JP3330008B2 - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP3330008B2
JP3330008B2 JP33411495A JP33411495A JP3330008B2 JP 3330008 B2 JP3330008 B2 JP 3330008B2 JP 33411495 A JP33411495 A JP 33411495A JP 33411495 A JP33411495 A JP 33411495A JP 3330008 B2 JP3330008 B2 JP 3330008B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はa−Siドラムを用
いたプリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真装置
に適用される発明に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より感光体ドラム外周面上に、露
光、現像、転写、クリーニング(残留トナー除去)、除
電、及び帯電の各プロセス手段を配置し、所定の電子写
真プロセスにより画像形成を行なう、いわゆるカールソ
ンプロセスに基づく電子写真装置は周知である。
【0003】この種の電子写真装置においては、感光体
表面に均一帯電を図るために一般にコロナ放電を利用し
て帯電を行っているが、コロナ放電は一般に4〜8KV
以上の高電圧をワイヤ印加する必要があり、この為前記
コロナ放電によってオゾンやその放電生成物である窒素
酸化物やアンモニウム塩が発生し、これらが感光体表面
に吸着して画像流れが生じ易くなる。そして前記画像流
れは、高湿度環境下において著しい。
【0004】かかる欠点を解消するために、感光体ドラ
ム上に導電性ローラを接触させ、該導電性ローラに直流
電圧を印加して暗所で感光体ドラムの接触帯電を行うよ
うに構成したローラ帯電方式が存在する。しかしながら
かかる帯電方式においても、感光体ドラムと帯電ローラ
との間に微小楔状空隙が存在するために、その部分で僅
かながら放電現象が生じ、オゾンの発生が認められ、前
記した欠点を必ずしも解消し得ない。
【0005】かかる欠点を解消するために、前記帯電手
段に粒子帯電手段を用いた技術も開示されているが、粒
子帯電手段は感光体側を開口した状態で粒子を帯電容器
内に収納せねばならず、その取扱いが煩雑化するのみな
らず、粒子が感光体と常に摺擦されながら均一帯電を行
うために、粒子の疲労が生じやすく、やはり耐久性に乏
しい。このため現状の技術では、コロナ放電器若しくは
帯電ローラを用いる技術が主流となっている。
【0006】一方電子写真装置に用いる感光体ドラムに
は近年耐久性の向上とフリーメインテナンス化を図るた
めに、a−Siドラムを用いているものがあるが、a−
Siは、OPCその他の有機半導体に比較して吸湿性が
高くこの為前記画像流れはa−Siドラムに多く発生し
やすい。そこで従来技術においては前記感光体ドラムの
背面側にシートヒータその他のヒート体を配し、感光体
ドラムを加熱する事により前記像流れの発生を防止して
いる。
【0007】しかしながらヒータを設ける事は熱制御手
段等も必要となりその構成が煩雑化するのみならず、特
に複写機、プリンターの小型化、パーソナル化の中でヒ
ーターを用いると、該システムが複雑になってしまう。
また、ヒーターの昇温には一定の時間を要し、電源を入
れてからプリントするまでの時間(ウォームアップタイ
ム)が長く、そのための消費電力を要する。また、感光
体を加熱すると、トナーのTG温度(ガラス転移温度)
近くまで昇温されるために、感光体表面にトナーが固着
してしまう。という種々の問題が発生する。
【0008】かかる欠点を解消する為に、感光体ドラム
側の特に表面層に着目した技術が種々開発されている。
例えば、特開昭62−272275号公報には、a−S
i系光導電層が表面層により被覆され、その表面層がシ
リコン(Si)とCを主体とし、酸素(O)・水素
(H)およびフッ素(F)を含むアモルファス材料から
なり且つその動的押込み硬さが300Kgf/mm2
1000Kgf/mm2に設定した感光体ドラムが提案
されている。
【0009】この理由は表面層の動的押込み硬さが、1
000Kgf/mm2以上と大きいときには表面層中の
Si含有率が高く、化学的影響を受けやすくなり、前記
した画像不良が発生しやすくなる。又、300Kgf/
mm2以下と小さいときには表面層中のC含有率が高
