JP3364727B2 - 2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体とその製造方法およびこの誘導体を用いるピロガロールの製造法 - Google Patents
2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体とその製造方法およびこの誘導体を用いるピロガロールの製造法Info
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- C07C41/01—Preparation of ethers
- C07C41/16—Preparation of ethers by reaction of esters of mineral or organic acids with hydroxy or O-metal groups
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な2,2−ビス
(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン
誘導体とその製造方法およびこの誘導体を用いるピロガ
ロールの製造法に関する。
(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン
誘導体とその製造方法およびこの誘導体を用いるピロガ
ロールの製造法に関する。
【0002】詳しくは、それ自体で船底防汚塗料や漁網
防汚塗料等の有効成分に求められる水中付着生物防除活
性を有し、また、ピロガロールの製造原料としても有用
な2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン誘導体、これを工業的に製造する方法お
よびこの誘導体を用いるピロガロールの工業的な製造方
法に関するものである。
防汚塗料等の有効成分に求められる水中付着生物防除活
性を有し、また、ピロガロールの製造原料としても有用
な2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン誘導体、これを工業的に製造する方法お
よびこの誘導体を用いるピロガロールの工業的な製造方
法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】本発明が提供する2,2−ビス(3,5
−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体は
文献未記載の新規化合物であって、それ自体で水中付着
生物防除活性を有する事、あるいはピロガロールの工業
的製造に好適な原料となる事は知られていなかった。
−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体は
文献未記載の新規化合物であって、それ自体で水中付着
生物防除活性を有する事、あるいはピロガロールの工業
的製造に好適な原料となる事は知られていなかった。
【0004】従来、ピロガロールは没食子酸をオートク
レーブ中で加熱し(200〜210℃/30分)、これ
を脱色、濾過、蒸発させて製造されているが、この方法
は原料が天然物であるため安定入手困難かつ高価である
等の点において工業的製法としては十分ではなかった。
レーブ中で加熱し(200〜210℃/30分)、これ
を脱色、濾過、蒸発させて製造されているが、この方法
は原料が天然物であるため安定入手困難かつ高価である
等の点において工業的製法としては十分ではなかった。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新
規な2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン誘導体とその製造方法およびこの誘導
体を用いるピロガロールの新規な製造法を提供すること
にある。
規な2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン誘導体とその製造方法およびこの誘導
体を用いるピロガロールの新規な製造法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、有用かつ新
規な2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン誘導体とその製造方法を提供すべく鋭
意研究を重ねた結果、入手容易な2,2−ビス(3,5
−ジハロゲノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと金
属アルコキシドとの反応により容易に2,2−ビス
(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン
誘導体が得られることを見いだした。
規な2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン誘導体とその製造方法を提供すべく鋭
意研究を重ねた結果、入手容易な2,2−ビス(3,5
−ジハロゲノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと金
属アルコキシドとの反応により容易に2,2−ビス
(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン
誘導体が得られることを見いだした。
【0007】さらに、このものはそれ自体で船底防汚塗
料や漁網防汚塗料等の有効成分に求められる水中付着生
物防除活性を有していること、また、これをアルカリま
たは酸分解することによりピロガロールが容易に得られ
ること等を見出し、これらの知見に基づき本発明を完成
するに至った。
料や漁網防汚塗料等の有効成分に求められる水中付着生
物防除活性を有していること、また、これをアルカリま
たは酸分解することによりピロガロールが容易に得られ
ること等を見出し、これらの知見に基づき本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち本発明は、
【0009】〔1〕一般式
【0010】
【化4】
(式中、R1は水素原子または低級アルキル基を示
す。)
す。)
【0011】で表される2,2−ビス(3,5−ジ置換
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体。
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体。
【0012】〔2〕2,2−ビス(3,5−ジハロゲノ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体と一般式
