JP3364177B2 - 助剤を用いた排ガス処理方法及び排ガス処理装置 - Google Patents

助剤を用いた排ガス処理方法及び排ガス処理装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼル機関の
排ガス等の微粒子の煤塵を含む排ガスを、濾過集塵装置
において助剤がプリコートされた濾材を通すことによ
り、前記煤塵を除去するようにした排ガス処理方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関においては、その始動時
や低負荷時に多量の黒煙、または未燃炭化水素等を主成
分とする白煙の発生を見る。かかる黒煙及び白煙が混合
されているディーゼル機関の排ガスは、微小粒子(サブ
ミクロン粒子)の煤塵が多量に含まれているため、通常
の煤塵処理に用いられてサイクロンでは効率良く煤塵の
除去をなすことはできない。
【0003】かかるサブミクロン粒子の煤塵を含む排ガ
ス中の前記煤塵を捕獲、除去するための濾過集塵装置に
おいて、その濾材にパーライト、ケイソウ土、ゼオライ
ト等からなる助剤をプリコートして、該サブミクロン粒
子の捕獲を促進するとともに、該助剤により濾材の保護
をなすようにした技術が、本件出願人の出願に係る特公
平3−26095号及び特公平6−67454号によっ
て提供されている。
【0004】特公平3−26095号の発明において
は、消石灰又は炭酸カルシウムの粉末もしくは消石灰の
スラリを排ガス中に吹き込んでHClを中和吸収した
後、反応助剤粉末を吹き込んでバグフィルタ反応塔内で
さらにHClの中和吸収を促進させることにより、排ガ
ス中の塩化水素(HCl)を除去するように構成されて
いる。
【0005】また、特公平6−67454号の発明にお
いては、Ca(OH)2,CaCO3粉末又はそれらのス
ラリからなる中和吸収剤を排ガス中に噴射して酸性ガス
成分を固定化する第1の工程と、該中和吸収剤に続いて
ケイソウ土、パーライト及びゼオライトのうちの1種以
上の助剤を噴射供給し、前記助剤と同種の助剤で予めプ
レコートしたフィルタ上に排ガス中の中和吸収剤、助剤
及びダストを捕捉して堆積層を形成し、排ガス中に残留
する酸性ガス成分を前記堆積層に固定化する第2の工程
と、第2の工程から排出される排ガスにアンモニアを吹
き込み、脱硝触媒上で排ガス中の窒素酸化物を窒素に還
元する第3の工程とにより、排ガス中の酸性ガス及び煤
塵を除去するように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記特公平3−260
95号の発明及び特公平6−67454号の発明におい
ては、何れも助剤を濾過集塵装置の濾布に付着させて、
排ガス中の塩化水素や酸性ガス及び煤塵を除去している
が、これらの方法では、何れも助剤を連続的に濾過集塵
装置に供給し、濾布に付着させている。
【0007】このため、ディーゼル機関のように、煤塵
を多量に排出する運転帯及び煤塵の排出量が比較的少な
い運転帯がある排ガス源に、かかる助剤による付着方法
を使用する場合には、前記従来技術のように助剤を連続
的に供給する方法では煤塵の排出量が少ない運転帯では
助剤の過剰供給となり、助剤の使用量が増大し、運転コ
ストの上昇を招きやすい。
【0008】また、前記従来技術においては、濾布上に
付着されて使用された後の助剤は、通常そのまま廃棄さ
れているため、装置の運転中は常に助剤を供給すること
を要し、これによっても助剤使用量が増大する。
【0009】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、助
剤を濾過集塵装置に供給して排ガス中の煤塵を除去する
にあたり、助剤の使用量を最少限にして、ディーゼル機
関からの排ガスのように微粒子(サブミクロン粒子)の
煤塵を含む排ガス中の煤塵を高効率で除去可能とした排
ガスの処理方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、本第1発明として、ディーゼル機関の煤
を含む排ガスを濾過集塵装置に導き、該集塵装置におい
て、該排ガスを、助剤が付着された濾布等の濾材を通す
