JP3373361B2 - 現像バイアス制御機能を備えた画像形成装置 - Google Patents

現像バイアス制御機能を備えた画像形成装置

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JP3373361B2
JP3373361B2 JP18868296A JP18868296A JP3373361B2 JP 3373361 B2 JP3373361 B2 JP 3373361B2 JP 18868296 A JP18868296 A JP 18868296A JP 18868296 A JP18868296 A JP 18868296A JP 3373361 B2 JP3373361 B2 JP 3373361B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体に形成され
た潜像に現像するための現像バイアスを制御する現像バ
イアス制御機能を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より画像形成装置の一種である、い
わゆるカールソンプロセスに基づく電子写真装置は周知
であり、この種の電子写真装置においては、感光体表面
に均一帯電を図るために一般に4〜8KV以上の高電圧
をワイヤ印加する必要があり、そのためにオゾンやその
放電生成物である窒素酸化物やアンモニウム塩が発生
し、これらが感光体表面に吸着して画像流れが生じ易く
なる。
【0003】かかる欠点の解消のために、感光体ドラム
上に導電性ローラを接触させ、該導電性ローラに直流電
圧を印加して暗所で感光体ドラムの接触帯電を行うよう
に構成したローラ帯電方式が存在するが、この帯電方式
においても、感光体ドラムと帯電ローラとの間に微小楔
状空隙が存在するために、その部分で僅かながら放電現
象が生じ、オゾンの発生が認められ、前記した欠点を必
ずしも解消し得ない。
【0004】一方電子写真装置に用いる感光体ドラムに
は近年耐久性の向上とフリーメインテナンス化を図るた
めに、a−Siドラムを用いているものがあるが、a−
Siは、有機半導体に比較して吸湿性が高くこの為前記
画像流れはa−Siドラムに多く発生しやすいために、
前記感光体ドラムの背面側にシートヒータその他のヒー
ト体を配し、感光体ドラムを加熱する事により前記画像
流れの発生を防止している。
【0005】しかしながらヒータを設ける事は熱制御手
段等も必要となりその構成が煩雑化するのみならず、特
に複写機、プリンターの小型化、パーソナル化の中でヒ
ーターを用いると、該システムが複雑になってしまう。
また、ヒーターの昇温には一定の時間を要し、電源を入
れてからプリントするまでの時間(ウォームアップタイ
ム)が長く、そのための消費電力を要する。また、感光
体を加熱すると、トナーのTG温度(ガラス転移温度)
近くまで昇温されるために、感光体表面にトナーが固着
してしまう。という種々の問題が発生する。
【0006】また、画像流れが発生しない状態において
も、この種の電子写真装置においては、現像工程におい
て感光体上に形成された静電潜像の現像領域にトナーを
付着させ、非現像領域に付着させないために、帯電工程
において感光体表面電位を400V以上とし、露光工程
において形成される静電潜像の高電位部の差を400V
以上とし、さらに現像電位を200V以上が必要であっ
た。したがって、感光体としては400V以上の帯電能
力を有する光導電材料が要求され、材料選択の上で、ま
た膜厚の設定の上で制約が大きい。
【0007】また、a−Siは、白地部にトナーが付着
する、いわゆる‘かぶり‘現象が発生しやすい。これ
は、装置中のトナーが鏡像力等により感光体表面に付着
する現象である。このトナーの鏡像力は感光層の比誘電
率に大きく影響を受け、比誘電率が大きいほど鏡像力は
大きくなる。この比誘電率は通常、有機感光体で3〜
3.5であり、a−Siでは10〜12程度と大きいた
め、a−Siは‘かぶり‘現象が発生しやすい。
【0008】また、従来は粉砕トナーが使用され、この
粉砕トナーは、樹脂、着色剤、電荷制御剤などの小粒子
を混合した混練物を冷却後にハンマミル、カッタミル等
で粗粉砕し、さらにジェットミルなどにより粒径8〜1
5μm程度に微粉砕して作成される。作成が比較的容易
であるが、凹凸があるいびつな形状に作成され、帯電は
凸部に集中しやすく、感光体表面とは1粒子に対して複
数の凸部が接触する場合があり、その際には鏡像力が大
きくなる。
【0009】一方、重合トナーは、モノマーからポリマ
ーを重合する段階において、着色剤、電荷制御剤等をポ
リマー粒子中に包含させてトナー粒子を製作するので、
球形の粒子が得られ、電荷は球形粒子に均一に帯電する
ので、感光体表面とは点接触により、1粒子に対して接
触箇所が少なく鏡像力は小さい。
【0010】このような事情から、本願出願人は、本願
に先だってa−Siドラムを用い、特にコロナ放電器や
帯電ローラ、更には帯電ブラシのように、放電現象を含
んで感光体に均一帯電を行った電子写真装置においても
画像流れ、‘かぶり’現象が生じることなく鮮明画像を
形成し得る電子写真装置を提供する事を目的とした出願
を行っている。つまり、基体上に光導電層及び表面層を
積層被覆してなる電子写真感光体の表面層の膜厚を25
μm以下のa−Si層で形成するとともに、前記感光体
