JP3375160B2 - 水性エポキシ樹脂硬化性組成物 - Google Patents

水性エポキシ樹脂硬化性組成物

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JP3375160B2
JP3375160B2 JP33442292A JP33442292A JP3375160B2 JP 3375160 B2 JP3375160 B2 JP 3375160B2 JP 33442292 A JP33442292 A JP 33442292A JP 33442292 A JP33442292 A JP 33442292A JP 3375160 B2 JP3375160 B2 JP 3375160B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は水性エポキシ樹脂硬化性
組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
溶剤使用による火災の危険、大気汚染にともなう公害の
問題、及び人体に及ぼす影響、溶剤のコストアップなど
から年々、溶剤の使用規制が厳しくなりつつあることは
周知の事実である。しかるに、この弊害を取り除くべき
水性エポキシ樹脂によるコーティング方式が脚光を浴び
つつあるが、例えばエポキシ樹脂エマルジョンの場合、
一般に界面活性剤使用による乳化形式が主であるため、
活性剤の種類及び使用量如何によっては硬化物の物性が
著しく低下する傾向にある。 【0003】特に耐水性、密着性、機械物性等が溶剤系
或いは非溶剤系の硬化物に比べ劣るし、又通常、これら
エマルジョンの作製には、ホモミキサーを使用し高速回
転が必要になるため設備、或いは製造面を完備するため
経費及び労力が多大であるし、エマルジョンの安定性、
保存性の面でも乳化剤の選択及び製造条件の設定如何に
よりエマルジョンの分離現象が多々あるため長期の安定
性の面でも欠陥がある。又、冬期かかるエマルジョンを
屋外に放置した場合、永結、結晶化等の弊害もあり、物
性及び作業効率の面でも必ずしも充分とは言えない。 【0004】又、特公昭61−40688 号公報には、ポリエ
ーテルポリオールにエポキシ化合物を反応させ、これを
さらにアミンと反応させてなる水性エポキシ樹脂硬化剤
が開示されているが、このものは水希釈性、乳化力や粘
度の点で未だ充分でない。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
欠点を改良すべく、鋭意検討を重ねた結果、特定のポリ
アルキレンポリエーテルポリオールのポリグリシジルエ
ーテルと疎水性エポキシ化合物との混合物と、各種ポリ
アミン類とをポリアミン過剰で公知の方法でアダクト反
応を行うことにより、分子内に界面活性を有する自己乳
化性活性有機アミン硬化剤を提供し、この自己乳化性硬
化剤は任意の水の存在下で、エポキシ化合物を容易に乳
化し、しかも乳化に際してはホモミキサーによる高速回
転を必要とせず単純な撹拌操作のみで充分均一に乳化で
き、又、加える水の割合も、従来のエマルジョン系にお
いては固形分の通常20〜60%が乳化可能な範囲であるの
に比べ、本発明の組成物では水の添加量を任意に調整で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0006】本発明の水性エポキシ樹脂硬化性組成物
は、(I)分子内に平均1個より多くの隣接エポキシ基
を有するエポキシ樹脂、(II)平均分子量が 250〜1000
0 又はエチレンオキサイド含量が45重量%以上のポリア
ルキレンポリエーテルポリオールのポリグリシジルエー
テル(II−1−1)と分子内に平均1個より多くの隣接
エポキシ基を有する疎水性エポキシ化合物(II−1−
2)との混合物であるエポキシ基含有化合物(II−1)
と、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミン及びヘテ
ロ環族ポリアミンからなる群から選ばれる1種以上の
ポリアミン類(II−2)とを、ポリアミン過剰で反応さ
せて得られる自己乳化型活性有機アミン硬化剤、及び(I
II) 水を含有することを特徴とするものである。 【0007】本発明において使用される、分子内に平均
1個より多くの隣接エポキシ基を有するエポキシ樹脂
(I)としては、式 【0008】 【化1】 【0009】(ここにZ は水素原子、メチル基、エチル
基)で示される置換又は非置換のグリシジルエーテル基
を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−
1)、式 【0010】 【化2】 【0011】(ここにZ は水素原子、メチル基、エチル
基)で示される置換又は非置換のグリシジルエステル基
を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I−
2)、式 【0012】 【化3】 【0013】(ここにZ は水素原子、メチル基、エチル
基)で示されるN 置換の置換又は非置換1,2 −エポキシ
プロピル基を分子内に平均1個より多く有するエポキシ
樹脂(I−3)等が含まれる。 【0014】上記置換又は非置換のグリシジルエーテル
基を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I
−1)は、フェノール性ヒドロキシル基をグリシジルエ
ーテル化して得られるエポキシ樹脂及びアルコール性ヒ
ドロキシル基をグリシジルエーテル化して得られるエポ
キシ樹脂等であり、かかるエポキシ樹脂(I−1)の好
ましい例としては、1個又は2個以上の芳香族核を有す
る多価フェノールのポリグリシジルエーテル(I−1−
1)、1個又は2個以上の芳香族核を有する多価フェノ
ールと炭素数2〜4個のアルキレンオキサイドとの付加
反応により誘導せられるアルコール性ポリヒドロキシル
化合物のポリグリシジルエーテル(I−1−2)或いは
核を含まない脂肪族のポリヒドロキシル化合物のポリグ
リシジルエーテル(I−1−3)等が挙げられる。 【0015】しかしてポリグリシジルエーテル(I−1
−1)とは、例えば少なくとも1個の芳香族核を有する
多価フェノール(a) とエピハロヒドリン(b) とを水酸化