ことにより前記煤塵を除去する排ガス処理方法におい
て、前記助剤を前記濾材に間欠的に吹き付け付着させ
て、前記排ガスを通すようにするとともに、前記間欠吹
きつけ時間が濾布の通気速度が大きく濾布の破損が起こ
り易い時間帯と、捕獲煤塵の濃度も濃くなっている時間
帯の複数の時間帯であることを特徴とする助剤を用いた
排ガス処理方法を提案する。
【0011】かかる発明において、助剤としては、パー
ライト、ケイソウ土、ゼオライト等を用いるのがよい。
かかる材料は、ディーゼル排ガス等の微小粒からなる煤
塵の捕獲機能が高く、さらには、排ガス中の成分と化学
反応を起こさず、また吸湿性を有しないので、助剤付着
後における濾材の通気性を良好に保持できる。
【0012】また第2発明は、第1の発明を実施するた
めの装置に係り、ディーゼル機関のの煤塵を含む排ガス
を排出する排ガス源からの排ガスを濾過集塵装置に導
き、該集塵装置において、該排ガスを、助剤が付着され
た濾布等の濾材を通すことにより前記煤塵を除去する排
ガス処理装置において、前記ディーゼル機関の排ガスが
通流する排ガス管路の前記濾過集塵装置の入口部位に、
前記濾布の通気速度が大きく濾布の破損が起こり易い時
間帯と、捕獲煤塵の濃度も濃くなっている時間帯の複数
の時間帯に対応して前記助剤を間欠的に供給可能とした
助剤供給手段を接続してなることを特徴とする。
【0013】
【0014】
【0015】尚、本発明は、前記助剤を、前記濾過集塵
装置の助剤及び捕獲煤塵を除去するための逆洗操作の直
前に吹き付けてもよく、前記助剤を、前記濾過集塵装置
の助剤及び捕獲煤塵を除去するための逆洗操作の直後に
吹き付けてもよい。
【0016】
【0017】かかる発明によれば、助剤供給手段から濾
過集塵装置に供給される助剤は、好ましくは該集塵装置
の差圧に対応して間欠的に該集塵装置の濾材に吹き払わ
れる。
【0018】然るに、ディーゼル機関のように、始動時
や低負荷時多量の黒煙または白煙を排出し、煤塵を多量
に排出する運転帯、及び定常運転時のように煤塵の排出
量が比較的少ない運転帯がある排ガス源に対しては、煤
塵の排出量に対応してこれを処理するための助剤の供給
量を変化させることが要求される。
【0019】かかる発明によれば、濾過集塵装置への助
剤の供給を可変的、好ましくは間欠的に行なうことによ
り、排ガス源の運転状態による煤塵の排出量の変化に対
応して助剤の多量供給と少量供給、好ましくは供給と遮
断とを組み合わせることができ、これによって助剤の使
用量を最少限に抑えて、所要の排ガス処理効果を得るこ
とができる。
【0020】また、前記助剤の可変的な供給を濾過集塵
装置の差圧及び逆洗タイミングと関連させて行なうこと
により、濾材の逆洗直後のように通気速度が大きくなっ
た時、助剤の吹き付けにより濾材を破損から保護し、逆
洗直前において濾材に助剤及び煤塵の堆積物層が厚くな
っているとき、助剤の吹き付けにより煤塵の濃度を薄
め、これによっても濾材の保護をなすことができる。
【0021】また、第2発明は、前記排ガス源の下流の
前記排ガス管路に排ガスを冷却する冷却装置を設けるの
がよい。
【0022】かかる発明によれば、排ガス温度300℃
〜500℃と高温のディーゼル機関排ガスを該冷却装置
により250℃以下まで冷却することにより、濾過集塵
装置の濾材として除塵効果の高いガラス濾布の使用が可
能となり、微粒子の煤塵を多量に排出するディーゼル機
関排ガスに対しても、除塵効率を高く維持できる。
【0023】第3の発明は、ディーゼル機関の煤塵を含
む排ガスを濾過集塵装置に導き、該集塵装置において、
該排ガスを、助剤が付着された濾布等の濾材を通すこと
により前記煤塵を除去する排ガス処理方法において、
記助剤を前記濾材に間欠的に吹き付け付着させて、前記
排ガスを通すようにするとともに、 前記濾過集塵装置に
おいて使用した後の前記助剤をリサイクル助剤として回
収して、新助剤と併せて前記濾過集塵装置に供給し、
記間欠的吹きつけ付着時に、前記濾材の直接面に前記新
助剤を付着させ、その外側に前記リサイクル助剤を付着
させることを特徴とする。
【0024】
【0025】第4の発明は第3の発明を実施する装置の
発明に係り、ディーゼル機関の煤塵を含む排ガスを排出
する排ガス源からの排ガスを濾過集塵装置に導き、該集
