JP3379421B2 - レーザモジュール - Google Patents

レーザモジュール

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JP3379421B2
JP3379421B2 JP03332098A JP3332098A JP3379421B2 JP 3379421 B2 JP3379421 B2 JP 3379421B2 JP 03332098 A JP03332098 A JP 03332098A JP 3332098 A JP3332098 A JP 3332098A JP 3379421 B2 JP3379421 B2 JP 3379421B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザモジュール
に関し、特に、高速動作時に良好な発光出力を得ること
が可能なレーザモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の一般的なレーザモジュー
ル(LDパッケージ)の構造例を示すものである。これ
は、発光出力が円形パッケージ(TO型)の頭部から得
られる同軸型のモジュールの例である。
【0003】パッケージケースを構成する金属製のステ
ム1上には、突起部2が形成されている。この突起部2
には、絶縁体の表面がメタライズされて構成された熱伝
導性のよいサブマウント3が搭載されている。このサブ
マウント3上には、n型半導体基板上に各層が形成され
たレーザダイオード(以下、LDという)4が搭載され
ている。このサブマウント3を設けるのは、n型半導体
基板ではカソードが下面側にあり、アノード接地として
LD4を駆動する際、n型半導体基板側に駆動用信号を
印加する心要があるためである。
【0004】LD4の裏面側のカソード(n電極)はサ
ブマウント3上の電極と接続され、サブマウント3上の
電極(マウント表面のどこでも可)はボンディングワイ
ヤ5を介して信号用のリードピン6と接続されている。
リードピン6は、ステム1と電気的に絶縁されている。
一方、LD4の表面側のアノード(p電極)は、ボンデ
ィングワイヤ7を介して、突起部2と接続されている。
この突起部2は、ステム1の下面側で鉛直方向に延在し
たケースピン8と接続されている。
【0005】なお、LD4の突起部2への搭載位置は、
LD4の発光個所又はステム1の中央部に一致するよう
な位置とされている。このステム1の全体を覆うよう
に、中央部に集光レンズ(図示せず)が一体化して設け
られた蓋を被せることによって、レーザモジュールが構
成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図10は、上記図9に
示したレーザモジュールを等価回路的に示したものであ
る。図11は、図10の全体的な外観構成を示す。
【0007】図10において、レーザモジュール本体か
らリードピン6の先端までには、ボンディングワイヤ
5,7による寄生インダクタンスLc,La(いずれ
も、1.0nH程度)、リードピン6,ケースピン8自
身が各々持つ寄生インダクタンスLp(0.5nH程
度)が存在する。この場合、Lcは、カソード側のボン
ディングワイヤ5のワイヤインダクタンスである。La
は、アノード側のボンディングワイヤ7のワイヤインダ
クタンスである。Lpは、カソード側のリードピン6の
ピンインダクタンス、および、アノード側のケースピン
8のピンインダクタンスである。
【0008】また、10は差動出力型の駆動回路であ
る。この駆動回路10は、3個のトランジスタ(FE
T)11a〜11cからなる差動出力部11と、アンプ
部12とにより構成されている。差動出力部11の一方
のOUT出力端子13は、リードピン6に接続されてい
る。差動出力部11の他方のOUTB(=/OUT)出
力端子14は、接地されている。そして、パッケージの
ケースピン8を駆動回路10の近辺に接地した場合に
は、パッケージ周辺に存在する寄生インダクタンスの成
分は、全て、駆動回路10のOUT出力端子13側に接
続されているとみなされる。
【0009】寄生インダクタンスの成分は、駆動回路1
