JP3378746B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JP3378746B2
JP3378746B2 JP28386896A JP28386896A JP3378746B2 JP 3378746 B2 JP3378746 B2 JP 3378746B2 JP 28386896 A JP28386896 A JP 28386896A JP 28386896 A JP28386896 A JP 28386896A JP 3378746 B2 JP3378746 B2 JP 3378746B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は不揮発性半導体記憶
装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、FRAM(Ferro-electric Rando
m Access Memory )、EPROM(Erasable and Progr
ammable Read Only Memory)、EEPROM(Electric
al Erasable and Programmable Read Only Memory )な
どの不揮発性半導体メモリが注目されている。EPRO
MやEEPROMでは、浮遊ゲートに電荷を蓄積し、電
荷の有無による閾値電圧の変化を制御ゲートによって検
出することで、データの記憶を行わせるようになってい
る。また、EEPROMには、メモリチップ全体でデー
タの消去を行うか、あるいは、メモリセルアレイを任意
のブロックに分けてその各ブロック単位でデータの消去
を行うフラッシュEEPROMがある。 【0003】フラッシュEEPROMには、(1) 記憶さ
れたデータの不揮発性、(2) 低消費電力、(3) 電気的書
き換え(オンボード書き換え)可能、(4) 低コスト、と
いった長所があることから、携帯電話や携帯情報端末な
どにおけるプログラムやデータの格納用メモリとして、
その利用範囲がますます拡大している。 【0004】フラッシュEEPROMは、スプリットゲ
ート型とスタックトゲート型に大きく分けられる。従
来、USP5202850(G11C 11/40)に開示される
スプリットゲート型のフラッシュEEPROMが提案さ
れている。 【0005】図21に、同公報に記載されているスプリ
ットゲート型メモリセル101の断面構造を示す。P型
単結晶シリコン基板102上にN型のソースSおよびド
レインDが形成されている。ソースSとドレインDに挟
まれたチャネルCH上に、第1の絶縁膜103を介して
フローティングゲートFGが形成されている。フローテ
ィングゲートFG上に第2の絶縁膜104を介してコン
トロールゲートCGが形成されている。コントロールゲ
ートCGの一部は、第1の絶縁膜103を介してチャネ
ルCH上に配置され、選択ゲート105を構成してい
る。 【0006】図22に、同公報に記載されているスプリ
ットゲート型メモリセル101を用いたフラッシュEE
PROM121の全体構成を示す。メモリセルアレイ1
22は、複数のメモリセル101がマトリックス状に配
置されて構成されている。行(ロウ)方向に配列された
各メモリセル101のコントロールゲートCGは、共通
のワード線WLa〜WLzに接続されている。列(カラ
ム)方向に配列された各メモリセル101のドレインD
は、共通のビット線BLa〜BLzに接続されている。
全てのメモリセル101のソースSは共通ソース線SL
に接続されている。 【0007】各ワード線WLa〜WLzはロウデコーダ
123に接続され、各ビット線BLa〜BLzはカラム
デコーダ124に接続されている。外部から指定された
ロウアドレスおよびカラムアドレスは、アドレスピン1
25に入力される。そのロウアドレスおよびカラムアド
レスは、アドレスピン125からアドレスバッファ12
6を介してアドレスラッチ127へ転送される。アドレ
スラッチ127でラッチされた各アドレスのうち、ロウ
アドレスはロウデコーダ123へ転送され、カラムアド
レスはカラムデコーダ124へ転送される。ロウデコー
ダ123は、そのロウアドレスに対応した1本のワード
線WLa〜WLzを選択し、後記するように、その選択
したワード線の電位を各動作モードに対応して制御す
る。カラムデコーダ124は、そのカラムアドレスに対
応したビット線BLa〜BLzを選択し、後記するよう
に、その選択したビット線の電位を各動作モードに対応
して制御する。 【0008】外部から指定されたデータは、データピン
128に入力される。そのデータは、データピン128
から入力バッファ129を介してカラムデコーダ124
へ転送される。カラムデコーダ124は、前記のように
選択したビット線BLa〜BLzの電位を、そのデータ
に対応して後記するように制御する。 【0009】任意のメモリセル101から読み出された
データは、ビット線BLa〜BLzからカラムデコーダ
124を介してセンスアンプ群130へ転送される。セ
ンスアンプ群130は、数個のセンスアンプ(図示略)
から構成されている。カラムデコーダ124は、選択し
たビット線BLa〜BLzと各センスアンプとを接続す
る。後記するように、センスアンプ群130で判別され
たデータは、出力バッファ131からデータピン128
を介して外部へ出力される。 【0010】尚、上記した各回路(123〜131)の
動作は制御コア回路132によって制御される。次に、
フラッシュEEPROM121の各動作モード(ワード
線消去モード、書き込みモード、読み出しモード)につ
いて、図23に従って説明する。 【0011】(a)ワード線消去モード ワード線消去モードにおいて、全てのビット線BLa〜
BLzの電位はグランドレベル(=0V)に保持され
る。また、共通ソース線SLの電位もグランドレベルに
保持される。選択されたワード線WLmには+15Vが
供給され、それ以外のワード線(非選択のワード線)W
La〜WLl,WLn〜WLzの電位はグランドレベル
にされる。そのため、選択されたワード線WLmに接続
されている各メモリセル101a,101cのコントロ
ールゲートCGは+15Vに持ち上げられる。 【0012】ところで、フローティングゲートFGとド
レインDの間の静電容量と、コントロールゲートCGと
フローティングゲートFGの間の静電容量とを比べる
と、前者の方が圧倒的に大きい。そのため、コントロー
ルゲートCGが+15V、ドレインが0Vの場合、コン
トロールゲートCGとフローティングゲートFGの間に
は高電界が生じる。その結果、ファウラー−ノルドハイ
ム・トンネル電流(Fowler-Nordheim Tunnel Current、
以下、FNトンネル電流という)が流れ、フローティン
グゲートFG中の電子がコントロールゲートCG側へ引
き抜かれて、メモリセル101a,101cに記憶され
たデータの消去が行われる。 【0013】この消去動作は、選択された1本のワード
線WLa〜WLzに接続されている全てのメモリセル1
01に対して行われる。尚、複数のワード線WLa〜W
Lzを同時に選択することにより、その各ワード線に接
続されている全てのメモリセル101に対して消去動作
を行うこともできる。このような消去動作はブロック消
去と呼ばれる。 【0014】(b)書き込みモード 書き込みモードにおいて、共通ソース線SLの電位はグ
ランドレベルに保持される。選択されたメモリセル10
1aのコントロールゲートCGに接続されているワード
線WLmには+1Vが供給され、それ以外のワード線
(非選択のワード線)WLa〜WLl,WLn〜WLz
の電位はグランドレベルにされる。選択されたメモリセ
ル101aのドレインDに接続されているビット線BL
mには+12Vが供給され、それ以外のビット線(非選
択のビット線)BLa〜BLl,BLn〜BLzの電位
はグランドレベルにされる。 【0015】ところで、メモリセル101の閾値電圧は
+1Vである。従って、選択されたメモリセル101a
では、コントロールゲートCGが閾値電圧付近になり、
ソースS中の電子は弱反転のチャネルCH中へ移動す
