JP3369440B2 - 換気床パネルとこれを用いた換気構造 - Google Patents
換気床パネルとこれを用いた換気構造Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、換気床パネルと
これを用いた換気構造に関するものである。さらに詳し
くは、この発明は、2階居室とその床部直下に位置する
天井裏空間とを支障なく、しかも施工容易に連通させる
ことのできる、新しい換気床パネルとこれを用いた換気
構造に関するものである。
これを用いた換気構造に関するものである。さらに詳し
くは、この発明は、2階居室とその床部直下に位置する
天井裏空間とを支障なく、しかも施工容易に連通させる
ことのできる、新しい換気床パネルとこれを用いた換気
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、家屋には、躯体の耐久性を高
め、また、クリーンで快適な換気空間が形成されるよう
に、各種の換気構造が採用されてきている。近年、冷暖
房時の熱損失を低減させ、冷暖房効率を高めることので
きる、いわゆる高気密・省エネ構造の住宅が普及し始め
ており、このような気密住宅では、特に換気構造の充実
が求められている。
め、また、クリーンで快適な換気空間が形成されるよう
に、各種の換気構造が採用されてきている。近年、冷暖
房時の熱損失を低減させ、冷暖房効率を高めることので
きる、いわゆる高気密・省エネ構造の住宅が普及し始め
ており、このような気密住宅では、特に換気構造の充実
が求められている。
【0003】より高性能の換気システムとして、たとえ
ば、家屋1階の天井裏空間にファンを設置し、居室から
放出される排気をこの天井裏空間に導き、ファンにより
強制的に外部に排出するものが考えられる。この換気シ
ステムでは、1階居室及び2階居室と天井裏空間とを連
通させる。
ば、家屋1階の天井裏空間にファンを設置し、居室から
放出される排気をこの天井裏空間に導き、ファンにより
強制的に外部に排出するものが考えられる。この換気シ
ステムでは、1階居室及び2階居室と天井裏空間とを連
通させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記換
気システムの場合、1階居室についてはその天井部に換
気口を形成しさえすれば天井裏空間と容易に連通する
が、2階居室と1階天井裏空間との連通には幾つか解決
しなければならない問題がある。この問題は、2階居室
の床部が、たとえば図4に示したような床パネル(1)
により形成される場合に特に顕在化される。
気システムの場合、1階居室についてはその天井部に換
気口を形成しさえすれば天井裏空間と容易に連通する
が、2階居室と1階天井裏空間との連通には幾つか解決
しなければならない問題がある。この問題は、2階居室
の床部が、たとえば図4に示したような床パネル(1)
により形成される場合に特に顕在化される。
【0005】家屋1階の天井裏空間は、この床パネル
(1)の直下に形成されるが、2階居室をこの天井裏空
間と連通させるためには、床パネル(1)に天井裏空間
に通ずる換気経路を形成しなければならない。床パネル
(1)は、一般に、相対向する二組の第1の辺(2)
(2)及び第2の辺(3)(3)を有する上部面材
(4)及び下部面材(5)が、複数の根太(6)の上下
にそれぞれ配設固定されて形成される。根太(6)は、
図4に示したように、上部面材(4)の第1の辺(2)
側の両端縁部下部及びその相互間に配置され、第1の辺
(2)方向に延びる部材である。この床パネル(1)に
おいて換気経路は、上部面材(2)及び下部面材(3)
を切り欠いて換気口(7)を形成することにより形成さ
れる。
(1)の直下に形成されるが、2階居室をこの天井裏空
間と連通させるためには、床パネル(1)に天井裏空間
に通ずる換気経路を形成しなければならない。床パネル
(1)は、一般に、相対向する二組の第1の辺(2)
(2)及び第2の辺(3)(3)を有する上部面材
(4)及び下部面材(5)が、複数の根太(6)の上下
にそれぞれ配設固定されて形成される。根太(6)は、
図4に示したように、上部面材(4)の第1の辺(2)
側の両端縁部下部及びその相互間に配置され、第1の辺
(2)方向に延びる部材である。この床パネル(1)に
おいて換気経路は、上部面材(2)及び下部面材(3)
を切り欠いて換気口(7)を形成することにより形成さ
れる。
【0006】だが、この換気口(7)の形成は、間取り
によっては床面上に配置される家具等の配置位置を制限
し、同時に、模様替えの自由を制約する。また、換気口