0の差動出力段の接合容量(Cgd、Cgs)、拡散容
量、配線経路中の寄生(浮遊)容量と一体となって回路
を構成する。LD4の動作周波数が数MHz〜数十MH
z程度の速度では、これら寄生インダクタンスを有する
寄生素子の影響は無視できるが、数百MHz〜GHz帯
の高速動作領域の速度では、寄生素子によって構成され
る寄生回路の時定数が動作周波数と重なり、その影響が
無視できなくなる。そして、従来のレーザモジュールで
は、寄生インダクタンスが全て駆動回路10のOUT側
に接続されているため、OUT側のみにその影響が現わ
れ、差動負荷にアンバランスが生じる。その結果、正確
な差動出力を得ることができず、LD4を正常に駆動さ
せることができなくなり、光通信等において入力データ
パターンに依存したジッタが発生するという問題があ
る。
【0010】このような問題を解決するための手法とし
て、図12に示すような回路が考えられる。図13は、
図12の全体的な概略構成を示す。
【0011】図12において、領域Aは、レーザモジュ
ールの構成部分である。このレーザモジュールのステム
(金属製)1と駆動回路10の接地線(GND)10a
とは、低インダクタンスな幅広の導体パターン15を用
いて接続され、電気的に確実に導通されている。また、
駆動回路10のOUTB出力端子14には、LD4のオ
ン抵抗rとほぼ同程度の抵抗値(10〜20Ω)をもつ
ダミー負荷16が挿入されている。図14は、ダミー負
荷16の1例を示すものであり、抵抗や、1個又は2個
のダイオードを用いて構成できる。
【0012】OUTB出力端子14に接続されたダミー
負荷16と、ケースピン8とからなる回路の一端は、ス
テム1(GND)に接続されている。一方、OUT出力
端子13には、信号用のリードピン6と、ボンディング
ワイヤ5と、LD4と、ボンディングワイヤ7とからな
る回路が接続され、この回路の一端はステム1(GN
D)に接続されている。
【0013】これら図12および図13に示したよう
に、低インダクタンスの導体パターン15を設けると共
に、OUTB出力端子14にダミー負荷16を接続する
ことによって、差動負荷のバランスをとるようにしてい
る。
【0014】しかしながら、このような手法をたとえと
ったとしても、差動負荷のアンバランスを相殺除去でき
る部分は、リードピン6,ケースピン8の寄生インダク
タンスLp部分のみであり、ボンディングワイヤ5,7
に起因する寄生インダクタンスLc,LaはOUT出力
端子13側の回路に依然として混入されたままである。
このため、差動負荷のバランスを完全にとることができ
ないという問題が残る。
【0015】そこで、本発明の目的は、差動負荷のバラ
ンスを完全にとることによって、高速動作時の安定化を
図り、ひいては、ジッタのない信頼性の高いデータ伝送
を行うことが可能なレーザモジュールを提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、差動回路とし
て構成された差動出力部を有し、レーザダイオードを駆
動する駆動回路と、前記差動出力部の一方の差動出力端
子に接続され、前記レーザダイオードを含む第1の負荷
インピーダンスを有する第1の出力回路と、前記差動出
力部の他方の差動出力端子に接続され、前記レーザダイ
オードとオン抵抗が同等で接合容量的に等価な補償用駆
動素子を含む第2の負荷インピーダンスを有する第2の
出力回路とを具え、前記駆動回路を1GHz以上の超高
速動作領域で動作させたとき、前記一方の差動出力端子
に接続される前記第1の負荷インピーダンスと、前記他
方の差動出力端子に接続される前記第2の負荷インピー
ダンスとを等価に設定して当該出力回路が互いに平衡と
なるように接続し、かつ、前記第1の負荷インピーダン
スを構成する前記レーザダイオードのオン抵抗と第2の
負荷インピーダンスを構成する前記補償用駆動素子のオ
ン抵抗とを等しくして、当該第1および第2の負荷イン
ピーダンスの接合容量を互いに等価に設定することによ
って、当該駆動回路に含まれかつ前記両方の差動出力端
子に現れる寄生インピーダンス成分が完全に無視できる
ように、差動負荷のバランスを完全にとるようにした
