JP3370294B2 - 移送装置 - Google Patents

移送装置

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JP3370294B2
JP3370294B2 JP16838699A JP16838699A JP3370294B2 JP 3370294 B2 JP3370294 B2 JP 3370294B2 JP 16838699 A JP16838699 A JP 16838699A JP 16838699 A JP16838699 A JP 16838699A JP 3370294 B2 JP3370294 B2 JP 3370294B2
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龍雄 阪本
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株式会社阪本エンジニアリング
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷物を移送する移
送装置に関し、特にコンベア等に組み込まれてコンベア
上を移動してきた荷物を別の装置、例えば別の運搬手段
に移送する移送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1つのコンベアに載せられ移動し
ていた荷物を別の運搬手段、たとえば当該コンベアと別
の方向に向けて配置されたコンベア、に移動する必要が
生じた場合には、当該コンベアの中にアップダウン機構
等を組み込んで対処していた。すなわち、当該コンベア
において停止した荷物は、その下方に設けられたシリン
ダを備えたアップダウン機構により持ち上げられ、別の
コンベアにより水平方向に動かされて、移送されてい
た。また、スペースに余裕があれば、回転移送機構、た
とえばターンテーブル、を用いて移送していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のアップダウン機
構等によれば、荷物の重量によってはシリンダ等を駆動
するために比較的大きい出力の電動機を必要とする。ま
た、荷物を持ち上げる動作を他の動作と独立して行うた
めに、移送速度にも限界があり、このため動作が滑らか
で迅速な移送装置の開発が望まれていた。
【0004】そこで、本発明の第1の目的は、簡便な駆
動機構により移送が可能な安価でコンパクトな移送装置
を提供することにあり、他の目的は、滑らかかつ迅速な
動作により移送が可能な移送装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る移送装置
は、第1の局面においては、荷物を移送する移送装置で
あり、荷物の移送方向に沿って互いに平行に配置された
複数本の回転軸と、各回転軸を回転駆動する駆動手段
と、各回転軸に固定され、回転中心からの距離が一定で
ある円周部分、それより短い径の周部分である短径周
部、および側面に設けられた駆動当接部を有する主カム
と、各回転軸に回転自在に保持され、回転中心からの径
方向の距離が主カムの円周部の径と同一の円周部、それ
より短い径の周部分の短径周部、および駆動当接部の当
接によって回転力が伝達される受動当接部を有する補助
カムとを備える。
【0006】上記の構成により、主カムの円周部のみで
は荷物の高さ方向の位置を維持できなくなると、それに
備えて補助カムを駆動当接部と受動当接部との当接によ
り回転させておき、補助カム円周部をその高さ位置に到
達させ、補助カム円周部にも荷物を分担させる。主カム
および補助カムに短径周部を設けたのは、例えばコンベ
アに組み込まれた場合、コンベアで荷物を移動中にその
移動の障害にならないように、短径周部を荷物側である
上方に向けて配置するためである。荷物を主カムだけで
移送しようとすると、主カムの短径周部と接触しはじめ
ると荷物は降下してコンベアに降ろされる事態となる。
そこで、円周部が最高高さ位置を維持する時期を主カム
と補助カムとでずらして実現させ、少なくともいずれか
の円周部が最高高さ位置を維持して、荷物を降下させな