る。一方、ドレインDに+12Vが印加されるため、カ
ップリングによりフローティングゲートFGの電位が持
ち上げられる。そのため、コントロールゲートCGとフ
ローティングゲートFGの間には高電界が生じる。従っ
て、チャネルCH中の電子は加速され、ホットエレクト
ロンとなってフローティングゲートFGへ注入される。
その結果、選択されたメモリセル101aのフローティ
ングゲートFGには負の電荷が蓄積され、1ビットのデ
ータが書き込まれて記憶される。 【0016】この書き込み動作は、消去動作と異なり、
選択されたメモリセル101毎に行うことができる。 (c)読み出しモード 読み出しモードにおいて、共通ソース線SLの電位はグ
ランドレベルに保持される。選択されたメモリセル10
1aのコントロールゲートCGに接続されているワード
線WLmには+5Vが供給され、それ以外のワード線
(非選択のワード線)WLa〜WLl,WLn〜WLz
の電位はグランドレベルにされる。選択されたメモリセ
ル101aのドレインDに接続されているビット線BL
mには+2Vが供給され、それ以外のビット線(非選択
のビット線)BLa〜BLl,BLn〜BLzはグラン
ドレベルにされる。 【0017】前記したように、消去状態にあるメモリセ
ル101のフローティングゲートFG中からは電子が引
き抜かれているため、フローティングゲートFGはプラ
スに帯電している。また、書き込み状態にあるメモリセ
ル101のフローティングゲートFG中には電子が注入
されているため、フローティングゲートFGはマイナス
に帯電している。従って、消去状態にあるメモリセル1
01のフローティングゲートFG直下のチャネルCHは
オンしており、書き込み状態にあるメモリセル101の
フローティングゲートFG直下のチャネルCHはオフし
ている。そのため、コントロールゲートCGに+5Vが
印加されたときに、ドレインDからソースSへ流れる電
流(セル電流)は、消去状態のメモリセル101の方が
書き込み状態のメモリセル101よりも大きくなる。 【0018】この各メモリセル101間のセル電流の大
小をセンスアンプ群130内の各センスアンプで判別す
ることにより、メモリセル101に記憶されたデータの
値を読み出すことができる。例えば、消去状態のメモリ
セル101のデータの値を「1」、書き込み状態のメモ
リセル101のデータの値を「0」として読み出しを行
う。 【0019】この読み出し動作は、消去動作と異なり、
選択されたメモリセル101毎に行うことができる。 【0020】 【発明が解決しようとする課題】従来のフラッシュEE
PROMの消去動作は、同じワード線WLa〜WLzに
接続されている全てのメモリセル101に対して行われ
る。すなわち、ワード線WLa〜WLz単位でしか消去
動作を行うことができず、各メモリセル101毎に消去
動作を行うことはできなかった。 【0021】従って、任意のメモリセル101に対して
消去動作を行う場合には、まず、そのメモリセル101
と同じワード線WLmに接続されている全てのメモリセ
ル101に対して消去動作を行い、次に、任意のメモリ
セル101以外の各メモリセル101に対して、それぞ
れ元のデータを再度書き込む必要があった。 【0022】このように、任意のメモリセル101に記
憶されているデータを消去する際に、記憶されているデ
ータを消去する必要がない他のメモリセル101に対し
て、本来は不用な消去動作および書き込み動作を行うた
め、以下の問題があった。 【0023】〔a〕記憶されているデータを消去する必
要がない他のメモリセル101の耐久性が低下する。フ
ラッシュEEPROMメモリセルのデータの書き換え回
数には制限がある。これは、消去動作および書き込み動
作において、フローティングゲートFGから電子を出し
入れしなければならず、その電子は各絶縁膜104,1
03を通らなければならないからである。そのため、消
去動作を行う度に絶縁膜104の特性が劣化し、書き込
み動作を行う度に絶縁膜103の特性が劣化する。そし
て、各絶縁膜104,103の特性がある程度以上劣化
すると、消去および書き込みの不良が発生し、データの
記憶に支障をきたす。 【0024】〔b〕本来は不用な消去動作および書き込
み動作を行うため、その分だけフラッシュEEPROM
121の消費電力が増大する。 〔c〕本来は不用な消去動作および書き込み動作を行う
ため、その分だけフラッシュEEPROM121の動作
速度が低下する。 【0025】〔d〕消去動作および書き込み動作の制御
が複雑であるため、制御コア回路132の負担が大きく
なる。そのため、制御コア回路132の回路規模が大き
くなる上に、動作速度が低下する。 【0026】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、以下の目的を有するものである。 1〕耐久性に優れた不揮発性半導体記憶装置を提供す
る。 【0027】2〕消費電力の少ない不揮発性半導体記憶
装置を提供する。 3〕動作速度の速い不揮発性半導体記憶装置を提供す
る。 4〕回路規模の小さな不揮発性半導体記憶装置を提供す
る。 【0028】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ソースとドレインに挟まれたチャネル上に、第1の
絶縁膜を介して形成されたフローティングゲートと、こ
のフローティングゲート上に第2の絶縁膜を介して形成
されたコントロールゲートとからなり、前記フローティ
ングゲート及びドレイン間の静電容量は前記コントロー
ルゲート及びフローティングゲート間の静電容量よりも
大きく設定され、前記コントロールゲートの一部が前記
第1の絶縁膜を介してチャネル上に配置されて選択ゲー
トを構成している第1のメモリセル、第2のメモリセル
及び第3のメモリセルを備え、前記各メモリセルのコン
トロールゲートが共通のワード線に接続され、前記各メ
モリセルのソースが共通のソース線に接続され、前記共
通のワード線に接続された各メモリセルに対し同時に書
き込み動作や消去動作を行うものであって、前記ドレイ
ンの電位をメモリセル毎に制御する制御回路を設け、前
記共通のワード線に前記チャネルがオンするほどの第1
の電圧を印加すると共に前記共通のソース線に前記第1
の電圧よりも低い第2の電圧を印加した状態で、前記第
1のメモリセルに対して消去動作を行い、前記第2のメ
モリセルに対して書き込み動作を行い、前記第3のメモ
リセルに対しては書き込み動作も消去動作も行わない場
合、前記第1のメモリセルのドレインに、前記第1の電
圧よりも低い第3の電圧であってコントロールゲートと
フローティングゲートの間に高電界が生じることによ
り、ファウラー−ノルドハイム・トンネル電流が流れて
フローティングゲート中の電子がコントロールゲート側
へ引き抜かれて、前記消去動作が行われるほどの電圧を
印加し、前記第2のメモリセルのドレインに、前記第2
の電圧よりも高い第4の電圧であって、ソース中の電子
がチャネル中へ移動する一方、コントロールゲートとフ
ローティングゲートの間に高電界が生じることにより、
チャネル中の電子が加速され、ホットエレクトロンとな
ってフローティングゲートへ注入されるほどの電圧を印
加し、前記第3のメモリセルのドレインに、前記第3の
電圧よりも高く且つ前記第4の電圧よりも低い第5の電
圧であって、フローティングゲートとコントロールゲー
トとの間にファウラー−ノルドハイム・トンネル電流が
実質的に流れないほどの電圧を印加することをその要旨
とする。 【0029】 【0030】 【0031】 【0032】 【0033】 【0034】 【0035】 【0036】 【0037】 【0038】 【0039】 【0040】 【0041】 【0042】 【0043】 【0044】 【0045】ところで、特許請求の範囲および課題を解
決するための手段における「制御回路」は、下記の発明
の実施の形態において、ロウデコーダ123、カラムデ
コーダ124、制御コア回路132から構成される。 【0046】 【発明の実施の形態】以下、本発明をスプリットゲート
型のフラッシュEEPROMに具体化した各実施形態を
図面に従って説明する。尚、各実施形態におけるスプリ
