JP3371076B2 - バケット状注型ポリアミド樹脂成形体の製造装置と製造方法 - Google Patents
バケット状注型ポリアミド樹脂成形体の製造装置と製造方法Info
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Description
アミド樹脂成形体の製造装置と製造方法に係り、詳しく
は内部欠陥のない比較的厚みの薄いバケットのような箱
状の注型ポリアミド樹脂成形体の製造装置と製造方法に
関するものである。
型を熱風炉で所定の温度になるまで加熱しておき、この
金型を炉から取り出して重合性ラクタム液をこれに注入
し、再び金型を熱風炉に入れてラクタムを重合してい
る。しかし、この方法によると、成形体は重合過程で内
部に気泡を含みやすい欠点があった。通常、重合性ラク
タム液をアニオン重合する際、約15%程度の体積収縮
が発生する。この体積収縮が成形体内部に空洞欠陥を発
生させる原因の一つになっていた。従来の注型ポリアミ
ド成形体の製造方法においては、前述のような内部欠陥
の発生を少なくすることが技術的に重要な課題になって
いた。
いために、従来では重合性ラクタム液を加圧下で重合す
る方法が知られている。例えば、特公昭40−1615
3号公報に開示されているように、重合性ラクタム液が
重合することによって系の粘度が最高に増加した時点で
これを加圧成形する方法がある。
は、重合が進行する温度に保持された金型と重合が進行
しない温度に保持された補助容器とを断熱的に接続し、
この補助容器に重合性ラクタム液を封入するとともにこ
れを不活性気体によって加圧し、重合性ラクタム液を常
時金型に送り込むようにしてポリアミド成形体を加圧成
形する方法が開示されている。
厚みの薄いバケットのような成形体の製造法において、
外型と内型の間に注型した重合性ラクタム液を重合中常
時加圧する場合には、重合初期の内型の移動によって液
の高さが変動するため、厚み精度のよいバケットを製造
することは実質的に困難であった。このため、従来では
重合性ラクタム液を入れた下型に上型を嵌合してこれを
固定した後、重合性ラクタム液を重合させ一定時間にな
ると、作業者が上型のロックを開放して上型を落下させ
加圧下で重合を進めていたが、この加圧する時期は配合
系に大きく依存していた。
型時に型をオーブンより出し入れするため、型およびオ
ーブン内の温度管理が非常に困難であった。
であり、加圧時期を配合系に依存することなく、上型に
かかる荷重で正確に制御できることを見出したものであ
り、しかもこの方法によって内部欠陥のない比較的厚み
の薄いバケットのような箱状の注型ポリアミド樹脂成形
体の製造装置と製造方法を提供することにある。
係る発明は、実質上無水のω−ラクタムに少なくともア
ニオン重合触媒とアニオン重合開始剤とを加えた重合性
ラクタム液を型内に注型した後、アニオン重合すること
によりバケット状注型ポリアミド樹脂成形体を製造する
装置において、循環する熱媒体により加熱できる下型を
据え付けた下支持台と、循環する熱媒体により加熱でき
る上型をこれにかかる荷重を測定できるように配置した
上支持台と、上型と下型とを嵌合可能にするように上下
支持台の少なくとも一方に設けた昇降手段と、該上型を
上支持台に対して固定しあるいはこれを開放して落下さ
せるようにしたロック機構と、上型にかかる計測した荷
重値が所定以上になるとロック機構を作動させるように
したロック制御手段と、を備えたバケット状注型ポリア
ミド樹脂成形体の製造装置にある。
測定できるように上支持台に配置され、上型にかかる荷
重が上型自身の自重に等しくなった時点から所定時間内
に上型のロックを開放し、これを落下させて加圧下で重
合を進行させることができるため、重合性ラクタム液の
配合が変わっても、上型にかかる荷重値を自動的にかつ
正確に計測して加圧を開始でき、内部欠陥のない比較的
厚みの薄いバケットのような箱状の注型ポリアミド樹脂
