JP3377294B2 - 基板表面処理方法及び装置 - Google Patents
基板表面処理方法及び装置Info
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Description
置、特に、有機物が付着した基板(例えば、半導体ウエ
ハ、半導体基板、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示
素子用ガラス基板)から前記有機物を除去するための表
面処理方法及び装置に関する。
注入されたレジストの剥離を行うために、O2 プラズマ
照射によるドライアッシングが採用されている。しか
し、プラズマ照射によりレジスト剥離を行うと、基板に
ダメージを与えたり、あるいは、レジスト中の金属不純
物で基板を汚染したりするなどの問題が生じる。
水硫酸(SO3 )蒸気と水蒸気との混合により生成する
高温硫酸蒸気でウエハを表面処理し、その後、ウエハを
高純度水蒸気により洗浄することにより、ウエハ表面に
付着している有機汚染物を除去する方法が開示されてい
る。硫酸によるレジスト剥離方法によれば、基板にダメ
ージを与えず、また金属不純物による汚染の問題も解消
される。
エハ表面に接すると、硫酸蒸気よりも低温のウエハ表面
で凝縮熱を奪われ、硫酸蒸気とほぼ等しい温度の硫酸が
ウエハ表面に凝縮する。この高温の硫酸により、ウエハ
表面に付着している有機物が脱水され(O原子とH原子
が1:2の比率で奪われ)、炭化分解される。この反応
によりコロイド状に炭化分解された有機物は、ウエハ表
面を流れ落ちる硫酸とともにウエハ表面から除去され
る。
入されたレジストに適用するのは困難である。前記従来
技術によれば、レジストの表層が硬化しているため、レ
ジストがコロイドに分解されるまで比較的時間がかか
る。処理時間が長いと、ウエハは、高温硫酸蒸気中に長
時間さらされ、かつ表面で硫酸蒸気が凝縮することによ
り昇温する。ウエハの温度が高くなると、一旦凝縮した
硫酸が蒸発してウエハ表面が乾燥する。ウエハ表面が乾
燥すると、レジスト剥離が進行しない上、一旦硫酸中に
分散したコロイドがパーティクルとなってウエハ表面に
再付着する。このパーティクルは高純度水蒸気による洗
浄でも除去されない。
硫酸と水蒸気との混合蒸気により基板を表面処理した
後、処理槽内に純水を供給してオーバーフローさせなが
ら基板全体を純水中に浸漬することにより、基板表面に
付着した金属不純物や有機不純物を除去する装置が示さ
れている。しかし、高温硫酸蒸気を用いた脱水処理によ
り基板表面に残存するパーティクルは、純水中への浸漬
だけでは充分除去されない。
する課題は、高濃度にイオンが注入されたレジストを良
好に除去できるようにすることにある。本発明が解決し
ようとする別の課題は、簡素な構成で、高濃度にイオン
が注入されたレジストを良好に除去できるようにするこ
とにある。
発明の基板処理方法は、混合蒸気生成工程と、脱水分解
工程と、酸化分解工程とを含んでいる。前記混合蒸気生
成工程は、有機物が付着した基板を収納して処理を行う
チャンバー内において無水硫酸と水蒸気とを混合させて
混合蒸気を生成する工程である。前記脱水分解工程は、
チャンバー内において基板表面を前記混合蒸気に接触さ
せて、前記有機物を脱水分解する工程である。前記酸化
分解工程は、前記有機物の脱水生成物が付着した基板表
面を酸化性液体に接触させて、前記脱水生成物を酸化分
解する工程である。 (2)請求項2に係る本発明の基板表面処理装置は、有
機物が付着した基板の表面から前記有機物を除去する装
置である。この装置は、前記基板を収納するチャンバー
と、蒸気供給部と、酸化性液体供給部とを備えている。
基板の表面を無水硫酸蒸気と水蒸気との混合蒸気に接触
させて前記有機物を脱水分解するため、無水硫酸蒸気と
水蒸気とをそれぞれ別個に前記チャンバー内に供給す
る。前記酸化性液体供給部は、前記有機物の脱水生成物
が付着した基板表面を酸化性液体に接触させて前記脱水
生成物を酸化分解するため、前記チャンバー内に酸化性
液体を供給する。
では、前記基板を水洗するため、前記チャンバーに純水
を供給する純水供給部をさらに備えている。請求項4に
