JP3299022B2 - 映像再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばカラオケシステ
ムの背景映像等として再生される映像を記憶した映像再
生ディスクを再生する映像再生装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば映像カラオケ装置において
は、曲毎に映像データと歌詞の内容及び演奏データを記
憶したビデオディスク等を再生していたが、業務用など
では装置１台当りに数千曲ものデータが必要となるた
め、非常に多くのビデオディスクを用意する必要があっ
た。そして、これら多数枚のビデオディスクを専用の収
納ケースに収納し、オートチェンジャ等を用いてリクエ
ストに応じたディスクに交換していた。そのため、多く
のディスクを収納する専用収納ケース及びオートチェン
ジャが占有する面積が大きくなり、特に業務用としては
コンパクト化が希求されていた。

【０００３】このコンパクト化の一案として実現されて
いるのが、曲データとは別個に映像データを記憶させて
おき、曲の演奏時に、背景画として表示するものであ
る。この背景画となる映像データはビデオディスクに収
められることが多いが、例えば１枚に、演歌のための映
像データとポップスのための映像データとの２種類の映
像データが収められているのが一般的である。

【０００４】そして、演歌とポップスというジャンルの
大分類だけでなく、演歌の中でも例えば春夏秋冬といっ
た季節による分類等、細かく分けることができる。細か
く分けることで、より曲の内容に対応した映像を再生す
ることができるようになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
上述の例で、再生指定ジャンルとして、演歌冬を指定し
た場合、映像データ側では対応する演歌冬のジャンルの
映像が一つもない場合も考えられる。その場合だと映像
の再生が行われず、ディスプレイがいわゆるブルーバッ
ク、またはブルーバックの画面を表示せざるを得ない状
況になる。

【０００６】そこで本発明は、このような問題点を鑑
み、選択曲に対応するジャンルの映像情報がない場合に
映像が再生されなくなることを防止し、例えばカラオケ
システムに適用した場合等には利用者が必ず映像をバッ
クに歌うことができるような映像再生装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に成された請求項１に記載の発明は、映像再生手段、再
生制御手段、判断手段、再生ジャンル指定手段とを備え
る映像再生装置であって、 前記映像再生手段は、前記再
生制御手段の制御に基づいて映像再生ディスクから読み
出した映像を再生し、 前記再生制御手段は、前記再生ジ
ャンル指定手段が指定する再生ジャンルに対応する映像
を前記映像再生手段に再生させ、 前記判断手段は、入力
されるジャンル情報に対応する映像が前記映像再生手段
において再生可能か否かを判断し、 前記再生ジャンル指
定手段は、前記判断手段が再生可能と判断した場合に
は、入力されたジャンル情報を再生ジャンルとして指定
し、再生不可能と判断した場合には、入力されたジャン
ル情報に基づいて所定の代替ジャンルを再生ジャンルと
して指定する映像再生装置である。

【０００８】請求項２に記載の発明は、前記再生ジャン
ル指定手段は、代替ジャンルテーブルを参照して前記代
替ジャンルを指定する請求項１に記載の映像再生装置で
ある。

【０００９】請求項３に記載の発明は、前記代替ジャン
ルテーブルは、各ジャンル情報に対応した少なくとも一
つの代替ジャンルの次候補を記憶する請求項２に記載の
映像再生装置である。

【００１０】請求項４に記載の発明は、前記再生制御手
段は、前記判断手段、前記再生ジャンル指定手段を含む
請求項１〜３のいずれかに記載の映像再生装置である。

【００１１】請求項５に記載の発明は、前記映像再生手
段は、前記判断手段、前記再生ジャンル指定手段を含む
請求項１〜３のいずれかに記載の映像再生装置である。

【００１２】

【００１３】

【作用および発明の効果】上記のように構成された請求
項１に記載の映像再生装置によれば、再生制御手段は、
再生ジャンル指定手段が指定する再生ジャンルに対応す
る映像を映像再生手段に再生させる。そして、映像再生
手段は、再生制御手段の制御に基づいて映像再生ディス
クから読み出した映像を再生する。

