JP3375104B2 - 物品の洗浄方法 - Google Patents

物品の洗浄方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、金属部品等に付着する
油脂、電子部品等に付着するフラックスや指紋等の油分
を洗浄する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】金属部品、電子部品、半導体部品等の物
品の脱脂洗浄には、不燃性で発火の危険性がないこと、
洗浄力に優れていること等の理由から、フロン系溶剤あ
るいはハロゲン系溶剤が使用されてきた。しかし、最
近、地球環境の破壊問題から、界面活性剤、アルカリを
主成分とする水系洗浄剤、炭化水素系洗浄剤、アルコー
ル系溶剤、あるいは第三石油類炭化水素を界面活性剤を
用いて水に分散した準水系洗浄剤への転換が進んでい
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水系洗
浄剤を用いた洗浄方法においては、洗浄剤が徐々に油分
に汚染され洗浄力が低下するために、定期的に新しい洗
浄剤を補給し、洗浄剤を更新していかなければならな
い。また洗浄に使用した後の洗浄廃液中には、被洗浄物
に付着していた油分の他、界面活性剤、アルカリ等の成
分の濃度が高いので、産業廃液として焼却する等の処理
が必要である。さらに洗浄後は被洗浄物のすすぎを十分
に行わなければならないが、すすぎ液も洗浄剤、油分の
持ち込みによって汚染されるために、汚れの再付着を防
ぐためにすすぎ液も連続的に排出するか、定期的に交換
しなければならない。すすぎ廃液は洗浄剤や油分の濃度
は低いが量が多いので、凝集沈澱や活性汚泥など高価な
設備が必要となる。また、炭化水素系洗浄剤、アルコー
ル系洗浄剤はいずれも可燃性溶剤であって、高い引火性
を持ち、発火の危険性を有している。さらに、準水系洗
浄剤を用いた洗浄方法は水系洗浄剤を用いた方法と同様
に洗浄廃液の処理問題がある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、ある種の有機溶剤と水との混合液が、特定
の組成範囲において、有機溶剤を多く含む相(以下、有
機相と略す。)と水を多く含む相(以下、水相と略
す。)の二相に分かれ、それ以外の組成では均一相を形
成すること、これら二相のうち、油分のほとんどが有機
相に存在すること、またこれらの有機溶剤は単独では引
火点を有するが、水との混合液は水がある割合以上含ま
れると引火点を有さないことを見い出し、本発明を完成
するに至った。 【0005】即ち本発明は、有機溶剤と水の混合割合の
変化によって均一相および二相を可逆的に形成する有機
溶剤と水との混合液よりなる洗浄剤およびすすぎ液を用
いて、油分の付着した物品の洗浄およびすすぎを行う方
法において、該洗浄剤は、二相に相分離した時の有機相
における有機溶剤と水の混合割合以上の有機溶剤含有量
であり、且つ引火性をもたない混合割合である有機溶剤
と水との混合液であり、該すすぎ液は、二相に相分離し
た時の水相における有機溶剤と水の混合割合以上の水含
有量である有機溶剤と水との混合液であることを特徴と
する物品の洗浄方法である。 【0006】本発明において、油分の付着した物品の洗
浄およびすすぎに使用する洗浄剤およびすすぎ液は、有
機溶剤と水の混合割合の変化によって均一相および二相
を可逆的に形成する有機溶剤と水との混合液よりなるも
のを使用する。そして、まず、洗浄剤は、二相に相分離
した時の有機相における有機溶剤と水の混合割合以上の
有機溶剤含有量であり、且つ引火性をもたない混合割合
であるものを用いる。こうした洗浄剤は、多量の有機溶
剤を含有する均一混合液であるため良好な洗浄力を有
し、且つ上記水の含有により引火性ももたないため安全
性が高い。なお、有機溶剤の中には、引火性が高く、上
記二相に相分離した時の有機相程度の水の含有量では、
まだその混合液は引火性を備えているものもあるが、本
発明ではこうした引火性の高い有機溶剤は使用できな
い。 【0007】ここで、上記洗浄剤として、有機溶剤の含
有量が少なく液が二相に相分離してしまうものを用いた
場合、良好な洗浄が行えなくなる。また、水との相溶性
が良く、上記のような相分離が生じない有機溶剤と水と
