JP3381933B2 - 露光用マスク - Google Patents

露光用マスク

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JP3381933B2
JP3381933B2 JP29454091A JP29454091A JP3381933B2 JP 3381933 B2 JP3381933 B2 JP 3381933B2 JP 29454091 A JP29454091 A JP 29454091A JP 29454091 A JP29454091 A JP 29454091A JP 3381933 B2 JP3381933 B2 JP 3381933B2
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shifter
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光マスクに係り、特
にリソグラフィのマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路は、高集積化、微細化の
一途を辿っている。その半導体集積回路の製造に際し、
リソグラフィ技術は加工の要として特に重要である。
【0003】現在のリソグラフィ技術では、マスクパタ
ーンを縮小光学系を介してLSI基板上に投影露光する
方法が主に用いられているが、高圧水銀ランプを光源と
するなら最小線幅0.5μm程度が限界である。0.5μ
m以下のパターン寸法にはKrFエキシマレーザあるい
は電子線を用いた直接描画技術や、X線等倍露光技術の
開発が進められているが、量産性、プロセスの多用性等
の理由から、光リソグラフィに対する期待は非常に大き
くなっている。
【0004】このような状況の中で光源に対しては、G
線、i線、エキシマレーザ、X線等種々の光源の採用が
検討されており、また、レジストに対しても新レジスト
の開発やRELのような新レジスト処理が検討され、さ
らには、SREP.CELイメージリバース法等も研究
が進められている。
【0005】これに対し、マスク製作技術に対しては、
充分な検討がなされていなかったが、1982年IBM
社のレベンソンらにより、位相シフト法が提案され、注
目されている。
【0006】この位相シフト法は、マスクを透過する光
の位相を操作することにより投影像の分解能およびコン
トラストを向上させる技術である。
【0007】この原理について図13を参照しつつ説明
する。この方法では、図13(a)に示すように、石英基
板11上にスパッタ法等により形成したクロム(Cr)あ
るいは酸化クロム(Cr23)からなるマスクパターン1
2の隣り合う一対の透明部の一方に透明膜13を形成し
たマスクを用い、図13(b)に示すようにこの部分の位
相を反転させ光の振幅が2つの透過部の境界部で打ち消
し合うようにしたものである(図13(c))。この結果、
2つの透過部の境界部の光強度は0となり、図13(d)
に示すように、2つの透過部よりウエハ上に形成される
パターンを分離することができる。
【0008】このようにして、NA=0.28のg線ス
テッパで、0.7μmのパターンを解像し、解像度が約
40%向上した。このとき、位相を反転させるには位相
シフタの膜厚dはシフタ材料の屈折率をn、露光波長を
λとするとd=λ/2(n−1)の関係が必要となる。
【0009】さらに日立の寺沢らは、レベンソンらの技
術をさらに発展させて、図14にその原理を示すように
孤立パターンへの適用を行った。この方法では、孤立パ
ターンaの他に単独では解像しないダミーとしての補助
パターンbを設け、この部分に位相を反転させるシフタ
13を配設している。この方法では、NA=0.42の
i線ステッパで、0.3μmの孤立スペースおよび0.4
μm径のコンタクトホールが解像し、従来法に比べ解像
度が約30%向上した。しかしながらコンタクトホール
についてはパターン寸法が小さくなればなるほど補助パ
ターンとの光強度差が小さくなるので透過部を透過する
光強度が全体的に弱められ解像しないという限界があ
る。
【0010】さらにまた、以上に説明した方法では、ラ
イン・アンド・スペースに対しては透過部1つおきにシ
フタを設置し、孤立パターンに対しては補助パターン用
にマスク層を加工しシフタを配置するため、マスクパタ
ーンに対するシフタの位置合わせや選択加工技術が必要
となり工程数が大幅に増大するのをはじめ、マスクの製
造工程が複雑となるという問題がある。
【0011】このような問題に鑑み、さらに、東芝の仁
田山らは透過部あるいは遮光部の周囲に位相シフタを設
けた位相シフトマスク構造を提唱している。
【0012】図15にこの原理を示す。このマスクは、
図15(a)に示すように、石英基板11上に形成したク
ロム(Cr)と酸化クロム(Cr23)との積層膜からなる
マスクパターン12の周囲に張り出すように形成した位
相シフタ13としての透明膜を形成したマスクを用い、