(7)には、ガラリ(8)等を装着し、床パネル(1)
内に物が落下しないように配慮を加える必要がある。さ
らには、換気口(7)は、パネル等の内壁体(9)の設
置により区画形成される室内に臨まなければならないた
め、換気口(7)を形成するための上部面材(4)の切
欠加工は、上部面材(4)の上に配置施工される床仕上
げ材の施工後にしか行うことができない。このように、
床パネル(1)への換気口(7)の形成は、施工工程に
も制約を課す。
によっては床面上に配置される家具等の配置位置を制限
し、同時に、模様替えの自由を制約する。また、換気口
(7)には、ガラリ(8)等を装着し、床パネル(1)
内に物が落下しないように配慮を加える必要がある。さ
らには、換気口(7)は、パネル等の内壁体(9)の設
置により区画形成される室内に臨まなければならないた
め、換気口(7)を形成するための上部面材(4)の切
欠加工は、上部面材(4)の上に配置施工される床仕上
げ材の施工後にしか行うことができない。このように、
床パネル(1)への換気口(7)の形成は、施工工程に
も制約を課す。
【0007】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであり、上記換気システムの問題点を解消
し、2階居室とその床部直下に位置する天井裏空間とを
支障なく、しかも施工容易に連通させることのできる換
気床パネルとこれを用いた換気構造を提供することを目
的としている。
されたものであり、上記換気システムの問題点を解消
し、2階居室とその床部直下に位置する天井裏空間とを
支障なく、しかも施工容易に連通させることのできる換
気床パネルとこれを用いた換気構造を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、相対向する二組の第1の辺及び
第2の辺を有する上部面材及び下部面材と、これら上部
面材と下部面材との間に少なくとも第1の辺側の両端縁
部に1本ずつ配置され、第1の辺の長さ方向に延びる複
数本の根太とを備え、下部面材は根太の下に配設され、
上部面材は、第1の辺が根太の長さより短く、受材を介
して根太の上に配設され、前記受材は、上部面材の第2
の辺方向の長さを有し、上部面材と根太との間に間隔を
あけて複数設けられている換気床パネルであって、この
換気床パネルは、上部面材の第2の辺の端縁側に第1の
隙間を、上部面材と受材との間に第2の隙間をそれぞれ
有し、第1の隙間から第2の隙間へ、さらに外部へと抜
ける換気経路が形成されていることを特徴とする換気床
パネル(請求項1)を提供する。
を解決するものとして、相対向する二組の第1の辺及び
第2の辺を有する上部面材及び下部面材と、これら上部
面材と下部面材との間に少なくとも第1の辺側の両端縁
部に1本ずつ配置され、第1の辺の長さ方向に延びる複
数本の根太とを備え、下部面材は根太の下に配設され、
上部面材は、第1の辺が根太の長さより短く、受材を介
して根太の上に配設され、前記受材は、上部面材の第2
の辺方向の長さを有し、上部面材と根太との間に間隔を
あけて複数設けられている換気床パネルであって、この
換気床パネルは、上部面材の第2の辺の端縁側に第1の
隙間を、上部面材と受材との間に第2の隙間をそれぞれ
有し、第1の隙間から第2の隙間へ、さらに外部へと抜
ける換気経路が形成されていることを特徴とする換気床
パネル(請求項1)を提供する。
【0009】またこの発明は、請求項1記載の換気床パ
ネルを用いた換気構造を提供する。すなわち、請求項1
記載の換気床パネルの複数枚が、その第1の辺側の端縁
間に目地部を介在させて並置され、敷設されて2階居室
の床部が形成され、前記目地部はその下部が開放され、
床部直下の天井裏空間に連通し、内部空間を備えた内壁
体が、前記換気床パネルの第1の隙間又は第2の隙間の
少なくともいずれか一方又は両方と前記内部空間が連通
するように立設されるとともに、内壁体には、これによ
り区画形成する室内側に換気口が形成され、この換気口
を前記内部空間に連通させ、内壁体の換気口及び内部空
間、そして換気床パネルに形成された換気経路から目地
部下部を通じて2階居室が、換気床パネル直下に位置す
る天井裏空間に連通していることを特徴とする換気構造
(請求項2)を提供する。
ネルを用いた換気構造を提供する。すなわち、請求項1
記載の換気床パネルの複数枚が、その第1の辺側の端縁
間に目地部を介在させて並置され、敷設されて2階居室
の床部が形成され、前記目地部はその下部が開放され、
床部直下の天井裏空間に連通し、内部空間を備えた内壁
体が、前記換気床パネルの第1の隙間又は第2の隙間の