ナトリウムの如き塩基性触媒ないし塩基性化合物の反応
量の存在下に常法により反応せしめて得られる如きポリ
グリシジルエーテルを主反応生成物として含むエポキシ
樹脂或いは少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェ
ノール(a) とエピハロヒドリン(b) をトリエチルアミン
の如き塩基性触媒の触媒量の存在下に常法により反応せ
しめて得られるポリハロヒドリンエーテルと水酸化ナト
リウムの如き塩基性化合物とを反応せしめて得られる如
きエポキシ樹脂である。 【0016】同様ポリグリシジルエーテル(I−1−
2)或いはポリグリシジルエーテル(I−1−3)と
は、例えば少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェ
ノールと炭素数2〜4個のアルキレンオキサイドとの付
加反応により誘導せられたポリヒドロキシル化合物(c)
又は核を含まない脂肪族ポリヒドロキシル化合物(d) と
エピハロヒドリン(b) とを三弗化硼素の如き酸性触媒の
触媒量の存在下に常法により反応せしめて得られるポリ
ハロヒドリンエーテルと水酸化ナトリウムの如き塩基性
化合物とを反応せしめて得られる如きポリグリシジルエ
ーテルを主反応生成物として含むエポキシ樹脂である。 【0017】ここに少なくとも1個の芳香族核を有する
多価フェノール(a) としては、1個の芳香族核を有する
単核多価フェノール(a−1)及び2個以上の芳香族核を有
する多核多価フェノール(a−2)がある。 【0018】かかる単核多価フェノール(a−1)の例とし
ては、例えばレゾルシノール、ハイドロキノン、パイロ
カテコール、フロログルシノール、1,5 −ジヒドロキシ
ナフタレン、2,7 −ジヒドロキシナフタレン、2,6 −ジ
ヒドロキシナフタレン等が挙げられる。又、多核多価フ
ェノール(a−2)の例としては、一般式(a-2-1) 【0019】 【化4】 【0020】〔式中、Arはナフチレン基及びフェニレン
基の様な芳香族二価炭化水素で本発明の目的にはフェニ
レン基が好ましい。Y'及びY1は同一又は異なっていても
よく、メチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−
ヘキシル基、n−オクチル基のようなアルキル基なるべ
くは最高4個の炭素原子を持つアルキル基、或いはハロ
ゲン原子即ち塩素原子、臭素原子、沃素原子又は弗素原
子、或いはメトキシ基、メトキシメチル基、エトキシ
基、エトキシエチル基、n−ブトキシ基、アミルオキシ
基の様なアルコキシ基なるべくは最高4個の炭素原子を
持つアルコキシ基である。前記の芳香族二価炭化水素基
の何れか又は両方に水酸基以外に置換基が存在する場合
にはこれらの置換基は同一でも異なるものでもよい。m
及びz は置換基によって置換できる芳香環(Ar)の水素
原子の数に対応する0(零)から最大値までの値を持つ
整数で、同一又は異なる値であることができる。R1は例
えば-CO- , -O-, -S-, -SO-, -SO2-, -(S)n - (n は2
〜6の整数)又はアルキレン基例えばメチレン基、エチ
レン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメ
チレン基、ヘキサメチレン基、2−エチルヘキサメチレ
ン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレ
ン基、或いはアルキリデン基例えばエチリデン基、プロ
ピリデン基、イソプロピリデン基、イソブチリデン基、
アミリデン基、イソアミリデン基、1−フェニルエチリ
デン基、ω−(ハロゲン化ジシクロペンタジエニル)ア
ルキリデン基、或いは環状脂肪族基例えば1,4 −シクロ
ヘキシレン基、1,3 −シクロヘキシレン基、シクロヘキ
シリデン基、或いはハロゲン化されたアルキレン基或い
はハロゲン化されたアルキリデン基或いはハロゲン化さ
れた環状脂肪族基、或いはアルコキシ−及びアリールオ
キシ−置換されたアルキリデン基或いはアルコキシ−及
びアリールオキシ−置換されたアルキレン基或いはアル
コキシ−及びアリールオキシ−置換された環状脂肪族基
例えばメトキシメチレン基、エトキシメチレン基、エト
キシエチレン基、2−エトキシトリメチレン基、3−エ
トキシペンタメチレン基、1,4 −(2−メトキシシクロ
ヘキサン)基、フェノキシエチレン基、2−フェノキシ
トリメチレン基、1,3 −(2−フェノキシシクロヘキサ
ン)基、或いはアリールアルキレン基例えばフェニルエ
チレン基、2−フェニルトリメチレン基、1,7 −ジフェ
ニルペンタメチレン基、2−フェニルデカメチレン基、
或いは芳香族基例えばフェニレン基、ナフチレン基、或
いはハロゲン化された芳香族基例えば1,4 −(2−クロ
ルフェニレン)基、1,4−(2−フルオルフェニレン)
基、或いはアルコキシ及びアリールオキシ置換された芳
香族基例えば1,4 −(2−メトキシフェニレン)基、1,
4 −(2−エトキシフェニレン)基、1,4 −(2−n−
プロポキシフェニレン)基、1,4 −(2−フェノキシフ
ェニレン)基、或いはアルキル置換された芳香族基例え
ば1,4 −(2−メチルフェニレン)基、1,4 −(2−エ
チルフェニレン)基、1,4 −(2−n−プロピルフェニ
レン)基、1,4 −(2−n−ブチルフェニレン)基、1,
4 −(2−n−ドデシルフェニレン)基、式 【0021】 【化5】 【0022】(R'は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
1〜6のアルキル基)で表される基、 【0023】 【化6】【0024】(式中、R"は水素原子、又は水酸基或いは
エポキシ基で置換されてもよい炭化水素基)の様な二価
炭化水素基などの二価の基であり、或いはR1は例えば式 【0025】 【化7】 【0026】で表される化合物の場合の様に前記Ar基一
つに融着している環であることもでき、或いはR1はポリ
エトキシ基、ポリプロポキシ基、ポリチオエトキシ基、
ポリブトキシ基、ポリフェニルエトキシ基の様なポリア
ルコキシ基であることもでき、或いはR1は例えばポリジ
メチルシロキシ基、ポリジフェニルシロキシ基、ポリメ
チルフェニルシロキシ基の様な珪素原子を含む基である