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体と一般式
【0013】
【化5】
(式中、R2は低級アルキル基を示し、Mはアルカリ金
属またはアルカリ土類金属を示し、nは1または2の整
数を示す。)
属またはアルカリ土類金属を示し、nは1または2の整
数を示す。)
【0014】で表される金属アルコキシドとを反応させ
ることを特徴とする2,2−ビス(3,5−ジ低級アル
コキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造方
法。
ることを特徴とする2,2−ビス(3,5−ジ低級アル
コキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造方
法。
【0015】〔3〕2,2−ビス(3,5−ジ低級アル
コキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体を脱
アルキル化することを特徴とする2,2−ビス(3,
4,5−トリヒドロキシフェニル)プロパンの製造方
法。
コキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体を脱
アルキル化することを特徴とする2,2−ビス(3,
4,5−トリヒドロキシフェニル)プロパンの製造方
法。
【0016】〔4〕一般式
【0017】
【化6】
(式中、R1は前記と同じ意味を示す。)
【0018】で表される2,2−ビス(3,5−ジ置換
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体をアルカリ
または酸分解することを特徴とするピロガロールの製造
方法。を提供するものである。
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体をアルカリ
または酸分解することを特徴とするピロガロールの製造
方法。を提供するものである。
【0019】なお、本明細書において用いる”低級”な
る用語は、この用語に続く化合物または置換基の炭素数
が1〜4であることを表す。
る用語は、この用語に続く化合物または置換基の炭素数
が1〜4であることを表す。
【0020】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0021】一般式(化4)で表される本発明化合物の
具体例としては2,2−ビス(3,5−ジ低級アルコキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、より具体的に
は2,2−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジエトキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジプロポキシ−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3,5−ジ−iso−プロポキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジブトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3,5−ジ−iso−ブトキシ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジ−sec−ブトキシ−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert
−ブトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の、
フェニル環上の3位及び5位が炭素数1〜4のアルコキ
シ基で置換されている2,2−ビス(3,5−ジ低級ア
ルコキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、及び
2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
プロパンを挙げることができる。
具体例としては2,2−ビス(3,5−ジ低級アルコキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、より具体的に
は2,2−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジエトキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジプロポキシ−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3,5−ジ−iso−プロポキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジブトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3,5−ジ−iso−ブトキシ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジ−sec−ブトキシ−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert
−ブトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の、
フェニル環上の3位及び5位が炭素数1〜4のアルコキ
シ基で置換されている2,2−ビス(3,5−ジ低級ア
ルコキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、及び
2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
プロパンを挙げることができる。
【0022】以下に本発明化合物の製造について記載す
る。
る。
【0023】本発明化合物である2,2−ビス(3,5
−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体
(化4)は、2,2−ビス(3,5−ジハロゲノ−4−
ヒドロキシフェニル)プロパンと金属アルコキシド類
(化5)とを、触媒の存在下または非存在下、適当な溶
媒中で反応させることにより、あるいはここで得られた
2,2−ビス(3,5−ジ低級アルコキシ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンをさらに脱アルキル化すること
により製造することができる。
−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体
