JP3375538B2 - 吸収式冷却装置 - Google Patents

吸収式冷却装置

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JP3375538B2
JP3375538B2 JP06849898A JP6849898A JP3375538B2 JP 3375538 B2 JP3375538 B2 JP 3375538B2 JP 06849898 A JP06849898 A JP 06849898A JP 6849898 A JP6849898 A JP 6849898A JP 3375538 B2 JP3375538 B2 JP 3375538B2
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    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収式冷凍サイク
ルを用いた冷却装置に関するもので、特に吸収器の組付
け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収器は、蒸発器で蒸発した気化冷媒を
吸収液に吸収させるものである。吸収器内では、気化冷
媒が吸収液に吸収される際に吸収熱が発生する。吸収熱
によって吸収器内の温度が上昇すると、吸収効率が低下
するため、冷却水によって吸収熱を取り除くように設け
られている。具体的な吸収器の構造は、気化冷媒雰囲気
中において、上下方向に多数巻かれたコイル状を呈する
吸収器コイルを配置し、その内部に冷却水を流す。そし
て、吸収器コイルの上方に吸収液散布具を配置し、そこ
から吸収器コイルに向けて高濃度の吸収液を散布するも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】吸収器コイルに散布さ
れた吸収液は吸収器コイルの表面を伝わって、下方の吸
収器コイルに滴下する。この滴下の際に、滴下した吸収
液が吸収器コイル上で拡散し、吸収器コイルの表面を伝
わって、下方の吸収器コイルに滴下し、上記を繰り返し
て下方へ向かう。
【0004】このように、吸収器コイルでは、吸収液が
表面を伝わって下方に向かう際に、吸収液が吸収器コイ
ル上に滴下して拡散されて広範囲に広がるのを利用して
いる。このため、吸収器コイルの巻き間隔を適切な範囲
内にしておく必要がある。しかし、吸収器コイルの内部
は、冷却水が流れているため重く、単に吸収器コイルを
吸収器内に置いて設置するのみでは、自重によって下方
に撓んで、上記巻き間隔が維持できない不具合が生じ
る。
【0005】また、上記の撓みを防止するために、吸収
器コイルの上下方向の中間部位に、例えば針金等を水平
方向に渡すように設け、この水平方向に延びる針金の上
に吸収器コイルの途中を載せて、吸収器コイルの中間を
支えることが考えられる。しかしながら、吸収器コイル
から下方の吸収器コイルに滴下すべきはずの吸収液が針
金を伝わって横方向に流れ、気化冷媒の吸収に寄与する
ことなく吸収器の底に落下する不具合があった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、上下方向に巻かれた状態で配置さ
れた吸収器コイルの巻き間隔を適切な範囲内に支持する
とともに、コイル支持部材による吸収液の横方向の流れ
を阻止し、確実に下方のコイルに吸収液を滴下すること
のできる吸収式冷却装置の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の吸収式冷却装置
は、上記の目的を達成するために、次の技術的手段を採
用した。 〔請求項1の手段〕吸収式冷却装置は、吸収液を加熱す
る加熱手段と、前記加熱手段で加熱された吸収液の一部
を気化させる再生器、この再生器で発生した気化冷媒を
冷却して液化する凝縮器、この凝縮器で液化した液化冷
媒を低圧下で蒸発させて熱媒体を冷却する蒸発器、この
