JP3368258B2 - 建築用荷上げ装置 - Google Patents

建築用荷上げ装置

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JP3368258B2
JP3368258B2 JP2000228178A JP2000228178A JP3368258B2 JP 3368258 B2 JP3368258 B2 JP 3368258B2 JP 2000228178 A JP2000228178 A JP 2000228178A JP 2000228178 A JP2000228178 A JP 2000228178A JP 3368258 B2 JP3368258 B2 JP 3368258B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築中の建物の各
階に建築資材を搬入するために使用される建築用荷上げ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ビル等の建築工事においては、種々の作
業の便宜のために、各階フロア(スラブなどと呼ばれる
部分)のいずれかの位置に、平面形状が長方形をした荷
上げ用の開口が形成される。建物内の各階でコンクリー
トの打設作業等に使用する建築資材、たとえばベニヤ板
や桟木、鋼管などを、その開口を利用しながら下層階か
ら上層階へと荷上げする(つまり運び上げる)のであ
る。なお、フロアに形成されたそのような開口は、工事
が終了したとき、コンクリート製の蓋や適宜に使用され
る接着剤、モルタル等によって塞がれる。
【0003】上記のようにフロアの開口を利用して建築
資材を荷上げする作業は、従来、一般には作業員間の力
仕事によって行われていた。下の階にいる作業員が、そ
の階の上部にある開口を通して上の階の作業員に向けて
建築資材を差し出し、上の階の作業員がそれを受け取っ
て引き上げるのである。各資材が軽くはないうえ、相当
の数に達することから、その作業はかなりの重労働であ
った。
【0004】そこで、そのような作業の省力化を図るべ
く、近年、下層・上層のフロア間で建築資材の荷上げを
機械力で行わせる装置がいくつか提案されている。たと
えば特開平6−135665号公報に記載の建築資材用
揚重リフトは、建築中の建物の各階フロアに形成された
開口を上下に通るように防護本体と呼ばれる壁が立てら
れ、それらに囲まれた空間内で、建築資材を載せた自走
台車が昇降する構造のものである。その昇降のために
は、防護本体に囲まれた内側に上下に沿って昇降ラック
が配置されるとともに、自走台車には、昇降ラックと噛
み合って回転する昇降駆動手段が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、荷上げのため
の従来の装置はいずれも構成が大がかりで、設備コスト
がかさむとともに、建築現場への搬入や組立が容易でな
いものであった。たとえば上記公報に記載されている建
築資材用揚重リフトは、イ ) 自走台車を昇降させるためのラックには、相当の強
度と、形状・寸法および取付け位置に関するかなりの精
度が必要で、そのために設備コストがかさむほか、ラッ
クを防護本体に組み付けるうえでもかなりの時間と費用
がかかる、ロ ) ラックの位置についての精度を確保するためには、
ラックを取り付ける防護本体にも十分な剛性が求められ
るので、防護本体そのものが大がかりな重量物となり、
コスト面および搬入・組立等の作業性の面で不利を招
く、ハ ) 建築資材を載せる自走台車のそれぞれに、上記の昇
降ラックに噛み合うピニオンギヤ等とそれを回転駆動す
る昇降駆動手段とを搭載する必要があるので、当該台車
にも高いコストがかかることになる。
【0006】請求項の発明は、このような課題を解決し
ようとするもので、構成が簡素であって設備コストが低
いうえ、建築現場への搬入や組立、さらには建築の終了
後に解体して他の建築現場へ運ぶことが容易に行える建
築用荷上げ装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の建築用
荷上げ装置は、建築中の建物の各階フロアに形成された
開口を通して建築資材を運び上げる建築用荷上げ装置で
あるが、 ・ 輪郭が箱形をしていて、上記の開口を通るよう鉛直
に立つとともに内側に連続空間を有するフレームが、同