ットゲート型メモリセル1の構造は、図21に示した従
来の形態と同じである。 【0047】(第1実施形態)以下、第1実施形態を図
面に従って説明する。本実施形態のフラッシュEEPR
OM21の全体構成は、図22に示した従来の形態と同
じである。本実施形態において、従来の形態と異なるの
は、制御コア回路132の動作だけである。 【0048】本実施形態のフラッシュEEPROM21
の各動作モード(ワード線消去モード、書き込みモー
ド、読み出しモード、スタンバイモード、ビット消去モ
ード)について、図23および図1に従って説明する。 【0049】(a)ワード線消去モード、(b)書き込
みモード、(c)読み出しモードについては、図23に
示した従来の形態と同じである。 (d)スタンバイモード スタンバイモードにおいて、共通ソース線SL、全ての
ワード線WLa〜WLz、全てのビット線BLa〜BL
zの電位はグランドレベルに保持されている。このスタ
ンバイモードでは、全てのメモリセル1に対していかな
る動作(消去動作、書き込み動作、読み出し動作)も行
われない。 【0050】(e)ビット消去モード ビット消去モードにおいて、共通ソース線SLの電位は
グランドレベルに保持される。ここで、選択されたメモ
リセル1cに記憶されているデータだけを消去し、それ
以外のメモリセル(非選択のメモリセル)1a,1b,
1dに記憶されているデータは消去しない場合を例にと
って説明する。 【0051】メモリセル1cのドレインDに接続されて
いるビット線BLnの電位はグランドレベルにされ、そ
れ以外のビット線(非選択のビット線)BLa〜BL
m,BLo〜BLzには+5Vが供給される。また、メ
モリセル1cのコントロールゲートCGに接続されてい
るワード線WLmには+15Vが供給され、それ以外の
ワード線(非選択のワード線)WLa〜WLl,WLn
〜WLzの電位はグランドレベルにされる。 【0052】メモリセル1cについては、前記した
(a)ワード線消去モードと同じ条件になるため、記憶
されたデータの消去が行われる。また、メモリセル1c
と同じワード線WLmに接続されている他のメモリセル
1aについては、ドレインDに+5Vが印加されるた
め、カップリングによりフローティングゲートFGの電
位が持ち上げられる。そのため、コントロールゲートC
Gに+15Vが印加されても、メモリセル1aのコント
ロールゲートCGとフローティングゲートFGの間の電
位差は、FNトンネル電流が流れる程には大きくならな
い。従って、フローティングゲートFG中の電子はコン
トロールゲートCG側へ引き抜かれず、メモリセル1a
に記憶されたデータの消去は行われない。 【0053】また、メモリセル1cと同じビット線BL
nに接続されている他のメモリセル1dについては、前
記した(d)スタンバイモードと同じ条件になるため、
記憶されたデータの消去は行われない。 【0054】また、非選択のビット線BLa〜BLm,
BLo〜BLzおよびワード線WLa〜WLl,WLn
〜WLzに接続されているメモリセル1bについては、
ドレインDに+5Vが印加されるため、カップリングに
よりフローティングゲートFGの電位が持ち上げられ
る。しかし、ワード線WLa〜WLl,WLn〜WLz
の電位はグランドレベルであるため、メモリセル1bの
チャネルCHはオフしている。従って、メモリセル1b
において、チャネルCHからフローティングゲートFG
へはホットエレクトロンが注入されず、データの書き込
みは行われない。 【0055】このように、本実施形態によれば、以下の
作用および効果を得ることができる。 (1)選択されたメモリセル1cについてだけ、消去動
作を行うことができる。つまり、選択されたメモリセル
1毎に(すなわち、1ビット毎に)消去動作を行うこと
ができる。従って、任意のメモリセル1に記憶されてい
るデータを消去する際に、記憶されているデータを消去
する必要がない他のメモリセル1に対して、不用な消去
動作および書き込み動作を行わなくてもよい。そのた
め、以下の効果を得ることができる。 【0056】(2)記憶されているデータを消去する必
要がない他のメモリセル1の耐久性が低下しない。 (3)不用な消去動作および書き込み動作を行わないた
め、フラッシュEEPROM21の消費電力が増大しな
い。 【0057】(4)不用な消去動作および書き込み動作
を行わないため、フラッシュEEPROM21の動作速
度が低下しない。 (5)消去動作および書き込み動作の制御が簡単である
ため、制御コア回路132の負担が小さい。そのため、
制御コア回路132の回路規模を小さくすることができ
る上に、動作速度を向上させることができる。 【0058】(6)従来のフラッシュEEPROM12
1では、ワード線WLa〜WLz単位でしか消去動作を
行うことができず、各メモリセル毎に消去動作を行うこ
とはできなかった。つまり、従来のフラッシュEEPR
OM121では、1ビット単位でデータを書き換えるこ
とができなかった。それに対して、DRAMやSRAM
では、1ビット単位でデータを書き換えることができ
る。従って、従来のフラッシュEEPROM121をD
RAMやSRAMに置き代えた場合、データの書き換え
単位が大きく異なるため、使い辛い面があった。しか
し、本施形態のフラッシュEEPROM21では、1ビ
ット単位でデータを書き換えることが可能であるため、
DRAMやSRAMに置き代えた場合でも使いやすく、
DRAMやSRAMの用途をカバーすることができる。 【0059】尚、(e)ビット消去モードにおいて、非
選択のビット線BLa〜BLm,BLo〜BLzに供給
する電位(上記実施形態では+5V)については、以下
の条件を満たす必要がある。 【0060】(1) メモリセル1aのコントロールゲート
CGとフローティングゲートFGとの間に、FNトンネ
ル電流が流れない程度に高い電位であること。 (2) メモリセル1aのチャネルCHからフローティング
ゲートFGへホットエレクトロン注入が行われない程度
に低い電位であること。 【0061】(3) メモリセル1bのコントロールゲート
CGとフローティングゲートFGとの間に、FN逆トン
ネル電流が流れない程度に低い電位であること。 (4) メモリセル1aのドレインDからソースSへ流れる
電流(セル電流)を少なくするため、上記(1) の条件を
満たす範囲で低い電位であること。すなわち、メモリセ
ル1aのソースSはグランドレベルにされ、ドレインD
には+5V、コントロールゲートCGには+15Vが印
加されている。そのため、カップリングによりフローテ
ィングゲートFGが+5V程度まで上昇すると、メモリ
セル1aのチャネルCHがオンしてセル電流が流れる。
但し、フローティングゲートFGの電位は低く、セル電
流はフローティングゲートFG下のチャネルCHの状態
によって決定されるため、ビット消去モードにおいても
読み出しモードと同程度のセル電流しか流れない。 【0062】(第2実施形態)次に、第2実施形態を図
面に従って説明する。尚、本実施形態において、第1実
施形態と同じ構成部材については符号を等しくしてその
詳細な説明を省略する。 【0063】本実施形態では、同じワード線WLa〜W
Lzに接続されている複数のメモリセル1において、あ
るメモリセル1に対しては書き込み動作を行い、それと
同時に、別のあるメモリセル1に対しては消去動作を行
う。また、書き込み動作も消去動作も行う必要のないメ
モリセル1については、それ以前の状態をそのまま保持
する。 【0064】本実施形態の書き込み及びビット消去モー
ドについて、図2および図3に従って説明する。尚、本
実施形態のその他の動作モード(ワード線消去モード、
読み出しモード、スタンバイモード)については、第1
実施形態のフラッシュEEPROM21と同じである。 【0065】図2に示すように、共通ソース線SLの電
位はグランドレベルに保持される。ここで、同じワード
線WLmに接続されている各メモリセル1a,1c,1
eにおいて、メモリセル1aに対しては書き込み動作も
消去動作も行わず、メモリセル1cに対しては消去動作
を行い、メモリセル1eに対しては書き込み動作を行う
