JP3365181B2 - 交直両用の電磁石装置 - Google Patents

交直両用の電磁石装置

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JP3365181B2 JP33289595A JP33289595A JP3365181B2 JP 3365181 B2 JP3365181 B2 JP 3365181B2 JP 33289595 A JP33289595 A JP 33289595A JP 33289595 A JP33289595 A JP 33289595A JP 3365181 B2 JP3365181 B2 JP 3365181B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、励磁用のコイル
を有する電磁石,このコイルへの電圧の供給をオン・オ
フする半導体スイッチング装置,この半導体スイッチン
グ装置に駆動信号を与える駆動信号生成回路装置などを
備え,コイルに電流を通流させることで電磁石にアーマ
チュアの吸着・保持を行わさせる交直両用の電磁石装置
に係わり、発生される高周波ノイズなどが低減されるよ
うに改良されたその構成に関する。
【0002】
【従来の技術】交直両用の電磁石装置としては、例え
ば、公知の電磁開閉器が持つ可動接点の投入操作用とし
て用いられている装置が著名なものの一つである。この
電磁開閉器に用いられている交直両用の電磁石装置は、
励磁用のコイルを有する電磁石,整流回路装置,半導体
スイッチング装置,駆動信号生成回路装置などを備える
ことが一般である。この駆動信号生成回路装置は、可動
接点に投入動作を行わせしめる強磁性材製のアーマチュ
アを、励磁用のコイルに電流を通流させることで、電磁
石に吸着・保持させる動作を行なわさせる際に、コイル
に電源電圧を供給すべく半導体スイッチング装置に駆動
信号を与える回路装置である。交直両用の電磁石装置と
しては、前記の電磁開閉器用以外にも広い分野で使用さ
れていることもよく知られているところである。
【0003】この種の交直両用の電磁石装置として、実
公平4−6167号公報により電磁石装置のコイル駆動
回路として公知となっている装置が知られている。以下
に、この実公平4−6167号公報による内容を基にし
て、従来例の交直両用の電磁石装置について図5〜図9
を用いて説明する。ここで、図5は、従来例の交直両用
の電磁石装置の要部を関連する装置などと共に示すその
回路図であり、図6は、図5中に示した駆動信号生成回
路装置の主要部を示すブロック回路図である。図7は、
図6中に示した保持用信号生成回路部の要部を示す回路
図であり、図8は、図5〜図7に示した電磁石装置の主
要部位の動作を模式的に示す動作チャートである。図9
は、図5〜図7に示した電磁石装置の交流電源での動作
時に保持用信号生成回路部から出力された信号によって
コイルに印加される電圧の波形の詳細を模式的に示す説
明図である。
【0004】図5〜図7において、8は、励磁用のコイ
ル81を有する電磁石と、整流回路装置82と、コイル
81に対するフライホイール回路部6と、バイポーラト
ランジスタ7と、バイポーラトランジスタ7に駆動信号
5 を与える駆動信号生成回路装置5と、入力端子U,
Vなどを備えた交直両用の電磁石装置である。電磁石装
置8には、スイッチ装置92が投入状態にある場合に
は、電源91からの電圧である単相交流などの電源電圧
D がその入力端子U,Vに供給される。図5中に示し
た電磁石装置8は、コイル81と半導体スイッチング装
置であるバイポーラトランジスタ(以降、PTrと略称
することがある。)7とは、互いに電気的に直列に接続
された直列接続回路を形成している事例の場合を示して
いる。整流回路装置82は、電源電圧VD が単相交流の
場合であっても、コイル81とPTr7との直列接続回
路などに対して、この電源電圧VD を一定極性の電圧で
ある電圧VI として供給する役目を果たす装置であり、
図5中に示した事例ではダイオードをフルブリッジ構成
とした全波整流回路装置である。
【0005】フライホイール回路部6は、この事例の場
合には、コイル81と電気的に並列に接続されたバイポ
ーラトランジスタ(以降、Trと略称することがあ
る。)61とダイオード62との直列接続回路と、整流
回路装置82のプラス側の出力端とTr61のベースと
の間に接続された抵抗素子63と、Tr61のベースに
抵抗素子63を介してベース電流を供給させる電圧を生
成するための電圧生成用の素子であるツェナーダイオー
ド64と、Tr61と電気的に並列に接続されたサージ
吸収用素子であるバリスタ65とで構成されている。ス
イッチ装置92が投入されている状態においてPTr7
がオフされると、それまで通流されていた電流I7 によ
りコイル81に蓄積されていた電磁エネルギーによっ
て、公知のごとくコイル81には逆起電力が発生するも
のである。フライホイール回路部6は、この逆起電力に
よる電流をコイル81を介して循環させるための、いわ
ゆるフライホイール動作を行わさせる回路である。スイ
ッチ装置92が投入状態にある間、ツェナーダイオード
64に生成される電圧によってTr61は常時オンされ
ており、コイル81に発生される前記の逆起電力による
電流を、コイル81→ダイオード62→Tr61→コイ
ル81の経路で循環させるのである。
【0006】スイッチ装置92が遮断された場合には、