く、光導電性が悪くなって残留電位が大きくなり、さら
に硬度がかなり小さくなるために、画像複写プロセスに
よる表面層の摩耗が大きくなって画像不良が発生しやす
くなるとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
技術には、次のような問題が生じる。その第1は前記従
来技術は感光体ドラムの表面層のみに言及して感光体ド
ラムのいわゆるヒータレス化を実現しているが、画像流
れは表面層のみで生じるのではなく、感光体と現像手段
や転写手段等のプロセス手段との関係によって定まるも
のである。従って感光体ドラムの表面層のみを特定して
感光体ドラムのいわゆるヒータレス化を実現するには実
用上種々の困難がある。
【0011】又前記従来技術は感光体ドラムの表面層の
摩耗を避けつつ、特に高湿化に起因する画像流れを阻止
しようとしているが、画像流れは帯電時における放電現
象に伴うオゾン発生等による感光体表面の劣化や放電生
成物のドラム付着により、感光体表面の吸湿性が高くな
り、高湿環境下においてドラム表面抵抗が低下し、感光
体表面電位が低下して発生するもので、例え表面層を工
夫しても該表面層に放電生成物が生成し、経時的にその
堆積物の生成度合いによって画像流れが発生し、長期に
安定した画像形成が困難になる。かかる欠点を解消する
ために、特開昭61−278861ではトナーとは反対
の帯電極性をもつチタン酸ストロンチウムを現像剤に添
加して感光体ドラム表面をクリーニングするクリーニン
グ助剤として用いる技術の提案がなされている。しかし
ながら逆極性のチタン酸ストロンチウムは高抵抗で絶縁
性の誘電体であるために、現像時にトナーの帯電が不安
定になり、カブリ等の画像欠陥の原因となる。
【0012】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、a
−Siドラムを用い、特にコロナ放電器や帯電ローラ、
更には帯電ブラシのように、放電現象を含んで感光体に
均一帯電を行った電子写真装置においても像流れやかぶ
りが生じることなく鮮明画像を形成し得る電子写真装置
を提供する事を目的とする。
【0013】又本発明の他の目的は、現像剤中にクリー
ニング助剤若しくは研磨剤を添加した装置においても長
期に亙って鮮明画像を形成し得る電子写真装置を提供す
る事を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本第一発明は、基体上に
光導電層及び表面層を積層被覆してなる電子写真感光体
に形成された潜像に選択的にトナーを付着させて顕像化
を行う電子写真装置において、体積固有抵抗が102
ら1010Ω・cmの範囲にある導電性研磨剤を添加して
なる現像剤を用いて現像を行う現像手段と、前記感光体
の表面層の内、最表面側の動的押込み硬さが300Kg
f/mm 2 以下、好ましくは50〜200Kgf/mm 2
であり、表面層の厚みを0.4〜1.2μmに設定する
とともに、最表面側より光導電層側の硬度が奥側に進む
に連れ徐々に硬度が大きくなるように設定した電子写真
感光体と、を具えたことを特徴とする。
【0015】本第2発明は、基体上に光導電層及び表面
層を積層被覆してなる電子写真感光体に形成された潜像
に選択的にトナーを付着させて顕像化を行う電子写真装
置において、 体積固有抵抗が10 2 から10 10 Ω・cm
の範囲にある導電性研磨剤を添加してなる現像剤を用い
て現像を行う現像手段と、 前記感光体の表面層を二層領
域とし、その最表面側の第二層領域の動的押込み硬さが
300Kgf/mm 2 以下好ましくは50〜200Kg
f/mm 2 であり且つ厚みを800〜3000nm(ナ
ノメートル)に設定し、その奥側の第一層領域の硬度を
第二層領域より大にし、該奥側の第一層領域の硬度を、
動的押込み硬さを300Kgf/mm 2 以上に設定した
電子写真感光体と、を具えたことを特徴とする。 そして
前記いずれの発明も、転写ローラからなる転写手段を具
えた電子写真装置について適用した場合に、特に前記研
磨手段と電子写真感光体に加えて、前記転写ローラの周
速を感光体の周速より僅かに早くするのがよい。
【0016】この場合、研磨粒子には炭化珪素(Si
C)、マグネタイト(Fe34)、酸化スズ(Sn
2)、炭化チタン(TiC)、及び抵抗の高い粉末を
導電処理した無機粉体等が用いられるが、これのみに限
定されない。又前記現像剤中のトナーの平均粒度と研磨
粒子の平均粒度の粒度比率は100:1〜2:1、さらに
好ましくは50:1〜3:1であるのがよい。又前記現像
