JPH11209673A - 記録液 - Google Patents

記録液

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Publication number
JPH11209673A
JPH11209673A JP1243998A JP1243998A JPH11209673A JP H11209673 A JPH11209673 A JP H11209673A JP 1243998 A JP1243998 A JP 1243998A JP 1243998 A JP1243998 A JP 1243998A JP H11209673 A JPH11209673 A JP H11209673A
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JP
Japan
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group
substituted
recording liquid
dye
general formula
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Application number
JP1243998A
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English (en)
Inventor
Hideo Sano
秀雄 佐野
Masahiro Yamada
昌宏 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 インクジェット記録用、筆記用具等に使用さ
れた場合、記録画像の色調が鮮明で、印字濃度、耐光
性、耐水性が優れたマゼンタ色の記録液を提供する。 【解決手段】 水性媒体と遊離酸の型が式(1)で示さ
れる色素から選ばれる少なくとも1種の色素並びに含金
属アゾ色素を含有する記録液。 (R1 、R2 及びR3 は、C1〜9アルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲン原子、水素原子、ヒドロキシル基、カ
ルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、ニトロ
基、スルホン酸エステルの基、C1〜9アルキルスルホ
ニル基、C6〜15アリールスルホニル基、カルボキシ
ル基、カルボン酸エステルの基、mは0、1または2、
4 、R5 及びR6 は、水素原子、C1〜18アルキル
基、炭素数2〜18のアルケニル基、アリール基、アラ
ルキル基、アリサイクリック基、ヘテロサイクリック基
を表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録液に関するもの
である。詳しくは、特にインクジェット記録に適したマ
ゼンタ色の記録液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直接染料や酸性染料等の水溶性染料を含
む記録液の液滴を微小な吐出オリフィスから飛翔させて
記録を行う、いわゆるインクジェット記録方法が実用化
されている。この記録液に関しては、電子写真用紙のP
PC(プレイン ペーパー コピア)用紙、ファンホー
ルド紙(コンピューター等の連続用紙)等の一般事務用
に汎用される記録紙に対する定着が速く、しかも印字物
の印字品位が良好であること、即ち印字ににじみがなく
輪郭がはっきりしていることが要求されると共に、記録
液としての保存時の安定性も優れていることが必要であ
り、従って使用できる溶剤が著しく制限される。
【0003】一方、記録液用の染料に関しては、上記の
ような限られた溶剤に対して充分な溶解性を有すると共
に、記録液として長期間保存した場合にも安定であり、
また印字された画像の彩度及び濃度が高く、しかも耐水
性、耐光性に優れていること等が要求されている。とり
わけ、マゼンタ色の記録液に関しては、光照射による画
像の退色、すなわち耐光性が乏しいことが問題となって
おり、これ等の多くの要求を同時に満足する記録液が求
められてきた。
【0004】このため種々の提案(例えば特開昭57−
30773号、特開昭61−101574号、特開昭6
1−101576号、特開昭61−195176号、特
開昭61−62562号、特開昭61−247771
号、特開昭62−156168号、特開昭62−246
974号、特開昭63−46259号、特開昭63−4
6260号、特開昭63−63765号、特開昭63−
295685号、特開平1−123866号、特開平1
−240584号、特開平2−16171号、特開平3
−122171号、特開平3−203970号、特開平
4−153272号各号公報等)がなされているが、市
場の要求を充分に満足するには至っていない。
【0005】特に、従来、記録液に使用されているマゼ
ンタ色素においては、市販の染料である金属を含有しな
い直接染料や酸性染料が用いられてきた。直接染料は、
色調が不鮮明であり、逆に色調の鮮明な酸性染料は耐光
性が劣る傾向にある。又、従来より、含金属アゾ系の色
素は耐光性は良好であるが、色調がくすみ、不鮮明であ
り、色調と耐光性の両者を満足するマゼンタ色素の開発