いようにする。主カムと補助カムの円周部が最高高さ位
置を維持する時期をずらすことは、駆動当接部と受動当
接部との相対的な位置関係を変えることによって実現で
きる。なお、上記の最高高さ位置は、主カムまたは補助
カムのいずれかの円周部によって常に厳密に維持されて
いる必要はない。荷物の底部がコンベアに接触しないか
ぎり、最高高さ位置が上記のいずれかの円周部によって
維持されていない期間(それが許容される時間は短時間
ではあるが)があってもよい。以後の説明においても、
「一定高さを維持する」等の表現は、荷物の底部がコン
ベアに接触せずに、それより高い位置を近似的に維持す
ることをいう。
【0007】この結果、シリンダ等の装置を用いること
なく、例えば小型電動機のみで移送を行うことができ
る。この機構は簡素で小型であるので、既存のコンベア
にも容易に組み込むことができる。この移送動作は、荷
物の持ち上げと移送方向への移動とが一緒になされるの
で、従来の上昇運動と水平移動運動とが分離された機構
を用いる装置よりも迅速に移送を実現することが可能と
なる。また、シリンダを駆動させる必要がないので、電
動機を小型化でき、上記簡素な機構と合わせて、移送装
置の製造コストを低下させる。また、駆動エネルギも少
なくてすむので、動力費を低下させることもできる。さ
らに、保守点検も容易となる。
【0008】上記の移送装置においては、受動当接部
は、第1受動当接部と第2受動当接部とを備え、第1受
動当接部には主カムが順方向に回転する際に駆動当接部
が当接して補助カムを順方向に回転駆動し、第2受動当
接部には主カムが逆方向に回転する際に駆動当接部が当
接して補助カムを逆方向に回転駆動することが望まし
い。
【0009】上記の構成により、上記の移送装置を荷物
の順方向移送および逆方向移送の両方に用いることがで
き、そのどちらの場合にも荷物を主カムと補助カムの円
周部によって維持される一定高さに保持して移送するこ
とができる。したがって、既存のコンベア等に組み込ん
で、上記移送装置を用いないときは短径周部をコンベア
上を荷物が移動する上方側に向けて配置することにより
移動の妨げにならないようにできる。一方、本発明の移
送装置を使用する状態では、荷物の底部と接触して荷物
を移動させるコンベア等の荷物駆動部品(ローラ等)の
最高高さ位置よりも高く保持することができ、滑らかで
迅速な移送が可能となる。この結果、既存のコンベアか
ら荷物を搬出する場合、およびコンベアへ外部から荷物
を搬入する場合の両方において滑らかで迅速な動作を、
簡便な機構で行うことが可能となる。
【0010】上記の移送装置においては、駆動当接部が
主カムに設けられたピンであり、受動当接部が補助カム
にあけられた円弧状孔の端部であることが望ましい。
【0011】この円弧状孔の円弧長を変えることによ
り、また円弧状孔の端部とピンとの相対的位置関係を変
えることにより、主カムと補助カムの始動時期をずらす
ことができる。この機構はきわめて簡素であり、安価に
作製でき、かつ保守点検が容易である。
【0012】上記の移送装置では、駆動手段は、回転駆
動力を発生する駆動源と、駆動源の駆動力を各回転軸に
伝達する駆動力伝達機構とを備えることが望ましい。
【0013】電動機等の専用の駆動源と駆動力伝達機構
とを分けることにより、装置を精密化かつ高性能化で
き、長時間にわたり連続運転することが可能となる。
【0014】本発明の他の局面の移送装置は、荷物を移
送する移送装置であり、荷物の移送方向に沿って互いに
平行に配置された複数本の回転軸と、各回転軸を回転駆
動する駆動手段と、各回転軸に間隔をあけて固定され、
回転中心からの距離が一定である円周部およびそれより
短い径の周部分である短径周部とを有する1対のカム
、荷物と最初に接触するカムが固定された回転軸を含
む第1種回転軸群と、第1種回転軸群に比して、遅れた
位相かつ同じ速度で回転する第2種回転軸群とを備え
【0015】円周部と短径周部とを有する同じ種類のカ
ムを時期をずらして始動させることにより、荷物を常に
どちらかの円周部で支えることができる。上記の移送装
置では、ピンや円弧状孔を用いることなく、一定高さを
