JP3365828B2 - 農業用フィルム - Google Patents

農業用フィルム

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JP3365828B2
JP3365828B2 JP19715393A JP19715393A JP3365828B2 JP 3365828 B2 JP3365828 B2 JP 3365828B2 JP 19715393 A JP19715393 A JP 19715393A JP 19715393 A JP19715393 A JP 19715393A JP 3365828 B2 JP3365828 B2 JP 3365828B2
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英雄 子川
泰一 阪谷
美都子 中西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防曇性およびその効果
持続性に優れた農業用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、農業用ハウスやトンネルなどに透
明材料として用いられている樹脂材料、無機ガラス等の
欠点として、表面の温度がその環境の露点以下となる場
合、曇りを生じるということがある。その場合、透明性
が失われることにより太陽光の透過率が低下して作物の
生育が遅れるなどの悪い影響があるほか、付着した水滴
が作物上に落下して病気が発生するなどの深刻な問題が
あった。また、ハウス、トンネル内で作業する人に対し
ても衣服が濡れてしまうといった不快感を与えていた。
樹脂材料の場合には、農業用フィルムの表面に防曇性を
付与するため、あらかじめ樹脂中に界面活性剤を添加し
ておき、そのブリードによって防曇性を発揮させる方法
が一般に用いられている。しかし、この方法では、樹脂
中の界面活性剤が全て出てしまえば効果がなくなるた
め、長期間、効果を持続させるのには不十分である。そ
こで特に長期間の効果の持続を目的として、防曇性被膜
のコーティング法が研究され種々の試みがなされてき
た。例えば、ヒドロキシエチルメタクリレートの重合体
や、ポリビニルアルコールを主成分とする被膜を形成す
ることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来試みられ
ている防曇性コーティングのすべては、防曇性の面では
ある程度満足できるものではあるが、コーティング剤の
主成分が親水性の有機物であるため、農業用フィルムの
ように高湿度下において長時間使用する場合には、カビ
や微生物などによって腐敗して透明性が失われたり、膨
潤したコーティング膜が溶けだして流去してしまうなど
耐久性においては必ずしも充分なものとは言いがたいも
のであった
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな従来技術の欠点を解決するために鋭意検討を重ね本
発明に至った。すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂フィ
ルムの少なくとも片面に、コロイド状アルミナおよびシ
リカの重量比(コロイド状アルミナ/コロイド状シリ
カ)が(90/10)〜(60/40)である混合コロイド溶
液、およびアニオン性界面活性剤からなる溶液を塗布、
乾燥してなる防曇性被膜を有することを特徴とする農業
用フィルムを提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるアルミナとしては、酸化アルミニウムの他、
水酸化アルミニウムなどが含まれ、特に限定されない。
水酸化アルミニウムには結晶構造の違いからギブス石、
バイヤライトと呼ばれるものや、式 AlO(OH) で表され
るベーム石などがある。また、一般式 Al x (OH)y Cl
3x-yで表される塩基性塩化アルミもAl/Clモル比が大き
くなるとコロイドをつくりやすい性質があり、コロイド
状アルミナの原料として一般に用いられるものである。
【0006】一方、本発明に用いられるシリカについて