ことができ、或いはR1は芳香族環、第3級アミノ基エー
テル結合、カルボニル基又は硫黄又はスルホキシドの様
な硫黄を含む結合によって隔てられた2個又はそれ以上
のアルキレン基又はアルキリデン基であることができ
る。〕で表される多核二価フェノールがある。かかる多
核二価フェノールであって特に好ましいのは、一般式(a
-2-1-1) 【0027】 【化8】 【0028】(式中、Y'及びY1は前記と同じ意味であ
り、m 及びz は0〜4の値であり、R1はなるべくは1〜
3個の炭素原子を持つアルキレン基又はアルキリデン基
或いは式 【0029】 【化9】 【0030】で表される飽和基、Q は0又は1である)
で表される多核二価フェノールである。かかる二価フェ
ノールの例の中には普通商品名ビスフェノールAと称す
る 2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、ビス(2−ヒド
ロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,6 −ジメチル−
3−メトキシフェニル)メタン、1,1 −ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,2 −ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1 −ビス(4−ヒドロキシ−2−
クロルフェニル)エタン、1,1 −ビス(3,5 −ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,3−ビス(3−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2'−ビ
ス(3,5 −ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2 −ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2 −ビス(3−イソプロピル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2 −ビス(2−イソプ
ロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2 −ビ
ス(4−ヒドロキシナフチル)プロパン、2,2 −ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、3,3 −ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2 −ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘプタン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキシルメタン、1,2 −ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,2 −ビス(フェニル)プロパン、2,2 −ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパンの
様なビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、或いは4,4'
−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒドロキシオクタ
クロロビフェニル、2,2'−ジヒドロキシビフェニル、2,
4'−ジヒドロキシビフェニルの様なジヒドロキシビフェ
ニル、或いはビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、クロル−
2,4 −ジヒドロキシジフェニルスルホン、5−クロル−
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3'−クロル−
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンの様なジ(ヒド
ロキシフェニル)スルホン、或いはビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エーテル、4,3'−(又は4,2'−又は2,2'−
ジヒドロキシジフェニル)エーテル、4,4'−ジヒドロキ
シ−2,6 −ジメチルジフェニルエーテル、ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−イソブチルフェニル)エーテル、ビス
(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)エーテ
ル、ビス(4−ヒドロキシ−3−クロルフェニル)エー
テル、ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオルフェニル)
エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロムフェニ
ル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシナフチル)エーテ
ル、ビス(4−ヒドロキシ−3−クロルナフチル)エー
テル、ビス(2−ヒドロキシビフェニル)エーテル、4,
4'−ジヒドロキシ−2,6 −ジメトキシ−ジフェニルエー
テル、4,4'−ジヒドロキシ−2,5 −ジエトキシジフェニ
ルエーテルの様なジ(ヒドロキシフェニル)エーテルが
含まれ、又、1,1 −ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
2−フェニルエタン、1,3,3 −トリメチル−1−(4−
ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシインダン、2,4
−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタ
ンも適当である。 【0031】更に又かかる多核二価フェノールであって
好ましい他の一群のものは、一般式(a-2-1-2) 【0032】 【化10】 【0033】(ここにR3はメチル又はエチル基、R2は炭
