JP3361760B2 - 工作機械の熱変位補正方法及びその熱変位補正装置 - Google Patents
工作機械の熱変位補正方法及びその熱変位補正装置Info
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Description
位補正方法及びその熱変位補正装置に関し、特に予め実
験的に求めて記憶しておいた熱変位の増減特性と熱変位
量の影響が実質的に残存する保持時間と駆動手段の駆動
状態に応じた最大熱変位量の特性とを用いて時々刻々の
熱変位量を算出し、その熱変位量に基づいて制御量を補
正する技術に関する。
を施したり基板に部品を組付ける為の加工手段と、この
加工手段とワークや基板等の被加工物との相対位置を変
動させる駆動手段とを有する工作機械がある。一般に、
切削等の加工を行う工作機械には、例えばドリルやタッ
プ等の工具を保持する為の保持機構と、保持機構に保持
された工具を回転駆動する為の主軸駆動機構と、工具の
X軸方向の送りの為のX軸送り機構と、工具のY軸方向
の送りの為のY軸送り機構と、工具のZ軸方向の送りの
為のZ軸送り機構と、これらX軸,Y軸,Z軸送り機構
を制御する為の制御装置等が設けられている。
械は、切削屑の飛散を防止する為のスプラッシュガード
100の内側にワーク(図示略)を載置する為のテーブ
ル101と、例えばドリルやタップ等の工具交換のため
のATCマガジン102と、工作機械本体103等を有
する。スプラッシュガード100には、操作パネル10
4と、ワークの入出やメンテナンスの為のワーク交換口
105と、主にメンテナンス用の点検ハッチ106等が
設けられている。
は、ドリルやタップ等の工具を保持する為の主軸107
と、この主軸107を回転駆動する為の主軸モータ10
8と、多数の鋼球を内蔵して主軸側に固着されているボ
ールネジナット部109aとボールネジナット部109
aに挿通螺合されたボールネジ軸109bとからなるボ
ールネジ機構109と、ボールネジ軸109bを回転駆
動する為のZ軸モータ110と、ボールネジ軸109b
と平行に配設されたガイドレール111と、ガイドレー
ル111と主軸107側とを連結するスライド112等
を備えている。
109とZ軸モータ110とでZ軸方向の送りの為のZ
軸送り機構が構成され、ボールネジ軸109bをZ軸モ
ータ110で回転させることにより主軸107がZ軸方
向に移動する。主軸107がZ軸方向に移動可能に構成
されるとともに、テーブル101がX軸およびY軸方向
に移動可能に構成されていることから、ワークと工具の
X、Y、Z軸方向の相対位置を変化させることができ
る。
機構109の稼働に伴って摩擦熱が発生してボールネジ
軸109bが延びることがあり、他の機構においても発
熱がある。工作機械はこのような発熱によって熱変位が
発現する。この熱変位が例えばZ軸方向に発現すると、
ワークに施される溝の深さや段差の高さ等に誤差が生じ
る。ワークの寸法公差が熱変位量よりも十分に大きい場
合には、このような熱変位による加工誤差はあまり問題
とはならないが、そうでない場合には、熱変位に対する
補正が必要となる。
は、工作機械の熱変位量を算出する熱変位量算出装置を
設け、予め定められている加工プログラムに従って駆動
手段を制御するに当たって、その熱変位量に応じた補正
を行いながら駆動手段を制御することが提案されてい
る。
の工作機械の熱変位量算出装置においては、工作機械の
稼働中を通して熱変位量を算出する形態であったので、
その処理を実行する為のシステムを常時動かしておく必
要があり、その算出処理に要する負担が大きかった。そ
こで、本願出願人は、特願平3−298866号に記載