(化4)は、2,2−ビス(3,5−ジハロゲノ−4−
ヒドロキシフェニル)プロパンと金属アルコキシド類
(化5)とを、触媒の存在下または非存在下、適当な溶
媒中で反応させることにより、あるいはここで得られた
2,2−ビス(3,5−ジ低級アルコキシ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンをさらに脱アルキル化すること
により製造することができる。
【0024】原料となる2,2−ビス(3,5−ジハロ
ゲノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンとしては、例
えば2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン等を挙げる事がで
きるが、特にテトラブロモビスフェノール−A(商品
名)として市販されている2,2−ビス(3,5−ジブ
ロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンは工業的入手
が容易であり、好ましい。
ゲノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンとしては、例
えば2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン等を挙げる事がで
きるが、特にテトラブロモビスフェノール−A(商品
名)として市販されている2,2−ビス(3,5−ジブ
ロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンは工業的入手
が容易であり、好ましい。
【0025】一般式(化5)で表される金属アルコキシ
ド類の式中、R2で表される低級アルキル基としては例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロ
ピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキ
ル基を挙げる事ができるが、好ましくはメチル基、また
はエチル基が用いられる。また、同式中、Mで表される
アルカリ金属及びアルカリ土類金属としては、例えばリ
チウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類およ
びカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土
類金属類が挙げられる。このようなR2およびMを有す
る金属アルコキシド(化5)としては、具体的にはナト
リウム メトキシド、カリウム メトキシド、ナトリウ
ム エトキシド、カリウム エトキシド、ナトリウム
プロポキシド、カリウム プロポキシド、ナトリウム
iso−プロポキシド、カリウム iso−プロポキシ
ド、ナトリウム n−ブトキシド、カリウム n−ブト
キシド、カリウム tert−ブトキシドを例示するこ
とができる。このような金属アルコキシド(化5)の使
用量は2,2−ビス(3,5−ジハロゲノ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン1モルに対して4モル〜20モ
ル、好ましくは4モル〜8モルの範囲であれば良い。
ド類の式中、R2で表される低級アルキル基としては例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロ
ピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキ
ル基を挙げる事ができるが、好ましくはメチル基、また
はエチル基が用いられる。また、同式中、Mで表される
アルカリ金属及びアルカリ土類金属としては、例えばリ
チウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類およ
びカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土
類金属類が挙げられる。このようなR2およびMを有す
る金属アルコキシド(化5)としては、具体的にはナト
リウム メトキシド、カリウム メトキシド、ナトリウ
ム エトキシド、カリウム エトキシド、ナトリウム
プロポキシド、カリウム プロポキシド、ナトリウム
iso−プロポキシド、カリウム iso−プロポキシ
ド、ナトリウム n−ブトキシド、カリウム n−ブト
キシド、カリウム tert−ブトキシドを例示するこ
とができる。このような金属アルコキシド(化5)の使
用量は2,2−ビス(3,5−ジハロゲノ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン1モルに対して4モル〜20モ
ル、好ましくは4モル〜8モルの範囲であれば良い。
【0026】溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒類、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン類、メタノール、エタノール等のアルコール
類が例示できるが、好ましくはジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒類が用
いられる。溶媒の使用量は、原料である2,2−ビス
(3,5−ジハロゲノ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン1モルに対して0.01〜10l、好ましくは0.
1〜5lの範囲であれば良い。
メチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒類、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン類、メタノール、エタノール等のアルコール
類が例示できるが、好ましくはジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒類が用
いられる。溶媒の使用量は、原料である2,2−ビス
(3,5−ジハロゲノ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン1モルに対して0.01〜10l、好ましくは0.
1〜5lの範囲であれば良い。
【0027】また、所望により触媒として例えば塩化銅
(I)、ヨウ化銅(I)等の銅塩を使用できる。その使
用量としては原料の2,2−ビス(3,5−ジハロゲノ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパンに対して0.01
モル%〜50モル%、好ましくは0.05モル%〜5モ
ル%の範囲であれば良い。