係る本発明の基板表面処理装置では、前記チャンバー
は、前記酸化性液体供給部からの酸化性液体に前記基板
が浸漬されるように前記酸化性液体を貯留する表面処理
槽と、前記表面処理槽からオーバーフローした前記酸化
性液体を受けるオーバーフロー槽とを有しており、ま
た、前記酸化性液体供給部は、前記オーバーフロー槽か
ら前記表面処理槽に前記酸化性液体を戻す循環手段を有
している。
法では、まず、混合蒸気生成工程で、有機物が付着した
基板を収納して処理を行うチャンバー内において無水硫
酸と水蒸気とを混合させて混合蒸気を生成する。次に、
脱水分解工程で、チャンバー内において基板表面を前記
混合蒸気に接触させ、前記有機物を脱水分解し炭化す
る。次に酸化分解工程で、前記有機物の脱水生成物が付
着した基板表面を酸化性液体に接触させて、前記脱水生
成物を酸化分解する。これにより、ドライアッシングに
よる場合に問題となる基板ダメージ及び金属不純物汚染
の問題を回避しつつ、高濃度にイオンが注入されたレジ
ストを良好に除去できるようになる。特に、チャンバー
内で無水硫酸と水蒸気との混合を行うので、硫酸蒸気を
生成するときの反応熱を有効に利用することができる。 (2)請求項2に係る本発明の基板表面処理装置では、
有機物が付着した基板を収納したチャンバーに、まず蒸
気供給部が、無水硫酸蒸気と水蒸気とをそれぞれ別個に
供給する。これにより、チャンバー内で無水硫酸蒸気と
水蒸気との混合蒸気が生成され、この生成された混合蒸
気が基板の表面に接触し、有機物が脱水分解される。そ
して、酸化性液体供給部が、チャンバーに酸化性液体を
供給する。これにより、基板表面に付着した有機物の脱
水生成物が、酸化性液体により酸化分解される。この結
果、簡素な構成で、高濃度にイオンが注入されたレジス
トを良好に除去できるようになる。
では、前記基板を水洗するため、前記チャンバーに純水
を供給する純水供給部をさらに備えているので、レジス
ト除去と純水洗浄とが同一のチャンバーで行えるため、
これらの処理用の装置の占有面積を抑制できる。請求項
4に係る本発明の基板表面処理装置では、前記チャンバ
ーが、前記酸化性液体供給部からの酸化性液体に前記基
板が浸漬されるように前記酸化性液体を貯留する表面処
理槽と、前記表面処理槽からオーバーフローした前記酸
化性液体を受けるオーバーフロー槽とを有しており、ま
た、前記酸化性液体供給部が、前記オーバーフロー槽か
ら前記表面処理槽に前記酸化性液体を戻す循環手段を有
しているため、酸化性液体を循環して使用できるように
なるので、酸化性液体の消費量を低減できる。
板表面処理装置は、多数枚の基板Wを収納するチャンバ
ー1と、無水硫酸蒸気と水蒸気との混合蒸気をチャンバ
ー1内に供給する複数本の配管2,3と、チャンバー1
内に硫酸と過酸化水素水との混合液を供給する酸化性液
体供給部4とを主として備えている。この装置のうち、
脱水分解工程で用いる蒸気または酸化分解工程で用いる
酸化性液体が接触する面は、石英、またはPFA(テト
ラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体)などのフッ素樹脂から構成されており、
当該蒸気や酸化性液体によっては侵食されにくくなって
いる。
5と、チャンバー本体5内に配置された表面処理槽6と
を有している。表面処理槽6は、石英製であり、その側
壁がチャンバー本体1の側壁よりも低くなっている。そ
の結果、表面処理槽6の側壁上端が堰7を構成してい
る。堰7の外側は、オーバーフロー槽9となっている。
表面処理槽6内には、立てられた多数枚の基板Wを収納
するカセットCが配置されるようになっている(図2参
照)。表面処理槽6内にカセットCが配置された状態
で、基板Wの上端は堰7よりも低い位置に配置されるよ
うに、前記堰7の高さが設定されている。表面処理槽6
の下端部にはメッシュ8が配置されており、下方から供
給される液が槽6の上方へと移行し得るようになってい
る。
0が開口している。排気管10は図示しない排気処理部
に連通している。表面処理槽6の下端とオーバーフロー
槽9の下端とには、ドレイン管11が開口している。ド