剤中の研磨粒子の添加量はトナーに対しては、0.3〜
5%の範囲で添加するのがよい。
【0017】さらに転写工程において、転写材の裏側を
感光体表面電位に対し、高電位にするのがよい。
【0018】更に前記感光体はいずれもその表面層を、
元素比率組成式(a-Si1-xx:H)として表された場
合、xが0.95≦x<1であって、且つ最表面の動的
押込み硬さが300Kgf/mm2以下であり、最表面
側より光導電層側の奥側が硬度が大きく、好ましくは奥
側に進むに連れ徐々に硬度が大きくなるように設定する
のが良い。
【0019】この場合、前記表面層は好ましくは、その
最表面側の動的押込み硬さが50〜200Kgf/mm
2であり、表面層1cの厚みを0.4〜1.2μm、好
適には0.5〜0.8μmに設定するのが良く、又表面
層1cを二層領域とする場合はその最表面側の第二層領
域の動的押込み硬さが50〜200Kgf/mm2であ
り且つ厚みを800〜3000nm(ナノメートル)に
設定し、その奥側の第一層領域の硬度を第二層領域より
大にするのがよい。さらに前記導電性研磨剤は、その粒
度を0.05〜5μm、好ましくは0.1〜3μmの範
囲に設定するのが良い。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は基本的には、少なくとも
画像形成初期において感光体の表面層を研磨することを
前提とするものである。即ち、感光体表面層はグロー放
電分解等で被膜を形成するものであるために、その表面
に微小凹凸や分子端が形成されており、該分子端等にコ
ロナ放電により生成される硝酸イオンやアンモニウムイ
オン等の放電生成物が吸着されて前記した問題が生じ
る。
【0021】そこで本発明は画像形成初期において前記
した放電生成物が吸着した場合、特開昭61−2788
61と同様に研磨剤を現像剤中に含有させるとともに、
該現像剤を感光体に摺擦させて現像を行うように現像手
段を構成し、該現像手段に研磨機能をもたせ積極的に放
電生成物の除去を行うものである。
【0022】しかしながら前記従来技術においては、前
記研磨剤がトナーとは反対の帯電極性をもち高抵抗若し
くは絶縁性の誘電体であるために、現像時にトナーの帯
電が不安定になり、カブリ等の画像欠陥の原因となる。
又従来技術においては、前記のように研磨剤の粒度を細
粒化し、トナー粒径より小さい研磨剤及びその凝集体を
用い、クリーニング効果をも持たせているが、この事は
トナーとともに前記研磨剤が感光体側に付着し、その下
流側の転写工程がトナーと逆バイアスの電圧を印加する
静電転写であるために、転写時にトナーとともに前記研
磨剤が転写され、白点、白ヌケ等画像鮮明度の低下の原
因となる。
【0023】一方本発明においては、前記研磨剤がトナ
ーに対し適度な粒径をもち導電性であるがゆえに、研磨
剤がトナーに保持され現像されるため、現像器に研磨剤
が多量に残置することがない。そこで本発明は、導電性
研磨剤を用いる事により前記転写工程での転写が有効に
阻止される。更に添加された研磨剤が、トナーと共に現
像された後、転写工程において、転写材の裏側を高電位
にすることにより、感光体上のトナーを転写材上に移す
際、研磨材粒子がトナーと比較して転写されづらく、感
光体表面に多く残る。
【0024】この作用は、トナーの抵抗が低いこと、ト
ナーの粒度と研磨粒子(クリーニング粒子)の比率が最
適であることによる。すなわち、粒径比については、ト
ナーに対して研磨粒子が小さすぎると、研磨粒子がトナ
ー表面に保持されやすくなり、現像転写時にトナーと共
に移動するため、結果として転写後に感光体の表面に残
存する量が少ない。また、大きすぎると、画像部に現像
した研磨粒子による、白点、白抜けが発生する。トナー
と研磨粒子の粒度比が適切であるとこれら白点、白抜け
などのトラブルを発生させることなく、転写後に於いて
も研磨粒子を感光体表面に多く保持することができる。
そこで本発明は前記のような範囲に粒度範囲を規定し
た。
【0025】又本発明において研磨剤の抵抗を102
1010に限定する理由として、転写プロセスに於いて、
被転写材の抵抗が1010以上の場合には、転写効率が急
速に低下することが一般的に知られている。また、抵抗
が102以下では添加量にもよるが、トナーの帯電性を
低下させ十分な現像特性が得られない。
【0026】そして転写工程通過後の研磨剤は残留トナ
ーとともに、クリーニングブレードのトナー掻き落とし
部に到達し、その一部は掻き落とされ、その一部はブレ
ード先端に保持されて前記研磨を継続する。従って研磨