場合を例にとって説明する。ワード線WLm以外のワー
ド線(非選択のワード線)WLa〜WLl,WLn〜W
Lzに接続されている各メモリセル1(1b,1d,1
f)に対しては書き込み動作も消去動作も行わず、それ
以前の状態をそのまま保持する。 【0066】第1実施形態の(a)ビット消去モードと
同様に、ビット線BLmには+5Vが供給され、ワード
線WLmには+15Vが供給され、ビット線BLnおよ
びワード線WLnの電位はグランドレベルにされる。そ
して、ビット線BLoには+12Vが供給される。 【0067】その結果、各メモリセル1a〜1dについ
ては、第1実施形態の(a)ビット消去モードと同様の
条件になる。また、ビット線BLoに接続されているメ
モリセル1eについては、ドレインDに+12Vが印加
されるため、カップリングによりフローティングゲート
FGの電位が持ち上げられる。そのため、コントロール
ゲートCGとフローティングゲートFGの間には高電界
が生じる。また、ワード線WLmの電位は+15Vであ
るため、メモリセル1eのチャネルCHはオンしてい
る。従って、メモリセル1eにおいて、チャネルCH中
の電子は加速され、ホットエレクトロンとなってフロー
ティングゲートFGへ注入されて、書き込み動作が行わ
れる。 【0068】すなわち、消去状態のメモリセル1のデー
タの値を「1」、書き込み状態のメモリセル1のデータ
の値を「0」とすると、図3に示すように、既にメモリ
セル1に記憶されているデータ(前データ)と、新たに
書き込むデータ(ライトデータ)とから、そのビット線
BLa〜BLzの電位が決定される。従って、図3に示
すように各ビット線BLa〜BLzの電位を設定した後
で、選択されたワード線WLa〜WLzの電位を+15
Vに立ち上げれば、前記したように、書き込み動作と消
去動作とを同時に行うことができる。また、書き込み動
作も消去動作も行う必要のないメモリセル1について
は、それ以前の状態をそのまま保持することができる。 【0069】図4に、本実施形態のフラッシュEEPR
OM31の全体構成を示す。外部から指定された1バイ
トの書き込みデータ(ライトデータ)は、データピン1
28から入力バッファ129を介してライトデータラッ
チ32へ転送される。ライトデータラッチ32でラッチ
されたライトデータは、データ比較器33および内部ラ
イトデータ生成回路34へ転送される。 【0070】同じワード線WLa〜WLzに接続されて
いる任意の8個のメモリセル1から、1バイトの読み出
しデータ(リードデータ)が読み出される。そのリード
データは、各ビット線BLa〜BLzからカラムデコー
ダ124を介してセンスアンプ群130へ転送される。
センスアンプ群130で判別されたリードデータは、リ
ードデータラッチ35および出力バッファ131へ転送
される。リードデータラッチ35でラッチされたリード
データは、データ比較器33へ転送される。 【0071】データ比較器33は、後記するように、ラ
イトデータとリードデータの対応する各ビットを比較し
て1バイトのマスクデータを生成する。マスクデータラ
ッチ36はマスクデータをラッチし、そのマスクデータ
は内部ライトデータ生成回路34へ転送される。 【0072】内部ライトデータ生成回路34は、後記す
るように、ライトデータおよびマスクデータに基づい
て、各ビット線BLa〜BLzの電位を決定する。カラ
ムデコーダ124は、内部ライトデータ生成回路34の
決定に従って、各ビット線BLa〜BLzの電位を制御
する。 【0073】尚、上記した各回路(32〜36,123
〜131)の動作は制御コア回路132によって制御さ
れる。次に、本実施形態の書き込み及びビット消去モー
ドについて、図4〜図6に従って説明する。 【0074】図5は、書き込み及びビット消去モードの
フローチャートである。まず、ステップ(S)1におい
て、アドレスピン125に入力されたロウアドレスおよ
びカラムアドレスが、アドレスバッファ126を介して
アドレスラッチ127へ転送され、アドレスラッチ12
7においてラッチされる。そして、S2へ移行する。 【0075】S2において、前リード動作を行う。すな
わち、アドレスラッチ127でラッチされた各アドレス
のうち、ロウアドレスはロウデコーダ123へ転送さ
れ、カラムアドレスはカラムデコーダ124へ転送され
る。ロウデコーダ123は、そのロウアドレスに対応し
た1本のワード線WLa〜WLz(例えば、WLm)を
選択する。カラムデコーダ124は、そのカラムアドレ
スに対応した8本のビット線BLa〜BLz(例えば、
BLm〜BLt)を選択する。そして、ワード線WLm
および各ビット線BLm〜BLtに接続されている8個
のメモリセル1から、1バイトのリードデータが読み出
される。そのリードデータは、各ビット線BLm〜BL
tからカラムデコーダ124を介してセンスアンプ群1
30へ転送される。センスアンプ群130で判別された
リードデータは、リードデータラッチ35においてラッ
チされる。そして、S3へ移行する。 【0076】S3において、データピン128に入力さ
れた1バイトのライトデータが、入力バッファ129を
介してライトデータラッチ32へ転送され、ライトデー
タラッチ32においてラッチされる。そして、S4へ移
行する。 【0077】S4において、データ比較器33はマスク
データを生成する。すなわち、ライトデータラッチ32
でラッチされたライトデータおよびリードデータラッチ
35でラッチされたリードデータは、データ比較器33
へ転送される。データ比較器33は、ライトデータとリ
ードデータの対応する各ビットを比較して、両者が一致
した場合はマスクデータの対応するビットの値を
「1」、不一致の場合はマスクデータの対応するビット
の値を「0」とする。そして、生成された1バイトのマ
スクデータは、マスクデータラッチ36においてラッチ
される。そして、S5へ移行する。 【0078】S5において、制御コア回路132は、1
バイトのマスクデータの各ビットの値が全て「1」にな
っているかどうかを判定する。そして、全て「1」にな
っている場合はS6へ移行し、1ビットでも「0」にな
っている場合はS7へ移行する。 【0079】S7において、内部ライトデータ生成回路
34は、図6に示すように、ライトデータとマスクデー
タとから、そのライトデータおよびマスクデータに対応
するビット線BLm〜BLtの電位を決定する。そし
て、S8へ移行する。 【0080】S8において、カラムデコーダ124は、
内部ライトデータ生成回路34の決定に従って、対応す
るビット線BLm〜BLtの電位を制御する。そして、
ロウデコーダ123は、ワード線WLmへ+15Vを供
給する。その結果、ワード線WLmおよび各ビット線B
Lm〜BLtに接続されている各メモリセル1に対し
て、前記したように、書き込み動作と消去動作とが同時
に行われる。また、書き込み動作も消去動作も行う必要
のないメモリセル1については、それ以前の状態がその
まま保持される。そして、S9へ移行する。 【0081】S9において、検証(ベリファイ)のため
のリード動作を行う。すなわち、書き込み動作および消
去動作を一定時間行った後に、S2と同様にして、ワー
ド線WLmおよび各ビット線BLm〜BLtに接続され
ている各メモリセル1から1バイトのリードデータが読
み出され、そのリードデータはリードデータラッチ35
においてラッチされる。その結果、リードデータラッチ
35においてラッチされるリードデータは、新たに各メ
モリセル1から読み出されたリードデータに置き代わ
る。そして、S4へ戻る。 【0082】従って、S4〜S9の動作を繰り返すこと
で、各メモリセル1の特性にバラツキがある場合でも、
マスクデータの全ビットの値を全て「1」にすることが
できる(すなわち、ライトデータとリードデータとを全
ビットで一致させることができる)。そして、S6にお
いて、書き込み動作および読み出し動作を終了する。 【0083】このように、本実施形態によれば、第1実
施形態の作用および効果に加えて、以下の作用および効
果を得ることができる。 [1] 同じワード線WLa〜WLzに接続されている複数
