞部130 内に
滴下する。
【0013】次に、フェルール111 のファイバ穴116 に
多心の光ファイバテープ112 を心線挿入工具を用いて挿
入する。
多心の光ファイバテープ112 を心線挿入工具を用いて挿
入する。
【0014】心線挿入後、光ファイバテープ112 を数m
m引き戻し、折れていないかを確認した後、再度これを
挿入する。
m引き戻し、折れていないかを確認した後、再度これを
挿入する。
【0015】次に、フェルール111 と光ファイバテープ
112 の接着固定のため、フェルール窓115 に接着剤を滴
下する。
112 の接着固定のため、フェルール窓115 に接着剤を滴
下する。
【0016】次に、これらを心線挿入工具ごとコネクタ
加熱器にセットし、フェルール111内に充填された接着
剤を10分以上加熱し硬化させる。接着剤の加熱硬化
後、フェルール111 の先端面から突き出ている光ファイ
バをガラス切りによりその突出の付け根部分で切断した
後、フェルール111 の先端面を光ファイバごと研磨する
ことにより、図12に示すような光ファイバテープ112
が固定された多心光コネクタプラグ11が完成する。
加熱器にセットし、フェルール111内に充填された接着
剤を10分以上加熱し硬化させる。接着剤の加熱硬化
後、フェルール111 の先端面から突き出ている光ファイ
バをガラス切りによりその突出の付け根部分で切断した
後、フェルール111 の先端面を光ファイバごと研磨する
ことにより、図12に示すような光ファイバテープ112
が固定された多心光コネクタプラグ11が完成する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の光コネクタ
(MTコネクタ)の組立工程においては、接着剤113 を
フェルール窓115 から滴下して空洞部130 に接着剤113
を充填し、かつ接着剤113 を硬化させてフェルール111
と光ファイバ118 を接着しなければならないが、フェル
ール窓115 は、例えば、縦2.5mm,横3mmと小さ
いため、その滴下は難しく、窓部(フェルール窓115 )
から接着剤がはみ出したり、接着剤を入れすぎるなどの
作業ミスをする可能性が高かった。
(MTコネクタ)の組立工程においては、接着剤113 を
フェルール窓115 から滴下して空洞部130 に接着剤113
を充填し、かつ接着剤113 を硬化させてフェルール111
と光ファイバ118 を接着しなければならないが、フェル
ール窓115 は、例えば、縦2.5mm,横3mmと小さ
いため、その滴下は難しく、窓部(フェルール窓115 )
から接着剤がはみ出したり、接着剤を入れすぎるなどの
作業ミスをする可能性が高かった。
【0018】接着剤がフェルールの窓からはみ出ると、
多心光コネクタプラグ11同士の接続に支障を来す可能性
がある。すなわち、図11に示すように、一対の多心光
コネクタプラグ11において、フェルール窓115 がある面
は一方は下面になり、他方は上面になることから、フェ
ルール窓115 からの接着剤113 のはみ出しは、クランプ
スプリング13による不確実な締結となる場合がある。
多心光コネクタプラグ11同士の接続に支障を来す可能性
がある。すなわち、図11に示すように、一対の多心光
コネクタプラグ11において、フェルール窓115 がある面
は一方は下面になり、他方は上面になることから、フェ
ルール窓115 からの接着剤113 のはみ出しは、クランプ
スプリング13による不確実な締結となる場合がある。
【0019】本発明の目的は、確実な光ファイバ接続が
可能な光コネクタを提供することにある。本発明の前記
ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述
および添付図面によって明らかにする。
可能な光コネクタを提供することにある。本発明の前記
ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述
および添付図面によって明らかにする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。 (1)光ファイバを案内する貫通した穴を有するととも
にその穴の途中に接着剤を充填する空洞部を設けたフェ
ルールと先端部分の被覆体を除去するとともにその先端
面を垂直に切断した光ファイバを用意する工程と、前記
フェルールの前記穴に光ファイバをその先端側から挿入
しかつ前記光ファイバの先端面と前記フェルール端面を
揃える工程と、前記空洞部に接着剤を供給するとともに
硬化させて光ファイバとフェルールを接着固定する工程
とを有する光コネクタの製造方法であって、空気に触れ
ると硬化する接着剤を膜体で被覆してなる容器収容型接
着剤をあらかじめ作製しておき、その後前記空洞部に空
洞部容積に対応する量の前記容器収容型接着剤を供給す
る工程と、前記容器収容型接着剤の膜体を壊して前記接
着剤を前記空洞部に充填させるとともに空気に触れさせ
て前記光ファイバとフェルールを接着固定させる工程と
を有する。前記容器収容型接着剤の接着剤は液体で形成
されている。前記容器収容型接着剤の膜体を物理的に壊
す。これにより光ファイバはフェルールに接着剤を介し
て固定される。前記光ファイバ付きフェルールを一対用