蒸発器で蒸発した気化冷媒を吸収液に吸収させる吸収
器、この吸収器内で気化冷媒を吸収した吸収液を前記再
生器へ圧送する溶液ポンプを備える吸収式冷凍サイクル
と、を具備する。
【0008】前記吸収器は、上下方向に多数巻かれたコ
イル状を呈し、内部を冷却水が流れる吸収器コイルと、
高濃度の吸収液を前記吸収器コイルに向けて散布する吸
収液散布具と、前記吸収器コイルの上下方向の中間部位
に水平方向に延びて配置され、前記吸収器コイルの途中
を載せて支持する複数のコイル支持体と、を備える。そ
して、このコイル支持体は、前記吸収器コイルが載せら
れる部分に下方に突出する突出部を備えることを特徴と
する。
【0009】〔請求項2の手段〕請求項1の吸収式冷却
装置において、前記コイル支持体は、前記吸収器コイル
の内側に配置される支持内筒と、前記吸収器コイルの外
側に配置される支持外柱とに架け渡されるものであり、
前記支持内筒と前記支持外柱は、リング状を呈したコイ
ルテンプレートの上に組付けられるものであり、前記吸
収器は、前記コイルテンプレートの上に前記支持内筒、
前記吸収器コイル、前記支持外柱および前記コイル支持
体を装着して組付けられることを特徴とする。
【0010】
【作用および発明の効果】
〔請求項1の作用および効果〕吸収器の吸収器コイル
は、上下方向の中間部位において、水平方向に延びて配
置されたコイル支持体によって支持されるため、吸収液
コイルが自重によって下方に撓もうとしても、この撓み
はコイル支持体によって阻止される。このため、吸収器
コイルの巻き間隔が適切な範囲内に保たれ、吸収器コイ
ルから滴下した吸収液が、下の吸収器コイルに当たって
常に広い範囲に拡散され、長期に亘って高い吸収効率を
得ることができる。
【0011】また、吸収器コイルを支えるコイル支持体
は、吸収器コイルが載せられる部分に下方に突出する突
出部が設けられたことにより、コイル支持体に触れた吸
収液は、突出部から下方へ滴下する。つまり、コイル支
持部材に触れた吸収液がコイル支持体に沿って水平方向
へ流れるのが阻止され、コイル支持部材に触れた吸収液
を下方の吸収器コイルに確実に滴下することができる。
【0012】〔請求項2の作用および効果〕コイルテン
プレートの上に支持内筒、吸収器コイル、支持外柱およ
びコイル支持体を装着することにより吸収器が組付けら
れる。このような組付けを行うことで、支持内筒と支持
外柱との間隔が決まり、吸収器コイルがコイル支持体に
よって容易に組付けられ、作業性が良い。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、実
施例および変形例に基づいて説明する。 〔実施例の構成〕この実施例は、本発明の吸収式冷却装
置を空調装置に適用したもので、図1ないし図4を用い
て説明する。なお、図4は本実施例の空調装置の概略構
成図である。
【0014】(空調装置1の概略説明)本実施例に示す
空調装置1は、家庭用等に使用される比較的小型なもの
で、室外に配置される室外機Aと、室内に配置される室
内空調機Bとを備える。室外機Aは、吸収液(本実施例
では臭化リチウム水溶液)を加熱する加熱手段2と、室
内空調に用いられる冷温水(室内を冷暖房するための熱
媒体、本実施例では水)を冷却あるいは加熱する2重効
用型の吸収式冷凍サイクル3と、この吸収式冷凍サイク
ル3内で主に気化冷媒(本実施例では水蒸気)を冷やす
ために用いられる冷却水を冷却する冷却塔4とを備え
る。なお、空調装置1に搭載される各電気機能部品は、
室外機Aに配置された制御装置5によって制御される。
【0015】(加熱手段2の説明)本実施例の加熱手段
2は、燃料であるガスを燃焼して熱を発生させ、発生し
た熱によって吸収液を加熱するガス燃焼装置で、ガスの
燃焼を行うガスバーナ11、このガスバーナ11へガス
の供給を行うガス供給管12、ガスバーナ11へ燃焼用
の空気を供給する燃焼ファン13等から構成される。な
お、ガス供給管12には、ガス供給管12の開閉を行う