一の形状・寸法をもつ複数のフレーム片が分離可能に連
結されることにより組み立てられていて、 ・ そのフレームの内部に、フレームに沿って昇降し得
る建築資材積載用のケージが配置され、 ・ ケージを昇降させるため、フレームとケージとの間
に、体(ワイヤやチェーンなど)とそれを巻くウィン
チとが接続されており、 ・ そのウインチは、フレームのうち一方の最上段にあ
る梯子状上端部材に取り付けられた係合片にフック等で
支持され、該ウインチに索体の一端部が連結され、同索
体は、ケージの底面板に設けられているガイドローラを
通過したうえ、もう一方の最上段にある梯子状上端部材
中の係合片にフック等で係止されている −ことを特徴と
する。
【0008】この建築用荷上げ装置では、ウィンチによ
って体が巻かれることにより上記フレームの連続空間
内でケージが昇降する。フレームは、建物の各階フロア
に形成された開口を通るよう鉛直に立っているので、ケ
ージ内に建築資材を載せたうえで上記のようにケージを
昇降させれば、その建築資材を下層階・上層階間で運搬
することができる。
【0009】この荷上げ装置は、構成が簡素であって低
コストで製造されるという特徴を有している。建築資材
を載せるケージの昇降手段として、上記のように体と
ウィンチとを使用しているからである。体もウィンチ
も市販の汎用品を使用できるほか、その取り付けについ
ても、前記の例のように特別な位置精度が求められるこ
とがない。上記のフレームやケージも、積載する建築資
材の重量を支えることができれば足り、特別な位置精度
を確保するための剛性は必要ないので、その意味でも製
造コストが抑えられる。
【0010】上記のフレームが、同一の形状・寸法をも
つ複数のフレーム片の連結によって組み立てられている
ことも、製造コストを低下させている。同一物であるフ
レーム片を複数製造することにより、いわゆる量産効果
としてフレーム片そのものの製造コストを下げ得るから
である。
【0011】また、この荷上げ装置は、建築現場に部品
を搬入して組み立て、さらにはその現場での建築作業の
終了後に解体して他の建築現場へ運ぶことを容易に行う
ことができる。この装置のうちで最も大型の部分である
フレームが、複数のフレーム片が分離可能に連結される
ことにより組み立てられているからである。連結される
前の、および解体された後のフレーム片は、作業員が取
り扱うのにちょうどよい程度の比較的小さな(短い)も
のにすることができるので、その運搬や組立・解体等の
作業を行いやすくすることが可能なのである。
【0012】請求項2に記載の建築用荷上げ装置は、と
くに、 ・ 上記のフレームの平面視形状が、二つの短辺と二つ
の長辺とを有する長方形であり、 ・ 上記のフレーム片として、鉛直に立てられる支柱2
本と上記短辺の側(つまり短辺の一つに相当する位置に
くる側)の横棒2本以上とが一体にされた梯子状部材、
および、並立対向する梯子状部材の支柱間を上記長辺の
側(つまり長辺の一つに相当する位置にくる側)で連結
する着脱自在な横棒部材が、それぞれ鋼管を主体に形成
され、複数使用されている−ことを特徴とする。
【0013】この荷上げ装置は、とくに低コストでの製
造が可能である。各フレーム片が、鋼管という極めて入
手容易なものを素材とするうえ、その形状も上記のとお
り梯子状部材および横棒部材と単純であり加工容易だか
らである。なお、鋼管は、その強度に比較して軽量であ
ることを一般的な特徴とするため、鋼管を主体に形成さ
れたフレーム片が軽量であり、その運搬や組立・解体等
の作業が行いやすい。また、そのような軽量のフレーム
片によってフレームを構成されるこの荷上げ装置は、し
たがって、十分な強度をもつものでありながらも比較的
軽量な構造物として製造されることになる。
【0014】なお、並立対向する梯子状部材の支柱間を
連結する横棒部材が上記のとおり着脱自在であるため、
組み立てられたフレーム内のケージに建築資材を積み卸
しする作業を行いやすい。つまり、所定の階でケージに
建築資材を積み卸しする際、ケージの前面部分にある一
部の横棒部材を取り外すことにより、ケージの前面が広
く開放されて当該作業を行いやすくなる。
【0015】請求項3に記載の建築用荷上げ装置は、フ
レーム片として使用される上記の梯子状部材(のとくに
支柱)および長辺の側の横棒部材が、全長で3メートル
を超えないことをも特徴とする。
【0016】梯子状部材(のとくに支柱)と長辺の側の