コイル81に発生される逆起電力による電流の経路は、
Tr61がオフされることになるので,コイル81→ダ
イオード62→バリスタ65→コイル81の経路で循環
されることに変わり、バリスタ65が持つ公知の機能に
よって、この電流は急速に減衰されることとなるのであ
る。なお、前記の実公平4−6167号公報中で説明さ
れているように、ツェナーダイオード64が抵抗素子,
順方向接続されたダイオードなどと置き換えが可能であ
ることや、バリスタ65が抵抗素子,ツェナーダイオー
ドなどと置き換えが可能である等、フライホイール回路
部6を構成している諸素子は、適宜の素子への置き換え
が可能である。
【0007】駆動信号生成回路装置5は、図6に示した
ごとく、平滑回路部51,電圧検出回路部52,投入用
信号生成回路部53,NAND回路部54,保持用信号
生成回路部4およびOR回路部55と、抵抗素子56と
ツェナーダイオード57との直列接続回路と、抵抗素子
581〜583と、端子P,N,IおよびBを備えてい
る。コイル81とツェナーダイオード64との接続点
と、整流回路装置82のマイナス側の出力端との間の電
圧は、図示しない電圧安定化回路部を介して安定化され
た直流電圧である電圧VP とされ、駆動信号生成回路装
置5の端子P,N間に供給される。また、駆動信号生成
回路装置5の端子I,N間には、電圧VIが入力され、
駆動信号生成回路装置5の端子Bからは駆動信号S5
出力される。抵抗素子56とツェナーダイオード57と
の直接接続回路は、電圧VP を入力し、駆動信号生成回
路装置5を構成している各回路部にその電源電圧として
ツェナーダイオード57の両端から安定化された直流電
圧である電圧VS を供給する回路部である。平滑回路部
51は、その詳細な図示を省略したが、互いに電気的に
直列に接続されたうえで端子I,N間に接続された2個
の抵抗素子と、この2個の抵抗素子の内の端子Nに一端
が接続された抵抗素子に電気的に並列に接続されたコン
デンサ素子とを有して構成されている。そうして、この
コンデンサ素子の両端から出力される電圧VR は、電圧
I が大まかに平滑化された電圧であるので、かなりの
幅のリップルを含むと共に、電圧VI が投入されてから
コンデンサ素子が充電されるまでの間の遅れ時間を持っ
ている。この電圧VR は、抵抗素子581〜583を介
して複数の回路部に入力されるが、これ等の抵抗素子5
81〜583は、電圧VR に対する各回路部のインピー
ダンスを増大させるために設けられた素子である。
【0008】電圧検出回路部52は、抵抗素子581を
介して電圧VR を受取り、電圧VRの電圧値が予め定め
られたレベルを越えた場合にハイレベル(以降、「H」
と略称することがある。)となる信号S52を出力する回
路部である。投入用信号生成回路部53は、信号S52
抵抗素子582を介して入力された電圧VR とを受取
り、信号S52が「H」に切る換わった時点から予め定め
られた時間ΔTだけ「H」となる投入用信号である信号
53を出力する回路部である。NAND回路部54は、
信号S52と信号S53とを入力し、両信号の論理積否定の
結果である信号S 54を出力する回路部である。保持用信
号生成回路部4は、信号S54と抵抗素子583を介して
入力された電圧VR とを受取り、信号S54が「H」であ
る場合の間、交互に「H」とローレベル(以降、「L」
と略称することがある。)とを繰り返す保持用信号であ
る信号S4 を連続して出力する回路部である。OR回路
部55は、信号S53と信号S4 とを入力し、両信号の論
理和の結果である駆動信号S 5 を出力する回路部であ
る。なお、信号S4 が「H」である時間ΔTHOは、信号
53が「H」となっている時間ΔTよりも短い時間に設
定されている。
【0009】保持用信号生成回路部4は、図7に示した
ごとく、公知のコンパレータ41、コンデンサ素子C、
抵抗素子R1〜R7、ダイオードD1〜D4と、端子
R,S,In および0utを備えており、一種の発振回路
を形成している。この内抵抗素子R6は、図6に示した
駆動信号生成回路装置5における抵抗素子583と同一
の素子である。端子R,N間からは電圧VR を、端子
S,N間からは電圧VS をそれぞれ受取り、端子In
は信号S54が入力され、端子0utからは信号S4 が出力
される。互いに電気的に直列に接続された抵抗素子R
1,R2は、電圧VSからコンパレータ41用の基準電
圧Vf を生成しており、この基準電圧Vf は、抵抗素子
R3を介してコンパレータ41の非反転入力端子に印加
されている。抵抗素子R3と、コンパレータ41の非反
転入力端子と出力端子との間に接続された抵抗素子R4
とは、コンパレータ41の動作にヒステリシスを持たせ
るための素子である。抵抗素子R3,R4とによってコ
ンパレータ41の動作が持つヒステリシスの幅は、電圧
R が持つ前記のリップルの幅よりも広い値に設定され
ている。抵抗素子R5はコンパレータ41のバイアス用
の素子であり、抵抗素子R7は、コンデンサ素子Cに蓄
積された電荷のコンパレータ41の出力端への放電量を
規制する放電用の素子であり、抵抗素子R6は、コンデ
ンサ素子Cへの充電電流値を規制する充電用の素子でも
ある。
【0010】コンデンサ素子Cの高電位側の端子(ダイ
オードD3,D4が接続された端子)は、コンパレータ
41の反転入力端子に接続されている。ダイオードD1
は、信号S54が「L」である場合に、コンパレータ41
の出力端子からの出力,したがって信号S4 を強制的に
