JPH05134386A - 位相シフトフオトマスク - Google Patents

位相シフトフオトマスク

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JPH05134386A
JPH05134386A JP29561091A JP29561091A JPH05134386A JP H05134386 A JPH05134386 A JP H05134386A JP 29561091 A JP29561091 A JP 29561091A JP 29561091 A JP29561091 A JP 29561091A JP H05134386 A JPH05134386 A JP H05134386A
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Hiroyuki Miyashita
宮下裕之
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エッチングストパー層としてエッチング選択
性が優れ、耐湿性も優れた材料からなる膜を用いた位相
シフトフォトマスク。 【構成】 少なくとも基板30とその表面に遮光パター
ン37を介して又は直接に設けられた酸化シリコンを主
成分とする材料からなる位相シフターパターン44とか
らなる位相シフトフォトマスクにおいて、基板30表面
にAl2 3 とMgO、ZrO、Ta2 3 又はHfO
の混合物からなるエッチングストパー層31を設けるこ
とにより、位相シフターパターンをエッチングにより作
成する際、この層のエッチングストパー作用により、位
相シフター用透明膜を確実に正確にエッチングすること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI、超LSI等の
高密度集積回路の製造に用いられるフォトマスクに係わ
り、特に、微細なパターンを高精度に形成する際の位相
シフト層を有する位相シフトフォトマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】IC、LSI、超LSI等の半導体集積
回路は、Siウェーハ等の被加工基板上にレジストを塗
布し、ステッパー等により所望のパターンを露光した
後、現像、エッチングを行う、いわゆるリソグラフィー
工程を繰り返すことにより製造されている。
【0003】このようなリソグラフィー工程に使用され
るレチクルと呼ばれるフォトマスクは、半導体集積回路
の高性能化、高集積化に伴ってますます高精度を要求さ
れる傾向にあり、例えば、代表的なLSIであるDRA
Mを例にとると、1MビットDRAM用の5倍レチク
ル、すなわち、露光するパターンの5倍のサイズを有す
るレチクルにおける寸法のずれは、平均値±3σ(σは
標準偏差)をとった場合においても、0.15μmの精
度が要求され、同様に、4MビットDRAM用の5倍レ
チクルは、0.1〜0.15μmの寸法精度が、16M
ビットDRAM用5倍レチクルは0.05〜0.1μm
の寸法精度が要求されている。
【0004】さらに、これらのレチクルを使用して形成
されるデバイスパターンの線幅は、1MビットDRAM
で1.2μm、4MビットDRAMでは0.8μm、1
6MビットDRAMでは0.6μmと、ますます微細化
が要求されており、このような要求に応えるために様々
な露光方法が研究されている。
【0005】ところが、例えば64MビットDRAMク
ラスの次々世代のデバイスパターンになると、これまで
のレチクルを用いたステッパー露光方式ではレジストパ
ターンの解像限界となり、例えば特開昭58−1737
44号公報、特公昭62−59296号公報等に示され
ているような位相シフトマスクという新しい考え方のレ
チクルが提案されてきている。この位相シフトレチクル
を用いる位相シフトリソグラフィーは、レチクルを透過
する光の位相を操作することによって、投影像の分解能
及びコントラストを向上させる技術である。
【0006】位相シフトリソグラフィーを図面に従って
簡単に説明する。図3は位相シフト法の原理を示す図、
図4は従来法を示す図であり、図3(a)及び図4
(a)はレチクルの断面図、図3(b)及び図4(b)
はレチクル上の光の振幅、図3(c)及び図4(c)は
ウェーハ上の光の振幅、図3(d)及び図4(d)はウ
ェーハ上の光強度をそれぞれ示し、1は基板、2は遮光
膜、3は位相シフター、4は入射光を示す。
【0007】従来法においては、図4(a)に示すよう