レイン管11には、バルブ12,13が設けられてい
る。またドレイン管11の下端は、図示しない廃液処理
施設に連通している。
供給部4の供給配管53の一端が開口している。供給配
管53の他端は、加熱機能付き混合器14を介して、所
定範囲の混合比に調整された硫酸H2SO4及び過酸化水
素水H2O2の混合液の貯留槽15に接続されている。供
給配管53にはさらに加熱機能付き混合器14と貯留槽
15との間にポンプ19およびバルブ16がこの順に配
置されており、一方加熱機能付き混合器14の手前には
バルブ17が設けられている。
理槽6内に純水を供給する純水供給配管20の一端が開
口している。純水供給配管20の途中にはバルブ42及
びポンプ43が配置されており、純水供給配管20の他
端は純水供給源に接続されている。オーバーフロー槽9
の下端には、又、循環配管18の一端が開口しており、
他端がポンプ19およびバルブ16の間の供給配管53
に接続されている。さらに、循環配管18の途中にはバ
ルブ54が設けられている。
用の貯留槽と過酸化水素水H2 O2用の貯留槽とを別々
に設け、それぞれの貯留槽を加熱機能付き混合器14に
配管接続し、加熱機能付き混合器14から両者の混合液
を表面処理槽6に供給するようにしても良い。前記配管
2,3は、石英製であり、メッシュ8の直上に水平方向
かつ互いに平行に配置されている。また、2種類の配管
2,3は交互に配置されている。一方の配管2には、供
給された無水硫酸蒸気を上方に吹き出すための多数のノ
ズル(図示略)が設けられている。また、他方の配管3
には、供給された水蒸気を上方に吹き出すための多数の
ノズル(図示略)が設けられている。
は、チャンバー1側から順に、フィルター21、逆止弁
22、電磁弁23、流量調整弁24及びON/OFF弁
25が設けられており、配管2の先端には無水硫酸ボン
ベ26が接続されている。また、温度センサー27が配
管2及びボンベ26に設けられており、圧力計28が配
管2に設けられている。ボンベ26には、加熱用のヒー
ター29も設けられている。
ら順に、フィルター31、逆止弁32、電磁弁33、流
量調整弁34及びON/OFF弁35が設けられてお
り、配管3の先端には純水ボンベ36が接続されてい
る。また、温度センサー37が配管3及びボンベ36に
設けられており、圧力計38が配管3に設けられてい
る。ボンベ36には、加熱用のヒーター39も設けられ
ている。
4,34とON/OFF弁25,35との間には、パー
ジ用の窒素ガスを供給するため、窒素ガス源40がON
/OFF弁41を介して接続されている。次に、上述の
実施例を用いて、本発明の一実施例としての基板表面処
理方法を説明する。
(たとえば、25〜50枚)収納した状態で、カセット
Cをチャンバー1内に図1及び図2に示すように配置す
る。このとき、基板W全体が表面処理槽6の堰7よりも
下側に位置する。次に、ON/OFF弁25,35及び
電磁弁23,33を開き、SO3 蒸気とH2 O蒸気を適
切な比で表面処理槽6内に導入する。なお、両ボンベ2
6,36は、予めヒータ29、39により加熱されてお
り、ボンベ26からはSO3 の蒸気が、ボンベ36から
は水蒸気が発生し、表面処理槽6内に導入される。蒸気
温度は、温度センサー27,37及びヒーター29,3
9によって適切な範囲に制御される。また流量は、流量
調整弁24,34により適切な値に制御される。
されたSO3 蒸気とH2 O蒸気とは混合状態となって、
昇温した硫酸蒸気が生成する。その混合蒸気によって基
板W上の有機物が脱水される。この混合蒸気は、有機物
を除去するのに特に有効であり、高濃度にイオン注入さ
れたレジストの除去に好適である。無水硫酸と水蒸気と
の混合は、硫酸蒸気を生成するときの反応熱を利用して
硫酸蒸気を昇温させるという点から、チャンバー1内で
行うのが好ましい。水蒸気の無水硫酸に対する圧力比
は、たとえば、0.25〜1.0:1であり、好ましく
は0.5〜1.0:1である。前記範囲を上または下に
外れると、混合蒸気の温度が低すぎて脱水反応の進行が
遅くなるおそれがある。無水硫酸蒸気と水蒸気との混合
比は、各配管2,3の流量を流量調整弁24,34で調
節することで設定され得る。