塵装置において、該排ガスを、助剤が付着された濾布等
の濾材を通すことにより前記煤塵を除去する排ガス処理
装置において、前記排ガスが通流する排ガス管路の前記
濾過集塵装置の入口部位に、前記助剤を供給するための
助剤供給手段と、前記濾過集塵装置で使用した後に回収
されたリサイクル助剤を供給するリサイクル助剤供給手
段とを接続してなり、前記濾材の直接面に前記新助剤を
付着させ、その外側に前記リサイクル助剤を付着させる
ように、前記供給手段を所定のタイミングで開くことを
特徴とする。
【0026】これらの発明によれば、濾過集塵装置で使
用した後のリサイクル助剤は、新助剤と併せて該濾過集
塵装置に供給されて濾材に供給される。これにより、使
用された助剤がリサイクルされて再利用されることとな
り、助剤の再利用率が高まり、結果として新助剤の使用
量が低減される。
【0027】また、本発明によれば、新助剤を濾材の直
接面に付着させ、その上にリサイクル助剤の供給をリサ
イクル毎に繰り返すことにより、新助剤の機能を100
%発揮させつつ、リサイクル助剤を最大限に再利用で
き、新助剤の使用量がさらに低減される。
【0028】更に本発明は、前記濾過集塵装置から前記
リサイクル助剤を捕獲煤塵とともに回収して、加熱装置
に導き、該加熱装置にて前記捕獲煤塵を加熱して可燃物
を燃焼させるのがよい。
【0029】即ち、前記リサイクル助剤供給手段に、前
記濾過集塵装置から前記リサイクル助剤とともに排出さ
れた煤塵を加熱して、該煤塵中の可燃物を燃焼させる加
熱再生装置を接続してなるのがよい。
【0030】ディーゼル機関の排ガス中の微粒子の煤塵
には、油分や未燃炭化水素等の可燃分が多量に含まれて
いるが、該煤塵を加熱再生装置に導き、ここで前記可燃
分を燃焼させることにより完全に除去し、リサイクル助
剤のみを回収することができる。従って、かかる発明に
よれば、加熱再生装置において煤塵中の可燃物が燃焼に
よって完全に除去されるので、再利用可能なリサイクル
助剤のみを回収することができ、助剤の再利用率がさら
に高められるとともに、煤塵の除去効率が向上する。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特
に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0032】図1〜図5は本発明の実施形態を示し、図
1はその第1実施例に係るディーゼル機関の排ガス除塵
装置の系統図である。図2は第2実施例、図3は第3実
施例、図4は第4実施例を夫々示す図1対応図である。
また、図5は第5実施例における作用説明線図である。
【0033】図1において、1は、ディーゼル機関から
なる排ガス源、3は該排ガス源1の排ガス出口に接続さ
れる排ガス管であり、該排ガス管3には排ガスを冷却す
る冷却装置2及び後述する助剤を用いて排ガスの除塵を
行う濾過集塵装置4が設けられている。該冷却装置2
は、水を噴射して排ガスを直接冷却する水噴射式冷却装
置、冷却管内を流れる水と排ガスとを熱交換して該排ガ
スを冷却する熱交換器等からなるが、これらは公知の装
置であるので、詳細な説明は省略する。
【0034】6は圧縮空気を送出するコンプレッサ、9
は該コンプレッサ6の空気出口から前記排ガス管3の前
記濾過集塵装置4の入口に接続される助剤搬送管であ
る。7は助剤が収容された助剤サイロで、その出口はフ
ィーダ8を介して前記助剤搬送管9に接続されている。
前記助剤としては、パーライト、ケイソウ土、ゼオライ
ト等の公知の助剤が用いられる。また、前記フィーダ8
は前記助剤サイロ7と助剤搬送管9との間を開閉して、
助剤を所定量ずつ切り出して、助剤搬送管9内に供給す
る機能を有するものである。
【0035】5は前記濾過集塵装置4内に溜まった煤塵
を除去するための逆洗装置である。該逆洗装置5は、機
械振動式ふるい、パルス式逆洗装置、逆風式逆洗装置
等、公知の逆洗装置が用いられる。10は前記濾過集塵
装置4で使用された後の廃棄助剤を排出するための排出
管である。
【0036】前記濾過集塵装置4は、バグフィルタから
なり、濾布の表面に助剤を吹きつけて付着させ、これに
排ガスを通して該排ガス中の煤塵を捕獲、除去するもの