図15(b)に示すようにこの部分の位相を反転させ光の
振幅が透過部両端で位相0°と位相180°の光が打ち
消し合い、光強度が小さくなりコントラストが向上する
ようにしたものである(図15(c))。この結果、透過部
両端の光強度はほぼ0となり、図15(d)に示すよう
に、2つの透過部よりウエハ上に形成されるパターンを
分離することができる。
【0013】このマスクは次のようにして形成される。
【0014】まず、図16(a)に示すように石英基板1
1上にスパッタ法等によりクロム(Cr)と酸化クロム
(Cr)との積層膜12を100nm程度堆積し、
この上にレジストを塗布し電子線描画を行い現像しレジ
ストパターンRをパターニングする。
【0015】次いで、図16(b)に示すように、このレ
ジストパターンをマスクとしてウエットエッチング法ま
たは反応性イオンエッチング法により、このマスク層1
2をパターニングし、レジストパターンRを剥離除去す
る。
【0016】この後、図16(c)に示すように、PMM
A膜13を塗布し、バック露光を行い潜像13Sを形成
する。
【0017】そして、現像を行い、図16(d)に示すよ
うに、PMMA膜パターンからなる位相シフタ13を形
成する。
【0018】最後に、図16(e)に示すように、このP
MMA膜パターンからなる位相シフタ13をマスクとし
てマスク層12のサイドエッチングを行い、マスク層1
2から位相シフタ13が張り出すように形成されたマス
クが完成する。
【0019】このマスクではPMMAが位相シフタとな
るわけであるが、PMMAは透過率が高く、レジストプ
ロファイルがシャープであるため、良好な位相シフタと
なる。
【0020】また、この方法では自己整合的に位相シフ
タのパターンを形成することができるため、マスク合わ
せや、選択加工工程が不要となり、簡単に形成すること
ができる。
【0021】このようなマスクを用いて露光を行うと、
各開口部を通った光は、破線で示すように互いの位相が
反転しているため、マスク層の下の部分での光強度が大
幅に低下し、全体としての光は実線で示すように、強度
分布からみて、従来のマスクを用いた場合に比べ半分近
い寸法までの解像が可能となる。
【0022】このような構造のマスクにおいて位相シフ
タの透過率を100%と仮定し、シフタ幅の最適化を行
ったところ、パターン寸法に応じて、コントラスト向上
効果の最も大きい最適シフタ幅が異なることがわかっ
た。例えば、図17に示すようにNA=0.42のエキ
シマ・ステッパを用いる場合、0.3μmのライン・ア
ンド・スペースの最適シフタ幅は0.04μm(ウェハ
上)、0.25μmのライン・アンド・スペースの最適シ
フタ幅は0.06μm(ウェハ上)である。
【0023】このようにパターン寸法に応じて、コント
ラスト向上効果の最も大きい最適シフタ幅を設定するこ
とにより、最大のコントラスト向上効果を得ることがで
き従来では解像し得なかった微細パターンの解像も可能
となる。
【0024】しかしながら、この方法では、微細パター
ンの上にさらに微細なシフタパターンを設けるため、シ
フタ幅の制御が難しく、加工が極めて困難であるという
問題があった。
【0025】またこのようなシフタパターンは透過性の
膜かあるいは反透過性の膜かのいずれかを使用しなけれ
ばならない。ところが、超LSIの製造工程で用いるマ
スクはゴミの付着が全くない状態でなければならないた
め頻繁に洗浄が必要になる。このため位相シフトマスク
も繰り返し洗浄に耐え得るだけの強度を有するものであ
る必要があるが、シフタをレジストで形成しようとする
と強度の点では全く実用に供し得るものではなかった。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の位
相シフト法を用いたフォトリソグラフィのマスクにおい
ては、微細パターンの上にさらに微細なシフタパターン
を設けるため、シフタ幅の制御やアライメントが難し
く、加工が困難であるという問題があった。
【0027】また、超LSIの製造工程で用いるマスク
として、強度的に十分使用できるものはなかった。
【0028】本発明は、前記実情に鑑みてなされたもの
で、転写装置の解像限界を向上せしめると共に、一定の
光量で忠実なパターン転写を行うことのできる露光マス
クおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の露光用マ
スクでは、マスクパターンとして、所定の透過率を有
し、露光光に対する光路長が該マスクパターンの無い前
記基板部分と異なる半透明膜で形成された第1のパター
ンと遮光性膜で形成された第2のパターンとを有し、マ
スクパターンのパターン寸法を露光条件のλ/NAで除
した値が0.61以下である該マスクパターンは、第1
のパターンであり、マスクパターンのパターン寸法を露
光条件のλ/NAで除した値が0.61以上である該マ
スクパターンは、少なくとも第2のパターンを含む。
【0030】また望ましくは、第1のパターンは、マス
