JP3370361B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
重荷重用空気入りラジアルタイヤInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重荷重用空気入りラジ
アルタイヤに係り、特に地下鉄、モノレール等の新交通
システム車両に使用される軌上走行車両用の重荷重用空
気入りラジアルタイヤに関する。
アルタイヤに係り、特に地下鉄、モノレール等の新交通
システム車両に使用される軌上走行車両用の重荷重用空
気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤ、特に、高内圧、高負荷の荷重下で長時間連続して使
用される地下鉄、モノレール等に使用されるタイヤにお
いては、ビード部に過大な負担がかかる。
ヤ、特に、高内圧、高負荷の荷重下で長時間連続して使
用される地下鉄、モノレール等に使用されるタイヤにお
いては、ビード部に過大な負担がかかる。
【0003】ここで、従来の地下鉄、モノレール用等の
重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、ビードコア近傍
のカーカスプライのビードコア側とは反対側に、カーカ
スプライに沿ってビード部補強層としてのスチールコー
ド保護層(コード方向がタイヤ径方向に対して30°傾
斜されている)が配置されている。さらに、負荷転動時
においてスチールコード保護層のタイヤ半径方向外側の
端部には歪みが集中し易いため、従来の重荷重用空気入
りラジアルタイヤでは、スチールコード保護層のタイヤ
幅方向外側に2層の有機繊維コード(ナイロンコード)
保護層が配置されている。
重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、ビードコア近傍
のカーカスプライのビードコア側とは反対側に、カーカ
スプライに沿ってビード部補強層としてのスチールコー
ド保護層(コード方向がタイヤ径方向に対して30°傾
斜されている)が配置されている。さらに、負荷転動時
においてスチールコード保護層のタイヤ半径方向外側の
端部には歪みが集中し易いため、従来の重荷重用空気入
りラジアルタイヤでは、スチールコード保護層のタイヤ
幅方向外側に2層の有機繊維コード(ナイロンコード)
保護層が配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、2層の有機
繊維コード保護層では歪みの防止効果が十分ではなく、
スチールコード保護層のタイヤ幅方向外側の端部近傍か
ら発生した亀裂の成長が速い速度で進展すると共に、ス
チールコード保護層の端部近傍の有機繊維コード保護層
のコード切れを発生するという不具合がある。
繊維コード保護層では歪みの防止効果が十分ではなく、
スチールコード保護層のタイヤ幅方向外側の端部近傍か
ら発生した亀裂の成長が速い速度で進展すると共に、ス
チールコード保護層の端部近傍の有機繊維コード保護層
のコード切れを発生するという不具合がある。
【0005】本発明は係る事実を考慮し、スチールコー
ド保護層の端部の歪みを低減して亀裂の成長及び有機繊
維コード保護層のコード切れ発生を防止し、ビード部の
耐久性を向上できる重荷重用空気入りラジアルタイヤを
提供することを目的とする。
ド保護層の端部の歪みを低減して亀裂の成長及び有機繊
維コード保護層のコード切れ発生を防止し、ビード部の
耐久性を向上できる重荷重用空気入りラジアルタイヤを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の重荷重用
空気入りラジアルタイヤは、ビードコアのまわりにタイ
ヤ内側から外側へ巻き返したラジアル配列コードよりな
る少なくとも1枚のカーカスプライと、前記カーカスプ
ライの巻き返し域に沿って前記ビードコア側とは反対側
に配設されコード方向がタイヤ径方向に対して40°〜
50°傾斜されたスチールコード保護層と、前記スチー
ルコード保護層の前記ビードコア側とは反対側に配設さ
れる3層以上の有機繊維コード保護層と、を備えたこと
を特徴としている。
空気入りラジアルタイヤは、ビードコアのまわりにタイ
ヤ内側から外側へ巻き返したラジアル配列コードよりな
る少なくとも1枚のカーカスプライと、前記カーカスプ