少なくともいずれか一方又は両方と前記内部空間が連通
するように立設されるとともに、内壁体には、これによ
り区画形成する室内側に換気口が形成され、この換気口
を前記内部空間に連通させ、内壁体の換気口及び内部空
間、そして換気床パネルに形成された換気経路から目地
部下部を通じて2階居室が、換気床パネル直下に位置す
る天井裏空間に連通していることを特徴とする換気構造
(請求項2)を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿ってこの発明の換
気床パネルとこれを用いた換気構造についてさらに詳し
く説明する。図1は、この発明の換気床パネルの説明に
先立ち、その理解を容易とするための換気床パネルの参
考例を示した斜視図である。この図1に示した換気床パ
ネル(10)では、切欠(11)を、上部面材(4)の
第2の辺(3)側の端縁に一定ピッチで複数形成し、配
設された全ての根太(6)に幅方向に貫通する開口(1
2)を、同じく一定ピッチで複数形成している。下部面
材(5)には、その表裏に貫通する貫通口が形成されて
いないものが採用されているが、これは、貫通口が形成
されたものとしても構わない。
気床パネルとこれを用いた換気構造についてさらに詳し
く説明する。図1は、この発明の換気床パネルの説明に
先立ち、その理解を容易とするための換気床パネルの参
考例を示した斜視図である。この図1に示した換気床パ
ネル(10)では、切欠(11)を、上部面材(4)の
第2の辺(3)側の端縁に一定ピッチで複数形成し、配
設された全ての根太(6)に幅方向に貫通する開口(1
2)を、同じく一定ピッチで複数形成している。下部面
材(5)には、その表裏に貫通する貫通口が形成されて
いないものが採用されているが、これは、貫通口が形成
されたものとしても構わない。
【0011】このような換気床パネル(10)では、換
気経路は、上部面材(4)の切欠(11)及び上部面材
(4)の一方の第1の辺(2)の端縁部下部に配置され
た根太(6)に形成された開口(12)から上部面材
(4)の他方の第1の辺(2)の端縁部下部に配置され
た根太(6)に形成された開口(12)を通じて外部へ
抜けるように形成される。下部面材(5)に貫通口が形
成される場合には、換気経路は、その貫通口を通じて外
部に抜けるようにも形成される。
気経路は、上部面材(4)の切欠(11)及び上部面材
(4)の一方の第1の辺(2)の端縁部下部に配置され
た根太(6)に形成された開口(12)から上部面材
(4)の他方の第1の辺(2)の端縁部下部に配置され
た根太(6)に形成された開口(12)を通じて外部へ
抜けるように形成される。下部面材(5)に貫通口が形
成される場合には、換気経路は、その貫通口を通じて外
部に抜けるようにも形成される。
【0012】図2は、図1に示した換気床パネルを用い
た換気構造を示した斜視図である。この図2に示した換
気構造では、2階居室の床部は、図1に示した換気床パ
ネル(10)が複数枚並置され、敷設されて形成され
る。内部空間(14)を備えた内壁体(9)は、床部を
形成するこれら換気床パネル(10)の切欠(11)又
は開口(12)の少なくともいずれか一方又は両方と内
部空間(14)が連通するように立設される。そして、
内壁体(9)には、これにより区画形成する室内側に内
部空間(14)に連通する換気口(15)が形成され
る。
た換気構造を示した斜視図である。この図2に示した換
気構造では、2階居室の床部は、図1に示した換気床パ
ネル(10)が複数枚並置され、敷設されて形成され
る。内部空間(14)を備えた内壁体(9)は、床部を
形成するこれら換気床パネル(10)の切欠(11)又
は開口(12)の少なくともいずれか一方又は両方と内
部空間(14)が連通するように立設される。そして、
内壁体(9)には、これにより区画形成する室内側に内
部空間(14)に連通する換気口(15)が形成され
る。
【0013】図1に示した換気床パネル(10)では、
換気経路は、上部面材(4)の一方の第1の辺(2)の
端縁部下部に配置された根太(6)の開口(12)から
抜けるように形成されているため、図2に示した換気構
造では、並置された換気床パネル(10)の第1の辺
(2)側の端縁間に目地部(16)を介在させる。目地
部(16)は、通常、その下部が開放されており、床部
直下の天井裏空間に連通する。2階居室は、内壁体
(9)の換気口(15)及び内部空間(14)、そして
換気床パネル(10)に形成された換気経路から目地部
(16)を通じて換気床パネル(10)直下の天井裏空
間に連通する。
換気経路は、上部面材(4)の一方の第1の辺(2)の