【００１４】ここで、判断手段が、入力されるジャンル
情報に対応する映像が映像再生手段において再生可能か
否かを判断し、再生ジャンル指定手段は、判断手段が再
生可能と判断した場合には、入力されたジャンル情報を
再生ジャンルとして指定し、再生不可能と判断した場合
には、入力されたジャンル情報に基づいて所定の代替ジ
ャンルを再生ジャンルとして指定する。

【００１５】従って、選択曲に対応する指定ジャンルの
映像が、映像データ側では一つもない場合であっても、
代替ジャンルによる映像の再生が行われ、ディスプレイ
がいわゆるブルーバック状態になってしまうことを防止
する。例えばカラオケシステムに適用した場合等には利
用者が必ず映像をバックに歌うことができ、映像再生装
置としての役割を好適に果たす。

【００１６】また、請求項２に記載のように、代替ジャ
ンルテーブルを参照して代替ジャンルを指定するように
すれば、代替ジャンルの決定が容易に出来る。そして、
そのテーブルは、例えば請求項３に示すように、各ジャ
ンル情報にそれぞれ対応して、少なくとも一つの代替ジ
ャンルの次候補を記憶しておくようにしてもよい。

【００１７】もちろん、何も映像が出ない状態よりも、
何等かの映像が再生される方がよいが、内容的には全く
異なる映像が再生されるよりもなるべく近い内容の映像
の方が適しているので、内容・趣向の近い順番に記憶し
ておくことは好ましい。なお、ジャンル決定についてさ
らに具体的に説明すると、例えば上述したように演歌と
ポップスというジャンルの大分類だけでなく、演歌の中
でも例えば春夏秋冬といった季節による分類や演歌一般
等、細かく分けることができる。そして、例えば再生指
定ジャンルとして、演歌冬が指定された場合、映像デー
タ側では対応する演歌冬のジャンルの映像が一つもない
場合に、代替ジャンルとして最初に演歌一般を選ぶとい
ったことである。

【００１８】なお、代替ジャンルとして順位付けをし、
例えば上記演歌冬に対しては、第１候補として演歌一
般、第２候補として演歌秋といった具合いにテーブルを
設定しておくと、もし第１候補も無い場合には第２候
補、第２候補も無い場合には第３候補という具合いに、
選択曲に対応するジャンルの映像情報がない場合に映像
が再生されなくなることを防止する点でも好ましい。

【００１９】なお、何も映像が出ない状態よりも、内容
的には全く異なる映像であっても何等かの映像が再生さ
れる方がよいという考え方を重視するならば、再生指定
ジャンルは演歌系であっても、代替ジャンルの候補にポ
ップス系も加えておくことが考えられる。

【００２０】また、請求項４に記載の発明は、再生制御
手段が、判断手段と再生ジャンル指定手段とを備えてお
り、再生制御手段側において、入力されるジャンル情報
に対応する映像が映像再生手段において再生可能か否か
を判断し、再生できる場合はその決定されたジャンルを
そのまま再生ジャンルとして指定し、一方再生できない
場合には、所定の代替ジャンルを再生ジャンルとして指
定する。

【００２１】そして、その場合の判断手段は、選択曲に
対応して決定されたジャンルの有無を映像再生手段に問
い合わせ、映像再生手段からの返答に基づいて再生可能
か否かを判断することが考えられる。このように再生制
御手段側において代替ジャンルを再生ジャンルとして指
定するようにすると、映像再生手段側の処理手順を簡略
化することができると共に、曲に合った代替ジャンルを
選ぶことができるという点で好ましい。

