JP3366117B2 - 食品の品質検知用ガスセンサ - Google Patents

食品の品質検知用ガスセンサ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品工業分野において
スープ類等の加工食品の品質管理、製造管理に有効に使
用される食品の品質検知用ガスセンサに関し、さらに詳
しくは、食品のフレーバー画分に見い出される成分であ
るアセトンに優れた応答特性を示すガスセンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】加工食
品であるスープ類は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水
素、アルデヒド、ケトン、フラン類、エステル、硫黄化
合物、窒素化合物、フェノール、油脂等の種々の呈味成
分、におい成分を含有する。例えばコンソメスープで
は、重要なにおい成分として、野菜を煮込んだ際に発生
するケトン類、肉を煮込んだ際に発生するアルデヒド
類、肉の香ばしいにおい成分であるピラジン類、野菜を
煮込んだ際の爽やかな香り成分である硫黄化合物が含ま
れている。これらの各グループについては、それぞれア
セトン、カプロンアルデヒド、2−メチルピラジン、二
硫化ジメチルといった代表的成分が挙げられ、これらの
成分が混合されてコンソメスープ独特のにおいを形成し
ている。
【0003】スープ類の製造においては、その呈味性、
香気性を的確に評価し、その結果に基づいて各工程を管
理することが重要である。従来、スープ類等の加工食品
の製造工程における味やにおいに対する品質管理は、人
間の感覚に頼る官能試験を中心とし、これに糖度や透視
度等を測定するといった評価法を併用しているのが現状
である。しかし、近年、加工食品の品質については厳し
い要求がなされるようになっており、従来のような評価
法では十分な品質管理を行うことが困難になっている。
特に味やにおいの官能試験については、客観的に評価し
ようとすれば、専門パネルの養成あるいはそれらの複数
の人による評価が必要であり、製造工程での即時的対応
は難しいこととなり、いわゆる味のプロが長年の勘に頼
っているのが現状である。また、官能試験では個人差や
体調などにも左右され、味やにおいの正確な判定を行う
ことが難しい。
【0004】一方、味やにおいの代表的成分を機器類で
分析することにより、食品の品質を管理することも考え
られる。味の分析手段としては、高速液体クロマトグラ
フや、酵素センサ、微生物センサ等のうまみ成分用セン
サがあり、においの分析手段としては、ガスクロマトグ
ラフ等がある。しかし、高速液体クロマトグラフやガス
クロマトグラフは装置が複雑かつ大型で高価な上、操作
が煩雑で測定に時間を要するため、現場での管理に用い
るには不適である。また、上記のうまみ成分用センサで
は寿命や感度での問題が見られ、十分な結果が得られて
いない。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、スープ類等の加工食品の品質評価を簡便、迅速、か
つ安価に行うことが可能な食品の品質検知用ガスセンサ
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
スープ類に含まれるにおい成分の検討を行い、このにお
い成分がスープ類の官能評価に大きな影響を与えるこ
と、したがってスープ類に含まれるにおい成分に高感度
に応答するガスセンサを開発すれば、スープ類の品質管
理を簡便に精度良く行なえることに着目した。そして、
スープ類のフレーバー画分に見い出される成分であるア
セトンに優れた応答特性を示す半導体ガスセンサ材料を
探索した。その結果、金属イオンの電気陰性度が15以
上の金属原子を有する金属酸化物の1種以上を均一に分
散した酸化亜鉛(ZnO)をセンサ素子材料として用い
た場合、アセトンに対して優れた応答特性を示し、スー