端縁部下部に配置された根太(6)の開口(12)から
抜けるように形成されているため、図2に示した換気構
造では、並置された換気床パネル(10)の第1の辺
(2)側の端縁間に目地部(16)を介在させる。目地
部(16)は、通常、その下部が開放されており、床部
直下の天井裏空間に連通する。2階居室は、内壁体
(9)の換気口(15)及び内部空間(14)、そして
換気床パネル(10)に形成された換気経路から目地部
(16)を通じて換気床パネル(10)直下の天井裏空
間に連通する。
【0014】この図2に示した換気構造では、家具等の
配置への制約が軽減され、床仕上げ材の設置にともなう
施工上の制約が解消される。また、換気口(15)に関
し、落下物の考慮が不要となる。2階居室と床部直下の
天井裏空間とは支障なく、しかも施工容易に連通する。
その上、内壁体(9)に形成する換気口(15)の位置
を任意とすることができ、内壁体(9)施工後の形成を
も可能とする。
配置への制約が軽減され、床仕上げ材の設置にともなう
施工上の制約が解消される。また、換気口(15)に関
し、落下物の考慮が不要となる。2階居室と床部直下の
天井裏空間とは支障なく、しかも施工容易に連通する。
その上、内壁体(9)に形成する換気口(15)の位置
を任意とすることができ、内壁体(9)施工後の形成を
も可能とする。
【0015】図3は、この発明の換気床パネルの一実施
形態を示した斜視図である。この発明の換気床パネル
(10)は、相対向する二組の第1の辺(2)(2)及
び第2の辺(3)(3)を有する上部面材(4)及び下
部面材(5)と、これら上部面材(4)と下部面材
(5)との間に少なくとも第1の辺(2)(2)側の両
端縁部に1本ずつ配置され、第1の辺(2)の長さ方向
に延びる複数本の根太(6)とを備えている。下部面材
(5)は根太(6)の下に配設されている。この下部面
材(5)については、図1に示した下部面材(5)と同
様に、その表裏に貫通する貫通口が形成されていても、
いなくてもどちらでも構わない。
形態を示した斜視図である。この発明の換気床パネル
(10)は、相対向する二組の第1の辺(2)(2)及
び第2の辺(3)(3)を有する上部面材(4)及び下
部面材(5)と、これら上部面材(4)と下部面材
(5)との間に少なくとも第1の辺(2)(2)側の両
端縁部に1本ずつ配置され、第1の辺(2)の長さ方向
に延びる複数本の根太(6)とを備えている。下部面材
(5)は根太(6)の下に配設されている。この下部面
材(5)については、図1に示した下部面材(5)と同
様に、その表裏に貫通する貫通口が形成されていても、
いなくてもどちらでも構わない。
【0016】一方、上部面材(4)は、第1の辺(2)
(2)が根太(6)の長さより短く、受材(17)を介
して根太(6)の上に配設されている。受材(17)
は、上部面材(4)の第2の辺(3)方向の長さを有
し、図3に示したように、上部面材(4)と根太(6)
との間に間隔をあけて複数設けられている。たとえばこ
の図3に示したように、受材(17)は、上部面材
(4)の第2の辺(3)側の両端縁部下部とその間に所
定間隔で互いに平行となるように配置することができ
る。そして、この発明の換気床パネル(10)には、上
部面材(4)の第2の辺(3)の端縁側に第1の隙間
(18)を、上部面材(4)と受材(17)との間に第
2の隙間(19)をそれぞれ有し、これら第1の隙間
(18)から第2の隙間(19)へ、さらに外部へと抜
ける換気経路が形成されている。
(2)が根太(6)の長さより短く、受材(17)を介
して根太(6)の上に配設されている。受材(17)
は、上部面材(4)の第2の辺(3)方向の長さを有
し、図3に示したように、上部面材(4)と根太(6)
との間に間隔をあけて複数設けられている。たとえばこ
の図3に示したように、受材(17)は、上部面材
(4)の第2の辺(3)側の両端縁部下部とその間に所
定間隔で互いに平行となるように配置することができ
る。そして、この発明の換気床パネル(10)には、上
部面材(4)の第2の辺(3)の端縁側に第1の隙間
(18)を、上部面材(4)と受材(17)との間に第
2の隙間(19)をそれぞれ有し、これら第1の隙間
(18)から第2の隙間(19)へ、さらに外部へと抜
ける換気経路が形成されている。
【0017】以上の構成を有するこの発明の換気床パネ
ル(10)では、図1に示した換気床パネル(10)に
おける切欠(11)を第1の隙間(18)で、また、開
口(12)を第2の隙間(19)で代用しており、換気
経路の形成が容易となっている。すなわち、切欠(1