ガス開閉弁12aと、ガスの供給量を調節することで燃
焼量を調節するガス量調節弁12bとが設けられてい
る。そして、ガスバーナ11のガス燃焼で得られた熱
で、吸収式冷凍サイクル3の沸騰器14を加熱し、沸騰
器14内に供給された低濃度吸収液(以下、低液)を加
熱する。
【0016】(吸収式冷凍サイクル3の説明)吸収式冷
凍サイクル3は、加熱手段2によって加熱される沸騰器
14を備え、この沸騰器14内に供給された低液が加熱
されることによって低液に含まれる冷媒(水)を気化
(蒸発)させて中濃度吸収液(以下、中液)にする高温
再生器15と、この高温再生器15内の気化冷媒の凝縮
熱を利用して、高温再生器15側から圧力差を利用して
供給される中液を加熱し、中液に含まれる冷媒を気化さ
せて中液を高濃度吸収液(以下、高液)にする低温再生
器16と、高温再生器15および低温再生器16からの
気化冷媒(水蒸気)を冷却して液化する凝縮器17と、
この凝縮器17で液化した液化冷媒(水)を真空に近い
圧力下で蒸発させる蒸発器18と、この蒸発器18で蒸
発した気化冷媒を低温再生器16で得られた高液に吸収
させる吸収器19と、この吸収器19内で気化冷媒を吸
収した低液を沸騰器14へ圧送する溶液ポンプ20とか
ら構成される。
【0017】(高温再生器15の説明)高温再生器15
は、加熱手段2によって低液を加熱する上述の沸騰器1
4、およびこの沸騰器14から上方へ延びる沸騰筒21
を備える。この沸騰筒21の内側には、上方に開口する
中液カップ23が配置されており、沸騰筒21で沸騰し
て沸騰筒21内に吹き上がった低液は、一部冷媒が蒸発
した中液となって中液カップ23内に落下する。つま
り、中液カップ23内には、中液が流れ込む。沸騰筒2
1内で蒸発した気化冷媒は、沸騰筒21から円筒容器形
状の高温再生容器22内に吹き出る。この高温再生容器
22内に吹き出た高温の気化冷媒は、高温再生容器22
の壁によって、低温再生器16内の中液の蒸発時の気化
熱として熱が奪われて冷却されて液化冷媒(水)にな
る。
【0018】高温再生容器22内には、沸騰筒21内の
高温な中液と、その周囲に溜められる液化冷媒(水)と
を断熱して、再沸騰を防止するために、沸騰筒21の周
囲に断熱仕切筒24を設けている。この断熱仕切筒24
は、上端が沸騰筒21に接合され、下端が沸騰筒21と
隙間を隔てて設けられ、沸騰筒21と断熱仕切筒24と
の間に空気が侵入するように設けられている。なお、高
温再生容器22で液化し、断熱仕切筒24の外側に分離
された液化冷媒(水)は、下部に接続された液冷媒管2
5を通って凝縮器17に導かれる。
【0019】(低温再生器16の説明)低温再生器16
は、高温再生容器22を覆う筒状容器形状の低温再生容
器31を備える。一方、中液カップ23内に流入した中
液は、中液管26を通って低温再生器16に供給され
る。なお、中液管26には、オリフィス等の絞り手段2
7が設けられている。この絞り手段27は、後述する冷
暖切替弁63が閉じられると、高温再生器15と低温再
生器16との圧力差を保った状態で中液を流し、冷暖切
替弁63が開かれると中液を殆ど流さない。
【0020】低温再生器16は、中液管26を通って供
給される中液を高温再生容器22の天井上面に注入す
る。低温再生容器31内の温度は、高温再生容器22の
温度に比較して低いため、低温再生容器31内の圧力は
高温再生容器22の圧力に比較して低い。このため、中
液管26から低温再生容器31内に供給された中液は蒸
発し易い。そして、中液が高温再生容器22の天井に注
入されると、高温再生容器22の壁によって中液が加熱
され、中液に含まれる冷媒の一部が蒸発して気化冷媒に
なり、残りが高液になる。
【0021】ここで、低温再生容器31の上方は、環状
容器形状の凝縮容器32の上側と、連通部33により連
通している。このため、低温再生容器31内で蒸発した
気化冷媒は、連通部33を通って凝縮容器32内に供給
される。一方、高液は、低温再生容器31の下部に落下