意した後、前記一対のフェルールのフェルール端面同士
を前記フェルール端面に設けられた嵌合ピン穴に挿入し
た嵌合ピンで位置合わせしかつ重ねて光ファイバ先端同
士を光学的に接続した後、前記一対のフェルールをクラ
ンプスプリングで一体に締結することによって光コネク
タで一対の光ファイバを接続する。前記容器収容型接着
剤は、空気に触れると硬化する液体からなる接着剤を膜
体で被覆した構造になっている。 (2)前記手段(1)の構成において、前記固形接着剤
の膜体を薬液で溶解する物質であらかじめ形成しておく
とともに、前記空洞部内に前記容器収容型接着剤を入れ
た後、前記薬液を前記空洞部内に入れて前記容器収容型
接着剤の膜体を化学的に壊す。前記容器収容型接着剤
は、空気に触れると硬化する接着剤を膜体で被覆した構
造になっているとともに、前記膜体は所定の薬液で溶解
する物質で形成されている。
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。 (1)光ファイバを案内する貫通した穴を有するととも
にその穴の途中に接着剤を充填する空洞部を設けたフェ
ルールと先端部分の被覆体を除去するとともにその先端
面を垂直に切断した光ファイバを用意する工程と、前記
フェルールの前記穴に光ファイバをその先端側から挿入
しかつ前記光ファイバの先端面と前記フェルール端面を
揃える工程と、前記空洞部に接着剤を供給するとともに
硬化させて光ファイバとフェルールを接着固定する工程
とを有する光コネクタの製造方法であって、空気に触れ
ると硬化する接着剤を膜体で被覆してなる容器収容型接
着剤をあらかじめ作製しておき、その後前記空洞部に空
洞部容積に対応する量の前記容器収容型接着剤を供給す
る工程と、前記容器収容型接着剤の膜体を壊して前記接
着剤を前記空洞部に充填させるとともに空気に触れさせ
て前記光ファイバとフェルールを接着固定させる工程と
を有する。前記容器収容型接着剤の接着剤は液体で形成
されている。前記容器収容型接着剤の膜体を物理的に壊
す。これにより光ファイバはフェルールに接着剤を介し
て固定される。前記光ファイバ付きフェルールを一対用
意した後、前記一対のフェルールのフェルール端面同士
を前記フェルール端面に設けられた嵌合ピン穴に挿入し
た嵌合ピンで位置合わせしかつ重ねて光ファイバ先端同
士を光学的に接続した後、前記一対のフェルールをクラ
ンプスプリングで一体に締結することによって光コネク
タで一対の光ファイバを接続する。前記容器収容型接着
剤は、空気に触れると硬化する液体からなる接着剤を膜
体で被覆した構造になっている。 (2)前記手段(1)の構成において、前記固形接着剤
の膜体を薬液で溶解する物質であらかじめ形成しておく
とともに、前記空洞部内に前記容器収容型接着剤を入れ
た後、前記薬液を前記空洞部内に入れて前記容器収容型
接着剤の膜体を化学的に壊す。前記容器収容型接着剤
は、空気に触れると硬化する接着剤を膜体で被覆した構
造になっているとともに、前記膜体は所定の薬液で溶解
する物質で形成されている。
【0021】前記(1)の手段によれば、
(a)前記空洞部には空洞部容積に見合った量の容器収
容型接着剤が供給され、かつこの容器収容型接着剤の膜
体を針の突き刺しによって物理的に壊(破損)して接着
剤を外に流出させて空洞部を充満させるようになってい
る。接着剤は容器収容型接着剤の形態で供給され、従来
のような液体からなる接着剤の滴下供給と異なり、供給
量の制御は容易である。この結果、膜体破損によって流
出した接着剤の量は空洞部容積に見合うようになり、接
着剤が空洞部の外にはみ出すようなことは防止できる。
従って、光コネクタによって一対の光ファイバを確実に
接続することができる。 (b)空洞部に供給する容器収容型接着剤は数量管理が
容易であることから、空洞部に対応して丁度良い量の容
器収容型接着剤の供給が行えるため、作業ミスの低減が
達成できる。 (c)前記(a)および(b)により、作業時間の短縮
により、光ファイバ接続コストの低減が達成できる。 (d)前記(a)〜(c)により、フェルールの組立時
間の短縮が図れることから光コネクタの製造コストの低
減が達成できる。
容型接着剤が供給され、かつこの容器収容型接着剤の膜
体を針の突き刺しによって物理的に壊(破損)して接着
剤を外に流出させて空洞部を充満させるようになってい
る。接着剤は容器収容型接着剤の形態で供給され、従来
のような液体からなる接着剤の滴下供給と異なり、供給
量の制御は容易である。この結果、膜体破損によって流
出した接着剤の量は空洞部容積に見合うようになり、接
着剤が空洞部の外にはみ出すようなことは防止できる。
従って、光コネクタによって一対の光ファイバを確実に
接続することができる。 (b)空洞部に供給する容器収容型接着剤は数量管理が
容易であることから、空洞部に対応して丁度良い量の容
器収容型接着剤の供給が行えるため、作業ミスの低減が
達成できる。 (c)前記(a)および(b)により、作業時間の短縮
により、光ファイバ接続コストの低減が達成できる。 (d)前記(a)〜(c)により、フェルールの組立時
間の短縮が図れることから光コネクタの製造コストの低
減が達成できる。
【0022】前記(2)の手段によれば、容器収容型接
着剤の膜体を薬液で溶かして接着剤を空洞部に充填する
