JP3381410B2 - 記録再生装置及びモード切換方法 - Google Patents

記録再生装置及びモード切換方法

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JP3381410B2
JP3381410B2 JP24301794A JP24301794A JP3381410B2 JP 3381410 B2 JP3381410 B2 JP 3381410B2 JP 24301794 A JP24301794 A JP 24301794A JP 24301794 A JP24301794 A JP 24301794A JP 3381410 B2 JP3381410 B2 JP 3381410B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、VCR(ビデオ・カセ
ット・レコーダ)装置等に用いて好適な記録再生装置及
びモード切換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、VCR装置の代表的な機能として
再生画像を、スチル再生(静止画)やステップスロー
(コマ送り)あるいはレビュー(高速送り)等のモード
操作を任意に行うことができ、これらモード操作はFW
D(ホァード)方向とRVS(リバース)方向との両方
向に操作可能になされている。
【0003】上述したモード操作のうち、スチル再生操
作はキャプスタンモータを一時的に停止させるものであ
り、ステップスロー操作はキャプスタンモータを間欠的
に停止させるという動作を行うものであるが、このう
ち、特にステップスロー操作ではキャプスタンモータは
タイミングベルトの張力の変化により生じるいわゆる揺
り戻し現象が発生するため、これを防止するためキャプ
スタンモータにブレーキを掛けることで解消している。
【0004】一方、FWDによる再生時にはキャプスタ
ンモータにブレーキを動作させると、いわゆるジッター
やワウ・フラッタ等を悪化させ画像に歪みを発生させる
原因となるため、再生時にはキャプスタンモータはブレ
ーキ解除状態にしている。
【0005】図6はVCR装置の一般的な機構であるF
WDモードとFWDポーズモード及びRVSモードとR
VSポーズモードとの4ポジションの切り換えモード
と、キャプスタンモータブレーキとのメカチャートを示
したものである。
【0006】これによれば、FWDモードは通常の再生
動作状態であるためキャプスタンモータのブレーキは解
除状態であり、RVSモードはレビュー等の高速巻戻し
を行う必要からキャプスタンモータのブレーキは解除状
態にしている。
【0007】また、FWDポーズモード及びRVSポー
ズモードは、FWD方向及びRVS方向にスチル動作や
ステップスロー動作を行う必要からキャプスタンモータ
のブレーキは動作状態にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した4
ポジションの切り換えモードを有するVCR装置の利点
は、性能を満足させるためのサーボ等のハードあるいは
ソフトが複雑になることなく比較的に簡単に対応するこ
とができるが、その反面、例えば、FWDモードからR
VSモードあるいはRVSモードからFWDモードへの
モード切り換え動作は途中のFWDポーズモード及びR
VSポーズモードのポジションを経なければならないた
めモード切り換えのためのメカ遷移に要する時間が多く
かかるため、いわゆる高速応答性が困難であるといった
問題があった。
【0009】一方、上述した4ポジションの切り換えモ
ードとは異なり、図7に示すような2ポジションの切り
換えモードを備えたものが提案されている。この切り換
えモードは、FWDモードとRVSモードとの2ポジシ
ョンしかなく、両モードはキャプスタンモータが常にブ
レーキ動作状態になされている。
【0010】この場合のVTR装置はFWDモードとR
VSモードとの2ポジションであるため、モード切り換
えのレスポンスが速く、従って高速応答性に優れている
という利点があるが、性能を満足させるため学習サーボ
等の高等技術が必要となるため、サーボ等のハードある
いはソフトが複雑となるといった課題がある。
【0011】また、上述したものと異なり図8に示すよ
うな2ポジションの切り換えモードを備えたものが提案
されている。この切り換えモードも、FWDモードとR
VSモードとの2ポジションしかないが、この場合はキ
ャプスタンブレーキが存在しないものである。
【0012】この場合のVCR装置もFWDモードとR