が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ット記録用、筆記用具用等として、普通紙に記録した場
合にも印字品位が良好であると共に、記録画像の色調が
鮮明で濃度が高く、耐光性や耐水性に優れており長期間
保存した場合の安定性が良好であるマゼンタ色の記録液
を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは2種類の色
素を併用することにより上記目的を達成した。即ち本発
明の要旨は水性媒体と遊離酸の型が下記一般式(1)で
示される色素から選ばれる少なくとも1種の色素並びに
含金属アゾ色素を含有する記録液に存する。
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ
独立に、炭素数1〜9の置換もしくは非置換のアルキル
基、炭素数1〜9のアルコキシ基、ハロゲン原子、水素
原子、ヒドロキシル基、置換もしくは非置換のカルバモ
イル基、置換もしくは非置換のスルファモイル基、置換
もしくは非置換のアミノ基、ニトロ基、スルホン酸エス
テルの基、炭素数1〜9のアルキルスルホニル基、炭素
数6〜15のアリールスルホニル基、カルボキシル基、
または、カルボン酸エステルの基を表わす。mは0、1
または2の数を表わす。R4 、R5 及びR6 は、それぞ
れ独立に、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭
素数2〜18のアルケニル基、アリール基、アラルキル
基、アリサイクリック基、またはヘテロサイクリック基
を表わし、これらのうち水素原子以外は置換基を有して
いてもよい。) 以下本発明を詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用される色素は、遊離
酸の型が前記請求項1において一般式(1)で表される
ものである。詳しくは前記一般式(1)において、
1 ,R2 およびR3 で表される置換基としては、それ
ぞれ独立に炭素数1〜9の置換または非置換のアルキル
基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、
トリフロロメチル基、ジメチルアミノメチル基等)、炭
素数1〜9のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、イソ
プロポキシ基、n−ブトキシ基等)、ハロゲン原子(例
えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、水素原
子、ヒドロキシル基、置換もしくは非置換のカルバモイ
ル基(例えば、カルバモイル基、N,N−ジメチルカル
バモイル基、フェニルカルバモイル基等)、置換もしく
は非置換のスルファモイル基(例えば、スルファモイル
基、N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファ
モイル基、N−エチル−N−フェニルスルファモイル
基、N,N−ジメチルスルファモイル基、p−カルボキ
シフェニルスルファモイル基等)、置換もしくは非置換
のアミノ基(例えば、N−メチルアミノ基、カルバモイ
ルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、アセチルアミ
ノ基等)、ニトロ基、スルホン酸エステルの基(例えば
フェノキシスルホニル基等)、炭素数1〜9のアルキル
スルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、ヒドロキ
シエチルスルホニル基等)、炭素数6〜15のアリール
スルホニル基(例えばフェニルスルホニル基、ベンジル
スルホニル基等)、カルボキシル基(COOH)及びカ
ルボン酸エステルの基(例えば、メトキシカルボニル基
等)が挙げられる。
【0011】mは0,1または2を表す。R4 ,R5
びR6 で表される置換基としては、それぞれ独立に、水
素原子、炭素数1〜18の置換または非置換のアルキル
基(例えば、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル
基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、カルボキ
シプロピル基、カルボキシシクロヘキシルメチル基、1
−カルボキシ−2−メルカプトエチル基、1−カルボキ
シ−2−カルバモイル−エチル基、1−イソプロピル−
1−カルボキシメチル基、1,2−ジカルボキシプロピ
ル基等のカルボキシル基を有するアルキル基等)、炭素
数2〜18の置換または非置換のアルケニル基(例え
ば、2−メチル−1−プロペニル基、ビニル基、アリル
基等)、アリール基(例えば、3,4−ジカルボキシフ
ェニル基、4−ブチルフェニル基、4−カルボキシフェ
ニル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、1−
カルボキシ−2−フェニル−エチル基、1−カルボキシ
−2−ヒドロキシフェニルエチル基、4−カルボキシベ
ンジル基等)、アリサイクリック基(例えば、シクロヘ
キシル基、4−カルボキシシクロヘキシル基等)、ヘテ