クパターンのパターン寸法を露光条件のλ/NAで除し
た値が0.42から0.51の間にあるときは半透過膜の
透過率は16%から6%の間であり、マスクパターンの
パターン寸法を露光条件のλ/NAで除した値が0.5
1から0.59の間にあるときは、透過率は6%から3
%の間である。
【0031】また望ましくは、半透明膜は、透過した露
光光の光路長が異なるように構成された位相シフタと、
露光光に対して所定の透過率を有する透過率調整層であ
る半透過膜とを積層した構造を有する。
【0032】
【作用】シミュレーションにより、シフタ透過率を変化
させてウェハ上に投影される光像強度分布を調べた結
果、遮光膜パターンの代わりに、所定の透過率を有する
半透明膜パターンを用いることにより、コントラストが
向上することが分かった。
【0033】本発明はこの点に鑑みてなされたもので、
上記構成をとることにより、微細パターンの解像が容易
となる。また、位相シフタのパターニングを遮光膜パタ
ーンとは別に行うことなく1回で形成できるため、パタ
ーン制御が容易である。
【0034】望ましくは、マスクパターンのサイズに応
じて半透明膜パターンの振幅透過率を調整することによ
り、解像度を向上させることができる。
【0035】また、本発明の露光マスクは、露光光に対
する光路長が異なるように構成されたシフト膜と、この
膜の上層または下層に形成されたマスク基板と露光光に
対して所定の透過率を有するように構成された透過率調
整層としての半透明膜との積層構造で構成されるように
しているため、位相をシフトさせる膜と透過率を調整す
る膜とを独立に選択することができ容易に形成可能であ
る上、位相をシフトさせるシフト層を酸化シリコン膜や
スピンオングラスとするなど樹脂以外の材料をも含めて
適宜選択する事が可能となり、超LSIの製造工程で用
いる場合のように繰り返し洗浄に耐え得るだけの強度を
有するパターンを得ることができる。
【0036】ところで、光学像はNA(光学系の開口
数),λ(波長)に依存する。
【0037】しかしながら、パターン寸法wを次式のよ
うに規格化した場合、 γ=w/(λ/NA) 同じ規格化寸法γをもつ光学像は相似比λ/NAで完全
に相似となる。NA/λは空間周波数領域でのカットオ
フ周波数を現しており、その逆数λ/NAはカットオフ
周波数を1としてそれをNA/λ分割した1目盛り分の
周波数となる。このように各パターン寸法をこのλ/N
Aで除すことにより、その寸法が空間周波数領域上で占
める位置を規格化することができる。
【0038】この規格化寸法を用いて種々の実験を重ね
た結果、規格化寸法(露光条件のλ/NAで除した値)が
0.61以下であるマスクパターンに対して特に有効で
あることがわかった。そこで、露光条件のλ/NAで除
した値が0.61以下であるマスクパターンに対しての
み、透過率0〜50%を有し位相が180°シフトする
ような半透明膜を用いてマスクパターンを形成すること
により、容易に、位相シフト効果を得ることができ、従
来のマスクでは解像できないようなパターンの解像が可
能となる。なお、この半透明膜の透過率はパターン寸法
に応じてコントラストが最適となる値を選択するように
すればよい。
【0039】また、本発明者らは、等間隔のライン・ア
ンド・スペ−スにおける最適な振幅透過率とシフタ幅の
関係を求めるため、光像強度分布を求めるプログラムを
用いてシミュレーションを行った。この結果からコント
ラストが極大となるシフタの振幅透過率はシフタ幅によ
って異なり、振幅透過率を小さくすればするほどシフタ
幅は大きくすることができることがわかった。そしてこ
の結果、この現象は、マスクパターンのパターン寸法を
露光条件のλ/NAで除した値が0.34から0.68の
時に共通である事が分かった。そこでこの範囲内の各パ
ターン寸法においてシフタの透過率を任意に調整するこ
とによりシフタ加工に十分な精度を得られる範囲のシフ
タ幅で、大きなコントラスト向上効果を得ることができ
る。
【0040】またシフタ幅を十分に大きくしておき、パ
ターン寸法に応じてコントラストが最大となるように位
相シフタの振幅透過率を選択するようにすれば、製造が
極めて容易となる。
【0041】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0042】実施例1 図1は本発明の第1の実施例の露光用マスクの断面を示
す図である。
【0043】この露光用マスクは、5倍体マスクであ
り、透光性の石英基板1の表面に、膜厚0.25μm透
過率6%の半透明膜からなる1.5μm幅のライン・ア
ンド・スペースパターンからなるマスクパターン2を配
設してなるものである。このラインアンドスペースはウ
ェハ上に転写されて0.3μmの幅のライン・アンド・
スペースパターンとなる。
【0044】この半透明膜は、p−TERPHENYL
とPMMAとを、1:4で混合し、これをエチルセロソ
ルブアセテートに溶かしたものを回転塗布し、膜厚0.
