JPH0714999B2 - ポリアミド樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

ポリアミド樹脂成形体の製造方法

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JPH0714999B2
JPH0714999B2 JP30050687A JP30050687A JPH0714999B2 JP H0714999 B2 JPH0714999 B2 JP H0714999B2 JP 30050687 A JP30050687 A JP 30050687A JP 30050687 A JP30050687 A JP 30050687A JP H0714999 B2 JPH0714999 B2 JP H0714999B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリアミド樹脂成形体の製造方法に係り、詳し
くはモノマーキャステイング法によって棒状、板状等の
所定形状のポリアミド樹脂成形体を製造するに際し、重
合系を気体によって加圧することによって内部欠陥のな
いポリアミド樹脂成形体を得る方法に関する。
(従来技術) モノマーキャスティング法とは、すでに知られているよ
うに4員環以上の実質上無水のω−ラクタムをω−ラク
タムの融点以上で且つポリアミドの融点以下の温度でア
ニオン重合触媒と重合助触媒の存在下に金型内で重合さ
せ一段階でポリアミド成形体を得る方法である。
上記の方法で得られた重合体は冷却されると、まずより
冷却された成形体の表面で結晶化が始まり、冷却が成形
体の内部に進むにつれて重合体が動きにくい状況下で結
晶化するため成形体の内部に結晶化収縮による空間すな
わち「す」や亀裂などの内部欠陥が発生しやすい。
通常棒状ポリアミド成形体の内部欠陥の発生を防止する
手段としてサイズ別の最適配合あるいは最適温度条件を
設定し、重合後の冷却も急冷をさけて徐々に冷却する方
法、あるいは造核剤等の充填剤を添加して結晶化の過程
をコントロールする方法が行なわれていた。
また、他の方法として重合時に加圧する方法が採用され
ている。例えば特公昭39−25201号公報には触媒を添加
したラクタムを収容する補助容器と金型を断熱的に直結
し、補助容器に収容された溶融ラクタムの上部を気体に
よって加圧する方法である。更に、他の方法として成形
型とこれに摺動可能な押え蓋を使用し、成形型に投入し
た溶融ラクタムが重合するにつれて押え蓋を押し下げて
いく方法が特公昭62−34529号公報に開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、前述の補助容器内の溶融ラクタムを加圧気体で
加圧する方法においては重合が進行するにつれて金型内
の溶融ラクタムが著しく体積変化を示し、この体積変化
によって生じた減少分が遂次補充されるようになってい
る。このため、あとから圧入されるラクタムの重合物と
先に圧入されたラクタムの重合物は品質的な差があっ
た。そればかりでなく、金型内に溶融ラクタムを圧入し
てから補充した溶融ラクタムが完全に重合するまでに長
時間要していた。
また一方、金型内に投入した溶融ラクタムを押え蓋によ
って加圧重合する方法においては、溶融ラクタムの重合
固化が進行するにつれて押え蓋を前記ラクタムが溢れ出
ない程度に押し下げているが、この押え蓋の側面と金型
の側面に間隙が形成されているため、溶融ラクタムの溢
る出る危険性があった。
本発明は上記方法の問題点を改善し、溶融ラクタムを加
圧重合するにおいて金型に注型された溶融ラクタムの金
型からの溢れ出をなくし、且つ「す」や内部亀裂等の内
部欠陥のないポリアミド樹脂成形体の製造方法を提供す
ることを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本発明の特徴とするところは溶融ラクタムをその