VSモードとの2ポジションであるため、モード切り換
えのレスポンスが速く、従って高速応答性に優れている
という利点があるが、例えば、FWDモードに停止させ
た際、キャプスタンモータを電磁ブレーキ等により停止
させる必要があることから上述の場合と同様にサーボ等
のハードあるいはソフトが複雑となるといった課題があ
る。
【0013】本発明は、上述したような課題を解消する
ためになされたもので、複雑なサーボ技術を必要とする
ことなくモード切り換えの高速応答性を実現することの
できる記録再生装置及びモード切換方法を得ることを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、第1の発明による記録再生装置は、記録再生装置の
再生動作状態にあって、複数のモードが切り換え可能に
したモード切換機構を有する記録再生装置において、モ
ードが、FWDモードに間欠送りと連続送りとの2ポジ
ションと、RVSモードに間欠送りと連続送りの1ポジ
ションとの合計3ポジションからなり、FWDモードの
間欠送りと、RVSモードの間欠送りと連続送りがキャ
プスタンモータをブレーキ動作状態となるようにされ、
3ポジションを切り換えるようになっているモード切換
機構を有するようにしたものである。
【0015】また、第2の発明による記録再生装置は、
FWDモードの連続送りでは、キャプスタンモータをブ
レーキ解除状態にしたものである。
【0016】また、第3の発明によるモード切換方法
は、記録再生装置の再生動作状態にあって、複数のモー
ドが切り換え可能にしたモード切換方法において、モー
ドが、FWDモードに間欠送りと連続送りとの2ポジシ
ョンと、RVSモードに間欠送りと連続送りの1ポジシ
ョンとの合計3ポジションからなり、FWDモードの間
欠送りと、RVSモードの間欠送りと連続送りがキャプ
スタンモータをブレーキ動作状態となるようにされ、こ
れら3ポジションを切り換えるようにしたものである。
【0017】また、第4の発明によるモード切換方法
は、FWDモードの連続送りには、キャプスタンモータ
をブレーキ解除状態にしたものである。
【0018】
【作用】上述のように構成した第1の発明では、FWD
モードとFWDポーズモードとを2ポジションに分け、
また、RVSモードは間欠送りと連続送りの1ポジショ
ンのみとしてモード切り換えを3ポジションにしたこと
で、FWDモードとRVSモードとのモード切り換えの
レスポンスが速く高速応答性を図ることができる。
【0019】また、第2の発明では、FWDモードの連
続送りでは、キャプスタンモータをブレーキ解除状態に
したことで、再生時にキャプスタンモータに加わる外乱
もなく、従ってサーボの複雑な技術を必要とすることな
く実現できる。
【0020】また、第3の発明では、FWDモードとF
WDポーズモードとを2ポジションに分け、また、RV
Sモードは間欠送りと連続送りの1ポジションのみとし
てモード切り換えを3ポジションにしたことで、FWD
モードとRVSモードとのモード切り換え操作を迅速に
行うことができる。
【0021】また、第4の発明では、FWDモードの連
続送りが、キャプスタンモータをブレーキ解除状態にし
たことで、再生時の性能をサーボの複雑な技術を必要と
することなく実現できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明による記録再生装置及びモード
切換方法の実施例をVCR装置を例にとって図面を参照
して説明する。
【0023】図1はVCR装置の再生状態、つまりピン
チローラ圧着状態における本例のモードポジションとキ
ャプスタンブレーキとのメカチャートを示す。
【0024】これによれば、モードポジションはFWD
方向には連続送りのFWDモードとコマ送りのFWDポ
ーズモードとの2ポジションに分け、RVS方向には連
続送りのRVSモードにコマ送りのRVSポーズを含む
1ポジションからなる、合計3ポジションのモードから
構成されている。
【0025】そして、FWDモードはキャプスタンモー
タをブレーキ解除状態に設定され、FWDポーズモード
とRVSモードとはキャプスタンモータをブレーキ動作
状態に設定している。
【0026】すなわち、本発明はFWDモードにおいて
はキャプスタンブレーキを解除状態にして動作できるよ
うにしたことにより、ジッターやワウ・フラッター等の
性能上の悪化を回避することができる。また、従来のよ
うにキャプスタンモータのサーボ系に学習サーボ等の特
殊な技術を必要とすることなく、従って、サーボ等のハ