ことができるため、前記(1)の手段による効果に加
え、容器収容型接着剤が小粒になっても膜体破損作業が
容易になる効果を奏する。
着剤の膜体を薬液で溶かして接着剤を空洞部に充填する
ことができるため、前記(1)の手段による効果に加
え、容器収容型接着剤が小粒になっても膜体破損作業が
容易になる効果を奏する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。なお、実施形態を説明するた
めの全図において、同一機能を有するものは同一符号を
付け、その繰り返しの説明は省略する。 (実施形態1)図1乃至図8は、本発明の一実施形態
(実施形態1)である光コネクタの製造方法およびその
製造において用いる容器収容型接着剤に係わる図であ
る。本実施形態1の嵌合ピン位置合わせ方式の光コネク
タ(MTフェルール)は、各部分の構造が従来の光コネ
クタと同様であるが、接着剤による光ファイバとフェル
ールの固定方法が異なる。すなわち、空気に触れると高
速で硬化する液体からなる接着剤を膜体で被覆してなる
容器収容型接着剤を用い、前記膜体を針を突き刺すなど
して物理的に破損させたり、あるいは薬液で前記膜体を
破損させて接着剤を流れ出させ、空洞部に充満させつつ
硬化させてフェルールと光ファイバの接着を行うもので
ある。
施形態を詳細に説明する。なお、実施形態を説明するた
めの全図において、同一機能を有するものは同一符号を
付け、その繰り返しの説明は省略する。 (実施形態1)図1乃至図8は、本発明の一実施形態
(実施形態1)である光コネクタの製造方法およびその
製造において用いる容器収容型接着剤に係わる図であ
る。本実施形態1の嵌合ピン位置合わせ方式の光コネク
タ(MTフェルール)は、各部分の構造が従来の光コネ
クタと同様であるが、接着剤による光ファイバとフェル
ールの固定方法が異なる。すなわち、空気に触れると高
速で硬化する液体からなる接着剤を膜体で被覆してなる
容器収容型接着剤を用い、前記膜体を針を突き刺すなど
して物理的に破損させたり、あるいは薬液で前記膜体を
破損させて接着剤を流れ出させ、空洞部に充満させつつ
硬化させてフェルールと光ファイバの接着を行うもので
ある。
【0024】供給される容器収容型接着剤の接着剤の量
は、空洞部を過不足なく、すなわちフェルール窓から接
着剤がはみ出すことがない量に設定されている。この接
着剤の量は容器収容型接着剤の大きさや数量で規定でき
る。
は、空洞部を過不足なく、すなわちフェルール窓から接
着剤がはみ出すことがない量に設定されている。この接
着剤の量は容器収容型接着剤の大きさや数量で規定でき
る。
【0025】光ファイバの接続方法を説明する前に、光
コネクタについて簡単に説明しておく。光コネクタは、
図3の分解斜視図に示すように、一対の多心光コネクタ
プラグ11と、2本の嵌合ピン12と、クランプスプリング
13とで構成されている。
コネクタについて簡単に説明しておく。光コネクタは、
図3の分解斜視図に示すように、一対の多心光コネクタ
プラグ11と、2本の嵌合ピン12と、クランプスプリング
13とで構成されている。
【0026】図3に示すように、一対の多心光コネクタ
プラグ11のフェルール端面117 に設けた嵌合ピン穴114
に嵌合ピン12を挿入し、かつ一対のフェルール111 のフ
ェルール端面117 同士を当接させることにより、一対の
フェルール端面117 に表れている光ファイバ先端121 同
士の光学的接続が高精度に行われる。そこで、この状態
でクランプスプリング13を両フェルール111 に亘って取
り付けてスプリング力で締結させる。図2は光ファイバ
テープ112 を光コネクタで接続した状態を示す斜視図で
ある。
プラグ11のフェルール端面117 に設けた嵌合ピン穴114
に嵌合ピン12を挿入し、かつ一対のフェルール111 のフ
ェルール端面117 同士を当接させることにより、一対の
フェルール端面117 に表れている光ファイバ先端121 同
士の光学的接続が高精度に行われる。そこで、この状態
でクランプスプリング13を両フェルール111 に亘って取
り付けてスプリング力で締結させる。図2は光ファイバ
テープ112 を光コネクタで接続した状態を示す斜視図で
ある。
【0027】以下、各部について説明する。光ファイバ
テープ112 は、図4に示すように、複数本の光ファイバ
118 を並列に並べ、かつ被覆体120 で覆ってテープ状と
したものである。特に限定はされないが、この例では光
ファイバ118 は4本になっている。
テープ112 は、図4に示すように、複数本の光ファイバ
118 を並列に並べ、かつ被覆体120 で覆ってテープ状と
したものである。特に限定はされないが、この例では光
ファイバ118 は4本になっている。
【0028】光ファイバテープ112 は、フェルール111
に取り付ける際、先端側の被覆体120 は所定の長さに亘
って剥離されるため、光ファイバテープ112 の先端側で
は各光ファイバ118 は分離した状態となる。光ファイバ
118 はその直径が、例えば125μmになっている。
に取り付ける際、先端側の被覆体120 は所定の長さに亘
って剥離されるため、光ファイバテープ112 の先端側で
は各光ファイバ118 は分離した状態となる。光ファイバ