である。該濾過集塵装置4の構造は公知のバグフィルタ
と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0037】かかる構成からなる排ガス除塵装置の稼働
時において、排ガス源1から排出される排ガスは、35
0℃以上の高温であるため冷却装置2にて250℃以下
に冷却する。これは、前記濾過集塵装置4の濾布の耐熱
温度が250℃程度であることによる。
【0038】一方、前記コンプレッサ6からの搬送空気
(圧縮空気)は、前記助剤搬送管9内を排ガス管3へと
送給されている。そして、前記フィーダ8が所定のタイ
ミングで開かれると、前記助剤サイロ7内の助剤が前記
助剤搬送管9内に供給され、前記搬送空気に乗って、前
記排ガス管3を通り前記濾過集塵装置4内に流入する。
【0039】該濾過集塵装置4においては、前記助剤の
供給が始まると該助剤が濾布の表面に吹き付けられる。
次いで、逆洗装置5により逆洗空気を濾布の表面に吹き
込むと、該表面に付着されている助剤の一部が剥離され
る。他の助剤は濾布の繊維の目に詰まった状態で残存す
る。そして、かかる助剤の吹き付けと逆洗空気の吹き込
みとを複数回繰り返すと、逆洗によっても容易に脱落す
ることが無く、通気性を阻害しないようなプリコート層
が形成される。
【0040】このようにして、濾布の表面に形成された
助剤のプリコート層に、前記冷却装置2にて冷却された
排ガスが導かれると、該排ガス中の煤塵は前記助剤の上
に堆積して堆積層を形成することにより濾布に捕獲され
る。
【0041】即ち、前記堆積層において、煤塵は慣性効
果及び拡散、さえぎり作用の促進により、粒径の微細な
サブミクロン粒子が確実に捕獲される。ここで、前記助
剤は、排ガス中の成分と化学反応を起こさず、かつ吸湿
性を有しないので、前記濾布の通気性が保持されて、濾
過集塵装置4の差圧の増大及びこれによる濾布の目詰ま
りが抑制される。
【0042】前記フィーダ8から切り出された助剤は、
前記濾過集塵装置4の濾布に、一定周期で以って可変的
に、あるいは一定時間毎に間欠的に供給され、付着され
る。つまり、前記排ガス源1が、ディーゼル機関のよう
に、始動時及び低負荷時に黒煙や白煙を排出することに
より、集中的に煤塵等を多量に排出する機関である場合
には、前記助剤も煤塵排出量に対応させて可変的、好ま
しくは間欠的に供給すれば、何ら支障なく煤塵の捕獲作
用をなすことができる。これにより、助剤を連続的に供
給する場合に比べて助剤の使用量を低減できる。
【0043】前記濾過集塵装置4の濾布における煤塵の
堆積量が増大し、該濾過集塵装置4の差圧が規定量より
も大きくなると、逆洗装置5を作動させて、パルス空気
による逆洗、圧縮空気による逆洗、あるいは機械振動の
付与等、公知の逆洗動作によって該濾過集塵装置4の濾
布の洗浄を行なう。かかる洗浄によって濾布から落とさ
れた煤塵及び助剤は、排出管10を通って外部に排出さ
れ、所要の処理がなされる。
【0044】また、前記濾過集塵装置4において、前記
のようにして清浄化された排ガス(清浄化ガス)は、必
要に応じて廃熱回収処理がなされた後、大気中に排出さ
れる。
【0045】図2に示す本発明の第2実施例において
は、図1に示す第1実施例に加えて、助剤サイロ7の下
流側にフィーダ8bを備えたリサイクルサイロ11を直
列的に設けている。即ち、図2において、11はリサイ
クルサイロであり、その入口には前記濾過集塵装置4の
使用済み助剤を排出するための排出管10から分岐され
たリサイクル管12が接続されている。
【0046】該リサイクルサイロ11の出口は、前記助
剤搬送管9の、前記助剤サイロ7の下流側の部位(上流
側でも良い)に接続され、フィーダ8bによって該リサ
イクルサイロ11内に還流された助剤が切り出されるよ
うになっている。
【0047】かかる第2実施例において、濾過集塵装置
4において排ガスの除塵に使用されて排出管10に排出
された助剤は、その一部がリサイクル管12を通ってリ
サイクルサイロ11に戻され、他は廃棄助剤として排出
される。該リサイクルサイロ11内に戻されたリサイク
ル助剤はフィーダ8bによって助剤搬送管9に切り出さ
れ、後述する方法にて濾過集塵装置4で再使用される。