25μmとなるようにしたのち、露光現像を行い、1.
5μm幅のライン・アンド・スペースパターンとしたも
のである。
【0045】このようにして形成された露光用マスク
を、NA=0.42の投影レンズを有するKrFエキシ
マレーザステッパに装着し、シリコン基板上にSAL6
01と指称されているネガ型レジストを塗布したウェハ
に、パターン転写(λ=248nm、コヒーレンシσ=
0.5)を行い、専用現像液で現像した。
【0046】これにより、従来の露光マスクでは解像し
得なかった高精度の0.3μm幅のライン・アンド・ス
ペースパターンからなるレジストパターンを得ることが
できる。
【0047】次に、等間隔のライン・アンド・スペース
パターンにおける最適なシフタ透過率を求めるため、独
自に作成した光像強度分布を求めるプログラムを用いて
シミュレーションを行った。その結果を図2に示す。
【0048】露光条件としてはKrFエキシマレーザ
光、NA=0.42、λ=248nm(λ/NA=0.5
9)、コヒーレンシσ=0.5に設定した。ここでは図1
に示したのと同様に透光性の石英基板11上に透過率T
=0%(クロム)、T=6%、T=20%の3種類の半透
明膜からなる0.3μm幅のライン・アンド・スペース
パターンからなるマスクパターン2を配設したものを用
い、各透過率に対する光像強度分布の変化を調べた。
【0049】図2(a)乃至図2(c)はパターン寸法0.
3μmのラインアンドスペースのパターンの透過率をT
=0%(クロム)、T=6%、T=20%と変化させてシ
ミュレーションを行った結果得られた光強度分布を示
す。この結果から、T=6%としたとき光強度分布の谷
の部分ががほぼ0となっており、T=0%のときよりコ
ントラストが向上していることがわかる。
【0050】さらに、次式 C=(Imax −Imin )/(Imax +Imin ) ……(式) Imax …光強度分布波形の山の光強度 Imin …光強度分布波形の谷の光強度 C …コントラスト を用いてコントラストを算出し、図3にλ/NAで規格
化した寸法を用いて形成したパターンの透過率の変化に
対するコントラストの変化を示す。それぞれ曲線a,
b,c,d,e,f,g,hは0.68(0.40μm)、
0.63(0.37μm)、0.61(0.36μm)、0.5
9(0.35μm)、0.51(0.3μm)、0.42(0.2
5μm)、0.39(0.23μm)、0.34(0.20μ
m)のときの、透過率の変化に対するコントラストの変
化を示す。
【0051】ラインアンドスペースの場合、0.37μ
m以上のパターンでは、シフタの透過率を上げていくと
コントラストは低下するが、パターン寸法0.25μm
では、透過率16%、0.3μmでは透過率6%、0.3
5μmでは透過率3%で、コントラストが最大となって
いる。
【0052】この結果から、0.36μm(規格化された
値で0.61)以上のパターンには、クロム等の遮光膜を
用い、それより小さいパターンには透過率を0%から2
0%に調整した半透明のシフタを用いることにより、微
細パターンの解像が可能となることがわかる。
【0053】なお、図3の結果を、それぞれの露光条件
のλ/NAに乗じるようにすれば、その露光条件でのパ
ターン寸法に応じてコントラストを最大とするような半
透明膜の透過率を得ることができる。
【0054】また、図3から、規格化されたパターン寸
法が0.61以上のパターンには、クロム等の遮光膜を
用い、それより小さいパターンには半透明膜を用いこの
半透明膜の透過率を0〜50%の範囲に設定したとき、
コントラストの向上をはかることができることがわか
る。ここで規格化寸法0.39で最適透過率は50%と
なり、0.39より小さい0.34では透過率を調整して
も効果がなく、透過率が50%より大きくしても効果が
ないことがわかる。
【0055】なお、この半透明膜に色素を添加して透過
率を調整するようにしてもよい。
【0056】実施例2 次に、本発明の第2の実施例について詳細に説明する。
【0057】図4は本発明の第2の実施例の露光用マス
クの断面を示す図である。
【0058】この露光用マスクは、透光性の石英基板2