(I)、ヨウ化銅(I)等の銅塩を使用できる。その使
用量としては原料の2,2−ビス(3,5−ジハロゲノ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパンに対して0.01
モル%〜50モル%、好ましくは0.05モル%〜5モ
ル%の範囲であれば良い。
【0028】また、反応温度は通常0〜200℃、好ま
しくは20〜130℃の範囲で行われ、また反応圧力は
特には問わないが通常は常圧で行われる。
しくは20〜130℃の範囲で行われ、また反応圧力は
特には問わないが通常は常圧で行われる。
【0029】この段階で一般式(化4)の式中R1が低
級アルキル基である化合物、2,2−ビス(3,5−ジ
低級アルコキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘
導体が得られるが、これをさらに脱アルキル化すること
により一般式(化4)の式中R1が水素原子である化合
物2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニ
ル)プロパンを得ることができる。
級アルキル基である化合物、2,2−ビス(3,5−ジ
低級アルコキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘
導体が得られるが、これをさらに脱アルキル化すること
により一般式(化4)の式中R1が水素原子である化合
物2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニ
ル)プロパンを得ることができる。
【0030】この脱アルキル化は通常は酸を用いて行わ
れ、その際に用いうる酸としてはハロゲン化水素類、具
体的には臭化水素酸、ヨウ化水素酸等、あるいはルイス
酸類、具体的には三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化
リン等、その他硫酸、p−トルエンスルホン酸等を例示
することができる。酸の使用量は原料となる2,2−ビ
ス(3,5−ジ低級アルコキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン1モルに対して4モル〜20モル、好まし
くは6モル〜10モルの範囲であれば良い。なお、用い
る酸の性質を考慮の上、所望により溶媒として例えば
水、ジクロロメタンに代表されるハロゲン化炭化水素、
ベンゼンに代表される芳香族炭化水素等を適宜用いても
良い。
れ、その際に用いうる酸としてはハロゲン化水素類、具
体的には臭化水素酸、ヨウ化水素酸等、あるいはルイス
酸類、具体的には三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化
リン等、その他硫酸、p−トルエンスルホン酸等を例示
することができる。酸の使用量は原料となる2,2−ビ
ス(3,5−ジ低級アルコキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン1モルに対して4モル〜20モル、好まし
くは6モル〜10モルの範囲であれば良い。なお、用い
る酸の性質を考慮の上、所望により溶媒として例えば
水、ジクロロメタンに代表されるハロゲン化炭化水素、
ベンゼンに代表される芳香族炭化水素等を適宜用いても
良い。
【0031】反応温度は−80〜200℃、好ましくは
−5〜100℃で、通常は常圧下で行われる。
−5〜100℃で、通常は常圧下で行われる。
【0032】このようにして得られた一般式(化4)で
表される本発明化合物は、船底防汚塗料や漁網防汚塗料
等の有効成分に求められる水中付着生物防除活性を有す
るものである。
表される本発明化合物は、船底防汚塗料や漁網防汚塗料
等の有効成分に求められる水中付着生物防除活性を有す
るものである。
【0033】さらに、本発明は2,2−ビス(3,4,
5−トリヒドロキシフェニル)プロパンをアルカリまた
は酸分解させることよりなるピロガロールの新規な製造
方法も提供する。該方法においては生成物であるピロガ
ロールを反応蒸留により取り出すこともできる。
5−トリヒドロキシフェニル)プロパンをアルカリまた
は酸分解させることよりなるピロガロールの新規な製造
方法も提供する。該方法においては生成物であるピロガ
ロールを反応蒸留により取り出すこともできる。
【0034】(アルカリ分解による方法)分解に用いる
アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等の、アル
カリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物を例示でき
る。これらのアルカリは所望により混合して用いても差
し支えないが、通常は水酸化ナトリウム、または水酸化
カリウムが単独で用いられる。該アルカリの使用量は
2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
プロパン1モルに対して0.01モル〜2.0モル、好
ましくは0.05モル〜1.0モルの範囲であれば良
い。なお、アルカリは水溶液として2,2−ビス(3,
4,5−トリヒドロキシフェニル)プロパンを例えばメ
タノール等の適宜選択される有機溶媒に溶解した溶液に
加えたのち、水及び有機溶媒を留去して原料と均一に混
合されるように添加することもできる。
アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等の、アル
カリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物を例示でき
る。これらのアルカリは所望により混合して用いても差
し支えないが、通常は水酸化ナトリウム、または水酸化
カリウムが単独で用いられる。該アルカリの使用量は
2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
プロパン1モルに対して0.01モル〜2.0モル、好
ましくは0.05モル〜1.0モルの範囲であれば良
い。なお、アルカリは水溶液として2,2−ビス(3,
4,5−トリヒドロキシフェニル)プロパンを例えばメ
タノール等の適宜選択される有機溶媒に溶解した溶液に
加えたのち、水及び有機溶媒を留去して原料と均一に混
合されるように添加することもできる。
【0035】反応温度、反応圧力および反応時間は通常
150〜300℃、好ましくは200〜250℃の範囲
で常圧下で行えばよいが、1〜300mmHg、好ましくは
3〜200mmHgの減圧下で反応蒸留操作を行い生成物を
取り出すこともできる。反応時間は用いる反応条件にも
よるが15分〜2時間の範囲で十分である。
150〜300℃、好ましくは200〜250℃の範囲