【0048】即ち、前記濾過集塵装置4には、フィーダ
8aによって切り出された助剤サイロ7内の新しい助剤
(以下、新助剤という)及びフィーダ8bによって切り
出されたリサイクルサイロ11内のリサイクル助剤が助
剤搬送管9を通って供給され、次のようにして濾布上に
供給される。
【0049】前記新助剤及びリサイクル助剤を前記濾布
に供給する際の第1の方法においては、該濾布の表面つ
まり直接面に新助剤を吹き付け、該新助剤の外側にリサ
イクル助剤を吹き付け、前記第1実施例の場合と同様に
逆洗空気を間欠的に吹き込み、該助剤を付着させる。
【0050】又、第2の方法としては、前記新助剤とリ
サイクル助剤とを適当な混合比(例えば50:50)で
以って混合した後、前記第1実施例と同様な方法で供給
する方法が考えられ、さらに第3の方法としては、前記
第1の方法とは逆に、リサイクル助剤を濾布の直接面に
吹き付け、その外側に新助剤を付着させる方法が考えら
れる。
【0051】前記3通りの方法のうち、第1の方法即ち
濾布の直接面に新助剤を付着させ、その外側にリサイク
ル助剤を付着させる方法が最も好適である。これは、新
助剤の供給は、濾布の交換が無い限り行なわないことか
ら、前記のように、濾布の直接面に最初に新助剤をプリ
コートしており、新助剤の機能を100%発揮させつ
つ、その上にリサイクル助剤を付着させることにより、
助剤の再利用率を高め、助剤の使用量を低減可能となる
ことによる。尚、前記助剤サイロ7とリサイクルサイロ
11とを助剤搬送管9に並列的に設けてもよい。
【0052】図3に示す本発明の第3実施例において
は、図2に示す第2実施例に加えて、リサイクルサイロ
11へのリサイクル管12に加熱再生装置13を設けて
いる。該加熱再生装置13は、濾過集塵装置4にて使用
された助剤及びここで捕獲された煤塵を加熱して該煤塵
中の可燃分を燃焼させ、助剤のみをリサイクルさせるも
のである。
【0053】即ち、ディーゼル機関の排ガス中には、前
記のように微粒子の煤塵が含まれるとともに、該煤塵中
には油分や未燃炭化水素(HC)等の可燃分が多量に含
まれている。そこで、この実施例においては、前記濾過
集塵装置4から排出される使用済み助剤及び煤塵をリサ
イクル管12を通して、加熱再生装置13に導き、該加
熱再生装置13において、これを加熱して前記煤塵中の
前記可燃分を燃焼させ、助剤のみを分離させて前記リサ
イクルサイロ11に回収する。該加熱再生装置13での
燃焼灰は、外部に廃棄される。
【0054】従って、かかる実施例によれば、加熱再生
装置13において、煤塵中の可燃物が燃焼によって完全
に除去されるので、再使用可能な助剤のみがリサイクル
されることとなり、助剤の再利用率が高まるとともに、
煤塵中の可燃物を完全に除去でき、煤塵の除去効率が向
上する。
【0055】図4に示す本発明の第4実施例において
は、図2に示す第2実施例に加えて、濾過集塵装置4の
差圧を検出する差圧検出器14を設け、該差圧検出器1
4の検出差圧によって逆洗装置5を操作するように構成
されている。
【0056】図5は濾過集塵装置(濾過集塵機)4の差
圧の時間変化と逆洗操作タイミングとの関係を示す。図
5において、ΔPmxは許容最大差圧で、前記差圧検出
器14による濾過集塵装置4の差圧が該ΔPmxになっ
た時、逆洗装置5による逆洗を行なう。即ち、初期差圧
ΔP0の状態から装置4を運転し、前記のような助剤を
用いての煤塵捕獲作用により、濾布に助剤及び煤塵が堆
積し、差圧検出器14により検出される差圧が図5のA
からBのように上昇し、C点の許容最大差圧に達する
と、逆洗装置5の操作部がこれを受けて逆洗装置5を作
動させ、濾過集塵装置4の逆洗を行ない、堆積物を除去
する。かかる逆洗により、差圧ΔPは低下して、初期差
圧近くの差圧A’となる。
【0057】前記のような逆洗タイミングに対し、この
実施例においては、濾過集塵装置4における助剤の吹き
付け、停止、つまり間欠的な吹き付けを、図5に示すよ
うな逆洗作用直後の時間帯t1、あるいは、逆洗作用直
前の時間帯t3、あるいはその中間の時間帯t2の何れか
に行なう。この場合、該助剤の吹き付けは、濾布におけ
る排ガス等の通気速度が大きくなる時間帯に行なって、
該濾布を助剤によって保護する。