維持して荷物の移動をすることができ、滑らかで迅速な
動作が可能となる。本構成においては、カムは1種類で
あり、本移送装置を使用していないときは短径周部を上
方に向けて配置され、コンベア等に組み込まれている場
合に移動の障害とならない。一方、移送の際には長径周
部を荷物に接触させて当該長径周部に荷物を載せて、上
下動を伴いながら移送方向に移送させることができる。
コンベア等に組み込まれている場合には、短径周部が荷
物の荷重を負担する局面では、コンベアの移動ラインに
負荷を載せる事態も生じ得る。その結果、きわめて簡素
で保守点検の容易な構造の装置とすることができる。ま
た、装置の製造コストも安価となる。
【0016】
【0017】
【0018】上記の全ての移送装置においては、移送装
置はコンベアのなかに組み込まれ、円周部の最高高さ位
置は、そのコンベアにおける荷物の底部と接触して駆動
させる部品の最高高さ位置を結ぶ移動ラインより高く、
かつ短径周部の最高高さ位置は前記移動ラインより低い
ことが望ましい。
【0019】上記の構成により、移送装置静止中はコン
ベアによる移動の妨げにならず、移送装置稼動中はカム
円周部により荷物をコンベアの移動ラインよりも高い位
置において支える。この結果、コンベアの中に容易に組
み込まれ、当該コンベアにスムースかつ迅速に荷物を搬
入、また搬出することが可能である。
【0020】上記のコンベアに組み込まれた移送装置に
おいては、コンベアによる荷物の移動方向と、移送装置
による荷物の移送方向とが交差する場合がある。
【0021】上記の移送装置は荷物をコンベアの移動ラ
インよりも高い位置に維持して移送するので、コンベア
による荷物の移動方向と交差させる方向に移送させる場
合にスムースかつ迅速な移送を実現することができる。
【0022】上記のコンベアに組み込まれた移送装置
は、ある場合には、コンベアの2本のレールの間に配置
され、荷物を、コンベアによる荷物の移動方向と交差さ
せてレールの外に移送することが望ましい。
【0023】上記の構成により、簡便な構造の装置によ
り、コンベアによって移動させた荷物を迅速かつ確実に
コンベアの外に移送することが可能となる。
【0024】上記の全ての移送装置においては、主カム
の短径周部を上方に向けて駆動手段を停止させるため
の、主カム回転位置センサーをさらに備えることが望ま
しい。
【0025】上記の構成により、移送装置の停止と同時
に自動的に移送装置の上方に配置される部品の高さをで
きるだけ低くすることができるので、移送装置の停止後
直ちにコンベア等を稼動させても不都合を生じない配置
とすることが可能となる。また、移送装置とコンベア等
との協働作業を安全確実に行うことが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態につい
て、図を用いて説明する。
【0027】(実施の形態1)図1は、実施の形態1に
おける移送装置を示す図である。図1(a)は、平面図で
あり、図1(b)は、正面図である。図1(a)および(b)
において、コンベア20は、コンベア移動ライン25を
維持して荷物を移動するローラ21と、ローラ支持枠2
2とを備える。コンベア移動ライン25は、ローラの最
高高さ位置を結んだラインであり、また荷物の平坦底が
移動する軌跡を横から見たラインでもある。本発明の移
送装置10は、主カム1と、補助カム2と、主カムが軸
を合わせて固定され、かつ補助カムが軸を合わせて回転
自在に取り付けられる回転軸3と、回転軸支持枠4とを
備える。移送装置10は、上記コンベア20の中に組み
込まれる。主カム1も補助カム2も、1本の回転軸3の
一方の端に各1個、他方の端に各1個取り付けられてい
る。コンベアによる荷物の移動を妨げないように、移送
装置が稼動していない状態においては、移送装置10の
全ての部品のいかなる部分も、コンベア移動ライン25
を越えて上に出てはならない。コンベア上を移動されて
きた荷物は、移送しようとする場合は、移送装置のほぼ
真上で止められる。
【0028】図2は、主カム1(下段)と補助カム2
(上段)との回転角度関係を示す図である。すなわち、
番号A01等は主カムの回転位置を示し、また、B01
