JP3371542B2 - 記録液 - Google Patents

記録液

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JP3371542B2
JP3371542B2 JP12510094A JP12510094A JP3371542B2 JP 3371542 B2 JP3371542 B2 JP 3371542B2 JP 12510094 A JP12510094 A JP 12510094A JP 12510094 A JP12510094 A JP 12510094A JP 3371542 B2 JP3371542 B2 JP 3371542B2
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秀雄 佐野
昌宏 山田
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浩 滝本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録液に関するものであ
る。詳しくはインクジェット記録に適した黒色系の記録
液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直接染料や酸性染料等の水溶性色素を含
む記録液の液滴を微小な吐出オリフィスから飛翔させて
記録を行う、所謂インクジェット記録方法が実用化され
ている。この記録液に関しては、長時間安定した吐出が
可能であることの他、電子写真用紙等のPPC(プレイ
ン ペーパー コピア)用紙、ファンホールド紙(コン
ピューター等の連続用紙)等の一般事務用に汎用される
記録紙に対する定着が速く、しかも印字物の印字品位が
良好であること、即ち印字に滲みがなく輪郭がはっきり
していることが要求されると共に、記録液としての保存
時の安定性も優れていることが必要であるので、記録液
に使用できる溶剤は著しく制限される。
【0003】一方、記録液用の染料に関しては、上記の
ような限られた溶剤に対して充分な溶解性を有すると共
に、記録液として長時間安定した吐出が可能となる他、
長期間保存した場合にも安定であり、また印字された画
像の濃度が高く、しかも耐水性、耐光性に優れているこ
と等が要求されるが、これ等の多くの要求を同時に満足
させることは困難であった。
【0004】このため種々の方法(例えば特開昭61−
101574号、特開昭61−101576号、特開昭
61−195176号、特開昭61−62562号、特
開昭61−247771号、特開昭62−156168
号、特開昭63−63765号、特開昭63−2956
85号、特開平1−123866号、特開平2−161
71号、特開平3−122171号、特開平3−203
970号、特開平4−15327号、特開平4−279
671号等)が提案されているが、市場の要求を充分に
満足するには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ット記録用及び筆記用具用等として、普通紙に記録した
場合にも印字品位が良好であると共に、記録画像の濃度
が高く、耐光性や、とりわけ耐水性及び記録画像の色調
に優れており、長時間保存した場合の安定性が良好であ
る黒色系の記録液を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、記録液成
分として特定の類似する構造の色素を併用した場合に、
特に上記の目的を満足する性能が得られることを確認し
本発明を達成したものである。水溶性の色素を用いた記
録画像において耐水性を得るためには該色素が紙と直接
性を持つことも重要であるが、紙上において水性媒体、
とりわけ大部分を占める水が蒸発した場合の色素の会合
性も相当に重要であると考えられる。しかしながら単純
に会合した場合には、紙上で色素が金属片状になり(ブ
ロンズ化現象と呼ばれている)、記録物の印字品位、印
字濃度共に劣るものとなる。
【0007】本発明において、特定の構造の色素を併用
した場合、上記したブロンズ化現象が認められず、しか
も印字品位及び印字濃度が高く、かつ著しく優れた耐水
性を得ることができた。本発明で使用される遊離酸形が
一般式〔I〕及び〔II〕で示される色素は各々単独では
ブロンズ化現象が見られるが、これらの併用によってブ
ロンズ化現象が観察されない原因については不明である
が、単独使用の場合と比較して会合状態が微妙に異るも
のと推測される。即ち本発明の要旨は、水性媒体と遊離
酸形が前記請求項1において一般式〔I〕で表わされる
色素の少なくとも1種及び一般式〔II〕で表わされる色
素の少なくとも1種を含有する記録液に存する。
【0008】以下本発明を詳細に説明する。本発明の記
録液に使用される色素は、詳しくは、前記一般式〔I〕