とによって、レーザモジュールを構成する。
【0017】
【0018】
【0019】前記第1の出力回路の負荷インピーダンス
は、前記レーザダイオードと、前記パッケージの第1の
リードピンと、前記第1のリードピンと前記レーザダイ
オードの第1の電極に接続されたサブマウントとを接続
する第1のボンディングワイヤとによって構成し、前記
第2の出力回路の負荷インピーダンスは、前記レーザダ
イオードのダミー用レーザダイオードと、前記パッケー
ジの第2のリードピンと、前記第2のリードピンと前記
ダミー用レーザダイオードの第1の電極に接続されたサ
ブマウントとを接続する第2のボンディングワイヤとに
よって構成し、前記レーザダイオードの第2の電極と前
記ダミー用レーザダイオードの第2の電極とは第3のボ
ンディングワイヤで接続し、前記第1のリードピンおよ
び前記第2のリードピンは前記パッケージと電気的に絶
縁することができる。
【0020】前記レーザダイオードと前記ダミー用レー
ザダイオードとは一体にして構成し、前記レーザダイオ
ードおよび前記ダミー用レーザダイオードにおける前記
第1の電極は分離し、かつ、前記第2の電極は共通に形
成することができる。
【0021】前記パッケージと前記駆動回路の接地電極
とは、寄生インダクタンスを含まない低インピーダンス
の導体で接続することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0023】本発明の第1の実施の形態を、図1〜図3
に基づいて説明する。なお、従来例と同一部分について
は同一符号を付し、その説明は省略する。
【0024】本例では、パッケージケースであるステム
1と絶縁されたピン(従来例では信号用のリードピンの
みが絶縁されていた)を少なくとも2本設け、一方のピ
ン側に接続される素子を用いてダミー用回路を構成した
ことを特徴とするものである。すなわち、2本のピンの
うち、その一方のピンであるリードピン6は、LD4の
カソードおよび駆動回路10のOUT出力端子13と接
続されることによって一つの回路を構成する。また、そ
の他方のピンであるケースピンは、LD4のアノードお
よび駆動回路10のOUTB出力端子14と接続される
ことによってダミー用回路を構成する。
【0025】以下、具体例を挙げて説明する。
【0026】図1は、レーザモジュールの外観構成を示
す。図2は、図1の構成を等価的な回路として示したも
のである。
【0027】図1において、LD4はステム1の中央部
に配置されており、このLD4の裏面側に位置するカソ
ード(n型半導体基板側のn電極)は、サブマウント3
上の電極と接続されている。このサブマウント3上の電
極は、ボンディングワイヤ5を介して、信号用のリード
ピン6と接続されている。これにより、リードピン6か
ら入力された信号は、LD4のカソードに印加される。
リードピン6とステム1とは電気的に絶縁されている。
リードピン6は、駆動回路10の差動出力部11のOU
T出力端子13に接続されている。
【0028】一方、LD4の表面側のアノード(p電
極)は、ボンディングワイヤ20を介して、ケースピン
21と接続されている。ケースピン21とステム1とは
電気的に絶縁されている。そして、ケースピン21は、
ダミー負荷22を介して、駆動回路10の差動出力部1
1のOUTB出力端子14に接続されている。
【0029】この場合、ダミー負荷22は、LD4のオ
ン抵抗rと同等程度の抵抗(駆動時)をもって構成され
ている。このダミー負荷22としては、前記図14に示
したような、抵抗や、ダイオード等を用いて構成できる
ものであり、本例では、以下、ダミー抵抗rdからなる
ものとする。
【0030】また、上記リードピン6とケースピン21
とは別個に、ケースピン31をステム1に設けてもよ
い。この場合、ケースピン31は、ボンディングワイヤ
30を介して、LD4上のアノードと接続される。この
ケースピン31は駆動回路10の接地線(GND)32
と接続されており、また、ケースピン31はステム1と
導通させてもよい。ここで、LD4のアノードは、図2
に示す電位Vdgを与える接続点pに相当する。
