JP3374403B2 - ポリフェニレンスルフィド製の押出成形パイプ - Google Patents

ポリフェニレンスルフィド製の押出成形パイプ

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、押出成形性が改良され
たポリフェニレンスルフィド樹脂からなる、耐熱性、耐
薬品性に優れ、しかも接着性が良好なポリフェニレンス
ルフィド製の押出成形パイプに関するものである。 【0002】 【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド樹脂は、耐熱
性、難燃性、耐薬品性及び耐蝕性などに優れた性質を示
す高性能樹脂として知られており、各種自動車部品、電
気・電子部品、金属へのコーティングなどの分野に広く
使用されている。しかし、押出成形法により作製したポ
リフェニレンスルフィド製パイプを熱水配管用、化学プ
ラントなどの薬品配管用に用いた場合、強度、剛性が低
く、パイプ内を通過する流体の圧力に耐えられず、破壊
するという欠点を有している。これを防止するために、
ポリフェニレンスルフィド製の押出成形パイプの外側に
金属製又は熱可塑性樹脂製のパイプを複合してなる複合
パイプが開示されている(特開昭59−85747号公
報、特開昭59−145131号公報、特開昭63−2
81828号公報等)。 【0003】しかし、ポリフェニレンスルフィド樹脂は
金属や他樹脂との密着性が良好ではなく、さらに、接着
剤によって得られる接合力も比較的小さため、内側のポ
リフェニレンスルフィド製パイプと外側の金属製又は熱
可塑性樹脂製のパイプの間を接着剤で接合しても、接着
力不良で、強固なパイプが得られないという問題を有し
ている。 【0004】一方、ポリフェニレンスルフィド樹脂の接
着性を改善する目的で、ポリフェニレンスルフィド樹脂
にシラン化合物を添加する(特開昭57−158256
号公報、特開昭59−31503号公報等)又はエポキ
シ樹脂を配合する(特開昭64−65171号公報、特
開昭64−69657号公報等)ことが開示されている
が、いまだ満足を得るレベルに達していない。 【0005】さらに、ポリフェニレンスルフィド樹脂
は、溶融粘度(軟化状態における粘度を含めて)が温度
の上昇と共に急激に低下するため、押出成形性の観点か
ら成形は難しく、均質な成形物が得られないという欠点
を有する。このような欠点を改良する試みとして、温度
勾配ダイにより成形及び固化を行い、同時にダイの外部
から背圧を加えることにより押出成形する(特開昭52
−11256号公報)ことが開示されているが、特別な
押出成形機が必要であり、一般的ではない。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を解消し、押出成形性が改良されたポリフェニ
レンスルフィド樹脂からなる、接着性、耐熱性、耐薬品
性に優れた性質を示す押出成形パイプを提供するもので
ある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、溶融張力を調
整し、さらにアミノ基により変性された特定のポリフェ
ニレンスルフィド樹脂からなることを特徴とするポリフ
ェニレンスルフィド製パイプに関するものであり、ポリ
フェニレンスルフィド樹脂の耐熱性、耐薬品性を保持し
つつ、接着性を改良したパイプである。以下、詳細に説
明する。 【0008】すなわち本発明は、0.01N以上0.8
N未満の溶融張力を有し、かつフェニレンスルフィド単
位あたりアミノ基を0.05〜5モル%含有するポリフ
ェニレンスルフィド樹脂からなることを特徴とするポリ
フェニレンスルフィド製の押出成形パイプに関するもの
である。 【0009】本発明で言う「溶融張力」はキャピラリー
を通して流出するときの溶融樹脂の張力であり、例えば