及び〔II〕の式中、A又はCで示されるフェニル基又は
ナフチル基、及び、B又はDで示されるフェニレン基又
はナフチレン基は、置換基として、スルホン酸基(SO
3 H)、カルボキシル基(COOH)、アミノ基、アシ
ルアミノ基、炭素数1〜9の置換もしくは非置換のアル
キル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基等の炭素数1〜9の直鎖
状もしくは分岐鎖状のアルキル基及びトリフルオロメチ
ル基、ジメチルアミノメチル基等のこれらのアルキル基
がフッ素原子、置換アミノ基等で置換された基が挙げら
れる。)、炭素数1〜9の置換もしくは非置換のアルコ
キシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポ
キシ基、n−ブトキシ基等の炭素数1〜9の直鎖状もし
くは分岐鎖状のアルコキシ基、及びヒドロキシエトキシ
基、メトキシエトキシ基等のこれらのアルキル基が水酸
基、アルコキシ基等で置換された基が挙げられる。)、
水酸基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン
原子等を1個又は複数個有していてもよい。
【0009】前記一般式〔I〕中、R1 、R2 、R3
びR4 としては、各々独立に水素原子の他に、炭素数1
〜18の置換もしくは非置換のアルキル基(例えば、メ
チル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基、エ
チルヘキシル基等の炭素数1〜18の直鎖状もしくは分
岐鎖状のアルキル基、ヒドロキシエチル基、カルボキシ
プロピル基、カルボキシシクロヘキシルメチル基、1−
カルボキシ−2−メルカプトエチル基、1−カルボキシ
−2−カルバモイルエチル基、1−イソプロピル−1−
カルボキシメチル基、1,2−ジカルボキシプロピル
基、アミノエチル基等のこれらのアルキル基が水酸基、
カルボキシ基、カルボキシシクロヘキシル基、メルカプ
ト基、カルバモイル基、アミノ基等で置換された基が挙
げられる。)、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の
アルケニル基(例えば、2−メチル−1−プロペニル
基、ビニル基、アリル基等の直鎖状又は分岐鎖状のアル
ケニル基が挙げられ、これらがカルボキシル基、ハロゲ
ン原子、ヒドロキシ基等で置換されていてもよい。)、
アリール基(例えば、フェニル基、3,4−ジカルボキ
シフェニル基、4−ブチルフェニル基、4−カルボキシ
フェニル基等のカルボキシ基、アルキル基等で置換され
たフェニル基等が挙げられる。)、アラルキル基(例え
ば、ベンジル基、フェニルエチル基等の炭素数7〜15
のフェニルアルキル基、1−カルボキシ−2−フェニル
エチル基、1−カルボキシ−2−ヒドロキシ−フェニル
エチル基、4−カルボキシベンジル基等のこれらのフェ
ニルアルキル基がカルボキシ基、水酸基等で置換された
基が挙げられる。)、シクロアルキル基(例えば、シク
ロヘキシル基、4−カルボキシシクロヘキシル基等のカ
ルボキシ基、水酸基等で置換された基が挙げられる。)
又は複素環基(例えば、ピリジル基、チアジアゾリル
基、ベンゾチアゾリル基、2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジニル基等の窒素原子、硫黄原子等を1〜2個
含む5員乃至6員環又はそれらの縮合環或いはそれらの
環とベンゼン環等の縮合環が挙げられ、これらの環はい
ずれもアルキル基、カルボキシル基等で置換されていて
もよい。)を表わし、尚R1 〜R4 のうち少なくとも1
つが1〜4個のカルボキシル基で置換された基であるこ
とが必要である。
【0010】前記一般式〔II〕におけるR5 としては、
水素原子の他に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換
のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−ブチ
ル基、n−オクチル基、エチルヘキシル基等の炭素数1
〜18の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、ヒドロ
キシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシシク
ロヘキシルメチル基、1−カルボキシ−2−メルカプト
エチル基、1−カルボキシ−2−カルバモイルエチル
基、1−イソプロピル−1−カルボキシメチル基、1,
2−ジカルボキシプロピル基等のこれらのアルキル基が
水酸基、カルボキシ基、カルボキシシクロヘキシル基、
メルカプト基、カルバモイル基等で置換された基が挙げ
られる。)、炭素数1〜18の置換もしくは非置換のア
