JP3367653B2 - 音響装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、音響装置に関し、
特に好適には、集中管理システムで用いられる音響装置
に関するものであって、さらに詳細には演奏曲の趣向に
応じて映像データを選択するための構成に関するもので
ある。 【０００２】 【従来の技術】従来、例えば、映像装置を備えたいわゆ
るカラオケ装置を、複数台集中的に管理するシステムに
おいて、集中管理部としての、一つの演奏曲に対応した
音楽データ及び映像データを複数曲分記憶したビデオデ
ィスクを収納したオートチェンジャーを含むプレーヤー
システムは、接続するカラオケ装置に相当する台数より
も若干少なめ（各装置で再生に支障がない程度）に備え
つけられている。 【０００３】このようなオートチェンジャーを含むプレ
ーヤーシステムでは、収納曲数を確保するために１００
枚以上のビデオディスクを収納するものであり、システ
ムは非常に大きなものとなっている。また、このプレー
ヤーシステムに接続されるカラオケ装置の数が多い場合
には、演奏曲の配信に時間がかかるなどの問題が生じる
ため、プレーヤーシステムの数をある程度は確保してお
く必要がある。そのため、そのプレーヤーシステムを設
置するために広い面積を確保する必要があった。また、
将来、毎月リリースされるビデオディスクの数がオート
チェンジャーに入りきらなくなった場合は、プレーヤー
システム全体のシステム変更を余儀なくされるという問
題も生じる。 【０００４】これに対し、本出願人は、特願平４−１５
５２２０号の願書に添付した明細書及び図面にて、集中
管理部に複数種類の映像データを持ち、演奏曲の趣向
（ジャンル）に応じた映像データを表示することのでき
るシステムを提案している。この提案は、集中管理部か
ら曲の趣向によって分類した複数の映像データを同時に
出力し、カラオケ装置側において演奏曲の趣向に応じた
映像データを選択するというものである。つまり、この
システムでは、映像データと音楽データとは別々に記憶
されており、それらは一対一で対応していないため映像
データの量はきわめて低く抑えられている。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
提案では同一の趣向の曲が連続して演奏された場合に
は、同じ映像データが流れ続けることになり、視覚的に
変化に乏しく、カラオケ装置の使用の際に盛り上がりに
欠けるという欠点がある。 【０００６】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、同一の趣向の曲が連続して演奏
された場合でも視覚的な変化を持たせることのできる音
響装置を提供することを目的とする。 【０００７】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の音響装置は、複数の趣向の映像データを趣
向毎に複数並行して出力するとともに、複数の音響装置
に接続可能な映像出力手段に対して接続され、映像を表
示すると共に音楽を演奏する音響装置であって、前記映
像出力手段からの映像データから、演奏される楽曲の趣
向に対応する映像データを選択すると共に、同じ趣向の
楽曲が続けて選曲された場合には、その趣向で複数並行
して出力されている映像データの中から前回とは異なる
映像データを選択する映像データ選択手段と、その映像
データ選択手段によって選択された映像データと、演奏
される楽曲の演奏データに対応した歌詞などのデータと
を合成して表示する映像合成手段とを備えたものであ
る。 【０００８】上記の構成を有する本発明の音響装置によ
れば、映像出力手段は、複数の趣向の映像データを趣向
毎に複数並行して出力するとともに、複数の音響装置に
接続可能である。映像データ選択手段は、映像出力手段
からの映像データから、演奏される楽曲の趣向に対応す
る映像データを選択すると共に、同じ曲調の演奏曲が続
けて選曲された場合には、その趣向で複数並行して出力