成形体を成形できる。
上下支持台のうち下支持台のみに設けられているバケッ
ト状注型ポリアミド樹脂成形体の製造装置にあり、固定
した上型に向かって下型を移動させてるため、確実にか
つ正確な位置で上型と下型を嵌合することができる。
に設けた熱媒体室には、熱媒体の流路を形成する少なく
とも1つの仕切板を設けたものであり、熱媒体の滞留を
阻止することで、より均一に上型や下型の温度を調節す
ることができる。
を制御するロック機構がシリンダからなるバケット状注
型ポリアミド樹脂成形体の製造装置にあり、シリンダ装
置内に圧力媒体を入れたり放出したりすることにより確
実なロックが可能になる。
のω−ラクタムに少なくともアニオン重合触媒とアニオ
ン重合開始剤とを加えた重合性ラクタム液を型内に注型
した後、アニオン重合することによりバケット状注型ポ
リアミド樹脂成形体を製造する方法において、循環する
熱媒体により加熱できる下型を据え付けた下支持台と、
循環する熱媒体により加熱できる上型を該上型にかかる
荷重を測定できるように設置した上支持台とを相対向す
る状態で配置し、重合性ラクタム液を入れた下型と上型
の少なくとも一方を移動させ、上型を重合性ラクタム液
に浮かした状態で嵌合し、上支持台に対して固定した上
型にかかる荷重Wが、上型自身の自重をA、上型を重合
性ラクタム液に浮かしたときの浮力をFとするとき、当
初の上型にかかる荷重W=A−Fが上昇して最小(A−
0.5F)から最大(A+2.5F)の間にあるとき
に、ロックを開放して上型を落下し、加圧下で重合を進
行させ、重合が完了した後、上型と下型を分離して成形
体を脱型する、バケット状注型ポリアミド樹脂成形体の
製造方法にある。
測定できるように上支持台に配置され、上型自身の自重
をA、上型を重合性ラクタム液に浮かしたときの浮力を
Fとするとき、当初の上型にかかる荷重W=A−Fが上
昇して最小(A−0.5F)から最大(A+2.5F)
の間にあるときに、ロックを開放し上型を落下し、加圧
下で重合を進行させるため、重合性ラクタム液の配合が
変わっても、上型にかかる荷重値を自動的にかつ正確に
計測して加圧を開始でき、内部欠陥のない比較的厚みの
薄いバケットのような箱状の注型ポリアミド樹脂成形体
を成形できる。
型ポリアミド樹脂成形体の製造装置の正面図、図2は図
1の側面図、そして図3はエアー回路の概略図である。
これによると、図1では上型1と下型15をそれぞれ製
造装置40の所定箇所に設置した状態を示している。こ
の製造装置40では基台51の上に4本のガイド棒42
が直立状態で固定され、下型15を設置固定した下支持
台41がこの4本のガイド棒42に嵌入され、該下支持
台41の下面の中心部に据え付けられた昇降手段43に
より上下動する。昇降手段43は原動機44の駆動によ
り基板45に支持されてたボールネジ46を回転させ下
型15を上下方向へ往復動させるが、上限の停止はリミ
ットスイッチにより行うことができる。尚、重合性ラク
タム液は下型15の最下位の位置で注型される。
の先端に固着した上支持台48にロック機構60を介し
て設置されている。該ロック機構60は上型1を上支持
台48に対して固定しあるいはこれを開放して移動させ
る機能を有し、上支持台48の中心部に搭載されたエア
ーシリンダ49と、このエアーシリンダ49のロッド5
0に直結したガイド51付きの連結板52、そして連結
板52に固定した一対のロードセル53と、ロードセル
53に固定した可動板54からなり、この可動板54に
は4本の連結棒55を介して上型1が安定して吊り下げ
られている。従って、ロック機構60を作動させ、上型
1を上支持台48に対して固定すると、上型1にかかる
荷重がロードセル53で計測される。
段61は、エアーシリンダ49内の部屋AとBに圧縮空
気を送り、各部屋の内圧を調節してピストン62の位置
を保持して上型1を固定し、また電磁弁63を作動させ
て部屋Bの内圧を開放することにより上型1を自重によ