ルケニル基(例えば、2−メチル−1−プロペニル基、
ビニル基、アリル基等の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニ
ル基が挙げられ、これらがカルボキシル基、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基等で置換されていてもよい。)、アリ
ール基(例えば、フェニル基、3,4−ジカルボキシフ
ェニル基、4−ブチルフェニル基、4−カルボキシフェ
ニル基等のカルボキシ基、アルキル基等で置換されたフ
ェニル基等が挙げられる。)、アラルキル基(例えば、
ベンジル基、フェニルエチル基等の炭素数7〜15のフ
ェニルアルキル基、1−カルボキシ−2−フェニルエチ
ル基、1−カルボキシ−2−ヒドロキシ−フェニルエチ
ル基、4−カルボキシベンジル基等のこれらのフェニル
アルキル基がカルボキシ基、水酸基等で置換された基が
挙げられる。)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘ
キシル基、4−カルボキシシクロヘキシル基等のカルボ
キシ基、水酸基等で置換された基が挙げられる。)又は
複素環基(例えば、ピリジル基、チアジアゾリル基、ベ
ンゾチアゾリル基、2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジニル基等の窒素原子、硫黄原子等を1〜2個含む5
員乃至6員環又はそれらの縮合環或いはそれらの環とベ
ンゼン環等の縮合環が挙げられ、これらの環はいずれも
アルキル基、カルボキシル基等で置換されていてもよ
い。)が挙げられる。
【0011】本発明で使用される色素は前記一般式
〔I〕及び〔II〕で示される遊離酸形のまま使用しても
よいが、製造時に塩形で得られた場合にはそれをそのま
ま使用してもよい。さらに、この塩形を所望の塩形に変
換して使用してもよい。この他、色素の一分子中の一部
の酸基が塩形であるものでもよく、塩形の色素と遊離酸
形の色素を併用してもよい。このような塩形の例とし
て、ナトリウム、リチウム、カリウム等のアルカリ金属
の塩形、アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基等で
置換されていてもよいアンモニウム塩形、有機アミンの
塩形が挙げられる。この有機アミンの例としては、低級
アルキルアミン、ヒドロキシ置換低級アルキルアミン、
カルボキシ置換低級アルキルアミン、及び炭素数2〜4
のアルキレンイミン単位を2〜10個有するポリアミン
等が挙げられる。以上の塩形の場合、その塩の種類は、
一種類に限らず複数種混在していてもよい。
【0012】又前記一般式〔I〕及び〔II〕の併用比率
に関しては、重量比で1/9〜9/1の範囲が好ましい
が、より好ましくは5/5〜8/2の範囲である。尚前
記一般式〔I〕及び〔II〕の色素は記録液の全重量に対
して、通常2〜8重量%、より好ましくは3〜6重量%
の範囲で使用される。前記一般式〔I〕の色素の具体例
としては、例えば以下のNo.1〜22に示す構造のア
ゾ系色素が挙げられ、所望の色調に応じてこれらの色素
を単独使用または併用してもよい。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】前記一般式〔II〕の色素の具体例として
は、例えば以下のNo.23〜40に示す構造のアゾ系
色素が挙げられこれらの色素を単独使用または併用して
もよい。
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】一般式〔I〕及び〔II〕で示されるアゾ系
色素は、それ自体周知の方法に従って製造することがで
きる。例えば一般式〔I〕で示される前記No.1の色
素は、下記(A)〜(D)の工程で製造できる。 (A)3−アミノ安息香酸と2,5−ジエトキシアニリ
ンとから常法〔例えば、細田豊著「新染料化学」(昭和
48年12月21日 技報堂発行)第396〜409頁
参照〕に従って、ジアゾ化、カップリング工程を経てモ
ノアゾ化合物を製造する。 (B)(A)で得られたモノアゾ化合物を7−アミノ−
1−ヒドロキシ−3−スルホン酸(γ酸)とから常法に
従って、ジアゾ化、カップリング工程を経てジスアゾ化
合物を製造する。
【0024】(C)(B)で得られたジスアゾ化合物を
塩化シアヌル懸濁液にpH4〜6、温度0〜5℃を保持
しながら加えて、数時間反応を行う。次いで室温にてア
ルカリ性にならないように3−アミノ安息香酸水溶液を
加えて数時間縮合反応を行う。次にn−ヘキシルアミン
溶液を50〜60℃にて加え数時間縮合反応を行い、反
応を完結させる。 (D)この(C)で得られた反応液を冷却後、20%食
塩水で塩析することにより、目的の前記No.1の色素
が得られる。
【0025】例えば一般式〔II〕で示される前記No.