【0031】なお、LD4上のアノードをボンディング
ワイヤを介してステム1に直接接続してもよい。この場
合、ステム1と駆動回路10の接地線(GND)とが、
幅広のパターンで結線されている方が、高速の信号に対
しては、安定した動作が得られる。
【0032】次に、図2の回路について説明する。
【0033】領域Aは、レーザモジュールの構成部分に
相当する。10は、前述した差動出力部11を有する駆
動回路に相当する。そして、差動出力部11のOUT出
力端子13には、LD4のオン抵抗rと、ボンディング
ワイヤ5のワイヤインダクタンスLc1と、リードピン
6のピンインダクタンスLpとの負荷インピーダンスか
らなる回路が接続されている。一方、OUTB出力端子
14には、ボンディングワイヤ20のワイヤインダクタ
ンスLa1と、ケースピン21のピンインダクタンスL
pと、ダミー負荷22のダミー抵抗rdとの負荷インピ
ーダンスからなる回路が接続されている。この場合、負
荷インピーダンス(r,Lc1,Lp)と、負荷インピ
ーダンス(La1,Lp,rd)とは、互いに等しいも
のとする。これら負荷インピーダンスを有する回路の一
端は、電位Vdgを有する接続点pで接続されている。
【0034】また、接続点pには、ボンディングワイヤ
30のワイヤインダクタンスLa2と、ケースピン31
のピンインダクタンスLpとからなる回路が接続され、
この回路の一端は接地線32により接地されている。な
お、Lc1,Lp,La1,La2は、寄生インダクタ
ンスに相当する。
【0035】このような回路構成において、寄生インダ
クタンスLa1=La2とすることにより、電位Vdg
の接続点pは仮想接地状態と考えることができる。ここ
で、Lc1=La1、Lp(リードピン6側)=Lp
(ケースピン21側)とすると、駆動回路10の差動出
力部11には、負荷インピーダンス(r,Lc1,L
p)と負荷インピーダンス(La1,Lp,rd)とが
互いに等しい回路が挿入されることになるため、差動負
荷のバランスをとることができる。従って、寄生素子の
存在が問題となるような高速動作時においても、差動回
路の正相/逆相とでほぼ対称な動作を実現することが可
能となる。
【0036】図3は、本装置の変形例を示す。
【0037】ケースピン31はステム1と電気的に導通
されている。さらに、ステム1と駆動回路10の接地線
10aとの間は、低インダクタンスな幅広の導体パター
ン40によって接続されている。このような幅広の導体
パターン40を用いて構成したことによって、図2のケ
ースピン31のピンインダクタンスLpは短絡状態とな
り、ボンディングワイヤ30によるワイヤインダクタン
スLa2が直接接地される回路となる。これにより、高
速動作に対して、応答性を一層安定化させることができ
る。
【0038】次に、本発明の第2の実施の形態を、図4
および図5に基づいて説明する。なお、前述した第1の
実施の形態と同一部分については同一符号を付し、その
説明は省略する。
【0039】前述した第1の実施の形態では、駆動回路
10の両相の負荷をバランスさせるために、逆相出力側
にLD4の順方向抵抗値とほぼ同等なダミー抵抗を挿入
した。しかし、動作速度がGHzを越える領域になる
と、駆動回路10の差動出力部11の接合容量に加え、
LD4自身の持つ接合容量も問題となってくる。そこ
で、本例では、LD4の接合容量をも含めた系に対処す
る場合の例について述べる。
【0040】図4において、サブマウント50上には、
LD4と同様な構造をもつダミー負荷としてのダミー用
LD51が設けられている。この場合、ダミー用LD5
1は、LD4のオン抵抗rと同等な抵抗rdを有する。
また、ダミー用LD51の出射端面は95%以上の高反
射膜51aで覆われており、光が外部に取出せないよう
な構造とされている。すなわち、ダミー用LD51は、
単なるダイオードとしてのI−V特性を得るための目的
で設けられる。
【0041】ダミー用LD51のカソードは、サブマウ
ント50の電極と接触している。サブマウント50は、
ボンディングワイヤ52を介して、ケースピン53と接
続されている。ケースピン53は、駆動回路10のOU