り下方へ落下させる。電磁弁63は上記ロードセル53
が所定値になると作動するようになっている。また、部
屋Bに接続する回路には、逆止弁64が設けられてい
る。
樹脂成形体の製造装置に設置する上型の平面図、図5は
図4のA−A断面図、図6は本発明のバケット状注型ポ
リアミド樹脂成形体の製造装置に設置する下型の平面
図、図7は図6のB−B断面図である。
高い本体2と、この本体2から外側へ突出した成形部3
をもち、成形部3の内側には上板4を本体2に螺子等に
より固定することでオイル等の熱媒体を流す閉鎖した熱
媒体室5を設けている。熱媒体室5は内部に仕切板6を
配して熱媒体の流れをよくしているが、実施例では十文
字に設けた仕切板6によって4つの部屋7に分けてお
り、注入口8から排出口9へと熱媒体をポンプ(図示せ
ず)によって循環し、精度よく温度管理をしている。
を下型15に嵌合する前に表面温度計を上型1表面に接
触して測定する。
め込む窪み状の収容部17を有し、その外側に熱媒体を
流す閉鎖した熱媒体室18を外壁19によって形成して
いる。外壁19には断熱材(図示せず)が装着してい
る。熱媒体室18内にも、仕切板20が設けられ、注入
口21から流れ込んだ熱媒体が滞留せずスムーズに流
れ、排出口22から外部へ流出し、再び注入口21へ流
れるように循環するようになっている。
精度よく行うために、温度センサ24が収容部17の外
壁に張り付けられている。この温度センサ24は熱媒体
に直接触れることがないように、遮蔽室25内に収容さ
れている。温度センサ24は2カ所以上設けることもで
きる。
5を昇降手段44を稼動させてガイド棒42に沿って上
昇させて上型1に嵌合し、重合性ラクタム液を重合させ
ている状態を示している。このとき、上型1は当初上支
持台48に固定されており、重合性ラクタム液に浸かっ
た状態であり、上型1にかかる荷重Wは浮力Fによって
上型1の自重Aより小さくなっている。重合が進行する
と、当初の上型にかかる荷重W=A−Fは重合性ラクタ
ム液の重合収縮及び結晶化収縮により上型を引き付ける
力が発生して、上型1にかかる荷重Wが上昇して、上型
1の自重Aを越えて急激に上昇する。上型1にかかる当
初の荷重W=A−Fが最小(A−0.5F)から最大
(A+2.5F)の間にあるときに、ロック制御手段6
1の電磁弁63が作動して部屋Bの内圧を開放すること
により上型1を自重により下方へ落下させ、加圧状態に
して重合を更に進行させる。
晶化収縮により上型を引き付ける力が発生して、上型1
にかかる荷重が自重を越えて急激に上昇する。上型1に
かかる当初の荷重W=A−Fが最小(A−0.5F)か
ら最大(A+2.5F)の間にあるときに、ロック制御
手段61の電磁弁63が作動して部屋Bの内圧を開放す
ることにより上型1を自重により下方へ落下させ、加圧
状態にして重合を更に進行させる。このとき、成形体3
0は上型1により加圧されているため、更に結晶化が進
行し、成形体30の体積が徐々に収縮しても内部に空洞
欠陥をもたない均一な厚みの成形体30に仕上げること
ができる。
注型ポリアミド樹脂成形体の製造方法について詳述す
る。まず、ω−ラクタムを脱水タンク内において減圧下
で脱水して実質上無水の状態にした後、窒素などの不活
性気体で置換される。脱水タンク中のω−ラクタムは、
計量されて2つの注型タンクへ入れられ、その後所定量
のアニオン重合触媒がω−ラクタムの入った一方の注型
タンクに、また所定量のアニオン重合開始剤がω−ラク
タムの入った他方の注型タンクに投入される。そして、
バケットを成形する上型1と下型15を製造装置40の
上支持台48と下支持台41に設置する。
混合攪拌された重合性ラクタム液を150〜170°C
に温度調節した下型15に注型した後、下型15を原動
機44の稼動によって上昇して143〜167°Cに温
度調節した上型1と嵌合し、下型15と上型1との間に
キャビティ32を形成する。この状態を図8に示してい