されている映像データの中から前回とは異なる映像デー
タを選択する。映像合成手段は、映像データ選択手段に
よって選択された一つの映像データと、再生される演奏
データに対応した演奏曲の歌詞などのデータとを合成し
て表示する。 【０００９】 【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
例を図面を参照して説明する。 【００１０】図１は、本発明の集中管理装置の構成を示
すブロック図である。 【００１１】制御部１０は、集中管理装置全体を制御す
るものであり、図示しない周知のＣＰＵやＲＯＭ、ＲＡ
Ｍから構成されている。制御部１０には、６台のビデオ
ディスク１２が接続されている。 【００１２】６台のビデオディスク１２は、演歌、ポッ
プス、ニューミュージックなどの曲の趣向（ジャンル）
によって分けられた映像データを再生する。本実施例で
は、これら三つの趣向にそれぞれ二台のビデオディスク
１２を割り当てている。 【００１３】６台のビデオディスク１２は、それぞれ変
調器２０に接続されている。ビデオディスク１２で再生
される映像データは、標準のＮＴＳＣのビデオ信号なの
で、変調器２０は、これらを各チャンネルの周波数帯域
に変換し、ＲＦ信号を出力する。 【００１４】各変調器２０は、ヘッドアンプ２４と接続
されている。ヘッドアンプ２４は、変調器２０からの出
力であるＲＦ信号と、後述する復変調器２２からの出力
であるＲＦ信号とを多重化する。さらにヘッドアンプ２
４は、同軸ケーブル２６に接続されている。よって、同
軸ケーブル２６には各ビデオディスク１２において再生
される映像データが別々の周波数で流されている。ま
た、同軸ケーブル２６上には、集中管理装置から送出さ
れる情報だけでなく、各カラオケ端末機から集中管理装
置に向けて送出される情報もあり、各々特定のチャンネ
ル周波数が割り当てられている。 【００１５】音楽データ記憶装置１６は、カラオケの音
響データ、曲名、歌詞、曲調などの音楽データを記憶し
ている。この音楽データは、カラオケ端末機からの選曲
情報に対応して読み出され、データ入出力部１４、復変
調器２２、ヘッドアンプ２４及び同軸ケーブル２６を通
してカラオケ端末機に送信される。 【００１６】図２は、本発明の音響装置であるカラオケ
端末機の構成を示すブロック図である。一つの集中管理
装置には、複数台のカラオケ端末機が、同軸ケーブル２
６を介して接続されている。 【００１７】復変調器３０は、同軸ケーブル２６を通し
て図１の集中管理装置から送られてきた音楽データを受
信する。また、後述する選曲情報を同軸ケーブル２６を
通して図１の集中管理装置に送信する。 【００１８】ＣＰＵ３２は、カラオケ端末機全体の制御
を行なう。ＣＰＵ３２には、入力装置３４、チャンネル
選択装置３５、ＲＯＭ３６が接続されている。入力装置
３４は、例えばキーパネルなどで構成され、演奏を希望
する曲番号が入力される。入力装置３４により入力され
た曲番号は、選曲情報として出力され、復変調器３０及
び同軸ケーブル２６を通じて集中管理装置へ送出され
る。チャンネル選択装置３５は、復変調器３０を通して
受信した音楽データのうちの曲調に関するデータに基づ
いて、同軸ケーブル２６に流れている映像信号のうちの
一つの映像データを選択するチャンネル選択信号を出力
する。ＲＯＭ３６には、カラオケ端末機を制御するため
のプログラム等が格納されている。 【００１９】ビデオチューナー３８は、同軸ケーブル２
６上の映像データを受信している。また、ビデオチュー
ナー３８は、ＣＰＵ３２を介してチャンネル選択装置３
５からのチャンネル選択信号を受け取り、同軸ケーブル
２６上にある映像データのうち、そのチャンネルで同軸
ケーブル２６に流されている映像データを選択して、映
像合成回路５２に出力する。 【００２０】メモリ４０は、復変調器３０によって受信
された音楽データを格納する。格納された音楽データの
うち、音響データは音源４４に送られて音響信号に変換
された後、オーディオアンプ４８を通してスピーカ５０
より出力される。なお、オーディオアンプ４８には歌唱