のように、工作機械が稼働を続けることによって温度が
上昇すると、やがて発熱量と放熱量とが均衡する状態に
なることに着目して熱変位量を算出することを提案し
た。
位量(上記均衡状態における熱変位量)と工作機械の駆
動時間とに基づいて各時点における熱変位量を算出し、
その熱変位量が飽和熱変位量にほぼ等しくなると、それ
以降は飽和熱変位量の値を熱変位量として代用するので
ある。この場合、正確な飽和熱変位量が与えられれば、
各時点における熱変位量を算出でき、しかもその算出処
理に関わる負担を小さくすることができる。
置では、次のような場合に熱変位量の算出精度が若干低
下することがあった。すなわち、前記の装置では飽和熱
変位量を固定値としている。一方、加工プログラムに
は、工作機械を高速で駆動するステップと低速で駆動す
るステップとを含むものがある。この場合、前記飽和熱
変位量は平均的な駆動速度に対する固定値となるため、
工作機械を高速で駆動するステップでは熱変位量が小さ
めに、低速で駆動するステップでは熱変位量が大きめに
算出されてしまう。
923号において、工作機械の駆動手段の熱変位量の増
減特性と、駆動手段の駆動状態に応じた飽和熱変位量の
特性(最大熱変位量の特性)と、熱変位量の影響が実質
的に残存する保持時間とを予め設定しておき、これらの
特性や保持時間と、時々刻々の駆動手段の実際の駆動状
態とに基づいて、過去の熱変位量を加味した駆動手段の
時々刻々の熱変位量を算出し、その熱変位量を補正する
熱変位量算出装置を提案した。この装置では、複数種類
の工作機械に共通の熱変位量算出プログラムを搭載する
関係上、前記保持時間として各工作機械特有の保持時間
を適用せずに、複数種類の工作機械に共通に平均的な保
持時間を設定している。
場合、小型の工作機械では、熱変位量の増減特性におけ
る熱変位量の変化率が大きくなるために保持時間が短く
なるが、長い保持時間を用いると、熱変位量の算出の為
に多くの無駄なメモリを使ってしまう。また、大型の工
作機械では熱変位量の増減特性における熱変位量の変化
率が小さくなるために保持時間が長くなるが、短い保持
時間を用いると、熱変位量の算出の精度が低下してしま
う。本発明の目的は、前記保持時間を各工作機械別に適
正に設定でき、工作機械の各時点における駆動状態に応
じた正確な熱変位量を算出可能な熱変位補正方法と熱変
位補正装置を提供することである。
熱変位補正方法は、被加工物に加工を施す為の加工手段
と、この加工手段と被加工物との相対位置を変化させる
為の駆動手段とを有する工作機械における、駆動手段の
熱変位を補正する方法において、工作機械を作動させて
測定した熱変位測定データから、駆動手段の熱変位量の
増減特性と、駆動手段の熱変位量の影響が実質的に残存
する前記駆動手段固有の保持時間と、駆動手段の駆動状
態に応じた最大熱変位量の特性とを予め求めて記憶手段
に記憶させる第1ステップと、工作機械の所定駆動量毎
または所定時間毎のサンプリング時に、駆動手段の実際
の駆動状態と、増減特性と、保持時間と、最大熱変位量
特性とを用いて駆動手段の総熱変位量を求める第2ステ
ップであって、前記駆動手段の今回サンプリング時点に
おける実際の駆動状態と最大熱変位量特性とから最大熱
変位量を求めると共に、その最大熱変位量と増減特性と
前回サンプリング時点から今回サンプリング時点までの
駆動時間とから駆動手段の熱変位量を求めて記憶する第
1演算ステップと、前記増減特性に基づいて、過去に発
生した駆動手段の熱変位量のうち前記保持時間経過前の
複数の熱変位量を求め、これら複数の熱変位量を第1演
算ステップで新たに求めた熱変位量に加算して前記総熱
変位量を求める第2演算ステップとを有する第2ステッ