の混合液を洗浄剤として用いた場合、後述するすすぎ工
程において、すすぎ液の組成は、この相分離が生じない
洗浄液の組成に近づくだけであり、本発明が効果とする
すすぎ時の相分離による有機相の除去が困難になる。 【0008】本発明において、洗浄剤は、洗浄効果と操
作の簡便性の点から洗浄温度を常温〜水の沸点までの範
囲とすることが好ましく、従って、上記有機溶剤は、該
温度範囲において前記の性状を呈するものであるのが好
ましい。具体的には、一般に温度20〜90℃、およ
び、有機溶剤の組成が5〜90容量%の領域内において
水と二相に相分離し、有機溶剤の組成が上記範囲を外れ
ると水と均一相を可逆的に形成するものであり、且つ該
相分離した時の有機相が引火性を持たない有機溶剤を好
適に使用しうる。 【0009】本発明において好適に使用しうる有機溶剤
を具体的に例示すると、例えば、ジエチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
モノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート等のアルキレングリコール
アルキルアセテート;エチレングリコールジエチルエー
テル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピ
レングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロ
ピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエー
テル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレン
グリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコー
ルアルキルエーテル等を挙げることができ、これらは単
独もしくは混合して用いられる。 【0010】これらの有機溶剤のなかでも、エチレング
リコールモノブチルエーテル、、プロピレングリコール
モノメチルエーテルとプロピレングリコールモノプロピ
ルエーテルの混合液、プロピレングリコールモノメチル
エーテルとプロピレングリコールモノブチルエーテルの
混合液、プロピレングリコールモノメチルエーテルとジ
プロピレングリコールモノプロピルエーテルの混合液、
プロピレングリコールモノプロピルエーテルとジプロピ
レングリコールモノメチルエーテルの混合液、プロピレ
ングリコールモノブチルエーテルとジプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルの混合液、ジプロピレングリコ
ールモノプロピルエーテルとジプロピレングリコールモ
ノメチルエーテルの混合液、ジプロピレングリコールジ
メチルエーテルとジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルの混合液、ジプロピレングリコールモノブチルエ
ーテルとジプロピレングリコールモノメチルエーテルの
混合液等が油脂、鉱物油、フラックスなどの油分の脱脂
性が良好であるために好適に使用できる。 【0011】図1にエチレングリコールモノn−ブチル
エーテルと水との相平衡図を示した。エチレングリコー
ルモノn−ブチルエーテルと水との混合液において、エ
チレングリコールモノn−ブチルエーテルが10〜57
容量%の範囲、且つ温度が45℃以上の領域Aにおい
て、これら二成分は二相に分離する。しかし、この温度
下において、組成が上記の範囲を外れた領域Bでは、こ
れら二成分は均一相を形成する。具体的には、エチレン
グリコールモノn−ブチルエーテル50容量%と水50
容量%の組成M1の混合液は60℃では領域Aに属して
おり、組成Sなる有機相と組成Wなる水相の二相に分離
する。しかし、エチレングリコールモノn−ブチルエー
テル70容量%と水30容量%の組成M2の混合液は、
上記二相に分離した時の有機相の組成S以上に多くの該
エチレングリコールモノn−ブチルエーテルを含有して
いるため、均一相を形成する。そして、こうしたエチレ
ングリコールモノn−ブチルエーテルと水との混合液
は、該水の含有量が20容量%より少ないと引火性をも
つようになるため、このエチレングリコールモノn−ブ