素数1〜9個のアルキリデン基又はその他のアルキレン
基、pは0〜4)で示されるもので、例えば、1,4 −ビ
ス(4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,4 −ビス
(4−ヒドロキシベンジル)テトラメチルベンゼン、1,
4 −ビス(4−ヒドロキシベンジル)テトラエチルベン
ゼン、1,4 −ビス(p−ヒドロキシクミル)ベンゼン、
1,3 −ビス(p−ヒドロキシクミル)ベンゼン等が挙げ
られる。 【0034】その他の多核多価フェノール(a−2)に含ま
れるものとしては、例えば1,1,2,2−テトラキス(4−
ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類とカルボニ
ル化合物との初期縮合物類(例:フェノール樹脂初期縮
合物、フェノールとアクロレインとの縮合反応生成物、
フェノールとグリオキザールの縮合反応生成物、フェノ
ールとペンタンジアリルの縮合反応生成物、レゾルシノ
ールとアセトンの縮合反応生成物、キシレン−フェノー
ル−ホルマリン初期縮合物)、フェノール類とポリクロ
ルメチル化芳香族化合物の縮合生成物(例:フェノール
とビスクロルメチルキシレンとの縮合生成物)等を挙げ
ることができる。 【0035】しかして、ここにポリヒドロキシル化合物
(c) とは上記の少なくとも1個の芳香族核を有する多価
フェノール(a) とアルキレンオキサイドとをOH基とエポ
キシ基との反応を促進する如き触媒の存在下に反応せし
めて得られるエーテル結合によって該フェノール残基と
結合されている−ROH (ここにR はアルキレンオキサイ
ドに由来するアルキレン基)或いは(及び)−(RO)n H
(ここにR はアルキレンオキサイドに由来するアルキレ
ン基で一つのポリオキシアルキレン鎖は異なるアルキレ
ン基を含んでいてもよい。n はオキシアルキレン基の重
合数を示す2又は2以上の整数)なる原子群を有する化
合物である。この場合、当該多価フェノール(a) とアル
キレンオキサイドとの割合は1:1(モル:モル)以上
とされるが、好ましくは当該多価フェノール(a) のOH基
に対するアルキレンオキサイドの割合は1:1〜10、好
ましくは1:1〜3(当量:当量)である。 【0036】ここにアルキレンオキサイドとしては、例
えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイドなどがあるが、これらが該多価フェノー
ル(a) と反応してエーテル結合をなす場合側鎖を生ずる
ものが特に好ましく、その様なものとしてはプロピレン
オキサイド、1,2 −ブチレンオキサイド、2,3 −ブチレ
ンオキサイドがあり殊にプロピレンオキサイドが好まし
い。 【0037】かかるポリヒドロキシル化合物(c) であっ
て、特に好ましい一群のものは、一般式(c−1) 【0038】 【化11】 【0039】(式中、Y',Y1,m, z及びR1は前記(a-2-1
-1)式のそれと同じであり、R は炭素数2〜4個のアル
キレン基、n1及びn2は1〜3の値である)で表されるポ
リヒドロキシル化合物である。更に又、かかるポリヒド
ロキシル化合物であって好ましい他の一群のものは、一
般式(c−2) 【0040】 【化12】【0041】(式中R2,R3及びpは前記(a-2-1-2)式の
それと同じであり、R は炭素数2〜4個のアルキレン
基、n1及びn2は1〜3の値である)で表されるポリヒド
ロキシル化合物である。その他核を含むポリヒドロキシ
ル化合物(c) としては多価フェノール(a) の芳香族核を
水素添加して得られる脂環族ポリオールが含まれる。 【0042】又、ここに核を含まない脂肪族ポリヒドロ
キシル化合物(d) としては、例えばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、ジブチレ
ングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の
多価アルコール及びこれらの多価アルコール又はその他
の活性水素含有化合物(例えばアミノ基、カルボキシル
基、チオヒドロキシル基等の基を持つ化合物)にアルキ
レンオキサイドを付加せしめた多価ポリヒドロキシ化合
物、ポリエーテルポリオール等のポリヒドロキシル化合
物が挙げられる。 【0043】又、ここに前記エピハロヒドリン(b) と
は、一般式(1) 【0044】 【化13】 【0045】(ここにZ は水素原子、メチル基、エチル
基、X'はハロゲン原子である)で表されるものであり、
かかるエピハロヒドリン(b) の例としては、例えばエピ
クロルヒドリン、エピブロムヒドリン、1,2 −エポキシ
−2−メチル−3−クロルプロパン、1,2 −エポキシ−
2−エチル−3−クロルプロパンなどが挙げられる。 【0046】上記エピハロヒドリン(b) とポリヒドロキ
シル化合物(c) 或いはポリヒドロキシル化合物(d) との
反応を促進する酸性触媒としては、三弗化硼素、塩化第
二錫、塩化亜鉛、塩化第二鉄の如きルイス酸、これらの
活性を示す誘導体(例:三弗化硼素−エーテル錯化合
物)或いはこれらの混合物等を用いることができる。 【0047】又、同様エピハロヒドリン(b) と多価フェ
ノール(a) との反応を促進する塩基性触媒としては、ア
ルカリ金属水酸化物(例: 水酸化ナトリウム)、アルカ
リ金属アルコラート(例:ナトリウムエチラート)、第
三級アミン化合物(例:トリエチルアミン、トリエタノ
ールアミン)、第四級アンモニウム化合物(例:テトラ
メチルアンモニウムブロマイド)或いはこれらの混合物
を用いることができ、しかして斯る反応と同時にグリシ
ジルエーテルを生成せしめるか、或いは反応の結果生成
したハロヒドリンエーテルを脱ハロゲン化水素反応によ
って閉環せしめてグリシジルエーテルを生成せしめる塩
基性化合物としてはアルカリ金属水酸化物(例:水酸化
ナトリウム)、アルミン酸アルカリ金属塩(例:アルミ
ン酸ナトリウム)等が都合よく用いられる。しかして、
これらの触媒ないし塩基性化合物はそのまま或いは適当
な無機或いは(及び)有機溶媒溶液として使用すること
ができるのは勿論である。 【0048】又、置換又は非置換のグリシジルエステル
基を分子内に平均1個より多く有するエポキシ樹脂(I