「L」にする働きを果たす素子である。ダイオードD2
は、コンパレータ41の出力,したがって信号S4
「L」である場合に、抵抗素子R6とコンデンサ素子C
との接続点の電位を強制的に「L」にする役目をする素
子である。ダイオードD3は、抵抗素子R6を介する電
圧VR によるコンデンサ素子Cの充電を許容し、抵抗素
子R6を介するコンデンサ素子Cからの放電を阻止する
働きをする充電用のダイオードである。ダイオードD4
は、コンデンサ素子Cに充電された電荷の抵抗素子R7
を介しての放電は許容し、抵抗素子R7を介するコンデ
ンサ素子Cへの充電を阻止する動作を行う放電用のダイ
オードである。
【0011】この保持用信号生成回路部4は、所定の値
の電圧VR ,VS が入力されていたとしても、「L」の
信号S54が入力されている期間においては、信号S4
前記したところにより強制的に「L」にされる。信号S
53が「H」となってから時間ΔTを経過した後に、信号
54が「H」に切り換わった時点では、コンデンサ素子
Cは未充電状態にあるので、その電圧VC はまだ零であ
る。このために、基準電圧Vf の値が電圧VC の値より
も高いので、コンパレータ41の出力は「H」となり、
保持用信号生成回路部4からは「H」の信号S4 が出力
される。またこれと平行して、電圧VR によるコンデン
サ素子Cの充電が開始される。その際の充電時定数は、
コンデンサ素子Cが持つ容量値と抵抗素子R6が持つ抵
抗値との積(以降、時定数C×R6と略称することがあ
る。)にほぼ等しい。時間が経過して電圧VC の値が基
準電圧Vf の値を越えると、コンパレータ41の出力が
「L」に切り換わることで、信号S4 も「L」に切り換
わる。
【0012】この状態になると、電圧VR によるコンデ
ンサ素子Cへの充電が停止されると共に、コンデンサ素
子Cに蓄積されている電荷の抵抗素子R7を介しての放
電が開始される。その際、コンパレータ41の前記した
ヒステリシス動作によって、コンパレータ41の動作が
反転される際の非反転入力端子の電位である反転動作時
電位Vt は、基準電位Vf の値よりも低い値となってお
り、このため、コンデンサ素子Cからの電荷の放電は電
圧VC の値が基準電圧Vf の値より低下しても継続され
る。その際の放電時定数は、コンデンサ素子Cが持つ容
量値と抵抗素子R7が持つ抵抗値との積(以降、時定数
C×R7と略称することがある。)にほぼ等しい。時間
ΔTHFが経過して電圧VC の値が反転動作時電位Vt
値よりも低下すると、コンパレータ41の出力が「H」
に切り換わることで、信号S4 も「H」に切り換わる。
この状態に切り換わると、コンデンサ素子Cからの電荷
の放電が停止されると共に、電圧VR によるコンデンサ
素子Cへの充電が再開される。そうして、この動作状態
のコンパレータ41の動作が反転される際の非反転入力
端子の電位は、基準電位Vf の値に戻っている。この状
態で時間ΔTHOが経過して電圧VC の値が基準電圧Vf
の値を越えると、コンパレータ41の出力と信号S4
は再び「L」に切り換わる。以降、保持用信号生成回路
部4は、電圧VR ,VS の入力が継続されている限り、
時間ΔTHOの「H」時間と時間ΔTHFの「L」時間によ
って、交互に「H」と「L」とを繰り返す信号S4 を連
続して出力する動作を行うのである。
【0013】なお、図5中には電源91は単相交流電源
であるとして示したが、電磁石装置8は、電源91が直
流電源に置き換えられたとしても、そのまま使用するこ
とができる電磁石装置である。従来例の電磁石装置8は
前記の如く構成されているので、図8に示したごとく、
時刻t0 でスイッチ装置92が投入されると、電源電圧
D の入力端子U,Vへの供給が開始され、これがスイ
ッチ装置92が遮断される時刻t2 まで継続されること
となる〔図8(a)を参照〕。電圧VI は、前述したと
ころにより、電源電圧VD と同一の動作チャートを持つ
〔図8(b)を参照〕。電圧VI が平滑回路部51を介
して供給されることで電圧検出回路部52から出力され
る信号S 52は、その「H」となる時刻は厳密には時刻t
0 よりも僅かに遅れるが、これを簡略化して図8(c)
およびそれ以降のグラフでは同時刻として示した。この
信号S52が入力されることで投入用信号生成回路部53
から出力される信号S53は、時刻t0 から時間ΔTだけ
経過した時刻t1 までの間「H」の状態を継続し、時刻
1 以降は「L」に切り換わる〔図8(d)を参照〕。
また、信号S52と信号S53との論理積否定に対応する信
号である信号S54が入力されることで保持用信号生成回
路部4から出力される信号S4 は、時刻t1 から出力が
開始され、以降、交互にオン・オフを繰り返しつつ時刻
2 まで連続して出力される〔図8(e)を参照〕。
【0014】信号S53と信号S4 との論理和である駆動
信号S5 〔図8(f)を参照〕がそのベースに与えられ
るPTr7は、駆動信号S5 が「H」となる期間だけオ
ンとなり、ツェナーダイオード64を介してコイル81
に電圧VI を印加する。時刻t0 で電圧VI が印加され
ることでコイル81には電流I7 の通流が開始される。
時刻t0 〜時刻t1 の間(時間ΔTである。)は、PT
r7は連続してオンされ続けるので、この時間にコイル
81に通流される電流I7 の値は、大きな値の投入用電
流IT を持つこととなる〔図8(g)を参照〕。電磁石
装置8が持つ電磁石がそのアーマチュアを吸着しようと