で常圧下で行えばよいが、1〜300mmHg、好ましくは
3〜200mmHgの減圧下で反応蒸留操作を行い生成物を
取り出すこともできる。反応時間は用いる反応条件にも
よるが15分〜2時間の範囲で十分である。
【0036】(酸分解による方法)分解に使用する酸と
しては、鉱酸類、具体的には硫酸、塩酸、臭化水素酸
等、あるいは有機酸類、具体的にはp−トルエンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸等を例示できる。その使用量
は2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニ
ル)プロパン1モルに対し4〜20当量、好ましくは6
〜10当量用いられる。反応温度および反応圧力は通常
150〜300℃、好ましくは150〜250℃の範囲
で常圧下で行えばよいが、1〜200mmHg、好ましくは
10〜100mmHgの減圧下で反応蒸留操作を行うことに
より生成したピロガロールを取り出すこともできる。
しては、鉱酸類、具体的には硫酸、塩酸、臭化水素酸
等、あるいは有機酸類、具体的にはp−トルエンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸等を例示できる。その使用量
は2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニ
ル)プロパン1モルに対し4〜20当量、好ましくは6
〜10当量用いられる。反応温度および反応圧力は通常
150〜300℃、好ましくは150〜250℃の範囲
で常圧下で行えばよいが、1〜200mmHg、好ましくは
10〜100mmHgの減圧下で反応蒸留操作を行うことに
より生成したピロガロールを取り出すこともできる。
【0037】また、当ピロガロールの製造においては、
前記した一般式(化4)の式中R1が低級アルキル基で
ある本発明化合物2,2−ビス(3,5−ジ低級アルコ
キシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体を、
2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
プロパンの酸による分解条件下で処理することにより一
段反応で目的物であるピロガロールへ変換し、これを取
り出すこともできる。
前記した一般式(化4)の式中R1が低級アルキル基で
ある本発明化合物2,2−ビス(3,5−ジ低級アルコ
キシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体を、
2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
プロパンの酸による分解条件下で処理することにより一
段反応で目的物であるピロガロールへ変換し、これを取
り出すこともできる。
【0038】
【発明の効果】本発明は文献未記載の新規な2,2−ビ
ス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン誘導体とその製造方法およびこの誘導体を用いるピロ
ガロールの工業的な製造方法を提供するものである。
ス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン誘導体とその製造方法およびこの誘導体を用いるピロ
ガロールの工業的な製造方法を提供するものである。
【0039】本発明化合物2,2−ビス(3,5−ジ置
換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体は、それ
自体で船底防汚塗料や漁網防汚塗料等の水中付着生物防
除剤の有効成分に求められる水中付着生物防除活性を有
している。
換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体は、それ
自体で船底防汚塗料や漁網防汚塗料等の水中付着生物防
除剤の有効成分に求められる水中付着生物防除活性を有
している。
【0040】また、本発明化合物および本発明方法によ
り、天然物に依存することなく工業的かつ容易に、農医
薬原料として有用なピロガロールを得ることができるよ
うになった。
り、天然物に依存することなく工業的かつ容易に、農医
薬原料として有用なピロガロールを得ることができるよ
うになった。
【0041】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。
る。
【0042】(実施例1)
〔2,2−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパンの製造〕攪拌機、リービッヒ冷却
器、温度計を備えた500mlの4ツ口フラスコに、2,
2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンを60.0g、28%−ナトリウム メト
キシドを85.2g、90%−ナトリウム メトキシド
を87.6g、ジメチルホルムアミドを300ml、ヨウ
化銅(I)を6gそれぞれ仕込み、4時間、加熱還流し
た。反応終了後、冷却し、反応混合液に水330mlを加
えた後、35%塩酸160.8gで中和した。得られた
中和液をジクロロメタンで抽出したのち、抽出溶媒を濃
縮し、得られた濃縮物に水を加えることにより固形物を
得た。得られた固形物をエタノール120mlに溶解し
て、不溶物を濾去した後、再度エタノール層に水を加え
て結晶を析出させ、この結晶を濾別、乾燥して淡赤色結
晶の2,2−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンを29g得た。
フェニル)プロパンの製造〕攪拌機、リービッヒ冷却
器、温度計を備えた500mlの4ツ口フラスコに、2,
2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンを60.0g、28%−ナトリウム メト
キシドを85.2g、90%−ナトリウム メトキシド
を87.6g、ジメチルホルムアミドを300ml、ヨウ
化銅(I)を6gそれぞれ仕込み、4時間、加熱還流し
た。反応終了後、冷却し、反応混合液に水330mlを加
えた後、35%塩酸160.8gで中和した。得られた
中和液をジクロロメタンで抽出したのち、抽出溶媒を濃
縮し、得られた濃縮物に水を加えることにより固形物を
得た。得られた固形物をエタノール120mlに溶解し
て、不溶物を濾去した後、再度エタノール層に水を加え
て結晶を析出させ、この結晶を濾別、乾燥して淡赤色結
晶の2,2−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンを29g得た。
【0043】(確認データ)
IR(KBr):3530,3420,2980,16