ロサイクリック基(例えば、ピリジル基、チアジアゾリ
ル基、ベンゾチアゾリル基、2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジニル基等)が挙げられ、特にR4 ,R5
又はR6 の少なくとも一つが1〜4個のCOOH基で置
換されているアルキル基、アルケニル基、アリール基、
アリサイクリック基、アラルキル基もしくはヘテロサイ
クリック基等であることが好ましい。
【0012】より好ましくはR4 、R5 又はR6 の少な
くとも1つが1〜4個のCOOH基で置換されているア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基も
しくはシクロヘキシル基が挙げられ、また特に好ましい
マゼンタ色の記録液とするためには、R4 及びR5 が各
々独立に、水素原子、又は下記一般式(2)で表される
基が挙げられる。
【0013】
【化5】
【0014】(式中、X、Y、Zは各々独立に水素原
子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜9の置換もしく
は非置換のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシ基、
置換もしくは非置換のカルバモイル基、置換もしくは非
置換のスルファモイル基、置換もしくは非置換のアミノ
基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホン酸エステルの
基、又はカルボン酸エステルの基を表す。) あるいは、R4 またはR5 のいずれか一方が水素原子で
あり、他方が下記一般式(3)で示される基の色素も、
マゼンタ色として好ましい。
【0015】
【化6】
【0016】(式中、B1 、B2 及びB3 は各々独立に
水素原子、炭素数4〜15の直鎖状アルキル基、炭素数
4〜9のアルキル基でモノ置換もしくはジ置換されたア
ミノ基、カルバモイル基もしくはスルファモイル基又は
炭素数4〜9のアルコキシカルボニル基を表わす。但
し、B1 、B2 及びB3 は同時に水素原子であることは
ない。)
【0017】一般式(1)で示される色素は構造中に、
SO3 H基及びCOOH基又はこれらの酸の塩の基を合
計で6個以下、好ましくは5個以下、特に好ましくは4
個以下有するものが特に好ましい。本発明で使用される
色素は一般式(1)で示される遊離酸型のまま使用して
もよいが製造時、塩型で得られた場合はそのまま使用し
てもよいし、所望の塩型に変換してもよい。また酸基の
一部が塩型のものであってもよく、塩型の色素と遊離酸
型の色素が混在していてもよい。このような塩型の例と
してNa、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基
もしくはヒドロキシアルキル基で置換されていてもよい
アンモニウムの塩、又は有機アミンの塩があげられる。
有機アミンの例として、低級アルキルアミン、ヒドロキ
シ置換低級アルキルアミン、カルボキシ置換低級アルキ
ルアミン及び炭素数2〜4のアルキレンイミン単位を2
〜10個有するポリアミン等があげられる。これらの塩
型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在して
いてもよい。
【0018】また、本発明で使用する色素の構造におい
て、その1分子中に酸基が複数個含まれる場合は、その
複数の酸基は塩基あるいは酸型であり互いに異なるもの
であってもよい。これ等の色素の具体例としては、例え
ば以下のNo.1−55に示す構造の色素が挙げられ
る。
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】
【化12】
【0025】
【化13】
【0026】
【化14】
【0027】
【化15】
【0028】
【化16】
【0029】
【化17】
【0030】
【化18】
【0031】
【化19】
【0032】
【化20】
【0033】一般式(1)で示されるアゾ色素は、それ
自体周知の方法に従って製造することができる。例えば
No.(1)で示される色素は、下記(A)〜(C)の
工程で製造できる。 (A)2−アミノ安息香酸(アントラニル酸)と1−ア
ミノ−8−ヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン
酸(H酸)とから常法[例えば、細田豊著「新染料化
学」(昭和48年12月21日、技報堂発行)第396
頁第409頁参照]に従って、ジアゾ化、カップリング
工程を経てモノアゾ化合物を製造する。 (B)得られたモノアゾ化合物を塩化シアヌル懸濁液に
pH4〜6、温度0〜5℃を保持しながら加えて、数時
間反応を行う。次いで室温にてアルカリ性にならない様
に、2−アミノ安息香酸(アントラニル酸)水溶液を加
えて数時間縮合反応を行う。次いで、25%水酸化ナト
リウム水溶液を50〜60℃にて加え、強アルカリ性と
し、加水分解反応を行い、反応を完結させる。 (C)冷却後、塩化ナトリウムで塩析することにより目
的の色素No.(1)が得られる。
【0034】一般式(1)で示される色素と併用される
含金属アゾ色素として、性能上好ましいものとしては、