TB出力端子14と接続されている。なお、ケースピン
53は、ステム1と電気的に絶縁されている。ここで、
ボンディングワイヤ52はワイヤインダクタンスLc2
を有し、ケースピン53はピンインダクタンスLpを有
している。
【0042】一方、ダミー用LD51のアノードは、ボ
ンディングワイヤ54を介して、LD4のアノードと接
続されている。LD4のアノードは、ボンディングワイ
ヤ20を介して、ケースピン21と接続されている。ケ
ースピン21は、接地線25により接地され、また、ス
テム1と電気的に導通されている。ここで、ボンディン
グワイヤ54はワイヤインダクタンスLa2、ボンディ
ングワイヤ20はワイヤインダクタンスLa1、ケース
ピン21はピンインダクタンスLpをそれぞれ有してい
る。
【0043】LD4のカソードは、前述したようにリー
ドピン6と接続され、リードピン6は駆動回路10のO
UT出力端子13と接続されている。なお、LD4は、
図4中ではステム1の中央部に位置していないが、前述
した例と同様に、ステム1の中央部に位置するように調
整しておく。
【0044】このような構成とすることにより、駆動回
路10の差動出力部11からみた負荷インピーダンス
は、LD4とダミー用LD51とが接合容量的にも等価
となるため、高速動作時の安定性をさらに増加させるこ
とができる。
【0045】図5は、図4の構成を等価的な回路として
示したものである。
【0046】OUT出力端子13に接続された回路は、
抵抗r、寄生インダクタンスLc1,Lpからなる負荷
インピーダンスを有している。OUTB出力端子14に
接続された回路は、抵抗rd、寄生インダクタンスLc
2,Lp,La2からなる負荷インピーダンスを有して
いる。電位Vdgを有する接続点pが仮想接地されてい
る。今、r=rd、Lc1=Lc2、Lp(カソード
側)=Lp(アノード側)とすると、寄生インダクタン
スLa2がOUTB出力端子14側に残るため、差動負
荷のアンバランスが生じる。
【0047】この差動負荷のアンバランスは、OUTB
出力端子14側では2本のボンディングワイヤ52,5
4を介してLD4のアノードに接続されているのに対し
て、OUT出力端子13側では1本のワイヤしか介して
いないことに原因する。差動負荷のアンバランスが生じ
ると、動作速度がさらに速い場合に影響が現れてくる。
【0048】しかし、ボンディングワイヤ54による寄
生インダクタンスLa2は非常に小さなものであり、し
かも、カソード側の個々のボンディングワイヤ5,52
の長さは調整することができるため、差動負荷のアンバ
ランスを解消させることができる。
【0049】また、本例においても、ケースピン21を
ステム1と導通させ、さらに、ステム1と駆動回路10
の接地線10aとの間を幅広の導体パターンで接続する
ことによって、ケースピン21に起因する寄生インダク
タンスLp分をキャンセルすることが可能となる。
【0050】次に、本発明の第3の実施の形態を、図6
ないし図8に基づいて説明する。なお、前述した第1お
よび第2の実施の形態と同一部分については同一符号を
付し、その説明は省略する。
【0051】本例は、前述した第2の実施の形態の例で
用いたLD4、ダミー用LD51を一体にして構成した
場合の例である。
【0052】図6は、レーザモジュールの構成例を示
す。ステム1の突起部2には、マルチビームレーザダイ
オード(LD)60のチップが取付けられている。この
マルチビームLD60は、発光部61と、ダミー用発光
部62とから構成されている。発光部61は、前記LD
4に対応した発光領域として形成されている。ダミー用
発光部62は、前記ダミー用LD51に対応した発光領
域として形成されている。そして、ダミー用発光部62
の出射端面は、高反射膜63で覆われている。64は、
光を出射する活性層の領域である。従って、光は、発光
部61の活性層64側のみから出射され、高反射膜63
が被覆されたダミー用発光部62からは出射されない。
【0053】マルチビームLD60の突起部2と接触す
る側の下面には、共通のアノード(p電極)65が形成
されている。また、マルチビームLD60の上面には、
カソード(n電極)66a,66bが形成されている。