15,1525,1460,1420,1380,13
30,1230,1110 cm-1 NMR(d6−DMSO):δ=8.08(s,2
H),6.46(s,4H),3.74(s,12
H),1.59(s,6H) GC−MS(m/z):348(M+),333,30
3,179
15,1525,1460,1420,1380,13
30,1230,1110 cm-1 NMR(d6−DMSO):δ=8.08(s,2
H),6.46(s,4H),3.74(s,12
H),1.59(s,6H) GC−MS(m/z):348(M+),333,30
3,179
【0044】〔2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロ
キシフェニル)プロパンの製造〕200mlの4ツ口フラ
スコに、ジクロロメタン50ml、三臭化ホウ素7.52
gを仕込み、回転子で攪拌した。反応フラスコを氷水で
約5℃に冷却し、先に得た2−(3,5−ジメトキシ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.74gを50ml
のジクロロメタンに溶解したものを1時間かけて滴下し
た。その後、氷水につけたまま室温になるまで16時間
熟成した。反応後、氷水80mlに反応液をあけると白色
の不溶物が現れたが、そのまましばらく攪拌すると、そ
の不溶物は溶けて反応液は2層に分液した。水層をエー
テル30mlで2回抽出し、得られたエーテル層を濃縮し
て淡赤色結晶の2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロ
キシフェニル)プロパンを0.59g得た。
キシフェニル)プロパンの製造〕200mlの4ツ口フラ
スコに、ジクロロメタン50ml、三臭化ホウ素7.52
gを仕込み、回転子で攪拌した。反応フラスコを氷水で
約5℃に冷却し、先に得た2−(3,5−ジメトキシ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.74gを50ml
のジクロロメタンに溶解したものを1時間かけて滴下し
た。その後、氷水につけたまま室温になるまで16時間
熟成した。反応後、氷水80mlに反応液をあけると白色
の不溶物が現れたが、そのまましばらく攪拌すると、そ
の不溶物は溶けて反応液は2層に分液した。水層をエー
テル30mlで2回抽出し、得られたエーテル層を濃縮し
て淡赤色結晶の2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロ
キシフェニル)プロパンを0.59g得た。
【0045】(確認データ)
IR(KBr):3400〜3200,2980,17
15,1690,1620,1540,1440,13
30,1190,1020 cm-1 NMR(d6−DMSO):δ=7.26(s,6
H),6.13(s,4H),1.42(s,6H) MS(SIMS)(m/z):293(M++1)
15,1690,1620,1540,1440,13
30,1190,1020 cm-1 NMR(d6−DMSO):δ=7.26(s,6
H),6.13(s,4H),1.42(s,6H) MS(SIMS)(m/z):293(M++1)
【0046】〔ピロガロールの製造〕攪拌機、ジムロー
ト、温度計を取りつけた200mlの四つ口フラスコに
2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
プロパン10.0g、47%臭化水素水溶液44.5g
を仕込み、還流下で4時間反応した。これを冷却させる
ことにより結晶を析出させ、濾過ろ液を炭酸ナトリウム
で中和し、酢酸エチルで抽出後濃縮し、淡桃色粉末とし
てピロガロールを2.3g得た。GLCで分析したとこ
ろ、純度は95%であった。
ト、温度計を取りつけた200mlの四つ口フラスコに
2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)
プロパン10.0g、47%臭化水素水溶液44.5g
を仕込み、還流下で4時間反応した。これを冷却させる
ことにより結晶を析出させ、濾過ろ液を炭酸ナトリウム
で中和し、酢酸エチルで抽出後濃縮し、淡桃色粉末とし
てピロガロールを2.3g得た。GLCで分析したとこ
ろ、純度は95%であった。
【0047】(実施例2)
〔ピロガロールの製造〕攪拌機、ジムロート、温度計を
取りつけた200mlの四つ口フラスコに2,2−ビス
(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン10.0g、47%臭化水素水溶液44.5gを仕
込み、還流下で4時間反応した。これを冷却させること
により結晶を析出させ、濾過ろ液を炭酸ナトリウムで中
和し、酢酸エチルで抽出後濃縮し、淡桃色粉末としてピ
ロガロールを1.1g得た。GLCで分析したところ、
純度は97%であった。
取りつけた200mlの四つ口フラスコに2,2−ビス
(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン10.0g、47%臭化水素水溶液44.5gを仕
込み、還流下で4時間反応した。これを冷却させること
により結晶を析出させ、濾過ろ液を炭酸ナトリウムで中
和し、酢酸エチルで抽出後濃縮し、淡桃色粉末としてピ
ロガロールを1.1g得た。GLCで分析したところ、
純度は97%であった。
【0048】(試験例1)〔水中付着生物防除試験〕
人工海水中でふ化したタテジマフジツボのノープリウス
幼生を、ケイ藻を飼料として馴養し、付着期幼生である
キープリウス幼生とした後、このキープリウス幼生10
個体を含む人工海水19mlを直径5cmのシャーレに移し
た。このシャーレに、試験液〔(実施例1)で製造した
2−(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン〔化合物1〕の50mgをシクロヘキサノン/T
ween−80(商品名:アトラスパウダー社製)=1
0/1の乳化液を用いて乳剤とし、人工海水で所定濃度
に希釈して、あらかじめ用意したもの。〕の1mlを添加
したのち、20℃の恒温室に静置し、24時間後のシャ
ーレへの付着率を測定した。結果を(表1)に示す。
幼生を、ケイ藻を飼料として馴養し、付着期幼生である
キープリウス幼生とした後、このキープリウス幼生10
個体を含む人工海水19mlを直径5cmのシャーレに移し
た。このシャーレに、試験液〔(実施例1)で製造した
2−(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン〔化合物1〕の50mgをシクロヘキサノン/T
ween−80(商品名:アトラスパウダー社製)=1