ライの巻き返し域に沿って前記ビードコア側とは反対側
に配設されコード方向がタイヤ径方向に対して40°〜
50°傾斜されたスチールコード保護層と、前記スチー
ルコード保護層の前記ビードコア側とは反対側に配設さ
れる3層以上の有機繊維コード保護層と、を備えたこと
を特徴としている。
【0007】また、請求項2記載の重荷重用空気入りラ
ジアルタイヤは、請求項1記載の重荷重用空気入りラジ
アルタイヤにおいて、前記スチールコード保護層のタイ
ヤ幅方向外側巻き上げ端の高さを前記カーカスプライの
折り返し端よりもタイヤ半径方向内側へ5mm〜15mmの
範囲で低くし、前記有機繊維コード保護層のタイヤ半径
方向外側端の高さを前記カーカスプライの折り返し端よ
りもタイヤ半径方向外方へ10mm〜60mmの範囲で高く
し、各有機繊維コード保護層のタイヤ半径方向外側端の
位置をタイヤ半径方向へ5mm〜15mmの間隔で離間さ
せ、各有機繊維コード保護層のコード方向をタイヤ径方
向に対して30°〜70°の範囲で傾斜させたことを特
徴としている。
ジアルタイヤは、請求項1記載の重荷重用空気入りラジ
アルタイヤにおいて、前記スチールコード保護層のタイ
ヤ幅方向外側巻き上げ端の高さを前記カーカスプライの
折り返し端よりもタイヤ半径方向内側へ5mm〜15mmの
範囲で低くし、前記有機繊維コード保護層のタイヤ半径
方向外側端の高さを前記カーカスプライの折り返し端よ
りもタイヤ半径方向外方へ10mm〜60mmの範囲で高く
し、各有機繊維コード保護層のタイヤ半径方向外側端の
位置をタイヤ半径方向へ5mm〜15mmの間隔で離間さ
せ、各有機繊維コード保護層のコード方向をタイヤ径方
向に対して30°〜70°の範囲で傾斜させたことを特
徴としている。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明の重荷重用空気入りラジア
ルタイヤでは、ビードコア近傍のカーカスプライを補強
するスチールコード保護層のコード角度をタイヤ径方向
に対して40°〜50°傾斜させ、さらに、スチールコ
ード保護層のビードコア側とは反対側を、3層以上の有
機繊維コード保護層で補強したのでビード部の剛性が向
上し、スチールコード保護層のコード角度をタイヤ径方
向に対して30°程度傾斜させ、そのスチールコード保
護層を2層のナイロンコード保護層で補強した従来の重
荷重用空気入りラジアルタイヤに比較してスチールコー
ド保護層のタイヤ幅方向外側巻き上げ端の歪みが大幅に
低減して、スチールコード保護層のタイヤ幅方向外側巻
き上げ端からの亀裂を防止できると共に、スチールコー
ド保護層のタイヤ幅方向外側巻き上げ端近傍に発生する
有機繊維コード保護層のコード切れを防止することがで
きる。これによって、従来の重荷重用空気入りラジアル
タイヤよりもビード部耐久性を大幅に向上することがで
きる。
ルタイヤでは、ビードコア近傍のカーカスプライを補強
するスチールコード保護層のコード角度をタイヤ径方向
に対して40°〜50°傾斜させ、さらに、スチールコ
ード保護層のビードコア側とは反対側を、3層以上の有
機繊維コード保護層で補強したのでビード部の剛性が向
上し、スチールコード保護層のコード角度をタイヤ径方
向に対して30°程度傾斜させ、そのスチールコード保
護層を2層のナイロンコード保護層で補強した従来の重
荷重用空気入りラジアルタイヤに比較してスチールコー
ド保護層のタイヤ幅方向外側巻き上げ端の歪みが大幅に
低減して、スチールコード保護層のタイヤ幅方向外側巻
き上げ端からの亀裂を防止できると共に、スチールコー
ド保護層のタイヤ幅方向外側巻き上げ端近傍に発生する
有機繊維コード保護層のコード切れを防止することがで
きる。これによって、従来の重荷重用空気入りラジアル
タイヤよりもビード部耐久性を大幅に向上することがで
きる。
【0009】また、請求項2記載の発明の重荷重用空気
入りラジアルタイヤでは、スチールコード保護層のタイ
ヤ幅方向外側巻き上げ端の高さをカーカスプライの折り
返し端よりもタイヤ半径方向内側へ5mm〜15mmの範囲
で低くし、有機繊維コード保護層のタイヤ半径方向外側
端の高さをカーカスプライの折り返し端よりもタイヤ半
径方向外方へ10mm〜60mmの範囲で高くし、各有機繊
維コード保護層のタイヤ半径方向外側端の位置をタイヤ
半径方向へ5mm〜15mmの間隔で離間させ、各有機繊維