等は補助カムの回転位置を示す。図2において、時間の
経過につれて各カムは、左から右の方向に回転を進ませ
る。したがって、番号A04のことを、時間A04と記
したり、またはカムの姿勢A04と記す場合がある。図
2につぃての詳細な説明は、図3および図4の説明をし
た後に行う。なお、図2に示す円弧状孔は2つの端部を
有し、各端部は順方向と逆方向の回転のそれぞれの場合
に第1受動当接部または第2受動当接部としてピンと当
接して作動する。
【0029】図3は、1台の電動機31から4本の回転
軸3に駆動力を伝達する駆動機構を示す構成図である。
電動機回転軸に取り付けられた駆動用スプロケットホイ
ル32によって駆動されるチェン33は、アイドラホイ
ル36、エンドホイル37およびチェンレール35によ
って定められたチェン移動線40に沿って移動する。チ
ェン33は、チェンレイル35の上を移動中に、主カム
等が取り付けられた回転軸に固定されたスプロケットホ
イル34と噛み合って回転させる。上記の駆動用スプロ
ケットホイル32およびスプロケットホイル34はどち
らもタイミングプーリーに、かつチェン33はタイミン
グベルトに変えることができる。
【0030】この駆動機構は移送装置の回転軸の片側の
みに装着すればよい。この電動機31は、シリンダ等を
駆動させることがないので、従来のものに比較して小型
化が可能である。
【0031】また、図4は、図3に示す回転軸駆動機構
の側面における断面概略図である。主カム1は主カム固
定ねじ39によって回転軸3に固定される。また、全て
の主カムが移送を終了した後、主カムが停止すべき位置
を知るセンサー38が、主カムに近接して配置される。
その他の部品は、対応する符号が付された図3に示す部
品と同じである。
【0032】次に、図2を参照しながら、本発明に係る
移送装置の動作について説明する。荷物が、移送装置1
0のほぼ真上で停止するまでは、主カムも補助カムも静
止したままでいる。主カムの静止状態は番号A01によ
り、また、補助カムの静止状態は番号B01によって、
それぞれ表示する。主カムのピン5は、補助カムの長孔
6の中央部11に挿入されている。主カム1、補助カム
2ともに、円周部はコンベア移動ラインと反対側の下方
に配置されている。主カムは、移送が終了した時点でセ
ンサーによって電動機の停止位置を決められてA01の
位置に停止させられる。一方、補助カムは回転自在に回
転軸に取り付けられているので、移送が終了した後、回
転中に主カムのピンと補助カムの円弧状孔の端部との当
接が解消した時点で、自重により重心が最低位置になる
ように回転し、静止位置B01に止まる。
【0033】荷物を移送しようとするときは、荷物を図
1に示す移送装置10のほぼ真上で停止させ、電動機3
1を始動させて、図1に示す全ての主カム1を同期させ
て回転させる(図2の場合には、右回り)。図1におい
て、主カムは8個あり、これら8個の主カムは、同時に
始動するので、全ての主カムの円周の部分は同時に、主
カム円周部の最高高さ位置を結ぶラインである移送ライ
ン26に到達する。移送ライン26はコンベア移動ライ
ン25よりも高くなければならない。移送ライン26に
円周部が到達した後、主カムの回転につれ、荷物は持ち
上げられつつ主カムの回転方向に移送させられる。荷物
の高さ位置は、当然、荷物の底面が主カムの円周部に接
する時点で最高位置である移送ライン26になる。この
間、主カムに立てられたピン5は、補助カムに設けられ
た円弧状孔6の中を第1端部18(第1受動当接部)に
向かって移動する。補助カムに対して駆動力は働かない
ので、補助カムは静止状態B01を保つ。
【0034】主カムのピン5が補助カムの第1端部18
に到達した後は、ピン5と第1端部18との当接が成立
して、補助カム2はピン5によって回転駆動力を与えら
れて、主ピンに引きずられるように、回転位置B02の
ように同じ方向に回転を始める。補助カムの周部が移送
ライン26に到達するまでは、荷物に対する移送ライン
26の維持および回転接線方向(移送方向)への移動
は、主カムによってのみなされている。すなわち、主カ
ムが、荷物の底面と接触してその荷重を支えて移動させ