ードあるいはソフトが単純化し容易に対応することがで
きる。
【0027】一方、RVS方向には連続送りのRVSモ
ードとコマ送りのRVSポーズモードとが可能である
が、RVSモードあるいはRVSポーズモードは再生画
像を逆送りするため一般に音声はなく、しかも画像自体
もジッターやワウ・フラッターがある程度許容されるた
め、本発明ではRVSポーズモードを廃止しキャプスタ
ンモータをブレーキ動作状態にしたRVSモードに連続
送りとコマ送りとを有する1ポジションに設定すること
で対応させている。
【0028】このように本発明は、再生時にキャプスタ
ンモータに加わる外乱もなく、従ってサーボの複雑な技
術を必要とすることなく実現できると共に、モード切り
換えを3ポジションに設定したことで、モード切り換え
のレスポンスが速く高速応答性を実現することができ
る。
【0029】ここで、図2にRVSモード、FWDモー
ドポーズ及びFWDモード、STOPモード、FF/R
EWモードに対するピンチローラ、振り子ギア、メイン
ブレーキ(サプライリール側とティクアップリール
側)、RVSブレーキ、キャプスタンブレーキ、サプラ
イリールの各動作の関係のメカチャートを示す。
【0030】これによれば、本発明のRVSモード、F
WDモードポーズ及びFWDモードはいずれもピンチロ
ーラがON(圧着)状態にあり、振り子ギアはRVSモ
ードではRVS側に噛み合いFWDポーズモード及びF
WDモードではFWD側に噛みあっている。また、メイ
ンブレーキサプライ側とメインブレーキティクアップ側
はRVSモード、FWDモードポーズ及びFWDモード
がいずれも解除状態である。
【0031】また、RVSブレーキはRVSモードでは
動作状態であり、FWDポーズモード及びFWDモード
では解除状態である。また、キャプスタンブレーキはR
VSモードとFWDモードポーズがブレーキ動作状態で
あり、FWDモードはブレーキ解除状態である。さら
に、サプライリールはRVSモードのみ巻き取り状態に
なり、FWDポーズモードとFWDモードでは待機状態
である。
【0032】図3及び図4にキャプスタンブレーキのブ
レーキ機構の一例を示す。キャプスタンブレーキを構成
するブレーキアーム1はその基部を支点軸2を回動支点
として上下方向に回動可能であり、支点軸2に取り付け
たばね部材3により上方へばね付勢されている。ブレー
キアーム1の先端部上面にはブレーキパッド4が設けて
あり、このブレーキパッド4がキャプスタンモータ5の
裏面に圧接してブレーキ動作を行う。また、ブレーキア
ーム1の途中には作動部材6が上方に向けて突出形成さ
れ、この作動部材6にスライダー7のカム面8が対応し
ている。
【0033】スライダー7はテープローディング機構を
ローディング及びアンローディング動作する駆動部材で
あり、スライダー7にはラック9が形成され、このラッ
ク9が駆動モータ10のウォーム11から減速ギア12
及び13を介し、減速ギア13の出力ギア13aと噛み
合っている。
【0034】すなわち、上述したスライダー7は今、図
4に示した状態ではブレーキアーム1の作動部材6がカ
ム面8に乗り上げられ、これによって、スライダー1が
ばね部材3のばね力に抗して押し戻されてブレーキパッ
ド4がキャプスタンモータ5から離れているいわゆるブ
レーキが解除されている状態から、例えば、RVSモー
ドあるいはFWDポーズモードのポジションが図示しな
いエンコーダにより検出されると、この検出信号により
駆動モータ10を駆動し減速ギア12及び13をからラ
ック9を介してスライダー7が矢印方向へスライド移動
され、作動部材6がカム面8から外れカム凹面8aに係
入する。これによって、ブレーキアーム1はばね付勢力
により回動してブレーキパッドがキャプスタンモータ5
に圧接してブレーキ状態にすることができる。
【0035】一方、図3に示したキャプスタンモータ5
のブレーキ状態からFWDモードのポジションがエンコ
ーダにより検出されると、駆動モータ10が逆転駆動し
スライダー7が矢印方向へスライド移動すると、ブレー
キアーム1の作動部材6がカム面8に乗り上げ図4に示
すブレーキ解除状態にさせることができる。
【0036】尚、本発明は、上述しかつ図面に示した実
施例に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範
囲内で種々の変形実施が可能である。
【0037】ブレーキ機構は一例を示したものであり、
実施例の構成以外広く適用可能である。
【0038】また、実施例ではVCR装置に適用した場
合について説明したが、モータとピンチローラによって