プ類等の品質評価のためのセンサとして有用な半導体ガ
スセンサが得られることを知見し、本発明をなすに至っ
た。
【0007】したがって、本発明は、金属イオンの電気
陰性度が15以上の金属原子を有する金属酸化物を分散
してなる酸化亜鉛をセンサ素子材料とし、アセトン応答
性を有することを特徴とする食品の品質検知用ガスセン
サを提供する。
【0008】金属イオンの電気陰性度が15以上である
金属原子を有する酸性の強い金属酸化物を酸化亜鉛に分
散し、これをセンサ素子材料とした場合、後述する実施
例に示すように、添加された金属酸化物によってセンサ
素子表面の酸塩基性が制御され、アセトン酸化の反応経
路がガス感度を大きくさせる生成物、例えば一酸化炭素
(CO)を生じさせる反応経路となり、その結果センサ
素子のアセトン応答特性が向上するものと考えられる。
また、金属イオンの電気陰性度が15以上の金属原子を
有する金属酸化物は一般にアセトン酸化活性が低く、こ
のようにアセトン酸化活性の低い材料をセンサ素子とし
た場合には、検知層最内部の電極近傍にまでアセトンや
その部分酸化物が拡散し、検知層全体で吸着酸素種が消
費されると推定される。したがって、これによってもセ
ンサ素子のアセトン応答特性が向上すると考えられる。
【0009】本発明において、金属イオンの電気陰性度
が15以上の金属原子を有する金属酸化物(添加成分)
の種類に必ずしも限定はないが、モリブデン酸化物、タ
ングステン酸化物、錫酸化物、アンチモン酸化物及びエ
ルビウム酸化物から選ばれる1種以上を用いることが好
ましい。これにより、アセトン応答特性が極めて良く、
スープ類の品質検知に特に有効なセンサを得ることがで
きる。この場合、上記各酸化物としては、例えば酸化モ
リブデン(MoO)、酸化タングステン(WO)、
酸化錫(SnO)、酸化アンチモン(Sb)、
酸化エルビウム(Er)等を挙げることができ
る。
【0010】また、酸化亜鉛に対する上記添加成分の分
散量[添加成分/(酸化亜鉛+添加成分)]は、0.5
〜20重量%、特に1〜10重量%とすることが好まし
い。酸化亜鉛への添加成分の分散は、コロイド吸着法、
共沈法等の公知の方法で行うことができる。なお、本発
明センサの構造に限定はなく、通常の半導体ガスセンサ
と同様の構造とすることができる。
【0011】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を具体
的に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものでは
ない。以下に述べるように種々の半導体ガスセンサを作
製し、スープ類中のにおい成分に対するこれらセンサの
特性を調べた。
【0012】(1)センサ素子の作製 n型半導体であるZnOをベース材料とし、これに31
種類の金属酸化物及び6種類の貴金属をそれぞれ添加し
て粉末試料(センサ素子材料)を調製した。得られた粉
末試料を用いてセンサ素子を作製した。
【0013】粉末試料の調製 イ.金属酸化物の添加 ZnOの粉末(ベース材料)に金属酸化物を添加して粉
末試料を調製した。ベース材料のZnOは、塩化亜鉛を
NH3により加水分解し、得られた沈殿を乾燥・粉砕し
た後、空気中において600℃で5時間焼成し、さらに
ボールミルで粉砕して得た。金属酸化物の添加は、調製
条件を統一するために主に酢酸塩を用いて含浸法により
行った。まず、目的金属の酢酸塩を、酸化物となったと
きにベース材料に対して所定の割合になるように混合し
た。さらに蒸留水を加え、攪拌しながら試料がペースト
状になるまで水を蒸発させ、105〜110℃に保たれ
た乾燥器中で12時間乾燥させた。その後、粉砕して空
気中において600℃で5時間焼成した。
【0014】このようにして添加した酸化物は、Li2
O、Na2O、K2O、Rb2O、Cs2O、MgO、Ca
O、SrO、BaO、Cr23、MnO2、Co34
NiO、CuO、Y23、Al23、SnO2、Sb2
X、La23、CeO2、Pr61 1、Nd23、Sm2