(株)東洋精機製作所製のキャピログラフを用いて測定
できる。本発明では、上記の装置を用いて、直径2.0
95mm、長さ8mmのキャピラリーにより、バレル温
度300℃、ピストン速度50mm/分の条件下でスト
ランドを流出し、このストランドを引取りロールで10
m/分の速度で引取る際に、テンションプーリー付きの
ロードセルで検出された荷重を溶融張力(単位はニュー
トン(N))とした。 【0010】本発明で使用されるアミノ基含有ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂のアミノ基の含有量は0.05〜
5モル%が好ましい。特に好ましくは0.1〜3モル%
である。ポリフェニレンスルフィド樹脂のアミノ基含有
量が0.05モル%未満では、ポリフェニレンスルフィ
ド樹脂にアミノ基を含有させる効果がなく、また5モル
%を超えると機械的強度の低下が見られ、好ましくな
い。 【0011】本発明で使用されるアミノ基含有ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂の製造方法は、特に限定されるも
のではないが、好ましい製造方法として、有機アミド溶
媒中でアルカリ金属硫化物とジハロベンゼンとを反応さ
せる際にアミノ基含有芳香族ハロゲン化物を共存させて
重合する方法が挙げられる。 【0012】アルカリ金属硫化物としては、硫化リチウ
ム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、
硫化セシウム及びそれらの混合物が挙げられ、これらは
水和物の形で使用してもさしつかえない。これらアルカ
リ金属硫化物は、水硫化アルカリ金属とアルカリ金属塩
基とを反応させることによって得られるが、ジハロベン
ゼンの重合系内への添加に先立ってその場で調製されて
も、また系外で調製されたものを用いてもさしつかえな
い。 【0013】さらに、本発明に使用されるアミノ基含有
ポリフェニレンスルフィド樹脂はその構成単位として、 【0014】 【化1】 を70モル%以上、より好ましくは90モル%以上含有
しているものが好ましい。構成単位が30モル%未満、
好ましくは10モル%未満であれば、m−フェニレンス
ルフィド単位、 【0015】 【化2】 o−フェニレンスルフィド単位、 【0016】 【化3】 フェニレンスルフィドスルホン単位、 【0017】 【化4】 フェニレンスルフィドケトン単位、 【0018】 【化5】 フェニレンスルフィドエーテル単位、 【0019】 【化6】 ジフェニレンスルフィド単位、 【0020】 【化7】 等の共重合単位を含有していてもさしつかえない。 【0021】アミノ基含有芳香族ハロゲン化物として
は、一般式、 【0022】 【化8】 (Xはハロゲン、Yは水素、−NH基又はハロゲン、
Rは炭素数1〜12の炭化水素基、nは0〜4の整数で
ある)で示される化合物である。 【0023】その若干の例として、m−フルオロアニリ
ン、m−クロルアニリン、3,5−ジクロルアニリン、
3,5−ジアミノクロルベンゼン、2−アミノ−4−ク
ロルトルエン、2−アミノ−6−クロルトルエン、4−
アミノ−2−クロルトルエン、3−クロル−m−フェニ
レンジアミン、m−ブロムアニリン、3,5−ジブロム
アニリン、m−ヨードアニリン及びそれらの混合物が挙
げられる。特に3,5−ジアミノクロルベンゼンが好ま
しい。 【0024】また、ジハロベンゼンとしては、p−ジク
ロルベンゼン、p−ジブロモベンゼン、p−ジヨードベ
ンゼン、m−ジクロルベンゼン、m−ジブロモベンゼ
ン、m−ジヨードベンゼン、1−クロル−4−ブロモベ
ンゼンなどが挙げられる。 【0025】また、アルカリ金属硫化物及び(ジハロベ
ンゼン+アミノ基含有芳香族ハロゲン化物)の仕込量は
モル比で、(アルカリ金属硫化物):(ジハロベンゼン
+アミノ基含有芳香族ハロゲン化物)=1.00:0.