ている。補助カムの周部が移送ライン26に到達する
と、主カムとともに補助カムも荷物の荷重を支えること
になる。補助カムの円周部の半径は、主カムの円周部の
半径と等しくしてあるので、移送ラインを越えて高くな
ることはない。主カムの回転位置A08と補助カムの回
転位置B04とは、ともに円周部が移送ラインに到達し
た状態にあるので、荷物を主カムと補助カムとで支えて
いる。しかし、さらに主カムの回転が進行すると、主カ
ムの回転位置A09のように、主カムの円周部が移送ラ
イン26を維持できなくなる。このとき、補助カムの位
置はB05に示すものであり、その円周部は移送ライン
26を維持して、補助カムだけで荷物の荷重を支えるこ
とになる。主カムのピン5と補助カムの円弧状孔の第1
端部18との当接は、荷物の荷重により保たれている。
【0035】回転が進行し、補助カムの短径周部が上側
になり、移送ライン26を維持できなくなるときには、
すでに主カムの長径周部である円周部が上側に回ってき
ており、主カムが移送ライン26を維持して、荷物の荷
重を支え、当該荷物を移動させる。この結果、荷物は一
定高さである、移送ライン26を維持して移動する。
【0036】上記のように、移送装置が始動するまで
は、主カムと補助カムともに短径周部を上側にして、コ
ンベアによる移動の妨げとならず、移送を始めた後は主
カムと補助カムとの協働により、常に移送ライン26
を、どちらか、または両方の円周部が維持することによ
り、コンベアのコンベア移動ラインを越えて一定高さを
維持して移送することができる。この結果、コンベア移
動ラインを越えるのにシリンダ等の上昇機構を用いる必
要がないので、装置が小型化して、使用する電動機も小
出力のものですむ。また、上昇動作と移送方向への移動
動作とを、一緒に行うので、移送時間を短縮でき、ライ
ンのスピードアップにも有効である。なお、上記におい
て、移送ライン26は、主カムおよび補助カムの円周部
のいずれかによって、常に厳密に維持されていなくても
よい。荷物の底部がコンベア移動ライン25よりも高く
維持されていれば、移送ライン26が主カムまたは補助
カムの円周部のいずれによっても維持されていない期間
があってもよい。
【0037】上記の説明はコンベアから荷物を外に搬出
する回転方向についてであるが、外から荷物をコンベア
上に搬入する方向の、上記とは逆回転方向の場合にも上
記の主カムと補助カムについての説明は単に回転方向を
逆にするだけで有効である。補助カム中の円弧状孔は対
称性を有しており、順方向回転と逆方向回転とで本質的
な相違はない。
【0038】次に、荷物の移送が終了するときの停止動
作について説明する。主カムおよび補助カムにとって、
移送が終了するとは、全ての主カムおよび補助カムにお
ける荷物の荷重がなくなった後、主カムが回転を終了ま
での間をいう。ただし、この定義は、図3に示すように
1台の電動機で全ての回転軸を駆動する方式の場合に適
合する。各回転軸を別個独立に駆動する場合には、各主
カムおよび各補助カムごとに終了のときが定まる。
【0039】どのような駆動方式の場合においても、荷
物の荷重が無くなった後、停止するまでの間の回転は1
回転でもよいし、数回転でもよいが、能率を重視すると
1回転の間に停止することが望ましい。コンベア上を荷
物が移送されるとき、コンベア移動ライン25以上の高
さに移送装置の部品の部分がかかっていては移動の障害
になるので、この回転の間に移送装置の全部品をコンベ
ア移動ライン25より低くしなければならない。例え
ば、主カムの位置A08において荷物の荷重がなくなっ
た場合を考える。このとき、主カムはそのまま回転を続
ける。補助カムも、第1端部18とピン5とは補助カム
にかかる重力のために当接が持続するので、回転を持続
する。主カムの位置を探知するセンサ38は、主カムが
A10の位置に来てはじめて電動機の回転を停止させ
る。そのとき荷物の荷重があるときは、補助カムは位置
B06までその第1端部におけるピンとの当接は解かれ
ないが、荷物の荷重はすでにないので、位置B06に至
る直前に当該当接は解かれ、補助カムは自重によって右
回りに回転を開始している。この右回りの回転におい