に、石英ガラス等からなる基板1にクロム等からなる遮
光膜2が形成されて、所定のパターンの光透過部が形成
されているだけであるが、位相シフトリソグラフィーで
は、図3(a)に示すように、レチクル上の隣接する光
透過部の一方に位相を反転(位相差180°)させるた
めの透過膜からなる位相シフター3が設けられている。
したがって、従来法においては、レチクル上の光の振幅
は図4(b)に示すように同相となり、ウェーハ上の光
の振幅も図4(c)に示すように同相となるので、その
結果、図4(d)のようにウェーハ上のパターンを分離
することができないのに対して、位相シフトリソグラフ
ィーにおいては、位相シフターを透過した光は、図3
(b)に示すように、隣接パターンの間で互いに逆位相
になされるため、パターンの境界部で光強度が零にな
り、図3(d)に示すように隣接するパターンを明瞭に
分離することができる。このように、位相シフトリソグ
ラフィーにおいては、従来は分離できなかったパターン
も分離可能となり、解像度を向上させることができるも
のである。
【0008】次に、位相シフトレチクルの製造工程の1
例を図面を参照して説明する。図5は位相シフトレチク
ルの製造工程を示す断面図であり、図中、11は石英基
板、12はクロム膜、13はレジスト層、14は電離放
射線、15はレジストパターン、16はエッチングガス
プラズマ、17はクロムパターン、18は酸素プラズ
マ、19は透明膜、20はレジスト層、21は電離放射
線、22はレジストパターン、23はエッチングガスプ
ラズマ、24は位相シフトパターン、25は酸素プラズ
マを示す。
【0009】まず、図5(a)に示すように、光学研磨
された石英基板11にクロム膜12を形成し、さらに、
クロロメチル化ポリスチレン等の電離放射線レジスト
を、スピンコーティング等の常法により均一に塗布し、
加熱乾燥処理を施し、厚さ0.1〜2.0μm程度のレ
ジスト層13を形成する。加熱乾燥処理は、使用するレ
ジストの種類にもよるが、通常、±80〜150℃で、
20〜60分間程度行う。
【0010】次に、同図(b)に示すように、レジスト
層13に、常法に従って電子線描画装置等の露光装置に
より電離放射線14でパターン描画し、エチルセロソル
ブやエステル等の有機溶剤を主成分とする現像液で現像
後、アルコールでリンスし、同図(c)に示すようなレ
ジストパターン15を形成する。
【0011】次に、必要に応じて加熱処理、及び、デス
カム処理を行って、レジストパターン15のエッジ部分
等に残存したレジスト屑、ヒゲ等不要なレジストを除去
した後、同図(d)に示すように、レジストパターン1
5の開口部より露出する被加工部分、すなわち、クロム
層12をエッチングガスプラズマ16によりドライエッ
チングし、クロムパターン17を形成する。なお、この
クロムパターン17の形成は、エッチングガスプラズマ
16によるドライエッチングに代えて、ウェットエッチ
ングにより行ってもよいことは当業者に明らかである。
【0012】このようにしてエッチングした後、同図
(e)に示すように、レジストパターン15、すなわ
ち、残存するレジストを酸素プラズマ18により灰化除
去し、同図(f)に示すようなフォトマスクを完成させ
る。なお、この処理は、酸素プラズマ18による灰化処
理に代えて、溶剤剥離により行うことも可能である。
【0013】続いて、このフォトマスクを検査し、必要
によってはパターン修正を加え、洗浄した後、同図
(g)に示すように、クロムパターン17の上にSiO
2 等からなる透明膜19を形成する。次に、同図(h)
に示すように、透明膜19上に、上記と同様にして、ク
ロロメチル化ポリスチレン等の電離放射線レジスト層2
0を形成し、同図(i)に示すように、レジスト層20
に常法に従ってアライメイトを行い、電子線露光装置等
の電離放射線21によって所定のパターンを描画し、現
像、リンスして、同図(j)に示すように、レジストパ
ターン22を形成する。
【0014】次に、必要に応じて、加熱処理、及び、デ
スカム処理を行った後、同図(k)に示すように、レジ
ストパターン22の開口部より露出する透明膜19部分
をエッチングガスプラズマ23によりドライエッチング
し、位相シフターパターン24を形成する。なお、この
位相シフターパターン24の形成は、エッチングガスプ
ラズマ23によるドライエッチングに代えて、ウェット
エッチングにより行ってもよいものである。
【0015】次に、残存したレジストを、同図(l)に
示すように、酸素プラズマ25により灰化除去する。以