横棒部材とは、同一の形状・寸法をもって複数使用され
るフレーム片のうちで最も長尺の部材である。それらの
部材が全長で3メートルを超えないなら、フレームを構
成する部品、さらには荷上げ装置の全体を構成する部品
のうちには長さ3メートル以上の大型の部品はほとんど
含まれないことになる。そのため、この装置は、組み立
て前に建築工事現場へ搬入し、または工事終了後に解体
して他の現場へ運ぶことが極めて容易に行える。各部品
が軽量であるうえに長さ3メートルを超えないので、人
手による運搬も小型トラックによる移送も困難なく行え
るからである。
【0017】請求項4に記載の建築用荷上げ装置は、さ
らに、フレーム片である梯子状部材に関する上下方向へ
の支柱間の連結が鋼管部分の差し込みによって行われる
とともに、当該差し込みの抜け止めのために支柱間にピ
ンが挿入されていることを特徴とする。
【0018】フレームの組み立ては、前記したように複
数のフレーム片を分離可能に連結することによって行
い、各フロアの開口を通るようにフレームを上下方向に
延ばして行くことになる。そのような連結は、ボルト・
ナット類を用いて行うこと等も可能だが、上記のように
鋼管部分の差し込みによって行うのが最も簡単である。
差し込みによる連結も抜き取りによる分離もともに極め
て容易に行えるうえ、荷重のかかる向きと差し込み部分
が抜ける向きとを異ならせておけば、連結状態は確実に
維持される。しかも、上記のように支柱間にピンを挿入
しておけば、通常と異なる外力を受けた時にも、差し込
んだ部分が抜けるという不都合が確実に防止される。な
お、挿入するそのピンの向きは、下記請求項5における
ローラの軸心と平行にするのがよい。支柱に沿ったロー
ラの移動が円滑になるからである。
【0019】請求項5に記載の建築用荷上げ装置は、さ
らに、上記のケージが、建築資材を載せる底面板と、上
記フレームの短辺側の両側面および長辺側の背面をそれ
ぞれ覆う網枠とを含んでいて、底面板の四隅には、上記
のフレームを形成する梯子状部材の各支柱に上下2箇所
で接触してケージの昇降を案内する2個一組のローラ
(四隅にあるので合計8個)が配置されていることを特
徴とする。
【0020】前記のようにウィンチと体の作用で引き
上げられることによってケージは昇降するが、この荷上
げ装置では、ケージはつぎのように機能する。すなわ
ち、まず建築資材を、底面板の上に置き、上記フレーム
の短辺側の両側面および長辺側の背面に設けた網枠にも
たせ掛けることによって載せる。そして、ウィンチおよ
体によって昇降させられるとき、上記のローラを上
記各支柱に接触させ、当該ローラを介して各支柱に案内
されることにより、フレームの連続空間内で昇降する。
【0021】網枠があるために、載せた建築資材がケー
ジの外へはみ出てケージの円滑な昇降を妨げる、といっ
た事態が生じない。建築資材がはみ出るのを防ぐには、
網枠でなくて単なる板(ベニヤ板や鉄板など)を使用す
るのもよいが、網枠なら、積み荷の内容が外部から見え
るほか、比較的軽量であるために種々のメリットがもた
らされる。また、上記のローラは、底面板の四隅に上記
のとおり2個一組で配置されているため、昇降中にケー
ジが傾くのを防止でき、したがってケージの昇降を常に
スムーズに行える。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施について一形態
を紹介する。図1は建築用荷上げ装置1の全体構造を示
す斜視図である。図2は荷上げ装置1の最下部付近を示
す斜視図、図3は上下の支柱11間の連結部分を示す拡
大図であって、図1および図2におけるIII部の詳細図
である。図4はケージ10の底面板23等についての平
面図、図5(a)は梯子状部材6の全体図、図5(b)
は横棒部材8の正面図である。
【0023】図1に示す建築用荷上げ装置1は、建築中
の建物の各階に対して建築資材を搬入する際に使用され
るもので、各階のフロア2ごとに予め形成された平面視
矩形状の開口3内を連続的に通るように立設された、上
下に延びた角柱状のフレーム4を有している。開口3が
約1100mm×約400mmの矩形状のものであるの
に合わせて、フレーム4は、水平断面が1000mm
(長辺側)×300mm(短辺側)程度とし、高さを自
在に延ばし得る箱形の輪郭を有するものにしている。フ
レーム4の内部空間には、建築資材を載置して昇降動作
するケージ10が設けられ、それを昇降させるためにウ