0℃、好ましくは200〜300℃である。この高温の
蒸気は、5〜10分間といった比較的短時間で高濃度に
イオン注入されたレジストなどの有機物を炭化分解す
る。蒸気温度が150℃未満であれば、有機物の脱水炭
化が不充分となるおそれがある。また、350℃を越え
ると、凝縮した液体硫酸が蒸発して基板表面が乾燥し、
脱水炭化が充分に行われないおそれがある。
気と水蒸気を100〜200℃に加熱してチャンバー1
内に供給することにより生成する。無水硫酸蒸気及び水
蒸気の温度がそれぞれ100℃未満であると、混合蒸気
の温度が低くなりすぎる。一方、200℃を越えると、
硫酸蒸気の温度が350℃を越える。この脱水分解工程
では、反応熱により昇温した蒸気が基板に熱を奪われ、
蒸気とほぼ等しい温度の硫酸が基板表面に凝縮する。こ
の高温の硫酸により有機物は脱水(O原子とH原子が
1:2のモル比で奪われる)され、炭化分解される。脱
水分解工程での反応は、たとえば、次式で表される。
有機物を完全に除去するのではなく、脱水生成物が基板
表面に付着した状態となるだけである。すなわち、この
脱水分解工程は、後続の酸化分解を行いやすくするため
に、有機物を低分子量化するために行われる。
せた後、SO3 蒸気とH2 O蒸気の供給を停止する。次
に、窒素ガス源40からパージガスをチャンバー1内に
供給するとともに、排気管10を通じてチャンバー1内
の排気を行う。また、バルブ12,13を開けて、表面
処理槽6及びオーバーフロー槽9内に溜まった液体を排
出する。排出動作が完了すれば、窒素ガスの供給を停止
し、またバルブ12,13を閉じる。
閉め、混合器14を動作させて、硫酸及び過酸化水素の
混合液を表面処理槽6内に供給する。このとき、硫酸及
び過酸化水素水の混合液の温度は混合器14により所定
範囲に制御される。供給された酸化性液体は表面処理槽
6内に溜まり、基板W全体を浸し、やがて表面処理槽6
からオーバーフローする。オーバーフローした酸化性液
体はオーバーフロー槽9に溜まる。酸化性液体がオーバ
ーフロー槽9にある程度溜まれば、バルブ16を閉めか
つバルブ54を開ける。これにより、新たな液の供給は
停止し、液の循環が始まる。この酸化性液体により、基
板W表面に付着した脱水生成物の有機炭素は炭酸ガスに
分解される。
高濃度にイオン注入されたレジスト残渣を完全に酸化分
解するという点から、たとえば100/1〜3/1であ
り、好ましくは10/1〜3/1であり、より好ましく
は5/1〜3/1である。前記範囲を上または下に外れ
ると、脱水生成物の有機炭素が二酸化炭素に充分分解さ
れなくなる。
ば、100〜150℃、好ましくは130〜150℃の
温度で表面処理槽6内に供給される。混合液の温度が1
00℃未満だと、酸化分解力が弱く、脱水炭化物を酸化
分解するのに長時間を要することになる。また、150
℃を越えると、酸化性物質が不安定になって基板表面に
有機物が残存するおそれがある。
の硬化層を脱水分解工程で分解しているので、脱水生成
物は酸化性液体により容易に炭酸ガスと水に酸化分解さ
れる。酸化分解工程での反応は、たとえば、次式で表さ
れる。 H2 SO4 +H2 O2 → H2 SO5 (カロー酸)+H2 O CX HY-2nOZ-n (固)+H2 SO5 → xCO2 ↑+H2 SO4 水溶液 酸化性液体の循環は、基板W表面から脱水炭化物が完全
に脱離するのに充分な時間行われる。その後、ポンプ1
9を停止し、バルブ17を閉じる。そして、バルブ1
2,13を開け、チャンバー1から酸化性液体を排出す
る。
行う。まず、バルブ12を開け、バルブ13を閉じる。
そして、バルブ42を開け、ポンプ43を駆動すること
で、表面処理槽6内に純水を供給する。供給された純水
は、表面処理槽6内に溜まり、基板W全体を浸し、やが
て堰7を越えて表面処理槽6からオーバーフローする。
オーバーフローした水は、オーバーフロー槽9からドレ
イン管11を通じて排出される。水洗が終了すれば、ポ
ンプ43の運転を停止し、バルブ42を閉じて純水の供
給を停止する。そして、バルブ13を開けて、表面処理
槽6内の水を排出する。
出し、乾燥させる。乾燥工程では、水洗された基板Wを