のメモリセル1において、あるメモリセル1に対しては
書き込み動作を行い、別のあるメモリセル1に対しては
消去動作を行い、その書き込み動作と消去動作とを同時
に行うことができる。 【0084】[2] 既にメモリセル1に記憶されているデ
ータ(前データ)と、新たに書き込むデータ(ライトデ
ータ)とを比較することで、消去動作または書き込み動
作が必要なメモリセル1を選択し、それらのメモリセル
1に対してだけ消去動作または書き込み動作を行うこと
ができる。 【0085】従来の形態において、任意のメモリセル1
01に対して書き込み動作を行う際に、そのメモリセル
101が既に消去状態(データの値が「1」)であり、
新たに書き込むデータの値が「1」の場合でも、一旦、
消去動作を行った後で、書き込み動作を行う必要があ
る。また、メモリセル101が既に書き込み状態(デー
タの値が「0」)であり、新たに書き込むデータの値が
「0」の場合でも、一旦、消去動作を行った後で、書き
込み動作を行う必要がある。すなわち、メモリセル10
1に対して、それ以前と同じデータの値を記憶させる場
合には、全く無駄な消去動作および書き込み動作を行う
必要があった。 【0086】本実施形態によれば、このような無駄な消
去動作および書き込み動作が必要ない。 [3] 上記[1][2]により、第1実施形態の〜の効果を
さらに高めることができる。また、書き込み動作を高速
化することができる。 【0087】(第3実施形態)次に、第3実施形態を図
面に従って説明する。尚、本実施形態において、第1実
施形態および第2実施形態と同じ構成部材については符
号を等しくしてその詳細な説明を省略する。 【0088】図7に、本実施形態のフラッシュEEPR
OM41の全体構成を示す。本実施形態において、第2
実施形態のフラッシュEEPROM31と異なるのは、
隣合う奇数本目と偶数本目の各ワード線WLa〜WLz
に接続されている各メモリセル1のソースSが、同じソ
ース線SLa〜Slmに接続されている点だけである。
すなわち、各ワード線WLa,WLbに接続されている
各メモリセル1のソースSはソース線SLaに接続さ
れ、各ワード線WLm,WLnに接続されている各メモ
リセル1のソースSはソース線SLgに接続され、各ワ
ード線WLy,WLzに接続されている各メモリセル1
のソースSはソース線SLmに接続されている。 【0089】そして、ロウデコーダ123は、各ワード
線WLa〜WLzを選択してその電位を制御するだけで
なく、ロウアドレスに対応した1本のソース線SLa〜
Slmを選択し、後記するように、その選択したソース
線の電位を各動作モードに対応して制御する。 【0090】次に、フラッシュEEPROM41のビッ
ト消去モードについて、図8に従って説明する。尚、フ
ラッシュEEPROM41のその他の動作モード(ワー
ド線消去モード、書き込みモード、読み出しモード、ス
タンバイモード)については、第1実施形態のフラッシ
ュEEPROM21と同じである。 【0091】本実施形態のビット消去モードにおいて、
図1(e)に示す第1実施形態と異なるのは、選択され
たメモリセル1cのソースSに接続されているソース線
SLgに、メモリセル1aのドレインDに接続されてい
るビット線BLmと同じ電位(=+5V)が供給されて
いる点だけである。 【0092】メモリセル1b,1dについては、ワード
線WLnの電位がグランドレベルであるため、チャネル
CHがオフしている。そのため、ソース線SLgの電位
が上昇しても、消去動作や書き込み動作は行われず、セ
ル電流も流れない。 【0093】また、メモリセル1aについては、第1実
施形態と同様に、記憶されたデータの消去は行われな
い。しかし、第1実施形態とは異なり、メモリセル1a
のソースSおよびドレインDには共に+5Vが印加され
ており、ソースSとドレインDの電位差は零であるため
セル電流が流れない。 【0094】また、メモリセル1cについては、元々、
書き込み状態であり、フローティングゲートFG中に電
子が注入されているため、フローティングゲートFGは
マイナスに帯電している。そのため、ワード線WLmに
+15Vを供給する前には、メモリセル1cのフローテ
ィングゲートFG直下のチャネルCHがオフしており、
ソースSとドレインDに+5Vの電位差があるにも関わ
らずセル電流は流れない。そして、ワード線WLmに+
15Vを供給すると、消去動作が始まってフローティン
グゲートFGの電位が上昇してセル電流が流れだし、消
去動作が進むにつれてセル電流が増大して、消去動作が
終了した時点でセル電流の値が最大になる。 【0095】このように、本実施形態では、消去動作を
行うメモリセル1cと同じワード線WLmに接続されて
いるメモリセル1aについてはセル電流が流れない反
面、消去動作を行うメモリセル1cについてはセル電流
が流れる。しかし、同時に消去動作を行うメモリセル1
の数を多くしなければ(すなわち、1ビットから1バイ
ト程度の同時消去を行う場合には)、セル電流の総量も
それほど多くはならず、特に問題とはならない。ところ
で、消去動作を行うメモリセル1cに流れるセル電流
は、読み出しモードの場合と同程度である。 【0096】また、消去動作を行うメモリセル1cのセ
ル電流を監視(モニタ)することで、消去動作の進み具
合を検知することができる。そのため、フローティング
ゲートFGに蓄積される電荷の量を最適化することが可
能になる。 【0097】次に、本実施形態のビット消去モードおよ
び書き込みモードについて、図8〜図11に従って説明
する。図9は、ビット消去モードおよび書き込みモード
のフローチャートである。尚、図9において、図5に示
した第2実施形態のフローチャートと同じ処理について
はステップ番号を等しくしてその説明を省略する。 【0098】まず、S1〜S4の処理を行い、それが終
了したら、S12へ移行する。以下、S12〜S16に
おいてビット消去モードを行う。S12において、内部
ライトデータ生成回路34は、図10に示すように、ラ
イトデータとマスクデータとから、そのライトデータお
よびマスクデータに対応するビット線BLm〜BLtの
電位を決定する。そして、S13へ移行する。 【0099】S13において、制御コア回路132は、
各ビット線BLm〜BLtと各センスアンプとを接続
し、各センスアンプを活性化する。そして、S14へ移
行する。 【0100】S14において、カラムデコーダ124
は、内部ライトデータ生成回路34の決定に従って、対
応するビット線BLm〜BLtの電位を制御する。そし
て、ロウデコーダ123は、ワード線WLmへ+15V
を供給し、ソース線SLgへ+5Vを供給する。その結
果、ワード線WLmおよび各ビット線BLm〜BLtに
接続されている8個のメモリセル1に対して、前記した
ように消去動作が開始される。そして、S15へ移行す
る。 【0101】S15において、各ビット線BLm〜BL
tに接続されている各センスアンプはそれぞれ、ワード
線WLmおよび各ビット線BLm〜BLtに接続されて
いる8個のメモリセル1のセル電流をモニタすること
で、前記したように消去動作の進み具合を検知する。そ
して、S16へ移行する。 【0102】S16において、制御コア回路132は、
各センスアンプがモニタした各メモリセル1のセル電流
が所定値に達した時点で、カラムデコーダ124を制御
して消去動作を終了させる。そして、S5へ移行する。 【0103】以下、S5,S17,S18,S9,S
4,S19において書き込みモードを行う。S5におい
て、制御コア回路132は、1バイトのマスクデータの
各ビットの値が全て「1」になっているかどうかを判定
する。そして、全て「1」になっている場合はS19へ
移行し、1ビットでも「0」になっている場合はS17
へ移行する。 【0104】S17において、内部ライトデータ生成回
路34は、図11に示すように、ライトデータとマスク
データとから、そのライトデータおよびマスクデータに
対応するビット線BLm〜BLtの電位を決定する。そ
して、S18へ移行する。 【0105】S18において、カラムデコーダ124
は、内部ライトデータ生成回路34の決定に従って、対