るように、下型15と上型1の間に2〜8mm程度の間
隙33を設ける。この間隙33は原動機44とリミット
スイッチにより自由に調節することができる。
り、重合性ラクタム液に浸かった状態であり、上型1に
かかる荷重は浮力によって上型1の自重より小さくなっ
ている。このとき、上型1と下型15との温度は、上型
1の温度が下型15の温度とほぼ同じ温度、もしくは上
型1の温度を下型15より低く、好ましくは3〜6°C
程度の差を付けてもよい。
晶化収縮により上型を引き付ける力が発生して、上型1
にかかる荷重が自重を越えて急激に上昇する。上型1に
かかる荷重Wが(A−0.5F)〜(A+2.5F)を
満足するときに、ロック制御手段61の電磁弁63が作
動して部屋Bの内圧を開放することにより上型1を自重
により下方へ落下させ、加圧状態にして重合を更に進行
させる。このとき、成形体30は上型1により加圧され
ているため、更に結晶化が進行し、成形体30の体積が
徐々に収縮しても内部に空洞欠陥をもたない均一な厚み
の成形体30に仕上げることができる。
−Fが上記(A−0.5F)に至るまでに落下して加圧
すると、重合性ラクタム液が重合初期で粘度が十分上昇
していないために流動して成形体の厚みが不足する。一
方、(A+2.5F)を越えると、加圧のタイミングが
ずれて加圧されない状態で重合性ラクタム液の結晶化が
進んで大きく体積収縮するために、加圧が不十分になっ
て成形体内部に空洞欠陥が発生するばかりでなく、成形
体外観に凹部が発生しやすくなる。
5内を流れる熱媒体の温度を一定にし、下型15を下降
させて重合したバケット状の成形体30を上型1から取
り出しす。このとき、下型15を清掃する。
質上無水のα−ピペリドン、ε−カプロラクタム、ω−
ラウロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−カプリル
ラクタム、ω−ラウロラクタム、ω−デカノラクタム、
ω−ウンデカノラクタム、等あるいはこれらの2種以上
の混合物であり、工業的に有利なラクタムはε−カプロ
ラクタムとω−ラウロラクタムである。
は、水素化ナトリウム、水素化リチウム、ナトリウム、
カリウム等の公知のω−ラクタムの重合触媒を使用する
ことができ、その添加量はω−ラクタムに対して0.1
〜2.0モル%である。そして、アニオン重合開始剤と
しては、例えばN−アセチル−ε−カプロラクタム、イ
ソシアネート、ジイソシアネート、尿素誘導体、ウレタ
ン、イソシアヌレート誘導体であり、その添加量はω−
ラクタムに対して0.05〜1.0モル%の範囲が好ま
しい。
−ラクタムに添加し溶解した後、アニオン重合開始剤を
注型時または注型後に添加混合する方法、またはアニオ
ン重合触媒を含むω−ラクタムとアニオン重合開始剤を
含むω−ラクタムとを注型時または注型後に添加混合す
る方法によって調整する。また、ω−ラクタムの重合は
100〜210°Cの温度で実施可能であるが、好まし
くは130〜180°Cである。
成分以外に重合を阻害しない油類、ワックス、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の滑剤や、カーボ
ン繊維、ウオラスナイト等の補強材を添加することも可
能である。
する。 実施例1〜3 脱水した後、脱水タンク中のε−カプロラクタムが計量
されて2つの注型タンクへ入れられ、一方の注型タンク
へ1,250g、他方の注型タンクへ1,250g入れ
た後、一方の注型タンクへ所定量の水素化ナトリウム
(63%油性)を添加して溶解させ、更に他方の注型タ
ンクへ所定量のトリフェニルイソシアヌレートを添加し
た。この間、注型タンク内を大気圧下で窒素を流しつ
つ、更に重合性ラクタム液を125°Cまで昇温しなが
らミキシングした。
5mm、深さ160mm)を成形機に設置し、上型と下
型のオイルの温度をそれぞれ167°C、169°Cに
設定して型を加熱した。上型の温度は表面温度計を用
