JP3369767B2 - エレベータ乗場の敷居 - Google Patents

エレベータ乗場の敷居

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JP3369767B2 JP31474294A JP31474294A JP3369767B2 JP 3369767 B2 JP3369767 B2 JP 3369767B2 JP 31474294 A JP31474294 A JP 31474294A JP 31474294 A JP31474294 A JP 31474294A JP 3369767 B2 JP3369767 B2 JP 3369767B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、エレベータ乗場の敷居
に関する。 【0002】 【従来の技術】図4は、従来のエレベータ乗場の一例を
示す正面図で、乗場戸が片引き2枚戸形の場合を示す。
また、図5は、図4のA−A断面拡大詳細図を示す。 【0003】図4及び図5において、ビルの壁7に設け
られたエレベータ乗場の開口部には、モルタル6を介し
て三方枠12が設置されている。この三方枠12の右側に
は、のりばボタンインジケータ20が立設され、こののり
ばボタンインジケータ20には、複数ののりばボタンが縦
に取り付けられている。 【0004】乗場床の先端には、詳細後述する敷居1が
横設され、この敷居1の下面には、詳細後述する複数の
ちり受け金具5Cが、後述するようにあらかじめ溶接で
固定されている。敷居1の上部には、前述した片引き2
枚戸形の乗場戸2A,2Bが立設され、これらの乗場戸
2A,2Bは、三方枠12の上部後方に横設された図示し
ないドアハンガを介して、図示しないレールに懸架され
ている。 【0005】図5において、乗り場床のビルの壁7から
昇降路20の方向に僅かに突き出た床持出し部7aの上部
に施工されたモルタル6の先端には、敷居1Aが先端の
一部を昇降路20に突き出して敷設されている。 【0006】この敷居1Aは、アルミニウム材から型押
しされた材料で製作されている。この敷居1Aには、上
面に対して敷居溝3Aと敷居溝3Bが左右に形成され、
これらの敷居溝3A,3Bには、乗場戸2A,2Bの下
端に垂設されたガイドシュー9が遊嵌している。また、
敷居溝3A,3Bの底部には、図6に示すように、長円
穴4が4箇所形成されている。 【0007】敷居1Aの左端には、左端が開口した略コ
字状の型溝14Aが押し出し型で形成されている。また、
敷居1Aの中央部には、下端が開口した型溝14Dが同じ
く押し出し型で形成され、敷居1Aの右端にも、下端が
開口した幅の狭い型溝14Cが形成されている。 【0008】このうち、左端の型溝14Aの左端には、敷
居1Aの部分平面図を示す図6に示すように、図5にお
いてL字形に形成された複数の耳金具1aが、型溝14A
に頭部を挿入されたボルトで固定されている。この耳金
具1aには、敷居1Aの上面と面一となる上部に対し
て、長円穴1bがあらかじめ形成されている。 【0009】敷居1Aの下面に設けられたちり受け金具
5は、 0.8mm程度の薄い軟鋼板から製作され、図5にお
いては直角不等辺三角形で、図5の図示しない右側面図
ではU字状に形成されている。これらのちり受け金具5
の上部右側には、円形の穴が形成され、図示しない右側
面図においては、両側に対して鉄筋片10が水平に紙面直
交方向に溶接され、各ちり受け金具5は、各鉄筋10を介
して敷居1Aに固定されている。 【0010】また、敷居1Aは、熱容量の小さい鉄筋10
を介して5個のちり受け金具5を固定することで、溶接
によって熱歪が発生したり、表面のアルマイト処理が
色しないように配慮されている。 【0011】このように構成されたエレベータ乗場の敷
居においては、モルタル6の床持出し部に対して、敷居
1Aを敷設する据付工事において、三方枠12の上部のモ
ルタル6の一部が敷居1Aに形成された敷居溝3A,3
Bに落下する場合があるので、この敷居溝3A,3Bに
入ったモルタル片を取り除くために、敷居1Aには、長
円穴4を形成し、この長円穴4の下部に対して、ちり受
け金具5が設けられている。図5において、符号8は、
敷居溝3A,3Bから落下したモルタル片を示す。 【0012】また、エレベータが稼動中においても、か
ごに乗り込む乗客の靴の底に付着した土などが敷居溝3
A,3Bに入ると、乗場戸2A,2Bが円滑に作動しな
くなるおそれがあるので、土や異物を案内溝3A,3B
からちり受け金具5を介して昇降路20に排出するために
も、ちり受け金具5は設置されている。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