も特に限定されず、式SiO 2 で表され、二酸化珪素、無
水ケイ酸、または単にケイ酸などと呼ばれるもの全般を
用いることができる。
【0007】本発明において、アルミナやシリカをコロ
イド状に分散させる場合に用いられる分散媒としては、
水の他、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、
n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、エチレ
ングリコール、キシレンなど、コロイド化できるもので
あれば特に限定されない。本発明で用いるコロイド状ア
ルミナおよびシリカは、農業用フィルムの防曇性付与の
ため圃場で使われるものであり、環境の安全性を考慮す
れば水分散媒が好ましい。
【0008】本発明におけるコロイド状アルミナは、上
記分散媒中にアルミナをコロイド状に分散したものであ
る。陽性に帯電したアルミナ粒子は、分散媒中の陰イオ
ンを安定剤とすることができ、その陰イオンとしてはCl
- 、NO3-、CH3 COO - などが好ましく用いられる。コロ
イド分散液のpHに限定はないが、pH2〜6の酸性で
あることが、安定性の面からは好ましい。アルミナ水和
物は、基本的に結晶性であるため、アルミナ水和物コロ
イドは、重合して大きくなることはなく、一般には微小
コロイドが方向性を持ち強く凝集結合する。コロイドの
みかけの粒子形状は、製造法、製造条件により異なるが
繊維状または羽毛状になることが多く、コロイドの大き
さとしては5〜200nmのものが用いられる。また、
チキソトロピックな粘性がみられることがある。
【0009】一方、本発明におけるコロイド状シリカと
は上記分散媒中にシリカをコロイド状に分散させたもの
である。シリカ粒子は一般には陰性に帯電しているた
め、適当な対カチオンが安定化に用いられることが多
い。対カチオンとしてはアンモニウムイオン、アルカリ
金属イオン、アルカリ土類金属イオン、1〜4級アンモ
ニウムイオンなどが好ましい。コロイド分散液のpHに
限定はないが、pH9〜11であることが、安定性の面
からは好ましい。シリカはネットワークフォーマーであ
るため生成したコロイドはアモルファスとなり球状粒子
となる。粒径は、5〜100 nmのものが用いられる。
【0010】本発明では、コロイド状アルミナとコロイ
ド状シリカを混合して用いるが、その重量比(コロイド
状アルミナ/コロイド状シリカ)は、(90/10)〜(60
/40)の範囲であり、コロイド状アルミナがコロイド状
シリカに対し(90/10)より多いと、乾燥後の被膜が均
一に形成されず、防曇効果が低下する。また、コロイド
状シリカがコロイド状アルミナに対し(40/60)より多
いと、溶液中の電荷バランスが崩れてコロイドとしての
安定性が失われ、ゲル化して沈殿を生じる。特に、重量
比が、(85/15)〜(75/25)の混合コロイド溶液は、
後述する界面活性剤と配合した際に、塗布性に有効な粘
性を発現させる上で最も好ましい。塗布性に有効な粘性
とは、高剪断時は低粘度であっても、ゼロ剪断時には粘
度の増加がみられる、いわゆるチキソトロピックな粘性
のことであり、これは塗布液がフィルムに接触した後の
流失を抑えてムラのない充分な厚みの塗布膜を得るため
に重要な性質である。また、混合コロイド溶液は塗布す
る際の粘度を考慮し、分散媒に対する固形分の濃度を0.
1 〜1重量%として用いるのが好ましい。本発明で用い
る混合分散液には、その他の電解質を含んでいてもよ
い。
【0011】本発明に用いられるアニオン性界面活性剤
は、特に限定されないが、例えば、カプリル酸ナトリウ
ム、カプリル酸カリウム、デカン酸ナトリウム、カプロ
ン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、オレイン酸
カリウム、ステアリン酸テトラメチルアンモニウム、ス
テアリン酸ナトリウム、ベヘン酸カリウムなどの炭素数
6以上24以下のアルキル鎖を有するカルボン酸の金属
塩またはアンモニウム塩、オクチルスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ア
ンモニウムなどの炭素数6以上24以下のアルキル鎖を