の表面電位を略400V以下に設定し、該表面層に、現
像電位を略150V以下に設定した現像ローラが転接さ
せるとともに、前記現像ローラの体積固有抵抗を3×1
7Ωcm以下に設定し、前記現像ローラ上に、重合法
により作成されたトナー粒子の薄層を形成しながら前記
感光体の潜像の現像を行うように構成した電子写真装置
を開示している。この出願による装置は、a−Siと重
合トナーとを組み合わせた非磁性一成分現像方式であ
り、現像効率が高く、低電界による現像が実現でき、高
い転写効率を有する画像形成装置を提供することができ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、a−S
iの電気抵抗は、109Ωcmであり、OPC(有機感
光体)の電気抵抗は、101213Ωcmであり、OPC
に比べて電気抵抗が低いために、a−Si感光体に用い
る現像ローラの電気抵抗も低く、よって、高温高湿、ま
たは低温低湿などの環境変化におけるリーク抵抗による
抵抗値の変動の度合いは大きい。
【0012】特に、環境の変化による、現像ローラの抵
抗変動により抵抗値が上昇すると、感光体と現像ローラ
間の電位差が少なくなる方向に現像バイアスが変化し、
感光体表面の画像の白地部分のトナーの回収を少なくし
て現像効率を低下させる。
【0013】また、感光体の転写残トナーである残留ト
ナーを現像と同時に回収する現像機構の場合は、感光体
の転写効率が減少して、残留トナーが増加すると、感光
体の表面から残留トナーを回収しきれなくなり、ゴース
トが発生する。そして、この現象は上述したように、現
像ローラの抵抗値の上昇により現像バイアスが低下する
ことにより、特に顕著となる。
【0014】本発明は上述の事情に鑑み、環境の変化に
よる、現像の際に現像バイアスが印加される負荷体の抵
抗変動により抵抗値が上昇しても、現像効率が低下しな
いで良好な画像を形成する画像形成装置を提供すること
を目的とする。また、本発明の他の目的は、a−Siド
ラムを用いた画像形成装置において構成の簡単化や安全
性を配慮しつつ、画像流れ及び‘かぶり’現象となるこ
とがない鮮明画像を形成し得る画像形成装置を提供する
事にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気的な負荷
体で構成される感光体もしくは現像ローラもしくはトナ
ー供給ローラと、前記負荷体に前記感光体に形成された
潜像を現像する現像バイアスを印加する現像バイアス印
加手段とを備え、この現像バイアス印加手段を制御して
前記現像バイアスを制御する現像バイアス制御機能を備
えた画像形成装置において、現像行程に先立ち前記負荷
体の抵抗値変化を検出する抵抗値変化検出手段と、この
抵抗値変化検出手段の出力により前記現像バイアス印加
手段を制御する現像バイアス制御手段とを備え、現像行
程に先立ち前記負荷体の抵抗値を検出し、該検出値が、
常温常湿の所定抵抗値より高い抵抗値である場合に、現
像行程時には常温常湿の所定電圧より低い電圧を負荷体
に印加され、現像バイアスを所定範囲に制御し、 該検出
値が、常温常湿の所定抵抗値より低い抵抗値である場合
に、現像行程時には常温常湿の所定電圧より高い電圧を
負荷体に印加され、現像バイアスを所定範囲に制御する
ことを特徴とする。
【0016】また、前記負荷体に印加される現像バイア
スは現像ローラと供給ローラ間に印加されるように構成
することも本発明の有効な手段である。
【0017】本発明は、上述したように、図3に示すよ
うに、現像バイアスが印加される電気的な負荷体(負
荷)29である感光体(感光ドラム)1、または、現像
機構(現像ユニット)4内の現像ローラ40、もしく
は、供給ローラ45等に現像バイアスを印加する現像バ
イアス印加手段19は、現像行程に先立ち、前記負荷体
29の抵抗値変化を検出する抵抗値変化検出手段(2
4、27)と、この抵抗値変化検出手段の出力により現
像バイアスを制御する現像バイアス制御手段(20、2
7)とを備えている。
【0018】よって、現像行程に先立ち前記負荷体29
の抵抗値変化が検出される。そして、温度20℃、湿度
60%の常温常湿の所定抵抗値より高い抵抗値が検出さ
れると、現像行程時には常温常湿の所定電圧より低い電
圧が負荷体29に印加され、現像バイアスを所定範囲に
制御する。また、前記常温常湿の所定抵抗値より低い抵
抗値が検出されると、現像行程時には常温常湿の所定電
圧より高い電圧が負荷体29に印加され、現像バイアス
を所定範囲に制御する。
【0019】このように負荷体29の抵抗値変化に応じ
て、現像バイアスを可変とするので、感光体と現像ロー
ラ間の電位差、または現像ローラと供給ローラの電位差
が少なくなる方向に現像バイアスが変化し、感光体表面
の画像の白地部分のトナーの回収を少なくして現像効
率、トナー回収率を低下させることがない。
【0020】また、前記感光体を、a−Siで形成し、
前記感光体表面に摺擦する前記現像ローラ上のトナー粒
子の層を0.3〜0.9mg/cm2に設定するととも
に、感光体と現像ローラとの電位差を150Vを超え、
300V未満であることを特徴としたり、また、前記現
像ローラ及び前記トナー供給ローラを有する現像機構を
設け、この現像機構内に前記感光体の残留トナーを回収
する回収手段具備して構成したり、また、重合法によ
