JP3361653B2 - 記録液 - Google Patents

記録液

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JP3361653B2
JP3361653B2 JP11023395A JP11023395A JP3361653B2 JP 3361653 B2 JP3361653 B2 JP 3361653B2 JP 11023395 A JP11023395 A JP 11023395A JP 11023395 A JP11023395 A JP 11023395A JP 3361653 B2 JP3361653 B2 JP 3361653B2
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carbon atoms
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秀雄 佐野
昌宏 山田
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浩 滝本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録液に関するものであ
る。詳しくはインクジェット記録に適した黒色系の記録
液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直接染料や酸性染料等の水溶性色素を含
む記録液の液滴を微小な吐出オリフィスから飛翔させて
記録を行う、所謂インクジェット記録方法が実用化され
ている。この記録液に関しては、長時間安定した吐出が
可能であることの他、電子写真用紙等のPPC(プレイ
ン ペーパー コピア)用紙、ファンホールド紙(コン
ピューター等の連続用紙)等の一般事務用に汎用される
記録紙に対する定着が速く、しかも印字物の印字品位が
良好であること、即ち印字に滲みがなく輪郭がはっきり
していることが要求されると共に、記録液としての保存
時の安定性も優れていることが必要であるので、記録液
に使用できる溶剤は著しく制限される。
【0003】一方、記録液用の染料に関しては、上記の
ような限られた溶剤に対して充分な溶解性を有すると共
に、記録液として長時間安定した吐出が可能となる他、
長期間保存した場合にも安定であり、また印字された画
像の濃度が高く、しかも耐水性、耐光性に優れているこ
と等が要求されるが、これ等の多くの要求を同時に満足
させることは困難であった。
【0004】このため種々の方法(例えば特開昭55−
144067号、特開昭55−152747号、特開昭
57−207660号、特開昭59−226072号、
特開昭61−2776号、特開昭61−57666号、
特開昭62−190269号、特開昭62−19027
1号、特開昭62−190272号、特開昭62−19
7476号、特開昭62−250082号、特開昭62
−246975号、特開昭62−256974号、特開
昭62−288659号、特開昭63−8463号、特
開昭63−22867号、特開昭63−117079
号、特開昭63−30567号、特開昭63−3348
4号、特開昭63−63764号、特開昭63−105
079号、特開昭64−31877号、特開平1−93
389号、特開平1−210464号、特開平1−24
0584号、特開平2−16171号、特開平2−14
0270号及び特開平3−200882号各号公報参
照。)等が提案されているが、市場の要求を充分に満足
するには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ット記録用及び筆記用具用等として、普通紙に記録した
場合にも印字品位が良好であると共に、記録画像の濃度
が高く、耐光性や、とりわけ耐水性に優れており、長時
間保存した場合の安定性が良好である黒色系の記録液を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、記録液成
分として特定構造の色素を使用した場合に、特に上記の
目的を満足する性能が得られることを確認し本発明を達
成したものである。即ち本発明の要旨は、水性媒体と遊
離酸の形が下記一般式{1}で表わされる色素から選ば
れる少くとも1種の色素を含有することを特徴とする記
録液に存する。
【0007】
【化19】 〔式中、X1 は水素原子、置換もしくは非置換のアルキ
ル基及び下記一般式(a)〜(c)からなる群から選ば
れるものを表わす。
【0008】
【化20】
【0009】(式中、R1 ,R2 は各々独立に水素原
子、水酸基、スルホ基、炭素数1〜9の置換もしくは非
置換のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシ基、ハロ
ゲン原子、置換もしくは非置換のアミノ基、ニトロ基、
置換もしくは非置換のカルバモイル基、置換もしくは非
置換のスルファモイル基、スルホン酸エステルの基、ス
ルホニル基、又はカルボン酸エステルの基を表わし、m
は0,1又は2の数を表わす。)
【0010】
【化21】 R3 −Y1 − …(b) (式中、R3 は置換もしくは非置換のアルキル基又は置
換もしくは非置換のフェニル基を表わし、Y1 は−CO
−又は−SO2 −を表わす。)
【0011】
【化22】 (式中、Z1 はハロゲン原子、−OR6 基又は
【0012】
【化23】
【0013】基を表わし、R4 ,R5 ,R6 ,R7 及び