て、第1端部はピンから遠ざかり、長孔中央部11また
は第2端部19がピンに近づくので、障害となるものは
ない。この結果、補助カムは自重によって、停止位置B
01を平衡位置として回転し、停止する。
【0040】上記の機構により、主カムの停止位置をセ
ンサーで探知して、短径周部を上側とするA01の位置
に停止させれば、補助カムは自重により自然に短径周部
を上側にして停止する。この結果、簡易な装置により、
コンベアによる次の荷物の移動の障害にならず、当該荷
物の次の移送に備えることができる。上記機構は簡素で
確実であり、装置を安価でコンパクトなものにすること
ができる。また、移送のスピードアップにも資すること
が可能となる。
【0041】次に、図5により、主カムと補助カムの形
状と、上記の機構との関係について説明する。図5(a)
は、実施の形態1の移送装置における主カムおよび補助
カムの円周部の最高高さ位置の時間推移を示す。図5
(b)は主カムの、また図5(c)は補助カムの、それぞれ
円周部の最高高さ位置の時間推移を示す。図5(a)に示
すように、回転駆動が続くかぎり主カムと補助カムの円
周部は互いに補い合いながら、移送ラインを維持する。
この機構を設計する場合、次の構造を考慮すればよい。
図5(b)に示すように、主カムの円周部が移送ラインを
維持する期間Lと維持しない期間Sとの比は、主カムの
長径周部である円周部と、短径周部と、の周長の比に等
しい。なお、円周部が移送ラインを維持しないで移送ラ
インに向かって上昇または移送ラインから下降する線
は、厳密には直線ではなくサイクロイド曲線であるが、
上記機構の説明としては直線近似して十分なので、直線
とした。図2に示したように主カムの短径周部の中心角
は120°なので、この比は2対1となる。主カムの円
周部が移送ラインを維持できない期間を補助カムの円周
部によって補う必要がある。図5(c)を参照して、ま
ず、補助カムが主カムから遅れて始動する遅れ時間t
は、回転速度を一定とすると補助カムにあけられた長孔
の中央部から第1端部までの長さ(周長)によって決め
られる。次に、補助カムの円周部が、始動して移送ライ
ン26に到達するまでの期間uは、円周部の位置と、円
周部が到達する移送ラインの位置と、の関係、例えばあ
る位置を基準にした回転中心における角度によって決ま
る。両者の間の角度が小さければ、期間uは短い。補助
カム円周部が移送ラインを維持する期間lと維持しない
期間sとの比は、主カムと同様に円周部と短径周部の周
長の比に等しい。図2に示すように、補助カムの短径周
部の中心角は180°なので、この比は1対1となる。
また、期間dは補助カムの円周部が移送ラインを維持し
なくなって停止位置に至るまでの期間である。容易に分
かるように、u+d=sの関係が成立する。期間uと期
間dとは、等しくなくてよい。
【0042】上記した主カムと補助カムは、順方向と逆
方向との両方の方向の回転が可能なものであるが、1方
向のみ回転する場合の主カムと補助カムとは、図6に示
すようなものを用いることができる。図6において、主
カム41はピン5と、円周部12と、短径周部17とを
備え、一方、補助カム42はピン5が当接する受動当接
部46を備える。回転軸に回転自在に取り付けられた補
助カム42は、静止状態では、姿勢B01をとり重心を
最も低くしている。補助カム静止姿勢B01に対して主
カムは、図6に示す回転方向のときのみ有効に作動し、
姿勢A05において、補助カムの受動当接部にピン5が
当接し、その回転方向に補助カムを引きずるように回転
する。主カムは姿勢A05において、荷物を移送ライン
26において支えている。補助カムは姿勢B06におい
て単独で荷物を移送ライン26において支えている。姿
勢B06において既に荷物が移動して負荷がなくなって
いれば、主カムはA10の姿勢で静止し、補助カムは自
重により回転して、姿勢B01の位置で停止する。図6
に示す主カムと補助カムとでは、例えば荷物の搬出は可
能であるが、荷物の搬入はできない。
【0043】(実施の形態2)図7は、実施の形態2に
おける移送装置の平面図を示す。移送装置10がコンベ
ア20の中に組み込まれるという点では、図1に示した