ィンチ21およびワイヤ22が設けられている。
【0024】フレーム4は、基本的には、短尺のパイプ
部材(鋼管)を素材として同一の形状・寸法に形成され
た多数のフレーム片が、分離可能に連結されることによ
り組み立てられている。フレーム片の主なものとして
は、互いに対向する短辺側にそれぞれ位置して上下の複
数段にわたって差し込み連結された梯子状部材6と、互
いに対向する長辺側にそれぞれ位置して梯子状部材6の
支柱11に差し込み連結される横棒部材8とがある。
【0025】梯子状部材6は、図5(a)に示すよう
に、上下に長い左右一対の中空支柱11を有するととも
に、所定間隔ごとに水平に短尺の横棒(鋼管)12が取
り付けられ、また、中空支柱11の横棒12と近接した
左右位置に、図5(b)に示す横棒部材8の端部8aを
差し込むための鋼管製の差込金具18が取り付けられて
いる。そして、これら中空支柱11の下側端面を開口す
る一方、上端部には、下端部内径よりも細径の嵌入片1
3が延出されているので、上下方向(つまり支柱11の
長手方向)に複数の中空支柱11を継ぎ足すことができ
る。
【0026】横棒部材8は、図1のように、梯子状部材
6(および後述する梯子状上端部材7)に対し、ほぼ一
定の間隔をおいて連結されるものである。横棒部材8の
それぞれは、図5(b)のように両端部8aが共に下方
に向けて屈曲されたもので、その屈曲部分が、図5
(a)のとおり中空支柱11に取り付けられた差込金具
18内に着脱自在に差し込まれる。フレーム1の短辺側
に位置する梯子状部材6(および後述の梯子状上端部材
7)に対して、長辺側に相当する横棒部材8がこうして
連結されることにより、フレーム4が全体として箱形の
輪郭をもつ頑丈な一体物に組み立てられる。
【0027】短尺のパイプ部材(鋼管)をもとに製作さ
れていてフレーム4に組み込まれる部品としては、その
ほか、最下階のフロア2上に水平に載置される受け台5
と、フレーム4の最上部に連結される梯子状上端部材7
がある。受け台5は、図2に示すように、その四隅位置
に短く立設端部5aがそれぞれ設けられ、各立設端部5
aより上方には、梯子状部材6内への細径の嵌入片(図
示省略)が上向きに延出されている。また、梯子状上端
部材7は、梯子状部材6と同様の形状ながら、図1のよ
うに上部にウィンチ21の取付け部材14を付加されて
いる。
【0028】各梯子状部材6を構成する中空支柱11の
下側端部及び上方の嵌入片13の各々には(梯子状上端
部材7の下側端部についても同じ)、抜け止めピン15
(図3を参照)を挿通するための貫通孔16がそれぞれ
形成されている。図2に示す受け台5の立設端部5aに
設けられている図示しない嵌入片に対しても、同様に抜
け止めピン15を挿通するための貫通孔が形成されてい
る。抜け止めピン15は、図3に示すとおり、紛失等す
ることのないように適当な長さのチェーン17を用いて
中空支柱11に連結されている。また、ピン15の先端
には、折れ曲がり得る小片15aが付属し、一旦挿通さ
れたのちはピン15が不意に抜け出ることがないように
なっている。梯子状部材6同士を連結し、梯子状部材6
と受け台5とを連結し、または梯子状部材6と梯子状上
端部材7とを連結する際には、それぞれの細径の嵌入片
を相手方端部の開口に差し込んだうえ、このような抜け
止めピン15を使用してその連結が不意には解かれない
ようにする。
【0029】以上のように、フレーム4は、受け台5や
梯子状部材6、梯子状上端部材7および横棒部材8を互
いに差し込み連結して、さらに抜け止めピン15を装着
することにより容易に組み立てることができ、逆の操作
によって容易に解体することができる。したがって、あ
る建築現場での工事の終了後に、フレーム4を一旦解体
したうえで別の建築現場に運搬して再組立てをし、また
は、一階から組み立てたフレーム4を解体して新たに途
中階から上に組み立て直す、といった作業を極めて簡単
に行うことができる。このような運搬や解体設置の際の
利便性を考慮して、フレーム4を構成する各部材5・6
・7・8は、それぞれの外形寸法がたとえば約1900
mmを越えないように製造してある。最大寸法が190
0mm未満の部材は、人手によっても、また小型のトラ
ックによっても容易に運搬できるからである。各部材5
・6・7・8をいずれも平面的な形状のものにしている
(とくに梯子状部材6と梯子状上端部材7および横棒部