構成されたエレベータ乗場の敷居においては、ちり受け
金具5の両側面に鉄筋10の片側を突き合わせ溶接する作
業と、この鉄筋10を敷居1Aに溶接する作業に時間がか
かるだけでなく、鉄筋10を敷居1Aの下面に溶接すると
きの熱で、敷居1Aの表面の被膜が僅かに変色するおそ
れがある。鉄筋10を1本とし、ちり受け金具5の上端に
貫通させると、鉄筋10の溶接角度が決まるので、溶接作
業は容易となるが、すると、鉄筋10のためにモルタル6
が通過しなくなるおそれがある。 【0014】そのため、鉄筋10には、熱容量を減らし
て、溶接による入熱を減らすために、直径が8mm程度
の材料を使用し、この鉄筋10の溶接部分も、型溝14Dと
案内溝3Bの間に形成された縦の骨の下面を避けて、型
溝14Dの開口部に隣接した図5において右側の下面に行
っている。 【0015】しかし、もし、鉄筋10のちり受け金具5に
対する溶接位置が図5において昇降路20の方向にずれる
と、鉄筋10の溶接位置が、型溝14Dと案内溝3Bの間の
縦骨の直下となって、敷居1Aの上面への熱伝達により
表面のアルマイト処理被膜が変色するおそれがある。 【0016】しかも、この鉄筋10のちり受け金具5への
溶接作業と、鉄筋10の敷居1Aへの溶接作業は、このエ
レベータが設置される建物の他の工事の日程のために制
約された限られた期間内に行わなければならない。そこ
で、本発明の目的は、敷居を変色させることなく、ちり
受け金具を容易に固定することのできるエレベータ乗場
の敷居を得ることである。 【0017】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、エレベータ乗場の床持出し部のモルタル上に敷設さ
れ下部にちり受け金具が固定されたエレベータ乗場の敷
居において、前記ちり受け金具は、昇降路に向って下降
する傾斜した底面を有し、かつ、このちり受け金具の上
辺部に、前記敷居に形成された型抜き穴に下側から嵌合
し折曲により前記型抜き穴の縁部に係止される一対の突
起部を立設したことを特徴とする。 【0018】 【0019】 【0020】 【作用】請求項1に記載のエレベータ乗場の敷居におい
ては、ちり受け金具は、溶接機で溶接することなく、突
起部を折曲させるだけで敷居に固定される 【0021】 【実施例】以下、本発明のエレベータ乗場の敷居の実施
を図面を参照して説明する。図1は、発明の第1の
実施例のエレベータ乗場の敷居を示す縦断面図で、従来
の技術で示した図5に対応する図、図2は、この実施例
のエレベータ乗場の敷居に組み込まれるちり受け金具の
斜視図とこのちり受け金具の組み込み方法を示す説明図
である。 【0022】図1及び図2において、従来の技術で示し
た図4及び図5と異なるところは、敷居とちり受け金具
の構造と組み立て方法である。すなわち、ちり受け金具
5は、図2の斜視図に示すように、底部5aの両側に形
成された折り曲げ部5bの中央部に対して、略L字形に
形成された突起部5cが対称的に形成されている、これ
らの突起部5cの左側には、僅かに上方に突き出た凸部
5dが同じく対称的に形成されている。 【0023】一方、敷居1に形成された型溝14Bの下端
に形成された開口部の右側には、図5で示した微小な凸
部は形成されていなくて、開口部の左側にも水平な凸部
はなく、垂直となっている。 【0024】このように敷居1とちり受け金具5が形成
されエレベータ乗場の敷居において、ちり受け金具5を
敷居1に組み込む場合には、ちり受け金具5の上部に突
設された一対の突起5cを敷居1の中央部に形成された
型溝14Bの下端の開口部から挿入した後、右方向に僅か
に移動させて、左側の凸部5dを敷居溝3Aの底部の下
方に形成された浅い凹部に挿入させる。 【0025】次に、ちり受け金具5の側面の外側から、
図2に示すようにドライバ15の先端を型溝14Bの上端に
挿入し、このドライバ15の先端の下面で突起5cの上端
を外側に図2に示すように折り曲げて、図1に示すよう
に型溝14Bの開口部の右側の裏面に押圧する。 【0026】すると、ちり受け金具5の上端面の左右端
は、敷居1の下面と僅かな間隙で対置するので、敷居1
の下面の凹部に嵌合した凸部5dによって、ちり受け金
具5は、図1において左方向に移動しない。したがっ
て、ちり受け金具5は、敷居1から脱落しない。 【0027】このように構成されたエレベータ乗場の敷
居においては、モルタル6によって床持出し部に敷設さ
れた後は、モルタル6によってちり受け金具5は下面と
両側面が支えられ、敷居1への取付のための溶接工程を
省くことができるので、例えば、 0.6mm厚の軟鋼板で製
作することもでき、突起5cの折り曲げによる敷居1へ