有するスルホン酸の金属塩またはアンモニウム塩、炭素
数6以上24以下のアルキル鎖を有するリン酸エステル
の金属塩またはアンモニウム塩、炭素数6以上24以下
のアルキル鎖を有するホウ酸エステルの金属塩またはア
ンモニウム塩、パーフルオロデカン酸ナトリウム、パー
フルオロオクチルスルホン酸ナトリウムなどのフッ素系
アニオン性界面活性剤、ポリジメチルシロキサン基とカ
ルボン酸金属塩などに陰イオン性基を有する、シリコン
系アニオン性界面活性剤などがあげられる。
【0012】特に、炭素数6以上10以下のアルキル鎖
を有するカルボン酸のアルカリ金属塩を、塗布溶液に対
し0.001 〜0.1 重量%の範囲になるよう加えて用いるこ
とが、塗布性に有効な粘性を発現させる上で好ましい。
【0013】本発明に用いられる熱可塑性樹脂には農業
用フィルムの重要な機能である保温性を付与する目的で
無機化合物を添加することが望ましい。本発明に用いら
れる無機化合物としては、分子中に珪素−酸素結合また
はアルミニウム−酸素結合を有しているものである。
【0014】珪酸化合物としては、酸化珪素、珪酸マグ
ネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸チ
タンなど、アルミノ珪酸化合物としては、アルミノ珪酸
ナトリウム、アルミノ珪酸カリウム、アルミノ珪酸カル
シウムなど、アルミン酸化合物としては、アルミナ、ア
ルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸
カルシウムなど、ハイドロタルサイト類としては、下記
一般式のように示される。 一般式:〔M2+ (1-x) Alx ( OH)2 (An-X /n・m H2 O〕 (但し、M2+は、マグネシウム、カルシウムおよび亜鉛
よりなる群から選ばれる2価金属イオンを示し、A
n-は、n価のアニオンを示し、xおよびmは次の条件、
0<x<0.5 、0≦m≦2 を満足する。)
【0015】具体的には、天然ハイドロタルサイト:M
0.75Al0.25(OH)2 CO3 ・4H2 Oや、合成ハ
イドロタルサイト:Mg0.69Al0.31(OH)2 CO3
・3.5 H2 Oなどが挙げられる。なかでも、酸化珪素、
珪酸アルミニウム、アルミノ珪酸化合物、ハイドロタル
サイト類が特に好ましく用いられる。
【0016】無機化合物は通常、粉末で使用され、粉末
の粒子径はできるだけ小さい方が均一に分散すること
と、得られたフィルムの透明性が良いために好ましく、
通常、0.5 〜10μm程度の平均粒子径が好ましい。
【0017】無機化合物の配合量は、熱可塑性樹脂100
重量部に対し、通常、0.5 〜50重量部であるが、好まし
くは1〜15重量部である。0.5 重量部未満では保温効果
が少なく、50重量部より多いと熱可塑性樹脂フィルムの
強度や外観を損うため好ましくない。
【0018】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニ
ル−メチルメタクリレート共重合体、ポリ塩化ビニリデ
ンなどの塩素系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂な
ど、農業用フィルムとして用いられている熱可塑性樹脂
全般が好ましく用いられる。
【0019】上記ポリオレフィン系樹脂としては、α−
オレフィンの単独重合体、α−オレフィンを主成分とす
る異種単量体との共重合体であり、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−ブテン共重合体、エチ
レン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−
ヘキセン共重合体などのエチレン−α−オレフィン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重
合体、エチレン−酢酸ビニル−メチルメタクリレート共
重合体、アイオノマー樹脂などを挙げることができる。
【0020】これらの樹脂の中では、密度が0.935 g/
cm3 以下の低密度ポリエチレンやエチレン−α−オレ