8 は各々独立に水素原子、炭素数1〜9のアルキル
基、炭素数1〜9のアルケニル基、アリール基、アラル
キル基、アリサイクリック基又はヘテロサイクリック基
を表わし、これらのうち水素原子以外の基は置換基を有
していてもよい。)式中、X2 は下記一般式(d)〜
(f)からなる群から選ばれるものを表わす。
【0014】
【化24】
【0015】(式中、R9 ,R10は各々独立に水素原
子、水酸基、スルホ基、炭素数1〜9の置換もしくは非
置換のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシ基、ハロ
ゲン原子、置換もしくは非置換のアミノ基、ニトロ基、
置換もしくは非置換のカルバモイル基、置換もしくは非
置換のスルファモイル基、スルホン酸エステルの基、ス
ルホニル基、又はカルボン酸エステルの基を表わし、n
は0,1又は2の数を表わす。)
【0016】
【化25】 −Y2 −R11 …(e) (式中、R11は置換もしくは非置換のアルキル基又は置
換もしくは非置換のフェニル基を表わし、Y2 は−CO
−又は−SO2 −を表わす。)
【0017】
【化26】 (式中、Z2 はハロゲン原子、−OR14基又は
【0018】
【化27】
【0019】基を表わし、R12,R13,R14,R15及び
16は各々独立に水素原子、炭素数1〜9のアルキル
基、炭素数1〜9のアルケニル基、アリール基、アラル
キル基、アリサイクリック基又はヘテロサイクリック基
を表わし、これらのうち水素原子以外の基は置換基を有
していてもよい。)
【0020】但し、X1 が一般式(a)、かつX2 が一
般式(d)で表わされる場合には、R1 ,R2 ,R9
びR10のうちの少なくとも1つが水素原子、水酸基及び
スルホ基以外の基であり、式(a)中のm、式(d)中
のnが同時に0を表わすことはない。またX1 が水素原
子、置換もしくは非置換のアルキル基又は一般式(b)
を表わす場合にはX2 は一般式(d)又は(f)を表わ
す。〕以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】前記一般式(a)又は(d)において、R
1 ,R2 ,R9 及びR10で表わされる炭素数1〜9の置
換もしくは非置換のアルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、n−ヘキシル基、トリフルオロメチル基及び
ジメチルアミノメチル基等が挙げられ、炭素数1〜9の
アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ
基、イソプロポキシ基及びn−ブトキシ基等が挙げら
れ、ハロゲン原子としては例えばフッ素原子、塩素原子
及び臭素原子等が挙げられ、置換もしくは非置換のアミ
ノ基としては、例えばアミノ基及びアセチルアミノ基等
が挙げられ、置換もしくは非置換のカルバモイル基とし
ては、例えばカルバモイル基及びN,N−ジメチルカル
バモイル基等が挙げられ、置換もしくは非置換のスルフ
ァモイル基としては、例えばスルファモイル基、N−メ
チルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、
N,N−ジメチルスルファモイル基及びp−カルボキシ
フェニルスルファモイル基等が挙げられ、スルホン酸エ
ステルの基としては、例えばフェノキシスルホニル基等
が挙げられ、スルホニル基としては、例えばヒドロキシ
エチルスルホニル基及びスルホニルエチルスルホニル基
が挙げられ、またカルボン酸エステルの基としては、例
えばメトキシカルボニル基等が挙げられる。
【0022】前記一般式(b)又は(e)において、R
3 及びR11で表わされる置換もしくは非置換のアルキル
基としては、例えばメチル基、エチル基、n−ブチル
基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基及
び2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜9の置換もしく
は非置換のアルキル基が挙げられ、置換もしくは非置換
のフェニル基としては、例えばフェニル基、4−アミノ
フェニル基及び4−ニトロフェニル基等が挙げられる。
また前記一般式(c)におけるR4 ,R5 ,Z1 として
の−OR6 基、
【0023】
【化28】 基におけるR6 ,R7 及びR8 並びに一般式(f)にお
けるR12,R13,Z2 としての−OR14基、
【0024】
【化29】
【0025】基におけるR14,R15及びR16で表わされ
る炭素数1〜9の置換もしくは非置換のアルキル基とし
ては、例えばメチル基、エチル基、n−ブチル基、n−
ヘキシル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基並
びにカルボキシメチル基、カルボキシプロピル基、カル
ボキシシクロヘキシルメチル基、1−カルボキシ−2−
メルカプトエチル基、1−カルボキシ−2−カルバモイ
ル−エチル基、1−イソプロピル−1−カルボキシメチ
ル基及び1,2−ジカルボキシプロピル基等のカルボキ
シル基を有するアルキル基等が挙げられ、置換もしくは
非置換の炭素数1〜9のアルケニル基としては、例えば
2−メチル−1−プロペニル基、ビニル基及びアリル基
等が挙げられ、置換もしくは非置換のアリール基として
は、例えばフェニル基、α−,m−もしくはp−カルボ
キシフェニル基、2,3−ジカルボキシフェニル基、