コード保護層のコード方向をタイヤ径方向に対して30
°〜70°の範囲で傾斜させたので、有機繊維コード保
護層のタイヤ半径方向外側端が、歪みの発生するスチー
ルコード保護層のタイヤ幅方向外側巻き上げ端及びカー
カスプライの折り返し端から離れ、しかも各有機繊維コ
ード保護層のタイヤ半径方向外側端が分散して配設され
るため歪みが集中せず、ビード部耐久性の向上が最も効
果的になる。
入りラジアルタイヤでは、スチールコード保護層のタイ
ヤ幅方向外側巻き上げ端の高さをカーカスプライの折り
返し端よりもタイヤ半径方向内側へ5mm〜15mmの範囲
で低くし、有機繊維コード保護層のタイヤ半径方向外側
端の高さをカーカスプライの折り返し端よりもタイヤ半
径方向外方へ10mm〜60mmの範囲で高くし、各有機繊
維コード保護層のタイヤ半径方向外側端の位置をタイヤ
半径方向へ5mm〜15mmの間隔で離間させ、各有機繊維
コード保護層のコード方向をタイヤ径方向に対して30
°〜70°の範囲で傾斜させたので、有機繊維コード保
護層のタイヤ半径方向外側端が、歪みの発生するスチー
ルコード保護層のタイヤ幅方向外側巻き上げ端及びカー
カスプライの折り返し端から離れ、しかも各有機繊維コ
ード保護層のタイヤ半径方向外側端が分散して配設され
るため歪みが集中せず、ビード部耐久性の向上が最も効
果的になる。
【0010】なお、スチールコード保護層のタイヤ幅方
向外側巻き上げ端の高さとカーカスプライの折り返し端
の高さとの差が5mm未満の場合には、カーカスプライ折
り返し端とスチールコード保護層の外側端が近すぎ、こ
の部分の歪みが大きくなり、亀裂が発生し易くなるため
好ましくなく、15mmを越える場合にはビード部の剛性
が低くなるため好ましくない。
向外側巻き上げ端の高さとカーカスプライの折り返し端
の高さとの差が5mm未満の場合には、カーカスプライ折
り返し端とスチールコード保護層の外側端が近すぎ、こ
の部分の歪みが大きくなり、亀裂が発生し易くなるため
好ましくなく、15mmを越える場合にはビード部の剛性
が低くなるため好ましくない。
【0011】また、有機繊維コード保護層のタイヤ幅方
向外端部の高さとカーカスプライの折り返し端の高さと
の差が10mm未満の場合には、カーカスプライ折り返し
端と、有機繊維コード保護層の外端部が近すぎ、この部
分のゴム歪みが過大となり耐久性が低下し、60mmを越
える場合には、負荷転動時の動きが大きいサイド部に近
づきすぎ、有機繊維コード保護層の外端部からの亀裂が
発生し易い。
向外端部の高さとカーカスプライの折り返し端の高さと
の差が10mm未満の場合には、カーカスプライ折り返し
端と、有機繊維コード保護層の外端部が近すぎ、この部
分のゴム歪みが過大となり耐久性が低下し、60mmを越
える場合には、負荷転動時の動きが大きいサイド部に近
づきすぎ、有機繊維コード保護層の外端部からの亀裂が
発生し易い。
【0012】さらに、各有機繊維コード保護層のタイヤ
半径方向外側端の位置をタイヤ半径方向へ5mm以上離間
させない場合には、歪みが集中し易くなるため好ましく
なく、15mmを越える寸法で離間させる場合には、タイ
ヤ半径方向外側端の中でもタイヤ半径方向最内側となる
外端部がスチールコード保護層のタイヤ幅方向外側巻き
上げ端に近接して歪みが集中し易くなるため好ましくな
い。
半径方向外側端の位置をタイヤ半径方向へ5mm以上離間
させない場合には、歪みが集中し易くなるため好ましく
なく、15mmを越える寸法で離間させる場合には、タイ
ヤ半径方向外側端の中でもタイヤ半径方向最内側となる
外端部がスチールコード保護層のタイヤ幅方向外側巻き
上げ端に近接して歪みが集中し易くなるため好ましくな
い。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例に係る重荷重用空気入りラ
ジアルタイヤ10を図1及び図2にしたがって説明す
る。
ジアルタイヤ10を図1及び図2にしたがって説明す
る。
【0014】図2に示すように、本実施例の重荷重用空
気入りラジアルタイヤ10においては、放射状に延設す
るカーカスプライ12はタイヤ周方向に対して直交する
方向(タイヤ幅方向)に沿って配列されたカーカスプラ
イコードと、これを被覆するコーテイングゴムとで構成
されている。
気入りラジアルタイヤ10においては、放射状に延設す
るカーカスプライ12はタイヤ周方向に対して直交する