0/1の乳化液を用いて乳剤とし、人工海水で所定濃度
に希釈して、あらかじめ用意したもの。〕の1mlを添加
したのち、20℃の恒温室に静置し、24時間後のシャ
ーレへの付着率を測定した。結果を(表1)に示す。
【0049】(試験例2)試験化合物を2,2−ビス
(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンから2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフ
ェニル)プロパン〔化合物2〕に代えた以外は(試験例
1)と同様に試験を行った。結果を(表1)に示す。
(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンから2,2−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフ
ェニル)プロパン〔化合物2〕に代えた以外は(試験例
1)と同様に試験を行った。結果を(表1)に示す。
【0050】
【表1】
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
C07C 43/23 C07C 43/23 C
(56)参考文献 特開 平5−170687(JP,A)
特開 昭53−130642(JP,A)
特開 平3−7240(JP,A)
特開 昭62−33130(JP,A)
特開 昭51−105020(JP,A)
特開 昭62−123444(JP,A)
特公 昭60−39057(JP,B2)
特公 平1−16165(JP,B2)
特公 昭60−34529(JP,B2)
特公 昭41−16165(JP,B1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C07C 39/16
C07C 37/055
C07C 37/52
C07C 39/10
C07C 41/16
C07C 43/23
CA(STN)
REGISTRY(STN)
Claims (4)
- 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を示
す。)で表される2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体。 - 【請求項2】2,2−ビス(3,5−ジハロゲノ−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体と一般式 【化2】 (式中、R2は低級アルキル基を示し、Mはアルカリ金
属またはアルカリ土類金属を示し、nは1または2の整
数を示す。)で表される金属アルコキシドとを反応させ
ることを特徴とする2,2−ビス(3,5−ジ低級アル
コキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体の製
造方法。 - 【請求項3】2,2−ビス(3,5−ジ低級アルコキシ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体を脱アルキ
ル化することを特徴とする2,2−ビス(3,4,5−
トリヒドロキシフェニル)プロパンの製造方法。 - 【請求項4】一般式 【化3】 (式中、R1は前記と同じ意味を示す。)で表される
2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン誘導体をアルカリまたは酸分解することを
特徴とするピロガロールの製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28747293A JP3364727B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体とその製造方法およびこの誘導体を用いるピロガロールの製造法 |
PCT/JP1994/001775 WO1995011211A1 (fr) | 1993-10-22 | 1994-10-21 | Derive de propane-2,2-bis(4-hydroxyphenyle-3,5-disubstitute), procede pour produire ce compose et procede pour produire du pyrogallol a partir de ce compose |
US08/454,157 US5710346A (en) | 1993-10-22 | 1994-10-21 | 2,2-bis(3,5-disubstituted-4-hydroxyphenyl) propane derivative, process for production thereof, and process for producing pyrogallol using said derivative |
EP94930351A EP0676387B1 (en) | 1993-10-22 | 1994-10-21 | 2,2-bis(3,5-disubstituted-4-hydroxyphenyl)propane derivative, process for producing the same, and process for producing pyrogallol therefrom |
DE69419495T DE69419495T2 (de) | 1993-10-22 | 1994-10-21 | 2,2-bis(3,5-disubstituiertes-4-hydroxyphenyl) propan-derivat, verfahren zu seiner herstellung und verfahren zur herstellung von pyrogallol ausgehend von dieser verbindung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28747293A JP3364727B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体とその製造方法およびこの誘導体を用いるピロガロールの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07118192A JPH07118192A (ja) | 1995-05-09 |
JP3364727B2 true JP3364727B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=17717785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28747293A Expired - Fee Related JP3364727B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | 2,2−ビス(3,5−ジ置換−4−ヒドロキシフェニル)プロパン誘導体とその製造方法およびこの誘導体を用いるピロガロールの製造法 |