い、また下型は外壁に張り付けた温度センサにより測定
した。その後、上記ミキシングした重合性ラクタム液を
下型に流し込んだ後、下型を上昇させて所定温度に加熱
された上型に嵌合し、上型と下型の間に8mm程度の間
隙を設けた状態で重合させた。このとき、上型は上支持
台に固定されている。
に上型が下型に嵌合した直後では、浮力により上型の自
重より小さくなっているが、重合が進行すると上型1の
自重を越えて急激に上昇する結果を示している。また、
同時に下型に付けた2つの温度センサで測定した下型の
温度も示した。図11,12は触媒および開始剤を増加
した場合であるが、重合が早く進行するため、上型1に
かかる荷重がその自重を越えて上昇し始めるまでの時間
は短くなっている。
その自重に達したA点で、ロック制御手段61の電磁弁
63を作動して部屋Bの内圧を開放することにより上型
1を自重により下方へ落下させ、加圧状態にして重合を
更に進行させた。そして、重合を終えると、下型を下降
し、厚さ6mmのバケット成形体を取り出した。
を検査して空洞欠陥を観察した結果を表1に示す。
1にかかる荷重がその自重に達するまでの時間が短くな
るが、いずれの場合にも内部欠陥のない比較的薄い厚み
のバケットを得ることができた。
したが、この実施例では、上型にかかる荷重Wが所定の
荷重に達した時に上型1を落下させた。これにより得ら
れた成形体の空洞欠陥を観察した結果を表2に示す。
−Fが(A−0.5F)〜(A+2.5F)(ただし、
上型自身の自重をA、上型を重合性ラクタム液に浮かし
たときの浮力をF)の範囲にあるときに加圧すると、内
部欠陥のない比較的厚みの薄いバケットを得ることがで
きたが、この範囲外の場合には内部欠陥が発生した。
では、循環する熱媒体により加熱できる下型を据え付け
た下支持台と、循環する熱媒体により加熱できる上型を
これににかかる荷重を測定できるように配置した上支持
台と、上型と下型とを嵌合可能にするように上下支持台
の少なくとも一方に設けた昇降手段と、該上型を上支持
台に対して固定しあるいはこれを開放して落下させるよ
うにしたロック機構と、上型にかかる計測した荷重値が
所定以上になるとロック機構を作動させるようにしたロ
ック制御手段と、を備えたバケット状注型ポリアミド樹
脂成形体の製造装置にあり、上型がこれにかかる荷重が
測定できるように上支持台に配置され、上型にかかる荷
重が所定範囲内のときに上型のロックを開放し、これを
移動させて加圧下で重合を進行させることができるた
め、重合性ラクタム液の配合が変わっても、上型にかか
る荷重値を自動的にかつ正確に計測して加圧を開始で
き、内部欠陥のない比較的厚みの薄いバケットのような
箱状の注型ポリアミド樹脂成形体を成形できる効果があ
る。
上下支持台のうち下支持台のみに設けられているため、
固定した上型に向かって下型を移動させてるため、確実
にかつ正確な位置で上型と下型を嵌合することができる
効果がある。
に設けた熱媒体室には、熱媒体の流路を形成する少なく
とも1つの仕切板を設けたものであり、熱媒体の滞留を
阻止することで、より一層上型や下型の温度を調節する
ことができる。
を制御するロック機構がシリンダ装置からなり、シリン
ダ装置内に圧力媒体を入れたり放出したりすることによ
り確実なロックが可能になる。
媒体により加熱できる下型を据え付けた下支持台と、循
環する熱媒体により加熱できる上型を該上型にかかる荷
重を測定できるように配置した上支持台とを相対向する
状態で配置し、重合性ラクタム液を入れた下型と上型の
少なくとも一方を移動させ、上型を重合性ラクタム液に
浮かした状態で嵌合し、上支持台に対して固定した上型
にかかる荷重Wが、上型自身の自重をA、上型を重合性
ラクタム液に浮かしたときの浮力をFとするとき、当初
の上型にかかる荷重W=A−Fが上昇して最小(A−
0.5F)から最大(A+2.5F)の間にあるとき
に、ロックを開放して上型を落下し、加圧下で重合を進