剤に前記の範囲の導電性研磨剤を用いる事により円滑な
現像/転写/クリーニングが可能となる。
【0027】請求項2記載の発明は、前記転写時のトナ
ー/研磨剤の分離を効率良く行うもので、前記転写ロー
ラの周速を感光体の周速より僅かに早くしてその解決を
図っている。
【0028】そして更に本発明は、表面層の最表面より
光導電層に接する奥側に向け硬度を大きくすることで、
徐々に削れ量が少なくなり、高寿命及び高耐久性を維持
する事が可能となる。即ち前記研磨により表面が平滑化
して前記した分子端や微小凹凸が除去され、放電生成物
の吸着を抑制し得る。
【0029】そして更に本発明はコロナ放電によってa
-Si表面層1cに生成した酸化膜の発生を抑制するた
め、感光体表面層1cのアモルファスカーボンの比率を
高める為に、元素比率組成式(a-Si1-xx:H)とし
て表された場合、xが0.95≦x<1に設定してい
る。
【0030】かかる構成を取ることにより、光導電層を
支持する基体内にヒータを内蔵しない状態でも、画像流
れが生じることなく、機内環境温度下で画像形成を行う
ことが可能となる。
【0031】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1
は本発明が適用される電子写真装置を示し、図上時計回
りに回転するa−Si感光体ドラム1の周囲に、回転方
向に沿って露光用LEDヘッド2及びセルフォックレン
ズ3からなる光学系、現像ユニット4、転写ローラ5、
クリーニングブレード6、除電ランプ7、及び帯電ユニ
ット8が配設されている。
【0032】次に夫々の各構成要素について説明する。
感光体ドラム1は導電性支持体1a上に光導電層1b、
及び表面層1cが積層されて形成されており、導電性支
持体1aと光導電層1bの間にはキャリア注入層を、又
光導電層1bと表面層1cの間には遷移層が、夫々介装
されている。前記支持体1aは、一般にはアルミ性の円
筒体を用いるが、SUS、Ti、Ni、Au、Ag等の
金属材料、表面に導電膜を被着させたガラス等無機材料
や、エポキシ等の透明な樹脂等で形成され、本実施例に
おいては肉厚が3mmで外周径を30mmに設定すると
共に、軸方向に254mmの長さを有するアルミ製円筒
体を用いている。
【0033】前記キャリア注入阻止層1eは光導電層1
bの材料に応じ種々のものを用いるが、光導電層1bに
a−Si系材料を用いた場合には、a−Si系のキャリ
ア注入阻止層1eとするのが良い。
【0034】又前記a−Si系光導電層1bは、グロー
放電分解法、スパッタリング法、ECR法、蒸着法等に
より膜形成し、その形成にあたって、ダングリングボン
ド終端用の元素、例えば(H)やハロゲンを5〜40w
t%含有させるのがよい。即ち、光導電層1bにはa−
Si:Hからなる光導電体を用い、そして現像バイアス
が正の場合には電子の移動度を高める為、ノンドープ又
はVa族元素を含有させ、又現像バイアスが負の場合に
は正孔の移動度を高めるため、IIIa族元素を含有させ
るのが好ましい。又必要に応じて暗導電率や光導電率等
の電気的特性、光学的バンドギャップ等について所望の
特性を得るために、C、O、N等の元素を含有させても
良い。
【0035】そして、前記光導電層1b全体の膜厚は、
必要な帯電および絶縁耐圧の確保や、露光された光の吸
収や前記した残留電位の抑制等から3〜50μm程度に
するのがよい。その理由は後述する。
【0036】又、表面層1cはグロー放電分解法、スパ
ッタリング法、ECR法、蒸着法等により膜形成され、
元素比率組成式(a-Si1-xx:H)として表された場
合、xが0.95≦x<1であって、且つ最表面(自由
表面層)の動的押込み硬さが50〜200Kgf/mm
2である水酸化アモルファスシリコンカーバイトから構
成され、特にその抵抗値を1012〜1013Ω・cm範囲
に設定する。そして前記表面層1cは最表面側より光導
電層1b側の奥側に進むに連れ徐々に硬度が大きくなる
ように設定する。
【0037】そして前記のような硬度の勾配(最表面側
より光導電層1b側の奥側に進むに連れ徐々に硬度が大
きくなるような勾配)を付けるには、例えば前記表面層
1cをグロー放電分解法で成膜する場合においては、原
料ガスにおいてSi含有ガスに対するC含有ガスの比率
を経時的に徐々に大きくする、成膜形成時のガス圧力を
徐々に高くする、原料ガスの水素ガスによる希釈率を徐
々に小さくする、放電電力を徐々に小さくする、アルミ
円筒ドラムの基体温度を徐々に低くする等の手段で形成
される。
【0038】表面層1cの厚みとしては、0.4〜1.
