JP3378040B2 - 写真感光材料用フイルム - Google Patents

写真感光材料用フイルム

Info

Publication number
JP3378040B2
JP3378040B2 JP4107093A JP4107093A JP3378040B2 JP 3378040 B2 JP3378040 B2 JP 3378040B2 JP 4107093 A JP4107093 A JP 4107093A JP 4107093 A JP4107093 A JP 4107093A JP 3378040 B2 JP3378040 B2 JP 3378040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
layer
curl
polyethylene
naphthalate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4107093A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06258766A (ja
Inventor
弘 岡本
光太郎 加藤
賢司 鈴木
博史 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP4107093A priority Critical patent/JP3378040B2/ja
Publication of JPH06258766A publication Critical patent/JPH06258766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3378040B2 publication Critical patent/JP3378040B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真感光材料用フイル
ムに関し、更に詳しくは、優れたカール除去性を有する
積層二軸延伸ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイ
ルムからなる写真感光材料用フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】X線用フイルム、製版用フイルム、撮影
用ロールフイルムなどの写真感光材料に用いられる基材
フイルムとしては、従来からトリアセテートフイルムが
広く用いられている。
【0003】このトリアセテートフイルムは、その製造
工程で有機溶剤を使用するため、溶剤回収を完全に行な
い、環境を汚染することがないように注意しなければな
らない。特に、最近は環境破壊の問題が関心をあつめて
おり、環境汚染の恐れがある有機溶剤を使用すること
は、なるべく避けたいとする傾向が強くなってきてい
る。
【0004】一方、このような有機溶剤を使用せずに、
溶融押出法により製膜を行うことのできるフイルムとし
て、ポリエチレンテレフタレートフイルムがあり、写真
感光材料の基材フイルムとして、一部で使用されるよう
になってきている。
【0005】しかしながら、ポリエチレンテレフタレー
トフイルムは、カール(巻き癖)を生じ、かつこれを取
り除くのが難しいという問題がある。即ち、写真感光材
料の基材フイルムは、一旦、ロール状に巻き取った形で
貯蔵され、そこからフイルムを取り出して、適当な大き
さに切断し、X線用フイルム、製版用フイルム、カット
フイルムなどの平坦なシート状フイルムとして使用され
る。また、ロールフイルムの場合は、ロール状にパトロ
ーネ中に収納されたネガフイルムを、撮影現像定着後、
一定の長さに切断して、フイルムアルバムに入れてシー
ト状で保存することになる。ところが、ポリエチレンテ
レフタレートフイルムの場合は、ロール状に巻き取った
ときのカール(巻きぐせカール)が残存し、切断してシ
ート状にした後でもカールしてしまうという問題があ
る。
【0006】このようなカールの問題を解決する方法と
して、ガラス転移温度よりも5〜30℃低い温度で長時
間にわたってフイルムを加熱処理する方法が提案されて
いる(特開昭51―16358号公報)が、処理に時間
がかかるだけでなく、十分満足できる程度に巻きぐせカ
ールを除去することができない。
【0007】また、ポリエチレン―2,6―ナフタレー
トフイルムを写真感光材料の基材フイルムとして使用す
ることは、例えば特開昭50―81325号公報などで
提案されたが、解決すべき問題が多く残されており、実
用化されるには至っていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、二軸延
伸ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルムを写真
感光材料の基材フイルムとして実用化するための検討を
重ねている過程で、やはりカールを取り除くのが難しい
という問題があり、特開昭51―16358号公報に示
される加熱処理だけで十分満足できる程度にカールを除
去するには、かなりの高温で長時間の処理が必要であ