り製造されたトナー粒子を用いることも、本発明の有効
な手段である。
【0021】本発明は、図1Aに拡大して示すように、
a−Si感光体においては一般にアルミ円筒からなる導
電性基体1a上に光導電層1b、及び表面層1cが積層
されて形成されており、表面層1cは、α−SiC系の
無機高抵抗若しくは絶縁材料を用い、前記光導電層1b
上における表面電位Voと潜像電位分布の維持を図って
いる。
【0022】従来においては、感光体の表面に画像形成
プロセス中のコロナ放電により生成される硝酸イオンや
アンモニウムイオン等の放電生成物が吸着されて、それ
らが高温高湿環境下で光導電層上における表面電位と潜
像電位分布に基づいて表面層上に形成される潜像電荷が
表面方向に移動し、電荷流れ即ち画像流れが生じ、この
画像流れ現象により潜像電荷が、画像流れがない場合の
潜像の周囲に流れて画像の‘にじみ’現象が発生する。
【0023】すなわち、本発明は、前記感光体の表面層
を、OPCと比べて電気抵抗の少ないa−Si層で形成
しているので、該表面層に摺擦する現像ローラの体積固
有抵抗を低く(たとえば、3×107Ωcm以下に)設
定することができるので、ローラ層における過大な電圧
降下を防止し、a−Si感光体の低い比誘電率との相乗
効果で、感光体の表面電位及び現像ローラの現像電位を
低く設定でき、画像流れ現象の発生を抑えることができ
る。
【0024】その結果、本発明は、前記感光体の表面電
位を略400V以下、望ましくは300〜350Vに設
定したり、また、前記現像ローラの現像電位を略150
V以下、望ましくは80〜120Vに設定することがで
き、これにより感光体の膜厚も25μm以下に減少させ
たり、また、前記現像ローラ上のトナー粒子の層を0.
3〜0.9mg/cm2、望ましくは、0.4〜0.8
mg/cm2に設定することができ、低価格の画像形成
装置を提供することができる。
【0025】また、現像機構(現像ユニット)4の現像
容器41内において、トナー回収手段として動作する現
像ローラ40は感光体1の表面に摺擦して感光体1上の
残留トナーを掻き落としながら新しいトナーを付与して
現像を行っているので、現像容器内にトナーの回収を行
うことができ、現像に利用されない残留トナーの再利用
が可能である。また、かかる構成を取ることにより、光
導電層1bを支持する基体内にヒータを内蔵しない状態
でも、画像流れが生じることなく画像形成を行うことが
可能となる。
【0026】また、本発明は、現像ローラ上に、重合法
により作成されたトナー粒子の薄層を形成しながら前記
感光体の潜像の現像を行っているので、球形のトナー粒
子に電荷は均一に帯電し、また、感光体表面とは点接触
により、1トナー粒子に対して接触箇所が少なく鏡像力
は小さく、‘かぶり’現象は少ない。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載
されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置
などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲
をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎ
ない。
【0028】図1は本発明が適用される画像形成装置の
一実施例を示し、図上時計回りに回転するa−Si感光
体ドラム(感光体)1の周囲に、回転方向に沿って露光
用LEDヘッド2及びセルフォックレンズ3からなる光
学系、現像ユニット4、転写ローラ5、クリーニング部
材6、除電ランプ7、及び帯電ユニット8が配設されて
いる。
【0029】次に夫々の各構成要素について説明する。
感光体ドラム1は、Aに示すように、導電性支持体1a
上に光導電層1b、及び表面層1cが積層されて形成さ
れており、導電性支持体1aと光導電層1bの間にはキ
ャリア注入阻止層1eを、又光導電層1bと表面層1c
の間には遷移層1fが、夫々介挿されている。前記支持
体1aは、一般にはアルミ性の円筒体を用いるが、SU
S、Ti、Ni、Au、Ag等の金属材料、表面に導電
膜を被着させたガラス等無機材料や、エポキシ等の透明
な樹脂等で形成され、本実施例においては肉厚が3mm
で外周径を30mmに設定すると共に、軸方向に254
mmの長さを有するアルミ製円筒体を用いている。
【0030】前記キャリア注入阻止層1eは光導電層1
bの材料に応じ種々のものを用いるが、光導電層1bに
a−Si系材料を用いた場合には、a−Si系のキャリ
ア注入阻止層1eとするのが良い。
【0031】又前記a−Si系光導電層1bは、グロー
放電分解法、スパッタリング法、ECR法、蒸着法等に
より膜形成し、その形成にあたって、ダングリングボン
ド終端用の元素、例えば(H)やハロゲンを5〜40w
t%含有させるのがよい。即ち、光導電層1bにはa−
Si:Hからなる光導電体を用い、そして現像バイアス
が正の場合には電子の移動度を高める為、ノンドープ又
はVa族元素を含有させ、又現像バイアスが負の場合に
は正孔の移動度を高めるため、III a族元素を含有させ
るのが好ましい。又必要に応じて暗導電率や光導電率等
の電気的特性、光学的バンドギャップ等について所望の
特性を得るために、C、O、N等の元素を含有させても
良い。
【0032】そして、前記光導電層1b全体の膜厚は、