方向(タイヤ幅方向)に沿って配列されたカーカスプラ
イコードと、これを被覆するコーテイングゴムとで構成
されている。
【0015】図1に示すように、カーカスプライ12の
タイヤ幅方向両端部は、タイヤ軸方向に沿った断面形状
が略6角形とされたビードコア14の周りにタイヤ内側
から外側へ向けて折り返されている。
タイヤ幅方向両端部は、タイヤ軸方向に沿った断面形状
が略6角形とされたビードコア14の周りにタイヤ内側
から外側へ向けて折り返されている。
【0016】カーカスプライ12のボディープライ12
Aと折り返しプライ12Bとに囲まれる区域内には、ビ
ード部18の高い剛性を保つと共に、サイドトレッド1
6が受ける繰り返し応力を円滑にビード部18へ伝達す
るためのスティフナー20が配設されている。このステ
ィフナー20は、タイヤ半径方向外方(矢印A方向)へ
向けて肉厚が漸減されており、ビードコア14側が硬ス
ティフナー20Bとされ、タイヤ半径方向外側が軟ステ
ィフナー20Aとされている。
Aと折り返しプライ12Bとに囲まれる区域内には、ビ
ード部18の高い剛性を保つと共に、サイドトレッド1
6が受ける繰り返し応力を円滑にビード部18へ伝達す
るためのスティフナー20が配設されている。このステ
ィフナー20は、タイヤ半径方向外方(矢印A方向)へ
向けて肉厚が漸減されており、ビードコア14側が硬ス
ティフナー20Bとされ、タイヤ半径方向外側が軟ステ
ィフナー20Aとされている。
【0017】これらの軟スティフナー20Aと硬スティ
フナー20Bとのタイヤ子午線断面(図1)における分
割線22は、一方の端部がビードコア14のタイヤ幅方
向外側近傍の折り返しプライ12Bへ至っており、他方
の端部が折り返し端12Cに略対向するボディープライ
12Aに至っている。
フナー20Bとのタイヤ子午線断面(図1)における分
割線22は、一方の端部がビードコア14のタイヤ幅方
向外側近傍の折り返しプライ12Bへ至っており、他方
の端部が折り返し端12Cに略対向するボディープライ
12Aに至っている。
【0018】このビードコア14近傍においては、カー
カスプライ12のビードコア14側とは反対側にスチー
ルコード保護層24が隣接配置されている。このスチー
ルコード保護層24は、タイヤ径方向に対して傾斜した
スチールコードと、これを被覆するコーテイングゴムと
で構成されている。スチールコード保護層24のスチー
ルコードのタイヤ径方向に対する傾斜角度θSは30°
〜50°が好ましく、本実施例では40°である。
カスプライ12のビードコア14側とは反対側にスチー
ルコード保護層24が隣接配置されている。このスチー
ルコード保護層24は、タイヤ径方向に対して傾斜した
スチールコードと、これを被覆するコーテイングゴムと
で構成されている。スチールコード保護層24のスチー
ルコードのタイヤ径方向に対する傾斜角度θSは30°
〜50°が好ましく、本実施例では40°である。
【0019】ビード部18のタイヤ半径方向内側端18
Aからのスチールコード保護層24のタイヤ幅方向外側
巻き上げ端24Aの高さLSは、タイヤ半径方向内側端
18Aからの折り返し端12Cの高さLPよりも5mm〜
15mm低いことが好ましい。本実施例では、タイヤ幅方
向外側巻き上げ端24Aが、折り返し端12Cよりも1
5mm低く設定されている。
Aからのスチールコード保護層24のタイヤ幅方向外側
巻き上げ端24Aの高さLSは、タイヤ半径方向内側端
18Aからの折り返し端12Cの高さLPよりも5mm〜
15mm低いことが好ましい。本実施例では、タイヤ幅方
向外側巻き上げ端24Aが、折り返し端12Cよりも1
5mm低く設定されている。
【0020】スチールコード保護層24のタイヤ幅方向
外側には、少なくとも3層以上の有機繊維コード保護層
を設けることが好ましい。有機繊維コード保護層は有機
繊維と、これを被覆するコーテイングゴムとで構成さ
れ、有機繊維コードのコード方向は、タイヤ径方向に対
して30°〜70°(図2θU)傾斜させることが好ま
しい。
外側には、少なくとも3層以上の有機繊維コード保護層
を設けることが好ましい。有機繊維コード保護層は有機
繊維と、これを被覆するコーテイングゴムとで構成さ
れ、有機繊維コードのコード方向は、タイヤ径方向に対
して30°〜70°(図2θU)傾斜させることが好ま
しい。
【0021】本実施例では、スチールコード保護層24