【００２２】また、請求項５に記載の発明は、映像再生
手段が、判断手段と再生ジャンル指定手段とを備えてお
り、映像再生手段側において、入力されるジャンル情報
に対応する映像を再生可能か否かを判断し、再生できる
場合はその決定されたジャンルをそのまま再生ジャンル
として指定し、一方再生できない場合には、所定の代替
ジャンルを再生ジャンルとして指定する。

【００２３】このように映像再生手段側において代替ジ
ャンルを決定する場合には、映像再生ディスクが持つ映
像のジャンルが容易に判るため、例えば映像再生ディス
クが持つ映像ジャンルの中で、再生指定ジャンルに最も
内容の近いものを直ちに選択できる。また、再生制御手
段側の処理手順を簡略化できると共に、代替ジャンルの
決定を速やかに行なうことができるまた、上述した発明
のように代替ジャンルによる再生を可能とすることで、
再生ディスク側におけるジャンル分けでも利点がある。
例えば、１０ジャンルを等分に１つのディスクに入れる
とすると、一つのジャンルの映像データが少なくなって
しまう。そのため、ジャンルを絞り込んだ映像再生ディ
スクとして、特定のジャンルについてはデータを豊富に
備えることとし、或るジャンルについては、ずばりその
ものは無くても、代替ジャンルで補うようにすれば解決
できる。例えば、使用状況が演歌系中心であるが、その
他のジャンルについても対応したいという場合に、その
他のジャンルを全て備えるのではなく、例えば演歌以外
というジャンルで全て代替するようにすれば、演歌系の
映像データを豊富にできる。

【００２４】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図１は本実施例の映像再生装置を適用したカラ
オケシステムの構成を示すブロック図である。図１に示
す通りカラオケシステムは、コマンダ１０、ディスクプ
レーヤ３０、アンプミキサ５０、スピーカ５２、マイク
５４、モニタテレビ５６などを備えている。

【００２５】このカラオケシステムにて利用者は、コマ
ンダ１０を操作することで歌いたい曲を選択する。コマ
ンダ１０には、曲データとして歌詞データおよび演奏デ
ータが格納されており、曲が選択されると、コマンダ１
０はこれら歌詞データおよび演奏データを同期させて出
力する。最終的に利用者は歌詞を参照しながら演奏に合
わせて歌を歌うことになる。

【００２６】コマンダ１０から出力される演奏データ
は、アナログの演奏信号に変換された後、アンプミキサ
５０へ送られて電気的に増幅されるとともに、マイク５
４を介して入力する利用者の歌声と適度な割合でミキシ
ングされる。ミキシングされた音声信号は、スピーカ５
２により演奏音として外部へ出力される。

【００２７】一方、演奏データと同期してコマンダ１０
により出力される歌詞データは、ディスクプレーヤ３０
から送られるＮＴＳＣ映像信号と合成（スーパーインポ
ーズ）されてモニタテレビ５６に表示される。ディスク
プレーヤ３０から送られるＮＴＳＣ映像信号は、ディス
クプレーヤ３０により映像再生ディスクを再生すること
で生成される。このＮＴＳＣ映像信号は、利用者が歌詞
を参照しながら歌う際にモニタテレビ５６に背景映像と
なるものであり、利用者が選択する曲の内容やイメージ
に合わせたジャンルの映像とする必要がある。

【００２８】次に、コマンダ１０の内部構成についてさ
らに説明する。図１に示す通り、コマンダ１０は、コン
トローラ１２、メモリ１３、操作パネル１４、シリアル
入出力回路（ＳＩＯ）１６、モデム１８、ハードディス
ク２０、ＭＩＤＩ音源２２、ビデオミキサ２４などを備
えている。

【００２９】コントローラ１２は、コマンダ１０を制御
するためのマイクロコンピュータであり、利用者により
曲が選択された場合、その曲のジャンルをディスクプレ
ーヤ３０に送信したり、曲の演奏が進行されるのに応じ
てハードディスク２０から曲データ（演奏データ及び歌
詞データ）を読み出し、ＭＩＤＩ音源２２へ演奏データ
を、ビデオミキサ２４へ歌詞データを送ったりする等の
制御を行う。