する投入時の場合には、多くの場合にアーマチュアは電
磁石を構成している鉄心から離れているので、鉄心,ア
ーマチュアなどからなる磁気回路の磁気抵抗値は大きく
なっている。こうした状態下でアーマチュアを鉄心に吸
着するための磁束を得るために、電磁石装置8の投入時
には大きな値の投入用電流I7 をコイル81に通流させ
る必要があるものである。前記した投入用電流IT の大
きな値は、このことに対応させたものである。
【0015】鉄心へのアーマチュアの吸着がすでに完了
されている時刻t1 となると、コイル81への電圧VI
の印加は間欠的になる。この状態においてコイル81に
通流される電流I7 は、PTr7がオンしている期間に
は時間と共に増大し、PTr7がオフしている期間に
は、フライホイール回路部6を介してその通流を継続す
るが、時間と共に減少する。これにより、この期間の電
流I7 の平均値である保持用電流IH は前記の投入用電
流IT よりも小さい値となる〔図8(g)を参照〕。し
かし、この場合にはアーマチュアがすでに鉄心に吸着さ
れていて、鉄心,アーマチュアなどからなる磁気回路の
磁気抵抗値は、投入前の値よりも小さくなっている。ア
ーマチュアが鉄心に吸着された状態を保持するこの小さ
な磁気抵抗値とされた状態下では、コイル81に通流さ
せる電流I7 の値は、公知のごとく電磁石装置8の投入
時の場合よりも小さくて済むものである。保持用電流I
H の前記の小さい値は、このことに対応させたものであ
る。この状態が継続された後、時刻t2 でスイッチ装置
92が遮断されたとする。そうすると、電源電圧VD
供給が停止され,これに伴いPTr7がオフされること
になる。この場合には、コイル81に蓄積されていた電
磁エネルギーは前述したところにより、主としてバリス
タ65に吸収されるので、電流I7 は急速に減衰され時
刻t3 で零となるのである〔図8(g)を参照〕。
【0016】ところで、電源91が商用電源(周波数値
は50〔Hz〕または60〔Hz〕を持つ交流電源)で
ある単相交流電源である場合には、この周波数による電
流をコイル81に通流させると、この電流によって生成
されて電磁石を構成している鉄心に通流する磁束も商用
電源が持つ周波数で交番する。このために、公知のごと
く電磁石は商用電源の周波数値の2倍の周波数値を持つ
電磁騒音を発生する。特に、電磁石が保持状態にある時
間は長いことが一般であるので、この保持状態にある電
磁石が発生する電磁騒音の低減が強く要請されるのであ
る。これに対応するために、従来例の電磁石装置8で
は、保持用信号生成回路部4で生成する信号S4
「H」・「L」を繰り返すその周波数を、可聴周波数域
の上限値である20〔kHz〕を越える値に設定される
ようにしている。すなわち、保持用信号生成回路部4
は、高周波スイチングを行う発振回路装置であることに
なる。
【0017】そうして、電圧VI がツェナーダイオード
64を介してコイル81に印加されたことによる電圧V
7 は、図9中に実線で模式化して示したごとく、電圧V
I が信号S4 に従う駆動信号S5 により高周波チョッピ
ングされた波形となる。なお、図9中に点線で示されて
いるのは電圧VI の瞬時値である。ところで、電源91
が単相交流である場合に電圧VI の瞬時値はほぼ正弦波
状に変化するのであるが、保持用信号生成回路部4の方
は、前記したようにコンデンサ素子Cを電圧V C にまで
に充電するのに要する時間である時間ΔTHO(「H」の
信号S4 が出力される時間でもある。)の値は、電圧V
R の値にほぼ逆比例する関係にある。〔なお、コンデン
サ素子Cを電圧VC から反転動作時電位Vt までに放電
するのに要する時間である時間ΔTHF(「L」の信号S
4 が出力される時間でもある。)の値は電圧VI の値に
は依存しない。〕 前記のように、電圧VR は電圧VI が大まかに平滑化さ
れた電圧であるので、かなり大まかに扱うと、時間ΔT
HOの値は電圧VI の瞬時値にほぼ逆比例する関係にある
ことになる。このために、電圧V7 のオン時間値である
時間ΔTHOは、電圧VI の波高値付近で最も短く、電圧
I の瞬時値が低下するのに従って順次長くなってい
る。このように動作される電磁石装置8は、電源91の
電源電圧V D の値が多少変動したとしても、保持用電流
H をほぼ一定値に維持できるという特長を得ることが
できているのである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る交直両用の電磁石装置、例えば、電磁石装置8は、低
騒音化と電源電圧VD の値の変動に対する電流IH の変
動量を低減することができているが、次記することが近
年問題点として浮上するようになってきている。すなわ
ち、 (1)貿易自由化によって商品の国際化が進展して行く
に連れて、電源電圧V D を高周波チョッピングを行うな
どして用いる高周波機器は、それが我が国で製造された
ものであっても、全世界で広く使用されるようになって
きている。これに伴い、これ等の高周波機器から発生さ
れる高周波の電磁ノイズが全世界的に問題とされ、この
ような高周波ノイズに関する規制(EMC規制)が制定
され、全世界的に適用されるようになってきている。こ
のことは電磁石装置8にも当てはまるので、これに対処
するために電磁石装置8ではノイズフィルタを設置する
ようにしているのであるが、このノイズフィルタの設置
によって電磁石装置が大形化することになっている。