1の表面に、大小寸法の異なるパターンを形成したもの
で、規格化されたパターン寸法が0.61以上のパター
ンには、クロム等の遮光膜22を用い、それより小さい
パターンには半透明膜23を用いこの半透明膜の透過率
を0〜50%の範囲に設定したものである。
【0059】このとき、マスク表面の全てのパターン
が、極めてコントラスト良く形成されており、解像度も
大幅に増大している。
【0060】実施例3 次に、本発明の第3の実施例について詳細に説明する。
【0061】図5は本発明の第3の実施例の露光用マス
クの断面を示す図である。
【0062】この露光用マスクは、0.37μm(規格化
された値で0.61)以上のパターンには、クロムの遮光
膜(図示せず)を用い、それより小さいパターンには透過
率を0%から20%に調整した半透明のパターンを用い
ることにより、微細パターンの解像を可能となるように
するものである。
【0063】すなわち、この露光マスクは、透光性の石
英基板31の表面に形成された振幅透過率25%(光強
度透過率6.25%)となるように形成されたクロム薄膜
からなる半透明膜32と、該半透明膜32の上層に形成
された位相シフタとなる透明な酸化シリコン膜33とか
ら構成されていることを特徴とするもので、この酸化シ
リコン膜33は露光光に対して180°位相がずれるよ
うになっている。
【0064】位相シフタとしたこの透明な酸化シリコン
膜33を透過してきた露光光は位相が180度反転し、
位相シフタ33を通過しない露光光と合成され、パター
ン境界部で光強度がシャープになるようになっている。
【0065】次に、この露光用マスクの製造工程につい
て説明する。
【0066】まず、図6(a)に示すように、透光性の石
英基板1の表面にスパッタリング法により、Cr薄膜か
らなる半透明膜32を形成し、さらにこの上層に露光光
に対して位相シフタとなる酸化シリコン膜33を蒸着す
る。ここで位相シフタとしての酸化シリコン膜33の膜
厚は180°位相がずれるような膜厚となっている。
【0067】そして、図6(b)に示すように、レジスト
34を塗布しEB露光を用いたフォトリソグラフィ工程
により、これをパターニングし、これをマスクとしてC
4ガスを主成分とする反応性ガスを用いた反応性イオ
ンエッチングにより酸化シリコン膜34をパターニング
する。
【0068】さらに、図6(c)に示すように、CH2
2とO2とを主成分とするドライエッチングによりCr
薄膜からなる半透明膜32をパターニングし、レジスト
34を有機溶剤または酸によって剥離し露光マスクを完
成する。
【0069】このようにして形成された露光マスクの位
相シフタは、半透明膜32と無機膜である酸化シリコン
膜33とでパターンが形成されているため、超LSIの
製造工程で繰り返し洗浄が施される場合にも十分にこの
洗浄に耐え得るだけの強度を有しており、長寿命で信頼
性の高いものとなっている。
【0070】この露光用マスクの露光に用いる露光光は
波長436nmであるものとして膜厚を決定した。
【0071】なお、この位相シフタとして作用する部分
の酸化シリコン膜の厚さは、λ/2(n−1)となるよう
に設定する。ここで、λは露光光の波長、nは酸化シリ
コン膜の屈折率である。
【0072】このようにして形成された露光用マスク
を、NA=0.42の投影レンズを有するg線ステッパ
に装着し、被処理基板上に塗布された0.5μm厚さの
ノボラック系ポジレジストPR−1024を露光したと
ころ、0.3μmのパターンが極めて高精度に再現性よ
く得られた。
【0073】ちなみに、この位相シフタ層を形成しない
で他については前記実施例と全く同様にして形成した従
来の露光用マスクで露光した場合の解像力は、せいぜい
0.4μm程度であった。これらの比較からも、本発明
実施例の露光用マスクおよびこれを用いた露光方法によ
れば、極めて高精度のパターンを得ることができること
がわかる。
【0074】なお、半透明膜としてはCrに限定される
ものではなく他の金属材料や他の材料でも良い。すなわ
ち、膜厚等を薄く設定することなどによりどのような材
料を用いても良い。また、透明膜としても酸化シリコン