25の色素は、下記(A)〜(C)の工程で製造でき
る。 (A)3−アミノ安息香酸と2−エトキシ−5−アセチ
ルアミノアニリンとから常法〔例えば、細田豊著「新染
料化学」(昭和48年12月21日 技報堂発行)第3
96〜409頁参照〕に従って、ジアゾ化、カップリン
グ工程を経てモノアゾ化合物を製造する。
【0026】(B)(A)で得られたモノアゾ化合物を
7−N−(p−カルボキシフェニル)アミノ−1−ヒド
ロキシ−3−スルホン酸とから常法に従って、ジアゾ
化、カップリング工程を経てジスアゾ化合物を製造す
る。 (C)この(B)で得られた反応液を冷却後、20%食
塩水で塩析することにより、目的の前記No.25の色
素が得られる。
【0027】本発明の記録液に用いられる水性媒体は、
水及び水溶性有機溶剤として、例えばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール(分子量200)、ポリエチレングリコ
ール(分子量400)、グリセリン、N−メチル−ピロ
リドン、N−エチル−ピロリドン、1,3−ジメチル−
イミダゾリジノン、チオジエタノール、ジメチルスルホ
キシド、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、2−ピロリドン、スルホラ
ン、エチルアルコール、イソプロパノール、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等を含有しているのが
好ましい。これ等の水溶性有機溶剤は、通常、記録液の
全量に対して5〜50重量%の範囲で使用される。一
方、水は記録液の全量に対して45〜93重量%の範囲
で使用される。本発明の記録液に、その全量に対して
0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の尿
素、チオ尿素、ビウレット、セミカルバジドから選ばれ
る化合物を添加したり、また0.001〜5.0重量%
の界面活性剤を添加することによって、印字後の速乾性
及び印字品位をより一層改良することができる。
【0028】
【実施例】以下本発明を実施例によって更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限りこれ等の実施
例に限定されるものではない。 実施例1 ジエチレングリコール10重量部、イソプロピルアルコ
ール3重量部、前記No.1の色素2.4重量部及びN
o.23の色素0.6重量部に水を加え、アンモニア水
でpHを9に調整して全量を100重量部とした。この
組成物を充分に混合して溶解し、孔径1μmのテフロン
フィルターで加圧濾過した後、真空ポンプ及び超音波洗
浄機で脱気処理して記録液を調製した。得られた記録液
を使用し、インクジェットプリンター(商品名HG−3
000、エプソン社製品)を用いて電子写真用紙(ゼロ
ックス社製品)にインクジェット記録を行い、ブロンズ
現象が認められず、高濃度の黒色の印字物を得た。また
下記(a)、(b)及び(c)の方法による諸評価を行
った結果を示す。
【0029】(a)記録画像の耐光性:キセノンフェー
ドメーター(スガ試験機社製品)を用い、記録紙に10
0時間照射した。照射後の変退色は小さかった。 (b)記録画像の耐水性: 耐水性試験
【0030】(1)試験方法 水道水中に記録画像を5分間浸漬したのち、 目視にて画像の滲みを調べた。 浸漬前後のベタ印字部分の光学濃度(OD)値をマク
ベス濃度計(TR927)にて測定した。
【0031】(2)試験結果 上記の結果、画像の滲みはわずかであった。上記の
浸漬前後のベタ印字部分の濃度変化を下記式によるOD
残存率で示すと、99.8%であった。
【0032】
【数1】OD残存率(%)=(浸漬後OD値/浸漬前O
D値)×100
【0033】(c)記録液の保存安定性:記録液をテフ
ロン容器中に密閉し、5℃及び60℃で1ケ月間保存し
た後の変化を調べたところ、不溶物の析出は認められな
かった。
【0034】比較例1 実施例1におけるNo.1及びNo.23の色素を併用
する代りにNo.1の色素のみを3重量%使用した以外
は全て同様にして評価を行った結果、ブロンズ化現象が
著しく、色調が金茶味となり視感濃度が著しく低かっ
た。OD残存率は98.1%であった。