C.I.AR−38,178,179,180,18
2,183,184,186,187,188,18
9,190,191,194,195,197,19
8,200,201,203,204,206,20
7,209,210,211,212,214,22
1,223,243,244,251,258,25
9,262,268,269,270,271,27
2,273,275,277,278,279,28
1,287,291,292,295,296,29
8,300,304,307,308,312,31
3,314,315,316,317,318,32
0,321,328,329,330,331,33
2,338,339,341,342,345,34
6,349,355,357,358,359,36
2,363,373,382,383,399,40
2,404,405,407,414,416,42
3,425,430,432,435,436,43
7,438,442,443,445、
【0035】C.I.Aφ−60,61,62,62:
1,64,68,69,71,72,74,75,7
6,90,91,92,93,96,97,98,9
9,100,103,104,105,107,10
8,112,113,114,115,118,12
0,121,122,123,125,126,12
9,130,133,139,140,141,14
2,143,144,148,153,154,15
5,162,163,164,166,167,16
8,170,172,179、
【0036】C.I.AV−40,44,46,56,
58,59,60,61,62,64,65,79,8
1,82,83,87,88,89,90,91,9
2,93,94,95,98,100,101,10
4,105,106,107,108,110,11
1,112,113,114,115,116,12
0,121,122,127,128,129、
【0037】C.I.DR−99,106、C.I.D
V−46,49,56,60,89、C.I.RR−
6,7,14,18,23,47,48,49,72,
98,171,179,247、C.I.Rφ−19,
21,22,26,33,39,98、C.I.RV−
1,3,4,5,11,15,25,27,35、等が
挙げられる。
【0038】(尚「C.I.」は「カラーインデック
ス」を示し、「AR」は「アシッドレッド」を示し、
「Aφ」は「アシッドオレンジ」を示し、「AV」は
「アシッドバイオレット」を示し、「DR」は「ダイレ
クトレッド」を示し、「DV」は「ダイレクトバイオレ
ット」を示し、「RR」は「リアクティブレッド」を示
し、「Rφ」は「リアクティブオレンジ」を示し、「R
V」は「リアクティブバイオレット」を示す。) 記録液中における前記一般式(1)及び含金属アゾ色素
の含有量としては、記録液全量に対して合計で0.5〜
5重量%、特に2〜4.5重量%程度が好ましい。尚前
記一般式(1)の色素と、含金属アゾ色素との配合比率
は重量比で1/9〜9/1、好ましくは2/8〜8/2
である。
【0039】また、本発明に用いられる水性媒体として
は、水及び水溶性有機溶剤として、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール(重量平均分子量約190〜40
0)、グリセリン、N−メチルピロリドン、N−エチル
ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、チオ
ジエタノール、ジメチルスルホキシド、エチレングリコ
ールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、2−ピロリドン、スルホラン、エチルアルコール、
イソプロパノール等を含有しているのが好ましい。これ
等の水溶性有機溶剤は、通常記録液の全量に対して1〜
50重量%の範囲で使用される。一方、水は記録液の全
量に対して45〜95重量%の範囲で使用される。
【0040】本発明の記録液に、その全量に対して0.
1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の尿素、
チオ尿素、ビウレット、セミカルバジドから選ばれる化
合物を添加したり、又0.001〜5.0重量%の界面
活性剤を添加することによって、印字後の速乾性及び印
字品位をより一層改良することができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例について更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれ等の実
施例に限定されるものではない。 実施例1 ジエチレングリコール10重量部、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル3重量部、前記No.(1)の色
素1.5重量部、およびC.I.RR−23(含金属色
素)1.5重量部に水を加え、水酸化ナトリウム水溶液
でpHを9に調整して全量を100重量部とした。この
組成物を充分に混合して溶解し、孔径1μmのテフロン
(登録商標)フィルターで加圧濾過した後、真空ポンプ
及び超音波洗浄機で脱気処理して記録液を調製した。