応するビット線BLm〜BLtの電位を制御する。そし
て、ロウデコーダ123は、ワード線WLmへ+1Vを
供給し、ソース線SLgの電位をグランドレベルにす
る。その結果、ワード線WLmおよび各ビット線BLm
〜BLtに接続されている8個のメモリセル1に対し
て、前記したように書き込み動作が行われる。そして、
S9へ移行する。 【0106】S9において、検証(ベリファイ)のため
のリード動作を行う。そして、S4へ移行する。S4の
処理後にはS5へ戻る。従って、S5,S17,S1
8,S9,S4の動作を繰り返すことで、各メモリセル
1の特性にバラツキがある場合でも、マスクデータの全
ビットの値を全て「1」にすることができる(すなわ
ち、ライトデータとリードデータとを全ビットで一致さ
せることができる)。そして、S19において、書き込
みモードを終了する。 【0107】このように、本実施形態によれば、第1実
施形態の作用および効果に加えて、以下の作用および効
果を得ることができる。 <1> 第1実施形態では、前記(4) で説明したように、ビ
ット消去モードにおいて、消去動作を行うメモリセル1
cと同じワード線WLmに接続されているメモリセル1
aにセル電流が流れる。同様に、第2実施形態でも、書
き込み及びビット消去モードにおいて、消去動作を行う
メモリセル1cおよび書き込み動作を行うメモリセル1
eと同じワード線WLmに接続されているメモリセル1
aにセル電流が流れる。 【0108】本実施形態によれば、メモリセル1aにセ
ル電流が流れないため、その分だけフラッシュEEPR
OM41の消費電力を低減することができる。 <2> 消去動作を行うメモリセル1cについてはセル電流
が流れる。しかし、同時に消去動作を行うメモリセル1
の数が1〜8個程度の場合(すなわち、1ビットから1
バイト程度の同時消去を行う場合)には、セル電流の総
量もそれほど多くはならない。従って、上記<1> による
消費電力の低減効果の方が大きく表れ、フラッシュEE
PROM41全体としては低消費電力化を図ることがで
きる。ところで、消去動作を行うメモリセル1cに流れ
るセル電流は、読み出しモードの場合と同程度である。 【0109】<3> 消去動作を行うメモリセル1のセル電
流をセンスアンプによって監視(モニタ)する。これに
より、消去動作の進み具合を検知することが可能になる
ため、フローティングゲートFGに蓄積される電荷の量
を最適化することができる。また、消去動作の終了時点
を的確に検知することが可能になるため、余分な消去動
作を行う必要がなくなり、消去動作を高速化することが
できる。 【0110】尚、ビット消去モードにおいて、非選択の
ビット線BLa〜BLm,BLo〜BLzに供給する電
位および選択されたメモリセル1のソースSに接続され
ているソース線SLa〜SLm(上記実施形態では+5
V)については、第1実施形態の(1) 〜(3) の条件に加
えて、以下の(4) の条件を満たす必要がある。 【0111】(4) メモリセル1cのソース電流を少なく
するため、前記(1) の条件を満たす範囲で低い電位であ
ること。 (第4実施形態)次に、第4実施形態を図面に従って説
明する。尚、本実施形態において、第3実施形態と同じ
構成部材については符号を等しくしてその詳細な説明を
省略する。 【0112】図12に、本実施形態の要部構成を示す。
本実施形態において、第3実施形態と異なるのは、各ソ
ース線SLa〜SLmが各NMOSトランジスタ42を
介して接地されている点だけである。各NMOSトラン
ジスタ42のゲートには、ビット消去モードにおいて、
メモリセル1を介して各ソース線SLa〜SLmと接続
されている各ワード線WLa〜WLzが立ち上がったと
きにだけ、ロウレベルの信号が印加される。つまり、ビ
ット消去モード時にだけ、NMOSトランジスタ42を
オフさせて、ソース線SLa〜SLmをフローティング
状態にするわけである。尚、各NMOSトランジスタ4
2のゲートに印加する信号は、ロウデコーダ123によ
って生成される。このようにすれば、ビット消去モード
において各メモリセル1a,1cに定常的にセル電流が
流れることはなくなる。 【0113】従って、本実施形態によれば、第3実施形
態と同様に低消費電力化を図ることができる。 (第5実施形態)次に、第5実施形態を図面に従って説
明する。尚、本実施形態において、第4実施形態と同じ
構成部材については符号を等しくしてその詳細な説明を
省略する。 【0114】図13に本実施形態のフラッシュEEPR
OM51の全体構成を示し、図14にその要部構成を示
す。本実施形態において、第4実施形態と異なるのは、
各ビット線BLa〜BLz毎に各ソース線SLa〜SL
zが設けられ、同じビット線BLa〜Blzに接続され
ている各メモリセル1のソースSが、同じソース線SL
a〜Slzに接続されている点だけである。そして、各
ソース線SLa〜SLzは各NMOSトランジスタ52
を介して接地されている。各NMOSトランジスタ52
のゲートには、ビット消去モード時にだけロウレベルの
信号が印加される。尚、各NMOSトランジスタ52の
ゲートに印加する信号は、制御コア回路132によって
生成される。つまり、ビット消去モード時にだけ、NM
OSトランジスタ52をオフさせて、ソース線SLa〜
SLzをフローティング状態にするわけである。 【0115】図12に示す第4実施形態では、メモリセ
ル1cの消去動作が進んでチャネルCHがオンすると、
矢印Aに示すように、メモリセル1aが接続されている
ビット線BLm(=+5V)→ソース線SLg→メモリ
セル1c→メモリセル1cが接続されているビット線B
Ln(=0V)という経路で電流が流れる。但し、同時
に消去動作を行うメモリセル1の数が1〜8個程度の場
合には、この電流の総量もそれほど多くはならない。従
って、第4実施形態においては、同時に消去動作を行う
メモリセル1の数を増やさなければ、低消費電力化を図
ることができる。 【0116】それに対して、本実施形態においては、各
ビット線BLa〜BLz毎に各ソース線SLa〜SLz
が設けられているため、第4実施形態のような電流は流
れない。従って、本実施形態によれば、同時に消去動作
を行うメモリセル1の数を増やした場合でも、低消費電
力化を図ることができる。 【0117】(第6実施形態)次に、第6実施形態を図
面に従って説明する。尚、本実施形態において、第1〜
第5実施形態と同じ構成部材については符号を等しくし
てその詳細な説明を省略する。 【0118】本実施形態は、メモリセル1に多値のデー
タを記憶させることを可能にしたものである。図15
に、図23に示した(c)読み出しモードにおける、フ
ローティングゲートFGの電荷量Qとリード電流(セル
電流)Iの特性を示す。フローティングゲートFGの電
荷量Qとリード電流Iとは比例関係を示し、その特性
は、エンハンスメント形のNMOSトランジスタにおけ
るゲート電圧VGSとドレイン電流ID の特性と類似して
いる。 【0119】このように、メモリセル1では、フローテ
ィングゲートFGの電荷量Qによってリード電流Iが一
義的に決定される。また、消去動作または書き込み動作
において、フローティングゲートFGの電荷量Qは、そ
の動作時間を調整することによって制御することができ
る。従って、フローティングゲートFGの電荷量Qを制
御することで、リード電流Iを任意に設定することがで
きる。 【0120】そこで、図15に示すように、リード電流
Iが任意の値Ia以下の場合(I<Ia)をデータ値
「00」、リード電流Iが値Ia以上で任意の値Ib以
下の場合(Ia<I<Ib)をデータ値「01」、リー
ド電流Iが値Ib以上で任意の値Ic以下の場合(Ib
<I<Ic)をデータ値「10」、リード電流Iが値I
c以上の場合(Ic<I)をデータ値「11」に、それ
ぞれ対応づければ、1個のメモリセル1に4値(=2ビ
ット)のデータを記憶できることになる。 【0121】図16に、メモリセル1に記憶された4値
のデータを読み出すためのセンスアンプ61の回路例を
示す。センスアンプ61は、基準電圧発生器62、コン
パレータ63〜65、NMOSトランジスタ66、イン