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Country | Link |
---|---|
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EP (1) | EP0676387B1 (ja) |
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---|---|---|---|---|
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WO2010104882A1 (en) | 2009-03-10 | 2010-09-16 | Amgen Inc. | Methods of modulating sperm motility |
WO2010103429A1 (en) | 2009-03-10 | 2010-09-16 | Pfizer Inc. | 1,1-(Dimethyl-Ethylamino)-2-Hydroxy-Propoxy]-Ethyl}-3-Methyl-Biphenyl-4- Carboxylic Acid Derivatives As Calcium Receptor Antagonists |
GB201710436D0 (en) | 2017-06-29 | 2017-08-16 | Univ Leuven Kath | Ortho alkoxy bisphenol monomers |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS51105020A (ja) * | 1975-03-13 | 1976-09-17 | Isao Abe | Riguninyobutsushitsukarafuenooru mataha takafuenooruoseizosuruhoho |
IL49803A (en) * | 1975-06-28 | 1979-11-30 | Fisons Ltd | Preparation of pyrogallol |
JPS6059246B2 (ja) * | 1977-04-18 | 1985-12-24 | 鐘淵化学工業株式会社 | 塩化ビニルの重合方法 |
JPS6034529B2 (ja) * | 1977-06-08 | 1985-08-09 | 三井化学株式会社 | レゾルシンの回収方法 |
JPS5814410B2 (ja) * | 1978-08-14 | 1983-03-18 | 三井東圧化学株式会社 | ジフエニロ−ルアルカンの開裂方法 |
JPS5742644A (en) * | 1980-08-27 | 1982-03-10 | Cosmo Co Ltd | Production of ethylphenol and vinylphenol |
JPS58144102A (ja) * | 1982-02-22 | 1983-08-27 | 井関 雅夫 | ネクタイの結び方 |
DE3527862A1 (de) * | 1985-08-02 | 1987-02-05 | Bayer Ag | Verfahren zur herstellung von bis-hydroxyphenyl-n-alkanen, neue bis-hydroxyphenyl-n-alkane und neue alkandione |
JPS62123444A (ja) * | 1985-08-07 | 1987-06-04 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | ポジ型感放射線性樹脂組成物 |
JPS6363629A (ja) * | 1986-09-02 | 1988-03-22 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 2,2−ビス(4’−ヒドロキシフエニル)プロパンの製造方法 |
JPH01154892A (ja) * | 1987-12-10 | 1989-06-16 | Fanuc Ltd | レーザ加工用ビームベンダ |
JP2775852B2 (ja) * | 1989-06-02 | 1998-07-16 | 住友化学工業株式会社 | ポジ型レジスト組成物 |
JPH05170687A (ja) * | 1991-12-20 | 1993-07-09 | Mitsui Toatsu Chem Inc | ジフェニル炭化水素誘導体を有効成分として含む血栓溶解促進剤 |
-
1993
- 1993-10-22 JP JP28747293A patent/JP3364727B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-10-21 US US08/454,157 patent/US5710346A/en not_active Expired - Fee Related
- 1994-10-21 WO PCT/JP1994/001775 patent/WO1995011211A1/ja active IP Right Grant
- 1994-10-21 DE DE69419495T patent/DE69419495T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1994-10-21 EP EP94930351A patent/EP0676387B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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---|---|
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JPH07118192A (ja) | 1995-05-09 |
EP0676387B1 (en) | 1999-07-14 |
EP0676387A1 (en) | 1995-10-11 |
DE69419495T2 (de) | 1999-10-28 |
DE69419495D1 (de) | 1999-08-19 |
US5710346A (en) | 1998-01-20 |
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