し、低温再生容器31の下部に接続された高液管34を
通って吸収器19に供給される。なお、低温再生容器3
1内の上側には、天井板35が設けられ、この天井板3
5の外周端と低温再生容器31との間には、気化冷媒が
通過する隙間36が設けられている。
【0022】(凝縮器17の説明)凝縮器17は、環状
容器形状の凝縮容器32によって覆われている。この凝
縮容器32の内部には、凝縮容器32内の気化冷媒を冷
却して液化させる凝縮器コイル37が配置されている。
この凝縮器コイル37は、コイル状に巻かれた状態で配
置されたもので、その内部には気化冷媒を冷却するため
の冷却水が流れる。そして、低温再生器16から凝縮容
器32内に供給された液化冷媒は、凝縮器コイル37に
よって冷却されて液化し、凝縮器コイル37の下方へ滴
下する。
【0023】一方、凝縮容器32には、上述の高温再生
器15から液冷媒管25を通って冷媒が供給される。な
お、この供給冷媒は、凝縮容器32内に供給される際
に、圧力の違い(凝縮容器32内は約70mmHgの低
圧)から、再沸騰し、気化冷媒と液化冷媒とが混合した
状態で供給される。また、凝縮容器32には、液化冷媒
を蒸発器18に導く液冷媒供給管38が接続されてい
る。この液冷媒供給管38には、凝縮容器32から蒸発
器18に供給される液化冷媒の供給量を調節する冷媒弁
39が設けられている。
【0024】(蒸発器18の説明)蒸発器18は、吸収
器19とともに、凝縮容器32の下部に設けられるもの
で、低温再生容器31の周囲に設けられた環状容器形状
の蒸発吸収容器41によって覆われている。この蒸発吸
収容器41の内部の外側には、凝縮器17から供給され
る液化冷媒を蒸発させる蒸発器コイル42が配置されて
いる。この蒸発器コイル42は、コイル状に巻かれた状
態で配置されたもので、その内部には室内空調機Bに供
給される冷温水(熱媒体)が流れる。そして、凝縮器1
7から液冷媒供給管38を介して供給された液化冷媒
は、蒸発器コイル42の上部に配置された環状の冷媒散
布具43から蒸発器コイル42の上に散布される。
【0025】蒸発吸収容器41内は、ほぼ真空(例えば
6.5mmHg)に保たれるため、沸点が低く、蒸発器
コイル42に散布された液化冷媒は、大変蒸発しやす
い。そして、蒸発器コイル42に散布された液化冷媒
は、蒸発器コイル42内を流れる熱媒体から気化熱を奪
って蒸発する。この結果、蒸発器コイル42内を流れる
熱媒体が冷却される。そして、冷却された熱媒体は、室
内空調機Bに導かれ、室内を冷房する。
【0026】(吸収器19の説明)吸収器19は、蒸発
吸収容器41に覆われるもので、蒸発吸収容器41の内
部に配置された筒状仕切壁44によって蒸発器18と区
画されている。この筒状仕切壁44は、主に上方におい
て蒸発器18と吸収器19とを連通するもので、蒸発器
18で生成された気化冷媒が筒状仕切壁44の上部を介
して吸収器19内に導かれる。吸収器19は、筒状仕切
壁44の内側に、高液管34から供給される高液を冷却
する内外2重の吸収器コイル45が配置されている。こ
の2重の吸収器コイル45は、それぞれ上下方向に多数
巻かれたコイル状を呈し、その内部には表面を伝わる吸
収液が気化冷媒を吸収する際に発する吸収熱を吸収し、
吸収液の吸収率が低下するのを防ぐ冷却水が流れる。
【0027】2重の吸収器コイル45の上部には、高液
管34から供給される高液を各吸収器コイル45に向け
て散布する環状の吸収液散布具46が配置されている。
吸収器コイル45に散布された高液は、吸収器コイル4
5のコイル表面を伝わって上方から下方へ落下する間
に、蒸発器コイル42において蒸発により生成された気
化冷媒を吸収する。この結果、蒸発吸収容器41の底に
落下した吸収液は、濃度が薄くなった低液となる。具体
的には、吸収器コイル45に散布された高液は、第1巻
き目の吸収器コイル45の表面を伝わって、下方の第2
巻き目の吸収器コイル45に滴下する。この滴下の際
に、滴下した吸収液が第2巻き目の吸収器コイル45上