3、Eu23、Gd23、Er23である。酢酸塩の存
在しない金属については、アンモニウム塩、硫酸塩など
から含浸法により添加を行った。このようにして添加し
た酸化物は、TiO2、V25、ZrO2、MoO3、W
3である。ベース材料に対する金属酸化物の添加量
[金属酸化物/(ベース材料+金属酸化物)]は、いず
れの粉末試料でも5重量%とした。
【0015】ロ.貴金属の添加 ZnOの粉末(ベース材料)に貴金属を添加して粉末試
料を調製した。貴金属の添加はコロイド吸着法で行っ
た。まず、貴金属のコロイド溶液とベース材料粉末とを
所定の比率で混合し、室温で5時間攪拌した。静置して
から貴金属コロイドがベース材料粉末に完全に吸着した
ことを確かめた後、濾過、乾燥し、さらに600℃で5
時間焼成した。このようにして添加した貴金属は、R
u、Rh、Pd、Ag、Pt、Auである。ベース材料
に対する貴金属の添加量[貴金属/(ベース材料+貴金
属)]は、いずれの粉末試料でも0.4重量%とした。
【0016】センサ素子の作製 図1に示すように、アルミナ管(内径0.4mm、外径
1.2mm)に電極として2本のPt線(0.3mm
φ)を3.0mmの間隔で巻き付けたものに、水で練っ
てペースト状にしたセンサ材料(粉末試料)を塗布し、
室温で乾燥後、空気中において700℃で4時間焼成し
てセンサ素子を得た。
【0017】(2)センサ特性の測定 測定方法 イ.装置 センサ素子の応答は、回路の基準抵抗の両端の出力電圧
を求める方法(電流検出法)により測定した。この場
合、センサ素子を図2に示す測定回路に組み込んだ。な
お、センサ素子はスポット溶接により素子ホルダに接続
した。
【0018】ロ.手順 素子ホルダを装着した反応管に空気を300cm3/分
の流速で流通させた。この場合、測定温度に進む前に5
00℃×30分の前処理を行った。その後測定温度に調
整し、空気中における素子抵抗の定常値(Ra)を求
め、さらに被検ガスを流通させ、素子抵抗の定常値(R
g)を求めた。次いで被検ガスを空気に切り換え、素子
抵抗がある程度定常値に回復した後に500℃×30分
の処理を行ってから次の測定に進んだ。
【0019】ハ.ガス感度の解析 測定時に得られるセンサの応答曲線の一例を図3に示
す。この図の空気中及び被検ガス中の出力電圧を求める
と、以下の2式を用いてそれぞれの素子抵抗Rを求める
ことができる。 Ra=r(E/Va−1) Rg=r(E/Vg−1) ここで、rは基準抵抗、Eは印加電圧、Vは出力電圧、
添字a、gはそれぞれ空気中、ガス中を示す。さらに、
ガス感度Sは空気中の素子抵抗に対する被検ガス中の素
子抵抗の比で表される。 S=Ra/Rg
【0020】アセトンに対するセンサ特性の測定 イ.アセトンに対するセンサ素子の感度を測定温度30
0℃、400℃、500℃でそれぞれ測定した。ガス感
度は、飽和水蒸気を含む湿潤空気をキャリアガスとし
て、被検ガス中とキャリアガス中の素子抵抗の比から求
めた。すなわち、実際のコンソメスープを被検ガスとし
て食品製造工程などでアセトンの検知を行うとすると、
水蒸気の影響は避けられないものと考えられる。このた
め、アセトン検知にはアセトン水溶液のバブリングによ
って発生した蒸気を水のみをバブリングした空気で希釈
し被検ガスとして採用した。つまり、ガスセンサでは通
常乾燥空気をベースとして定常状態を示したときの材料
の抵抗値をRaとして採用しているが、アセトンの検知
については水のみをバブリングしたものをベースとして
様々な材料の検知特性を調べた。なお、キャリヤーガス
としての空気流量は300cm3/分、アセトン水溶液
は40000倍希釈(気相濃度20ppm)とした。
【0021】ZnO単独素子及び種々の添加成分を用い
たZnO素子の湿潤空気中20ppmアセトンに対する
感度を図4に示す。図4の最上段にZnO単独素子の感
度を示すが、その感度はあまり大きくなく、十分な値で
はない。また、図4より、MoO3、WO3、SnO2