のタイヤ半径外側に第1の有機繊維コード保護層26が
隣接配置されている。この第1の有機繊維コード保護層
26の有機繊維コードのコード方向はタイヤ径方向に対
して左側へ60°傾斜している。
のタイヤ半径外側に第1の有機繊維コード保護層26が
隣接配置されている。この第1の有機繊維コード保護層
26の有機繊維コードのコード方向はタイヤ径方向に対
して左側へ60°傾斜している。
【0022】第1の有機繊維コード保護層26のタイヤ
軸方向外側には、第2の有機繊維コード保護層28が隣
接配置されている。この第2の有機繊維コード保護層2
8の有機繊維コードのコード方向はタイヤ径方向に対し
て右側へ60°傾斜している。
軸方向外側には、第2の有機繊維コード保護層28が隣
接配置されている。この第2の有機繊維コード保護層2
8の有機繊維コードのコード方向はタイヤ径方向に対し
て右側へ60°傾斜している。
【0023】さらに、第2の有機繊維コード保護層28
のタイヤ幅方向外側には、第3の有機繊維コード保護層
30が隣接配置されている。この第3の有機繊維コード
保護層30の有機繊維コードのコード方向はタイヤ径方
向に対して左側へ60°傾斜している。
のタイヤ幅方向外側には、第3の有機繊維コード保護層
30が隣接配置されている。この第3の有機繊維コード
保護層30の有機繊維コードのコード方向はタイヤ径方
向に対して左側へ60°傾斜している。
【0024】なお、有機繊維コード保護層は、歪みの集
中を避けるためにタイヤ半径方向外側端をそれぞれタイ
ヤ半径方向に5mm〜15mm離間して配設することが好ま
しく、タイヤ半径方向内側端18Aからのタイヤ半径方
向最外側端部(最上端部)の高さLUを、タイヤ半径方
向内側端18Aからの折り返し端12Cの高さLPより
も10mm〜60mm高くすることが好ましい。
中を避けるためにタイヤ半径方向外側端をそれぞれタイ
ヤ半径方向に5mm〜15mm離間して配設することが好ま
しく、タイヤ半径方向内側端18Aからのタイヤ半径方
向最外側端部(最上端部)の高さLUを、タイヤ半径方
向内側端18Aからの折り返し端12Cの高さLPより
も10mm〜60mm高くすることが好ましい。
【0025】本実施例では、第1の有機繊維コード保護
層26、第2の有機繊維コード保護層28及び第3の有
機繊維コード保護層30の各タイヤ半径方向外側端26
A、28A、30Aは、タイヤ半径方向外側端30Aが
最もタイヤ半径方向外側に配設されており、タイヤ半径
方向外側端26Aが最もタイヤ半径内側に配設されてお
り、タイヤ半径方向外側端26A、28A及び30Aの
タイヤ半径方向のピッチPが10mmとなっている。さら
に、本実施例では、タイヤ半径方向最外側端部である第
3の有機繊維コード保護層30のタイヤ半径方向外側端
30Aは、折り返し端12Cよりもタイヤ半径方向外方
へ40mm高く設定されている。
層26、第2の有機繊維コード保護層28及び第3の有
機繊維コード保護層30の各タイヤ半径方向外側端26
A、28A、30Aは、タイヤ半径方向外側端30Aが
最もタイヤ半径方向外側に配設されており、タイヤ半径
方向外側端26Aが最もタイヤ半径内側に配設されてお
り、タイヤ半径方向外側端26A、28A及び30Aの
タイヤ半径方向のピッチPが10mmとなっている。さら
に、本実施例では、タイヤ半径方向最外側端部である第
3の有機繊維コード保護層30のタイヤ半径方向外側端
30Aは、折り返し端12Cよりもタイヤ半径方向外方
へ40mm高く設定されている。
【0026】なお、本実施例では、有機繊維コード保護
層に使用される有機繊維コードとしてナイロンコードが
用いられているが、ナイロンコード以外の有機繊維であ
ってもよい。
層に使用される有機繊維コードとしてナイロンコードが
用いられているが、ナイロンコード以外の有機繊維であ
ってもよい。
【0027】次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例の重荷重用空気入りラジアルタイヤ10では、
ビードコア14近傍のカーカスプライ12を補強するス
チールコード保護層24のコード角度をタイヤ径方向に
対して40°傾斜させ、さらに、スチールコード保護層
24のビードコア14側とは反対側を、第1の有機繊維
コード保護層26、第2の有機繊維コード保護層28及