【0058】従って、前記助剤の吹き付けは、前記時間
帯t1,t2,t3のうち、逆洗直後で濾布の通気速度が
大きく濾布の破損が起こり易い時間帯t1か、あるいは
逆洗直前で差圧が大きくなっているときに捕獲煤塵の濃
度も濃くなっている時間帯t3に行なうのが好適であ
る。前記時間帯t1に助剤の吹き付けを行なうことによ
り、通気速度の過大による濾布の破損を防止でき、前記
時間帯t3に助剤の吹き付けを行なうことにより、濾布
における捕獲煤塵の濃度を薄め、これによっても濾布の
保護ができる。尚、上記時間帯t2のときでも、濾布に
おける通気速度が大きくなっていれば、前記時間帯t2
に行なっても良い。
【0059】尚、図1に示す第1実施例に、この第4実
施例における差圧制御を適用することも可能である。
【0060】
【発明の効果】以上記載のごとく、第1及び第2の発明
によれば、濾過集塵装置への助剤の供給を可変的あるい
は間欠的に行なうことにより、排ガス源の運転状態によ
る煤塵の排出量の変化に対応して助剤の供給と遮断とを
組み合わせることができ、これによって助剤の使用量を
最少限に抑えて所要の排ガス処理効果を得ることがで
き、高い排ガス処理効率を維持しつつ、助剤の使用量を
低減することができる。これにより排ガス処理装置の運
転コストが低減される。
【0061】特に、前記助剤の供給を濾過集塵装置の差
圧及び逆洗タイミングと関連させて行なうことにより、
濾材の逆洗直後のように通気速度が大きくなった時、助
剤の吹き付けにより濾材を破損から保護し、逆洗直前に
おいて濾材に助剤及び煤塵の堆積物層が厚くなっている
時、助剤の吹き付けにより煤塵の濃度を薄め、これによ
っても濾材の保護をなすことができる。
【0062】また高温の排ガスを冷却装置により25
0℃以下まで冷却することにより、濾過集塵装置の濾材
として除塵効果の高いガラス濾布の使用が可能となり、
ディーゼル機関排ガスに対しても除塵効率を高く維持す
ることができる。
【0063】また、第3及び第4の発明によれば、濾過
集塵装置で使用した後のリサイクル助剤は、必要に応じ
て新助剤と併せて該濾過集塵装置に供給されるので、こ
のようにすることにより、使用された助剤がリサイクル
されて再利用されることとなり、助剤の再利用率が高ま
り、結果として新助剤の使用量を低減することができ
る。
【0064】特に、新助剤を濾材の直接面に付着させ、
その上にリサイクル助剤の供給をリサイクル毎に繰り返
すことにより、新助剤の機能を100%発揮させつつ、
リサイクル助剤を最大限に再利用でき、新助剤の使用量
をさらに低減できる。
【0065】また、請求項3及び6のように構成すれ
ば、加熱再生装置において煤塵中の可燃物が燃焼によっ
て完全に除去されるので、再利用可能なリサイクル助剤
のみを回収することができ、助剤の再利用率をさらに高
めることができるとともに、煤塵の除去効率を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る排ガス処理装置の
系統図である。
【図2】 本発明の第2実施例を示す図1対応図であ
る。
【図3】 本発明の第3実施例を示す図1対応図であ
る。
【図4】 本発明の第4実施例を示す図1対応図であ
る。
【図5】 上記第4実施例における作用説明用線図であ
る。
【符号の説明】
1 排ガス源(ディーゼル機関) 2 冷却装置 3 排ガス管 4 濾過集塵装置 5 逆洗装置 6 コンプレッサ 7 助剤サイロ 8,8a,8b フィーダ 9 助剤搬送管 10 排出管 11 リサイクルサイロ 12 リサイクル管 13 加熱再生装置 14 差圧検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石垣 忠利 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式 会社横浜製作所内 (72)発明者 鈴木 惣一 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式 会社横浜製作所内 (72)発明者 小瀬 公利 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式 会社横浜製作所内 (72)発明者 佐久間 哲哉 横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式 会社横浜製作所内 (56)参考文献 特開 平10−235140(JP,A) 特開 平7−100328(JP,A) 特開 平5−23530(JP,A) 特開 平7−100319(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 46/00 - 46/54