2,4−ジカルボキシフェニル基、3,3−ジカルボキ
シフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−
メチルフェニル基、4−ブチルフェニル基及び4−カル
ボキシ−3−ヒドロキシフェニル基等が挙げられ、置換
もしくは非置換のアラルキル基としては、例えばベンジ
ル基、1−カルボキシ−2−フェニルエチル基、1−カ
ルボキシ−2−ヒドロキシフェニルエチル基及び4−カ
ルボキシベンジル基等が挙げられ、置換もしくは非置換
のアリサイクリック基としては、例えばシクロヘキシル
基及び4−カルボキシシクロヘキシル基等が挙げられ、
置換もしくは非置換のヘテロサイクリック基としては、
例えばピリジル基、チアジアゾリル基、ベンゾチアゾリ
ル基及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基
等が挙げられるが、好ましくはR4 及び/又はR5 、R
12及び/又はR13は置換基としてカルボキシル基を有す
る基、より好ましくはR4 及び/又はR5 、R12及び/
又はR13が1〜4個のカルボキシル基で置換されている
アルキル基、アルケニル基、フェニル基、アラルキル
基、シクロヘキシル基が挙げられる。また、イミノ基の
置換位置はナフトール基の6位(即ちJ酸誘導体)及び
7位(即ちγ酸誘導体)が好ましく、より好ましい位置
としては7位が挙げられる。
【0026】本発明で使用される色素は前記一般式
{1}で示される遊離酸の形のまま使用してもよいが、
製造時に塩の形で得られた場合にはそれをそのまま使用
してもよく、さらに、この塩の形を所望の塩の形に変換
して使用してもよい。この他、色素の一分子中の一部の
酸基が塩の形であるものでもよく、塩の形の色素と遊離
酸の形の色素を併用してもよい。このような塩の例とし
て、ナトリウム、リチウム、カリウム等のアルカリ金属
の塩形、アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基等で
置換されていてもよいアンモニウム塩、有機アミンの塩
が挙げられる。この有機アミンの例としては、低級アル
キルアミン、ヒドロキシ置換低級アルキルアミン、カル
ボキシ置換低級アルキルアミン、及び炭素数2〜4のア
ルキレンイミン単位を2〜10個有するポリアミン等が
挙げられる。以上の塩の形の場合、その塩の種類は、一
種類に限らず複数種混在していてもよい。
【0027】この塩の形としては記録画像の耐水性の面
からアンモニウム塩の形が好ましい。これ等の色素の具
体例としては、例えば遊離酸の形として以下のNo.1
〜33に示す構造のアゾ系色素が挙げられ、所望の色調
に応じてこれらの色素を単独使用または併用してもよ
い。また、前記一般式{1}で表わされる色素を他の構
造の色素と併用することも可能であり、好ましくは黄色
〜オレンジ色の色素、例えばC.I.ダイレクトイエロ
ー86を併用することが、調色上好ましい。
【0028】
【化30】
【0029】
【化31】
【0030】
【化32】
【0031】
【化33】
【0032】
【化34】
【0033】
【化35】
【0034】
【化36】
【0035】
【化37】
【0036】
【化38】
【0037】
【化39】
【0038】
【化40】
【0039】一般式{1}で示されるアゾ系色素は、そ
れ自体周知の方法に従って製造することができる。例え
ば前記No.1で示される色素は、下記(A)及び
(B)の工程で製造できる。 (A) ベンジジン−3,3′−ジカルボン酸とN−
2′−メチル−5′−カルボキシフェニル−γ−酸とか
ら常法〔例えば、細田豊著「新染料化学」(昭和48年
12月21日、技報堂発行)第396〜409頁参照〕
に従って、テトラゾ化、カップリング工程を経てジスア
ゾ化合物を含む反応液を得る。
【0040】(B) (A)で得られた反応液を、20
%食塩水で塩析することにより、目的のNo.1の色素
が得られる。記録液中における前記一般式{1}の色素
の含有量としては、記録液全量に対して0.5〜5重量
%、特に2〜4重量%程度が好ましい。一般式{1}の
色素と黄色〜オレンジ色の色素、例えばC.I.ダイレ
クトイエロー86とを併用する場合には、一般式{1}
の色素に対してその併用する色素は0.5〜30重量
%、好ましくは1〜20重量%が用いられる。
【0041】本発明の記録液に用いられる水性媒体とし
ては、水及び水溶性有機溶剤として、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール(分子量200)、ポリエチレ
ングリコール(分子量400)、グリセリン、N−メチ
ル−ピロリドン、N−エチル−ピロリドン、1,3−ジ
メチル−イミダゾリジノン、チオジエタノール、ジメチ
ルスルホキシド、エチレングリコールモノアリルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、2−ピロリドン、ス
ルホラン、エチルアルコール、イソプロパノール、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン等を含有してい
るのが好ましい。これ等の水溶性有機溶剤は、通常記録
液の全量に対して5〜50重量%、好ましくは5〜30
重量%の範囲で使用される。一方、水は記録液の全量に
対して45〜95重量%、好ましくは65〜85重量%
の範囲で使用される。
【0042】本発明の記録液に、その全量に対して0.