118 はその直径が、例えば125μmになっている。
【0029】フェルール111 はプラスチックで形成さ
れ、図1,図4に示すように、偏平矩形体からなってい
る。フェルール111 は、図4に示すように、その内部に
空洞部130 を有している。この空洞部130 はフェルール
111 の上面側では開口してフェルール窓115 を形成して
いる。また、フェルール111 の後端側には光ファイバテ
ープ112 を案内するゴムからなる筒状のブーツ131 が取
り付けられているとともに、フェルール111 の前端側
(先端側)にはファイバ穴116 が設けられている。
れ、図1,図4に示すように、偏平矩形体からなってい
る。フェルール111 は、図4に示すように、その内部に
空洞部130 を有している。この空洞部130 はフェルール
111 の上面側では開口してフェルール窓115 を形成して
いる。また、フェルール111 の後端側には光ファイバテ
ープ112 を案内するゴムからなる筒状のブーツ131 が取
り付けられているとともに、フェルール111 の前端側
(先端側)にはファイバ穴116 が設けられている。
【0030】これにより、光ファイバテープ112 の先端
側はフェルール111 の後端側から挿入でき、各光ファイ
バ118 はファイバ穴116 に挿入できるようになる。前記
各ファイバ穴116 に各光ファイバ118 を案内するため、
フェルール窓115 の底には台座132 を設け、この台座13
2 上に前記各ファイバ穴116 に連なるガイド溝119 が設
けられている。従って、光ファイバテープ112 を空洞部
130 内に挿入するとともに、各光ファイバ118 の先端
(光ファイバ先端121 )を前記ガイド溝119 に入れ、そ
の後光ファイバテープ112 をフェルール111 内に送り込
むことによって光ファイバ118 の先端をファイバ穴116
の外端からフェルール111 の外側に突出させることがで
きるようになる。また、例えば、前記ガイド溝119 の本
数は光ファイバテープ112 の光ファイバ118 の本数と一
致している。
側はフェルール111 の後端側から挿入でき、各光ファイ
バ118 はファイバ穴116 に挿入できるようになる。前記
各ファイバ穴116 に各光ファイバ118 を案内するため、
フェルール窓115 の底には台座132 を設け、この台座13
2 上に前記各ファイバ穴116 に連なるガイド溝119 が設
けられている。従って、光ファイバテープ112 を空洞部
130 内に挿入するとともに、各光ファイバ118 の先端
(光ファイバ先端121 )を前記ガイド溝119 に入れ、そ
の後光ファイバテープ112 をフェルール111 内に送り込
むことによって光ファイバ118 の先端をファイバ穴116
の外端からフェルール111 の外側に突出させることがで
きるようになる。また、例えば、前記ガイド溝119 の本
数は光ファイバテープ112 の光ファイバ118 の本数と一
致している。
【0031】一方、フェルール111 のフェルール端面11
7 には、前記嵌合ピン12を挿嵌する2個の嵌合ピン穴11
4 が設けられている。この嵌合ピン穴114 はファイバ穴
116列の外側にそれぞれ設けられている。
7 には、前記嵌合ピン12を挿嵌する2個の嵌合ピン穴11
4 が設けられている。この嵌合ピン穴114 はファイバ穴
116列の外側にそれぞれ設けられている。
【0032】次に、本実施形態1の光コネクタの製造方
法について説明する。本実施形態1では、先ず、前記フ
ェルール111 および光ファイバテープ112 を用意すると
ともに、図6に示すような容器収容型接着剤15を用意す
る。すなわち、容器収容型接着剤15は接着剤113 と、こ
の接着剤113 を覆う膜体151 とからなっている。一例を
挙げるならば、前記接着剤113 は空気に触れると高速で
硬化する液体からなる接着剤(瞬間接着剤)であり、シ
アノ系の接着剤である。また、膜体151 は球状とされる
同接着剤の表面を空気に触れさせることによって形成さ
れる膜で形成されている。この膜体151 は図1に示すよ
うに、針17を突き刺すと容易に破損し、内部の接着剤11
3 が流れ出すようになっている。
法について説明する。本実施形態1では、先ず、前記フ
ェルール111 および光ファイバテープ112 を用意すると
ともに、図6に示すような容器収容型接着剤15を用意す
る。すなわち、容器収容型接着剤15は接着剤113 と、こ
の接着剤113 を覆う膜体151 とからなっている。一例を
挙げるならば、前記接着剤113 は空気に触れると高速で
硬化する液体からなる接着剤(瞬間接着剤)であり、シ
アノ系の接着剤である。また、膜体151 は球状とされる
同接着剤の表面を空気に触れさせることによって形成さ
れる膜で形成されている。この膜体151 は図1に示すよ
うに、針17を突き刺すと容易に破損し、内部の接着剤11
3 が流れ出すようになっている。
【0033】本実施形態1では、容器収容型接着剤15の
接着剤113 の量は、フェルール111の空洞部を埋めるの
に過不足のない量になっている。
接着剤113 の量は、フェルール111の空洞部を埋めるの
に過不足のない量になっている。
【0034】また、前記光ファイバ118 においては、あ