で拡散し、第2巻き目の吸収器コイル45の表面を伝わ
って、下方の第3巻き目の吸収器コイル45に滴下し、
その後、上記を繰り返して下方へ向かう。
【0028】このように、吸収器コイル45では、吸収
液が表面を伝わって下方に向かう際に、吸収液が吸収器
コイル45上に滴下して拡散されて広範囲に広がるのを
利用している。このため、吸収器コイル45の巻き間隔
を、滴下時に適度に拡散するのに適切な間隔(例えば4
〜5mm)に保つ必要がある。吸収器コイル45の内部
は、冷却水が流れているため重く、自重によって下方に
撓む性質(吸収器コイル45は軟らかい銅管)がある。
そこで、図1に示すように、吸収器コイル45の上下方
向の上端および中間部位に、吸収器コイル45の途中を
載せて支持する複数のコイル支持体47を設け、吸収器
コイル45の撓みによる変形を阻止している。なお、吸
収器コイル45の下端は、コイル抑え金具48によっ
て、後述するコイルテンプレート49の上に取付けられ
たコイル受け50に組付けられる。
【0029】このコイル支持体47は、図2に示すよう
に、吸収器コイル45の内側に配置される支持内筒51
と、吸収器コイル45の外側に配置される支持外柱52
とに周上に120°間隔で3ヵ所架け渡され、水平方向
に延びて配置されるものである。この支持内筒51と支
持外柱52は、リング状を呈したコイルテンプレート4
9の上に組付けられるものである。吸収器19の組付け
手順は、先ずコイル受け50を取付けたコイルテンプレ
ート49の上に支持内筒51を装着し、次に支持内筒5
1の周囲に吸収器コイル45を装着し、次に吸収器コイ
ル45の周囲に3本の支持外柱52を装着する。次い
で、複数のコイル支持体47を支持内筒51と支持外柱
52とに設けた係止穴51a、52aに係止して架け渡
し、横ネジ53で各コイル支持体47を支持外柱52に
固着するとともに、コイル抑え金具48と下ネジ55に
よってコイルテンプレート49の上に取付けられたコイ
ル受け50に吸収器コイル45の下端を固定する。そし
て、その上に、吸収液散布具46を装着し、上ネジ54
を最上のコイル支持体47に対して締め付けて固定す
る。
【0030】吸収器コイル45の上端および中間を支持
するコイル支持体47は、図3に示すように、吸収器コ
イル45が載る部分が下方に突出する突出部47aが設
けられている。具体的に本実施例では、突出部47aは
吸収器コイル45が載る部分において下方に湾曲する湾
曲部である。このため、コイル支持体47に触れた吸収
液は、コイル支持体47の下方の突出部47aから直下
の吸収器コイル45の上に滴下し、コイル支持体47に
触れた吸収液がコイル支持体47に沿って水平方向へ流
れるのを阻止する。
【0031】なお、蒸発吸収容器41の底には、蒸発吸
収容器41の底の低液を沸騰器14に供給するための低
液管56が接続されており、この低液管56には、ほぼ
真空状態の蒸発吸収容器41内から沸騰器14に向けて
低液を流すための溶液ポンプ20が設けられている。
【0032】(吸収式冷凍サイクル3における上記以外
の構成部品の説明)図4に示す符号61は、沸騰筒21
内から低温再生器16へ流れる中液と吸収器19から沸
騰器14へ流れる低液とを熱交換する高温熱交換器61
aと、低温再生器16から吸収器19へ流れる高液と吸
収器19から沸騰器14へ流れる低液とを熱交換する低
温熱交換器61bとを一体化した熱交換器である。な
お、高温熱交換器61aは、沸騰筒21から低温再生器
16へ流れる中液を冷却し、逆に吸収器19から沸騰器
14へ流れる低液を加熱するものである。また、低温熱
交換器61bは、低温再生器16から吸収器19へ流れ
る高液を冷却し、逆に吸収器19から沸騰器14へ流れ
る低液を加熱するものである。
【0033】また、本実施例の吸収式冷凍サイクル3に
は、上述の作動による冷房運転の他に、暖房運転を行う
ための暖房運転手段が設けられている。暖房運転手段
は、中液カップ23に流入した温度の高い吸収液を蒸発