1)の形成のために上部面材(4)を切欠加工する必要
がなく、第1の隙間(18)は、上部面材(4)の根太
(6)上への配置位置によって自ずと形成され、上部面
材(4)の一方の第2の辺(3)側の一端縁を根太
(6)の一端縁に揃えて配置し、固定することで、他方
の第2の辺(3)側の端縁に形成される。この第1の隙
間(18)は、上部面材(4)を根太(6)の長さ以内
に配置することで、上面部材(4)の第2の辺(3)
(3)の両端縁側に形成することができる。このよう
に、この発明の換気床パネル(10)は、図1に示した
換気床パネル(10)に比べ、上部面材(4)への換気
経路形成のための特別な加工が不要となっている。
ル(10)では、図1に示した換気床パネル(10)に
おける切欠(11)を第1の隙間(18)で、また、開
口(12)を第2の隙間(19)で代用しており、換気
経路の形成が容易となっている。すなわち、切欠(1
1)の形成のために上部面材(4)を切欠加工する必要
がなく、第1の隙間(18)は、上部面材(4)の根太
(6)上への配置位置によって自ずと形成され、上部面
材(4)の一方の第2の辺(3)側の一端縁を根太
(6)の一端縁に揃えて配置し、固定することで、他方
の第2の辺(3)側の端縁に形成される。この第1の隙
間(18)は、上部面材(4)を根太(6)の長さ以内
に配置することで、上面部材(4)の第2の辺(3)
(3)の両端縁側に形成することができる。このよう
に、この発明の換気床パネル(10)は、図1に示した
換気床パネル(10)に比べ、上部面材(4)への換気
経路形成のための特別な加工が不要となっている。
【0018】第2の隙間(19)についても同様で、各
根太(6)に開口(12)を形成する図1に示した換気
床パネル(10)に比べ、第2の隙間(19)が容易に
形成される。つまり、第2の隙間(19)は、上部面材
(4)と根太(6)との間に受材(17)を介在させる
ことで自ずと形成される。図1に示した換気床パネル
(10)には必要とされる開口(12)を形成するため
の特別な加工も不要となっている。このように、この発
明の換気床パネル(10)は、図1に参考例として示し
た換気床パネル(10)よりも作製容易となっている。
根太(6)に開口(12)を形成する図1に示した換気
床パネル(10)に比べ、第2の隙間(19)が容易に
形成される。つまり、第2の隙間(19)は、上部面材
(4)と根太(6)との間に受材(17)を介在させる
ことで自ずと形成される。図1に示した換気床パネル
(10)には必要とされる開口(12)を形成するため
の特別な加工も不要となっている。このように、この発
明の換気床パネル(10)は、図1に参考例として示し
た換気床パネル(10)よりも作製容易となっている。
【0019】この発明の換気床パネル(10)を用いた
換気構造は、図2に示した換気構造と同様にして形成さ
れる。すなわち、図3に示した換気床パネル(10)の
複数枚が、その第1の辺(2)側の端縁間に目地部(1
6)を介在させて並置され、敷設されて2階居室の床部
が形成され、目地部(16)はその下部が開放されてお
り、床部直下の天井裏空間に連通している。内壁体
(9)は内部空間(14)を備え、換気床パネル(1
0)の第1の隙間(18)又は第2の隙間(19)の少
なくともいずれか一方又は両方と内部空間(14)が連
通するように立設される。また、内壁体(9)には、こ
れにより区画形成する室内側に換気口(15)が形成さ
れ、この換気口(15)を内部空間(14)に連通さ
せ、内壁体(9)の換気口(15)及び内部空間(1
4)、そして換気床パネル(10)に形成された換気経
路から目地部(6)の下部を通じて2階居室が、換気床
パネル(10)の直下に位置する天井裏空間に連通す
る。
換気構造は、図2に示した換気構造と同様にして形成さ
れる。すなわち、図3に示した換気床パネル(10)の
複数枚が、その第1の辺(2)側の端縁間に目地部(1
6)を介在させて並置され、敷設されて2階居室の床部
が形成され、目地部(16)はその下部が開放されてお
り、床部直下の天井裏空間に連通している。内壁体
(9)は内部空間(14)を備え、換気床パネル(1
0)の第1の隙間(18)又は第2の隙間(19)の少
なくともいずれか一方又は両方と内部空間(14)が連
通するように立設される。また、内壁体(9)には、こ
れにより区画形成する室内側に換気口(15)が形成さ
れ、この換気口(15)を内部空間(14)に連通さ
せ、内壁体(9)の換気口(15)及び内部空間(1
4)、そして換気床パネル(10)に形成された換気経
路から目地部(6)の下部を通じて2階居室が、換気床