【００３０】メモリ１３は、後述する代替ジャンルのテ
ーブル（図３）等を記憶している。操作パネル１４は、
利用者が歌いたい曲を選択したり、演奏音の音程を調整
したりするための操作パネルである。また、操作パネル
１４に対してはリモコン１４ａが備えられており、利用
者は遠隔で選曲などの操作ができる。

【００３１】シリアル入出力回路（ＳＩＯ）１６は、シ
リアル通信回線１７を介して選択された曲のジャンルを
ディスクプレーヤ３０に送信するためのインタフェース
回路である。本実施例では、ＲＳ２３２Ｃケーブルを用
いている。モデム１８は、電話回線を介して送られてく
る曲データを受信したり、どのような曲が演奏されてい
るかといった情報を外部へ送信したりする際、通信路を
通して伝送される信号の変調および復調を行う変復調装
置である。本実施例のカラオケシステムでは、常に新し
い曲が提供されている状態とするため、夜間に電話回線
にて新曲のデータが、図示しないホストコンピュータか
らモデム１８を介してコマンダ１０に送られてきて、ハ
ードディスク２０に格納される。

【００３２】ハードディスク２０は、曲データとして演
奏データと歌詞データとを格納する記憶装置である。演
奏データとしてはＭＩＤＩ規格に基づいたデータが格納
されている。ＭＩＤＩ音源２２は、各種楽器の演奏音を
格納しており、ハードディスク２０から送られる演奏デ
ータに基づき、楽器の演奏信号を生成する音源である。
生成された楽器の演奏信号は、アンプミキサ５０に送ら
れる。

【００３３】ビデオミキサ２４は、ハードディスク２０
から送られる歌詞データと、ディスクプレーヤ３０から
送られるＮＴＳＣ映像信号とを合成する装置である。歌
詞データは楽器の演奏が出力されるのに同期して、歌詞
を反転させ利用者に該当する歌唱部分を知らせる。

【００３４】次に、図２に基づきディスクプレーヤ３０
について説明する。ディスクプレーヤ３０はコマンダ１
０から送られる曲のジャンル情報に基づき、該当するジ
ャンルの映像をＮＴＳＣ映像信号としてコマンダ１０へ
送るディスクプレーヤである。ディスクプレーヤ３０で
は映像再生ディスク（図示せず）を再生することにより
映像信号が生成される。

【００３５】本実施例で用いる映像再生ディスクは以下
に示す特徴を有している。映像再生ディスクは、１２ｃ
ｍのＣＤ（コンパクトディスク）サイズのビデオディス
クであり、映像データがＭＰＥＧの規格で圧縮記憶され
ている。圧縮されていることで、ＣＤサイズのディスク
一枚に１時間分の映像が記憶されている。

【００３６】また、本実施例の映像再生ディスクには、
複数のジャンルの映像が記憶されている。大きく分類す
ると演歌系とポップス系の２つであり、演歌系には、演
歌〜と演歌一般がある。演歌〜の区別は、例え
ば季節に対応させた分類や、風景、登場人物等による分
類が考えられる。同様に、ポップス系にもポップス〜
とポップス一般がある。

【００３７】次に、このような映像再生ディスクを再生
するディスクプレーヤ３０の内部構成について図２を用
いて説明する。図２に示す通り、ディスクプレーヤ３０
は、シリアル入出力回路（ＳＩＯ）３２、ＲＯＭ３３、
第１のディスクチェンジャプレーヤ（以下、第１プレー
ヤという）３４ａ、第２のディスクチェンジャプレーヤ
（以下、第２プレーヤという）３４ｂ、ＲＡＭ３５、切
換回路３６、ＣＰＵ３８、データ読取回路４０、圧縮デ
ータ復号化回路４２、ＮＴＳＣコンバータ４４などを備
えている。