らかじめ光ファイバ先端121 を光ファイバの長さ方向に
垂直になるように高精度に切断(カット)しておく。ま
た、フェルール111 においては、フェルール端面117 を
あらかじめ研磨しておく。
らかじめ光ファイバ先端121 を光ファイバの長さ方向に
垂直になるように高精度に切断(カット)しておく。ま
た、フェルール111 においては、フェルール端面117 を
あらかじめ研磨しておく。
【0035】次に、図4に示すように、前記フェルール
111 のフェルール端面117 にダミーフェルール14の表面
が平坦な基準面141 (図1参照)を当接させる。
111 のフェルール端面117 にダミーフェルール14の表面
が平坦な基準面141 (図1参照)を当接させる。
【0036】次に、先端側で光ファイバ118 相互が分離
状態になった光ファイバテープ112を光ファイバテープ1
12 の後端側のブーツ131 に挿入するとともに、各光フ
ァイバ118 の先端部分を前記ガイド溝119 上に乗せ、か
つ光ファイバテープ112 を押し込む。光ファイバ118 の
先端(光ファイバ先端121 )はガイド溝119 に沿って移
動し、円滑にファイバ穴116 内に入る。その後、光ファ
イバ118 の光ファイバ先端121 はダミーフェルール14の
基準面141 に当接して停止する(図1参照)。
状態になった光ファイバテープ112を光ファイバテープ1
12 の後端側のブーツ131 に挿入するとともに、各光フ
ァイバ118 の先端部分を前記ガイド溝119 上に乗せ、か
つ光ファイバテープ112 を押し込む。光ファイバ118 の
先端(光ファイバ先端121 )はガイド溝119 に沿って移
動し、円滑にファイバ穴116 内に入る。その後、光ファ
イバ118 の光ファイバ先端121 はダミーフェルール14の
基準面141 に当接して停止する(図1参照)。
【0037】次に、フェルール窓115 から空洞部130 内
に容器収容型接着剤15を供給する。本実施形態1では容
器収容型接着剤15の接着剤113 の量は、フェルール111
の空洞部を埋めるのに過不足のない量になっていること
から、図1および図5に示すように、1個の容器収容型
接着剤15が空洞部130 内に入れられる。
に容器収容型接着剤15を供給する。本実施形態1では容
器収容型接着剤15の接着剤113 の量は、フェルール111
の空洞部を埋めるのに過不足のない量になっていること
から、図1および図5に示すように、1個の容器収容型
接着剤15が空洞部130 内に入れられる。
【0038】次に、図1に示すように、空洞部130 内に
収容された容器収容型接着剤15を針17を突き刺して膜体
151 を破損(破壊)させ、接着剤113 を流出させる。接
着剤113 は空洞部130 内全体を過不足なく充満させると
ともに、空気に触れることから高速で硬化する。そこ
で、硬化が完了しない初期の頃に破れた膜体151 を取り
除く。また、接着剤113 が硬化した後前記ダミーフェル
ール14を取り外す。
収容された容器収容型接着剤15を針17を突き刺して膜体
151 を破損(破壊)させ、接着剤113 を流出させる。接
着剤113 は空洞部130 内全体を過不足なく充満させると
ともに、空気に触れることから高速で硬化する。そこ
で、硬化が完了しない初期の頃に破れた膜体151 を取り
除く。また、接着剤113 が硬化した後前記ダミーフェル
ール14を取り外す。
【0039】これにより、図7に示すように、硬化した
接着剤113 に光ファイバをフェルール111 に固定するこ
とができ、多心光コネクタプラグ11が製造される。
接着剤113 に光ファイバをフェルール111 に固定するこ
とができ、多心光コネクタプラグ11が製造される。
【0040】このようにして得た一対の多心光コネクタ
プラグ11を嵌合ピン12で位置合わせして当接させ、クラ
ンプスプリング13を両多心光コネクタプラグ11に亘って
取り付けることによって、図2に示すように光ファイバ
テープ112 の接続が行われる。
プラグ11を嵌合ピン12で位置合わせして当接させ、クラ
ンプスプリング13を両多心光コネクタプラグ11に亘って
取り付けることによって、図2に示すように光ファイバ
テープ112 の接続が行われる。
【0041】本実施形態1によれば以下の効果を有す
る。 (1)ブーツ131 には空洞部容積に見合った量の容器収
容型接着剤15が供給され、かつこの容器収容型接着剤15
の膜体151 を針17の突き刺しによって物理的に壊(破
損)して接着剤113 を外に流出させて空洞部130 を充満
させるようになっている。接着剤113 は容器収容型接着
剤15の状態で供給され、従来のような液体からなる接着
剤の滴下供給と異なり、供給量の制御は容易である。こ
の結果、膜体破損によって流出した接着剤113 の量は空
洞部容積に見合うようになり、接着剤113 が空洞部130
の外にはみ出すようなことは防止できる。従って、光コ
ネクタによって一対の光ファイバを確実に接続すること
ができる。 (2)空洞部130 に供給する容器収容型接着剤15は数量
管理が容易であることから、空洞部130 に対応して丁度
良い量の容器収容型接着剤15、すなわち接着剤113 の供
給が行えるため、接着剤はみ出し等の作業ミスの低減が
達成できる。 (3)前記(1)および(2)により、作業時間の短縮