カセットCごと、窒素置換された乾燥室に入れて加熱す
る。 実験例 (実験例1〜5及び比較例1〜2)表面処理された基板
Wとして、高濃度にイオン注入されたレジスト付きウエ
ハとイオン注入されていないレジスト付きウエハとを用
いた。高濃度にイオン注入されたレジストは40keV
で注入量1×1016cm-2のものであり、イオン注入され
ていないレジストは180℃で2分間焼き付けたもので
あった。
を行った。蒸気源であるSO3 (液体)、H2 O(液
体)として、それぞれ、容量7500mlのステンレスボ
ンベ26,36に充填されたものを用いた。また、ヒー
ター29,39として、ボンベ外壁面に貼り着けられた
シリコンラバーヒーターを用いた。これにより、SO3
を充填したボンベ26を70〜90℃に、H2 Oを充填
したボンベ36を130〜180℃に加熱した。
ージを行った。さらに、実験例1〜5では酸化分解工程
→水洗工程→乾燥工程を行い、比較例1〜2では水洗工
程→乾燥工程を行った。乾燥されたウエハ表面のレジス
ト残りを肉眼で観察した。各例の実験条件及び結果を以
下に示す。 A.実験例1 〔脱水分解工程〕 混合比:SO3 蒸気1.5kgf/cm2 (150℃)/H
2 O蒸気1.5kgf/cm2 (150℃) 処理時間:5分 〔酸化分解工程〕 混合比:硫酸/過酸化水素=4/1(容積比、温度12
0〜140℃) 処理時間:5分 〔結果〕 高濃度にイオン注入されたレジストの脱水残渣だけでな
く、イオン注入されていないレジストの脱水残渣も完全
に除去された。 B.実験例2 〔脱水分解工程〕 実験例1と同じ。 〔酸化分解工程〕 混合比:硫酸/過酸化水素=4/1(容積比、温度12
0〜140℃) 処理時間:5分 〔結果〕 高濃度にイオン注入されたレジストの脱水残渣だけでな
く、イオン注入されていないレジストの脱水残渣も完全
に除去された。 C.実験例3 〔脱水分解工程〕 混合比:SO3 蒸気1.5kgf/cm2 (200℃)/H
2 O蒸気0.5kgf/cm2 (200℃) 処理時間:4分 〔酸化分解工程〕 混合比:硫酸/過酸化水素=4/1(容積比、温度14
0℃) 処理時間:5分 〔結果〕 高濃度にイオン注入されたレジストの脱水残渣だけでな
く、イオン注入されていないレジストの脱水残渣も完全
に除去された。 D.実験例4 〔脱水分解工程〕 混合比:SO3 蒸気1.5kgf/cm2 (200℃)/H
2 O蒸気0.5kgf/cm2 (200℃) 処理時間:10分 (処理室加熱なし、オゾン添加なし) 〔酸化分解工程〕 混合比:硫酸/過酸化水素=5/1(容積比、温度14
0℃) 処理時間:5分 〔結果〕 高濃度にイオン注入されたレジストの脱水残渣だけでな
く、イオン注入されていないレジストの脱水残渣も完全
に除去された。 E.実験例5 〔脱水分解工程〕 混合比:SO3 蒸気2.0kgf/cm2 (200℃)/H
2 O蒸気1.5kgf/cm2 (200℃) 処理時間:10分 〔酸化分解工程〕 混合比:硫酸/過酸化水素=10/1(容積比、温度1
40℃) 処理時間:10分 〔結果〕 高濃度にイオン注入されたレジストの脱水残渣だけでな
く、イオン注入されていないレジストの脱水残渣も完全
に除去された。 F.比較例1 〔脱水分解工程〕 混合比:SO3 蒸気2.0kgf/cm2 (200℃)/H
2 O蒸気1.5kgf/cm2 (200℃) 処理時間:5分 〔酸化分解工程〕 無し 〔結果〕 イオン注入されていないレジスト付きウエハ及び高濃度
にイオン注入されたレジスト付きウエハには共に表面に
黒く炭化したレジストが残っており、水洗では除去でき
なかった。 G.比較例2 〔脱水分解工程〕 混合比:SO3 蒸気2.0kgf/cm2 (200℃)/H
2 O蒸気1.5kgf/cm2 (200℃) 処理時間:10分 〔酸化分解工程〕 無し 〔結果〕 イオン注入されていないレジスト付きウエハ及び高濃度
にイオン注入されたレジスト付きウエハには共に表面に
黒く炭化したレジストが残っており、水洗では除去でき
なかった。他の実施例 a)無水硫酸蒸気と水蒸気の各温度は、表面処理槽内に
入るときまでに上記好適な範囲内に設定されていれば良
い。たとえば、無水硫酸蒸気と水蒸気を噴出させるノズ