【００３８】シリアル入出力回路（ＳＩＯ）３２は、コ
マンダ１０から送られる選択された曲のジャンル情報を
受信するためのインタフェース回路である。第１，第２
プレーヤ３４ａ，３４ｂは、各々周知のチェンジャ部と
プレーヤ部（共に図示せず）とから構成されている。チ
ェンジャ部は１０枚の映像再生ディスクを備えており、
所定の順番あるいはＣＰＵ３８からの指令に従って映像
再生ディスクを取り替える。プレーヤ部はチェンジャ部
により取り替えられセットされた映像再生ディスクを再
生する。第１，第２プレーヤ３４ａ，３４ｂにより映像
再生ディスクを選択再生する処理はＣＰＵ３８により実
行される。

【００３９】切換回路３６は、第１，第２プレーヤ３４
ａ，３４ｂから出力される映像信号のどちらをデータ読
取回路４０へ送るかを切り換えるための回路である。後
述の作動の説明でも述べるが、該当するジャンルのチャ
プターをランダムで順次再生していくため、それに応じ
て第１，第２プレーヤ３４ａ，３４ｂを切り換えて再生
することができる。

【００４０】ＣＰＵ３８は、ディスクプレーヤ３０全体
の作動を制御するマイクロコンピュータである。ＣＰＵ
３８により実行される処理については、図４ないし図７
に基づき後述する。データ読取回路４０は、サブマイコ
ン４１を備えており、切換回路３６から送られる電気信
号をディジタルデータとして読み取るための装置であ
る。データ読取回路４０により読み取られたディジタル
データは、圧縮データ復号化回路４２へ送られる。

【００４１】圧縮データ復号化回路４２は、データ読取
回路４０から送られる圧縮されたディジタルデータを映
像信号に復号化する電気回路である。圧縮データ復号化
回路４２により復号化された映像信号はＮＴＳＣコンバ
ータ４４に送られる。ＮＴＳＣコンバータ４４は、圧縮
データ復号化回路４２により復号化された映像信号を商
用カラーテレビジョン信号（ＮＴＳＣ）に変換する電気
回路である。ＮＴＳＣコンバータ４４により変換された
ＮＴＳＣ映像信号はコマンダ１０のビデオミキサ２４に
送られる。

【００４２】次に、このように構成されたカラオケシス
テムの映像・演奏制御処理について、図４〜７のフロー
チャートに基づいて説明する。最初に、コマンダ１０側
において代替ジャンルを決める実施例を図４，５にて説
明する。図４はコマンダ１０のコントローラ１２におい
て実行される処理を示している。

【００４３】まず、選曲されたか否かを判断し（ステッ
プ１０。以下、ステップをＳと表す）、上述したように
操作パネル１４を介して選曲がなされると（Ｓ１０：Ｙ
ＥＳ）、その選曲された曲データを読み込む（Ｓ２
０）。そして、その曲に対応するジャンルを抽出する
（Ｓ３０）。通常、曲毎に対応ジャンルが設定されてお
り、例えば対応ジャンルとして演歌が設定されていれ
ば、その対応ジャンルをディスクプレーヤ３０側に問い
合わせる（Ｓ４０）。

【００４４】ディスクプレーヤ３０側では、この問い合
わせに対して図５に示すような処理がなされる。すなわ
ち、図５におけるＳ２１０で、問い合わせられたジャン
ルが有るか否かを判断し、問い合わせられたジャンルが
有る場合（Ｓ２１０：ＹＥＳ）には「有」を返し（Ｓ２
２０）、無い場合（Ｓ２１０：ＮＯ）には「無」を返す
（Ｓ２３０）。