【0019】ところでEMC規制は、高周波機器から
空中に放射される雑音電界強度と、高周波機器から電
源ライン中を伝達して行く雑音端子電圧の両者のそれぞ
れに対する規制値で構成されている。一方、高周波機器
から発生される高周波ノイズは、コモンモードノイズ
(電源ラインからアースに流れる高周波ノイズであ
る。)と、ノーマルモードノイズ(電源ラインの電圧
変動となって現れる高周波ノイズである。)とに区別し
て取り扱うことができる。そうして一般に、項の雑音
電界強度は項のコモンモードノイズに主として起因
し、項の雑音端子電圧は項のノーマルモードノイズ
に主として起因していることが知られている。さらに
項のコモンモードノイズと項のノーマルモードノイズ
との関係は、ノーマルモードノイズのリップルが大きい
場合に、コモンモードノイズも大きくなると言う関係に
在る。すなわち、項のコモンモードノイズの発生に
は、項のノーマルモードノイズが大きく関与している
のである。前記した相互関係が有るために、EMC規制
への対応は、項のノーマルモードノイズの低減が基本
になることになる。図10によるグラフは、EMC規制
における雑音端子電圧値に関する規制値を示したもので
ある。
【0020】他方、高周波機器から発生される雑音端子
電圧を分析すると、高周波機器の発振周波数値と同一の
周波数値を持つ基本波成分と、発振周波数値の整数倍の
周波数値を持つ高調波成分とに区別することができ、高
調波成分の値は、その周波数値の発振周波数値に対する
倍数値が大きくなるに連れて低減されている。したがっ
て、高周波ノイズを低減するためには、機器の発振周波
数値を、EMC規制における最低規制周波数値(図10
中に示したごとく、0.15〔MHz〕である。)より
も極力低い値とすることが有効であることになる。
【0021】(2)しかし、単純に機器の発振周波数値
を低下させて交流電源(例えば、前記の図5中に示した
電源91である。)の周波数値に接近させてしまうと、
両周波数の差を持つビートが発生することとなる。例え
ば機器が電磁石装置の場合には、励磁用のコイルに通流
される電流に前記のビートが発生すると、励磁用のコイ
ルに通流される電流値が低下してしまうことで、アーマ
チュアを鉄心に吸着されている状態を保持することが困
難になるという新たな問題が発生するのである。
【0022】(3)また、前述したように、従来例の電
磁石装置は時間値ΔTHOが電圧VRの値にほぼ逆比例す
る関係にあるのではあるが、機器の発振周波数値を低下
させるに従って、電源91が単相交流電源であるか直流
電源であるかによる電圧値の瞬時値の差異をこの機能だ
けに依存して対処することが困難になってくる。このた
めに、単相交流電源の場合と直流電源の場合とで、励磁
用のコイルに通流される電流値が異なることとなり、交
直両用である特長を維持することが困難になるのであ
る。
【0023】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その目的は、ノイズフィルタを
設置することなくEMC規制に対処が可能な交直両用の
電磁石装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の目的
は、 1)励磁用のコイルを有する電磁石と、電源電圧を受け
て一定極性の電圧を出力する整流回路装置と、コイルへ
の前記の電圧の供給をオン・オフする半導体スイッチン
グ装置と、前記の電圧を入力して半導体スイッチング装
置に駆動信号を与える駆動信号生成回路装置とを備え、
駆動信号生成回路装置は、半導体スイッチング装置を間
欠的にオンさせる駆動信号を与える保持用信号生成回路
部と、保持用信号生成回路部が出力する駆動信号が持つ
オン時間よりも長い時間連続して半導体スイッチング装
置をオンさせる駆動信号を,電源電圧の投入が開始され
た時点で出力する投入用信号生成回路部とを有し、コイ
ルに電流を通流させることで電磁石にアーマチュアの吸
着・保持を行わさせる交直両用の電磁石装置において、
駆動信号生成回路装置は、電源が交流電源であるか直流
電源であるかの電源の種別を判別し,その判別結果に応
じた判別信号を出力する電源種別判別回路部を有し、保
持用信号生成回路部は、この判別信号を入力することで
電源の種別に対応させてその動作が切り換えられるとと
もに、電源が直流電源である場合には、前記保持用信号
生成回路部は、内部発振回路により決められた所定のオ
ン・オフ比率と所定の周期を有するパルス信号を出力す
ることでなる駆動信号により、前記コイルの保持用電流
を制御する前記半導体スイッチング装置を間欠的にオン
させるオン時間を調整して、前記コイルに通流する保持
用電流を制御し、前記コイルに間欠的に保持用電流を通
流し、電源が交流電源である場合には、前記電源種別判
別回路部から商用電源が持つ周波数の2倍の周波数とな
るように交流電源の各半サイクルに1回の周期で、短時
間だけオンのパルス信号を出力し、前記保持用信号生成
回路部に前記パルス信号を入力した時に、所定のオン・
オフ比率に設定された駆動信号が前記保持信号生成回路
部から強制的に出力され、前記コイルに間欠的に保持用
電流を通流し、前記コイルに通流される保持用電流の値
が交流電源と直流電源の場合とで、同等になるように
周期とオン・オフ比率を変化させた駆動信号を前記駆
動信号生成回路装置より出力させてなる構成とするこ
と、により達成される。
【0025】そうして、交流電源が商用電源である場合