チルエーテルリッチな混合液M2は、かかる引火性をも
たない性状を維持している。 【0012】また、三成分系の場合も同様である。図2
にジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテルおよび水の50
℃に於ける三成分系の相平衡図を示した。該混合液は図
中の実曲線の外側の領域においては均一相を形成し、内
側の領域においては二相に分離する。ここで、ジプロピ
レングリコールモノプロピルエーテル55容量%、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル15容量%、水
30容量%の組成m1の混合液は、曲線の内側の領域に
属しており、組成sなる有機相と組成wなる水相の二相
に分離する。これに対してジプロピレングリコールモノ
プロピルエーテル65容量%、ジプロピレングリコール
モノメチルエーテル15容量%、水20容量%の組成m
2の混合液は、曲線の外側の領域に属しており、均一相
を形成する。そうして、こうしたジプロピレングリコー
ルモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテルおよび水の混合液は、図中のハッチング
領域において引火性をもつようになるため、この上記有
機溶剤リッチな混合液m2は、かかる引火性をもたない
性状を維持している。 【0013】本発明は、このような有機溶剤と水との混
合液において、上記M2、m2などの、二相に相分離し
た時の有機相における有機溶剤と水の混合割合以上の有
機溶剤含有量であり、且つ引火性をもたない混合割合で
あるものを洗浄剤として使用するものである。なお、本
発明において、洗浄剤の引火性をなくすため、有機溶剤
と混合される水は、選択する有機溶剤の種類によって異
なるが、通常10〜35容量%の範囲で混合されるのが
一般的である。 【0014】本発明において、上記の洗浄剤による、油
分の付着した物品の洗浄には、公知の方法を何等制限な
く採用することができる。例えば、洗浄剤中に油分の付
着した物品を浸漬する方法、油分の付着した物品に洗浄
剤をシャワー、スプレーする方法等を採用することがで
きる。このとき超音波洗浄、揺動、攪拌等の手段を併用
すると効果的である。 【0015】物品から除去された油分は、本発明による
洗浄剤中には飽和量溶解し、それ以上は洗浄剤とは別の
相を形成する。洗浄に使用された洗浄剤は、油水分離槽
に送られ、そこで、相分離した油が除去され洗浄に再使
用される。 【0016】本発明に使用する洗浄剤には、洗浄力や安
定性向上のために第三成分を加えることができる。例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、ケイ酸ナトリウム等のアルカリ剤とアルキルベンゼ
ンスルホン酸、エチレングリコールアルキルエーテル等
の界面活性剤は洗浄力を向上させる。;ベンゾトリアゾ
ール、トリトリアゾール等は金属の防食剤として働
く。;ある種のアミン例えばフェニル-β-ナフチルアミ
ン、或いはフェノ−ル誘導体であるジ-tert-ブチル-p-
クレゾ−ル等は酸化防止剤として働く。これらの成分の
添加量は0.005〜5重量%の範囲であることが好ま
しい。 【0017】洗浄を終えた物品は次に、前記二相に相分
離した時の水相における有機溶剤と水の混合割合以上の
水含有量である有機溶剤と水との混合液、または水です
すがれる。すすぎ液は、上記水リッチのものであれば、
有機溶剤と水との混合液であってもよく、また、水単味
であっても良い。すすぎ液が、該洗浄剤が相分離したと
きの水相における有機溶剤と水の混合割合よりも有機溶
剤リッチのときは、すすぎ液自身が二相に分離する。こ
のとき、物品に付着してすすぎ工程に持ち込まれる洗浄
剤に溶解した油分は、二相に分離した相の内、有機相に
そのほとんどが溶解する。すすぎ液からの油分の除去の
ためには有機相全部を除去することが容易であるが、こ
れを行うとすすぎ液の内、分離した有機相全部を除去し
なければならず、すすぎ液の無駄な使用となるため、該
すすぎ液は使用前においてこのような相分離が生じてい
ないものを用いるのが好ましい。 【0018】すすぎ液は長時間の使用により、物品に付
着して持ち込まれる洗浄剤が混合するために、次第にそ
の組成は有機溶剤の含有量が増加し、最後には前記有機