器18へ導く暖房管62と、この暖房管62を開閉する
冷暖切替弁63とから構成される。この冷暖切替弁63
は、暖房運転時に開弁して高温の吸収液を蒸発吸収容器
41内へ導き、蒸発器18の蒸発器コイル42内を流れ
る冷温水を加熱するもので、暖房時は蒸発器18および
吸収器19の内圧は約200mmHgに上昇する。
【0034】(室内空調機Bの説明)室内空調機Bは、
吸収式冷凍サイクル3で冷却あるいは加熱された冷温水
が通過する室内熱交換器64、この室内熱交換器64内
を流れる冷温水と室内空気とを強制的に熱交換し、熱交
換後の空気を室内に吹き出させるための室内ファン65
を備える。室内熱交換器64には、蒸発器18を通過し
た冷温水を循環させる冷温水回路66が接続され、この
冷温水回路66には、冷温水を循環させる冷温水ポンプ
67が設けられている。なお、冷温水ポンプ67は、溶
液ポンプ20を駆動する兼用のモータによって駆動され
る。
【0035】(冷却塔4の説明)冷却塔4は、吸収器1
9および凝縮器17を通過した冷却水を循環させる冷却
水回路68に接続されており、この冷却水回路68は冷
却水を循環させる冷却水ポンプ69を備える。冷却塔4
は、吸収器19および凝縮器17を通過した冷却水を、
上方から下方へ流し、流れている間に外気と熱交換して
放熱するとともに、流れている間に一部蒸発させて、蒸
発時に流れている冷却水から気化熱を奪い、流れている
冷却水を冷却するものである。また、冷却塔4は、空気
流を生じさせ、冷却水の蒸発および冷却を促進する冷却
水ファン70を備える。
【0036】(制御装置5の説明)制御装置5は、上述
の溶液ポンプ20(冷温水ポンプ67)、冷媒弁39、
冷暖切替弁63、冷却水ファン70、室内ファン65、
冷却水ポンプ69などの電気機能部品、および加熱手段
2の電気機能部品(燃焼ファン13、ガス開閉弁12
a、ガス量調節弁12b等)を、室内空調機Bに設けら
れたコントローラ(図示しない)の操作指示や、複数設
けられた各センサの入力信号に応じて通電制御するもの
である。
【0037】(冷房運転の作動説明)制御装置5に冷房
の指示が与えられると、各電気機能部品の作動により、
加熱手段2および吸収式冷凍サイクル3が作動する。吸
収式冷凍サイクル3は、加熱手段2が沸騰器14を加熱
することにより、高温再生器15で、低液から気化冷媒
が取り出されるとともに、低温再生器16で、中液から
高液が取り出される。
【0038】高温再生器15および低温再生器16で取
り出された気化冷媒は、凝縮器17で凝縮されて液化し
た後、蒸発器18の蒸発器コイル42に散布され、蒸発
器コイル42内の冷温水から気化熱を奪って蒸発する。
このため、蒸発器コイル42を通過し、冷却された冷温
水は、室内空調機Bの室内熱交換器64に供給されて室
内を冷房する。
【0039】蒸発器18内で蒸発した気化冷媒は、筒状
仕切壁44の上方を通過して吸収器19内に流入する。
一方、吸収器19内では、低温再生器16で取り出され
た高液が吸収器コイル45に散布されており、この高液
に蒸発器18から流入した気化冷媒が吸収される。な
お、気化冷媒が高液に吸収される際に発生する吸収熱
は、吸収器コイル45によって吸収されて吸収能力の低
下が防止される。なお、吸収器19で気化冷媒を吸収し
た高液は、低液となって溶液ポンプ20で吸い込まれ、
再び沸騰器14内に戻され、上記のサイクルを繰り返
す。
【0040】〔実施例の効果〕空調装置1の吸収器19
の吸収器コイル45は、上端および中間位置が複数のコ
イル支持体47によって支持されるため、吸収液コイル
45の自重による撓みが阻止される。このため、吸収液
コイル45の巻き間隔が、滴下時に適度に拡散するのに
適切な範囲に保たれる。つまり、吸収器コイル45から
滴下した吸収液が、下の吸収器コイル45に当たって常
に広い範囲に拡散され、長期に亘って高い吸収効率を得
ることができる。
【0041】吸収器コイル45を支える全てのコイル支
持体47は、吸収器コイル45が載せられる部分に下方