【0035】比較例2 比較例1における色素No.1の代りにNo.23のみ
を3重量%使用した以外は全て同様に評価を行った結
果、若干ブロンズ化現象が認められ、視感濃度も低かっ
た。又、OD残存率は92.4%であった。
【0036】実施例2 グリセリン5重量部、エチレングリコール10重量部、
前記No.22の色素2.5重量部及びNo.25の色
素0.8重量部に水を加え、アンモニア水でpHを9に
調整して全量を100重量部とし、この組成物を実施例
1に記載の方法により処理して記録液を調製した。この
記録液を用いて、実施例1と同様に印字を行った結果、
高濃度の青味黒色系記録物を得た。またこの記録物に対
し、実施例1の(a)〜(c)による諸評価を行った。
その結果、実施例1と同様に何れも良好な結果が得られ
た。またOD残存率は98.4%であった。
【0037】実施例3 ジエチレングリコール10重量部、N−メチルピロリド
ン5重量部、イソプロピルアルコール3重量部、前記N
o.16の色素3重量部及びNo.24の色素1.5重
量部に水を加え、アンモニア水でpHを9に調整して全
量を100重量部とし、この組成物を実施例1に記載の
方法により処理して記録液を調製した。またこの記録液
を用いて、実施例1と同様に印字を行って青味黒色系記
録物を得た。またこの記録物に対し、実施例1の(a)
〜(c)による諸評価を行った。その結果、実施例1と
同様に何れも良好な結果を得た。また、OD残存率は9
7.8%であった。
【0038】実施例4〜15 実施例1において用いた前記No.1及びNo.23の
色素の代わりに、表−1に示す様に色素をそれぞれ使用
した以外は、実施例1の方法により記録液を調製し、印
字を行い、この記録物に対して実施例1の(a)〜
(c)による諸評価を行った。その結果、実施例1と同
様に何れも良好な結果を得た。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の記録液は、インクジェット記録
用、筆記用具用等として用いられ、普通紙に記録した場
合、ブロンズ化現象が認められず、高濃度の黒色系の記
録物を得ることができ、その耐光性、耐水性が優れてい
る他、記録液としての保存安定性も良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝本 浩 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平3−91575(JP,A) 特開 平4−226175(JP,A) 特開 平4−304274(JP,A) 特開 平7−286113(JP,A) 特開 平6−329931(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体と遊離酸形が下記一般式〔I〕
    で表わされる色素の少なくとも1種 【化1】 (式中、Aは置換もしくは非置換のフェニル基又は置換
    もしくは非置換のナフチル基を表わし、Bは置換もしく
    は非置換のフェニレン基又は置換もしくは非置換のナフ
    チレン基を表わし、R、R、R及びRは各々独
    立に水素原子、それぞれ置換基を有していてもよい炭素
    数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルケニル
    基、アラルキル基、シクロアルキル基もしくは複素環基
    を表わすか、又はカルボキシル基、β−カルボキシエチ
    ル基及びアルキル基よりなる群から選ばれた置換基を有
    していてもよいアリール基を表わす。ただし、〜R
    のうち少なくとも1つは置換基としてカルボキシル基
    を有している。nは0又は1の数を表わす。) 及び、遊離酸形が下記一般式〔II〕で表わされる色素の
    少なくとも1種 【化2】 (式中、Cは置換もしくは非置換のフェニル基又は置換
    もしくは非置換のナフチル基を表わし、Dは置換もしく
    は非置換のフェニレン基又は置換もしくは非置換のナフ
    チレン基を表わし、Rは水素原子、それぞれ置換基を
    有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基、炭素数
    1〜18のアルケニル基、アリール基、アラルキル基も