−2)には、脂肪族ポリカルボン酸或いは芳香族ポリカ
ルボン酸(例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル
酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエン
ドメチレンテトラヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
二量体脂肪酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメ
リット酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、これらの
ハロゲン置換化合物のほか、これら多価カルボン酸と多
価アルコールとから得られる末端カルボキシルポリエス
テルオリゴマーなども含まれる得る)のポリグリシジル
エステル等があり、例えば前記一般式(1) で示されるエ
ピハロヒドリン(b) とメタクリル酸とから合成されるグ
リシジルメタアクリレートを重合せしめて得られる如き
エポキシ樹脂も含まれる。 【0049】又、N 置換の置換又は非置換1,2 −エポキ
シプロピル基を分子内に平均1個より多く有するエポキ
シ樹脂(I−3)の例としては、芳香族アミン(例えば
アニリン又は核にアルカリ置換基を有するアニリン)と
上記一般式(1) で示されるエピハロヒドリン(b) とから
得られるエポキシ樹脂、芳香族アミンとアルデヒドとの
初期縮合物(例えばアニリン−ホルムアルデヒド初期縮
合体、アニリン−フェノール−ホルムアルデヒド初期縮
合体)とエピハロヒドリン(b) とから得られるエポキシ
樹脂等が挙げられる。 【0050】その他のエポキシ樹脂としては、エポキシ
化油(例えばエポキシ化あまに油、エポキシ化大豆油、
エポキシ化サフラワー油、エポキシ化桐油、エポキシ化
エノ油、エポキシ化脱水ひまし油、エポキシ化オイチシ
カ油、エポキシ化トール油など)エポキシ化脂肪酸、エ
ポキシ化環状オレフィン化合物(例えばビニルシクロヘ
キセンジオキサイド、1−(1−メチル−1,2 −エポキ
シエチル)−3,4 −エポキシ−4−メチルシクロヘキサ
ン、3,4 −エポキシシクロヘキシルメチル−3,4 −エポ
キシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4 −エポキシ
−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4 −エポキシ−
6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4
−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペ
ート、ジシクロペンタエンジオキサイド、ジペンテンジ
オキサイド、テトラヒドロインデンジオキサイド、或い
はこれらの環が先に一般式(a-2-1)でR1として示された
ような基で結合された化合物、その他Araldite CY-175
(チバ社製品商品名)など)、共役ジエン重合体のエポ
キシ化物(例えばエポキシ化ポリブタジエン、エポキシ
化されたスチレン−ブタジエン共重合体、エポキシ化さ
れたアクリロニトリル−スチレン共重合体)、不飽和結
合を含む重合体のエポキシ化物(例えばポリプロピレン
のエポキシ化物、ポリイソブテンのエポキシ化物)、ポ
リシロキサンのポリグリシジルエーテル、又複素環を含
むエポキシ樹脂としては、オキサゾリジノン環に炭素原
子を介してエポキシ基が結合したエポキシ樹脂、フラン
のジグリシジルエーテル化物、ジオキサンのジグリシジ
ルエーテル化物、スピロビ(m−ジオキサン)のジグリシ
ジルエーテル化物、2の位置に多不飽和のアルケニル基
が置換したイミダゾリンから得られるポリエポキシ化合
物、トリグリシジルイソシアヌレート等が挙げられる。
その他「エポキシ樹脂の製造と応用」(垣内弘編)に記
載されている如き種々のエポキシ樹脂等の従来公知のエ
ポキシ樹脂が使用される。 【0051】又、本発明に使用されるエポキシ樹脂とし
て乳化エポキシ樹脂も好適に使用される。乳化エポキシ
樹脂は上記のエポキシ樹脂、好ましくはビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂に
ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル系非イ
オン界面活性剤、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンブロックポリエーテル類を添加しホモミキサー、又
は、ホモジナイザーを使用し公知の方法で容易に乳化す
ることができる。 【0052】本発明に使用するポリアルキレンポリエー
テルポリオールのポリグリシジルエーテル(II−1−
1)は、平均分子量が 250〜10000 又は分子中のエチレ
ンオキサイド含量が45重量%以上のポリアルキレンポリ
エーテルポリオールを、エピハロヒドリンと反応させて
得られる。ポリアルキレンポリエーテルポリオールは、
第一あるいは第二水酸基を有していてもよく、例えばエ
チレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン
などの2〜4価の多価アルコールに、炭素原子数2〜6
のアルキレンオキサイド、すなわちエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチルオキサイドなどをブ
ロックもしくはランダム付加させて製造されるポリエー
テル、例えばポリエチレンエーテルグリコール、ポリプ
ロピレンポリエチレンエーテルグリコール及びポリブチ
レンポリエチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
またビスフェノールA、ビスフェノールFにエチレンオ
キサイドを付加したもの、また所定量のエチレンオキサ
イド含有量を有する含核ポリアルキレンポリエーテル化
合物も用いることができる。 【0053】上記ポリアルキレンポリエーテルポリオー
ルは、その平均分子量が250〜10000であるか、あるいは
分子中のエチレンオキサイド含量が45重量%以上である