溶剤と水との混合液が相分離した時の水相における、有
機溶剤と水の混合割合に到達する。例えば、図1で説明
すると、組成M2の洗浄剤が使用され、すすぎ液として
水が使用された場合、物品に付着して持ち込まれる洗浄
剤により、すすぎ液の組成は、次第にその有機溶剤の含
有量が増加し、最後には上記相分離する時の水相の組成
Wに到達する。そうして、それ以上増加した有機溶剤
は、相分離し組成Sの有機相を形成する。 【0019】また、三成分系の洗浄剤を使用したときも
同様である。即ち、図2に示すように組成m2の洗浄剤
では、すすぎ液として水が使用された場合、物品に付着
して持ち込まれる洗浄剤により、すすぎ液の組成は、長
期の使用によって次第に組成wに近づき、それに到達し
た後は、増加した分の有機溶剤が相分離し組成sの有機
相を形成する。 【0020】つまり、すすぎ液として水を使用したとき
も、或いは前記相分離した時の水相における有機溶剤と
水の混合割合以上の水含有量である有機溶剤と水との混
合液を使用したときも、定常状態では、すすぎ液の組成
は該相分離した時の水相における有機溶剤と水の混合割
合と等しくなる。 【0021】一方、この定常状態において、物品に付着
してすすぎ工程に持ち込まれる洗浄剤に含まれる有機溶
剤は、そのほとんどがすすぎ液とは溶解せずに相分離し
有機相を形成する。洗浄工程において、物品に付着して
いる油分は洗浄剤に溶解しているが、すすぎ工程におい
て洗浄剤が二相に分離したときは、油分はそのほとんど
が有機相中に溶解している。従って、すすぎ工程ですす
ぎ液から相分離している有機相を除去することにより、
すすぎ液の油分による汚染を防止することができ、また
油分を容易に回収することができる。すすぎ液からの有
機相の分離は、例えば、比重差を利用したオーバーフロ
ー等の方法を好適に採用でき、連続的にまたは定期的に
行えばよい。なお、分離した有機相は、有機溶剤と水と
の混合液において、二相に相分離した時の有機相におけ
る有機溶剤と水の混合割合以上の有機溶剤含有量にあ
り、十分な洗浄性を有するので、洗浄槽に供給して、洗
浄剤として効率的に使用することもできる。 【0022】本来、有機溶剤は、被洗浄物に付着したま
ま乾燥されても被洗浄物に何ら影響を与えることはな
く、容易に乾燥除去されるため、すすぎ液に含まれてい
ても何ら問題はない。従って、すすぎ工程において、水
または水と有機溶剤の混合液ですすぐことによって、多
量の水を使う場合と同様の良好なすすぎ効果が得られ
る。 【0023】なお、本発明において、このすすぎ液の温
度は、通常、前記洗浄工程における洗浄液の温度と同じ
温度で行うのが一般的であるが、有機溶剤と水との混合
割合の変化により、液が均一相および二相を可逆的に形
成しうる関係が維持されている限り、該すすぎ液の温度
は必ずしも上記洗浄液の温度と同じでなくても良く、多
少変更させた状態で同様に実施し、相分離する有機相を
除去しても良い。 【0024】 【発明の効果】以上の説明により理解されるように、本
発明において使用される洗浄剤は、引火性を有さないた
めに、安全に使用することができる。従って、本発明に
よれば、洗浄剤として炭化水素系洗浄剤、アルコール系
洗浄剤を用いた装置の様な防爆設備を必要としない。ま
た、本発明によれば、すすぎの工程では汚染物である油
分を含んだ有機相はすすぎ液から容易に分離できるた
め、すすぎ液の油分による汚染を防止することができ
る。このため水系洗浄で問題になるすすぎ排水が出ず、
高価な水処理設備を設置する必要がない。また、このす
すぎ工程において、分離された有機相は、洗浄剤として
使用することができ、有機溶剤の効率的な使用が可能に
なる。 【0025】 【実施例】本発明を具体的に説明するために実施例を掲
げるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 【0026】実施例および比較例 市販マシン油を50mm×80mm×1mmのアルミ板
に約100mg/枚付着させたものをテストピースと
し、表1に示す組成の洗浄剤およびすすぎ液1Lを用い
て洗浄とすすぎを行った。洗浄は、表1に示す温度の洗
浄剤中にテストピースを2分間浸漬することによって行
った。なお、これら洗浄剤を構成する各有機溶剤は、い
ずれもその洗浄温度下において、水との混合割合の変化