により、光ファイバ接続コストの低減が達成できる。 (4)前記(1)〜(3)により、フェルールの組立時
間の短縮が図れることから光コネクタの製造コストの低
減が達成できる。
る。 (1)ブーツ131 には空洞部容積に見合った量の容器収
容型接着剤15が供給され、かつこの容器収容型接着剤15
の膜体151 を針17の突き刺しによって物理的に壊(破
損)して接着剤113 を外に流出させて空洞部130 を充満
させるようになっている。接着剤113 は容器収容型接着
剤15の状態で供給され、従来のような液体からなる接着
剤の滴下供給と異なり、供給量の制御は容易である。こ
の結果、膜体破損によって流出した接着剤113 の量は空
洞部容積に見合うようになり、接着剤113 が空洞部130
の外にはみ出すようなことは防止できる。従って、光コ
ネクタによって一対の光ファイバを確実に接続すること
ができる。 (2)空洞部130 に供給する容器収容型接着剤15は数量
管理が容易であることから、空洞部130 に対応して丁度
良い量の容器収容型接着剤15、すなわち接着剤113 の供
給が行えるため、接着剤はみ出し等の作業ミスの低減が
達成できる。 (3)前記(1)および(2)により、作業時間の短縮
により、光ファイバ接続コストの低減が達成できる。 (4)前記(1)〜(3)により、フェルールの組立時
間の短縮が図れることから光コネクタの製造コストの低
減が達成できる。
【0042】本実施形態1では容器収容型接着剤15を1
個空洞部130 に供給したが、大きさが小さい複数個の容
器収容型接着剤15を空洞部130 に供給し、各容器収容型
接着剤15を針あるいは他のもので物理的に破損して接着
剤113 を流出させてもよい。この場合も、全体の接着剤
113 の量は空洞部130 を過不足なく、すなわちフェルー
ル窓115 から接着剤113 がはみ出すことがない量に設定
されている。
個空洞部130 に供給したが、大きさが小さい複数個の容
器収容型接着剤15を空洞部130 に供給し、各容器収容型
接着剤15を針あるいは他のもので物理的に破損して接着
剤113 を流出させてもよい。この場合も、全体の接着剤
113 の量は空洞部130 を過不足なく、すなわちフェルー
ル窓115 から接着剤113 がはみ出すことがない量に設定
されている。
【0043】本実施形態1では、フェルール端面を研磨
し、先端をカットした光ファイバを用いて組み立てを行
った例について説明したが、ダミーフェルールを使用す
ることなく、光ファイバ先端をフェルールのファイバ穴
から突出させた状態で光ファイバをフェルールに接着剤
で固定した後、突出する光ファイバ先端部分を切断し、
その後フェルール端面を光ファイバ先端と共に研磨する
方法であっても前記実施形態1と同様な効果を得ること
ができる。
し、先端をカットした光ファイバを用いて組み立てを行
った例について説明したが、ダミーフェルールを使用す
ることなく、光ファイバ先端をフェルールのファイバ穴
から突出させた状態で光ファイバをフェルールに接着剤
で固定した後、突出する光ファイバ先端部分を切断し、
その後フェルール端面を光ファイバ先端と共に研磨する
方法であっても前記実施形態1と同様な効果を得ること
ができる。
【0044】(実施形態2)図8および図9は本発明の
他の実施形態(実施形態2)である光コネクタの製造方
法に係わる図である。本実施形態2では、図8に示すよ
うに、フェルール111 のフェルール端面117をダミーフ
ェルール14の基準面141 に当接させた後、光ファイバテ
ープ112 の先端側をフェルール111 に挿入し、かつ光フ
ァイバ118 の光ファイバ先端121 を前記基準面141 に当
接させてフェルール端面117 と光ファイバ先端121 を揃
え、その後フェルール窓115 から所定量の容器収容型接
着剤15を空洞部130 内に供給する。この容器収容型接着
剤15の供給量は空洞部130 を接着剤113 で過不足なく充
満する量が選ばれる。
他の実施形態(実施形態2)である光コネクタの製造方
法に係わる図である。本実施形態2では、図8に示すよ
うに、フェルール111 のフェルール端面117をダミーフ
ェルール14の基準面141 に当接させた後、光ファイバテ
ープ112 の先端側をフェルール111 に挿入し、かつ光フ
ァイバ118 の光ファイバ先端121 を前記基準面141 に当
接させてフェルール端面117 と光ファイバ先端121 を揃
え、その後フェルール窓115 から所定量の容器収容型接
着剤15を空洞部130 内に供給する。この容器収容型接着
剤15の供給量は空洞部130 を接着剤113 で過不足なく充
満する量が選ばれる。
【0045】本実施形態2の容器収容型接着剤15は前記
実施形態1の場合に比較して小さく、かつ容器収容型接
着剤15の接着剤113 を覆う膜体151 は薬液16によって溶
融する材質で形成されている。膜体151 は前記実施形態
1と同様に瞬間接着剤の表面を硬化させた膜で形成され
ていて、アセトン等の有機溶剤からなる薬液16によって
溶けるようになっている。
実施形態1の場合に比較して小さく、かつ容器収容型接
着剤15の接着剤113 を覆う膜体151 は薬液16によって溶
融する材質で形成されている。膜体151 は前記実施形態