ことが必要である。分子量が250 未満では乳化力が不十
分であり、10000 を越えると造膜性が不足し、硬化フィ
ルムも軟化してくる。分子中のエチレンオキサイド含量
が45重量%未満の場合も同様の不都合が生じる。これら
のポリアルキレンポリエーテルポリオールは、1種又は
2種以上の混合物も使用できる。 【0054】上記ポリアルキレンポリエーテルポリオー
ルとエピハロヒドリンとを反応させて、ポリアルキレン
ポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル(II
−1−1)を生成せしめる。エピハロヒドリンとして
は、前記一般式(1) で表されるエピハロヒドリン(b) 、
即ちエピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、1,2 −
エポキシ−2−メチル−3−クロルプロパン、1,2 −エ
ポキシ−2−エチル−3−クロルプロパンなどを用いる
ことができる。 【0055】上記エピハロヒドリンとポリアルキレンポ
リエーテルポリオールとの反応を促進する酸性触媒とし
ては、三弗化硼素、塩化第二錫、塩化亜鉛、塩化第二鉄
の如きルイス酸、これらの活性を示す誘導体(例:三弗
化硼素−エーテル錯化合物)或いはこれらの混合物等を
用いることができる。 【0056】しかして斯る反応と同時にグリシジルエー
テルを生成せしめるか、或いは反応の結果生成したハロ
ヒドリンエーテルを脱ハロゲン化水素反応によって閉環
せしめてグリシジルエーテルを生成せしめる塩基性化合
物としてはアルカリ金属水酸化物(例:水酸化ナトリウ
ム)、アルミン酸アルカリ金属塩(例:アルミン酸ナト
リウム)等が都合よく用いられる。しかして、これらの
触媒ないし塩基性化合物はそのまま或いは適当な無機或
いは(及び)有機溶媒溶液として使用することができる
のは勿論である。 【0057】本発明のポリアミン類(II−2)との付加
反応に使用される、分子内に平均1個より多くの隣接エ
ポキシ基を有する疎水性エポキシ化合物(II−1−2)
としては、エポキシ当量が 150〜600 のものが好まし
く、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキ
シ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型
ジグリシジルエーテル、及び下記式で示されるエピクロ
ルヒドリンとビスフェノールAから得られる反応生成物 【0058】 【化14】【0059】あるいは下記式で示されるビスフェノール
Fを基体とする類似物 【0060】 【化15】 【0061】で、nは2よりも大きくなく、特に 0.1〜
1であるものが好ましい。エポキシ当量は 160〜500 を
有しているものが特に好ましい。又、上記の疎水性エポ
キシ化合物(II−1−2)と、前記のエポキシ樹脂
(I)の1種又は2種以上の混合物も使用できる。 【0062】また、必ずしも必須ではないが、ポリアミ
ン類(II−2)との付加反応の際の反応性、得られる生
成物の粘度等を調整するために、モノエポキシ化合物、
例えばフェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジ
ルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシ
ジルエーテル、アルキルフェノール類のモノグリシジル
エーテル、カージュラE(油化シェル(株)、バーサテ
ック酸のモノグリシジルエステル)等を併用することも
できる。 【0063】ポリアルキレンポリエーテルポリオールの
ポリグリシジルエーテル(II−1−1)と疎水性エポキ
シ化合物(II−1−2)とを混合してエポキシ基含有化
合物(II−1)を得るが、(II−1−1)と(II−1−
2)の混合比は(II−1−1)/(II−1−2)=90/
10〜10/90(重量比)、好ましくは70/30〜30/70(重
量比)である。 【0064】本発明に使用される脂環式ポリアミン、
芳香族ポリアミン及びヘテロ環族ポリアミンからな
る群から選ばれる1種以上のポリアミン類(II−2)と
しては下記に示すものが挙げられる。 脂環式ポリアミン類 例えば、N −アミノエチルピペラジン、ピペラジン類、
1,3 −ビスアミノシクロヘキシルアミン(1,3 −BAC
)、イソホロンジアミン、1−シクロヘキシルアミノ−
3−アミノプロパン、1,4 −ジアミノシクロヘキサン、
ジ(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3 −ジ−(アミ
ノシクロヘキシル)プロパン、2,4 −ジアミノ−シクロ
ヘキサン、N,N'−ジエチル−1,4 −ジアミノシクロヘキ
サン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノシクロヘキシル
メタン等 芳香族ポリアミン類 例えば、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジア
ミン等 ヘテロ環族ポリアミン類 例えば、下記式で示されるヒダントイン環をもつジアミ
ン、 【0065】 【化16】 【0066】下記式で示されるスピロ環を含むジアミン
等 【0067】 【化17】 【0068】上記ポリアミンの1種又は2種以上の混合
物も使用できる。また、上記ポリアミン類(II−2)以
外のポリアミン、例えばエチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、ジプロピレント
リアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルア
ミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,2−
プロピレンジアミン、1,3 −プロピレンジアミン、2,2,
4 −(2,4,4−)トリメチルヘキサメチレンジアミン、ポ
リプロピレン−ポリアミン、ジプロピレントリアミン、
又はポリオキシプロピレンポリアミン類(三井テキサコ
(株)製のジファーミンD−230,D−400, T−403,D
−2000など)等の脂肪族ポリアミン類を上記ポリアミン
類(II−2)と併用して使用することもできる。 【0069】上記のエポキシ基含有化合物(II−1)と