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼル機関の煤塵を含む排ガスを濾
    過集塵装置に導き、該集塵装置において、該排ガスを、
    助剤が付着された濾布等の濾材を通すことにより前記煤
    塵を除去する排ガス処理方法において、 前記助剤を前記濾材に間欠的に吹き付け付着させて、前
    記排ガスを通すようにするとともに、前記間欠吹きつけ
    時間が濾布の通気速度が大きく濾布の破損が起こり易い
    時間帯と、捕獲煤塵の濃度も濃くなっている時間帯の複
    数の時間帯であることを特徴とする助剤を用いた排ガス
    処理方法。
  2. 【請求項2】 ディーゼル機関の煤塵を含む排ガスを濾
    過集塵装置に導き、該集塵装置において、該排ガスを、
    助剤が付着された濾布等の濾材を通すことにより前記煤
    塵を除去する排ガス処理方法において、 前記助剤を前記濾材に間欠的に吹き付け付着させて、前
    記排ガスを通すようにするとともに、 前記濾過集塵装置において使用した後の前記助剤をリサ
    イクル助剤として回収して、新助剤と併せて前記濾過集
    塵装置に供給し、前記間欠的吹きつけ付着時に 、前記濾材の直接面に前記
    新助剤を付着させ、その外側に前記リサイクル助剤を付
    着させることを特徴とする助剤を用いた排ガス処理方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の排ガス処理方法におい
    て、前記濾過集塵装置から前記リサイクル助剤を捕獲煤
    塵とともに回収して、加熱装置に導き、該加熱装置にて
    前記捕獲煤塵を加熱して可燃物を燃焼させることを特徴
    とする助剤を用いた排ガス処理方法。
  4. 【請求項4】 ディーゼル機関の煤塵を含む排ガスを排
    出する排ガス源からの排ガスを濾過集塵装置に導き、該
    集塵装置において、該排ガスを、助剤が付着された濾布
    等の濾材を通すことにより前記煤塵を除去する排ガス処
    理装置において、前記ディーゼル機関の 排ガスが通流する排ガス管路の前
    記濾過集塵装置の入口部位に、前記濾布の通気速度が大
    きく濾布の破損が起こり易い時間帯と、捕獲煤塵の濃度
    も濃くなっている時間帯の複数の時間帯に対応して前記
    助剤を間欠的に供給可能とした助剤供給手段を接続して
    なることを特徴とする排ガス処理装置。
  5. 【請求項5】 ディーゼル機関の煤塵を含む排ガスを排
    出する排ガス源からの排ガスを濾過集塵装置に導き、該
    集塵装置において、該排ガスを、助剤が付着された濾布
    等の濾材を通すことにより前記煤塵を除去する排ガス処
    理装置において、 前記排ガスが通流する排ガス管路の前記濾過集塵装置の
    入口部位に、前記助剤を供給するための助剤供給手段
    と、前記濾過集塵装置で使用した後に回収されたリサイ
    クル助剤を供給するリサイクル助剤供給手段とを接続し
    てなり、前記濾材の直接面に前記新助剤を付着させ、そ
    の外側に前記リサイクル助剤を付着させるように、前記
    供給手段を所定のタイミングで開くことを特徴とする排
    ガス処理装置。
  6. 【請求項6】 前記リサイクル助剤供給手段に、前記濾
    過集塵装置から前記リサイクル助剤とともに排出された
    煤塵を加熱して、該煤塵中の可燃物を燃焼させる加熱再
    生装置を接続してなる請求項記載の排ガス処理装置。
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