1と同様に瞬間接着剤の表面を硬化させた膜で形成され
ていて、アセトン等の有機溶剤からなる薬液16によって
溶けるようになっている。
【0046】次に、図9に示すように、空洞部130 には
フェルール窓115 から薬液16が所定量滴下される。この
薬液16によって各容器収容型接着剤15の膜体151 は破壊
される。この結果、各膜体151 で覆われていた液体から
なる接着剤113 は流出して空洞部130 内全域を埋め尽く
し、かつ空気に触れて硬化する。この結果、各光ファイ
バ118 等はフェルール111 に接着固定される。なお、前
記有機溶剤は気化して消滅する。
フェルール窓115 から薬液16が所定量滴下される。この
薬液16によって各容器収容型接着剤15の膜体151 は破壊
される。この結果、各膜体151 で覆われていた液体から
なる接着剤113 は流出して空洞部130 内全域を埋め尽く
し、かつ空気に触れて硬化する。この結果、各光ファイ
バ118 等はフェルール111 に接着固定される。なお、前
記有機溶剤は気化して消滅する。
【0047】流出した接着剤113 は適正な量になってい
ることから、フェルール窓115 からはみ出すこともな
い。接着剤113 の量は、容器収容型接着剤15の形態で取
り扱われることから、その量の制御は容易でかつ正確に
行える。従って、接着剤113 がフェルール窓115 からは
み出す不良の発生を抑止することは容易である。
ることから、フェルール窓115 からはみ出すこともな
い。接着剤113 の量は、容器収容型接着剤15の形態で取
り扱われることから、その量の制御は容易でかつ正確に
行える。従って、接着剤113 がフェルール窓115 からは
み出す不良の発生を抑止することは容易である。
【0048】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例え
ば、実施形態では多心光ファイバの接続,切り離しを行
う嵌合ピン位置合わせ方式の光コネクタについて説明し
たが、単心光ファイバの接続・切り離しを行う嵌合ピン
位置合わせ方式の光コネクタについても同様に適用でき
同様の効果を得ることができる。
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例え
ば、実施形態では多心光ファイバの接続,切り離しを行
う嵌合ピン位置合わせ方式の光コネクタについて説明し
たが、単心光ファイバの接続・切り離しを行う嵌合ピン
位置合わせ方式の光コネクタについても同様に適用でき
同様の効果を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。 (1)本発明によれば、光コネクタ(MTコネクタ)の
製造における接着剤による光ファイバとフェルールとの
接続において、供給接着剤量を正確に制御できることか
ら、接着剤をフェルール窓からはみ出させることなくか
つ確実に接続が行える。この結果、光コネクタの製造コ
ストの低減を図ることができ、光コネクタによる光ファ
イバ接続コストの低減も達成できる。
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。 (1)本発明によれば、光コネクタ(MTコネクタ)の
製造における接着剤による光ファイバとフェルールとの
接続において、供給接着剤量を正確に制御できることか
ら、接着剤をフェルール窓からはみ出させることなくか
つ確実に接続が行える。この結果、光コネクタの製造コ
ストの低減を図ることができ、光コネクタによる光ファ
イバ接続コストの低減も達成できる。
【図1】本発明の一実施形態(実施形態1)である光コ
ネクタの製造方法を示す模式的断面図である。
ネクタの製造方法を示す模式的断面図である。
【図2】本実施形態1の光コネクタの製造方法によって
作製された光コネクタによる光ファイバテープの接続状
態を示す斜視図である。
作製された光コネクタによる光ファイバテープの接続状
態を示す斜視図である。
【図3】本実施形態1の光コネクタの製造方法によって
作製された光コネクタの分解斜視図である。
作製された光コネクタの分解斜視図である。
【図4】本実施形態1の光コネクタの製造方法において
フェルールに光ファイバテープを挿入する状態を示す斜
視図である。
フェルールに光ファイバテープを挿入する状態を示す斜
視図である。
【図5】本実施形態1の光コネクタの製造方法において
フェルールの空洞部に容器収容型接着剤を入れた状態を
示す斜視図である。
フェルールの空洞部に容器収容型接着剤を入れた状態を
示す斜視図である。
【図6】本実施形態1の容器収容型接着剤の模式的断面
図である。
図である。
【図7】本実施形態1の光コネクタの製造方法によって
作製された多心光コネクタプラグを示す斜視図である。
作製された多心光コネクタプラグを示す斜視図である。
【図8】本発明の他の実施形態(実施形態2)である光
コネクタの製造方法においてフェルールの空洞部に容器
収容型接着剤を供給した状態を示す斜視図である。
コネクタの製造方法においてフェルールの空洞部に容器
収容型接着剤を供給した状態を示す斜視図である。
【図9】本実施形態2の光コネクタの製造方法において
空洞部に薬液を滴下する状態を示す斜視図である。