1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の尿素、
チオ尿素、ビウレット、セミカルバジドから選ばれる化
合物を添加したり、また0.001〜5.0重量%の界
面活性剤を添加することによって、印字後の速乾性及び
印字品位をより一層改良することができる。
【0043】
【実施例】以下本発明を実施例によって更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限りこれ等の実施
例に限定されるものではない。 実施例1 ジエチレングリコール10重量部、イソプロピルアルコ
ール3重量部、前記No.1の色素3重量部に水を加
え、アンモニア水でpHを9に調整して全量を100重
量部とした。この組成物を充分に混合して溶解し、孔径
1μmのテフロンフィルターで加圧濾過した後、真空ポ
ンプ及び超音波洗浄機で脱気処理して記録液を調製し
た。
【0044】得られた記録液を使用し、インクジェット
プリンター(商品名HG−3000、エプソン社製)を
用いて電子写真用紙(ゼロックス社製)にインクジェッ
ト記録を行い、高濃度(1.33)の黒色の印字物を得
た。また下記(a)、(b)及び(c)の方法による諸
評価を行なった。結果を以下の表−1に示す。 (a)記録画像の耐光性: キセノンフェードメーター(スガ試験機社製)を用い、
記録紙に100時間照射した。照射後の変退色は小さか
った。
【0045】(b)記録画像の耐水性: 耐水性試験 (1)試験方法 水道水中に記録画像を5分間浸漬したのち、 目視に
て画像の滲みを調べた。 浸漬前後のベタ印字部分の
OD値(印字濃度)をマクベス濃度計(TR927)に
て測定した。 (2)試験結果 上記の結果、画像の滲みはわずかであった。上記の
浸漬前後のベタ印字部分の濃度変化を下記式によるOD
残存率で示すと、99.6%であった。
【0046】
【数1】 OD残存率(%)=(浸漬後OD値/浸漬前OD値)×100
【0047】(c)記録液の保存安定性: 記録液をテフロン容器中に密閉し、5℃及び60℃で1
ケ月間保存した後の変化を調べたところ、不溶物の析出
は認められなかった。以上の(a)、(b)、(c)の
評価において、目視判定は○:良好、△:やや劣る、
×:不良の三段階で評価した。
【0048】実施例2〜4 実施例1において用いた前記No.1の色素の代わり
に、前記No.6、No.16及びNo.26の色素を
それぞれ使用した以外は、実施例1の方法により、記録
液を調製し、これを用いて印字を行い、更にこの記録物
に対して実施例1の(a)〜(c)による諸評価を行っ
た。この結果、実施例1と同様に何れも良好な結果を得
た。OD残存率は各々99.5%、99.8%、97.