移送装置と同じである。しかし、図7においては、カム
の形状は全て同じであるが、カムの始動開始時期に2種
類ある。Xカムは移送方向に奇数列のカムをいい、Yカ
ムとは移送方向に偶数列のカムをいう。Xカムはすべて
同じタイミングで動作を開始する。また、Yカムについ
てもすべて同じタイミングで動作を開始する。
【0044】図8は、XカムとYカムの始動の際の、各
時点での回転位置(姿勢)を示す図である。図8を参照
して、移送において荷物を移送ライン26に持ち上げつ
つ移送方向に移動させるのは、Xカムである。Xカムの
円周部が移送ラインに到達してからX07までは、Xカ
ムが移送ライン26を維持して荷物の荷重を支え、荷物
を移送方向に移動させる。XカムのX08の時点では、
すでにYカムが起動しており、Yカムの円周部も移送ラ
イン26に到達しており、Xカムとともに荷重を分担す
る。X09の時点では、Xカムの円周部は移送ラインよ
り下側になるが、Yカムの円周部が移送ラインを維持し
て荷重を支え、移送方向に荷物を移送させる。このよう
にして、移送ラインの維持をXカムまたはYカムの両方
またはいずれか一方によって行うので、荷物はコンベア
のコンベア移動ライン25より高い位置である移送ライ
ン26を常に維持する。
【0045】図7に示すカムの場合、XカムおよびYカ
ムの駆動は、XカムおよびYカムごとに行うことが機構
の簡明さを重視すると望ましいが、駆動源は1台でクラ
ッチ等を用いて駆動機構系だけを2系統にしてもよい。
駆動機構系を2系統にしても、シリンダを用いる移送装
置に比較して、安価な装置であり、移送速度も速く、コ
ンベアの稼動効率を向上させることが可能となる。
【0046】上記において、本発明の実施の形態につい
て説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形
態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発
明の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範
囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特
許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべ
ての変更を含むことが意図される。
【0047】
【発明の効果】本発明により、簡素、かつコンパクトで
安価な装置により、迅速かつ確実に荷物の移送を行うこ
とが可能となる。本装置はシリンダ等を要さず、据え付
けに場所をとらないので、既存のコンベア等に簡便に取
り付けることができる。また、駆動用電動機も従来より
小型化されるので、動力費等の操業コストも低減するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1における移送装置を示す図であ
る。(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図2】 図1に示す移送装置の主カムと補助カムの回
転の時間推移を示す図である。
【図3】 図1に示す移送装置の駆動機構を示す構成図
である。
【図4】 図1に示す移送装置の駆動部品の構成を示す
側面から見た部分断面図である。
【図5】 主カムと補助カムとの円周部の最高高さ位置
の時間推移を示す図である。(a)は主カムと補助カムの
円周部の動きを示す図であり、(b)は主カムの円周部の
動きをを示す図であり、(c)は補助カムの円周部の動き
を示す図である。
【図6】 回転方向が1方向の場合に実施の形態1の移
送装置に用いることができる主カムと補助カムとを示す
図である。
【図7】 実施の形態2における移送装置を示す平面図
である。
【図8】 図7に示す移送装置のXカムとYカムの回転
の時間推移を示す図である。
【符号の説明】
1 主カム、2 補助カム、3 回転軸、4 移送装置
支持枠、5 ピン、6長孔、7 主カム回転中心、10
移送装置、11 長孔の中央部、12 主カム円周
部、13 主カム短径周部、14 補助カム円周部、1