ポリアミン類(II−2)とを反応させて自己乳化型活性
有機アミン硬化剤(II)を得る反応方法は、反応温度40
〜150℃、好ましくは60〜110 ℃、反応時間は1〜10時
間、好ましくは3〜5時間程度で行うのが好ましい。反
応の当量比は、エポキシ基に対しアミン過剰で行われる
のが好ましい。更に好ましくはアミノ基/エポキシ当量
比=1.8〜5.0である。 【0070】水(III) は、予め自己乳化型活性有機アミ
ン硬化剤(II)に混合しておくことも、また予め混合し
ないで、エポキシ樹脂(I)と自己乳化型活性有機アミ
ン硬化剤(II)と水(III) とを同時に混合して乳化させ
ることもできる。水(III) の混合割合は、自己乳化型活
性有機アミン硬化剤(II)/水(III) =10/90〜 100/
5(重量比)、好ましくは50/50〜 100/5となる量が
望ましい。尚、本発明にいう水(III) とは、自己乳化型
活性有機アミン硬化剤(II)を製造する際に配合する水
も含む。 【0071】また本発明の組成物中のエポキシ樹脂
(I)と自己乳化型活性有機アミン硬化剤(II)との好
ましい配合比は、エポキシ樹脂(I)/自己乳化型活性
有機アミン硬化剤(II)=90/10〜10/90(重量比)で
ある。 【0072】上記の如き必須成分に加えて、本発明によ
る組成物は、反応性希釈剤、非反応性希釈剤兼増量剤、
充填剤及び/又は補強剤、顔料、溶媒、可塑剤、均染
剤、チキソトロピー剤、難燃性物質、離型剤などのよう
な常用の変性剤を含有していてもよい。本発明の組成物
において使用してもよい適当な希釈剤、増量剤、補強
剤、充填剤及び顔料としては、モノグリシジルエーテ
ル、DOP 、DBP 、キシレン樹脂、ベンジルアルコール、
テトラヒドロフルフリルアルコール、アロライザー、コ
ールタール、ビチューメン等の瀝青物、紡織繊維、繊維
素、ガラス繊維、合成繊維、石綿繊維、硼素繊維、炭素
繊維、セルロース、ポリエチレン粉末、粘土、砂、岩
石、石英粉末、鉱物シリケート例えば雲母、石綿粉末、
粉砕した頁岩、カオリン、水酸化アルミニウム、粉末化
したチョーク、石膏、三酸化アンチモン、ベントナイ
ト、シリカエーロゲル、リトポン、重晶石、二酸化チタ
ン、タルク、炭酸カルシウム、カーボンブラック、グラ
ファイト、酸化鉄のような酸化物顔料、又はアルミニウ
ム粉もしくは鉄粉のような金属粉末等を挙げることがで
きる。 【0073】本発明の硬化性組成物の変性のために適当
な溶媒には、例えば、トルエン、キシレン、n−プロパ
ノール、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、
ジアセトン、エタノール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル及
びエチレングリコールモノブチルエーテルがある。 【0074】本発明の硬化性組成物を変性するために適
当な可塑剤には、例えばフタル酸のジブチル−、ジオク
チル−及びジノニルエステル、リン酸トリクレジル、リ
ン酸トリキシレニル及びポリプロピレングリコールがあ
る。 【0075】本発明の硬化性組成物を、特に表面保護の
ために使用すべき場合に、添加してよい均染剤には、例
えばシリコーン、アセチルブチルセルロース、ポリ酢酸
ビニル、ワックス、ステアレートなどがある。 【0076】本発明の硬化性組成物は、常法により公知
の混合装置(かきまぜ機、ニーダー、ローラーなど)を
用いて製造できる。エポキシ樹脂(I)と硬化剤(I
I)、充填剤、顔料等とよりなる水(III) を基体とする
分散物はそれぞれ任意の公知の方法を用いて製造するこ
とができる。得られた分散物は適当な方法、例えばハケ
塗り、ローラー、スプレー、ヘラ付け、プレス塗装、ド
クタープレード塗り、電着塗装、浸漬塗装等の方法によ
り基体に塗布することができる。本発明によりなる分散
物は、下塗り、充填剤、シール材、保護塗料、被膜材、
シーリング材、モルタル、コーティング材として用いる
ことができる。 【0077】 【実施例】以下、本発明の効果を実施例、比較例にて具
体的に示すが、これらは本発明を限定するものではな
い。尚、例中の部は重量基準である。 【0078】ポリアルキレンポリエーテルポリオールの
ポリグリシジルエーテルの製造例 製造例1 分子量3000のポリエチレングリコール3000gと三フッ化
ホウ素ジメチルエーテル錯化合物 1.5部とを、攪拌機、
滴下装置、還流冷却器付反応器に入れ、70〜80℃の温度
を保ちながらエピクロルヒドリン 222部を加えて反応さ
せた。攪拌下、85〜100 ℃の温度で粉末苛性ソーダ81g
を4時間を要して徐々に添加し、添加後2時間攪拌を行
った。反応混合液をガラスフィルター濾過し、濾液を5
mmHg、120 ℃で加熱し、過剰のエピクロルヒドリンを留
去し、エポキシ当量2108のポリグリシジルエーテル(A)
を得た。 【0079】製造例2 分子量3000、エチレンオキサイド含有量85重量%のプロ
ピレンオキサイド/エチレンオキサイドランダム重合系
ポリエーテルポリオールPR−3009(旭電化工業(株)
製)1モルとエピクロルヒドリン 2.2モルより、製造例
1と同様の製法によってエポキシ当量1980のポリグリシ
ジルエーテル(B) を得た。 【0080】製造例3 グリセリンベース分子量2500、エチレンオキサイド含有
量42重量%の3官能ポリエーテルポリオールGR−2505
(旭電化工業(株)製)1モルとエピクロルヒドリン
3.6モルより、製造例1と同様の製法によってエポキシ
当量1216のポリグリシジルエーテル(C) を得た。 【0081】製造例4 プルロニックF−68(旭電化工業(株)製、分子量800
0、エチレンオキサイド含有量75重量%)1モルとエピ
クロルヒドリン 2.4モルより、製造例1と同様の製法に
よってエポキシ当量5410のポリグリシジルエーテル(D)
を得た。 【0082】自己乳化型活性有機アミン硬化剤の製造例 製造例5 温度計、攪拌機、冷却管を備えたガラス製3ツ口フラス
コに、表1に示す脂環式ポリアミン又は芳香族ポリアミ
ンを表1に示す配合に従って所定量加え、十分攪拌しな
がら40〜50℃に保ちつつ、製造例1〜3で得られたポリ
グリシジルエーテル(A),(B),(C) 、及び疎水性エポキシ