カソード66aからはボンディングワイヤ5が引き出さ
れ、リードピン6と接続されている。カソード66bか
らはボンディングワイヤ52が引き出され、ケースピン
53と接続されている。
【0054】図7は、図6の構成を等価的な回路として
示したものである。
【0055】オン抵抗rを有する発光部61は、OUT
出力端子13側の回路に接続されている。オン抵抗rと
等価なダミー用抵抗rdを有するダミー用発光部62
は、OUTB出力端子14側の回路に接続されている。
その他の駆動回路10側の構成は、前述した図5の回路
と同様である。
【0056】図8は、多重量子井戸型(MQW)構造の
マルチビームLD60の1例を示す。活性層64は、G
aAsInPからなっている。この活性層64は、狭窄
型のp型ブロック層70、n型ブロック層71によって
電流ブロックされている。72は、p型InP基板とさ
れたクラッド層である。このクラッド層72の下面に
は、アノード65の共通電極が形成されている。この共
通電極とされたアノード65は、ステム1の突起部2に
固着される。一方、73は、n型クラッド層である。こ
のクラッド層73上には、コンタクト層74、絶縁層7
5が積層されている。コンタクト層74の面には、n型
InPのカソード66a,66bの電極が各々形成され
ている。カソード66aの電極からはボンディングワイ
ヤ5が引き出され、カソード66bの電極からはボンデ
ィングワイヤ52が引き出される。
【0057】そして、発光部61の出射端面側の活性層
64からのみ光が出射され、ダミー用発光部62の出射
端面側の活性層64は高反射膜63で覆われた状態とな
っているため、光は出射しない。
【0058】前述した例のように、2つのLD(LD
4、ダミーLD51)を、独立したサブマウント3,5
0上に搭載するのは、製造工程上煩雑となり、出射光取
出し側のLD4の光軸調整にも支障を来すおそれがあ
る。しかし、本例のように、2つのLDをモノリシック
な構造として構成することによって、2つのLDを結線
するボンディングワイヤ54を省略することができ、こ
れにより、ワイヤインダクタンスLa2を除去でき、製
造工程の簡略化を図ることも可能となる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
差動出力部の一方の差動出力端子に接続された第1の出
力回路の負荷インピーダンスと、差動出力部の他方の差
動出力端子に接続された第2の出力回路の負荷インピー
ダンスとが等価で互いに平衡となるように回路接続をし
たので、差動負荷のバランスを完全にとることができ、
これにより、光通信等における高速動作時においても寄
生素子の影響をなくし安定した出力動作を行うことが可
能となり、引いては、ジッタのない信頼性の高いデータ
伝送が行えるレーザモジュールを作製することができ
る。
【0060】また、本発明によれば、パッケージケース
と駆動回路の接地電極とを低インピーダンスな導体で接
続したので、高速動作に対してさらに安定化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としてのレーザモジ
ュールの構造を示す斜視図である。
【図2】図1の等価的な構成を駆動回路を含んで示す回
路図である。
【図3】レーザモジュールに低インピーダンス導体を付
設した場合の接続形態を示す構成図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態としてのレーザモジ
ュールの構造を示す斜視図である。
【図5】図4の等価的な構成を駆動回路を含んで示す回
路図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態としてのレーザモジ
ュールの構造を示す斜視図である。
【図7】図6の等価的な構成を駆動回路を含んで示す回
路図である。
【図8】マルチビームレーザダイオードの構造例を示す
斜視図である。
【図9】従来のレーザモジュールの構造を示す斜視図で
ある。
【図10】図9の等価的な構成を駆動回路を含んで示す
回路図である。
【図11】図9のレーザモジュールと駆動回路との接続