Sb2X、Er23を添加成分として用いた場合、Zn
O素子のアセトンに対する感度が特に大きくなることが
わかる。
【0022】ロ.添加成分の効果を検討・理解するため
に、添加成分の金属イオンの電気陰性度と、アセトン感
度との関係を調べた。この場合、測定温度500℃にお
ける関係を調べた。結果を図5に示す。図5より、金属
イオンの電気陰性度が大きく15以上である添加成分、
すなわち酸性の強い酸化物を添加することによって、Z
nO素子のアセトン感度が大きく向上することがわか
る。これは、添加された酸化物がセンサ表面の酸塩基性
を制御し、アセトン酸化の反応経路を決定しており、電
気陰性度の大きな金属イオンを有する添加成分を用いた
場合には、ガス感度が大きくなるような生成物、例えば
COを生じさせるアセトン酸化反応経路をとるためであ
ると考えられる。
【0023】ハ.添加成分の効果をさらに検討・理解す
るために、常圧固定床流通式反応装置及びガスクロマト
グラフを用いて、種々のZnO系試料によるアセトン酸
化反応におけるアセトン転化率(アセトンが他の物質に
変換する割合)及びCO選択率(アセトンがCOに変換
する割合)の温度依存性を調べた。結果を図6(アセト
ン転化率の温度依存性)及び図7(CO選択率の温度依
存性)に示す。なお、アセトン転化率及びCO選択率は
湿潤空気中の700ppmアセトンについて調べた。図
6より、高温で大きな感度を示したMoO3−ZnO試
料、WO3−ZnO試料(図4参照)は、高温では他の
測定試料に較べてアセトン転化率は低いことがわかる。
また、図7に示したように、測定試料中ではMoO3
ZnO試料、WO3−ZnO試料でのみ高温でのCO生
成が確認された。このCOの特異的な生成から、電気陰
性度の大きな金属イオンを有する金属酸化物の添加によ
り、感度を大きくさせるような部分酸化物を経由してア
セトンの酸化分解反応が進行することが推測される。
【0024】ニ.触媒活性の違いによるアセトン感度の
相違について検討した。その結果を図8に示す。図8
(A)はアセトン(Ac)酸化活性の高いセンサ素子
(Cr23−ZnO素子等)を用いた場合、(B)はア
セトン酸化活性の低いセンサ素子(MoO3−ZnO素
子、WO3−ZnO素子等)を用いた場合である。アセ
トン酸化活性の高い材料をセンサ素子とした場合、図8
(A)のように、検知層最外部でのみアセトン酸化にと
もなう吸着酸素種の消費が生じる。これに対し、アセト
ン酸化活性の低い材料をセンサ素子とした場合には、図
8(B)のように、検知層最内部の電極近傍にまでアセ
トンやその部分酸化物が拡散すると推定される。そし
て、後者の場合には、結果として検知層全体で吸着酸素
種が消費されるため、感度が大きくなると考えられる。
すなわち、MoO3−ZnO素子やWO3−ZnO素子に
よるアセトンの検知においては、表面酸塩基性の制御に
よる増感と、被検ガス種やその部分酸化中間体などの検
知層内部までの拡散による増感とが複合して生じ、感度
の向上が達成されると考えられる。
【0025】ホ.ZnO単独素子、MoO3−ZnO素
子、WO3−ZnO素子のアセトン感度の温度依存性を
図9に示す。ZnO単独素子のアセトンに対する感度
は、測定温度範囲では全体的に小さくなっている。これ
に対し、MoO3やWO3を添加した素子は、300℃以
下ではZnO単独素子と同程度の感度しか示していない
が、400〜500℃の温度域で感度は急激に増大し、
500℃付近では5〜6倍の感度の増加があることがわ
かる。
【0026】ヘ.MoO3−ZnO素子の500℃にお
けるアセトンに対する応答曲線の一例を図10に示す。
MoO3を添加した場合、比較的高い温度で最大感度を
示すとともに(図9)、応答特性も良好であることがわ
かる。また、MoO3の添加による抵抗値の上昇もわず
かであり、この素子は3.1×106〜5.4×106
いう実用可能な範囲の抵抗値を示すことがわかる。
【0027】ト.MoO3−ZnO素子、WO3−ZnO