融点以上で且つポリアミドの融点以下の温度でアニオン
重合触媒と重合助触媒との存在下に金型内で重合成形す
るにおいて、金型内に溶融ラクタムを注型した後に不活
性気体を封入して溶融ラクタムを加圧しつつ重合してな
るポリアミド樹脂成形体の製造方法にある。
本発明方法によると、溶融ラクタムを封入された不活性
気体の加圧下で重合するため、金型内に注型された溶融
ラクタムが溢れ出ることなく、また成形体上部の空気酸
化と空気中の水分による重合不良現象を軽減でき、更に
特に板状体を成形する場合には金型開口部のシールが簡
単になる。しかも樹脂成形体も内部に「す」や亀裂等が
発生しない。
次に、本発明方法に使用される代表的な金型について説
明するが、第1図に示す金型は板状成形体のポリアミド
樹脂成形体の例を示すが、この金型(1)は一対の相対
向する金属板(2)(2)とその周囲に介在されたスペ
ーサ(3)から形成されるキャビティ(4)を有してお
り、上記金属板(2)(2)内には連通した熱媒通路
(5)が設けられている。ここで使用する金型の材質は
アルミ、鉄等の熱伝達効率の良い金属が適切であるが、
銅(合金)はラクタムのアニオン重合を妨害するのでラ
クタムと接触する部分に使用すべきでない。
尚、金型を温度制御するのに熱媒体には熱媒油やスチー
ムを用いるのが適当であり、金型の熱媒通路の構造にも
特に規定し得るものではなく、良好な熱分布、熱効率、
経済性、安定性を考慮して設計される。通常、金型温度
の均一性を保持するために外側に保温カバーを取り付け
る。
また、金型の内面に特別に離型剤をコーティングする必
要はないが、取出性を良くするためと製品表面を平滑に
成形するために出来る限り平滑に仕上をし、更にメッキ
処理をすることが好ましい。
前記金型の開口部分の表面(6)には、円周方向に連通
した溝があって、この中にパッキング材(7)が嵌入さ
れ、上蓋(8)に密接している。この上蓋(8)は3つ
の貫通孔を有し、第1の貫通孔は溶融ラクタムの注入口
(9)になり、第2の貫通口キャビティー内の空気排出
口(10)、そして第3の貫通孔は不活性気体の圧入口
(11)であって不活性気体を封入したタンク(図示せ
ず)に連結されたホースの一端が接続される。また、上
記上蓋(8)は金型の開口部分の表面(6)に設置さ
れ、ボルト、ナット等によって圧接可能になっている。
次に、前述の金型(1)を用いた場合のポリアミド樹脂
成形体の製造方法を説明する。まず、最初に130〜170℃
に設定された金型(1)に上蓋(8)を設置し固着した
後、上蓋の注入口(9)より溶融ラクタムを注型し、続
いて不活性気体を圧入口(11)より吹き込みつつ、排出
口(10)より空気を除去させた後、該排出口(10)を閉
じる、そして、不活性気体を更に吹き込みつつ内圧を約
2〜15kg/cm2程度に調節する。このような加圧下で溶融
ラクタムを重合させて、ポリアミド樹脂成形体を得る。
次に注型する溶融ラクタムについて述べるが、ここでい
う溶融ラクタムとはω−ラクタムにアニオン重合触媒と
重合助触媒を添加したラクタム液であって、本発明に用
いるラクタムは実質上無水のε−カプロラクタム又はε
−カプロラクタムとω−ラウリルラクタムの混合ラクタ
ムであり、また本発明に用いるアニオン重合触媒には従
来公知のω−ラクタムのアニオン重合触媒を全て用いる
ことができ、代表的な例はアルカリ金属、アルカリ土類
金属及びそれらの酸化物、水素化物、或はグリニャル試
薬、並びにこれらのω−ラクタム塩等であり、そして本
発明に用いる重合助触媒にはN−アシルラクタム、及び
ω−ラクタムと反応してN−アシルラクタムを生成する
化合物を始め、その他ω−ラクタムのアニオン重合助触
媒として公知の重合助触媒を全て用いることができる。
例えばN−アセチル−ε−カプロラクタム、イソシアナ
ート、ジイソシアナート、尿素誘導体、ウレタン、イソ
シアヌレート誘導体等である。
本発明方法は上記アニオン重合触媒及び重合助触媒を0.