必要な帯電および絶縁耐圧の確保や、露光された光の吸
収や前記した残留電位の抑制等から3〜50μm程度に
するのがよい。
【0033】又、表面層1cは、厚みとしては25μm
以下に、グロー放電分解法、スパッタリング法、ECR
法、蒸着法等により膜形成され、元素比率組成式(a-
Si1-XX:H)として表された場合、xが0.95≦
x<1であって、且つ最表面(自由表面層)の動的押込
み硬さが50〜200Kgf/mm2である水酸化アモ
ルファスシリコンカーバイトから構成され、特にその抵
抗値を1012〜1013Ω・cm範囲の抵抗値に設定す
る。そして前記表面層1cは最表面側より光導電層1b
側の奥側に進むに連れ徐々に硬度が大きくなるように設
定する。
【0034】そして前記のような硬度の勾配(最表面側
より光導電層1b側の奥側に進むに連れ徐々に硬度が大
きくなるような勾配)を付けるには、例えば前記表面層
1cをグロー放電分解法で成膜する場合においては、原
料ガスにおいてSi含有ガスに対するC含有ガスの比率
を経時的に徐々に大きくする、成膜形成時のガス圧力を
徐々に高くする、原料ガスの水素ガスによる希釈率を徐
々に小さくする、放電電力を徐々に小さくする、アルミ
円筒ドラムの基体温度を徐々に低くする等の手段で形成
される。
【0035】又光導電層1bと表面層1cとの間には、
a−SiC:H中のC含有量を表面層1c中のC含有量
よりも小さくした遷移層1fを設けるとよい。またこの
遷移層1fのC含有量は、その層中で変化させて含有量
の勾配を有するようにしても良い。このような遷移層1
fを設ける事により、光導電層1bで生成された光キャ
リアの走行がスムーズになって、光感度が高く、残留電
位が低くなり、画像特性も良好なものになる。このよう
な遷移層1fの厚みは1μm以下、好適には0.05〜
0.5μmの範囲に設定される。
【0036】又露光用LEDヘッド2には露光波長が6
85nmのヘッドアレイを用い、これをダイナミック駆
動にて一走査ライン毎に64ビット×40回分割露光す
るように構成する。
【0037】現像機構(現像ユニット)4は、非磁性一
成分トナーが収納された現像容器41とウレタンゴム等
の弾性材料から構成された弾性体42からなる現像ロー
ラ40と、該ローラ40へのトナー層厚を規制する現像
ブレード17と、前記現像ローラ40にトナーを供給す
る供給ローラ45等を備え、前記現像ローラ40、供給
ローラ45、現像ブレード17等には例えば50〜50
0Vの間で任意に設定できる図示しない直流現像バイア
ス電源E1(350V),E2(350V),E3(1
20V)に接続して、現像を行うように構成する。
【0038】この現像ユニット4内においては、図2に
示すように、反時計方向に回転する供給ローラ45によ
り、新しいトナー50が現像ローラ40に供給され、ト
ナー層厚を規制する現像ブレード17により、トナー層
厚0.3mg/cm2〜0.9mg/cm2に規制され、
感光体1に供給される。
【0039】一方、前記記録紙9に転写されないトナー
の残留トナー49は、現像ローラ40の弾性体42に再
度接触し、現像ローラ40は感光体1との接触位置にお
いて、感光体1より周速度が速く回転しているので、現
像ローラ40の弾性体42により残留トナー49は、符
号51に示すようにこすり落とされるとともに新しいト
ナー48が感光体1の表面の潜像を現像する。
【0040】また、51で示すように現像容器41内の
下部に落下せず、現像ローラ40に付着された残留トナ
ー52は、現像ローラ40と供給ローラ45がお互いに
影響を及ぼし合うニップ領域において現像ローラ42と
反対方向に回転する供給ローラ45によって、符号53
に示すように現像容器41の下方に落下され回収され
る。
【0041】又、本実施例は感光体1と現像ローラ40
が摺擦式であるために、抵抗値が低すぎるとリークする
関係上、トナーは、重合トナーであって106Ωcm以
上の高抵抗若しくは絶縁性トナーが用いられる。重合ト
ナーは、モノマーからポリマーを重合する段階におい
て、着色剤、電荷制御剤等をポリマー粒子中に包含させ
てトナー粒子を製作するので、球形の粒子が得られ、電
荷は球形粒子に均一に帯電するので、感光体表面とは点
接触により、1粒子に対して接触箇所が少なく鏡像力は
小さい。
【0042】前記現像ローラ40は感光体1の表面層1
cに1mm以上(好ましくは1〜2mm)のニップ幅で
摺擦するとともに、該摺擦位置では同方向に回転し、そ
の位置での周速差は感光体1に対して1.1倍以上(好
ましくはトナー層厚0.3mg/cm2〜0.9mg/
cm2に対して1.1〜6.0倍)の速さに設定されて
いる。また、さらに好ましくは、トナー層厚0.7mg
/cm2に対して1.2〜5.0倍の速さに設定され
る。
【0043】また、トナー粒子の層厚は0.3mg/c
2〜1.0mg/cm2、好ましくは、0.3mg/c
2〜0.9mg/cm2、より好ましくは0.4mg/
cm2〜0.8mg/cm2に設定される。転写ローラ5
は記録紙9への転写効率を上げるために導電性ローラを
用い、前記トナーの帯電電位と逆極性の転写バイアスを
印加させるとともに、前記感光体ドラム1の周面に均一
に圧接し、該ドラム1と同期して回転可能に構成する。
【0044】クリーニング部材6は、転写ローラ5の下