90〜1.10の範囲が好ましい。 【0026】重合溶媒としては、極性溶媒が好ましく、
特に非プロトン性で高温でアルカリに対して安定な有機
アミドが好ましい溶媒である。有機アミドの若干の例と
しては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−
メチル−ε−カプロラクタム、N−エチル−2−ピロリ
ドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル
イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、テトラメチル尿素等及びその混合物が挙げられる。 【0027】また、溶媒として使用される有機アミドの
量は、重合によって生成するポリマーに対し、150〜
3500重量%、好ましくは250〜1500重量%と
なる範囲で使用することができる。 【0028】重合は200〜300℃、好ましくは22
0〜280℃にて0.5〜30時間、好ましくは1〜1
5時間撹拌下に行われる。 【0029】本発明で使用されるポリフェニレンスルフ
ィド樹脂としては、溶融張力が0.01N以上0.8N
未満、好ましくは0.05N以上0.3N以下の範囲に
あるアミノ基含有ポリフェニレンスルフィド樹脂であ
り、直鎖状のものであっても、酸素雰囲気下での加熱処
理又は過酸化物等を添加しての加熱処理により硬化さ
せ、重合度を上げたものであっても、また、非酸化性の
不活性ガス中で加熱処理を施したものであってもかまわ
ないし、さらに、これらの構造の混合物であってもかま
わない。溶融張力が0.01N未満や0.8N以上では
押出成形が難しく、好ましくない。 【0030】また、上記アミノ基含有ポリフェニレンス
ルフィド樹脂は、脱イオン処理(酸洗浄や熱水洗浄等)
を行うことによってイオンを低減させたものであっても
よい。 【0031】なお、本発明で使用されるアミノ基含有ポ
リフェニレンスルフィド樹脂に対して、本発明の目的を
損なわない範囲で、従来公知の繊維状及び粉末状充填
剤、すなわちガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維、アル
ミナ繊維、炭化硅素繊維、ジルコニア繊維、チタン酸カ
ルシウム繊維、ウォラストナイト、硫酸カルシウム繊
維、アラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、クレ
イ、シリカ、アルミナ、カオリン、ゼオライト、石膏、
硅酸カルシウム、硅酸マグネシウム、硫酸カルシウム、
酸化チタン、酸化マグネシウム、カーボンブラック、黒
鉛、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化銅、ガラスビーズ、ガラス
パウダー、ガラスバルーン、石英及び石英ガラス等を配
合することもできる。また、これらの充填剤は2種以上
を併用することも可能であり、さらに必要によりシラン
系又はチタン系等のカップリング剤で予備処理して使用
することもできる。 【0032】さらに、本発明で使用されるアミノ基含有
ポリフェニレンスルフィド樹脂は、本発明の目的を損な
わない範囲で、従来公知の離型剤、滑剤、熱安定剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、発泡剤、防錆剤、
イオントラップ剤、難燃剤、難燃助剤、染料,顔料など
の着色剤、帯電防止剤などの添加剤、ワックスや少量の
他のポリマーを1種以上併用してもよい。 【0033】他のポリマーとしては、例えば、オレフィ
ン系,スチレン系,ウレタン系,エステル系,フッ素
系,アミド系,アクリル系等の熱可塑性エラストマー、
ポリブタジエン,ポリイソプレン,ポリクロロプレン,
ポリブテン,スチレンブタジエンゴム及びその水添物、
アクリロニトリルブタジエンゴム,エチレンプロピレン
共重合体,エチレンプロピレンエチリデンノルボルネン
共重合体等のゴム成分、ナイロン6,ナイロン66,ナ
イロン46,ナイロン610,ナイロン11,ナイロン
12等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト,ポリブチレンテレフタレート,ポリアリレート等の
ポリエステル系樹脂、ポリスチレン、ポリα−メチルス
チレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリ
ル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリ
ロニトリル、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリフェ
ニレンオキシド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリアリルスルホン、ポリフェニ
レンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケ
トン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリアミドイミド、ポリイミド、シリコーン樹脂、
フェノキシ樹脂、フッ素樹脂及び異方性溶融相を形成す
る溶融加工可能な樹脂等の単独重合体、ランダム又はブ
ロック、グラフト共重合体及びそれらの混合物又はその
改質物等が挙げられる。 【0034】該添加物の添加方法は、任意の方法をとる
ことができる。例えば、組成物の形成前又は形成中に個
々の樹脂に添加する方法、あるいは組成物の形成後に、
引いては組成物を融解する際に添加する方法等がある。 【0035】本発明のパイプの製造方法は、任意の方法
をとることができる。特に制限はないが、例えば、上記
アミノ基含有ポリフェニレンスルフィド樹脂又はポリフ
ェニレンスルフィド樹脂組成物を押出機のホッパーに供
給し、シリンダー温度280〜350℃で押出機先端部
からパイプ状に成形し、引続きサイジング装置で所定の
寸法に成形冷却し、これを引取装置を通して所定の長さ
に切断することによりパイプが得られる。 【0036】また、本発明で得られるパイプを内層と
し、外層を他の金属又は熱可塑性樹脂等で複合化してな
る複合パイプとして使用してもよい。 【0037】使用される外層側のパイプの材料として
は、特に制限はないが、金属製として、鉄、ステンレ
ス、真鍮、銅、アルミニウム、ジュラルミン、チタン、
鉛、亜鉛、ニッケル、その他の金属又は合金等、熱可塑
性樹脂製として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ケン化酢酸ビニル−エチレン共重合体、エチレン
−アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、AS樹
脂、ABS樹脂、アクリル酸エステル−アクリロニトリ
ル−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジ
エン−スチレン共重合体、アイオノマー樹脂、ポリブテ
ン、各種ナイロン(ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン11、ナイロン12、ナイロン46等)、ポリ塩化ビ
ニル、塩素化ポリエチレン、ポリアセタール、ポリカー
ボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリウレタン、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリアリ
レート、変性ポリフェニレンオキシド等が使用できる。 【0038】内側のアミノ基含有ポリフェニレンスルフ
ィド製パイプと外層側のパイプの接着には、特に制限は
ないが、エポキシ系接着剤、ポリイミド系接着剤、アク
リル系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、ウレタン系接
着剤、シルコーン系接着剤等の接着剤が使用できる。 【0039】 【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。 【0040】参考例1(アミノ基含有ポリフェニレンス
ルフィドの合成) 15lオートクレーブに、N−メチル−2−ピロリドン
(以下、NMPと略す)を5l仕込み、120℃に昇温
した後、NaS・2.8HO 1866gと無水酢
酸リチウム287gを仕込み、約2時間かけて攪拌しな
がら徐々に205℃まで昇温して、水を410g留出さ
せた。この系を180℃まで冷却した後、p−ジクロル
ベンゼンを2180g加えて、225℃に昇温し、3時
間重合させた後、250℃に昇温し、250℃に達した
ときに3,5−ジアミノクロルベンゼン21.1g(p
−ジクロルベンゼンに対して約1モル%添加)をNMP
50mlに溶かした溶液を系内に圧入し、さらに250
℃にて3時間重合した。 【0041】重合終了後、室温まで冷却したスラリーを
一部サンプリングし、瀘液を採取して、瀘液中に残存す
る未反応の3,5−ジアミノクロルベンゼンをガスクロ
マトグラフィー(島津製作所製GC−12A)で測定し
たところ、3,5−ジアミノクロルベンゼンの転化率は
38%であった。残りのスラリーは、大量の水中に投入
して重合体を析出させ、瀘別、純水による洗浄を行った
後、一晩加熱真空乾燥を行うことにより重合体を単離し
た。この重合体をPPS−Iとする。さらに、PPS−
Iを窒素雰囲気下265℃で4時間処理し、溶融粘度3
000ポイズ(測定温度300℃、荷重10kgの条件
下、直径1mm、長さ2mmのダイスを用いて高化式フ