パネル(10)の直下に位置する天井裏空間に連通す
る。
【0020】したがって、この発明の換気構造もまた図
2に示した換気構造と同様に、家具等の配置への制約が
軽減され、床仕上げ材の設置にともなう施工上の制約が
解消される。また、換気口(15)に関し、落下物の考
慮が不要となる。2階居室と床部直下の天井裏空間とは
支障なく、しかも施工容易に連通する。その上、内壁体
(9)に形成する換気口(15)の位置を任意とするこ
とができ、内壁体(9)施工後の形成をも可能とする。
2に示した換気構造と同様に、家具等の配置への制約が
軽減され、床仕上げ材の設置にともなう施工上の制約が
解消される。また、換気口(15)に関し、落下物の考
慮が不要となる。2階居室と床部直下の天井裏空間とは
支障なく、しかも施工容易に連通する。その上、内壁体
(9)に形成する換気口(15)の位置を任意とするこ
とができ、内壁体(9)施工後の形成をも可能とする。
【0021】もちろんこの発明は、以上の実施形態によ
って限定されるものではない。上部及び下部面材、根太
及び受材の形状及び構造等の細部については様々な態様
が可能であることは言うまでもない。
って限定されるものではない。上部及び下部面材、根太
及び受材の形状及び構造等の細部については様々な態様
が可能であることは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、2階居室とその床部直下に位置する天井裏空間と
を支障なく、しかも施工容易に連通させることができ、
たとえば、家屋1階の天井裏空間にファンを設置し、居
室から放出される排気をこの天井裏空間に導き、ファン
により強制的に外部に排出する換気システムの実用化に
寄与する。
って、2階居室とその床部直下に位置する天井裏空間と
を支障なく、しかも施工容易に連通させることができ、
たとえば、家屋1階の天井裏空間にファンを設置し、居
室から放出される排気をこの天井裏空間に導き、ファン
により強制的に外部に排出する換気システムの実用化に
寄与する。
【図1】この発明の換気床パネルの説明に先立ち、その
理解を容易とするための換気床パネルの参考例を示した
斜視図である。
理解を容易とするための換気床パネルの参考例を示した
斜視図である。
【図2】図1に示した換気床パネルを用いた換気構造を
示した斜視図である。
示した斜視図である。
【図3】この発明の換気床パネルの一実施形態を示した
斜視図である。
斜視図である。
【図4】換気システムで考えられる床パネルを用いた換
気構造を示した斜視図である。
気構造を示した斜視図である。
1 床パネル
2 第1の辺
3 第2の辺
4 上部面材
5 下部面材
6 根太
7 換気口
8 ガラリ
9 内壁体
10 換気床パネル
11 切欠
12 開口
14 内部空間
15 換気口
16 目地部
17 受材
18 第1の隙間
19 第2の隙間
Claims (2)
- 【請求項1】 相対向する二組の第1の辺及び第2の辺
を有する上部面材及び下部面材と、これら上部面材と下
部面材との間に少なくとも第1の辺側の両端縁部に1本
ずつ配置され、第1の辺の長さ方向に延びる複数本の根
太とを備え、下部面材は根太の下に配設され、上部面材
は、第1の辺が根太の長さより短く、受材を介して根太
の上に配設され、前記受材は、上部面材の第2の辺方向
の長さを有し、上部面材と根太との間に間隔をあけて複
数設けられている換気床パネルであって、この換気床パ
ネルは、上部面材の第2の辺の端縁側に第1の隙間を、
上部面材と受材との間に第2の隙間をそれぞれ有し、第
1の隙間から第2の隙間へ、さらに外部へと抜ける換気
経路が形成されていることを特徴とする換気床パネル。 - 【請求項2】 請求項1記載の換気床パネルの複数枚
が、その第1の辺側の端縁間に目地部を介在させて並置
され、敷設されて2階居室の床部が形成され、前記目地
部はその下部が開放され、床部直下の天井裏空間に連通
し、内部空間を備えた内壁体が、前記換気床パネルの第
1の隙間又は第2の隙間の少なくともいずれか一方又は
両方と前記内部空間が連通するように立設されるととも
に、内壁体には、これにより区画形成する室内側に換気
口が形成され、この換気口を前記内部空間に連通させ、
内壁体の換気口及び内部空間、そして換気床パネルに形
成された換気経路から目地部下部を通じて2階居室が、
換気床パネル直下に位置する天井裏空間に連通している