の固定を容易に行うことができる。 【0028】また、溶接工程を省くことができ、溶接機
の搬入・操作が不要となるので、作業が容易となり、ち
り受け金具5の取付位置は、このちり受け金具5に突設
された凸部5dが敷居1の案内溝3Aの裏面の凹部に嵌
合することで、位置決めされるので、位置決めのための
注意力は不要となる。 【0029】同様に、溶接工程を省くことができるの
で、溶接時の入熱による敷居1の表面のめっきの変色を
防ぐことができ、意匠面の低下を防ぐことができる。な
お、上記実施例において、凸部5dの側面から見た形状
を、図2に示した凸部5dの上面に更に凸部を形成し、
この左右の凸部を敷居1に形成された長円穴4の端部に
それぞれ嵌合させることで、ちり受け金具5の図1にお
いて紙面直交方向の移動を防ぐようにしてもよい。 【0030】次に図3(a)は、発明のエレベータ乗
場の敷居の第2の実施例を示す部分斜視説明図で、ちり
受け金具の構成が図2と異なる。すなわち、図3(a)
に示すちり受け金具5Aには、上端の両側に対して、外
側に水平に凸部5eが折曲形成されている。この凸部5
eには、ボルト穴5e1がそれぞれ設けられている。 【0031】このようにちり受け金具5Aが形成された
エレベータ乗場の敷居においては、敷居1の型溝14Bに
一対のボルト17の頭部を挿入した後、これらのボルト17
の軸部に対して、ちり受け金具5Aの両側に突設された
凸部5eのボルト穴5e1を嵌合させた後、ナット18で
締め付ける。 【0032】また、図3(b)は、発明のエレベータ
乗場の敷居の第3の実施例を示す部分斜視説明図で、図
3(a)に対応する図である。図3(b)においては、
ちり受け金具5Bの底部の中央部に対して貫通穴が形成
され、この貫通穴には、軸部にテ−パが形成されたナイ
ロン製の押え19の軸部が上方から挿入されている。この
押え19が挿入されたちり受け金具5Bは、押え19頭部
が型溝14Bの下端の開口部に圧入されることで、敷居1
の底面に固定される。 【0033】この場合には、ちり受け金具5Bを敷居1
に固定する作業に工具が要らないので、取付作業が更に
容易となる。なお、押え19の材料には硬質ゴムを用いて
もよい。 【0034】 【発明の効果】以上、請求項1に記載の発明によれば、
エレベータ乗場の床持出し部のモルタル上に敷設され下
部にちり受け金具が固定されたエレベータ乗場の敷居に
おいて、前記ちり受け金具は、昇降路に向って下降する
傾斜した底面を有し、かつ、このちり受け金具の上辺部
に、前記敷居に形成された型抜き穴に下側から嵌合し折
曲により前記型抜き穴の縁部に係止される一対の突起部
立設することで、ちり受け金具を溶接機で溶接するこ
となく、突起部を折曲させるだけで敷居に固定したの
で、敷居を変色させることなく、ちり受け金具を容易に
固定することのできるエレベータ乗場の敷居を得ること
ができる。また、ちり受け金具に受けられたちりは自動
的に昇降路側へ排出されるのでちり受け金具から人為的
にちりを排出する作業を要しない。 【0035】 【0036】
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のエレベータ乗場の敷居の第1の実施例
を示す縦断面図。 【図2】本発明の第1の実施例のエレベータ乗場の敷居
の作用を示す部分斜視図。 【図3】(a)は、本発明のエレベータ乗場の敷居の
2の実施例を示す部分斜視図。(b)は、本発明のエレ
ベータ乗場の敷居の第3の実施例を示す部分斜視図。 【図4】従来のエレベータ乗場の敷居が敷設されたエレ
ベータ乗場を示す正面図。 【図5】図4のA−A断面拡大詳細図。 【図6】図5の部分平面図。 【符号の説明】 1,1A…敷居、2A,2B…乗場戸、3A,3B…敷
居溝、4…長円穴、5,5A,5B,5C…ちり受け金
具、5c…突起部、5d,5e…凸部,6…モルタル、
7…壁、8…塵埃、9…ガイドシュー、14A,14B,14
C…型溝、17…ボルト、19…押え。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 エレベータ乗場の床持出し部のモルタル
    に敷設され下部にちり受け金具が固定されたエレベー
    タ乗場の敷居において、前記ちり受け金具は、昇降路に
    向って下降する傾斜した底面を有し、かつ、このちり受
    け金具の上辺部に、前記敷居に形成された型抜き穴に下
    側から嵌合し折曲により前記型抜き穴の縁部に係止され
    る一対の突起部を立設したことを特徴とするエレベータ
    乗場の敷居。
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