【００４５】図４に戻り、Ｓ５０では、上記図５のＳ２
２０またはＳ２３０による返事に基づいて対応ジャンル
が有るか否かを判断する。そして、対応ジャンルが有る
場合（Ｓ５０：ＹＥＳ）には、ディスクプレーヤ３０に
映像再生指令を出し（Ｓ６０）、曲データの再生を行う
（Ｓ７０）。そして、再生が終了したら（Ｓ８０：ＹＥ
Ｓ）、映像停止指令を出して（Ｓ９０）、本処理を終了
する。

【００４６】一方、Ｓ５０において対応ジャンルが無い
場合（Ｓ５０：ＮＯ）には、メモリ１３内のテーブルを
参照して次候補のジャンルを抽出する（Ｓ１００）。こ
こで、テーブル及び次候補のジャンル等について図３を
参照して説明する。このテーブルは、上述した各ジャン
ル（演歌，演歌，演歌，演歌一般，ポップス，
ポップス，ポップス，ポップス一般）に対応して、
第１候補、第２候補、…が設定されている。図３には演
歌系のジャンルについての候補のみが示されている。例
えば、演歌〜についての代替ジャンルとしての第１
候補は、全て演歌一般とされている。そして演歌につ
いての第２候補は演歌、第３候補は演歌である。同
様に演歌及びについても、それぞれ第２候補、第３
候補が演歌〜の内で設定されている。また、演歌一
般についても、第１〜３候補としてそれぞれ演歌〜
が設定されている。この候補の順番は、各ジャンルと内
容・趣向の近い順番に設定されている。例えば、演歌
に対しては、演歌やよりも演歌一般を持って来る方
が、内容的に近いのである。

【００４７】なお、このテーブルにおいては、演歌系の
ジャンルに対する代替ジャンルとしては、同じ演歌系の
もののみを代替ジャンルの候補として設定しているが、
例えば第４候補以降にポップス系のジャンルを設定して
もよい。一般的には演歌系のジャンルが一つも無いこと
は考えにくいが、もし無い場合には何も映像が出なくな
るので、そのような場合の対処も考慮し、何も映像が出
ない状態よりは、内容的に遠くても何等かの映像が再生
される方がよいという考え方を重視するならば、そのよ
うな設定をすることもできる。

【００４８】もちろん、内容的には全く異なる映像が再
生されるよりもなるべく近い内容の映像の方が適してい
るので、内容・趣向の近い順番に記憶しておくことが好
ましいことは言うまでもない。図４に戻り、Ｓ１００で
次候補のジャンルを抽出を行い、テーブル中に次候補ジ
ャンルが有る場合には（Ｓ１１０：ＹＥＳ）、Ｓ４０へ
戻って、その次候補のジャンルをディスクプレーヤ３０
側に問い合わせる（Ｓ４０）。そのジャンルが有れば
（Ｓ５０：ＹＥＳ）、Ｓ６０以下の処理を行う。

【００４９】一方、その次候補のジャンルに対しても、
ディスクプレーヤ３０側から「無」の返事が返ってきた
ら（Ｓ５０：ＮＯ）、Ｓ１００で、テーブルを参照して
さらに次の候補のジャンルを抽出する。図３の例で言え
ば、演歌に対して、１回目のＳ１００の処理で、演歌
一般が抽出され、その演歌一般も無い場合は、２回目の
Ｓ１００の処理で演歌が抽出される。演歌も無い場
合は３回目のＳ１００の処理で演歌が抽出される。

【００５０】このようにして、設定された候補順に代替
ジャンルが順次抽出されて行くが、図３の例で演歌に
対して演歌もなければ、４回目のＳ１００で次候補の
ジャンル抽出を行っても、テーブル中に、その次候補ジ
ャンルは無いため（Ｓ１１０：ＮＯ）、その場合はＳ７
０へ移行し、映像無しで曲データの再生に移る。もちろ
ん、上述したように、或るジャンルに対して、それ以外
のジャンルを全て代替ジャンルの候補としておけば、実
際上、代替ジャンルが一つも該当しないといったことは
ない。