には、保持用信号生成回路部から発生される駆動信号が
持つ周波数値は、商用電源が持つ周波数値の2倍である
ので、従来例の場合の約20〔kHz〕に対して、ほぼ
200分の1と極めて低い値である。これから、この発
明になる交直両用の電磁石装置は、ノイズフィルタを設
置することなくEMC規制に対処できることとなる。し
かも、前記の駆動信号は、交流電源の周波数と完全に同
期しているので、ビートが発生することも全く無いので
ある。さらに、電源が直流電源である場合の保持用信号
生成回路部が出力する駆動信号を前記のようにすること
で、単相交流電源の場合と直流電源の場合とで、励磁用
のコイルに通流される保持用の電流値をほぼ同等になし
える
【0026】そうして、電源種別判別回路部の持つ前記
の機能によって、電源が交流電源であるか直流電源であ
るかの種別に対応して、確実にその動作の切り換えが可
能となる。さらにまた、 2)前記交直両用の電磁石装
置において、駆動信号生成回路装置が有する保持用信号
生成回路部は、電源が交流電源である場合には、交流電
源の各半サイクルの同一の位相点においてオンの駆動信
号の出力を開始させてなる構成とすること、により達成
される。
【0027】そうして、交流電源の各半サイクルに1
回,短時間だけ出力されるオンの駆動信号のオン開始の
タイミングは、各半サイクルに関して同一位相位置とな
るので、前記(1)項による作用を持ちながら、その周
波数を極めて安定化することができ、発生するノイズを
一層低減することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。なお、この項の以下の説明
においては、図5〜図7に示した従来例の交直両用の電
磁石装置と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省
略する。また、この項の以後の説明に用いる図中には、
図5〜図7で付した符号については、代表的な符号のみ
を記した。
【0029】図2は、この発明の一実施例による交直両
用の電磁石装置の要部を示すその回路図であり、図1
は、図2中に示した駆動信号生成回路装置の主要部を示
すブロック回路図である。図3は、図1中に示した保持
用信号生成回路部の要部を示す回路図であり、図4は、
電源が交流電源である場合に図1中に示した電源種別判
別回路部が出力するパルス信号を模式的に示す説明図で
ある。図1〜図3において、1は、図5〜図7に示した
従来例による交直両用の電磁石装置8に対して、駆動信
号生成回路装置5に替えて、保持用信号生成回路部3を
用いると共に電源種別判別回路部21を有する駆動信号
生成回路装置2を用いるようにした交直両用の電磁石装
置である。保持用信号生成回路部3は、図3に示したご
とく、従来例による保持用信号生成回路部4に対して、
半導体スイッチング素子であるバイポーラトランジスタ
(以降、Trと略称することがある。)31、抵抗素子
R31,R33、ダイオードD31、端子Ina,Inb
を追加して備えると共に、保持用信号生成回路部4が備
える抵抗素子R7に替えて抵抗素子R32を備えるよう
にしている。
【0030】電源種別判別回路部21は、電圧VI を入
力しており、この電圧VI が持つ波形から電源91が交
流電源であるか直流電源であるかを判別すると共に、交
流の電圧VI が入力された場合にはパルス信号である信
号S21b を出力する回路部である。この電源種別判別回
路部21は、電源91が交流電源であると判別された場
合には「H」となり、電源91が直流電源であると判別
された場合には「L」となる信号S21a も出力する。信
号S21b は、図4に示すように、電源91が交流電源で
ある場合には、電圧VI (図4中に点線で示した。)の
零点から予め定められた位相θ21だけ遅れた一定の時刻
において、短時間(例えば、従来例の保持用信号生成回
路部4が出力する保持用信号S4 が持つ「H」時間であ
る時間ΔTHOよりも短い時間であるということであ
る。)Δt21だけ「H」となるパルス信号である。な
お、信号S21b は、電源91が直流電源である場合に
は、電圧V I が入力されている全期間にわたり「L」と
なる。保持用信号生成回路部3は、これ等の信号を、信
号S21a は端子Inaから、信号S21b は端子Inbから入
力する。
【0031】そうして保持用信号生成回路部3において
は、抵抗素子R31は、抵抗素子R6に対して電気的に
直列に接続されて、抵抗素子R6と共同してコンデンサ
素子Cに対する充電用の素子を形成している。また抵抗
素子R32は、従来例の場合の抵抗素子R7に替わるコ
ンデンサ素子Cに対する放電用の素子として働くことに
なる。保持用信号生成回路部3の場合には、その直流電
源時の充電時定数は、抵抗素子R6と抵抗素子R31と
の和の抵抗値と,コンデンサ素子Cが持つ容量値との積
〔以降、時定数C×(R6+R31)と略称することが
ある。〕により定まり、その放電電時定数は、抵抗素子
R32が持つ抵抗値とコンデンサ素子Cが持つ容量値と
の積(以降、時定数C×R32と略称することがあ
る。)により定まることになる。そうして、これ等の時
定数の値を従来例の保持用信号生成回路部4の場合と比
較すると、それぞれほぼ200倍に設定されている。こ
のことにより、電源91が直流電源である場合に保持用
信号生成回路部3から出力される信号S3 のスイッチン
グ周波数を、商用電源(周波数値は50〔Hz〕または
60〔Hz〕を持つ交流電源)が持つ周波数値のほぼ2
倍の周波数値に設定しているのである。
【0032】抵抗素子R33とTr31との直列接続回
路は、抵抗素子R6と抵抗素子R31との接続点と端子
Nとの間に接続されており、「H」の信号S21a が入力
されるとTr31がオンすることで、コンデンサ素子C
に対する充電は、抵抗素子R6と抵抗素子R33とで分
割された電圧VR により、抵抗素子R31を介して行わ
れることに変化する。これにより、保持用信号生成回路
部3では、電源91が交流電源の場合のコンデンサ素子
Cの充電に関する充電時定数を、電源91が直流電源の
場合の前記した充電時定数よりも長く設定しているので
ある。すなわち、保持用信号生成回路部3では、時間Δ
HOは、直流電源の場合よりも交流電源の場合の方が長
くなるように設定されているのである。交流電源の場合
には電圧VI によりコイル81に加えられる電圧の平均
値は、直流電源の場合よりも低くなるものであり、前記
のことにより、電磁石装置1の保持時にコイル81に通
流される保持用電流IH の値が、電源91が交流電源か
直流電源かに関わらず同等になるようにしているのであ
る。
【0033】また、ダイオードD31は、端子Inbとコ
ンパレータ41の非反転入力端子との間に接続されてお
り、「H」の信号S21b を通過させると共に、「L」の
信号S21b を阻止する働きをする。端子Inbに「H」の
信号S21b が入力された場合には、「H」の信号S21b
が入力される前のコンパレータ41の動作状態の如何に
関わらず、コンパレータ41はその動作状態を強制的
に、「H」を出力する動作状態とされる。これにより、
保持用信号生成回路部3は、交流電源の場合には、図4
中に示したように、電圧VI の各サイクル毎の、換言す
れは、電源91の各半サイクル毎の位相θ21の位相点で
「L」から「H」に切り換わり、従来例の保持用信号生
成回路部4が出力する信号S4 と同等の「H」/「L」
比率値に設定された信号S3 が出力される。すなわち、
保持用信号生成回路部3が生成する信号S3 の「H」・
「L」を繰り返すスイッチング周波数は、電源91が商
用電源である場合には、商用電源が持つ周波数の2倍の
100〔Hz〕か120〔Hz〕であることになる。な
お、端子Inbに「L」の信号S21b が入力された場合に
は、保持用信号生成回路部3は信号S21b によって何等
の影響も受けることがないのである。
【0034】また、保持用信号生成回路部3は、電源9
1が直流電源である場合には、前記したことを纏める
と、スイッチング周波数が商用電源が持つ周波数のほぼ
2倍であると共に、その充電時定数が交流電源の場合よ
りも若干短縮されることで、交流電源の場合よりも
「H」/「L」比率値が小さく設定された信号S3 が出
力されることになる。そうして、駆動信号生成回路装置
2は、信号S3 と信号S53との論理和演算をOR回路部
55で行い、その結果の駆動信号S2 を出力することに
なる。そうしてこの駆動信号S2 が、PTr7のベース
に供給されることになる。
【0035】図1〜図4に示す実施例では前述の構成と
したので、交直両用の電磁石装置1では、コイル81に
通流される電流I7 を制御するPTr7は、駆動信号生
成回路装置2から出力される駆動信号S2 によってオン
・オフ制御されることとなる。このために、保持状態の
電磁石装置1にあっては、電源91が商用電源であるか
直流電源であるかに係わり無く、PTr7を連続してオ
ン・オフするスッチング周波数は、商用電源の2倍また
はほぼ2倍(直流電源である場合)であることになる。
このスッチング周波数の値は、従来例の電磁石装置8の
場合の約20〔kHz〕に対してほぼ200分の1と極
めて低い値である。これから、この発明になる電磁石装
置1は、ノイズフィルタの設置無しにEMC規制値をク
リヤすることができることになるのである。しかも、駆
動信号S2 は、交流電源の周波数と完全に同期している
ので、ビートが発生することも全く無いのである。
【0036】さらに、電源91が直流電源である場合と
交流電源である場合とで、保持用信号生成回路部3が出
力する信号S3 が持つオン時間が前記のように調整され
るので、コイル81に通流される電流IH (図8を参
照)の値は、電源91が商用電源であるか直流電源であ
るかに係わり無く、ほぼ同等にすることができ、電源9
1が交流電源である場合の信号S3 の各サイクルのオン
開始のタイミングは、電源種別判別回路部21から出力
された信号S21b によって決定されるようにしているの
で、電圧VI の各サイクルにおけるオン開始タイミング
を極めて安定化することができ、このことにより発生す
るノイズを一層低減することができるのである。
【0037】
【発明の効果】この発明においては、前記の課題を解決
するための手段の項で述べた構成とすることにより、次
記する効果を奏する。課題を解決するための手段の項
の第(1)項による構成とすることにより、励磁用のコ
イルに通流する電流をオン・オフする半導体スイッチン
グ装置のスイッチング周波数は、電源が商用電源である
か直流電源であるかに関わらず、ほぼ100〜120
〔Hz〕と従来例の場合の約200分の1となる。これ
により、ノイズフィルタを設置することなくEMC規制
をクリヤすることが可能となるので、電磁石装置の小形
化が可能となる。また、電源が商用電源である場合に、
スイッチング周波数は商用電源の周波数と同期すること
になるので、スイッチング周波数をほぼ100〜120