流側に位置し、ポリエステル、アクリル、カーボン入り
レーヨン、ナイロン、ビニロン等の導電性繊維を回転軸
の周囲に、または、前記繊維を卷回して回転ローラ状に
紙粉取りローラ6aとして形成し、その外周面が前記感
光体1の表面に接触し、その接触位置で感光体1の回転
方向とは反対方向に回転するように配置される。記録紙
9の紙粉は、トナーほど開口体1に密着されないので、
前記した導電性のローラ6aによりトナー排除力より弱
い力で取り去ることができる。
【0045】帯電ユニット8にはすでに公知であるスコ
ロトロン方式の帯電器にて感光体上に均一に帯電させ
た。図中81はコロナ放電線、82は制御グリッド、8
3は放電バイアス、84は帯電制御バイアスである。
【0046】尚、前記したクリーニング部材6のローラ
6aは、導電性材料で形成されているために、除電ラン
プ7の代わりに感光体1の表面を除電する除電ローラを
兼ねてもよい。また、除電ランプ7及び前記帯電ユニッ
ト8を取り去り、前記ローラ6aによって感光体1を帯
電してもよいものである。
【0047】また、本実施例は、図3に示すように、現
像バイアス印加手段19を有している。この現像バイア
ス印加手段19は、感光体(感光ドラム)1、または、
現像機構(現像ユニット)4内の現像ローラ40、もし
くは、供給ローラ45等で例示される現像バイアスを印
加される負荷体(負荷)29に現像バイアスを調整して
印加する作用をなす。
【0048】前記現像バイアス印加手段19は、コレク
タCがE5の直流電圧を出力する端子に接続され、ベー
スがベース・ドライブ回路を有した発信器30に接続し
たエミッタフォロア型トランジスタ20を有し、該トラ
ンジスタ20のエミッタEは、ダイオード32を介して
接地され、また、フィルタ回路31を介して変圧器21
の第1コイルの一方の端子に接続され、他方の端子は発
振トランジスタ22のコレクタに接続され、該発振トラ
ンジスタ22のエミッタは接地され、ベースはベース・
ドライブ回路を有した発信器23に接続されている。
【0049】変圧器21の第2コイル側はダイオード、
及びコンデンサ26を介して接地され、変圧器21の出
力側はA/D変換の基準電圧となる第3コイル部25が
設けらている。前記ダイオードとコンデンサ26の接続
点は負荷29の一端が接続され、他端はRs抵抗24を
介して接地されている。この抵抗24と負荷29との接
続点はCPU(中央演算素子)27に接続され、前記発
信器30はCPU27の出力端子に接続され、CPU2
7の指令により、トランジスタ20のON時間t、スイ
ッチング周期T等を変更して、変圧器21の第1コイル
側に異なった電圧が印加されるように構成されている。
【0050】また、CPU27の出力端は前記発信器2
3に接続され、発振トランジスタ22の発振を制御して
いる。したがって、前記現像バイアス印加手段19は、
降圧型回路であるチョッパ式スイッチング電源回路とD
C−DCコンバーターの組み合わせであって、E5=2
4Vの直流電圧を、8〜10Vに降圧して、変圧器21
の1次コイルに印加し、2次コイルにおいて80〜10
0Vに昇圧して負荷29に印加する。そして、前記第3
コイル部25の出力電圧、及び前記抵抗24の端子電圧
は、それぞれCPU27の入力端子に入力可能に構成さ
れ、これらの電圧値により後述するように、ROM28
のプログラムに従って変圧器21への入力電圧値、及び
前記負荷29への印加電圧値の制御が行われるように構
成されている。
【0051】図3の現像バイアス印加手段19は、上述
のように構成しているので、CPU27は図示しない電
源スイッチの操作により、発信器23を発振させるとと
もに発信機30を駆動してトランジスタ20をonof
f駆動させ、変圧器21に入力電圧Vioを印加する。
第2コイルには変圧された交流電圧が発生し、この交流
電圧はダイオードを介して直流に変換され、負荷29に
その直流電圧Vooが印加する。
【0052】負荷29を流れる電流Iは抵抗24の端子
電圧Vsを発生する。この端子電圧VsはCPU27内
でAD変換されて演算処理されるが、このVsが基準電
圧Vsoと等しいときは、前記直流電圧Vooが持続し
て負荷に印加されるように、トランジスタ20のON時
間t、スイッチング周期T等を調整して制御する。
【0053】上述の動作は前記現像機構4が現像動作を
開始する以前に行われる。今、環境条件が低温低湿とな
り、負荷抵抗が上昇し、前記抵抗24の端子電圧Vsが
下がり、Vsdとなると、負荷抵抗29間の端子電圧を
下げるために前記印加電圧Vooより低い電圧Vodを
現像時に印加する。また、環境条件が高温高湿となり、
負荷抵抗が下がり、前記抵抗24の端子電圧Vsが上昇
し、Vsuとなると、負荷抵抗29間の端子電圧を上げ
るために前記印加電圧Vooより高い電圧Vouを現像
時に印加する。
【0054】このように、現像行程に先立ち負荷体29
の抵抗値変化が検出される。そして、温度20℃、湿度
60%の常温常湿の所定抵抗値より高い抵抗値が検出さ
れると、現像行程時には常温常湿の所定電圧より低い電
圧が負荷体29に印加され、現像バイアスを所定範囲に
制御する。また、前記常温常湿の所定抵抗値より低い抵
抗値が検出されると、現像行程時には常温常湿の所定電
圧より高い電圧が負荷体29に印加され、現像バイアス
を所定範囲に制御する。
【0055】また、前記現像バイアスの制御は、感光体