バータ67、NOR68、NAND69、抵抗R1,R
2から構成されている。 【0122】このセンスアンプ61は以下の順序で動作
する。 (1)初期的に、信号SAとワード線WLは共にローレ
ベルになっている。 (2)信号SAが立ち上がるとトランジスタ66はオン
し、各抵抗R1,R2によってビット線BLの電位は2
Vに設定される。 【0123】(3)ワード線WLが立ち上がり、メモリ
セル1のリード電流Iが流れ、ビット線BLの電位は2
Vより低下する。 (4)リード電流Iが任意の値Iaのときのビット線B
Lの電位を基準電圧Vref1、リード電流Iが任意の値I
bのときのビット線BLの電位を基準電圧Vref2、リー
ド電流Iが任意の値Icのときのビット線BLの電位を
基準電圧Vref3とする。この各基準電圧Vref1,Vref
2,Vref3を基準電圧発生器62から発生させ、各基準
電圧Vref1,Vref2,Vref3をそれぞれ各コンパレータ
63〜65のマイナス入力端子に印加しておく。各コン
パレータ63〜65のプラス入力端子はビット線BLに
接続されている。 【0124】(5)各コンパレータ63〜65はビット
線BLの電位と各基準電圧Vref1,Vref2,Vref3とを
比較し、その比較結果はインバータ67、NOR68、
NAND69へ送られる。 【0125】(6)図17に示すように,各コンパレー
タ63〜65の出力a1,a2,a3の電位から、セン
スアンプ61の各リードデータDATA1,DATA2の値が決
定される。この各リードデータDATA1,DATA2が、上記
した4値のデータとなる。 【0126】このように、センスアンプ61を用いれ
ば、メモリセル1のリード電流(セル電流)Iに基づい
て、メモリセル1に記憶された4値のデータを読み出す
ことができる。 【0127】図18に本実施形態のフラッシュEEPR
OM71の全体構成を示す。本実施形態において、第3
実施形態のフラッシュEEPROM41と異なるのは、
データ比較器33がデータ比較器74に、マスクデータ
ラッチ36が内部ライトデータラッチ72に、内部ライ
トデータ生成回路34がビット線電位設定回路73に、
それぞれ置き代えられている点だけである。 【0128】データ比較器74は、後記するように、メ
モリセル1毎(すなわち、2ビット毎)にライトデータ
とリードデータの大小を比較して、4個のメモリセル1
から合計1バイトの内部ライトデータを生成する。内部
ライトデータラッチ72は内部ライトデータをラッチ
し、その内部ライトデータはビット線電位設定回路73
へ転送される。 【0129】ビット線電位設定回路73は、後記するよ
うに、内部ライトデータに基づいて、各ビット線BLa
〜BLzの電位を決定する。カラムデコーダ124は、
ビット線電位設定回路73の決定に従って、各ビット線
BLa〜BLzの電位を制御する。 【0130】尚、センスアンプ群130は、4個のセン
スアンプ61から構成されている。また、上記した各回
路(32,35,72〜74,123〜131)の動作
は制御コア回路132によって制御される。 【0131】次に、本実施形態の書き込み及びビット消
去モードについて、図18〜図20に従って説明する。
尚、本実施形態のその他の動作モード(ワード線消去モ
ード、読み出しモード、スタンバイモード)について
は、第3実施形態のフラッシュEEPROM41と同じ
である。 【0132】図19は、書き込みモードおよびビット消
去モードのフローチャートである。尚、図19におい
て、図5に示した第2実施形態のフローチャートと同じ
処理についてはステップ番号を等しくしてその説明を省
略する。 【0133】まず、S1の処理を行い、S22へ移行す
る。S22において、前リード動作を行う。すなわち、
アドレスラッチ127でラッチされた各アドレスのう
ち、ロウアドレスはロウデコーダ123へ転送され、カ
ラムアドレスはカラムデコーダ124へ転送される。ロ
ウデコーダ123は、そのロウアドレスに対応した1本
のワード線WLa〜WLz(例えば、WLm)を選択す
る。カラムデコーダ124は、そのカラムアドレスに対
応した4本のビット線BLa〜BLz(例えば、BLm
〜BLp)を選択する。そして、ワード線WLmおよび
各ビット線BLm〜BLpに接続されている4個のメモ
リセル1からリードデータが読み出され、そのリードデ
ータは、各ビット線BLm〜BLpからカラムデコーダ
124を介してセンスアンプ群130へ転送される。そ
の結果、各メモリセル1毎に2ビットずつ、合計1バイ
トのリードデータが読み出される。そのリードデータ
は、リードデータラッチ35においてラッチされる。そ
して、S3へ移行する。 【0134】S3の処理後に、S23へ移行する。S2
3において、制御コア回路132は、消去動作を行うメ
モリセル1と書き込み動作を行うメモリセル1とを選択
する。そして、まず、消去動作を行うメモリセル1に対
して、以下のS24〜S29の処理を行う。 【0135】S24において、データ比較器74は内部
ライトデータを生成する。すなわち、ライトデータラッ
チ32でラッチされたライトデータおよびリードデータ
ラッチ35でラッチされたリードデータは、データ比較
器74へ転送される。データ比較器74は、図20に示
すように、メモリセル1毎(すなわち、2ビット毎)に
ライトデータとリードデータの大小を比較して、4個の
メモリセル1から合計4ビットの内部ライトデータを生
成する。そして、生成された4ビットの内部ライトデー
タは、内部ライトデータラッチ72においてラッチされ
る。そして、S25へ移行する。 【0136】S25において、制御コア回路132は、
4ビットの内部ライトデータの各ビットの値が全て
「0」になっているかどうかを判定する。そして、全て
「0」になっている場合はS26へ移行し、1ビットで
も「1」になっている場合はS27へ移行する。 【0137】S27において、ビット線電位設定回路7
3は、図20に示すように、内部ライトデータから、そ
の内部ライトデータに対応するビット線BLm〜BLp
の電位を決定する。そして、S28へ移行する。 【0138】S28において、カラムデコーダ124
は、ビット線電位設定回路73の決定に従って、対応す
るビット線BLm〜BLpの電位を制御する。そして、
ロウデコーダ123は、ワード線WLmへ+15Vを供
給し、ソース線SLgへ+5Vを供給する。その結果、
ワード線WLmおよび各ビット線BLm〜BLpに接続
されている各メモリセル1に対して、前記したように、
消去動作が行われる。そして、S29へ移行する。 【0139】S29において、検証(ベリファイ)のた
めのリード動作を行う。すなわち、消去動作を一定時間
行った後に、S22と同様にして、ワード線WLmおよ
び各ビット線BLm〜BLpに接続されている各メモリ
セル1から1バイトのリードデータが読み出され、その
リードデータはリードデータラッチ35においてラッチ
される。その結果、リードデータラッチ35においてラ
ッチされるリードデータは、新たに各メモリセル1から
読み出されたリードデータに置き代わる。そして、S2
4へ戻る。 【0140】従って、S24〜S29の動作を繰り返す
ことで、各メモリセル1の特性にバラツキがある場合で
も、内部ライトデータの全ビットの値を全て「0」にす
ることができる。 【0141】そして、S26において、制御コア回路1
32は、消去動作が終了したかどうかを判定し、終了し
ていればS23へ戻る。S23において、制御コア回路
132は、書き込み動作を行うメモリセル1に対して、
S24〜S29の処理を行う。尚、S28では、消去動
作の場合と異なり、ロウデコーダ123はワード線WL
mへ+1Vを供給し、ソース線SLgの電位をグランド
レベルにする。そして、S26において、制御コア回路
132は、書き込み動作が終了したかどうかを判定し、
終了していれば全ての処理を完了する。 【0142】このように、本実施形態によれば、第3実
施形態の作用および効果に加えて、各メモリセル1に2
ビットずつのデータを記憶させることができる。尚、上
記各実施形態は以下のように変更してもよく、その場合