に限定されるものではなく、フッ化カルシウム(Ca
F)、フッ化マグネシウム(MgF)、酸化アルミニウム
(Al)等他の材料でも良い。
【0075】さらに、この露光マスクにはパターン上層
または下層にフッ化マグネシウムなどの反射防止膜をス
パッタ法等により形成する事も可能である。
【0076】次に、図7に示すように等間隔のライン・
アンド・スペ−スにおける最適な振幅透過率とシフタ幅
δの関係を求めるため、光像強度分布を求めるプログラ
ムを用いてシミュレーションを行った。なお露光条件は
KrFエキシマレーザ光、NA=0.42,λ=248
nm、コヒーレンシσ=0.5に設定した。振幅透過率
とシフタ幅とを変化させた時の最もコントラストの高く
なった組み合わせを図8(a)乃至(e)に示す。この結果
から振幅透過率を小さくすればするほどシフタ幅は大き
くすることができることがわかった。
【0077】さらに0.3μmのライン・アンド・スペ
−スにおいてシフタ幅を固定して振幅透過率を変化させ
た場合の光像強度分布のコントラストの変化を図9に示
す。
【0078】この図からコントラストが極大となるシフ
タの振幅透過率はシフタ幅によって異なる事が分かる。
またコントラストが極大となる場合のシフタの振幅透過
率とシフタ幅との関係を測定した結果を図10に示す。
この図からシフタ振幅透過率を下げていくとシフタ幅を
大きくすることができることがわかる。
【0079】また0.25μmのライン・アンド・スペ
−スにおいてシフタ幅を固定して振幅透過率を変化させ
た場合の光像強度分布のコントラストの変化を図11に
示す。
【0080】またコントラストが極大となる場合のシフ
タの振幅透過率とシフタ幅との関係を測定した結果を図
12に示す。この場合も0.3μmのライン・アンド・
スペ−スと同様であった。
【0081】このような実験を繰り返した結果、この現
象は、マスクパターンのパターン寸法を露光条件のλ/
NAで除した値が0.34から0.68の時に共通である
事が分かった。そこでこの範囲内の各パターン寸法にお
いてシフタの透過率を任意に調整することによりシフタ
加工に十分な精度を得られる範囲のシフタ幅で、大きな
コントラスト向上効果を得ることができる。
【0082】以上本発明について実施例を用いて説明し
たが、実施例の場合、位相シフタとしての透明膜は、レ
ジストとしても用いられるポリメチルメタクリレートお
よび無機膜である酸化シリコン層について説明したが、
これらに限定されるものではなく、露光光として用いら
れる波長436nm以下の光に対して透過率の高い材料
であれば良い。例えば無機膜としては、フッ化カルシウ
ム(CaF)、フッ化マグネシウム(MgF)、酸化アルミ
ニウム(Al)等他の材料を用いるようにしても良
い。
【0083】また、位相シフタとなるレジストとして
は、ポリメチルメタクリレート、ポリトリフルオロエチ
ル−α−クロロアクリレート、クロロメチル化ポリスチ
レン、ポリジメチルグルタルイミド、ポリメチルイソプ
ロペニルケトン等の材料が考えられる。また、パターン
の厚さ等は、材料およびリソグラフィ光に応じて、適宜
変更可能である。
【0084】また、透光性基板および遮光膜の材料につ
いても、実施例に限定されることなく適宜変更可能であ
る。
【0085】加えて、位相シフタ層は必ずしも180度
の位相シフトを行うものである必要はなく、180度の
近傍でパターンエッジの光強度分布をシャープに低下さ
せる程度であれば180度をいくばくかはずれたもので
もよい。
【0086】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の露光
マスクによれば、遮光膜パターンの代わりに、半透明膜
パターンを用いることにより、コントラストが向上し、
解像度の向上をはかることができる。
【0087】また本発明の第2の露光マスクによれば、
露光光に対する光路長が異なるように構成されたシフト
膜と、この膜の上層または下層に形成されたマスク基板
と露光光に対して所定の透過率を有するように構成され
た透過率調整層としての半透明膜との積層構造で構成さ