    しくはシクロアルキル基、又はアルキル基及びカルボキ
    シル基よりなる群から選ばれた置換基を有していてもよ
    複素環基を表わす。) を含有することを特徴とする記録液。
  2. 【請求項2】 一般式〔I〕において、Aはフェニル基
    又はナフチル基、Bはフェニレン基又はナフチレン基を
    表わし、ただしこれらの基には、スルホン酸基;カルボ
    キシル基;アミノ基;アシルアミノ基;フッ素原子及び
    置換アミノ基よりなる群から選ばれた置換基を有してい
    てもよい炭素数1〜9のアルキル基;水酸基、アルコキ
    シ基、カルボキシル基及びフェニル基よりなる群から選
    ばれた置換基を有していてもよい炭素数1〜9のアルコ
    キシ基;水酸基並びにハロゲン原子よりなる群から選ば
    れた置換基が存在していてもよく、R 〜R は各々独
    立に水素原子;水酸基、カルボキシル基、カルボキシシ
    クロヘキシル基、メルカプト基、カルバモイル基、フェ
    ニル基及びアミノ基よりなる群から選ばれた置換基を有
    していてもよい炭素数1〜18のアルキル基;カルボキ
    シル基、ハロゲン原子及び水酸基よりなる群から選ばれ
    た置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルケニ
    ル基;カルボキシル基及び水酸基よりなる群から選ばれ
    た置換基を有していてもよいアラルキル基;カルボキシ
    ル基及び水酸基よりなる群から選ばれた置換基を有して
    いてもよいシクロアルキル基;アルキル基及びカルボキ
    シル基よりなる群から選ばれた置換基を有していてもよ
    い複素環基;又はカルボキシル基、β−カルボキシエチ
    ル基及びアルキル基よりなる群から選ばれた置換基を有
    していてもよいアリール基を表わし、ただしR 〜R
    のうち少なくとも1つは置換基としてカルボキシル基を
    有しており、nが0又は1を表わすことを特徴とする請
    求項1記載の記録液。
  3. 【請求項3】 一般式〔II〕において、Cはフェニル基
    又はナフチル基、Dはフェニレン基又はナフチレン基を
    表わし、ただしこれらの基には、スルホン酸基;カルボ
    キシル基;アミノ基;アシルアミノ基;フッ素原子及び
    置換アミノ基よりなる群から選ばれた置換基を有してい
    てもよい炭素数1〜9のアルキル基;水酸基及びアルコ
    キシ基よりなる群から選ばれた置換基を有していてもよ
    い炭素数1〜9のアルコキシ基;水酸基並びにハロゲン
    原子よりなる群から選ばれた置換 基が存在していてもよ
    く、R は水素原子;水酸基、カルボキシル基、カルボ
    キシシクロヘキシル基、メルカプト基及びカルバモイル
    基よりなる群から選ばれた置換基を有していてもよい炭
    素数1〜18のアルキル基;カルボキシル基、ハロゲン
    原子及び水酸基よりなる群から選ばれた置換基を有して
    いてもよい炭素数1〜18のアルケニル基;カルボキシ
    ル基及びアルキル基よりなる群から選ばれた置換基を有
    していてもよいフェニル基;カルボキシル基及び水酸基
    よりなる群から選ばれた置換基を有していてもよいアラ
    ルキル基;カルボキシル基及び水酸基よりなる群から選
    ばれた置換基を有していてもよいシクロアルキル基;又
    はアルキル基及びカルボキシル基よりなる群から選ばれ
    た置換基を有していてもよい複素環基を表わすことを特
    徴とする請求項1又は2記載の記録液。
  4. 【請求項4】 水45〜93重量%、水溶性有機溶剤5
    〜50重量%、並びに、遊離酸形が請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の一般式〔I〕で表わされる色素の少なく
    とも1種及び請求項1乃至3のいずれかに記載の一般式
    〔II〕で表わされる色素の少なくとも1種を合計で2〜
    8重量%含有することを特徴とする記録液。
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