2μm、好適には0.5〜0.8μmがよい。けだし、
後記するように表面層1cは研磨を行う為に、0.4μ
m以下では十分なる硬度勾配を得られず、耐久性が低下
し印刷枚数の増加にともない画像スジ等が発生する。又
1.2μm以上では光導電層1b側の残留電位が高くな
り、画像かぶり等が発生しやすい。
【0039】又光導電層1bと表面層1cとの間には、
a−SiC:H中のC含有量を表面層1c中のC含有量
よりも小さくした遷移層1fを設けるとよい。またこの
遷移層1fのC含有量は、その層中で変化させて含有量
の勾配を有するようにしても良い。このような遷移層1
fを設ける事により、光導電層1bで生成された光キャ
リアの走行がスムーズになって、光感度が高く、残留電
位が低くなり、画像特性も良好なものになる。このよう
な遷移層1fの厚みは1μm以下、好適には0.05〜
0.5μmの範囲に設定される。
【0040】又前記表面層1cは一層構成でなく二層構
成にしても良い。例えば表面層1cに、光導電層1b側
の第一層領域1c1と自由表面側の第二層領域1c2を具
備せしめ、前記第二層領域1c2を元素比率組成式(a-
Si1-xx:H)として表された場合、xが0.95≦
x<1であって、且つ動的押込み硬さが50〜200K
gf/mm2、厚みが800〜3000nm(ナノメー
トル)に設定し、その奥側の第一層領域1c1の硬度を
第二層領域1c2より大、具体的には研磨剤等の研磨で
摩耗しない程度の硬度である、動的押込み硬さを300
Kgf/mm2以上にするのがよい。これにより複写プ
ロセス毎に独立した研磨手段、クリーニング手段若しく
は現像時の磁気ブラシ等により、前記第二層領域1c2
を適度に研磨して第2層領域の表面に吸着した放電生成
物などの除去を行い、そして表面が平滑化された段階で
その研磨が奥側の第一層領域1c1で阻止され、これに
より一層の長寿命化が達成される。
【0041】そして前記第一層領域1c1は第二層領域
1c2を加えた表面層1cの厚みを0.4〜1.2μ
m、好適には0.5〜0.8μmの範囲で任意に設定さ
れる。
【0042】尚、本実施例においては容量結合型グロー
放電分解装置を用いて、前記a−S光導電層1bとa−
SiC表面層1cとを順次積層し、後記するように、光
導電層1bの層厚が40μm厚みの膜層を有する感光体
ドラム1を作製した。この場合表面層1cは第1層領域
と第2層領域を設ける事なく一層で形成し、その膜厚は
0.6μmに設定する。
【0043】又露光用LEDヘッド2には露光波長が6
85nmのヘッドアレイを用い、これをダイナミック駆
動にて一走査ライン毎に64ビット×40回分割露光す
るように構成する。
【0044】現像ユニット4は、キャリアとトナーから
なる複数成分現像剤若しくはトナーのみ(一成分現像
剤)が収納された現像容器41と固定磁石集成体43が
収納された現像ローラ42からなり、該ローラ42に例
えば50〜1200Vの間で任意に設定できる直流現像
バイアス電源44を接続して、現像を行うように構成す
る。
【0045】転写ローラ5は転写効率を上げるために導
電性ローラを用い、前記トナーの帯電電位と逆極性の転
写バイアスを印加させるとともに、前記感光体ドラム1
周面に均一に圧接し、該ドラム1と同期して回転する場
合(比較例転写工程)と、転写ローラの周速をドラム周
速に比して僅かに大、具体的には1〜5%程度大に設定
した場合(実施例転写工程)の2つに設定する。
【0046】帯電ユニット8にはすでに公知であるコロ
トロン方式の帯電器にて感光体上に均一に帯電させた。
図中81はコロナ放電線、82は制御グリッド、83は
放電バイアス、84は帯電制御バイアスである。
【0047】かかる実施例では、帯電制御バイアスを1
50Vから1200V前後の間で適宜バイアスに設定し
た状態で高電圧の放電バイアスを印加させる事により、
感光体ドラム1表面電位Voを下記の設定値に帯電させ
た後、露光ヘッド2により所定の潜像を露光させた後、
現像ユニット4により該潜像にトナー像を付着させた
後、転写ローラ5に転写させる。
【0048】次にかかる装置を用い後記する現像剤を用
いて前記感光体ドラム1の表面電位Voが600vとに