フィン共重合体、および酢酸ビニル含有量が30重量%以
下のエチレン−酢酸ビニル共重合体が透明性や柔軟性に
優れ、かつ安価なフィルムが得られる点で特に好まし
い。
【0021】これら熱可塑性樹脂フィルムには、通常使
用される酸化防止剤、耐侯剤、紫外線吸収剤、顔料など
必要に応じて配合することができる。
【0022】本発明で熱可塑性樹脂フィルムに防曇性被
膜を形成する方法としては、各種のロール印刷法やディ
ッピング法や吹き付け法など、適度な圧力で液がフィル
ムに密着できる方法であればいずれでも可能である。但
し、充分に乾燥して仕上げることが必要である。また、
被膜を形成するタイミングとしては、フィルム成形のラ
インの続きで行なう工場内塗布や、フィルムを圃場に展
張してから行なう現場塗布などの方法がある。圃場等の
現場塗布の場合は、通常農薬散布に用いられる動力噴霧
器が適用できる。
【0023】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂フィルムの少なく
とも片面に防曇性に優れた被膜を形成した農業用フィル
ムを例えば、ハウスの外張りとして用いると、多湿条件
下でもフィルム内面が水滴で曇ったり、水滴がボタ落ち
して作物を痛めることがない。また、流滴が速やかであ
るためフィルムの乾燥が速く湿度が低くなり、作物の病
気の発生を抑えることができる。また、農業用フィルム
の用途としては、外張りのほか二重被覆に用いるカーテ
ンや小型のトンネルなどがあるが、塗布が可能であれば
いずれの形態に用いても優れた防曇性を発揮し、外張り
の場合と同様の効果が得られる。しかも、上記防曇性皮
膜は、親水性の無機物を主成分としているため、カビや
微生物によって腐敗したり、膨潤して流去することがな
く耐久性に優れている
【0024】さらに、本発明の熱可塑性樹脂フィルムに
無機化合物を含有させたものは、無機化合物がハウス内
の熱を吸収して外へ逃さず、保温性において優れてい
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。なお、実施例中の試験法
は次の通りである。
【0026】 〔溶液分散性試験〕: コロイド状アルミナとシリカを
混合した時に、ゲル化するかどうかを以下の基準で判定
した。 ○:ゲル化がみられず、均一に分散する。 △:一部にゲル化がみられる。 ×:全体がゲル化し、水に分散できない。
【0027】 〔塗布性試験〕: フィルムに塗布液を吹き付けた時の
フィルムへの液の付着性を観察し、以下の基準で判定し
た。 ○:液を全くはじくことなく、液がムラなく塗れる。 △:液を少しはじくが、何回も繰返し塗布すれば塗れ
る。 ×:液をはじいてしまい、液がフィルムに付着しない。
【0028】 〔防曇性試験〕: フィルムを縦34×横5cmのアク
リル製の枠に両面テープで貼り付け、試験面を下にし
て、温度一定の環境試験室内に置いた恒温水槽の上に水
平面に対して15度の傾斜をつけて設置した。この時
の、(環境試験室/恒温水槽)の温度条件は、低温試
験:3℃/20℃と、高温試験:20℃/40℃とし
た。そしてフィルム面の水滴のようすを観察し、以下の
基準で判定した。 ○:フィルム面が均一に濡れている。 △:部分的に水滴が付着しているところがある。 ×:全体に水滴が付着し、白く曇っている。
【0029】 〔保温性試験〕: 赤外分光光度計(パーキンエルマー
社製 1640型FTIR)を用いて、330cm -1から44
00cm-1の範囲の透過率を測定し、黒体吸収域に対するフ
ィルムによる吸収の割合(%)をピーク面積から求め、
保温性の尺度とした。すなわち、フィルムによる吸収の
割合が大きければ、保温性も高いといえる。
【0030】〔実施例1〕 フィルム1:厚み30μmの低密度ポリエチレンフィル
ム。 塗布液1:コロイド状アルミナ(固形分20重量%)とコ
ロイド状シリカ(固形分20重量%)を重量比(アルミナ
/シリカ)が、80/20になるよう混合したものを固形分
2重量になるよう撹拌しながら水100 重量部に加
え、続いてアニオン性界面活性剤A、B(後述)をそれ
ぞれ0.008 重量部ずつ加えて塗布液1とした。フィルム
1をA4の大きさに切りとり、塗布液1を霧吹きを使っ