上の工程により、同図(m)に示すような位相シフター
24を有する位相シフトマスクが完成する。
【0016】ところで、上述したような従来の位相シフ
トレチクルの製造方法において、位相シフターを形成す
る透明膜19の深さ方向のエッチング制御は正確に行わ
なければならない。特に、基板11と透明膜19が同じ
SiO2 系の材料からなるので、透明膜19のエッチン
グが完了した後にもエッチングを継続すると、基板11
もエッチングされてしまい、位相シフターの位相シフト
量が180°より大きくなって、正確なパターンの転写
が困難になってしまう。
【0017】そこで、本出願人は位相シフターを形成す
る透明膜と基板の間にエッチングストパー層を設け、こ
の層によってエッチングを自動的に停止することを特願
平2−29801号、同2−181795号において提
案した。これらの出願において提案したエッチングスト
パー層用の材料は、タンタル、モリブデン、タングステ
ン、窒化シリコン等であった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな材料からなるエッチングストパー層では、十分満足
いくように正確にエッチングを停止することは必ずしも
容易ではない。特に、位相シフター用透明膜のエッチン
グをCF4 、C2 6 、CHF3 +O2 及びこれらの混
合ガスを用いて行う反応性イオンエッチングによりドラ
イエッチングを行う場合は、この傾向が強い。
【0019】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、エッチングストパー層として
エッチング選択性が優れ、確実に自動的にエッチングを
停止することができ、耐湿性も優れた材料からなる膜を
用いた位相シフトフォトマスクを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題に
鑑み、実用的でかつ精度の高い位相シフトレチクルの位
相シフターを開発すべく研究の結果、Al23 とMg
O、ZrO、Ta2 3 、HfO等の混合物がエッチン
グ選択性、耐湿性に優れていることを見い出し、かかる
知見に基づいて本発明を完成したものである。
【0021】すなわち、本発明の位相シフトフォトマス
クは、少なくとも基板とその表面に遮光パターンを介し
て又は直接に設けられた酸化シリコンを主成分とする材
料からなる位相シフターパターンとからなる位相シフト
フォトマスクにおいて、基板表面にAl2 3 とMg
O、ZrO、Ta2 3 又はHfOの混合物からなる膜
を備えてなることを特徴とするものである。
【0022】
【作用】本発明の位相シフトフォトマスクにおいては、
基板表面にAl2 3 とMgO、ZrO、Ta2 3
はHfOの混合物からなる膜が設けられているので、位
相シフターパターンをエッチングにより作成する際、A
2 3 とMgO、ZrO、Ta2 3 又はHfOの混
合物がエッチングストパー層として作用し、位相シフタ
ー用透明膜を確実にエッチングすることができると共
に、自動的にエッチングを停止することができるので、
より高品質の位相シフトフォトマスクとなる。また、上
記膜は耐湿性に優れているので、このようにして作成さ
れた位相シフトフォトマスクは環境による劣化が少な
く、寿命が長いものとなる。
【0023】
【実施例】本発明の位相シフトフォトマスクは、基板と
位相シフター用の透明膜の間にエッチングストパー層と
して、Al2 3 とMgO、ZrO、Ta2 3 、Hf
O等の混合物からなる膜を設けたことを特徴とするもの
である。以下、位相シフトフォトマスクの製造方法につ
いて説明しながら、本発明の位相シフトフォトマスクの
実施例について説明する。
【0024】図1は本発明に係る位相シフト層を有する
フォトマスク(位相シフトフォトマスク)の製造方法の
工程を示す断面図であり、図中、30は基板、31はA
2 O3 とMgO、ZrO、Ta2 3又はHfOの混合
物からなるエッチングストパー層、32は遮光層、33
はレジスト層、34は電離放射線、35はレジストパタ
ーン、36はエッチングガスプラズマ、37は遮光パタ
ーン、38は酸素プラズマ、39は透明膜、40はレジ
スト層、41は電離放射線、42はレジストパターン、
43は反応性イオン、44は位相シフトパターン、45
は酸素プラズマを示す。
【0025】まず、図1(a)に示すように、光学研磨
された基板30上に、10〜500nm厚の均一なエッ
チングストパー層31、10〜200nm厚の遮光層3