【００５１】さらに代替ジャンルの設定について言え
ば、内容を考慮せずに何等かの映像が再生されるよりも
何も映像が出ない状態の方がよい場合もある。例えば、
通常子供しか利用しないようなアニメの主題歌等に対す
るジャンルについては、子供には不向きな成人向けの内
容の映像が入った（あるいは可能性のある）ジャンルは
代替ジャンルとして設定しないことによって、子供に不
適切な映像を見せることを防止できる。このように、代
替ジャンルの設定は、基本的には何も映像が出ない状態
を防止することを念頭におくが、その他の事情も考慮す
る余地はある。

【００５２】次に、ディスクプレーヤ３０側において代
替ジャンルを決める実施例を図６，７にて説明する。図
６はコマンダ１０のコントローラ１２において実行され
る処理を示している。なお、この場合は、図２のＲＡＭ
３５に、図３に示すようなテーブルが記憶されている。

【００５３】選曲がなされると（Ｓ３１０：ＹＥＳ）、
その選曲された曲データを読み込み（Ｓ３２０）、その
曲に対応するジャンルを抽出する（Ｓ３３０）。そし
て、その対応ジャンルでの映像再生指令をディスクプレ
ーヤ３０に出し（Ｓ３４０）、曲データの再生を行う
（Ｓ３５０）。再生が終了したら（Ｓ３６０：ＹＥ
Ｓ）、映像停止指令を出して（Ｓ３７０）、本処理を終
了する。

【００５４】一方、Ｓ３４０で映像再生指令の出された
ディスクプレーヤ３０側では図７に示す処理が行われ
る。まず、再生可能な映像再生ディスクの中の映像デー
タに、指定ジャンルに該当するものが有るか否かが判断
され（Ｓ４１０）、有る場合には（Ｓ４１０：ＹＥ
Ｓ）、その指定ジャンルの映像の再生を開始し（Ｓ４２
０）、所定の処理の実行後、図６のＳ３７０の映像停止
指令によって再生を停止して（Ｓ４３０）、本処理を停
止する。なお、Ｓ４２０からＳ４３０間の所定の処理に
ついては省略したが、例えば、第１，２プレーヤ３４
ａ，３４ｂにおいてそれぞれ再生される映像再生デイス
ク中の対応ジャンル中のチャプターがランダムに順次組
み合わせて再生する、といったことである。

【００５５】また、Ｓ４１０において指定されたジャン
ルのものが無い場合（Ｓ４１０：ＮＯ）には、ＲＡＭ３
５内のテーブルを参照して次候補のジャンルを抽出し
（Ｓ４４０）、テーブル中に次候補ジャンルが有る場合
には（Ｓ４５０：ＹＥＳ）、Ｓ４１０へ戻って、その次
候補のジャンルのものがあるか否かを判断する。そのジ
ャンルのものが有れば（Ｓ４１０：ＹＥＳ）、Ｓ４２０
以下の処理を行う。

【００５６】但し、Ｓ４５０で否定判断、すなわちテー
ブル中に次候補ジャンルが無い場合には、そのまま本処
理を終了する。この場合は、映像は再生されない。もち
ろん、上述したように、或るジャンルに対して、それ以
外のジャンルを全て代替ジャンルの候補としておけば、
実際上、代替ジャンルが一つも該当しないといったこと
はない。

【００５７】以上本発明はこのような実施例に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様で実施し得る。例えば、ディスクプ
レーヤ３０側において代替ジャンルを決める実施例を図
６，７にて説明したが、その場合には図３に示すような
テーブルがＲＡＭ３５（図２参照）に記憶されているこ
とを述べた。この場合に、テーブルの内容を映像再生デ
ィスク内のデータによって書き換えるようにしてもよ
い。例えば、上記本実施例のカラオケシスムに電源を入
れると、ディスクプレーヤ３０のＣＰＵ３８がＲＯＭ３
３内のプログラムにより、プレーヤ３４ａ、３４ｂ内に
備えられている代替ジャンルのテーブルデータが記憶さ
れている映像再生ディスクのヘッダ部分からテーブルデ
ータを読み取り、ＲＡＭ３５に格納するように構成して
もよい。