て噴霧し、室温で風乾した。このときの液の塗布性およ
び塗布膜の防曇性について試験した結果を第1表に示
す。
【0031】〔実施例2〕 塗布液2:コロイド状アルミナ(固形分20重量%)とコ
ロイド状シリカ(固形分20重量%)を重量比(アルミナ
/シリカ)が、85/15になるよう混合したものを固形分
2重量になるよう撹拌しながら水100 重量部に加
え、続いてアニオン性界面活性剤A、Bをそれぞれ0.00
8 重量部ずつ加えて塗布液2とした。実施例1に記載の
フィルム1を、A4の大きさに切りとり、塗布液2を霧
吹きを使って噴霧し、室温で風乾した。このときの液の
塗布性および塗布膜の防曇性について試験した結果を第
1表に示す。
【0032】〔実施例3〕 塗布液3:コロイド状アルミナ(固形分20重量%)とコ
ロイド状シリカ(固形分20重量%)を重量比(アルミナ
/シリカ)が、70/30になるよう混合したものを固形分
2重量になるよう撹拌しながら水100 重量部に加
え、続いてアニオン性界面活性剤A、Bをそれぞれ0.00
8 重量部ずつ加えて塗布液3とした。実施例1に記載の
フィルム1を、A4の大きさに切りとり、塗布液3を霧
吹きを使って噴霧し、室温で風乾した。このときの液の
塗布性および塗布膜の防曇性について試験した結果を第
1表に示す。
【0033】〔実施例4〕 塗布液4:アニオン性界面活性剤Aの代りにアニオン性
界面活性剤C(後述)を0.0068重量部加えた以外は塗布
液1と同様に調整した。これを塗布液4とする。実施例
1に記載のフィルム1を、A4の大きさに切りとり、塗
布液4を霧吹きを使って噴霧し、室温で風乾した。この
ときの液の塗布性および塗布膜の防曇性について試験し
た結果を第1表に示す。
【0034】〔実施例5〕 低密度ポリエチレン100 重量部に対し、無機化合物Aを
10重量部配合したものを、厚み150 μmに成型してフィ
ルム2を得た。上記フィルム2を、A4の大きさに切り
とり、実施例1に記載の塗布液1を霧吹きを使って噴霧
し、室温で風乾した。このときの液の塗布性および塗布
膜の防曇性について試験した結果を第1表に示す。
【0035】〔実施例6〕 低密度ポリエチレン100 重量部に対し、無機化合物Bを
10重量部配合したものを、厚み150 μmに成型してフィ
ルム3を得た。上記フィルム3を、A4の大きさに切り
とり、実施例1に記載の塗布液1を霧吹きを使って噴霧
し、室温で風乾した。このときの液の塗布性および塗布
膜の防曇性について試験した結果を第1表に示す。
【0036】〔実施例7〕 フィルム4:厚み30μmのエチレン−酢酸ビニル共重
合体フィルム。 上記フィルム4を、A4の大きさに切りとり、実施例1
に記載の塗布液1を霧吹きを使って噴霧し、室温で風乾
した。このときの液の塗布性および塗布膜の防曇性につ
いて試験した結果を第1表に示す。
【0037】〔比較例1〕 塗布液5:コロイド状アルミナ(固形分20重量%)とコ
ロイド状シリカ(固形分20重量%)を重量比(アルミナ
/シリカ)が、95/5になるよう混合したものを固形分
重量部になるよう撹拌しながら水100 重量部に加
え、続いてアニオン性界面活性剤A、Bをそれぞれ0.00
8 重量部ずつ加えて塗布液5とした。実施例1に記載の
フィルム1を、A4の大きさに切りとり、塗布液5を霧
吹きを使って噴霧し、室温で風乾した。このときの液の
塗布性および塗布膜の防曇性について試験した結果を第
1表に示す。
【0038】〔比較例2〕 塗布液6:コロイド状アルミナ(固形分20重量%)とコ
ロイド状シリカ(固形分20重量%)を重量比(アルミナ
/シリカ)が、50/50になるよう混合したものを固形分
重量部になるよう撹拌しながら水100 重量部に加
え、続いてアニオン性界面活性剤A、Bをそれぞれ0.00
8 重量部ずつ加えて塗布液6とした。実施例1に記載の
フィルム1を、A4の大きさに切りとり、塗布液6を霧
吹きを使って噴霧し、室温で風乾した。このときの液の
塗布性および塗布膜の防曇性について試験した結果を第
1表に示す。
【0039】〔比較例3〕 塗布液7:コロイド状アルミナ(固形分20重量%)とコ
ロイド状シリカ(固形分20重量%)を重量比(アルミナ