り、その為、処理後のフイルムの平面性の極度の悪化等
問題のあることがわかってきた。
【0009】本発明の目的は、かかる従来技術の問題点
を解消し、巻きぐせカールの除去が容易であり、かつ平
面性の優れた二軸延伸ポリエチレン―2,6―ナフタレ
ートフイルムからなる写真感光材料用フイルムを提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく更に検討を重ねた結果、固有粘度の違うポ
リエチレン―2,6―ナフタレートよりなる多層構造の
二軸延伸フイルムとし、さらに該フイルムの引張粘弾性
におけるtanδを低くすればよいことを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、ポリエチレン―2,
6―ナフタレートのA層とこれより固有粘度の違うポリ
エチレン―2,6―ナフタレートのB層との積層構造を
とる積層二軸延伸ポリエチレン―2,6―ナフタレート
フイルムであって、A層の固有粘度がB層の固有粘度よ
り大きく、かつこの差が0.03〜0.1であり、そし
てフイルムの0.05Hzでの引張粘弾性による縦方向
のtanδが、80℃において0.08以下であること
を特徴とする写真感光材料用フイルムである。
【0012】本発明におけるポリエチレン―2,6―ナ
フタレートは、ポリエチレン―2,6―ナフタレートホ
モポリマーのみならず、少割合(例えば10モル%以
下、更には5モル%以下)の第三成分で変性されたポリ
エチレン―2,6―ナフタレートコポリマーや少割合
(例えば20重量%以下、更には10重量%以下)の第
三成分を混合したブレンドポリマーも包含する。
【0013】かかるポリエチレン―2,6―ナフタレー
トは基本的には公知であり、また公知の方法で製造する
ことができる。例えばポリエチレン―2,6―ナフタレ
ートは、一般に、2,6―ナフタレンジカルボン酸又は
そのエステル形成性誘導体とエチレングリコール又はそ
のエステル形成性誘導体とを、触媒の存在下で縮重合反
応させることによって製造される。コポリマーを製造す
る場合には、第三成分を縮重合反応が完了するまでの段
階で添加し、反応させるとよく、またブレンドポリマー
を製造する場合には成膜前の段階で第三成分のポリマー
を混合するとよい。
【0014】好適な第三成分としては、二価のエステル
形成性官能基を有する化合物、例えばシュウ酸、アジピ
ン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,7
―ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカル
ボン酸等の如きジカルボン酸またはその低級アルキルエ
ステル;p―オキシ安息香酸、p―オキシエトキシ安息
香酸等の如きオキシカルボン酸またはその低級アルキル
エステル;あるいはプロピレングリコール、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール等の如き二価
アルコール類等を挙げることができる。
【0015】また、ポリエチレン―2,6―ナフタレー
トは、例えば安息香酸、メトキシポリアルキレングリコ
ールなどの一官能性化合物によって末端の水酸基および
/またはカルボキシル基の一部または全部を封鎖したも
のであってもよく、あるいは例えば極く少量のグリセリ
ン、ペンタエリスリトール等の如き三官能以上のエステ
ル形成性化合物で実質的に線状のポリマーが得られる範
囲内で変性されたものでもよい。
【0016】かかるポリエチレン―2,6―ナフタレー
トには、添加剤、例えば安定剤、滑剤、着色剤、難燃剤
等を添加することができる。
【0017】本発明における積層二軸延伸フイルムは固
有粘度の違う2種のポリエチレン―2,6―ナフタレー
トのA,B層よりなる。すなわち、ポリエチレン―2,
6―ナフタレートのA層と、これより固有粘度が0.0
2以上小さいポリエチレン―2,6―ナフタレートのB
層とよりなる。A層のポリエチレン―2,6―ナフタレ
ートの固有粘度は、B層のポリエチレン―2,6―ナフ
タレートの固有粘度より0.02以上大きい。この差は
0.02〜0.2、更には0.03〜0.1、特に0.
04〜0.08であることが好ましい。この固有粘度の
差が0.02未満であると、製膜直後のフイルムとして
十分な製膜カール(後記)特性が得られない。
【0018】なお、本発明で言う固有粘度は、オルソク
ロロフェノールにポリマーを溶解し、35℃にて測定し
た溶液粘度から求める。そして、A層のポリエチレン―
2,6―ナフタレートの固有粘度は、約0.40〜0.
75、更には約0.45〜0.70であることが好まし
い。
【0019】本発明における積層二軸延伸フイルムは、
前記A層、B層からなる積層未延伸フイルムを二軸方向
に延伸し、さらに熱固定することで得られるが、熱固定
処理のフイルムは長手方向(機械軸方向)においてA層
を内側に、B層を外側にしてカール(以下、製膜カール
と呼ぶ)する特性を有する。この製膜カールは、二軸延
伸後の熱固定処理においてA層とB層とに収縮応力の差
が生じることによる。
【0020】前記積層未延伸フイルムは共押出し法で製