材8は一平面内におさまる形状である)ことも、取り扱
い、とくに運搬時の積み上げなどを容易にする。
【0030】一方、ケージ10は図1のように、フレー
ム4で囲まれた内部の空間に配置されるもので、建築資
材が載置される底面板23と、建築資材用のスペースを
三方から囲む網枠20とを備えている。
【0031】底面板23は、鋼板にて加工した平面視矩
形状のものであって、図2および図4のように、底面板
23の短辺側の縁部中央位置には、ワイヤ22の走行を
案内する回転体としてガイドローラ24が配設され、ま
た四隅の位置には、各梯子状部材6(および梯子状上端
部材7)の中空支柱11に接触してケージ10の昇降動
作を案内する回転体として、上下に間隔をおいた2個を
一組とするガイドローラ25がそれぞれ配設されてい
る。ガイドローラ25をこのように設けることにより、
ケージ10が傾いてフレーム4に一部が当たるという不
都合が効果的に防止される。
【0032】網枠20は、底面板23の左右の短辺側両
側面および長辺側背面を覆って配置されており、底面板
23の四隅に立設された支柱26に対して取り付けられ
ている。このような網枠20によって、建築資材がフレ
ーム4に不意に当たるのを防止できる。網枠20は一般
の鋼板よりも軽量であるので、後述のウインチ21に加
わる負荷を軽減する意味でも好ましい。
【0033】ケージ10の昇降は、前述したウィンチ
(巻上げ機)21とワイヤ(体)22とによって行わ
れる。ウインチ21は、フレーム4のうち一方の最上段
にある梯子状上端部材7に取り付けられた係合片14に
フック等で支持されている。このウインチ21にワイヤ
22の一端部が連結され、そのワイヤ22は、ケージ1
の底面板23に設けられているガイドローラ24を通
過したうえ、もう一方の最上段にある梯子状上端部材7
中の係合片14にフック等で係止されている。ウインチ
21によってワイヤ22を巻き込めばケージ10を上昇
させ、逆にワイヤ22を巻き解くなら、ケージ10を下
降させることができる。
【0034】そのため、ケージ10の底面板23上に建
築資材を載置すれば、この建築資材を、ケージ10とと
もに各階フロア2の開口3を貫いて昇降させ、任意の階
にまで簡単に運び上げることができる。ケージ10に対
して資材を載せたり降ろしたりする際に横棒部材8が邪
魔になれば、その階のフロア付近の横棒部材8を取り外
して作業するとよい。なお、上記した昇降のための手段
であるワイヤ22に代えてチェーンを使用し、ワイヤ用
ウィンチ21に代えてチェーンブロック(チェーン用の
ウィンチ)を使用すること等ももちろん可能である。
【0035】
【発明の効果】請求項1に記載の建築用荷上げ装置には
つぎのような効果がある。すなわち、 ・ フレームやケージについて特別な剛性が必要ないこ
と、および、ケージの昇降手段として策体とウィンチと
を使用していることから、構成が簡単で装置が低コスト
で製造される。
【0036】・ 同一の形状・寸法をもつ複数のフレー
ム片が連結されてフレームが組み立てられていることに
よっても、装置の製造コストが低下させられる。
【0037】・ 複数のフレーム片が分離可能に連結さ
れることによってフレームが組み立てられているため、
建築現場に部品を搬入することによりこの装置を組み立
て、さらにはその現場での建築作業の終了後にこの装置
を解体して他の建築現場へ運ぶ、といった作業を容易に
行うことができる。
【0038】請求項2に記載の建築用荷上げ装置によれ
ば、さらに、 ・ 各フレーム片が、鋼管という極めて入手容易なもの
を素材とする単純で加工容易な形状のものであるから、
装置がとくに低コストで製造され得る。
【0039】・ 鋼管を主体に形成されているのでフレ
ーム片が軽量であり、そのため、フレーム片の運搬や組
立・解体等の作業が行いやすい。また、それらを用いて
構成されるこの荷上げ装置自体も、強度が高い割に軽量
な構造物として製造される。
【0040】・ 並立対向する梯子状部材の支柱間を連
結する横棒部材が着脱自在であるため、ケージへの建築
資材の積み卸し作業を行いやすいという利点もある。
【0041】請求項3に記載の建築用荷上げ装置なら、
さらに、 ・ フレーム等を構成する部品が小型であるため、この
装置は、組み立て前に建築工事現場へ搬入し、または工
事終了後に解体して他の現場へ運ぶことを極めて容易に
行える。
【0042】請求項4に記載の建築用荷上げ装置なら、