なるように夫々帯電制御バイアス等を調整した後、該帯
電制御バイアスを一定に維持した状態で、転写ローラ背
面側に印加する転写電圧を−800vと前記感光体表面
電位より高くし、転写工程としてドラム/転写ローラの
周速を異ならせ、転写ローラの周速を感光体ドラム周速
に対し1%程度早く設定した。
【0049】(実施例1、2成分現像剤) 上記組成からなる混合物を2軸押出機にて溶融混練し
た。これを冷却し粗粉砕、中粉砕をへて、ジェットミル
にて微粉砕を行い、平均粒度7μmのトナーとした。こ
のトナーに疎水性シリカ0.5%と粒径が0.35μ
m、抵抗が103Ω・cmのSiC研磨剤(トナーとの
粒径比(1:20))を2%添加し、ヘンシェルミキサ
ーで混合した。
【0050】このようにして得られたトナー5部を95
部のキャリアと共に混合し、二成分現像剤を作製し、前
記した画像形成装置により用いて画像評価を行った。ま
ず、通常環境にて5万枚のプリントを行った後、32.
5℃ 80%の環境に10時間放置をし、画像サンプル
をとり、像流れの有無を確認したところ、全く像流れ現
象は見られなかった。また、ドラム表面を観察したとこ
ろ、傷及び表面の変化は観察されなかった。
【0051】(実施例2:1成分現像剤) トナー: スチレンアクリル樹脂 100部 マグネタイト 50部 ポリプロピレンワックス 5部 ニグロシン染料 3部 上記の組成からなる混合物を、例−1と同様の方法によ
って平均粒度7μmのトナーを作製した。疎水性シリカ
を0.5%添加し、これに加えて粒度0.7μm(粒径
比1:10)、抵抗が105Ω・cmの導電処理したT
iO2研磨剤を1部添加し、ヘンシェルミキサーにて混
合した。
【0052】このトナーを前記した画像形成装置を用い
た一成分現像プロセスで、通常環境にて5万枚プリント
したのち、32.5℃ 80%の環境にて10時間放置
し、画像評価を行ったところ、特に異常は認められなか
った。また、ドラム表面を観察したところ、傷などの欠
陥は観察されなかった。
【0053】(実施例3:1成分現像剤)実施例−2に
て、研磨剤を粒度0.2μm、抵抗が103のTiCを
2%添加して、同様な実験を行ったところ、画像、ドラ
ム表面とも特に異常は見られなかった。
【0054】(比較例1:1成分現像剤)実施例2のT
iO2研磨剤の代りに粒度0.5μm、抵抗が1012Ω
・cmのSiO2を同量添加し、画像評価を行ったとこ
ろ、像流れが発生し、明瞭な画像が得られなかった。
また、ドラム表面にもくもりが見られた。
【0055】(比較例2:1成分現像剤)実施例2のT
iO2研磨剤の代りに粒度1μm、抵抗が1012Ω・c
mのチタン酸ストロンチュームを同量添加し、画像評価
を行ったところ、像流れが発生し鮮明な画像が得られな
かった。
【0056】(比較例2:1成分現像剤)実施例−2の
TiO2研磨剤の粒度を4μm(粒径比1:1.7
5)、抵抗を104Ω・cmとし同様なテストを行った
ところ、ベタ画像に白点が発生する画像となった。
【0057】次に前記実施例1の現像剤を用い、前記感
光体ドラム1の表面電位Voが600vとになるように
夫々帯電制御バイアス等を調整した後、該帯電制御バイ
アスを一定に維持した状態で、転写ローラ背面側に印加
する転写電圧を−800vと前記感光体表面電位より高
くし、転写工程としてドラム/転写ローラの周速を同期
させる転写工程で実験を行ったところ、ベタ画像に僅か
に白点が発生する画像となり、実施例2に比較して画像
鮮明度が低下した。
【0058】
【発明の効果】以上記載したごとく本発明によれば、a
−Siドラムを用いた電子写真装置において構成の簡単
化や安全性を配慮しつつ、又温度等の環境変動によって
もかぶりや像流れが発生することなく鮮明画像が形成し
得る。又本発明によれば、現像剤中にクリーニング剤若
しくは研磨剤を添加した装置においても長期に亙って鮮
明画像を形成し得る。等の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される電子写真装置を示す概略図
である。