空洞部に薬液を滴下する状態を示す斜視図である。
【図10】従来のMT形コネクタの分解斜視図である。
【図11】従来のMT形コネクタのフェルールに光ファ
イバテープを挿入する状態を示す斜視図である。
イバテープを挿入する状態を示す斜視図である。
【図12】従来のMTコネクタの多心光コネクタプラグ
を示す断面図である。
を示す断面図である。
11…多心光コネクタプラグ、12…嵌合ピン、13…クラン
プスプリング、14…ダミーフェルール、15…容器収容型
接着剤、16…薬液、17…針、111 …フェルール、112 …
光ファイバテープ、113 …接着剤、114 …嵌合ピン穴、
115 …フェルール窓、116 …ファイバ穴、117 …フェル
ール端面、118 …光ファイバ、119 …ガイド溝、120 …
被覆体、121 …光ファイバ先端、130 …空洞部、131 …
ブーツ、132 …台座、 14…ダミーフェルール、141 …
基準面、151 …膜体。
プスプリング、14…ダミーフェルール、15…容器収容型
接着剤、16…薬液、17…針、111 …フェルール、112 …
光ファイバテープ、113 …接着剤、114 …嵌合ピン穴、
115 …フェルール窓、116 …ファイバ穴、117 …フェル
ール端面、118 …光ファイバ、119 …ガイド溝、120 …
被覆体、121 …光ファイバ先端、130 …空洞部、131 …
ブーツ、132 …台座、 14…ダミーフェルール、141 …
基準面、151 …膜体。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平10−39147(JP,A)
特開 昭57−196209(JP,A)
特開 昭61−14610(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G02B 6/38
Claims (7)
- 【請求項1】 光ファイバを案内する貫通した穴を有す
るとともにその穴の途中に接着剤を充填する空洞部を設
けたフェルールと先端部分の被覆体を除去するとともに
その先端面を垂直に切断した光ファイバを用意する工程
と、前記フェルールの前記穴に光ファイバをその先端側
から挿入しかつ前記光ファイバの先端面と前記フェルー
ル端面を揃える工程と、前記空洞部に接着剤を供給する
とともに硬化させて光ファイバとフェルールを接着固定
する工程とを有する光コネクタの製造方法であって、空
気に触れると硬化する接着剤を膜体で被覆してなる容器
収容型接着剤をあらかじめ作製しておき、その後前記空
洞部に空洞部容積に対応する量の前記容器収容型接着剤
を供給する工程と、前記容器収容型接着剤の膜体を壊し
て前記接着剤を前記空洞部に充填させるとともに空気に
触れさせて前記光ファイバとフェルールを接着固定させ
る工程とを有することを特徴とする光コネクタの製造方
法。 - 【請求項2】 前記容器収容型接着剤の膜体を物理的に
壊すことを特徴とする請求項1に記載の光コネクタの製
造方法。 - 【請求項3】 前記容器収容型接着剤の膜体を薬液で溶
解する物質であらかじめ形成しておくとともに、前記空
洞部内に前記容器収容型接着剤を入れた後、前記薬液を
前記空洞部内に入れて前記容器収容型接着剤の膜体を化
学的に壊すことを特徴とする請求項1に記載の光コネク
タの製造方法。 - 【請求項4】 前記容器収容型接着剤の接着剤は液体か
らなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
か1項に記載の光コネクタの製造方法。 - 【請求項5】 空気に触れると硬化する接着剤を膜体で
被覆してなることを特徴とする容器収容型接着剤。 - 【請求項6】 前記膜体は所定の薬液で溶解する物質で
形成されていることを特徴とする請求項5に記載の容器
収容型接着剤。 - 【請求項7】 前記膜体内の接着剤は液体からなること
を特徴とする請求項5または請求項6に記載の容器収容
型接着剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06956599A JP3382174B2 (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 光コネクタの製造方法および容器収容型接着剤 |
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---|---|---|---|
JP06956599A JP3382174B2 (ja) | 1999-03-16 | 1999-03-16 | 光コネクタの製造方法および容器収容型接着剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000266957A JP2000266957A (ja) | 2000-09-29 |
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ID=13406436
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP (1) | JP3382174B2 (ja) |
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