形態を示す構成図である。
【図12】図9の問題を解決するための等価的な構成を
示す回路図である。
【図13】レーザモジュールに低インピーダンス導体を
付設した場合の接続形態を示す構成図である。
【図14】ダミー負荷の1例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 パッケージ 3 サブマウント 4 レーザダイオード 5 第1のボンディングワイヤ 6 第1のリードピン 10 駆動回路 11 差動出力部 13,14 差動出力端子 20 第2のボンディングワイヤ 21 第2のリードピン 22 ダミー用抵抗 40 導体 50 サブマウント 51 ダミー用レーザダイオード 52 第2のボンディングワイヤ 53 第2のリードピン 54 第3のボンディングワイヤ カソード 第1の電極 アノード 第2の電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差動回路として構成された差動出力部を
    有し、レーザダイオードを駆動する駆動回路と、 前記差動出力部の一方の差動出力端子に接続され、前記
    レーザダイオードを含む第1の負荷インピーダンスを有
    する第1の出力回路と、 前記差動出力部の他方の差動出力端子に接続され、前記
    レーザダイオードとオン抵抗が同等で接合容量的に等価
    な補償用駆動素子を含む第2の負荷インピーダンスを有
    する第2の出力回路とを具え、 前記駆動回路を1GHz以上の超高速動作領域で動作さ
    せたとき、 前記一方の差動出力端子に接続される前記第1の負荷イ
    ンピーダンスと、前記他方の差動出力端子に接続される
    前記第2の負荷インピーダンスとを等価に設定して当該
    出力回路が互いに平衡となるように接続し、かつ、前記
    第1の負荷インピーダンスを構成する前記レーザダイオ
    ードのオン抵抗と第2の負荷インピーダンスを構成する
    前記補償用駆動素子のオン抵抗とを等しくして、当該第
    1および第2の負荷インピーダンスの接合容量を互いに
    等価に設定することによって、 当該駆動回路に含まれかつ前記両方の差動出力端子に現
    れる寄生インピーダンス成分が完全に無視できるよう
    に、差動負荷のバランスを完全にとるようにしたことを
    特徴とするレーザモジュール。
  2. 【請求項2】 前記第1の出力回路の負荷インピーダン
    スは、前記レーザダイオードと、前記パッケージの第1
    のリードピンと、前記第1のリードピンと前記レーザダ
    イオードの第1の電極に接続されたサブマウントとを接
    続する第1のボンディングワイヤとによって構成され、 前記第2の出力回路の負荷インピーダンスは、前記レー
    ザダイオードのダミー用レーザダイオードと、前記パッ
    ケージの第2のリードピンと、前記第2のリードピンと
    前記ダミー用レーザダイオードの第1の電極に接続され
    たサブマウントとを接続する第2のボンディングワイヤ
    とによって構成され、 前記レーザダイオードの第2の電極と前記ダミー用レー
    ザダイオードの第2の電極とは第3のボンディングワイ
    ヤで接続され、 前記第1のリードピンおよび前記第2のリードピンは前
    記パッケージと電気的に絶縁されたことを特徴とする請
    求項1記載のレーザモジュール。
  3. 【請求項3】 前記レーザダイオードと前記ダミー用レ
    ーザダイオードとは一体にして構成され、 前記レーザダイオードおよび前記ダミー用レーザダイオ
    ードにおける前記第1の電極は分離され、かつ、前記第
    2の電極は共通に形成されたことを特徴とする請求項2
    記載のレーザモジュール。
  4. 【請求項4】 前記パッケージと前記駆動回路の接地電
    極とは、寄生インダクタンスを含まない低インピーダン
    スの導体で接続されたことを特徴とする請求項2又は3
    記載のレーザモジュール。
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