のためのマイク４６も接続されており、マイク４６より
音声が入力されるとオーディオアンプ４８にてミキシン
グされてスピーカ５０より出力される。 【００２１】また、メモリ４０に格納された音楽データ
のうち、曲名および歌詞データはビデオ映像回路４２で
歌詞映像データに変換され映像合成回路５２に出力され
る。映像合成回路５２では、ビデオチューナー３８から
の出力である映像データと、ビデオ映像回路４２からの
出力である歌詞映像データとが合成され、モニタ受像機
５４に出力される。音源４４における音響データの演奏
と歌詞データの表示とは、ＣＰＵ３２によって同期がと
られている。 【００２２】さらに、メモリ４０に格納された音楽デー
タのうち曲調データは、上述したようにチャンネル選択
装置３５によって利用される。 【００２３】図３は、図１に示す音楽データ記憶装置１
６内を説明する図である。音楽データは、曲番号６０ａ
と、曲名６０ｂと、曲調コード６０ｃと、音響データ６
０ｄと、歌詞データ６０ｅとから構成されている。カラ
オケ端末機から送出された選曲情報は、同軸ケーブル２
６からヘッドアンプ２４、復変調器２２、データ入出力
部１６を介して集中管理装置の制御部１０に読み込まれ
る。制御部１０は、この選曲情報に基づいて送出すべき
音楽データの曲番号６０ａを決定し、この曲番号６０ａ
に対応する曲名６０ｂ、曲調コード６０ｃ、曲データ６
０ｄ、歌詞データ６０ｅを上述したようにカラオケ端末
装置に送信する。 【００２４】図４は、カラオケ端末機のチャンネル選択
装置３５での映像データ選択の動作を説明するフローチ
ャートおよび図である。図４（ｂ）は、映像信号の各チ
ャンネルと映像の内容の対応を示すテーブルである。こ
の図４（ｂ）に示すように、チャンネル１及び２には演
歌の映像が割り当てられ、チャンネル３及び４にはポッ
プスの映像が割り当てられ、チャンネル５及び６にはニ
ューミュージックの映像が割り当てられている。そし
て、チャンネル１と２とは別の映像が、チャンネル３と
４とは別の映像が、チャンネル５と６とは別の映像が流
れている。 【００２５】以下、図４（ａ）に示すフローチャートに
したがって、演奏曲に対応する映像データを選択する際
の動作について説明する。 【００２６】チャンネル選択装置３５は、曲調コード毎
に曲の演奏回数をカウントするカウンタを有しており、
そのカウンタのカウント値はカラオケ端末機の動作開始
時に０にリセットされている。本実施例では、カウンタ
として、演歌の演奏回数をカウントする演歌カウンタ
と、ポップスの演奏回数をカウントするポップスカウン
タ、ニューミュージックの演奏回数をカウントするニュ
ーミュージックカウンタの３種類がある。 【００２７】まず、カラオケ端末機が集中管理装置から
音楽データを受け取ると、その音楽データのうちの曲調
データがチャンネル選択装置３５に読み込まれる（Ｓ
１）。曲調コードが０の場合は（Ｓ２；Ｙｅｓ）、演歌
の演奏カウンタが１加算される（Ｓ３）。続いて、演歌
の演奏カウンタが奇数か偶数かの判断がなされ、奇数の
場合には（Ｓ４；Ｙｅｓ）、チャンネル１の映像データ
が選択される（Ｓ５）。また、偶数の場合には（Ｓ４；
Ｎｏ）、チャンネル２の映像データが選択される（Ｓ
６）。 【００２８】曲調コードが０でない場合は（Ｓ２；Ｎ
ｏ）、曲調コードが１か否かの判断に移り、１の場合に
は（Ｓ７；Ｙｅｓ）、ポップスの演奏カウンタが１加算
される（Ｓ８）。続いて、ポップスの演奏カウンタが奇
数か偶数かの判断がなされ、奇数の場合には（Ｓ９；Ｙ
ｅｓ）、チャンネル３の映像データが選択される（Ｓ１
０）。また、偶数の場合には（Ｓ９；Ｎｏ）、チャンネ
ル４の映像データが選択される（Ｓ１１）。 【００２９】さらに、曲調コードが１でない場合には
（Ｓ７；Ｎｏ）、曲調コードが２か否かの判断に移り、
２の場合には（Ｓ１２；Ｙｅｓ）、ニューミュージック
の演奏カウンタが１加算される（Ｓ１３）。続いて、ニ
ューミュージックの演奏カウンタが奇数か偶数かの判断
がなされ、奇数の場合には（Ｓ１４；Ｙｅｓ）、チャン