によって均一相および二相を可逆的に形成しうるもので
あり、各洗浄剤は、この有機溶剤を、かかる相分離が生
じたときの有機相における有機溶剤と水との混合割合以
上含むものとした。また、すすぎは表1に示す温度のす
すぎ液中でテストピースを2分間搖動浸漬することによ
って行った。すすぎ後、テストピースを引き上げ、80
℃で10分間乾燥後重量法で油分除去率を評価し、結果
を表1に示した。 【0027】また、上記の洗浄およびすすぎをテストピ
ース200枚について繰り返した後、すすぎ液の表面に
浮遊する有機相をオーバフローにより除去した。残った
すすぎ液中に溶解した油量をn−ヘキサン抽出法で分析
した。結果を表1に示した。 【0028】さらに、実施例No.12〜14において
は、実施例No.1、6、7について、すすぎ工程でオ
ーバーフローによって除去した有機相を洗浄槽の洗浄剤
に加え、さらに前記と同様にしてにテストピースの洗浄
を実施した。結果を表1に示した。 【0029】なお、使用した各洗浄剤とすすぎ液の引火
点の測定をJIS K−2265原油及び石油製品の引
火点試験方法に基づきクリーブランド式測定法で測定し
た結果、いずれも引火点を有していなかった。 【0030】 【表1】 【0031】表中の略号の意味は下記のとおりである。 【0032】 EGB :エチレングリコールモノブチルエーテル DEGDE:ジエチレングリコールジエチルエーテル PGM :プロピレングリコールモノメチルエーテル
と PGP :プロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル PGB :プロピレングリコールモノブチルエーテル DPGP :ジプロピレングリコールモノプロピルエー
テル DPGM :ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル DPGDM:ジプロピレングリコールジメチルエーテル DPGB :ジプロピレングリコールモノブチルエーテ
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、エチレングリコールモノn−ブチルエ
ーテルと水との相平衡図である。 【図2】図2は、ジプロピレングリコールモノプロピル
エーテル、ジプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル
および水の相平衡図である。 【符号の説明】 A:エチレングリコールモノn−ブチルエーテルと水と
が二相に分離する領域 B:エチレングリコールモノn−ブチルエーテルと水と
が均一相を形成する領域 M1、M2:エチレングリコールモノn−ブチルエーテ
ルと水の混合液組成 S:組成M1の混合液が二相に相分離するときの有機相
組成 W:組成M1の混合液が二相に相分離するときの水相組
成 曲線:温度50゜Cにおける相平衡曲線 ハッチング領域:混合液組成が引火性を持つ領域 m1、m2:ジプロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル、ジプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、およ
び水の混合液組成 s:組成m1の混合液が二相に相分離するときの有機相
組成 w:組成m1の混合液が二相に相分離するときの水相組

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】有機溶剤と水の混合割合の変化によって均
    一相および二相を可逆的に形成する有機溶剤と水との混
    合液よりなる洗浄剤およびすすぎ液を用いて、油分の付
    着した物品の洗浄およびすすぎを行う方法において、該
    洗浄剤は、二相に相分離した時の有機相における有機溶
    剤と水の混合割合以上の有機溶剤含有量であり、且つ引
    火性をもたない混合割合である有機溶剤と水との混合液
    であり、該すすぎ液は、二相に相分離した時の水相にお
    ける有機溶剤と水の混合割合以上の水含有量である有機
    溶剤と水との混合液であることを特徴とする物品の洗浄
    方法。
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