【0042】得られた記録液を使用し、インクジェット
プリンター(商品名BJC−600、キヤノン社製品)
を用いて電子写真用紙(商品名4024紙、ゼロックス
社製品)、高品位専用紙(商品名HR−101、キヤノ
ン社製品)、フォト光沢紙(商品名GP−201、キヤ
ノン社製品)に各々インクジェット記録を行い、鮮明な
色調(彩度)のマゼンタ色印字物を得た。また下記に
(a),(b),(c)及び(d)の方法による諸評価
を行った結果を示す。 (a)記録画像の耐光性:キセノンフェードメーター
(スガ試験機社製品)を用い、記録紙に100時間照射
したが、照射後の変退色は小さかった。 (b)記録画像の耐水性: (1)試験方法 水道水中に記録画像を5分間浸漬したのち、 目視にて画像の滲みを調べた。 浸漬前後のベタ印字部分のOD値をマクベス濃度計
(商品名:TR927、マクベス社製品)にて測定し
た。
【0043】(2)試験結果 上記の結果、画像のにじみはわずかであった。また上
記の浸漬前後のベタ印字部分の濃度変化を下記式によ
るOD残存率で示すと、72.5%であった。
【0044】
【数1】
【0045】(c)記録液の保存安定性:記録液をテフ
ロン(登録商標)製容器に密閉し、5℃及び60℃で1
ケ月間保存した後の変化を調べたところ、不溶物の析出
は認められなかった。 (d)記録液の信頼性 目詰まり性(固着回復性) プリンターに所定のインクを充填して、35℃の環境下
で1カ月間放置し、その後回復操作(ポンピングによる
吸引操作)を行った後、印字させたところ正常な印字状
態に戻った。 間欠吐出の安定性 プリンターに所定のインクを充填して1分間連続して英
数字を印字した後、プリントを停止し、キャップ等をし
ない状態で1分間放置した後、再び印字した場合の文字
のかすれ、欠け等は1文字目から認められなかった。
【0046】実施例2〜5 実施例1において用いた色素の代わりに、下記第1表に
記載した色素を用いた以外は実施例1と同様に記録液を
調製し、実施例1と同様に印字を行った。その結果、何
れも鮮明な色調(彩度)のマゼンタ色記録物を得た。ま
た、この記録物に対して実施例1の(a)〜(d)によ
る諸評価を行った。その結果、第1表に示すとおり、良
好な結果が得られた。
【0047】比較例1 実施例1において用いた前記No.(1)の色素のみを
3%使用した以外は、実施例1の方法により記録液を調
製し、印字を行い、この記録物に対して実施例1の
(a)〜(d)による諸評価を行った。結果を第1表に
示した。 比較例2 実施例1において用いた前記C.I.RR−23のみを
3%使用した以外は、実施例1の方法により記録液を調
製し印字を行い、この記録物に対して実施例1の(a)
〜(d)による諸評価を行った。結果を第1表に示し
た。 比較例3〜10 実施例1において用いた色素の代わりに下記第1表に記
載した色素を用いた以外は実施例1と同様に記録液を調
製し、印字を行い、この記録物に対して実施例1の
(a)〜(d)による諸評価を行った、結果を第1表に
示した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】上記第1表中、色調の評価は、画像の色の
彩度で表し、詳しくはCIE1976(L* * *
表色系を用いた色差計(商品名:SZ−Σ80、日本電
色工業社製品)により、記録画像の色調を測色して
* 、a* 、b* の値を求め、下式に従い計算し、
【0052】
【数2】
【0053】その値が、60以上のものを○、55以上
60未満のものを△、55以下のものを×とした。耐光
性は、目視で観察し、○は変退色は殆ど認められない、
△は変退色がやや認められる、×は変退色が著しく、実
用レベルでない状態を示す。耐水性の滲みは、目視で観
察し、○は滲みが殆ど認められない状態から、僅かに認
められるが画像の輪郭がややぼけているだけで、画像の
濃度の低下は殆ど認められない、△は滲みが認められる
が、滲みの範囲は小さく、画像の濃度の低下は小さい、
×は滲みが著しく、滲みの範囲も大きく、元の画像部分
の識別が困難であり、実用レベルでない状態を示す。
【0054】保存安定性は、記録液を試験管にとり目視
で観察して、○は不溶分が全く認められない状態を表
し、△は不溶分が少量認められる状態を表し、×は不溶
分が目立ち、実用レベルでない状態を表す。記録液の信
頼性のうち、目詰まり性(固着回復性)においては、
○は回復操作2回以内で正常な印字状態に戻る状態を表
し、△は回復操作3〜4回で正常な印字状態に戻る状態
を表し、×は回復操作5回以上でも不吐出や印字乱れが
発生する状態を表す。の間欠吐出の安定性において
は、○は1文字目からかすれ、欠けなしの状態を表し、
△は1文字目の一部がかすれ、又は欠ける状態を表し、
×は1文字目が全く印字できない状態を表す。
【0055】
【発明の効果】本発明の記録液は、インクジェット記録
用、筆記用具用として用いられ、鮮明なマゼンタ色系の
記録物を得ることができ、その印字濃度及び耐光性、耐
水性が優れている他、記録液としての保存安定性も良好
である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体と遊離酸の型が下記一般式
    (1)で示される色素から選ばれる少なくとも1種の色
    素並びに含金属アゾ色素を含有することを特徴とする記