れるようにしているため、位相をシフトさせる膜と透過
率を調整する膜とを独立に選択することができ、洗浄な
どに対する強度の高い露光マスクを得ることができる。
【0088】このようにして、本発明の露光マスクによ
れば、パターン密度に依存することなくパターンに忠実
で高精度のパターン形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の露光用マスクを示す
【図2】 同露光用マスクの透過率を変化させてシミュ
レーションを行った結果得られた光強度分布を示す図
【図3】 λ/NAで規格化した寸法を用いて形成した
透過率の変化に対するコントラストの変化を示す図
【図4】 本発明の第2の実施例を示す図
【図5】 本発明の第3の実施例の露光マスクを示す図
【図6】 同露光マスクの製造工程図
【図7】 本発明の露光用マスクの一例を示す図
【図8】 シフタの振幅透過率とシフタ幅に対する光強
度分布のコントラストの関係を示す図
【図9】 シフタの振幅透過率とシフタ幅に対する光強
度分布のコントラストの関係を示す図
【図10】 シフタの振幅透過率とシフタ幅との関係を
示す図
【図11】 シフタの振幅透過率とシフタ幅に対する光
強度分布のコントラストの関係を示す図
【図12】 シフタの振幅透過率とシフタ幅との関係を
示す図
【図13】 従来例の位相シフト法の説明図
【図14】 従来例の位相シフト法の説明図
【図15】 従来例の位相シフト法の説明図
【図16】 従来例の位相シフト法の説明図
【図17】 従来例の位相シフト法の説明図
【符号の説明】
1…石英基板 2…マスクパターン 3…Crパターン 4…位相調整領域 5…酸化シリコン膜 6…イオン注入層 7…半透明層 8…酸化シリコン膜 11…石英基板 12…マスクパターン 13…透明膜 21…石英基板 22…遮光膜 23…半透明膜 31…石英基板 32…半透明膜 33…酸化シリコン膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 間 博顕 神奈川県川崎市幸区小向東芝町 1 株 式会社 東芝 総合研究所内 (72)発明者 駒野 治樹 神奈川県川崎市幸区小向東芝町 1 株 式会社 東芝 総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−304257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基板上に配設されたマスクパター
    ンを具備する露光用マスクにおいて、 前記マスクパターンとして、所定の透過率を有し、露光
    光に対する光路長が該マスクパターンの無い前記基板部
    分と異なる半透明膜で形成された第1のパターンと遮光
    性膜で形成された第2のパターンとを有し、 前記マスクパターンのパターン寸法を露光条件のλ/N
    Aで除した値が0.61以下である該マスクパターン
    は、前記第1のパターンであり、 前記マスクパターンのパターン寸法を露光条件のλ/N
    Aで除した値が0.61以上である該マスクパターン
    は、少なくとも前記第2のパターンを含むことを特徴と
    する露光用マスク。
  2. 【請求項2】 前記第1のパターンは、前記マスクパタ
    ーンのパターン寸法を露光条件のλ/NAで除した値が
    0.42から0.51の間にあるときは前記半透過膜の透
    過率は16%から6%の間であり、 前記マスクパターンのパターン寸法を露光条件のλ/N
    Aで除した値が0.51から0.59の間にあるときは、
    前記透過率は6%から3%の間であることを特徴とする
    請求項1記載の露光用マスク。
  3. 【請求項3】 前記半透明膜は、透過した露光光の光路
    長が異なるように構成された位相シフタと、前記露光光
    に対して所定の透過率を有する透過率調整層である半透
    過膜とを積層した構造を有することを特徴とする請求項
    1記載の露光用マスク。
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