でも同様の作用および効果を得ることができる。 【0143】(1)第2〜第6実施形態では、1バイト
のデータに対して消去動作または書き込み動作を行う。
しかし、消去動作または書き込み動作を行うデータのビ
ット数は1バイトに限らず、どのようなビット数にして
もよい。但し、第2〜第4実施形態においては、同時に
消去動作を行うメモリセル1の数を増やすと消費電力が
増大するため、1ビットから1バイト程度が望ましい。 【0144】(2)第6実施形態において、1個のメモ
リセル1に3ビット以上のデータを記憶させる。 (3)第2、第4、第5実施形態のいずれか1つと第6
実施形態とを組み合わせる。この場合は、各実施形態の
作用および効果に加えて、各メモリセル1に多値のデー
タを記憶させることができる。 【0145】(4)スプリットゲート型のフラッシュE
EPROMではなく、スタックトゲート型のフラッシュ
EEPROMに適用する。但し、ドレインとフローティ
ングゲートとの間の静電容量をみると、スプリットゲー
ト型メモリセルの方がスタックトゲート型メモリセルよ
りも大きい。従って、上記各実施形態は、スプリットゲ
ート型のフラッシュEEPROMに適用した場合に特に
大きな効果を得ることができる。 【0146】ところで、(佐藤康夫 他;1トランジス
タ型メモリセルを用いたビット消去可能なFlash
EEPROM技術,信学技報SDM93-23,ICD93-25(1993-0
5),pp9-14 )に開示されるように、スタックトゲート型
のフラッシュEEPROMにおけるビット消去技術は既
に提案されている。同論文の方法では、ドレインからフ
ローティングゲートへ流れるFNトンネル電流を利用し
て書き込み動作を行い、フローティングゲートからチャ
ネル全体へ流れるFNトンネル電流を利用してワード線
消去動作(同論文では、セクター消去と表記している)
を行い、チャネルからフローティングゲートへのホット
エレクトロンの注入を利用してビット消去動作を行って
いる。 【0147】しかし、同論文の方法には以下の欠点があ
る。 (1)ワード線消去動作とビット消去動作で消去方法が
異なるため、フラッシュEEPROM全体の回路が複雑
化する。 【0148】(2)スタックトゲート型メモリセルで
は、チャネルからフローティングゲートへのホットエレ
クトロンの注入効率が低い。そのため、ビット消去動作
において、同時に消去動作を行うことが可能なメモリセ
ルの数を多くすることができない。 【0149】(3)ドレインからフローティングゲート
へ流れるFNトンネル電流を利用して書き込み動作を行
うとなると、ディスターブを防止するため、DINOR
型やAND型のメモリセル構成を採用しなければなら
ず、単純なNOR型のメモリセル構成を採用することが
できない。 【0150】上記各実施形態には以上のような欠点がな
いため、同論文の方法に比べてはるかに実現性に優れて
いる 【0151】 【0152】 【0153】 【0154】 【0155】 【発明の効果】 1〕耐久性に優れた不揮発性半導体記憶装置を提供する
ことができる。 2〕消費電力の少ない不揮発性半導体記憶装置を提供す
ることができる。 【0156】3〕動作速度の速い不揮発性半導体記憶装
置を提供することができる。 4〕回路規模の小さな不揮発性半導体記憶装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】第1実施形態の動作を説明するための要部回路
図。 【図2】第2実施形態の動作を説明するための要部回路
図。 【図3】第2実施形態の動作を説明するための説明図。 【図4】第2実施形態のブロック回路図。 【図5】第2実施形態の動作を説明するためのフローチ
ャート。 【図6】第2実施形態の動作を説明するための説明図。 【図7】第3実施形態のブロック回路図。 【図8】第3実施形態の動作を説明するための要部回路
図。 【図9】第3実施形態の動作を説明するためのフローチ
ャート。 【図10】第3実施形態の動作を説明するための説明
図。 【図11】第3実施形態の動作を説明するための説明
図。 【図12】第4実施形態の動作を説明するための要部回
路図。 【図13】第5実施形態のブロック回路図。 【図14】第5実施形態の動作を説明するための要部回
路図。 【図15】第6実施形態の動作を説明するための特性
図。 【図16】第6実施形態の要部回路図。 【図17】第6実施形態の動作を説明するための説明
図。 【図18】第6実施形態のブロック回路図。 【図19】第6実施形態の動作を説明するためのフロー
チャート。 【図20】第6実施形態の動作を説明するための説明
図。 【図21】従来の形態および各実施形態で用いられるメ
モリセルの断面図。 【図22】従来の形態および第1実施形態のブロック回
路図。 【図23】従来の形態と第1実施形態の動作を説明する
ための要部回路図。 【符号の説明】 1…メモリセル FG…フローティングゲート CG…コントロールゲート S…ソース D…ドレイン CH…チャネル WLa〜WLz…ワード線 BLa〜BLz…ビット線 SLa〜SLz…ソース線 123…ロウデコーダ 124…カラムデコーダ 132…制御コア回路132
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 16/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ソースとドレインに挟まれたチャネル上
    に、第1の絶縁膜を介して形成されたフローティングゲ
    ートと、このフローティングゲート上に第2の絶縁膜を
    介して形成されたコントロールゲートとからなり、前記
    フローティングゲート及びドレイン間の静電容量は前記
    コントロールゲート及びフローティングゲート間の静電
    容量よりも大きく設定され、前記コントロールゲートの
    一部が前記第1の絶縁膜を介してチャネル上に配置され
    て選択ゲートを構成している第1のメモリセル、第2の
    メモリセル及び第3のメモリセルを備え、 前記各メモリセルのコントロールゲートが共通のワード
    線に接続され、前記各メモリセルのソースが共通のソー
    ス線に接続され、前記共通のワード線に接続された各メ
    モリセルに対し同時に書き込み動作や消去動作を行うも
    のであって、 前記ドレインの電位をメモリセル毎に制御する制御回路
    を設け、 前記共通のワード線に前記チャネルがオンするほどの第
    1の電圧を印加すると共に前記共通のソース線に前記第
    1の電圧よりも低い第2の電圧を印加した状態で、前記
    第1のメモリセルに対して消去動作を行い、前記第2の
    メモリセルに対して書き込み動作を行い、前記第3のメ
    モリセルに対しては書き込み動作も消去動作も行わない
    場合、 前記第1のメモリセルのドレインに、前記第1の電圧よ
    りも低い第3の電圧であってコントロールゲートとフロ
    ーティングゲートの間に高電界が生じることにより、フ
    ァウラー−ノルドハイム・トンネル電流が流れてフロー
    ティングゲート中の電子がコントロールゲート側へ引き
    抜かれて、前記消去動作が行われるほどの電圧を印加
    し、 前記第2のメモリセルのドレインに、前記第2の電圧よ
    りも高い第4の電圧であって、ソース中の電子がチャネ
    ル中へ移動する一方、コントロールゲートとフローティ
    ングゲートの間に高電界が生じることにより、チャネル
    中の電子が加速され、ホットエレクトロンとなってフロ
    ーティングゲートへ注入されるほどの電圧を印加し、 前記第3のメモリセルのドレインに、前記第3の電圧よ
    りも高く且つ前記第4の電圧よりも低い第5の電圧であ
    って、フローティングゲートとコントロールゲ ートとの
    間にファウラー−ノルドハイム・トンネル電流が実質的
    に流れないほどの電圧を印加することを特徴とした不揮
    発性半導体記憶装置。
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