造するのが好ましく、また二軸延伸処理、熱固定処理の
方法は従来から知られている方法を用いることができ
る。例えば二軸延伸は逐次二軸延伸法、同時二軸延伸方
のいずれでもよいが、前者がより好ましい。
【0021】前記積層二軸延伸フイルムでのA層とB層
の構成比は特に限定されないが、それぞれが10〜90
重量%を占めていることが好ましい。製膜カールの特性
は、内層ポリマーの固有粘度の差が大きい程、両層の層
厚の差が小さい程、また熱固定温度の差が高い程大きく
なり、所望の製膜カールの特性を得るように、これらの
条件を選択することができる。
【0022】本発明における積層二軸延伸フイルムは、
前記した積層構造をとるほかに、0.05Hzでの引張
粘弾性による縦方向のtanδが、80℃において0.
08以下であることが必要である。このtanδが0.
08を超えると、フイルムについた巻きぐせカールを十
分満足できる程度に除去することができない。
【0023】通常の方法で製膜した二軸延伸ポリエチレ
ン―2,6―ナフタレートフイルムは、上記tanδが
0.10程度であるが、このtanδを0.08以下に
低下させるには、70℃〜150℃、好ましくは80℃
〜130℃でアニーリング処理することが効果的であ
る。アニーリング処理温度が低すぎると十分にカールを
除去することができず、逆に高すぎると、フイルム表面
へのオリゴマー析出が増加し、フイルムの使用に不都合
が生じるだけでなく、フイルム面への転写等が起り易
く、特にフラットネスの悪化が著しく、好ましくない。
【0024】このtanδを低下させるための熱処理方
法としては、二軸延伸、熱固定されたポリエチレン―
2,6―ナフタレートフイルム(原反フイルム)を、一
旦巻き取ることなく、加熱ロールに接触走行させながら
加熱する方法、加熱空気中で走行させながら非接触加熱
する方法、原反フイルムをロールに巻取った状態で加熱
オーブン中に入れてアニーリング処理する方法などが挙
げられるが、tanδを0.08以下にすることができ
れば、その方法は任意であり、特定の方法に限定される
ものではない。
【0025】これらの方法の中でも、特に好ましい方法
として、原反フイルムをロール状に巻き取った状態でオ
ーブン中にて室温から徐々に(例えば24時間かけて)
所定温度まで昇温し、その温度で長時間(例えば24時
間以上)保持した後徐々に(例えば24時間かけて)室
温まで温度を下げる方法などが用いられる。
【0026】本発明における二軸延伸フイルムは、感光
乳剤の均一塗布の観点より、感光乳剤の種類、塗布方法
等によって異なるが、フラットネスが200cm/m幅
以下、さらには150cm/m幅以下であることが好ま
しい。このフラットネスが200cm/m幅より大きく
なると、感光乳剤の均一塗布が難しくなる。
【0027】ここで、フラットネスとは、フイルムロー
ルから取り出したフイルムを水平で平坦な台の上に置い
て、10分間静置後、長さ2mのフイルム表面を観察
し、該フイルム表面に残存する皺(フルート)の長さ
(cm)を計測し、該フルート長の合計をフイルムの幅
(m)で除して求めることができる。
【0028】
【数1】
【0029】通常、前記tanδを低下させるためのア
ニーリング処理を施すと、フラットネスが悪化する傾向
が認められ、特にアニーリング処理が高い程、悪化の程
度が大きくなる。従って、可能な限り低い温度でのアニ
ーリング処理で、カール除去性を得ることが望ましい。
【0030】本発明では、原反フイルムの段階で、巻き
ぐせをつける方向と逆の方向にカール(製膜カール)を
つけている為、上記アニーリング処理に対する負担が少
なく、比較的低い温度のアニーリング処理で十分な巻き
ぐせカール除去性を得ることができる。その結果、アニ
ーリング処理におけるフラットネスの悪化が少なく、写
真用ベースフイルムとして総合的に優れたフイルムが得
れる。
【0031】本発明の写真感光材料フイルムは、特にそ
の製膜カール特性より、B層側を内側にしてパトローネ
内に巻込み、使用するとき、巻きぐせカール除去性に大
きな効果を発現する。A層側を内側にした場合も、巻き
ぐせカール除去性はある程度発現するが、2層構造にし
た効果、すなわち製膜カールが逆に作用するため、B層
側を内側にして巻いた場合程の効果は得られない。
【0032】本発明の写真感光材料用フイルムは、その
使用態様によって適宜の厚みが選択されるが、25〜2
50μm、更には40〜150μmの厚みを有すること
が好ましい。
【0033】本発明の写真感光材料用フイルムは、その
製造法によって制限を受けるものではなく、例えば、二
軸延伸処理は、縦、横の逐次二軸延伸または同時二軸延
伸のいずれでもよい。また、縦、横の二軸延伸後、更に
縦、横方向のいずれかまたは両方向に再延伸してもよ
い。延伸条件は、従来から知られている条件を採用する
ことができ、例えば延伸倍率は2.0〜5.0倍が適当
である。
【0034】本発明のフイルム表面には、感光乳剤層を
はじめとして、各種の薄層を形成せしめ、写真感光材料
とすることができる。これらの薄層の形成には、公知の