1%であった。結果を以下の表−1に示す。
【0049】比較例1 実施例1におけるNo.1の色素の代わりにC.I.フ
ードブラック2を用い、実施例1と同様にして組成物を
調製、次いで処理して記録液を得た。この記録液を用
い、実施例1と同様に印字し、得られた記録物に対して
実施例1の(a)〜(c)による諸評価を行った。結果
を以下の表−1に示す。
【0050】比較例2 実施例1におけるNo.1の色素の代わりに下記構造式
*1の色素を用い、実施例1と同様にして組成物を調
製、次いで処理して記録液を得た。この色素はこのイン
ク組成には3重量%までは溶解せず、テフロンフィルタ
ー上に色素が残存していた。この記録液を用い、実施例
1と同様に印字し、得られた記録物に対して実施例1の
(a)〜(c)による諸評価を行った。結果を以下の表
−1に示す。
【0051】
【化41】
【0052】
【表1】
【0053】実施例5〜33 実施例1において用いた前記No.1の色素の代わり
に、前記No.2〜5、No.7〜15、No.17〜
25、No.27〜33の色素のそれぞれを使用し、ア
ンモニア水の代わりに苛性ソーダ水溶液を使用した以外
は、実施例1の方法により記録液を調製し、印字を行
い、この記録物に対して実施例1の(a)〜(c)によ
る諸評価を行なった。その結果、実施例1と同様に何れ
も良好な結果を得た。また、色素No.2を使用した記
録液のOD残存率は96.8%であり、色素No.5を
使用した記録液は99.3%であった。
【0054】実施例34 実施例1において、No.1の色素3.0重量部の代わ
りにNo.1の色素2.5重量部、及びC.I.ダイレ
クトイエロー86 0.5重量部を用いる以外は実施例
1と同様にして記録液を調製し、諸評価を行った。実施
例1と同様に良好な結果を得たが、印字物の色調に関し
ては、実施例1の青味黒色に比して中庸の黒色であっ
た。
【0055】
【発明の効果】本発明の記録液は、インクジェット記録
用、筆記用具用等として用いられ、普通紙に記録した場
合、黒色系の記録物を得ることができ、その印字濃度及
び耐光性、耐水性が優れている他、記録液としての保存
安定性も良好である。
フロントページの続き (72)発明者 滝本 浩 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−197476(JP,A) 特開 平8−143800(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体と遊離酸の形が下記一般式
    {1}で表わされる色素から選ばれる少なくとも1種の
    色素を含有することを特徴とする記録液。 【化1】 〔式中、X1 は水素原子、置換もしくは非置換のアルキ
    ル基及び下記一般式(a)〜(c)からなる群から選ば
    れるものを表わす。 【化2】 (式中、R1 ,R2 は各々独立に水素原子、水酸基、ス
    ルホ基、炭素数1〜9の置換もしくは非置換のアルキル
    基、炭素数1〜9のアルコキシ基、ハロゲン原子、置換
    もしくは非置換のアミノ基、ニトロ基、置換もしくは非
    置換のカルバモイル基、置換もしくは非置換のスルファ
    モイル基、スルホン酸エステルの基、スルホニル基、又
    はカルボン酸エステルの基を表わし、mは0,1又は2
    の数を表わす。) 【化3】 R3 −Y1 − …(b) (式中、R3 は置換もしくは非置換のアルキル基又は置
    換もしくは非置換のフェニル基を表わし、 Y1 は−CO−又は−SO2 −を表わす。) 【化4】 (式中、Z1 はハロゲン原子、−OR6 基又は 【化5】 基を表わし、R4 ,R5 ,R6 ,R7 及びR8 は各々独
    立に水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜
    9のアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリサ
    イクリック基又はヘテロサイクリック基を表わし、これ
    らのうち水素原子以外の基は置換基を有していてもよ
    い。)式中、X2 は下記一般式(d)〜(f)からなる
    群から選ばれるものを表わす。 【化6】 (式中、R9 ,R10は各々独立に水素原子、水酸基、ス
    ルホ基、炭素数1〜9の置換もしくは非置換のアルキル
    基、炭素数1〜9のアルコキシ基、ハロゲン原子、置換
    もしくは非置換のアミノ基、ニトロ基、置換もしくは非
    置換のカルバモイル基、置換もしくは非置換のスルファ
    モイル基、スルホン酸エステルの基、スルホニル基、又
    はカルボン酸エステルの基を表わし、 nは0,1又は2の数を表わす。) 【化7】 −Y2 −R11 …(e) (式中、R11は置換もしくは非置換のアルキル基又は置
    換もしくは非置換のフェニル基を表わし、 Y2 は−CO−又は−SO2 −を表わす。) 【化8】 (式中、Z2 はハロゲン原子、−OR14基又は 【化9】 基を表わし、R12,R13,R14,R15及びR16は各々独
    立に水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜
    9のアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリサ
    イクリック基又はヘテロサイクリック基を表わし、これ
    らのうち水素原子以外の基は置換基を有していてもよ
    い。)但し、X1 が一般式(a)、かつ、X2 が一般式
    (d)で表わされる場合には、R1 ,R2 ,R9 及びR
    10のうちの少なくとも1つが水素原子、水酸基及びスル
    ホ基以外の基であり、式(a)中のm、式(d)中のn
    が同時に0を表わすことはない。また、X1 が水素原
    子、置換もしくは非置換のアルキル基又は一般式(b)
    を表わす場合にはX2 は一般式(d)又は(f)を表わ
    す。〕
  2. 【請求項2】 記録液が、更にC.I.ダイレクトイエ
    ロー86を含有する請求項1記載の記録液。
  3. 【請求項3】 水45〜95重量%、水溶性有機溶剤5
    〜50重量%及び一般式{1}で表わされる化合物のア
    ンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種の色素を0.