【符号の説明】 1 感光体ドラム 1a 導電性基体 1b 光導電層 1c 表面層 1c1 第一層領域 1c2 第二層領域 2 露光用ヘッド 3 光学系 4 現像ユニット 41 現像容器 8 帯電装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−150539(JP,A) 特開 平3−148680(JP,A) 特開 平4−93869(JP,A) 特開 平7−152196(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 374 G03G 5/08 301

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に光導電層及び表面層を積層被覆
    してなる電子写真感光体に形成された潜像に選択的にト
    ナーを付着させて顕像化を行う電子写真装置において、 体積固有抵抗が102から1010Ω・cmの範囲にある
    導電性研磨剤を添加してなる現像剤を用いて現像を行う
    現像手段と、 前記感光体の表面層の内、最表面側の動的押込み硬さが
    300Kgf/mm 2 以下あり、表面層の厚みを0.4
    〜1.2μmに設定するとともに、最表面側より光導電
    層側の硬度が奥側に進むに連れ徐々に硬度が大きくなる
    ように設定した電子写真感光体と、 を具えたことを特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 基体上に光導電層及び表面層を積層被覆
    してなる電子写真感光体に形成された潜像に選択的にト
    ナーを付着させて顕像化を行う電子写真装置において、 体積固有抵抗が102から1010Ω・cmの範囲にある
    導電性研磨剤を添加してなる現像剤を用いて現像を行う
    現像手段と、前記感光体の表面層の内、最表面側の動的押込み硬さが
    50〜200Kgf/mm 2 であり、表面層の厚みを
    0.4〜1.2μmに設定するとともに、最表面側より
    光導電層側の硬度が奥側に進むに連れ徐々に硬度が大き
    くなるように設定した 電子写真感光体と、 を具えたことを特徴とする電子写真装置。
  3. 【請求項3】 基体上に光導電層及び表面層を積層被覆
    してなる電子写真感光体に形成された潜像に選択的にト
    ナーを付着させて顕像化を行う電子写真装置において、 体積固有抵抗が10 2 から10 10 Ω・cmの範囲にある
    導電性研磨剤を添加してなる現像剤を用いて現像を行う
    現像手段と、 前記感光体の表面層を二層領域とし、その最表面側の第
    二層領域の動的押込み硬さが300Kgf/mm 2 以下
    であり且つ厚みを800〜3000nm(ナノメート
    ル)に設定し、その奥側の第一層領域の硬度を第二層領
    域より大に設定し た電子写真感光体と、 を具えた ことを特徴とする電子写真装置。
  4. 【請求項4】 基体上に光導電層及び表面層を積層被覆
    してなる電子写真感光体に形成された潜像に選択的にト
    ナーを付着させて顕像化を行う電子写真装置において、 体積固有抵抗が10 2 から10 10 Ω・cmの範囲にある
    導電性研磨剤を添加してなる現像剤を用いて現像を行う
    現像手段と、 前記感光体の表面層を二層領域とし、その最表面側の第
    二層領域の動的押込み硬さが50〜200Kgf/mm
    2 であり且つ厚みを800〜3000nm(ナノメート
    ル)に設定し、その奥側の第一層領域の硬度を、動的押
    込み硬さを300Kgf/mm 2 以上に設定した電子写
    真感光体と、 を具えた ことを特徴とする電子写真装置。
  5. 【請求項5】 前記現像剤中のトナーの平均粒度と導電
    性研磨剤の平均粒度の粒度比率が100:1〜2:1に設
    定するとともに、前記導電性研磨剤は、前記粒度を0.
    05〜5μmに設定したことを特徴とする請求項1、
    2、3若しくは4記載の電子写真装置。
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