素子の500℃におけるアセトン感度のアセトン濃度依
存性を図11に示す。アセトン濃度の対数値とアセトン
感度の対数値との間に良好な直線性が得られており、両
素子とも良好な濃度依存性を示すことがわかる。なお、
図11における感度は、固有の値を乗じることによりア
セトン濃度を与える値である。
【0028】チ.MoO3−ZnO素子、WO3−ZnO
素子の500℃におけるアセトン、カプロンアルデヒ
ド、2−メチルピラジン、二硫化ジメチルに対する感度
を図12に示す。各被検ガス濃度は20ppmである。
図12より、これらの素子の500℃におけるアセトン
感度は、カプロンアルデヒド、2−メチルピラジン、二
硫化ジメチルといった他のにおい成分に対する感度と比
べて2倍から3倍程度大きくなっており、これらの素子
が良好なアセトン選択性を有することがわかる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の食品品質
検知用ガスセンサは、食品に含まれるにおい成分である
アセトンに対する応答特性に優れ、特にコンソメスープ
等のスープ類の品質管理、製造管理に有効に使用するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】センサ素子の一例を示す一部切欠斜視図であ
る。
【図2】センサ素子特性の測定回路を示す回路図であ
る。
【図3】センサ素子の応答曲線の一例を示すグラフであ
る。
【図4】ZnO系センサ素子のアセトンに対する感度を
示すグラフである。
【図5】金属イオンの電気陰性度とアセトン感度との関
係を示すグラフである。
【図6】ZnO系試料によるアセトン酸化反応における
アセトン転化率と温度との関係を示すグラフである。
【図7】ZnO系試料によるアセトン酸化反応における
CO選択率と温度との関係を示すグラフである。
【図8】センサ素子材料の酸化活性の違いによる検知槽
内へのガス拡散の違いを示す概念図であり、(A)はア
セトン酸化活性の高いセンサ素子、(B)はアセトン酸
化活性の低いセンサ素子の場合である。
【図9】ZnO系センサ素子のアセトン感度と温度との
関係を示すグラフである。
【図10】ZnO系センサ素子のアセトンに対する応答
曲線の一例を示すグラフである。
【図11】ZnO系センサ素子におけるアセトン濃度の
対数値とアセトン感度の対数値との関係を示すグラフで
ある。
【図12】ZnO系センサ素子のアセトン、カプロンア
ルデヒド、2−メチルピラジン、二硫化ジメチルに対す
る感度を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 泰一 東京都武蔵野市吉祥寺北町4丁目13番14 号 電気化学計器株式会社内 (72)発明者 林 研司 千葉県船橋市夏見台3−11−1 ニチレ イ船橋ハイム308号 (72)発明者 小塚 彦明 千葉県八千代市八千代台北16−16−29 (56)参考文献 特開 平6−34592(JP,A) 特開 平8−15201(JP,A) 特開 平7−260729(JP,A) 特開 平4−66857(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/12 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属イオンの電気陰性度が15以上の金
    属原子を有する金属酸化物を分散してなる酸化亜鉛をセ
    ンサ素子材料とし、アセトン応答性を有することを特徴
    とする食品の品質検知用ガスセンサ。
  2. 【請求項2】 金属イオンの電気陰性度が15以上の金
    属原子を有する金属酸化物が、モリブデン酸化物、タン
    グステン酸化物、錫酸化物、アンチモン酸化物及びエル
    ビウム酸化物から選ばれる1種以上である請求項1記載
    のガスセンサ。
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