化合物としてアデカレジンEP−4100(旭電化工業(株)
製, エポキシ当量190)又はEP−4901(旭電化工業(株)
製, エポキシ当量182)を、表1に示す配合に従って発熱
に気をつけながら少しずつ加え、90℃で2時間反応させ
て、さらに表1に示す所定量の水を加えて、自己乳化型
活性有機アミン硬化剤(1) 〜(5) を得た。 【0083】 【表1】 【0084】注) *1 MXDA:メタキシリレンジアミン *2 IPDA:イソホロンジアミン *3 1,3 −BAC:1,3 −ビスアミノシクロヘキシルア
ミン 製造例6 温度計、攪拌機、冷却管を備えたガラス製3ツ口フラス
コに、表2に示すポリアミンを表2に示す配合に従って
所定量加え、十分攪拌しながら40〜50℃に保ちつつ、親
水性エポキシ化合物として、デナコール−810(分子量22
0, エチレンオキサイド含有量40.9重量%, エポキシ当
量112, エチレングリコールジグリシジルエーテル)、
デナコール−841(分子量760, エチレンオキサイド含有
量82.9重量%, エポキシ当量387)、又はデナコール−86
1(分子量1170, エチレンオキサイド含有量88.9重量%,
エポキシ当量587)を、また疎水性エポキシ化合物として
アデカレジンEP−4100、EP−4901又はクレジルグリシジ
ルエーテルを、表2に示す配合に従って発熱に気をつけ
ながら少しずつ加え、90℃で2時間反応させて、さらに
表2に示す所定量の水を加えて、自己乳化型活性有機ア
ミン硬化剤(6)〜(12) を得た。 【0085】 【表2】【0086】注) *1 DTA:ジエチレントリアミン 実施例1〜4及び比較例1 エポキシ樹脂(I)としてアデカレジンEP−4200(旭電
化工業(株)製, エポキシ当量190)、有機アミン硬化剤
(II)として製造例5で得た自己乳化型活性有機アミン
硬化剤(1) 〜(5) を用い、これらと水とを表3に示す割
合で混合し硬化させ、その塗膜物性について試験し、下
記基準で評価した。結果を表3に示す。 【0087】<評価基準> ・乳化性 ○:乳化良好, △:部分乳化・不均一, ×:乳
化せず ・塗膜状態 ○:塗膜良好・艶あり, △:光沢なく軟らかい,
×:造膜せず ・耐水性(水浸漬7日後) ○:変化なし, ○△:フィルムわずかに曇
る,△:フィルム表面が曇る, ×:溶解する ・接着性(養生7日後) 100/100 :クロスカットして剥離せず, 80/100 :クロスカットして20%剥離, 50/100 :クロスカットして50%剥離 【0088】 【表3】【0089】実施例5〜9及び比較例2〜3 エポキシ樹脂(I)としてACR EM−1−60(エー
・シー・アール(株)製,アデカレジンEP−4100の固形
分60%のエマルジョン)、有機アミン硬化剤(II)とし
て製造例6で得た自己乳化型活性有機アミン硬化剤(6)
〜(12)を用い、これらと水とを表4に示す割合で混合し
硬化させ、その塗膜物性について試験し、実施例1と同
様に評価した。結果を表4に示す。 【0090】 【表4】【0091】実施例10〜12及び比較例4 エポキシ樹脂(I)としてアデカレジンEP−4200、有機
アミン硬化剤(II)として製造例6で得た自己乳化型活
性有機アミン硬化剤(6) 及び(10)、更に比較の硬化剤と
して ACR ハードナー H-23-50W(エー・シー・アール
(株)製自己乳化系ポリアミド硬化剤、固形分50%、ア
ミン価140mgKOH/g)を用い、これらと水とを表5に示
す割合で混合し硬化させ、その塗膜物性について試験
し、乳化性、塗膜状態、耐水性及び接着性は実施例1と
同様に評価し、造膜性はガラス板又は金属板に塗り、肉
眼で以下の基準で評価した。 ○:良好, △:やや不良, ×:不良 結果を表5に示す。 【0092】 【表5】【0093】表5から明らかなように、本発明の自己乳
化型活性有機アミン硬化剤(6) 及び(10)は従来の自己乳
化系ポリアミド硬化剤(ACR ハードナー H-23-50W) に
比べ、造膜性、硬度に優れるため、水系プライマー、コ
ーティング用として最適に応用され得る。 【0094】 【発明の効果】上記エポキシ樹脂(I)及び活性有機ア
ミン硬化剤(II)を含有し水(III) を加えて乳化し、硬
化させる本発明の水性エポキシ樹脂硬化性組成物の強調
し得るメリットは、従来の特開昭50−98960 号公報、特
公昭53−31517 号公報の自己乳化性を有するイミダゾリ
ン環含有化合物に比べ、特に塗膜のレベリング性、造膜
性に優れ、硬化フィルムが透明で、表面光沢、硬度、密
着性、耐水性、耐薬品性に優れることが特徴である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−351628(JP,A) 特開 平4−335020(JP,A) 特開 平2−38443(JP,A) 特開 昭63−168425(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 C08G 59/50

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】(I)分子内に平均1個より多くの隣接エ
    ポキシ基を有するエポキシ樹脂、 (II)平均分子量が 250〜10000 又はエチレンオキサイ
    ド含量が45重量%以上のポリアルキレンポリエーテルポ
    リオールのポリグリシジルエーテル(II−1−1)と分
    子内に平均1個より多くの隣接エポキシ基を有する疎水
    性エポキシ化合物(II−1−2)との混合物であり、
    (II−1−1)と(II−1−2)の混合比が(II−1−
    1)/(II−1−2)=90/10〜10/90(重量比)であ
    エポキシ基含有化合物(II−1)と、脂環式ポリアミ
    ン、芳香族ポリアミン及びヘテロ環族ポリアミン
    からなる群から選ばれる1種以上のポリアミン類(II−
    2)とを、ポリアミン過剰で反応させて得られる自己乳
    化型活性有機アミン硬化剤、及び (III)水 を含有することを特徴とする水性エポキシ樹脂硬化性組
    成物。
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