/シリカ)が、80/20になるよう混合したものを固形分
重量部になるよう撹拌しながら水100 重量部に加
え、続いてカチオン性界面活性剤D(後述)を0.01重量
部加えて塗布液7とした。実施例1に記載のフィルム1
を、A4の大きさに切りとり、塗布液7を霧吹きを使っ
て噴霧し、室温で風乾した。このときの液の塗布性およ
び塗布膜の防曇性について試験した結果を第1表に示
す。
【0040】〔比較例4〕 塗布液8:コロイド状アルミナ(固形分20重量%)とコ
ロイド状シリカ(固形分20重量%)を重量比(アルミナ
/シリカ)が、80/20になるよう混合したものを固形分
重量部になるよう撹拌しながら水100 重量部に加
え、続いてノニオン性界面活性剤E(後述)を0.01重量
部加えて塗布液8とした。実施例1に記載のフィルム1
を、A4の大きさに切りとり、塗布液8を霧吹きを使っ
て噴霧し、室温で風乾した。このときの液の塗布性およ
び塗布膜の防曇性について試験した結果を第1表に示
す。
【0041】なお、コロイド状アルミナ、シリカおよび
界面活性剤、無機化合物については下記のものを用い
た。 アルミナ:日産化学工業(株)製「アルミナゾル52
0」(ベーム石) シリカ :日産化学工業(株)製「スノーテックス2
0」 界面活性剤A:花王(株)製「ネオペレックスF25」
(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム) 界面活性剤B:東京化成(株)製 試薬「デカン酸ナト
リウム」 界面活性剤C:東京化成(株)製 試薬「カプリル酸ナ
トリウム」 界面活性剤D:ナカライテスク 試薬「ラウリルトリメ
チルアンモニウムクロライド」 界面活性剤E:阪本薬品 「SYグリスターML75
0」(デカグリセリンモノラウレート) 無機化合物A:金生興業製 「スノーマーク SP−1
0」(磨砕シリカ) 無機化合物B:協和科学製 「アルカマイザー」(合成
ハイドロタルサイト)
【0042】
【表1】表−1
【0043】
【表2】表−1(続き)
フロントページの続き (72)発明者 中西 美都子 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−24160(JP,A) 特開 昭60−96682(JP,A) 特開 平4−264140(JP,A) 特開 平6−41335(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/04 - 7/06 B32B 27/00 - 27/42

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面
    に、コロイド状アルミナおよびシリカの重量比(コロイ
    ド状アルミナ/コロイド状シリカ)が(90/10)〜(60
    /40)である混合コロイド溶液、およびアニオン性界面
    活性剤からなる溶液を塗布、乾燥してなる防曇性被膜を
    有することを特徴とする農業用フィルム。
  2. 【請求項2】コロイド状アルミナおよびシリカの重量比
    (コロイド状アルミナ/コロイド状シリカ)が(85/1
    5)〜(75/25)である請求項1記載の農業用フィル
    ム。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂フィルム中に無機化合物を含
    有することを特徴とする請求項1記載の農業用フィル
    ム。
  4. 【請求項4】無機化合物が、分子中に珪素−酸素結合ま
    たはアルミニウム−酸素結合を有している化合物から選
    ばれることを特徴とする請求項3記載の農業用フィル
    ム。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂で
    ある請求項1〜4のいずれか1項に記載の農業用フィル
    ム。
JP19715393A 1993-08-09 1993-08-09 農業用フィルム Expired - Lifetime JP3365828B2 (ja)

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