び第3の有機繊維コード保護層30の3層の有機繊維コ
ード保護層によって補強したのでビード部18の剛性が
向上し、従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤに比較
してスチールコード保護層24のタイヤ幅方向外側巻き
上げ端24Aの歪みが大幅に低減して、スチールコード
保護層24のタイヤ幅方向外側巻き上げ端24Aからの
亀裂を防止できると共に、スチールコード保護層24の
タイヤ幅方向外側巻き上げ端24A近傍に発生する有機
繊維コード保護層のコード切れを防止することができ
る。これによって、本実施例の重荷重用空気入りラジア
ルタイヤ10は従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤ
よりもビード部耐久性を大幅に向上することができる。
本実施例の重荷重用空気入りラジアルタイヤ10では、
ビードコア14近傍のカーカスプライ12を補強するス
チールコード保護層24のコード角度をタイヤ径方向に
対して40°傾斜させ、さらに、スチールコード保護層
24のビードコア14側とは反対側を、第1の有機繊維
コード保護層26、第2の有機繊維コード保護層28及
び第3の有機繊維コード保護層30の3層の有機繊維コ
ード保護層によって補強したのでビード部18の剛性が
向上し、従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤに比較
してスチールコード保護層24のタイヤ幅方向外側巻き
上げ端24Aの歪みが大幅に低減して、スチールコード
保護層24のタイヤ幅方向外側巻き上げ端24Aからの
亀裂を防止できると共に、スチールコード保護層24の
タイヤ幅方向外側巻き上げ端24A近傍に発生する有機
繊維コード保護層のコード切れを防止することができ
る。これによって、本実施例の重荷重用空気入りラジア
ルタイヤ10は従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤ
よりもビード部耐久性を大幅に向上することができる。
【0028】また、スチールコード保護層24のタイヤ
幅方向外側巻き上げ端24Aは、カーカスプライ12の
折り返し端12Cより5mm〜15mm低くされているた
め、タイヤ幅方向外側巻き上げ端24Aが、折り返し端
12Cよりも15mmを越えてタイヤ半径方向内側へ低い
場合に発生するビード部18の剛性低下が防止でき、か
つ、タイヤ幅方向外側巻き上げ端24Aが折り返し端1
2Cよりもタイヤ半径方向内側方向へ5mm以下の範囲で
低い場合に発生する、タイヤ幅方向外側巻き上げ端24
Aの歪みによるタイヤ幅方向外側巻き上げ端24Aから
の亀裂発生を防止できる。
幅方向外側巻き上げ端24Aは、カーカスプライ12の
折り返し端12Cより5mm〜15mm低くされているた
め、タイヤ幅方向外側巻き上げ端24Aが、折り返し端
12Cよりも15mmを越えてタイヤ半径方向内側へ低い
場合に発生するビード部18の剛性低下が防止でき、か
つ、タイヤ幅方向外側巻き上げ端24Aが折り返し端1
2Cよりもタイヤ半径方向内側方向へ5mm以下の範囲で
低い場合に発生する、タイヤ幅方向外側巻き上げ端24
Aの歪みによるタイヤ幅方向外側巻き上げ端24Aから
の亀裂発生を防止できる。
【0029】さらに、第1の有機繊維コード保護層2
6、第2の有機繊維コード保護層28及び第3の有機繊
維コード保護層30の各タイヤ半径方向外側端26A、
28A、30Aをタイヤ半径方向へ10mmのピッチで離
間して配設したため、歪みが1ヵ所に集中せず、有機繊
維コード保護層のタイヤ半径方向外側端からの亀裂発生
を防止できる。 (試験例)本実施例の重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤ、比較例の重荷重用空気入りラジアルタイヤ及び従来
例の重荷重用空気入りラジアルタイヤのビード耐久試験
を行い、スチールコード保護層のタイヤ幅方向外側巻き
上げ端から発生する亀裂の長さを測定すると共にスチー
ルコード保護層のタイヤ幅方向外側巻き上げ端近傍のカ
ーカスプライのコード切れの有無を調査した結果を以下
の表1に示す。
6、第2の有機繊維コード保護層28及び第3の有機繊
維コード保護層30の各タイヤ半径方向外側端26A、
28A、30Aをタイヤ半径方向へ10mmのピッチで離