5 補助カム短径周部、17 補助カム回転中心、18
長孔の第1端部、19 長孔の第2端部、20 コン
ベア、21 コンベアのローラ、22 コンベア支持
枠、25 コンベア移動ライン、26 移送ライン、3
1 電動機、32 駆動用スプロケットホイル、33
チェン、34 スプロケットホイル、35 チェンレー
ル、36 アイドラホイル、37 エンドホイル、38
センサー、39 主カム固定ねじ、40 チェンの移
動線、41 主カム、42 補助カム、46 受動当接

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷物を移送する移送装置であって、 前記荷物の移送方向に沿って互いに平行に配置された複
    数本の回転軸と、 前記各回転軸を回転駆動する駆動手段と、 前記各回転軸に固定され、回転中心からの距離が一定で
    ある円周部分、それより短い径の周部分である短径周
    部、および側面に設けられた駆動当接部を有する主カム
    と、 前記各回転軸に回転自在に保持され、回転中心からの径
    方向の距離が前記主カムの円周部の径と同一の円周部、
    それより短い径の周部分の短径周部、および前記駆動当
    接部の当接によって回転力が伝達される受動当接部を有
    する補助カムとを備えた移送装置。
  2. 【請求項2】 前記受動当接部は、第1受動当接部と第
    2受動当接部とを備え、前記第1受動当接部には前記主
    カムが順方向に回転する際に前記駆動当接部が当接して
    前記補助カムを順方向に回転駆動し、前記第2受動当接
    部には前記主カムが逆方向に回転する際に前記駆動当接
    部が当接して前記補助カムを逆方向に回転駆動する、請
    求項1に記載の移送装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動当接部が前記主カムに設けられ
    たピンであり、前記受動当接部が前記補助カムにあけら
    れた円弧状孔の端部である、請求項1または2に記載の
    移送装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段は、回転駆動力を発生する
    駆動源と、前記駆動源の駆動力を前記各回転軸に伝達す
    る駆動力伝達機構とを備える、請求項1〜3のいずれか
    に記載の移送装置。
  5. 【請求項5】 荷物を移送する移送装置であって、 前記荷物の移送方向に沿って互いに平行に配置された複
    数本の回転軸と、 前記各回転軸を回転駆動する駆動手段と、 前記各回転軸に間隔をあけて固定され、回転中心からの
    距離が一定である円周部およびそれより短い径の周部分
    である短径周部とを有する1対のカムと 前記荷物と最初に接触するカムが固定された回転軸を含
    む第1種回転軸群と、 前記第1種回転軸群に比して、遅れた位相かつ同じ速度
    で回転する第2種回転 軸群とを備える、 移送装置。
  6. 【請求項6】 前記移送装置はコンベアのなかに組み込
    まれ、前記円周部の最高高さ位置は、そのコンベアにお
    ける荷物の底部と接触して駆動させる部品の最高高さ位
    置を結ぶ移動ラインより高く、かつ前記短径周部の最高
    高さ位置は前記移動ラインより低い、請求項1〜のい
    ずれかに記載の移送装置。
  7. 【請求項7】 前記コンベアによる荷物の移動方向と、
    移送装置による荷物の移送方向とが交差する、請求項
    に記載の移送装置。
  8. 【請求項8】 前記移送装置は、前記コンベアの2本の
    レールの間に配置され、前記荷物を、前記コンベアによ
    る荷物の移動方向と交差させて前記レールの外に移送す
    る、請求項またはに記載の移送装置。
  9. 【請求項9】 前記主カムの短径周部を上方に向けて駆
    動手段を停止させるための、主カム回転位置センサーを
    さらに備えた請求項1〜のいずれかに記載の移送装
    置。
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