手段を用いることができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0036】なお、実施例、比較例におけるtanδ、
カール除去率、カール値およびフラットネスは、次のよ
うにして測定した。
【0037】(1)tanδ セイコー電子工業(株)製熱応力歪測定装置TMA/S
S120Cを用い、下記条件にて測定する。 荷重モード:sin波(荷重変化周波数0.05Hz) 断面積当りの荷重中央値:120g/mm2 断面積当り荷重振幅:90g/mm2 昇温速度:5℃/分 サンプル巾:4mm サンプル長(チャック間):10mm 測定方向:縦方向
【0038】(2)カール除去率 120mm×35mmの大きさのサンプルフイルムを、
直径10mmの巻芯に巻き付け、70℃、30%RHに
て72時間加熱した後、巻芯から解放し、40℃の蒸留
水に15分間浸漬する。次いで50gの荷重をかけ、サ
ンプルを垂直に吊しながら55℃の空気恒温槽で3分間
乾燥する。その後、荷重を取り去り、サンプルを垂直に
吊し、カールが残っている状態の「サンプル長さ」(m
m)を測定し、最初のサンプルの長さ120mmに対す
る割合(%)をもって、カール除去率とする。
【0039】この場合、「サンプル長さ」は、サンプル
が大きくカールして、円〜半円状の場合はその直径と
し、サンプルのカールが小さく、その形が半円に満たな
い場合は弦の長さとする。このカール除去率が高いほ
ど、カールが除去され易いことを示す。
【0040】(3)製膜カール度 製膜された直後のフイルムよりタテ120mm×ヨコ2
4mmの試験片を切り抜き、試験片を垂直に吊し、カー
ルした状態の弦の長さx(mm)を測定し、下記式より
製膜カール度(f:%)を求める。
【0041】
【数2】
【0042】なお、A層側を内側にしたカールを+、B
層側を内側にしたカールを−とする。
【0043】(4)フラットネス フイルムロールから、長さ2mのフイルムサンプルを採
取し、ロールに巻かれていたときにロールの表面側であ
った側を上にして、水平で平坦な台の上に広げる。10
分間静置後、フイルムの全表面を観察し、該表面に残存
する皺(フルート)の長さ(cm)を計測し、その合計
をフイルムの幅(m)で除してフラットネスを算出す
る。
【0044】
【数3】
【0045】
【実施例1および比較例1〜4】それぞれ単独で押出
し、製膜したときのフイルムの固有粘度が表1に表す値
をとるポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルム
(A層,B層)を常法により溶融した後、A層、B層の
厚み構成比が50:50となるように互いに隣接したダ
イから共押出して、A層、B層を積層、融着させ、急冷
固化して積層未延伸フイルムを作成した。
【0046】次いで、該未延伸フイルムを130℃の温
度で縦方向に3.0倍延伸し、引続いてフイルムの幅方
向の両端をステンタークリップにより把持しつつ135
℃の温度で横方向に3.0倍延伸し、更に緊張状態で2
40℃で熱固定し、引続いて把持を解除して緊張状態で
急冷ロールに接触させて急冷し、厚さ75μm二軸延伸
フイルム(親ロール)を得た。
【0047】得られた二軸延伸フイルム(親ロール)は
A層が内側に巻かれており、親ロール巻取直後のフイル
ムの製膜カール値は表1に示す通りであった。
【0048】次いで、該親ロールから、幅500mm、
長さ500mのフイルムを取り出し、親ロールと同様A
層側を内側にして直径165mmの巻芯にロール状に巻
取り、表1に示す条件で加熱オーブン中で加熱処理する
ことにより、アニーリング処理を実施した。
【0049】アニーリング処理後のフイルムのtan
δ、巻きぐせカール除去率、フラットネスを表1に示
す。なお、巻きぐせカール除去率はB層側を内側にして
所定の巻芯(直径10mm)に巻き付け、評価した。
【0050】
【表1】
【0051】以上の結果より明らかなように、本発明の
フイルムはカール除去性とフラットネスが共に優れてお
り、良好である(実施例1)が、単層フイルムの場合、
フラットネスを良好レベルにしようとして、アニーリン
グ温度を下げると十分な巻きぐせカール除去性が得られ
ず(比較例1)、逆にアニーリング温度を上げると巻き
ぐせカール除去性は十分なレベルとなるが、フラットネ
スが悪化する(比較例2)。また、tanδが0.08
よりも高い場合(比較例3,4)は巻きぐせカール除去
性が劣る。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、優れたカール除去性を
有する積層二軸延伸ポリエチレン―2,6―ナフタレー
トフイルムからなる写真感光材料用フイルムを提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 博史 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝人株式会社 相模原研究センター内 (56)参考文献 特開 平4−234039(JP,A) 欧州特許出願公開493008(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/795