1モル%〜10モル%の範囲で用いることによって実施す
ることができるが、1分ないし数分で重合が完結するよ
うに配合を選択すると、本発明の高速生産性を最も発揮
し得る。但し、助触媒をあまり多く用いると十分な高分
子量のナイロンが得られず、脆い性質を与えることにな
る。溶融ラクタムは上記触媒をω−ラクタムに添加して
反応溶解した後、上記助触媒を注型前か注型時又は注型
後に添加混合する方法、または上記触媒を含むω−ラク
タム液と上記助触媒を含むω−ラクタム液とを注型前か
注型時又は注型後に混合する方法によって調製する。溶
融ラクタムの温度は70〜200℃の範囲で実施可能である
が、130〜170℃の範囲が最も好ましい。
尚、本発明方法を実施するに際し、上記溶融ラクタムに
実質上重合を妨害しない染料、又は顔料、カーボンブラ
ック、グラファイト、チタンホワイト、炭酸カルシウ
ム、ガラス粉、アルミ粉等の粉末状の充填剤やカーボン
短繊維、ガラス短繊維、ウォラストナイト等の補強材、
あるいは油類、ワックス、ステアリン酸亜鉛(カルシウ
ム)等の滑剤を適宜存在せしめて重合を行うことも可能
である。従来、溶融ラクタムは1〜10cps程度の粘性の
極めて低い液体であるから、これら溶融ラクタムと比重
を異にする充填剤、補強材、滑剤を均一に分散すること
は困難であったが、本発明方法では比較的速く重合する
ので比較的均一に分散することが可能になる。
次に実施例を示すが、本発明方法はこれらに限定される
ものではない。
実施例1 熱媒通路(5)を備えた金属板(2)(2)と10mm厚さ
のスペーサ(3)からなるキャビティ寸法(10×600×6
00mm)をもつ金型(第1図に示される)を用い、この金
型の熱媒通路(5)に常時160℃に温調した蒸気を循環
し、金型内面の温度を156±1℃に保持して上蓋(8)
を設置した。
実質上無水のε−カプロラクタムを100℃に加熱し3lの
容器2本に2.5kgずつ分取した。一方のフラスコに水素
化ナトリウム(油性63%)を3.4g(0.2モル%)添加し
反応溶解した。もう一方の容器に4.4′−ジフェニルエ
タンジイソシアナートを11.1g(0.1モル%)加えて混合
した。上記二液を160±1℃に加熱し、これを上記金型
のキャビティ内に注型した後、空気を排出しつつ窒素ガ
スを吹き込んで所定圧(3kg/cm2、5.0kg/cm2、7.0kg/cm
2)になるように封入して約20分間で重合を終えた。そ
の後、金型から板状成形体(10mm×600mm×60mm)を取
り外した。得られた夫々の板状成形体を切断して内部の
状態を観察したが、「す」の発生は見られなかった。ま
た、注型した溶融ラクタムが金型から溢れ出ることもな
かった。
実施例2 直径50mm、長さ1000mmのキャビティを有する筒状金型を
使用し、金型の外周部に設けた熱媒通路に常時160℃に
温調した蒸気を循環し、金型温度を152±1℃に保持し
て上蓋を設置した。実質上無水のε−カプロラクタムを
100℃に加熱し、3lの容器2本に1.15kgずつ分取した。
一方の容器に水素化ナトリウム0.2モル%添加して溶融
し、他方の容器に4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート0.1モル%を加えて混合した。
上記二液を160±1℃に加熱し、これを上記金型のキャ
ビティ内に注型した後、空気を排出しつつ窒素ガスを吹
き込んで、所定圧(7.0kg/cm2、10kg/cm2)になるよう
に封入して約30分間で重合を終えた。その後、金型から
丸棒成形体(φ50mm×1000mm)を取り出した。得られた
夫々の丸棒成形体を切断して内部の状態を観察したが、
「す」の発生は見られなかった。また、注型した溶融ラ
クタムが金型から溢れ出ることもなかった。
(効果) 以上のように本発明の方法によると、金型に注型した溶
融ラクタムを金型内に封入された不活性気体の加圧下で
重合させるため、金型内に注型された溶融ラクタムが完
全に密封されているため、金型から溢れ出ることもなく
なり、不活性気体が溶融ラクタムの上面を均一に加圧す
るため比較的小さな内圧によって「す」あるいは亀裂等
の内部欠陥の発生しない樹脂成形体が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法に使用される板状成形体の金型の断
面斜視図である。 (1)……金型 (2)……金属板 (3)……スペーサ (4)……キヤビティ (5)……熱媒通路 (8)……上蓋 (9)……注入口 (10)……排出口 (11)……圧入口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融ラクタムをその融点以上で且つポリア
    ミドの融点以下の温度でアニオン重合触媒と重合助触媒
    との存在下に金型内で重合成形するにおいて、上記金型
    内に溶融ラクタムを注型した後に不活性気体を封入して
    溶融ラクタムを加圧しつつ重合してなることを特徴とす
    るポリアミド樹脂成形体の製造方法。
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