    5〜5重量%含有する請求項1又は2記載の記録液。
  4. 【請求項4】 記録液が、更に尿素、チオ尿素、ビウレ
    ット及びセミカルバジドからなる群から選ばれる少なく
    とも1種の化合物を0.1〜10重量%含有する請求項
    3記載の記録液。
  5. 【請求項5】 記録液が、更に界面活性剤を0.001
    〜5.0重量%含有する請求項3又は4記載の記録液。
  6. 【請求項6】 遊離酸の形が下記一般式{1}で表わさ
    れるインクジェット記録用色素。 【化10】 〔式中、X1は水素原子、置換もしくは非置換のアルキ
    ル基及び下記一般式(a)〜(c)からなる群から選ば
    れるものを表わす。 【化11】 (式中、R1,R2は各々独立に水素原子、水酸基、スル
    ホ基、炭素数1〜9の置換もしくは非置換のアルキル
    基、炭素数1〜9のアルコキシ基、ハロゲン原子、置換
    もしくは非置換のアミノ基、ニトロ基、置換もしくは非
    置換のカルバモイル基、置換もしくは非置換のスルファ
    モイル基、スルホン酸エステルの基、スルホニル基、又
    はカルボン酸エステルの基を表わし、 mは0,1又は2の数を表わす。) 【化12】 R3−Y1− …(b) (式中、R3は置換もしくは非置換のアルキル基又は置
    換もしくは非置換のフェニル基を表わし、 Y1は−CO−又は−SO2−を表わす。) 【化13】 (式中、Z1はハロゲン原子、−OR6基又は 【化14】 基を表わし、R4,R5,R6,R7及びR8は各々独立に
    水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜9の
    アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリサイク
    リック基又はヘテロサイクリック基を表わし、これらの
    うち水素原子以外の基は置換基を有していてもよい。)
    式中、X2は下記一般式(d)〜(f)からなる群から
    選ばれるものを表わす。 【化15】 (式中、R9,R10は各々独立に水素原子、水酸基、ス
    ルホ基、炭素数1〜9の置換もしくは非置換のアルキル
    基、炭素数1〜9のアルコキシ基、ハロゲン原子、置換
    もしくは非置換のアミノ基、ニトロ基、置換もしくは非
    置換のカルバモイル基、置換もしくは非置換のスルファ
    モイル基、スルホン酸エステルの基、スルホニル基、又
    はカルボン酸エステルの基を表わし、 nは0,1又は2の数を表わす。) 【化16】 −Y2−R11 …(e) (式中、R11は置換もしくは非置換のアルキル基又は置
    換もしくは非置換のフェニル基を表わし、 Y2は−CO−又は−SO2−を表わす。) 【化17】 (式中、Z2はハロゲン原子、−OR14基又は 【化18】 基を表わし、R12,R13,R14,R15及びR16は各々独
    立に水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜
    9のアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリサ
    イクリック基又はヘテロサイクリック基を表わし、これ
    らのうち水素原子以外の基は置換基を有していてもよ
    い。)但し、X1が一般式(a)、かつ、X2が一般式
    (d)で表わされる場合には、R1,R2,R9及びR10
    のうちの少なくとも1つが水素原子、水酸基及びスルホ
    基以外の基であり、式(a)中のm、式(d)中のnが
    同時に0を表わすことはない。また、X1が水素原子、
    置換もしくは非置換のアルキル基又は一般式(b)を表
    わす場合にはX2は一般式(d)又は(f)を表わ
    す。〕
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