行させ、重合が完了した後、上型と下型を分離して成形
体を脱型する、バケット状注型ポリアミド樹脂成形体の
製造方法にあり、この方法では、上型にかかる荷重が測
定できるように上支持台に配置され、上型にかかる荷重
が所定範囲内のときに上型のロックを開放してこれを落
下し、加圧下で重合を進行させるため、重合性ラクタム
液の配合が変わっても、上型にかかる荷重値を自動的に
かつ正確に計測して加圧を開始でき、内部欠陥のない比
較的厚みの薄いバケットのような箱状の注型ポリアミド
樹脂成形体を成形することができる。
の製造装置の正面図である。
の製造方法に使用する上型の平面図である。
の製造方法に使用する下型の平面図である。
嵌合した状態を示す断面図である。
図1の側面図である。
の関係及び重合時間と下型温度の関係を示すグラフであ
る。
の関係及び重合時間と下型温度の関係を示すグラフであ
る。
の関係及び重合時間と下型温度の関係を示すグラフであ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 実質上無水のω−ラクタムに少なくとも
アニオン重合触媒とアニオン重合開始剤とを加えた重合
性ラクタム液を型内に注型した後、アニオン重合するこ
とによりバケット状注型ポリアミド樹脂成形体を製造す
る装置において、 循環する熱媒体により加熱できる下型を据え付けた下支
持台と、 循環する熱媒体により加熱できる上型をこれにかかる荷
重を測定できるように配置した上支持台と、 上型と下型とを嵌合可能にするように上下支持台の少な
くとも一方に設けた昇降手段と、 該上型を上支持台に対して固定しあるいはこれを開放し
て落下させるようにしたロック機構と、 上型にかかる計測した荷重値が所定以上になるとロック
機構を作動させるようにしたロック制御手段と、を備え
たことを特徴とするバケット状注型ポリアミド樹脂成形
体の製造装置。 - 【請求項2】 昇降手段が上下支持台のうち下支持台の
みに設けられている請求項1記載のバケット状注型ポリ
アミド樹脂成形体の製造装置。 - 【請求項3】 上型と下型に設けた熱媒体室には、熱媒
体の流路を形成する少なくとも1つの仕切板を設けた請
求項1または2記載のバケット状注型ポリアミド樹脂成
形体の製造装置。 - 【請求項4】 上型の可動を制御するロック機構がシリ
ンダからなる請求項1記載のバケット状注型ポリアミド
樹脂成形体の製造装置。 - 【請求項5】 実質上無水のω−ラクタムに少なくとも
アニオン重合触媒とアニオン重合開始剤とを加えた重合
性ラクタム液を型内に注型した後、アニオン重合するこ
とによりバケット状注型ポリアミド樹脂成形体を製造す
る方法において、 循環する熱媒体により加熱できる下型を据え付けた下支
持台と、循環する熱媒体により加熱できる上型を該上型
にかかる荷重を測定できるように設置した上支持台とを
相対向する状態で配置し、 重合性ラクタム液を入れた下型と上型の少なくとも一方
を移動させ、上型を重合性ラクタム液に浮かした状態で
嵌合し、 上支持台に対して固定した上型にかかる荷重Wが、上型
自身の自重をA、上型を重合性ラクタム液に浮かしたと
きの浮力をFとするとき、当初の上型にかかる荷重W=
A−Fが上昇して最小(A−0.5F)から最大(A+
2.5F)の間にあるときに、ロックを開放して上型を
落下し、加圧下で重合を進行させ、 重合が完了した後、上型と下型を分離して成形体を脱型
する、 ことを特徴とするバケット状注型ポリアミド樹脂成形体
の製造方法。
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JP27962697A JP3371076B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | バケット状注型ポリアミド樹脂成形体の製造装置と製造方法 |
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