ネル５の映像データが選択される（Ｓ１５）。偶数の場
合には（Ｓ１４；Ｎｏ）、チャンネル６の映像データが
選択される（Ｓ１６）。 【００３０】なお、曲調コードが０、１、２のいずれで
もない場合には（Ｓ１２；Ｎｏ）、どの映像データも選
択されないことになるが、本実施例においてはこのこと
はありえない。 【００３１】このようにして、例えば、演歌ばかりが続
いて演奏された場合でも、曲の演奏毎に映像データが切
り替わるので、次の曲に移ったのに同じ映像データが流
れ続けているという不自然さが解消される。 【００３２】以上のように、本実施例によれば、６台の
ビデオディスク１２に記憶されている６種類の映像デー
タのうち演奏曲の曲調に応じた映像が選択されるので、
従来のように各演奏曲毎に映像データを持つ必要がな
い。このため、１曲当たりに必要なデータ量を大幅に削
減することができる。 【００３３】なお、本発明は、以上に詳述した実施例に
何ら限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない
範囲において種々の構成上の変更が可能である。 【００３４】例えば、本実施例では、曲調コードを３
個、一つの曲調につき映像データを２種類設けたが、こ
の数は任意に変化させることができる。例えば、一つの
曲調につき映像データを３種類設けた場合には、図４の
Ｓ４、Ｓ９、Ｓ１４での処理を、カウンタの値を３で割
った余りの数によって３種類に分岐させればよい。 【００３５】また、本実施例では、映像データの記録媒
体としてビデオディスクを挙げたが、ビデオディスクに
代えてハードディスク（ＣＤ−ＲＯＭ）、ビデオテープ
等、各種の画像メモリを使用できる。 【００３６】また、音楽データをＭＩＤＩ規格によるデ
ータとして格納し、音楽情報の他に歌詞を表示するため
の情報をも含ませるようにすることもできる。音楽デー
タをこのように構築すれば、例えば通信回線を使用して
外部から音楽データをダウンロードし、このデータを読
みだし再生するといったシステムを構築することもでき
る。本発明をこのようなシステムに構築すれば、比較的
少ないランニングコストで、新しい音楽データを容易に
供給することが可能となる。 【００３７】 【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の音響装置によれば、一つの曲の趣向に複数の映像
を持たせ、これを順次切り換えて表示するようにしたの
で、同じ趣向の曲が続いて演奏された場合でも、同じ映
像が流れ続けるという不自然さが解消される。

【図面の簡単な説明】 【図１】本実施例の集中管理装置の構成を示すブロック
図である。 【図２】本実施例のカラオケ端末機の構成を示すブロッ
ク図である。 【図３】本実施例の音楽データ記憶装置の内容を示す図
である。 【図４】本実施例のチャンネル選択装置の動作を示す図
である。 【符号の説明】 １０ 制御部 １２ ビデオディスク １４ データ入出力部 １６ 音楽データ記憶装置 ３２ ＣＰＵ ３５ チャンネル選択装置 ３８ ビデオチューナー ４０ メモリ ４４ 音源 ５０ スピーカ ５２ 映像合成回路 ５４ モニタ受像機

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】複数の趣向の映像データを趣向毎に複数並
   行して出力するとともに、複数の音響装置に接続可能な
   映像出力手段に対して接続され、映像を表示すると共に
   音楽を演奏する音響装置であって、 前記映像出力手段からの映像データから、演奏される楽
   曲の趣向に対応する映像データを選択すると共に、同じ
   趣向の楽曲が続けて選曲された場合には、その趣向で複
   数並行して出力されている映像データの中から前回とは
   異なる映像データを選択する映像データ選択手段と、 その映像データ選択手段によって選択された映像データ
   と、演奏される楽曲の演奏データに対応した歌詞などの
   データとを合成して表示する映像合成手段と、 を備えたことを特徴とする音響装置。