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン―2,6―ナフタレート
    のA層とこれより固有粘度の違うポリエチレン―2,6
    ―ナフタレートのB層との積層構造をとる積層二軸延伸
    ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルムであっ
    て、A層の固有粘度がB層の固有粘度より大きく、かつ
    この差が0.03〜0.1であり、そしてフイルムの
    0.05Hzでの引張粘弾性による縦方向のtanδ
    が、80℃において0.08以下であることを特徴とす
    る写真感光材料用フイルム。
  2. 【請求項2】 共押出し法により、ポリエチレン―2,
    6―ナフタレートのA層とこれより固有粘度の違うポリ
    エチレン―2,6―ナフタレートのB層とを積層させた
    請求項1記載の写真感光材料用フイルム。
JP4107093A 1993-03-02 1993-03-02 写真感光材料用フイルム Expired - Fee Related JP3378040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4107093A JP3378040B2 (ja) 1993-03-02 1993-03-02 写真感光材料用フイルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4107093A JP3378040B2 (ja) 1993-03-02 1993-03-02 写真感光材料用フイルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06258766A JPH06258766A (ja) 1994-09-16
JP3378040B2 true JP3378040B2 (ja) 2003-02-17

Family

ID=12598192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4107093A Expired - Fee Related JP3378040B2 (ja) 1993-03-02 1993-03-02 写真感光材料用フイルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3378040B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19630598A1 (de) * 1996-07-31 1998-02-05 Hoechst Ag Mehrschichtige, transparent eingefärbte Platte aus einem kristallisierbaren Thermoplast, Verfahren zu ihrer Herstellung und Verwendung
DE19630817A1 (de) * 1996-07-31 1998-02-05 Hoechst Ag Mehrschichtige, eingefärbte Platte aus einem kristallisierbaren Thermoplast, Verfahren zu ihrer Herstellung und Verwendung
DE19642287A1 (de) * 1996-10-14 1998-04-30 Hoechst Ag Mehrschichtige Platte aus einem kristallisierbaren Thermoplast, ein daraus herstellbarer, kristallisierter Formkörper sowie dessen Verwendung

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06258766A (ja) 1994-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08134194A (ja) 共重合ポリエチレンナフタレートフイルム
JP3378040B2 (ja) 写真感光材料用フイルム
KR100240740B1 (ko) 사진 필름용 적층 베이스 필름
JP3318230B2 (ja) ポリエチレンナフタレート共重合体からなる写真フイルム用ベースフイルム
EP0922726B1 (en) Biaxially oriented polyethylene naphthalate copolymer film
JPH08164558A (ja) ポリエステルフィルム
JP3236106B2 (ja) 写真感光材料用フイルム
JPH08244111A (ja) ポリエステルフィルムおよびその製造方法
JP3236104B2 (ja) 写真感光材料用フイルム
JP3627190B2 (ja) ポリエステルフィルムおよび写真感光材料
JPH0892390A (ja) 写真用ポリエステルフィルム
JP3244897B2 (ja) 写真感光材料用フイルム
JP2002178400A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP3478667B2 (ja) 写真フィルム用ベースフィルム
JP2002018947A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法
JP2889376B2 (ja) 写真フィルム用積層ベースフィルム
JPH0531804A (ja) ポリエステルフイルム
JP2002018946A (ja) 易接着性二軸配向ポリエステルフィルム及びその製造方法
JPH08134231A (ja) ポリエチレンナフタレートフィルムおよびその製造方法
JP4229682B2 (ja) ポリエステルフィルム及びその製造方法
JP3242832B2 (ja) 写真フィルム用ベースフィルム
JP4495815B2 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JPH07301884A (ja) 写真フイルム用ベースフイルム
JP2001072780A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JPH07287343A (ja) 写真フイルム用ベースフイルム

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071206

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081206

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees