JP3364964B2 - 粉体塗料用樹脂組成物 - Google Patents

粉体塗料用樹脂組成物

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JP3364964B2 JP27857292A JP27857292A JP3364964B2 JP 3364964 B2 JP3364964 B2 JP 3364964B2 JP 27857292 A JP27857292 A JP 27857292A JP 27857292 A JP27857292 A JP 27857292A JP 3364964 B2 JP3364964 B2 JP 3364964B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる粉体
塗料用樹脂組成物に関する。さらに詳細には、本発明は
必須の皮膜形成成分として、それぞれ、特定の酸基含有
ポリエステル樹脂と、特定のグリシジル基含有ビニル共
重合体とを含有することから成る、とりわけ、艶消し仕
上げの可能なる粉体塗料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電気製品やOA機器などの各種の金属製
品;建築外装用パネル、内装パネルおよびフェンスなど
の各種の建材類;あるいはその他の塗装において、ポリ
エステル系の粉体塗料を適用し、焼き付けによって硬化
塗膜を得ることが、広く、実用化されており、とくに、
艶消し塗膜が多用されている。
【0003】ところで、こうしたポリエステル系粉体塗
料に対し、近年、その塗膜の耐久性を向上せしめ、ひい
ては、被塗物の美観を保持せしめることが求められてい
る。つまり、従来型のポリエステル系粉体艶消塗料の耐
候性の向上が、切に、求められようになって来ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする課題は、従来型ポリエステル系艶消し
粉体塗料に比して、一段と、塗膜の耐久性、就中、耐候
性を向上させ、しかも、安定した艶消効果が得られるよ
うな、新規なるポリエステル系粉体塗料用の樹脂組成物
を提供することであって、これが本発明の主目的であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述した如き発明が解決しようとする課題に照準を合わ
せて、鋭意、検討を重ねた結果、それぞれ、特定の酸基
含有ポリエステル樹脂と、特定のグリシジル基含有ビニ
ル共重合体とを含んで成る樹脂組成物が、上述した如き
本発明の主目的に合致するものであることを見い出すに
及んで、本発明を完成するに到った。
【0006】すなわち、本発明は、基本的には、脂環式
グリコール類または脂環式カルボン酸モノマー類を30
重量%以上含むものである酸基含有ポリエステル樹脂
(A)と、アルキル基またはシクロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル系モノマー類(b−1)の20
〜80重量%と、グリシジル基含有ビニルモノマー類
(b−2)の10〜60重量%と、上記したモノマー類
(b−1)およびモノマー類(b−2)と共重合性を有
する他のモノマー類(b−3)の0〜50重量%とを用
いて得られるグリシジル基含有ビニル共重合体(B)と
を、必須の皮膜形成成分として含有することから成る、
新規にして有用なる、粉体塗料用樹脂組成物を提供しよ
うとするものであり、
【0007】具体的には、その一方の酸基含有ポリエス
テル樹脂(A)が、まず10〜250KOHmg/gな
る範囲の酸価を有し、しかも、60〜150℃なる範囲
の軟化点を有するようなものであり、特に艶消し仕上げ
が可能なる、極めて実用の高い粉体塗料用樹脂組成物を
提供しようとするものである。
【0008】
【0009】ここいおいて、まず、上記した酸基含有ポ
リエステル樹脂(A)としては、たとえば、酸成分を、
多価アルコール成分に対して、過剰に反応せしめて得ら
れるようなものとか、あるいは水酸基含有ポリエステル
樹脂に、酸無水基を反応せしめて得られるようなものな
どが、特に代表的なものとして挙げられる。
【0010】ここで言う、ポリエステル樹脂とは、ヘキ
サヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メ
チルヘキサヒドロ無水フタル酸またはテトラヒドロ無水
フタル酸の如き、各種の多価カルボン酸類と、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリ
コールまた水素化ビスフェノールAの如き、各種の多価
アルコール(ポリオール)類とを、公知慣用の方法に従
って、縮合せしめて得られるものなどを指称し、総称す
るものである。
【0011】より具体的には、ポリオール成分が過剰と
なるような条件で以て反応せしめて得られる水酸基末端
ポリエステルに、メチルシクロヘキセントリカルボン酸
の如き、各種の酸無水基含有化合物を付加反応せしめる
ことによって得られるようなものであるとか、あるいは
最初から、多価カルボン酸類が過剰となるような条件で
反応せしめて得られるようなものといった形の、いわゆ
る、カルボキシル基末端ポリエステル樹脂などが、特に
代表的なものとして挙げられる。
【0012】就中、当該酸基含有ポリエステル樹脂
(A)としては、脂環式グリコール類または脂環式カル
ボン酸モノマー類を30重量%以上含むものであり、特
に酸価が10〜250KOHmg/gなる範囲内であ
り、軟化点が60〜150℃の範囲内のものの使用が適
切である。
【0013】次いで、前記したグリシジル基含有ビニル
共重合体(B)としては、アルキル基またはシクロアル
キル基含有(メタ)アクリル酸エステル系モノマー類
(b−1)の20〜80重量%、グリシジル基含有ビニ
ルモノマー類(b−2)の10〜60重量%と、これら
のモノマー類(b−1)およびモノマー類(b−2)と
共重合性を有する他のモノマー類(b−3)の0〜50
重量%とを用いて得られるような共重合体であるが、
【0014】就中、モノマー類(b−1)の40〜75
重量%と、モノマー類(b−2)の15〜45重量%
と、モノマー類(b−3)の0〜30重量%とを用いて
得られるような共重合体の使用が望ましい。
【0015】当該グリシジル基含有ビニル共重合体
(B)を調製するに当たって用いられる、まず、上記グ
リシジル基含有ビニルモノマー類(b−2)として特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、グリシジル
アクリレート、β−メチルグリシジルアクリレート、グ
リシジルメタクリレートもしくはβ−メチルグリシジル
メタクリレートの如き、各種の(メタ)アクリル酸グリ
シジルエステル類;
【0016】あるいはアリルアルコールの(メチル)グ
リシジルエーテル、メタリルアルコールの(メチル)グ
リシジルエーテル、N−グリシジルアクリル酸アミドま
たはビニルスルホン酸グリシジルなどである。
【0017】これらは単独使用でも2種以上の併用でも
よいことは、勿論である。
【0018】そして、かかるグリシジル基含有ビニルモ
ノマー類(b−2)の使用量としては、10〜60重量
%なる範囲内が、好ましくは、15〜45重量%なる範
囲内が適切である。
【0019】また、前記したアルキル基またはシクロア
ルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル系モノマー類
(b−1)として特に代表的なもののみを例示するにと
どめれるに当たって、まず、アクリル酸エステル系モノ
マー類およびメタクリル酸エステル系モノマー類として
特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピ
ル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルオク
チルもしくはアクリル酸ドデシル、
【0020】メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロ
ピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸ヘキ
シル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オク
チル、メタクリル酸2−エチルヘキシルもしくはメタク
リル酸ドデシルなどである。
【0021】そして、当該アルキル基またはシクロアル
キル基含有(メタ)アクリル酸エステル系モノマー類
(b−1)の使用量としては、20〜80重量%なる範
囲内が、好ましくは、40〜75重量%なる範囲内が適
切である。
【0022】20重量%未満の場合には、どうしても、
艶消し効果が低下するようになるし一方、80重量%を
超える場合には、どうしても、塗膜諸物性が低下するよ
うになり易い処から、いずれの場合も好ましくない。
【0023】さらに、前記した共重合可能なる他のモノ
マー類(b−3)としては、共重合性を有するものであ
れば、いずれも使用し得るが、それらのうちでも特に代
表的なものを例示すれば、アルキル基またはシクロアル
キル基含有(メタ)アクリル酸エステル系モノマー類
(b−1)以外の(メタ)アクリル酸エステル類;芳香
族ビニルモノマー類;ならびにその他のエチレン性不飽
和単量体類(ビニル系単量体類)などである。
【0024】すなわち、アルキル基またはシクロアルキ
ル基含有(メタ)アクリル酸エステル系モノマー類(b
−1)以外の(メタ)アクリル酸エステル類として特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、アクリル酸
2−ヒドロキシエチルメチル、メタクリル酸2−ヒドロ
キシエチルもしくはメタクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ルの如き、各種の水酸基含有化合物;または芳香族ビニ
ルモノマー類としては、スチレン、tert−ブチルス
チレン、α−メチルスチレンもしくはビニルトルエンな
どである。
【0025】また、その他のエチレン性不飽和単量体類
(ビニル系単量体類)として特に代表的なもののみを例
示するにとどめれば、フマル酸ジアルキルエステル類;
またはイタコン酸ジアルキルエステル類;あるいはアク
リロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、
メタクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メチロ
ールメタクリルアミドもしくはアルコキシメチロールア
ミドの如き、各種のアミド類などをはじめ、
【0026】さらには、ビニルオキサゾリドン、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ラウリルビニルエーテル、
ハロゲン含有ビニル単量体類または珪素含有ビニル単量
体類などである。
【0027】上掲された如き各種のモノマー類を用い
て、当該グリシジル基含有ビニル共重合体(B)を調製
するには、溶液重合法や非水分散重合法などの、公知慣
用の、いずれの重合方法をも適用し得るが、就中、溶液
ラジカル重合法によるのが、最も簡便である。
【0028】かくて、前述した酸基含有ポリエステル樹
脂(A)と、当該グリシジル基含有ビニル共重合体
(B)との配合割合としては、前者樹脂(A)中のカル
ボキシル基と、後者共重合体(B)中のグリシジル基と
の当量比として、0.3〜2.0なる範囲内が、好まし
くは、0.7〜1.5なる範囲内が適切であって、しか
も、当該共重合体(B)を、前記樹脂(A)に対して、
10〜40重量%となるように配合するのが望ましい。
【0029】かかるカルボキシル基とグリシジル基との
当量比が、上記の範囲を逸脱する場合には、どうして
も、機械的性質などの塗膜性能が低下するようになるの
で、いずれの場合も好ましくない。
【0030】また、当該共重合体(B)と前記樹脂
(A)との重量比率については、当該共重合体(A)の
存在割合が10重量%未満の場合には、充分なる艶消し
効果が得られ難くなるし、一方、40重量%を超えて、
当該共重合体(B)が余りに多量に用いられる場合に
は、どうしても、塗膜諸物性が低下するようになるの
で、いずれの場合も、本発明の目的に合致しない、好ま
しからざる結果を与えるこよになる。
【0031】本発明の粉体塗料用樹脂組成物において
は、勿論、艶消し効果以外の、塗膜諸性能をも改良する
ために、アジピン酸、ドデカン二酸(ドデカンジカルボ
ン酸)もしくはフタル酸の如き、各種の低分子量の酸類
(酸化合物類)および/または無水こはく酸もしくは無
水トリメリット酸の如き、各種の酸無水物類などを添加
したり、あるいはエポキシ当量が400〜1,200な
る範囲内のエピ−ビス型(ビスフェノール類−エピクロ
ールヒドリン付加反応物)エポキシ樹脂類もしくはトリ
グリシジルイソシアヌレートの如き、各種の低分子エポ
キシ化合物類などを添加することは、一向に、差し支え
がない。
【0032】さらに、ε−カプロラクタムの如き、公知
慣用の各種のブロック化剤でブロックされたブロックイ
ソシアネート化合物などを添加することもまた、無論、
差し支えがない。
【0033】かくして得られる、本発明の粉体塗料用樹
脂組成物には、さらに、必要に応じて、触媒類、表面調
整剤類または顔料類などをはじめ、その他の、所望によ
り加えられる、各種の添加剤類などを添加せしめること
も出来る。
【0034】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、通常の
粉体塗料の調製条件に従って、すなわち、必要なる添加
剤類を添加配合し、次いで、溶融混練し、造粒し、しか
るのち、粉砕せしめるなどの操作を通して、目的とする
粉体塗料を調製することが出来る。
【0035】本発明における艶消しのメカニズムについ
ては、未だ、解明されてこそはいないが、特定の組成が
必須のものであるということ、就中、特に一定量以上の
脂環式グリコール類または脂環式カルボン酸モノマー類
を用いて得られるポリエステル樹脂(A)と、アルキル
基またはシクロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エス
テル系モノマー類を用いて得られるグリシジル基含有ビ
ニル共重合体(B)との併用が必須のものであるという
こと、まず、こうした事実だけは、すでに、見い出され
ている。
【0036】このことに関連して、本発明の粉体塗料用
樹脂組成物は、その一必須構成成分たる酸基含有ポリエ
ステル樹脂(A)の、それぞれ、酸価が10〜250K
OHmg/gなる範囲であって、しかも、軟化点が60
〜150℃なる範囲内であることが重要であるし、
【0037】加えて、樹脂中の脂環式グリコール類また
は脂環式カルボン酸モノマー類の含有率が30重量%以
上であるような、特定の酸基含有ポリエステル樹脂
(A)と、アルキル基またはシクロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル系モノマー類(b−1)の20
〜80重量%と、グリシジル基含有ビニルモノマー類
(b−2)の10〜60重量%と、その他の共重合性モ
ノマー類(b−3)の0〜50重量%とを共重合せしめ
て得られる、特定のグリシジル基含有ビニル共重合体
(B)とを、必須の成分とて含有することを特徴とする
ものである。
【0038】このようにして得られる、本発明の粉体塗
料用樹脂組成物は、電気製品やOA機器などの各種の金
属製品;建築外装用パネル、内装パネルおよびフェンス
などの各種の建材類;あるいはその他の塗装ようとし
て、この種の粉体塗料が適用される処には、広範に利用
される。
【0039】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例、比較例およ
び試験結果例により、一層、具体的に説明することにす
る。以下において、部よび%は、特に断りの無い限り
は、すべて重量基準であるものとする。
【0040】参考例 1〔酸基含有ポリエステル樹脂
(A)の調製例〕 ヘキサヒドロテレフタル酸の317部、テレフタル酸の
329部、ネオペンチルグリコールの304部およびト
リメチロールプロパンの50部を仕込み、さらに、酢酸
亜鉛の0.5部を加えて、240℃で昇温し、脱水縮合
反応を行って、酸価が45で、かつ、軟化点が114℃
なる目的樹脂(A)を得た。以下、これを樹脂(A−
1)と略記する。
【0041】参考例 2(同上) ヘキサヒドロテレフタル酸の437部、テレフタル酸の
211部、ネオペンチルグリコールの302部およびト
リメチロールプロパンの50部を仕込み、さらに、酢酸
亜鉛の0.5部を加えて、240℃で昇温し、脱水縮合
反応を行って、酸価が45で、かつ、軟化点が118℃
なる目的樹脂を得た。以下、これを樹脂(A−2)と略
記する。
【0042】参考例 3(対照用ポリエステル樹脂の調
製例) ジメチルテレフタレートの430部、水素化ビスフェノ
ールAの83部およびネオペンチルグリコールの323
部を仕込み、さらに、酢酸亜鉛の0.5部を加えて、2
10℃で2時間に亘る脱メタノール化反応を行ってか
ら、テレフタル酸の297部およびアジピン酸の88部
を加えて、240℃で5時間に亘る脱水縮合反応を行っ
て、酸価が45で、かつ、軟化点が110℃なる、対照
用の樹脂を得た。以下、これを樹脂(A−1’)と略記
する。
【0043】参考例 4〜7〔グリシジル基含有ビニル
共重合体(B)の調製例〕 温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備
えた反応容器に、キシレンの66.7部を入れ、窒素ガ
スで以て、器内の空気を置換し、加熱還流せしめた。
【0044】次いで、そこへ、第1表に示されるよう
な、それぞれ、モノマー類と、重合開始剤類とからなる
混合物を、4時間に亘って滴下し、滴下終了後も、さら
に、1時間のあいだ、還流下に保持してから冷却したの
ち、アゾビスイソブチロニトリルの0.5部を加え、次
いで、100℃に保持して、残りのモノマー類の重合を
行い、重合を完結せしめた。
【0045】しかるのち、かくして得られた重合液か
ら、溶剤を除去せしめることにより、固形の目的共重合
体を得た。以下、これらの参考例4、5、6および7で
得られたものを、それぞれ、順次、共重合体(B−
1)、(B−2)、(B−3)および(B−4)と略記
する。
【0046】
【表1】
【0047】《第1表の脚注》表中の仕込比率は、いず
れも、重量部である 註1) 日本油脂(株)製の有機過酸化物
【0048】
【表2】
【0049】実施例 1〜6ならびに比較例 1および
2 「ブスコニーダー PR46型」(スイス国ブス社製の
連続溶融混練機)を用い、110℃なる条件下に、酸基
含有ポリエステル樹脂と、グリシジル基含有ビニル共重
合体とを、それぞれ、第2表に示されるような割合で配
合し、さらに、各種の添加剤類をも、所定量だけ配合し
て、溶融混練し、冷却後に、粉砕機で以て粉砕せしめ、
150メッシュの篩いを通過した区分(通過分)を集め
て、各種の粉体塗料を調製した。
【0050】
【表3】
【0051】《第2表の脚注》 「B−1530」…………「IPDI adduct
B−1530」(ドイツ国ヒュルス社製の、イソホロン
ジイソシアネートの付加体)の略記 「アクロナール4F」……「アクロナール 4F」(ド
イツ国BASF社製の流動調整剤)
【0052】
【表4】
【0053】試験結果例 1〜8 実施例1〜6ならびに比較例1および2で得られた、そ
れぞれの粉体塗料を、燐酸亜鉛処理を施した0.8mm
なる厚さの梨地鋼板上に、粉体塗料用静電塗装機によ
り、塗膜厚が50±5ミクロン(μm)となろように塗
装し、200℃で20分間の焼き付けを行って、試験板
(焼き付け塗膜)を得た。
【0054】次いで、かくして得られた、それぞれの試
験板について、各種の塗膜性能の評価を行った。それら
の結果は、まとめて、第3表に示す。
【0055】
【表5】
【0056】《第3表の脚注》表中の配合比率は、いず
れも、重量部である 「60度鏡面反射率」(60゜グロス)の単位は、
「%」である 「耐衝撃性」は、1/2インチ・ノッチ付きで、500
gの荷重下に行った
【0057】「耐塩水噴霧性」は、240時間に亘って
行った 「促進耐候性試験」は、サンシャイン・ウエザオメータ
ーを用いて行い、光沢保持率が元の50%の値、つま
り、半値(半分)となるまでの時間を以て表示した
【0058】
【表6】
【0059】第3表からも明らかなように、本発明の粉
体塗料用樹脂組成物は、諸性能のバランスにも優れるも
のである上に、本発明の主目的である、それぞれ、艶消
し効果と高耐候性とが優れるものであることが知れよ
う。
【0060】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の粉体塗
料用樹脂組成物は、諸性能のバランスにも優れるという
上に、就中、艶消し効果と、耐候性とが、格段に優れる
ものであって、極めて実用性の高いものである、と言い
得よう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−120764(JP,A) 特開 昭63−284273(JP,A) 特開 平3−17165(JP,A) 特開 昭57−205457(JP,A) 特開 平1−313573(JP,A) 特開 昭53−138438(JP,A) 特開 昭50−84637(JP,A) 特開 平3−121172(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/03 C09D 5/46 C09D 133/06 C09D 163/00 C09D 167/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂環式グリコール類または脂環式カルボ
    ン酸モノマー類を30重量%以上含むものである酸基含
    有ポリエステル樹脂(A)と、アルキル基またはシクロ
    アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル系モノマー
    (b−1)の20〜80重量%と、グリシジル基含有
    ビニルモノマー類(b−2)の10〜60重量%と、上
    記したモノマー類(b−1)およびモノマー類(b−
    2)と共重合性を有する他のモノマー類(b−3)の0
    〜50重量%とを用いて得られるグリシジル基含有ビニ
    ル共重合体(B)とを、必須の皮膜形成成分として含有
    することを特徴とする、粉体塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記した酸基含有ポリエステル樹脂
    (A)が、10〜250KOHmg/gなる範囲の酸価
    を有し、しかも、60〜150℃なる範囲の軟化点を有
    するものである、請求項1に記載の粉体塗料用樹脂組成
    物。
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KR20000047290A (ko) * 1998-12-31 2000-07-25 김충세 폴리에스테르계 무광 분체도료의 조성물
KR101042044B1 (ko) * 2003-12-30 2011-06-16 주식회사 케이씨씨 저독성 폴리에스테르계 분체도료 조성물

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