2を順次形成し、更に、クロロメチル化ポリスチレン等
の電離放射線レジストを、スピンコーティング等の常法
により均一に塗布し、加熱乾燥処理を施し、厚さ0.1
〜2.0μm程度のレジスト層33を形成する。ここ
で、基板30としては、位相シフトマスクがi線やエキ
シマレーザ等の短波長用のものであることを考慮する
と、石英または高純度合成石英が望ましいが、その他に
も低膨張ガラス、白板、青板(SL)、MgF2 、Ca
2 等を使用することができる。また、エッチングスト
パー層31は、Al2 3 とMgO、ZrO、Ta2
3 、HfO等を用いて形成することができる。さらに、
遮光層32は、クロム薄膜を単層あるいは多層に形成す
ることにより形成することができるが、その他にも、窒
化クロム、酸化クロム、タングステン、モリブデン、モ
リブデンシリサイド等を使用して形成することができ
る。また、加熱乾燥処理は、レジストの種類にもよる
が、通常±80〜150℃で、20〜60分間程度行
う。
【0026】次に、同図(b)に示すように、レジスト
層33に、常法に従って電子線描画装置等の電離放射線
34による露光装置で所定のパターンを描画し、エチル
セロソルブやエステル等の有機溶剤を主成分とする現像
液で現像後、アルコールでリンスすると、同図(c)に
示すようなレジストパターン35が形成される。
【0027】次に、必要に応じて加熱処理及びデスカム
処理を行ってレジストパターン35のエッジ部分等に残
存したレジスト屑、ヒゲ等不要なレジストを除去した
後、同図(d)に示すように、レジストパターン35の
開口部より露出する被加工部分、即ち遮光層32をエッ
チングガスプラズマ36によりドライエッチングし、遮
光パターン37を形成する。なお、この遮光パターン3
7の形成はエッチングガスプラズマ36によるドライエ
ッチングに代えてウェットエッチングにより行ってもよ
いことは当業者に明らかである。
【0028】このようにしてエッチングした後、同図
(e)に示すように、残存するレジスト35を酸素プラ
ズマ38により灰化除去し、同図(f)に示すような、
基板30の上に導電層31が形成され、さらに、その上
に所定の遮光パターン37が形成されたフォトマスクを
作成する。なお、この処理は酸素プラズマ38による灰
化処理に代えて溶剤剥離により行うことも可能である。
【0029】続いて、このフォトマスクを検査し、必要
によってはパターンに修正を加え、洗浄した後、同図
(g)に示すように、遮光パターン37の上に蒸着、ス
ピンオングラス(SOG)によりSiO2 を主成分とす
る透明膜39を形成する。透明膜39の膜厚dは、透明
膜39を形成する材料の屈折率をn、露光波長をλとす
ると、d=λ/2(n−1)にて与えられる値であり、
SiO2 を使用した場合には、dの値は約406nmで
ある。
【0030】次に、同図(h)に示すように、透明膜3
9上に、上述したと同様にして、クロロメチル化ポリス
チレン等の電離放射線レジストを均一に塗布してレジス
ト層40を形成し、同図(i)に示すように、レジスト
層40に常法に従ってアライメントを行い、電子線露光
装置等の電離放射線41によって位相をシフトすべき位
置に所定のパターン描画し、所定の現像液にて現像、リ
ンスして、同図(j)に示すように、レジストパターン
42を形成する。
【0031】続いて、必要に応じて加熱処理及びデスカ
ム処理を行った後、同図(k)に示すようにレジストパ
ターン42の開口部より露出する透明膜39部分をCF
4 、C2 6 、CHF3 +O2 及びこれらの混合ガスを
用いた反応性イオン43による反応性イオンエッチング
によりドライエッチングし、位相シフトパターン44を
形成する。なお、この位相シフトパターン44の形成は
反応性イオンエッチングに代えてフッ酸系の溶液による
ウェットエッチングにより行ってもよいものである。
【0032】このとき、従来法では、エッチングが基板
30にまで及んでしまい、エッチングの終点の判定が困
難であったり、基板30もエッチングされてしまい、位
相シフターの位相シフト量が180°より大きくなっ
て、正確なパターンの転写が困難になってしまうという
問題があったが、本発明においては、上記フッ素系の反
応性イオンに対してエッチング耐性が大きく、耐湿性に
優れているAl2 3 とMgO、ZrO、Ta2 3
HfO等の混合物をエッチングストパー層31として用
いているので、透明膜39を確実にエッチングすること
ができると共に、自動的にエッチングを停止することが