ルに設けた加熱用ヒータや、供給源から噴出ノズルまで
の管路の外表面に巻きつけたケーブルヒータなどで温度
設定を行うことができる。 b)本発明で使用される酸化性液体は、混合蒸気で脱
水、炭化分解された有機物を酸化することができる液体
であれば特に限定はない。ただし、混合蒸気と構成元素
が同じである方が好ましいという点からは、無水硫酸と
水の混合蒸気を用いる場合には、硫酸と過酸化水素の混
合液が好ましい。 c)水洗工程を別の装置で行ってもよい。この場合に
は、酸化分解工程の後、基板Wをチャンバー1から取り
出し、別の槽で純水により水洗し、乾燥させる。
ば、ドライアッシングによる場合に問題となる基板ダメ
ージ及び金属不純物汚染の問題を回避しつつ、高濃度に
イオンが注入されたレジストを良好に除去できるように
なる。 (2)請求項2に係る本発明の基板表面処理装置によれ
ば、簡素な構成で、高濃度にイオンが注入されたレジス
トを良好に除去できるようになる。
では、前記基板を水洗するため、前記チャンバーに純水
を供給する純水供給部をさらに備えているので、レジス
ト除去と純水洗浄とが同一のチャンバーで行えるため、
これらの処理用の装置の占有面積を抑制できる。請求項
4に係る本発明の基板表面処理装置では、前記チャンバ
ーが、前記酸化性液体供給部からの酸化性液体に前記基
板が浸漬されるように前記酸化性液体を貯留する表面処
理槽と、前記表面処理槽からオーバーフローした前記酸
化性液体を受けるオーバーフロー槽とを有しており、ま
た、前記酸化性液体供給部が、前記オーバーフロー槽か
ら前記表面処理槽に前記酸化性液体を戻す循環手段を有
しているため、酸化性液体を循環して使用できるので、
酸化性液体の消費量を低減できる。
概略図。
Claims (4)
- 【請求項1】有機物が付着した基板を収納して処理を行
うチャンバー内において無水硫酸と水蒸気とを混合させ
て混合蒸気を生成する混合蒸気生成工程と、 前記チャンバー内において基板表面を前記 混合蒸気に接
触させて、前記有機物を脱水分解する脱水分解工程と、 前記有機物の脱水生成物が付着した基板表面を酸化性液
体に接触させて、前記脱水生成物を酸化分解する酸化分
解工程と、 を含む基板表面処理方法。 - 【請求項2】有機物が付着した基板の表面から前記有機
物を除去する基板表面処理装置であって、 前記基板を収納するチャンバーと、 前記有機物が付着した基板の表面を無水硫酸蒸気と水蒸
気との混合蒸気に接触させて前記有機物を脱水分解する
ため、無水硫酸蒸気と水蒸気とをそれぞれ別個に前記チ
ャンバー内に供給する蒸気供給部と、 前記有機物の脱水生成物が付着した基板表面を酸化性液
体に接触させて前記脱水生成物を酸化分解するため、前
記チャンバー内に酸化性液体を供給する酸化性液体供給
部と、 を備えた基板表面処理装置。 - 【請求項3】前記基板を水洗するため、前記チャンバー
に純水を供給する純水供給部をさらに備えた、請求項2
に記載の基板表面処理装置。 - 【請求項4】前記チャンバーは、前記酸化性液体供給部
からの酸化性液体に前記基板が浸漬されるように前記酸
化性液体を貯留する表面処理槽と、前記表面処理槽から
オーバーフローした前記酸化性液体を受けるオーバーフ
ロー槽とを有しており、 前記酸化性液体供給部は、前記オーバーフロー槽から前
記表面処理槽に前記酸化性液体を戻す循環手段を有して
いる、請求項2又は3に記載の基板表面処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12282994A JP3377294B2 (ja) | 1994-06-03 | 1994-06-03 | 基板表面処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12282994A JP3377294B2 (ja) | 1994-06-03 | 1994-06-03 | 基板表面処理方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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