間して配設したため、歪みが1ヵ所に集中せず、有機繊
維コード保護層のタイヤ半径方向外側端からの亀裂発生
を防止できる。 (試験例)本実施例の重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤ、比較例の重荷重用空気入りラジアルタイヤ及び従来
例の重荷重用空気入りラジアルタイヤのビード耐久試験
を行い、スチールコード保護層のタイヤ幅方向外側巻き
上げ端から発生する亀裂の長さを測定すると共にスチー
ルコード保護層のタイヤ幅方向外側巻き上げ端近傍のカ
ーカスプライのコード切れの有無を調査した結果を以下
の表1に示す。
【0030】なお、亀裂長さは、従来の重荷重用空気入
りラジアルタイヤの亀裂長さを100としたときの指数
表示としており、数値の小さいほどビード部の耐久性に
優れていることを示す。
りラジアルタイヤの亀裂長さを100としたときの指数
表示としており、数値の小さいほどビード部の耐久性に
優れていることを示す。
【0031】なお、各試験タイヤともタイヤサイズはT
BR E13.50/85R16、使用リムは9.00
V×16 T/Lであり、内圧は11.7kg/cm2であ
る。試験は、各試験タイヤを実車に装着してテストコー
スにて行い1km毎に発進と停止とを繰り返して、10
万kmを走行させた。
BR E13.50/85R16、使用リムは9.00
V×16 T/Lであり、内圧は11.7kg/cm2であ
る。試験は、各試験タイヤを実車に装着してテストコー
スにて行い1km毎に発進と停止とを繰り返して、10
万kmを走行させた。
【0032】
【表1】
【0033】上記表1に試験結果からも、本実施例の重
荷重用空気入りラジアルタイヤは、ビード部の耐久性に
優れたものであることは明らかである。
荷重用空気入りラジアルタイヤは、ビード部の耐久性に
優れたものであることは明らかである。
【0034】
【発明の効果】本発明の重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤは上記構成としたので、スチールコード保護層の端部
の歪みを低減して亀裂の成長及び有機繊維コード保護層
のコード切れ発生を防止し、ビード部の耐久性を向上で
きるという優れた効果を有する。
ヤは上記構成としたので、スチールコード保護層の端部
の歪みを低減して亀裂の成長及び有機繊維コード保護層
のコード切れ発生を防止し、ビード部の耐久性を向上で
きるという優れた効果を有する。
【図1】本発明の一実施例に係る重荷重用空気入りラジ
アルタイヤのビード部の断面図である。
アルタイヤのビード部の断面図である。
【図2】図1のスチールコード保護層及び有機繊維コー
ド保護層を示す幅方向から見たタイヤの一部断面図であ
る。
ド保護層を示す幅方向から見たタイヤの一部断面図であ
る。
10 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
12 カーカスプライ
12C 折り返し端
14 ビードコア
24 スチールコード保護層
24A タイヤ幅方向外側巻き上げ端
26 第1の有機繊維コード保護層
26A タイヤ半径方向外側端
28 第2の有機繊維コード保護層
28A タイヤ半径方向外側端
30 第3の有機繊維コード保護層
30A タイヤ半径方向外側端
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60C 15/00,15/06
Claims (2)
- 【請求項1】 ビードコアのまわりにタイヤ内側から外
側へ巻き返したラジアル配列コードよりなる少なくとも
1枚のカーカスプライと、 前記カーカスプライの巻き返し域に沿って前記ビードコ
ア側とは反対側に配設されコード方向がタイヤ径方向に
対して40°〜50°傾斜されたスチールコード保護層
と、 前記スチールコード保護層の前記ビードコア側とは反対
側に配設される3層以上の有機繊維コード保護層と、を
備えたことを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤ。 - 【請求項2】 前記スチールコード保護層のタイヤ幅方
向外側巻き上げ端の高さを前記カーカスプライの折り返
し端よりもタイヤ半径方向内側へ5mm〜15mmの範囲で
低くし、前記有機繊維コード保護層のタイヤ半径方向外
側端の高さを前記カーカスプライの折り返し端よりもタ