と現像ローラ間であれば、前記負荷は現像ローラもしく
は感光体であり、現像ローラと供給ローラ間であれば、
前記負荷は現像ローラもしくは供給ローラであり、前記
負荷である負荷体29の抵抗値変化に応じて、現像バイ
アスを可変とするので、感光体と現像ローラ間の電位
差、または現像ローラと供給ローラの電位差が少なくな
る方向に適宜前記負荷体29に電圧を印加して、現像バ
イアスが変化するように制御すればよいことは勿論のこ
とである。結果として、感光体表面の画像の白地部分の
トナーの回収を少なくして現像効率、トナー回収率を低
下させることがない。
【0056】さて、現像バイアスが決定されると現像工
程に移行するが、帯電装置8は、帯電制御バイアスを4
00V前後の間で適宜バイアスに設定されているので、
この高電圧の放電バイアスを印加させる事により、感光
体ドラム1の表面電位Vkを上記の設定値に帯電させた
後、露光ヘッド2により所定の潜像を露光させる。その
後、現像ユニット4により該潜像に重合法により作成さ
れたトナー像を付着させ、感光体1と転写ローラ5間に
挿入される記録媒体(記録紙)9に転写させる。
【0057】この記録紙9は、図示しない収納庫から送
出され、感光体1と転写ローラ5との間に挿入され、転
写後に図示しない定着工程に送出される。この工程中の
特に転写工程を含むその前後において、ローラ等の圧接
により、紙粉が記録紙から剥離する。そして、剥離した
紙粉は感光体1の表面に付着して転写ローラ5の下流側
に位置するクリーニング部材6に移送される。
【0058】クリーニング部材6の紙粉取りローラ6a
は、外周が前記感光体1の表面に接触し、その接触位置
で感光体1の回転方向とは反対方向に回転して、記録紙
9の紙粉は、トナーほど開口体1に密着されないので、
前記した導電性のローラ6aにより取り去られる。
【0059】一方、図2において、前記記録紙9に転写
されないトナーの残留トナー49は、現像ローラ40の
弾性体42に再度接触する。現像ローラ40は感光体1
との接触位置において、感光体1より周速度が速く回転
しているので、現像ローラ40の弾性体42により残留
トナー49は、符号51に示すようにこすり落とされる
とともに新しいトナー48が感光体1の表面の潜像を現
像する。
【0060】また、符号51で示す残留トナーは、感光
体1の表面を研磨した感光体粉末を若干含んでいる。こ
の残留トナー51は、現像ローラ40により掻き取ら
れ、現像容器41の下方に落下するが、符号52のよう
に現像ローラ40の表面に付着され移送される場合があ
り、該残留トナー52は、両ローラがお互いに影響を及
ぼし合うニップ領域において現像ローラ40と反対方向
に回転する供給ローラ45によって、符号53に示すよ
うに現像容器41の下方に落下され回収される。
【0061】この残留トナー53は、現像容器41内に
おいて、新しいトナーと混ざり合うが、新しいトナーの
量に対して小量であるために、希釈化される。よって、
前記残留トナー53は現像容器41内を還流して、新し
いトナーが供給される入り口付近において新しいトナー
内に注入され、攪拌されるように構成するのが望まし
い。
【0062】さて、本実施例は画像流れを防止すること
ができる。ここで、画像流れの原因について説明する
と、図1Aに拡大して示すように、a−Si感光体にお
いては一般にアルミ円筒からなる導電性基体1a上に光
導電層1b、及び表面層1cが積層されて形成されてお
り、表面層1cは、α−SiC系の無機高抵抗若しくは
絶縁材料を用い、前記光導電層1b上における表面電位
Vkと潜像電位分布の維持を図っている。
【0063】従って、前記表面層1cに画像形成プロセ
ス中のコロナ放電により生成される硝酸イオンやアンモ
ニウムイオン等の放電生成物が吸着されて、それらが高
温高湿環境下で光導電層1b上における表面電位Vkと
潜像電位分布に基づいて表面層1c上に形成される潜像
電荷が表面方向に移動し、電荷流れ即ち画像流れが生じ
る。また、連続プリントによって感光体表面が酸化劣化
し、親水性を示すようになることも画像流れの要因とも
考えられる。
【0064】この画像流れ現象により潜像電荷が、画像
流れがない場合の潜像の周囲に流れて画像の‘にじみ’
現象が発生する。これに対して、本実施例は、前記感光
体の表面層を、a−Si層で形成しているので、該表面
層に摺擦する現像ローラの電気抵抗を低く、(たとえ
ば、体積固有抵抗を3×107Ωcm以下に)設定する
ことができ、ローラ層における過大な電圧降下を防止
し、a−Si感光体の低い比誘電率との相乗効果で、感
光体の表面電位及び現像ローラの現像電位を低く設定し
ても十分の画像濃度を得ることができる。
【0065】その結果、本実施例は、前記感光体の表面
電位を略400V以下、望ましくは300〜350Vに
設定したり、また、前記現像ローラの現像電位を略15
0V以下、望ましくは80〜120Vに設定することが
でき、これにより感光体の膜厚も25μm以下に減少さ
せることができ、低価格の画像形成装置を提供すること
ができる。また、かかる構成を取ることにより、光導電
層1bを支持する基体内にヒータを内蔵しない状態で
も、画像流れが生じることなく画像形成を行うことが可
能となる。
【0066】また、本実施例においては、現像ローラ4
0を感光体1の表面層1c表面に転接させるとともに、