さらに、 ・ フレーム片同士の連結を鋼管部分の差し込みによっ
て行うので、フレームを組み立てるための作業を簡単に
行える。
【0043】・ 支柱間にピンを挿入することにより、
差し込んだ部分が不意に抜けるという不都合も確実に防
止される。
【0044】請求項5に記載の建築用荷上げ装置なら、
さらに、 ・ ケージに網枠があるために、載せた建築資材がケー
ジの外へはみ出ることがなく、したがってケージの昇降
がつねにスムーズである。
【0045】・ 単なる板ではなく網枠を使用するため
に、積み荷の内容が外部から見えるほか、軽量であるこ
とによるメリットも享受できる。
【0046】・ 底面板の四隅に2個一組でローラが配
置されているため、ケージの傾くことが防止され、ケー
ジの昇降が常にスムーズに行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】建築用荷上げ装置1の全体構造を示す斜視図で
ある。
【図2】荷上げ装置1の最下部付近を示す斜視図であ
る。
【図3】上下の支柱11間の連結部分を示す拡大図であ
って、図1および図2におけるIII部の詳細図である。
【図4】ケージ10の底面板23等についての平面図で
ある。
【図5】図5(a)は梯子状部材6の全体正面図、また
図5(b)は横棒部材8の正面図である。
【符号の説明】
1 建築用荷上げ装置 2 フロア 3 開口 4 フレーム 6 梯子状部材(フレーム片) 8 横棒部材(フレーム片) 10 ケージ 11 支柱 20 網枠 21 ウインチ 22 ワイヤ(索体) 23 底面板 24・25 ローラ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築中の建物の各階フロアに形成された
    開口を通して建築資材を運び上げる建築用荷上げ装置で
    あって、 輪郭が箱形をしていて、上記の開口を通るよう鉛直に立
    つとともに内側に連続空間を有するフレームが、同一の
    形状・寸法をもつ複数のフレーム片が分離可能に連結さ
    れることにより組み立てられていて、 そのフレームの内部に、フレームに沿って昇降し得る建
    築資材積載用のケージが配置され、 ケージを昇降させるため、フレームとケージとの間に、
    体とそれを巻くウィンチとが接続されており、そのウインチは、フレームのうち一方の最上段にある梯
    子状上端部材に取り付けられた係合片にフック等で支持
    され、該ウインチに索体の一端部が連結され、同索体
    は、ケージの底面板に設けられているガイドローラを通
    過したうえ、もう一方の最上段にある梯子状上端部材中
    の係合片にフック等で係止されている ことを特徴とする
    建築用荷上げ装置。
  2. 【請求項2】 上記のフレームの平面視形状が、二つの
    短辺と二つの長辺とを有する長方形であり、 上記のフレーム片として、鉛直に立てられる支柱2本と
    上記短辺の側の横棒2本以上とが一体にされた梯子状部
    材、および、並立対向する梯子状部材の支柱間を上記長
    辺の側で連結する着脱自在な横棒部材が、それぞれ鋼管
    を主体に形成され、複数使用されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の建築用荷上げ装置。
  3. 【請求項3】 上記の梯子状部材および長辺の側の横棒
    部材が、全長で3メートルを超えないことを特徴とする
    請求項2に記載の建築用荷上げ装置。
  4. 【請求項4】 梯子状部材に関する上下方向への支柱間
    の連結が鋼管部分の差し込みによって行われるととも
    に、当該差し込みの抜け止めのために支柱間にピンが挿
    入されていることを特徴とする請求項2または3に記載
    の建築用荷上げ装置。
  5. 【請求項5】 上記のケージが、建築資材を載せる底面
    板と、上記フレームの短辺側の両側面および長辺側の背
    面をそれぞれ覆う網枠とを含んでいて、底面板の四隅に
    は、上記のフレームを形成する梯子状部材の各支柱に上
    下2箇所で接触してケージの昇降を案内する2個一組の
    ローラが配置されていることを特徴とする請求項2〜4
    のいずれかに記載の建築用荷上げ装置。
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