イヤ半径方向外方へ10mm〜60mmの範囲で高くし、各
有機繊維コード保護層のタイヤ半径方向外側端の位置を
タイヤ半径方向へ5mm〜15mmの間隔で離間させ、各有
機繊維コード保護層のコード方向をタイヤ径方向に対し
て30°〜70°の範囲で傾斜させたことを特徴とする
請求項1記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32415392A JP3370361B2 (ja) | 1992-12-03 | 1992-12-03 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32415392A JP3370361B2 (ja) | 1992-12-03 | 1992-12-03 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06171325A JPH06171325A (ja) | 1994-06-21 |
JP3370361B2 true JP3370361B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=18162724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32415392A Expired - Fee Related JP3370361B2 (ja) | 1992-12-03 | 1992-12-03 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3370361B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3977817B2 (ja) * | 2004-03-16 | 2007-09-19 | 住友ゴム工業株式会社 | ランフラットタイヤ |
JP2008088613A (ja) * | 2006-10-04 | 2008-04-17 | Bridgestone Corp | スチールコード、ゴム−スチールコード複合体および重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
JP5864974B2 (ja) * | 2010-09-13 | 2016-02-17 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4944122B1 (ja) * | 1968-05-29 | 1974-11-26 | ||
JPS53121304A (en) * | 1977-03-31 | 1978-10-23 | Bridgestone Corp | Arrangement for strengthening head section of heavy-duty pneumatic radial type |
JPS6056608A (ja) * | 1983-09-07 | 1985-04-02 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 重荷重用ラジアルタイヤ |
JPS60154903A (ja) * | 1984-01-20 | 1985-08-14 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 重荷重用ラジアルタイヤのビ−ド部補強構造 |
JP2920540B2 (ja) * | 1989-07-17 | 1999-07-19 | 横浜ゴム株式会社 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
JPH0367710A (ja) * | 1989-08-08 | 1991-03-22 | Bridgestone Corp | 重荷重用空気入りタイヤ |
-
1992
- 1992-12-03 JP JP32415392A patent/JP3370361B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06171325A (ja) | 1994-06-21 |
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