【００５８】このようにすれば、テーブルを自由に書き
換えることができ、特に映像再生ディスクが自ら備える
映像データのジャンルに対応した代替ジャンルを設定で
きるため、代替ジャンルに該当する映像データが無いと
いったことを無くすことができる。

【００５９】また、通信（電話回線）により、次候補の
ジャンルを書き換えることも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施例のカラオケシステムの構成を示すブロ
ック図である。

【図２】 実施例のディスクプレーヤの構成を示すブロ
ック図である。

【図３】 実施例における代替ジャンルのテーブルを示
す説明図である。

【図４】 コマンダ１０側において代替ジャンルを決め
る場合のコントローラ１２において実行される処理を示
すフローチャートである。

【図５】 コマンダ１０側において代替ジャンルを決め
る場合のディスクプレーヤ３０のＣＰＵ３８において実
行される処理を示すフローチャートである。

【図６】 ディスクプレーヤ３０側において代替ジャン
ルを決める場合のコマンダ１０のコントローラ１２にお
いて実行される処理を示すフローチャートである。

【図７】 ディスクプレーヤ３０側において代替ジャン
ルを決める場合のＣＰＵ３８において実行される処理を
示すフローチャートである。

【符号の説明】

１０…コマンダ、 １２…コントローラ、
１４…操作パネル、２０…ハードディスク、 ２２…
ＭＩＤＩ音源、 ２４…ビデオミキサ、３０…ディス
クプレーヤ、 ３３…ＲＯＭ、 ３４ａ…第１プ
レーヤ、３４ｂ…第２プレーヤ、 ３５…ＲＡＭ、
３６…切換回路、３８…ＣＰＵ、 ４０…デ
ータ読取回路、 ４２…圧縮データ復号化回路、４４…
ＮＴＳＣコンバータ、 ５４…マイク、 ５６…
モニタテレビ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 浩 愛知県名古屋市昭和区桜山町６丁目104 番地 株式会社エクシング内 (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G10K 15/04 304 G11B 27/34

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】映像再生手段、再生制御手段、判断手段、
   再生ジャンル指定手段とを備える映像再生装置であっ
   て、 前記映像再生手段は、前記再生制御手段の制御に基づい
   て映像再生ディスクから読み出した映像を再生し、 前記再生制御手段は、前記再生ジャンル指定手段が指定
   する再生ジャンルに対応する映像を前記映像再生手段に
   再生させ、 前記判断手段は、入力されるジャンル情報に対応する映
   像が前記映像再生手段において再生可能か否かを判断
   し、 前記再生ジャンル指定手段は、前記判断手段が再生可能
   と判断した場合には、入力されたジャンル情報を再生ジ
   ャンルとして指定し、再生不可能と判断した場合には、
   入力されたジャンル情報に基づいて所定の代替ジャンル
   を再生ジャンルとして指定する 映像再生装置。
2. 【請求項２】前記再生ジャンル指定手段は、代替ジャン
   ルテーブルを参照して前記代替ジャンルを指定する 請求項１に記載の 映像再生装置。
3. 【請求項３】前記代替ジャンルテーブルは、各ジャンル
   情報に対応した少なくとも一つの代替ジャンルの次候補
   を記憶する 請求項２に記載の映像再生装置。
4. 【請求項４】前記再生制御手段は、前記判断手段、前記
   再生ジャンル指定手段を含む 請求項１〜３のいずれかに記載の 映像再生装置。
5. 【請求項５】前記映像再生手段は、前記判断手段、前記
   再生ジャンル指定手段を含む 請求項１〜３のいずれかに記載の 映像再生装置。