テープを駆動するVTR装置等の記録再生装置に広く適
用可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による第1
の発明では、FWDモードに連続送りと間欠送りとの2
ポジションに分け、また、RVSモードは連続送りと間
欠送りの1ポジションとしてモード切り換えを3ポジシ
ョンにしたことで、FWDモードの連続送りとRVSモ
ードの連続送りとのモード切り換えのレスポンスが速く
行え高速応答性を図ることができるという効果がある。
【0040】また、第2の発明では、FWDモードの連
続送りでは、キャプスタンモータをブレーキ解除状態に
したことで、再生時にキャプスタンモータに加わる外乱
もなく、従って、従来のようなキャプスタンモータを学
習サーボ等の技術や電磁ブレーキ等の技術を必要とする
ことなく実現することができる。
【0041】また、第3の発明では、FWDモードとF
WDポーズモードとを2ポジションに分け、また、RV
Sモードは連続送りと間欠送りの1ポジションとしてモ
ード切り換えを3ポジションにしたモード切換方法にし
たことで、FWDモードとRVSモードとのモード切り
換え操作を迅速に行え高速応答性を高めることができ
る。
【0042】また、第4の発明では、FWDモードの連
続送りが、キャプスタンモータをブレーキ解除状態にし
たモード切換方法にしたことで、再生時の性能をサーボ
の複雑な技術を必要とすることなく実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による3モードポジションとキャプスタ
ンブレーキとのメカチャートの図である。
【図2】本発明によるモードポジションと各メカ機構と
の関係のメカチャートの図である。
【図3】キャプスタンブレーキ動作状態の構成図であ
る。
【図4】キャプスタンブレーキ解除状態の構成図であ
る。
【図5】キャプスタンブレーキ動作伝達系の平面図であ
る。
【図6】従来の4モードポジションとキャプスタンブレ
ーキとのメカチャートの図である。
【図7】従来の2モードポジションとキャプスタンブレ
ーキとのメカチャートの図である。
【図8】従来の2モードポジションとキャプスタンブレ
ーキとのメカチャートの図である。
【符号の説明】
1 ブレーキアーム 3 ばね部材 4 ブレーキパッド 5 キャプスタンモータ 6 作動部材 7 スライダー 8 カム面 8a カム凹面

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録再生装置の再生動作状態にあって、
    複数のモードが切り換え可能にしたモード切換機構を有
    する記録再生装置において、 上記モードが、FWDモードに間欠送りと連続送りとの
    2ポジションと、RVSモードに間欠送りと連続送りの
    1ポジションとの合計3ポジションからなり、 上記FWDモードの間欠送りと、上記RVSモードの間
    欠送りと連続送りがキャプスタンモータをブレーキ動作
    状態となるようにされ、 上記3ポジションを切り換えるようになっているモード
    切換機構を有することを特徴とする記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録再生装置において、 上記FWDモードの連続送りは、キャプスタンモータが
    ブレーキ解除状態であることを特徴とする記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】 記録再生装置の再生動作状態にあって、
    複数のモードが切り換え可能にしたモード切換方法にお
    いて、 上記モードが、FWDモードに間欠送りと連続送りとの
    2ポジションと、RVSモードに間欠送りと連続送りの
    1ポジションとの合計3ポジションからなり、 上記FWDモードの間欠送りと、上記RVSモードの間
    欠送りと連続送りがキャプスタンモータをブレーキ動作
    状態となるようにされ、 上記3ポジションを切り換えるようにしたことを特徴と
    するモード切換方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のモード切換方法におい
    て、 上記FWDモードの連続送りには、キャプスタンモータ
    をブレーキ解除状態にしたことを特徴とするモード切換
    方法。
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