前記感光体1に対して周速差をもたせて前記感光体の表
面層を現像するように構成しているので、現像容器41
内において、現像とともに、現像容器内に前記トナーの
回収を行うことができ、現像に利用されない残留トナー
の再利用が可能である。
【0067】また、上述の現像の際に、本実施例は、現
像ローラ40上に、重合法により作成されたトナー粒子
の薄層を形成しながら前記感光体1の潜像の現像を行っ
ているので、球形のトナー粒子に電荷は均一に帯電し、
また、感光体表面とは点接触により、1トナー粒子に対
して接触箇所が少なく鏡像力は小さく、‘かぶり’現象
は少ない。
【0068】また、本実施例は、前記感光体上の形成画
像を記録媒体に転写する際に、前記感光体上に付着する
前記記録媒体の剥離粉末を排除するクリーニング部材6
を備えているので、感光体1に付着した状態で現像ロー
ラ40に転送され、前記現像ローラ40により残留トナ
ーとともに現像容器41内に回収される量が極めて少な
くなり、長期間の使用によりトナーに前記剥離粉末が混
入して画像を乱すことが極めて少なくなる。
【0069】また、前記現像ローラ40が前記感光体1
に接触するニップ幅は1.5〜2.0mmに設定するこ
とにより、前記現像ローラ40の有効な現像状態を保持
できる。
【0070】また、本実施例は、現像行程に先立ち負荷
体29の抵抗値変化が検出され、そして、温度20℃、
湿度60%の常温常湿の所定抵抗値より高い抵抗値が検
出されると、現像行程時には常温常湿の所定電圧より低
い電圧が負荷体29に印加され、現像バイアスを所定範
囲に制御し、また、前記常温常湿の所定抵抗値より低い
抵抗値が検出されると、現像行程時には常温常湿の所定
電圧より高い電圧が負荷体29に印加され、現像バイア
スを所定範囲に制御する。したがって、現像バイアスの
電位差が少なくなって、トナーの引き戻しが困難になる
ことがなく、良好な画像を形成することができる。
【0071】また、本実施例によればヒータを用いずに
画像形成を行ってもかぶり等が生じることがないため
に、消費電力の大幅低減のほかに、ヒータ、ドラム表面
温度を検知するサーミスタ、該サーミスタよりの検知温
度に基づくヒータ制御回路等の電装部品の低減と回路構
成が簡単化するとともに、前記ヒータを用いない為にウ
オーミングアップタイムが不用となり、装置立上げ時間
を大幅に低減させることが出来る。
【0072】
【実施例】
実施例(1) 表面層の膜厚を、25μmのa−Si感
光体を用意し、帯電はスコロトロン方式Vk:350
V、現像は非磁性1成分方式、現像ロールは、導電ロー
ラで径18mm、体積固有抵抗値:5×106Ω・c
m、表面粗さ10ミクロン以下、現像ニップ約1mm、
現像線速120mm/sec(感光体線速60mm/s
ec)、現像ブレードは、厚み1.3mm、抵抗値:1
4Ω・cm以下、供給ロールは、径12mm、抵抗
値:104Ω・cm以下、現像ロールとのニップ約1m
m、各バイアス値は、現像ブレード350V、供給ロー
ラ350V、トナーは、スチレンアクリル系材料をもと
に重合法によって平均粒径8ミクロンに生成したものを
使用、転写は、ローラ方式で転写電流20〜30マイク
ロアンペアに設定した。
【0073】常温常湿下にて、5000枚のランニング
印字の後に、高温高湿8時間放置の後に、前記条件設定
において、現像ローラへの現像ブレードの当て方を変え
て現像ローラへのトナー層厚を調節して、感光体と現像
ローラとの電位差Vsを変化して画像形成状態を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0074】
【表1】 この表1から、現像ローラの層厚は0.2mg/cm2
では、画像濃度は低く、感光体摺擦効果低く、像流れが
発生する。また、1.0mg/cm2では、クリーニン
グ力が弱く、微少ながら残留トナーが感光体に残った。
そして、1.2mg/cm2では、かぶり除去電界は高
く、クリーニング力弱く、残留トナーが感光体に残っ
た。したがって、現像ローラにおけるトナー層厚は、
1.0〜0.3mg/cm2、望ましくは、0.4〜
1.0mg/cm2、さらに望ましくは0.4〜0.8m
g/cm2において、良好な画像を得ることがわかる。
【0075】実施例(2) 表面層の膜厚を、25μm
のa−Si感光体を用意し、帯電はスコロトロン方式V
k:350V、現像は非磁性1成分方式、現像ロール
は、導電ローラで径18mm、体積固有抵抗値:5×1
6Ω・cm、表面粗さ10ミクロン以下、現像ニップ
約1mm、現像線速120mm/sec(感光体線速6
0mm/sec)、現像ブレードは、厚み1.3mm、
抵抗値:104Ω・cm以下、供給ロールは、径12m
m、抵抗値:104Ω・cm以下、現像ロールとのニッ
プ約1mm、各バイアス値は、現像ブレード350V、
供給ローラ350V、感光体と現像ローラとの電位差2
20V,トナー層厚は0.7mg/cm2、トナーは、
スチレンアクリル系材料をもとに重合法によって平均粒
径8ミクロンに生成したもの、及び粉砕法にて製造した
ものを使用、転写は、ローラ方式で転写電流20〜30
マイクロアンペアに設定した。
【0076】温度20℃、湿度60%の常温常湿(N/
N)、33℃、湿度85%の高温高湿(L/L)にて各
トナーにおける転写効率を測定し、その結果を表2に示
す。
【0077】