    録液。 【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ独立に、炭素
    数1〜9の置換もしくは非置換のアルキル基、炭素数1
    〜9のアルコキシ基、ハロゲン原子、水素原子、ヒドロ
    キシル基、置換もしくは非置換のカルバモイル基、置換
    もしくは非置換のスルファモイル基、置換もしくは非置
    換のアミノ基、ニトロ基、スルホン酸エステルの基、炭
    素数1綛9のアルキルスルホニル基、炭素数6〜15の
    アリールスルホニル基、カルボキシル基、または、カル
    ボン酸エステルの基を表わす。mは0、1または2の数
    を表わす。R4 、R5 及びR6 は、それぞれ独立に、水
    素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18
    のアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリサイ
    クリック基、またはヘテロサイクリック基を表わし、こ
    れらのうち水素原子以外は置換基を有していてもよ
    い。)
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)中、R4 、R5 又はR
    6 の少なくとも1つが1〜4個のカルボキシル基で置換
    されているアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
    ラルキル基もしくはシクロヘキシル基で示される構造の
    色素から選ばれる少なくとも1種の色素を含有すること
    を特徴とする請求項1記載の記録液。
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)中、R4 又はR5 のい
    ずれか一方が水素原子を表わし、他の一方が1〜4個の
    カルボキシル基で置換されているアルキル基、アルケニ
    ル基、アリール基、アラルキル基もしくはシクロヘキシ
    ル基で示される構造の色素から選ばれる少なくとも1種
    の色素を含有することを特徴とする請求項1又は2記載
    の記録液。
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)中、mが0で、R1
    2 及びR3 の少なくとも1つが水素原子であり、かつ
    1 ,R2 及びR3 の少なくとも1つが、トリフルオロ
    メチル基、置換もしくは非置換のカルバモイル基、置換
    もしくは非置換のスルファモイル基、スルホン酸の低級
    アルキルエステルの基、カルボキシル基又はカルボン酸
    低級アルキルエステルの基である構造の色素から選ばれ
    る少なくとも1種の色素を含有することを特徴とする請
    求項1乃至3の何れかに記載の記録液。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1)中、R4 及びR5 が各
    々独立に水素原子又は下記一般式(2)で表される基で
    示される構造の色素から選ばれる少なくとも1種の色素
    を含有することを特徴とする請求項1記載の記録液。 【化2】 (式中、X、Y、Zは各々独立に水素原子、ハロゲン原
    子、水酸基、炭素数1〜9の置換もしくは非置換のアル
    キル基、炭素数1〜9のアルコキシ基、置換もしくは非
    置換のカルバモイル基、置換もしくは非置換のスルファ
    モイル基、置換もしくは非置換のアミノ基、ニトロ基、
    カルボキシル基、スルホン酸エステルの基、またはカル
    ボン酸エステルの基を表す。)
  6. 【請求項6】 前記一般式(1)中、R4 又はR5 のい
    ずれか一方が水素原子を表わし、残る一方が下記一般式
    (3)で表わされる基で示される構造の色素から選ばれ
    る少なくとも一種の色素を含有することを特徴とする請
    求項1記載の記録液。 【化3】 (式中、B1 、B2 及びB3 は各々独立に水素原子、炭
    素数4〜15の直鎖状アルキル基、炭素数4〜9のアル
    キル基でモノ置換もしくはジ置換されたアミノ基、カル
    バモイル基、スルファモイル基又は炭素数4〜9のアル
    コキシカルボニル基を表わす。但し、B1 、B2 及びB
    3 は同時に水素原子であることはない。)
  7. 【請求項7】 前記一般式(1)で示される色素から選
    ばれる少なくとも1種の色素と、含金属アゾ色素から選
    ばれる少なくとも1種の色素を、記録液全重量に対して
    合計0.5〜5重量%の割合で含有することを特徴とす
    る請求項1乃至6の何れかに記載の記録液。
  8. 【請求項8】 前記一般式(1)で示される色素から選
    ばれる少なくとも1種の色素と、含金属アゾ色素から選
    ばれる少なくとも1種の色素の配合比率が重量比で1/
    9〜9/1であることを特徴とする請求項1乃至6の何
    れかに記載の記録液。
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