に突出する突出部47aが設けられているため、コイル
支持体47に触れた吸収液は突出部47aから下方へ滴
下する。つまり、コイル支持体47に触れた吸収液がコ
イル支持体47に沿って水平方向へ流れるのが阻止さ
れ、コイル支持体47に触れた吸収液を下方の吸収器コ
イル45に確実に滴下することができる。
【0042】〔変形例〕上記の実施例では、吸収式冷凍
サイクルの一例として2重効用型の吸収式冷凍サイクル
3を例に示したが、1重効用型の吸収式冷凍サイクルで
も良いし、3重以上の多重効用型の吸収式冷凍サイクル
でも良い。また、低温再生器16内に中液を注入する
際、低温再生器16の上方から注入する例を示したが、
下方から注入しても良い。
【0043】加熱手段2の加熱源としてガスバーナ11
を用いたが、石油バーナや電気ヒータを用いたり、他の
装置(例えば内燃機関)の排熱を利用しても良い。吸収
液の一例として臭化リチウム水溶液を例に示したが、冷
媒にアンモニア、吸収剤に水を利用したアンモニア水溶
液など他の吸収液を用いても良い。熱媒体の一例とし
て、水道水を用い、冷却水回路の冷却水と共用した例を
示したが、冷却水回路の冷却水とは異なる不凍液やオイ
ルなど他の熱媒体を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸収式冷凍サイクルの内部を示す構成図であ
る。
【図2】吸収器の分解図である。
【図3】吸収器コイルのコイル支持体における吸収液の
滴下を示す説明図である。
【図4】吸収式空調装置の概略構成図である。
【符号の説明】
2 加熱手段 3 吸収式冷凍サイクル 15 高温再生器 16 低温再生器 17 凝縮器 18 蒸発器 19 吸収器 20 溶液ポンプ 45 吸収器コイル 46 吸収液散布具 47 コイル支持体 47a 突出部 49 コイルテンプレート 51 支持内筒 52 支持外柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 37/00 F28D 1/047 F28F 9/013

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸収液を加熱する加熱手段と、 前記加熱手段で加熱された吸収液の一部を気化させる再
    生器、この再生器で発生した気化冷媒を冷却して液化す
    る凝縮器、この凝縮器で液化した液化冷媒を低圧下で蒸
    発させて熱媒体を冷却する蒸発器、この蒸発器で蒸発し
    た気化冷媒を吸収液に吸収させる吸収器、この吸収器内
    で気化冷媒を吸収した吸収液を前記再生器へ圧送する溶
    液ポンプを備える吸収式冷凍サイクルと、を具備する吸
    収式冷却装置において、 前記吸収器は、 上下方向に多数巻かれたコイル状を呈し、内部を冷却水
    が流れる吸収器コイルと、 高濃度の吸収液を前記吸収器コイルに向けて散布する吸
    収液散布具と、 前記吸収器コイルの上下方向の中間部位に水平方向に延
    びて配置され、前記吸収器コイルの途中を載せて支持す
    る複数のコイル支持体と、を備え、 このコイル支持体は、前記吸収器コイルが載せられる部
    分に下方に突出する突出部を備えることを特徴とする吸
    収式冷却装置。
  2. 【請求項2】請求項1の吸収式冷却装置において、 前記コイル支持体は、前記吸収器コイルの内側に配置さ
    れる支持内筒と、前記吸収器コイルの外側に配置される
    支持外柱とに架け渡されるものであり、 前記支持内筒と前記支持外柱は、リング状を呈したコイ
    ルテンプレートの上に組付けられるものであり、 前記吸収器は、前記コイルテンプレートの上に前記支持
    内筒、前記吸収器コイル、前記支持外柱および前記コイ
    ル支持体を装着して組付けられることを特徴とする吸収
    式冷却装置。
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