【表2】 この表2から、転写効率は重合法トナーのほうが勝るこ
とがわかる。
【0078】実施例(3) 表面層を、元素比率組成式
(a-Si1-XX:H)として表された場合、xが0.9
5≦x<1であって、且つ最表面の動的押込み硬さが3
00Kgf/mm2 以下であり、最表面側より光導電層
側の奥側が硬度が大きく、奥側に進むに連れ徐々に硬度
が大きくなるように設定した電子写真感光体を用意し、
帯電はスコロトロン方式Vk:300〜350V、現像
は非磁性1成分方式、現像ロールは、径18mm、抵抗
値:106Ω・cm〜107Ω・cm、表面粗さ10ミク
ロン以下、現像ニップ約1mm、現像ブレードは、厚み
1.3mm、抵抗値:104Ω・cm以下、供給ロール
は、径12mm、抵抗値:104Ω・cm以下、現像ロ
ールとのニップ約1mm、各バイアス値は、現像ローラ
100V,現像ブレード350V、供給ローラ350
V、トナーは、スチレンアクリル系材料をもとに重合法
によって平均粒径8ミクロンに生成したものを使用、転
写は、ローラ方式で転写電流20〜30マイクロアンペ
アに設定した。
【0079】上記設定にて、常温5000枚のランニン
グ試験を行った後に、33℃、湿度85%の環境下に8
時間以上放置後に画像評価を行ったところ画像流れのな
い良好な画像を得ることができた。
【0080】
【発明の効果】以上記載したごとく本発明によれば、環
境の変化による、現像バイアスを印加される負荷体の抵
抗変動により抵抗値が上昇しても、現像効率が低下しな
いで良好な画像を形成しえる、また、本発明の他の目的
は、a−Siドラムを用いた画像形成装置において構成
の簡単化や安全性を配慮しつつ、画像流れ及び‘かぶ
り’現象となることがない鮮明画像を形成し得る、等の
種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置を示す一実施
例図である。
【図2】現像容器内の構成を示す構成図である。
【図3】現像バイアス制御回路の一実施例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 1a 導電性基体 1b 光導電層 1c 表面層 2 露光用ヘッド 3 光学系 4 現像ユニット 6 クリーニング部材 8 帯電装置 19 現像バイアス印加手段 27 CPU 29 負荷(負荷体) 40 現像ローラ 41 現像容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沢 義夫 三重県度会郡玉城町野篠704−19 京セ ラ株式会社 三重玉城工場内 (56)参考文献 特開 平7−271139(JP,A) 特開 平4−186264(JP,A) 特開 平7−114254(JP,A) 特開 平4−34573(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/06 101 G03G 15/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的な負荷体で構成される感光体もし
    くは現像ローラもしくはトナー供給ローラと、前記負荷
    体に前記感光体に形成された潜像を現像する現像バイア
    スを印加する現像バイアス印加手段とを備え、この現像
    バイアス印加手段を制御して前記現像バイアスを制御す
    る現像バイアス制御機能を備えた画像形成装置におい
    て、 現像行程に先立ち前記負荷体の抵抗値変化を検出する抵
    抗値変化検出手段と、 この抵抗値変化検出手段の出力により前記現像バイアス
    印加手段を制御する現像バイアス制御手段とを備え、現像行程に先立ち前記負荷体の抵抗値を検出し、該検出
    値が、常温常湿の所定抵抗値より高い抵抗値である場合
    に、現像行程時には常温常湿の所定電圧より低い電圧を
    負荷体に印加され、現像バイアスを所定範囲に制御し、 該検出値が、常温常湿の所定抵抗値より低い抵抗値であ
    る場合に、現像行程時には常温常湿の所定電圧より高い
    電圧を負荷体に印加され、現像バイアスを所定範囲に制
    することを特徴とした現像バイアス制御機能を備えた
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記負荷体に印加される現像バイアスは
    現像ローラと供給ローラ間に印加されることを特徴とす
    る請求項1記載の現像バイアス制御機能を備えた画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】 前記感光体をa−Siで形成し、前記感
    光体表面に摺擦する前記現像ローラ上のトナー粒子の層
    を0.3〜0.9mg/cm2に設定するとともに、感
    光体と現像ローラとの電位差を150Vを超え、300
    V未満であることを特徴とする請求項1記載の現像バイ
    アス制御機能を備えた画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記トナー粒子は重合法により製造され
    ことを特徴とする請求項1若しくは3記載の現像バイ
    アス制御機能を備えた画像形成装置。
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