でき、より高品質の位相シフトフォトマスクを作成する
ことができる。
【0033】次に、同図(l)に示すように、残存した
レジストを酸素プラズマ45により灰化除去する。これ
によって、同図(m)に示すような高精度な位相シフト
フォトマスクが完成する。なお、この処理は酸素プラズ
マ45による灰化処理に代えて溶剤剥離により行うこと
も可能である。
【0034】さて、このようなエッチングストッパー層
は、図3に示したような位相シフトフォトマスクに限ら
ず他の構造の位相シフトフォトマスクにも適用できる。
その1例として、本出願人が特願平2−181795号
で提案した自己整合型の位相シフトフォトマスクにこの
エッチングストッパー層を適用して場合について、次に
簡単に説明する。
【0035】図2は、このような位相シフトフォトマス
クの製造工程を示す断面図であり、図中、50は基板、
51はAl2 3 とMgO、ZrO、Ta2 3 又はH
fOの混合物からなるエッチングストパー層、52は透
明膜、53は遮光性薄膜、54はレジスト層、55はレ
ジストパターン、56は電離放射線、57はエッチング
ガスプラズマ、58は遮光パターン、59は酸素プラズ
マ、60はレジスト層、61はバック露光、62は反応
性イオン、63は位相シフターパターン、64は酸素プ
ラズマを示す。
【0036】まず、図2(a)に示すように、光学研磨
された基板50上に、10〜500nm厚の均一なエッ
チングストッパー層51と膜厚d=λ/2(n−1)の
SiO2 を主成分とする透明膜52と50〜200nm
の遮光層53を順次形成して、フォトマスクブランクス
を構成する。
【0037】次いで、このフォトマスクブランクス上に
クロロメチル化ポリスチレン等の電離放射線レジストを
スピンコーティング等の常法により均一に塗布し、加熱
乾燥処理を施し、厚さ0.1〜2.0μm程度のレジス
ト層54を形成する。
【0038】ここで、基板50としては、本発明の位相
シフトマスクが、通常i線やエキシマレーザ等の短波長
用のものであることを考慮すると、石英、高純度石英、
MgF2 、CaF2 等を使用することが好ましい。しか
し、それより長波長の場合には、低膨脹ガラス、白板ガ
ラス、青板ガラス等を用いてもよい。また、エッチング
ストッパー層51は、図1の場合と同様、Al2 3
MgO、ZrO、Ta2 3 、HfO等を用いて形成す
る。また、透明膜52は、高純度なSiO2 膜が好まし
く、この膜のコーティング法としては、スパッタ法、C
VD法、あるいは、スピンオングラスによるコーティン
グ(例えば、シロキサンをスピンコーティングし、加熱
してSiO2 膜を形成)が採用される。さらに、遮光層
53は、クロム、窒化クロム、酸化クロム、タングステ
ン、モリブデン、モリブデンシリサイド等の薄膜を単層
あるいは多層に形成することにより形成することができ
る。
【0039】また、レジストの加熱乾燥処理は、レジス
トの種類にもよるが、通常、80〜200℃で、20〜
60分間程度行う。
【0040】次に、図2(b)に示すように、レジスト
層54に、常法に従って電子線描画装置等の電離放射線
56による露光装置で所定のパターンを描画し、エチル
セロソルブやエステル等の有機溶剤を主成分とする現像
液で現像後、アルコールでリンスすると、同図(c)に
示すようなレジストパターン55が形成される。
【0041】次に、必要に応じて加熱処理及びデスカム
処理を行って、レジストパターン55のエッジ部分等に
残存したレジスト屑、ヒゲ等不要なレジストを除去した
後、同図(c)に示すように、レジストパターン55の
開口部より露出する被加工部分、すなわち、遮光層53
をエッチングガスプラズマ57によりドライエッチング
し、遮光パターン58を形成する(図(d))。なお、
この遮光パターン58の形成は、エッチングガスプラズ
マ57によるドライエッチングに代え、ウェットエッチ
ングにより行ってもよいことは当業者に明らかである。
【0042】このようにしてエッチングした後、同図
(d)に示すように、残存するレジスト55を酸素プラ
ズマ59により灰化除去し、同図(e)に示すような、
基板50の上にエッチングストッパー層51が形成さ
れ、その上に位相シフト層52が形成され、さらに、そ
の上に所定の遮光パターン58が形成されたフォトマス
クが作成される。なお、残存するレジスト55の除去処
理は、酸素プラズマ59による灰化処理に代えて、溶剤
剥離により行うことも可能である。
【0043】続いて、このフォトマスクを検査し、必要