ローテスターで測定)の重合体を得た。この様にして得
られたアミノ基含有ポリフェニレンスルフィド樹脂をP
PS−IIとする。また、PPS−Iを空気雰囲気下2
35℃で2時間処理し、溶融粘度3000ポイズの重合
体を得た。この様にして得られたアミノ基含有ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂をPPS−IIIとする。 【0042】参考例2 p−ジクロルベンゼン2080g(無水酢酸リチウムを
添加しないで)、3,5−ジアミノクロルベンゼン2
0.2g(p−ジクロルベンゼンに対して約1モル%添
加)を添加したことを除いては参考例1と同様の操作に
てアミノ基含有ポリフェニレンスルフィドを製造した。
瀘液中に残存する未反応の3,5−ジアミノクロルベン
ゼンをガスクロマトグラフィーで測定したところ、3,
5−ジアミノクロルベンゼンの転化率は38%であっ
た。この重合体をPPS−IVとする。さらに、PPS
−IVを空気雰囲気下235℃で2時間処理し、溶融粘
度3000ポイズの重合体を得た。この様にして得られ
たアミノ基含有ポリフェニレンスルフィド樹脂をPPS
−Vとする。また、PPS−IVを空気雰囲気下235
℃で8時間処理し、溶融粘度30000ポイズの重合体
を得た。この様にして得られたアミノ基含有ポリフェニ
レンスルフィド樹脂をPPS−VIとする。 【0043】参考例3(ポリフェニレンスルフィドの合
成) p−ジクロルベンゼン2080g(アミノ基含有芳香族
ハロゲン化物及び無水酢酸リチウムを添加しないで)を
添加し、他は参考例2のPPS−VIの合成と同様の操
作を行った。この重合体の溶融粘度は30000ポイズ
であった。この様にして得られたポリフェニレンスルフ
ィド樹脂をPPS−VIIとする。 【0044】実施例1 参考例1で得られたPPS−IIを2軸押出機で320
℃で溶融混練し、ペレットを得、このペレットを用いて
溶融張力(直径2.095mm、長さ8mmのキャピラ
リーを用いて、バレル温度300℃、ピストン速度50
mm/分、引取りロール速度10m/分の条件下で
(株)東洋精機製作所製のキャピログラフで測定)を測
定した。さらに、このペレットをシリンダー温度を31
0℃に設定した50mmの単軸押出機に供給し、サイジ
ング装置を通して、成形冷却し、外径22.3mm、肉
厚1mmのパイプを毎分0.8mの速度で連続して作製
した。この様にして得られたパイプを10cmの長さに
切断し、室温でメタノールに1ケ月浸漬させた後の重量
変化を測定し、耐薬品性の評価とした。さらにパイプか
ら縦、横10mmのテストピースを切削し、それを3枚
重ねてビカット軟化温度(JIS 7206に基づき、
荷重2kgf/cm、昇温速度50℃/時間で測定)
を測定した。また、上記ペレットを射出成形機によって
試験片を射出成形し、得られた試験片と鋼板とを2液性
エポキシ系接着剤(チバガイギ製 アラルダイトXNR
5002/XNH5002)で接着、硬化(100℃/
1時間、さらに150℃/3時間)した後、引張剪断接
着強さ(JIS K6850に準拠して測定)を測定し
た。結果を表1に示す。 【0045】実施例2,比較例1〜3 ポリフェニレンスルフィド樹脂に参考例2で得られたP
PS−VI、参考例1で得られたPPS−III、参考
例2で得られたPPS−V、参考例3で得られたPPS
−VIIを用いた以外は、実施例1と同様な操作を行っ
た。結果を表1に示す。 【0046】 【表1】 【0047】 【発明の効果】本発明により、特定の溶融張力を有し、
かつアミノ基を含有した特定のポリフェニレンスルフィ
ド樹脂を用いることにより、押出成形性が良好で、ポリ
フェニレンスルフィド樹脂本来の耐熱性、耐薬品性を維
持しつつ、接着性が改良されたポリフェニレンスルフィ
ド製の押出成形パイプを得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 23:00 B29L 23:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96 C08J 5/00 - 5/02 C08J 5/12 - 5/22 106 C08K 3/00 - 13/08 C08L 1/00 - 101/14

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】0.01N以上0.8N未満の溶融張力を
    有し、かつフェニレンスルフィド単位あたりアミノ基を
    0.05〜5モル%含有するポリフェニレンスルフィド
    樹脂からなることを特徴とするポリフェニレンスルフィ
    ド製の押出成形パイプ。
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