ことを特徴とする換気構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20058797A JP3369440B2 (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 換気床パネルとこれを用いた換気構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20058797A JP3369440B2 (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 換気床パネルとこれを用いた換気構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1144011A JPH1144011A (ja) | 1999-02-16 |
JP3369440B2 true JP3369440B2 (ja) | 2003-01-20 |
Family
ID=16426835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20058797A Expired - Fee Related JP3369440B2 (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 換気床パネルとこれを用いた換気構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3369440B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10137897A1 (de) | 2001-08-02 | 2003-02-20 | Emitec Emissionstechnologie | Kontraktionsbegrenzer für einen Wabenkörper |
US8615945B2 (en) | 2010-08-24 | 2013-12-31 | James Walker | Ventilated structural panels and method of construction with ventilated structural panels |
US9050766B2 (en) | 2013-03-01 | 2015-06-09 | James Walker | Variations and methods of producing ventilated structural panels |
US8490355B2 (en) | 2010-08-24 | 2013-07-23 | James Walker | Ventilated structural panels and method of construction with ventilated structural panels |
US8534018B2 (en) | 2010-08-24 | 2013-09-17 | James Walker | Ventilated structural panels and method of construction with ventilated structural panels |
US9604428B2 (en) | 2010-08-24 | 2017-03-28 | James Walker | Ventilated structural panels and method of construction with ventilated structural panels |
US9091049B2 (en) | 2010-08-24 | 2015-07-28 | James Walker | Ventilated structural panels and method of construction with ventilated structural panels |
JP6324820B2 (ja) * | 2014-06-11 | 2018-05-16 | トヨタホーム株式会社 | 陸屋根の小屋裏換気構造 |
EP3814584A4 (en) * | 2018-06-12 | 2022-07-27 | Intelligent City Inc. | PANEL SYSTEM FOR MODULAR BUILDING CONSTRUCTION |
-
1997
- 1997-07-25 JP JP20058797A patent/JP3369440B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1144011A (ja) | 1999-02-16 |
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