によってはパターンに修正を加え、洗浄した後、同図
(f)に示すように、遮光パターン58の上にOFPR
−800等のフォトレジストをスピンコーティング等の
常法により均一に塗布し、加熱乾燥処理を施し、厚さ1
〜2μm程度のレジスト層60を形成する。
【0044】続いて、ガラス基板50側より上記レジス
ト層60をバック露光61し、テトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイドを主成分とするアルカリ水溶液で
現像し、純水でリンスして、遮光パターン58の上にレ
ジストパターンののったパターンを形成する。
【0045】次に、図2(g)に示すように、このレジ
ストパターンの開口部より露出する被加工部分、すなわ
ち、位相シフト層52をCF4 、C2 6 、CHF3
2 及びこれらの混合ガスを用いた反応性イオン62に
よる反応性イオンエッチングによりドライエッチング
し、位相シフターパターン63を形成する(同図
(h))。
【0046】続いて、この基板を硝酸第二セリウムアン
モニウムを主成分とするエッチング液で処理して、位相
シフター63とレジスト60とに挟まれた遮光膜58を
サイドエッチングする。このサイドエッチング量は、パ
ターンの種類や大きさにもよるが、通常0.1〜0.5
μm位である。
【0047】このようにしてエッチングした後、同図
(i)に示すように、残存するレジスト60を、酸素プ
ラズマ64により灰化除去し、同図(j)に示すような
自己整合型の位相シフトマスクが完成する。
【0048】この場合も、図1の場合と同様、上記フッ
素系の反応性イオンに対してエッチング耐性が大きく、
耐湿性に優れているAl2 3 とMgO、ZrO、Ta
2 3 、HfO等の混合物をエッチングストパー層51
として用いているので、透明膜52を確実にエッチング
することができると共に、自動的にエッチングを停止す
ることができ、より高品質の位相シフトフォトマスクを
作成することができる。
【0049】
【発明の効果】半導体集積回路の製造に用いるフォトマ
スクは、現在、石英等のガラス基板上にクロム膜等の遮
光膜をパターニングしたものが使用されているが、最近
の超LSIの高集積化においては、いままでのフォトマ
スクを使用した露光技術は限界に近づき、位相シフトフ
ォトマスクを用いる方向に移行しようとしている。
【0050】本発明による位相シフトフォトマスクは、
上記したように、基板表面にAl2 3 とMgO、Zr
O、Ta2 3 又はHfOの混合物からなる膜が設けら
れているので、位相シフターパターンをエッチングによ
り作成する際、Al2 3 とMgO、ZrO、Ta2
3 又はHfOの混合物がエッチングストパー層として作
用し、位相シフター用透明膜を確実にエッチングするこ
とができると共に、自動的にエッチングを停止すること
ができるので、より高品質の位相シフトフォトマスクと
なる。また、上記膜は耐湿性に優れているので、このよ
うにして作成された位相シフトフォトマスクは環境によ
る劣化が少なく、寿命が長いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位相シフトフォトマスクの製造方
法の工程を示す断面図である。
【図2】本発明に係る別の位相シフトフォトマスクの製
造工程を示す断面図である。
【図3】位相シフト法の原理を示す図である。
【図4】従来法を示す図である。
【図5】従来の位相シフトフォトマスクの製造工程を示
す断面図である。
【符号の説明】
30…基板 31…エッチングストパー層 32…遮光層 33…レジスト層 34…電離放射線 35…はレジストパターン 36…エッチングガスプラズマ 37…遮光パターン 38…酸素プラズマ 39…透明膜 40…レジスト層 41…電離放射線 42…レジストパターン 43…反応性イオン 44…位相シフトパターン 45…酸素プラズマ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基板とその表面に遮光パター
    ンを介して又は直接に設けられた酸化シリコンを主成分
    とする材料からなる位相シフターパターンとからなる位
    相シフトフォトマスクにおいて、基板表面にAl2 3
    とMgO、ZrO、Ta2 3 又はHfOの混合物から
    なる膜を備えてなることを特徴とする位相シフトフォト
    マスク。
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