〔Hz〕にしながらも、ビートの発生を解消することが
可能となる。さらに、電源が商用電源であるか直流電源
であるかに関わらず、励磁用のコイルに通流される保持
用電流はほぼ同等値となるので、スイッチング周波数を
ほぼ100〜120〔Hz〕にしながらも、交直両用と
することが可能となる。また、電源種別判別回路部の
持つ機能によって電源が交流電源であるか直流電源で
あるかの種別に対応しての駆動信号生成回路装置の動作
の切り換えを、確実に行うことが可能となる。さらにま
た、課題を解決するための手段の項の第()項によ
る構成とすることにより、電源が交流電源である場合の
保持動作時の半導体スイッチング装置のオン開始のタイ
ミングを、交流電源の各半サイクルに関して同一位相位
置とすることが可能となるので、前記項,項による
効果を得ながら発生するノイズを一層低減することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による交直両用の電磁石装
置の主要部である駆動信号生成回路装置を示すブロック
回路図
【図2】この発明の一実施例による交直両用の電磁石装
置の要部を示すその回路図
【図3】図2中に示した保持用信号生成回路部の要部を
示す回路図
【図4】電源が交流電源である場合に図1中に示した電
源種別判別回路部が出力するパルス信号を模式的に示す
説明図
【図5】従来例の交直両用の電磁石装置の要部を関連す
る装置などと共に示すその回路図
【図6】図5中に示した駆動信号生成回路装置の主要部
を示すブロック回路図
【図7】図6中に示した保持用信号生成回路部の要部を
示す回路図
【図8】図5〜図7に示した電磁石装置の主要部位の動
作を模式的に示す動作チャート
【図9】図5〜図7に示した電磁石装置の交流電源での
動作時に保持用信号生成回路部から出力された信号によ
ってコイルに印加される電圧の波形の詳細を模式的に示
す説明図
【図10】EMC規制における雑音端子電圧値に関する
規制値を示すグラフ
【符号の説明】
2 駆動信号生成回路装置 21 電源種別判別回路部 S21a 信号 S21b パルス信号 3 保持用信号生成回路部 S3 信号 VI 電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 7/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】励磁用のコイルを有する電磁石と、電源電
    圧を受けて一定極性の電圧を出力する整流回路装置と、
    コイルへの前記の電圧の供給をオン・オフする半導体ス
    イッチング装置と、前記の電圧を入力して半導体スイッ
    チング装置に駆動信号を与える駆動信号生成回路装置と
    を備え、駆動信号生成回路装置は、半導体スイッチング
    装置を間欠的にオンさせる駆動信号を与える保持用信号
    生成回路部と、保持用信号生成回路部が出力する駆動信
    号が持つオン時間よりも長い時間連続して半導体スイッ
    チング装置をオンさせる駆動信号を,電源電圧の投入が
    開始された時点で出力する投入用信号生成回路部とを有
    し、コイルに電流を通流させることで電磁石にアーマチ
    ュアの吸着・保持を行わさせる交直両用の電磁石装置に
    おいて、 駆動信号生成回路装置は、電源が交流電源であるか直流
    電源であるかの電源の種別を判別し,その判別結果に応
    じた判別信号を出力する電源種別判別回路部を有し、保
    持用信号生成回路部は、この判別信号を入力することで
    電源の種別に対応させてその動作が切り換えられるとと
    もに、電源が直流電源である場合には、 前記保持用信号生成回路部は、内部発振回路により決め
    られた所定のオン・オフ比率と所定の周期を有するパル
    ス信号を出力することでなる駆動信号により、前記コイ
    ルの保持用電流を制御する前記半導体スイッチング装置
    を間欠的にオンさせるオン時間を調整して、前記コイル
    に通流する保持用電流を制御し、前記コイルに間欠的に
    保持用電流を通流し、 電源が交流電源である場合には、 前記電源種別判別回路部から商用電源が持つ周波数の2
    倍の周波数となるように交流電源の各半サイクルに1回
    の周期で、短時間だけオンのパルス信号を出力し、前記
    保持用信号生成回路部に前記パルス信号を入力した時
    に、所定のオン・オフ比率に設定された駆動信号が前記
    保持信号生成回路部から強制的に出力され、前記コイル
    に間欠的に保持用電流を通流し、 前記コイルに通流される保持用電流の値が交流電源と直
    流電源の場合とで、同等になるように周期とオン・オ
    フ比率を変化させた駆動信号を前記駆動信号生成回路
    装置より出力させてなることを特徴とする交直両用の電
    磁石装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の交直両用の電磁石装置に
    おいて、 駆動信号生成回路装置が有する保持用信号生成回路部
    は、電源が交流電源である場合には、交流電源の各半サ
    イクルの同一の位相点においてオンの駆動信号の出力を
    開始させてなることを特徴とする交直両用の電磁石装
    置。
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