プと、前記第2ステップで求めた駆動手段の総熱変位量
に基づいて駆動手段の制御量を補正する第3ステップと
を備えたことを特徴とするものである。
足説明すると、工作機械の駆動中には、時々刻々、駆動
手段の摩擦による発熱が生じて熱変位が生じ、その時々
刻々に発生する熱変位は徐々に減少していく。また、過
去に生じた熱変位も残存しているが、過去の熱変位は前
記保持時間経過すると、その影響が実質的に残らなくな
る。一方、駆動手段の駆動状態が厳しくなるほど、飽和
熱変位量(最大熱変位量)が大きくなる。
される第1ステップにおいて、工作機械を作動させて測
定した熱変位測定データから、駆動手段の熱変位量の増
減特性と、駆動手段の熱変位量の影響が実質的に残存す
る保持時間(前記駆動手段固有の保持時間)と、駆動手
段の駆動状態に応じた最大熱変位量の特性とを予め求め
て記憶手段に記憶させる。前記増減特性に関して、時間
をt、熱変位量をE、ある駆動状態における最大熱変位
量をEoとしたとき、 熱変位量の増加の際には、E=Eo〔1−exp(−γt)〕 (1) 熱変位量の減少の際には、E=Eo×exp(−γt) (2) の特性にて熱変位量が変化する。前記γは工作機械固有
の定数であり、これが熱変位量の増減特性を与えるもの
である。
×exp(−γt)=Eo×Δ(但し、Δは所定の微小
値)の条件を満足する時間として定義することができ
る。前記最大熱変位量の特性に関して、一般に、工作機
械の駆動手段の駆動状態が厳しくなるほど、駆動手段の
熱負荷が増して最大熱変位量が大きくなる。第1ステッ
プでは、工作機械を作動させ計測して得た熱変位測定デ
ータを解析して、増減特性と保持時間と最大熱変位量の
特性を予め求めるため、各機種の工作機械毎に、それら
を正確に設定することができる。
に実行されるステップであり、この第2ステップでは、
工作機械の所定駆動量毎または所定時間毎のサンプリン
グ時に、駆動手段の実際の駆動状態と、増減特性と、保
持時間と、最大熱変位量特性とを用いて駆動手段の総熱
変位量を求める。具体的には、駆動手段の今回サンプリ
ング時点における実際の駆動状態と最大熱変位量特性と
から最大熱変位量を求めると共に、その最大熱変位量と
増減特性と前回サンプリング時点から今回サンプリング
時点までの駆動時間とから駆動手段の今回の熱変位量を
求めて記憶する。そして、前記増減特性に基づいて、過
去に発生した駆動手段の熱変位量のうち前記保持時間経
過前の複数の熱変位量を求め、これら複数の熱変位量を
前記のように新たに求めた熱変位量に加算することで、
今回サンプリング時点における駆動手段の総熱変位量を
求める。
求めた駆動手段の総熱変位量に基づいて駆動手段の駆動
量を補正する。このように、各機種の工作機械毎に設定
した精度の高い増減特性、保持時間、最大熱変位量特性
を用いて、過去の熱変位量を加味して今回サンプリング
時点の総熱変位量を正確に求め、その総熱変位量に基づ
いて駆動手段の制御量を正確に補正することができる。
被加工物に加工を施す為の加工手段と、この加工手段と
被加工物との相対位置を変化させる為の駆動手段とを有
する工作機械における、駆動手段の熱変位を補正する装
置において、工作機械を作動させて測定した熱変位測定
データに基づいて予め設定した、駆動手段の熱変位量の
増減特性と、駆動手段の熱変位量の影響が実質的に残存
する前記駆動手段固有の保持時間と、駆動手段の駆動状
態に応じた最大熱変位量の特性とを記憶した記憶手段
と、工作機械の所定駆動量毎または所定時間毎のサンプ
リング時に、駆動手段の実際の駆動状態と、増減特性
と、保持時間と、最大熱変位量特性とを用いて駆動手段
の総熱変位量を求める熱変位算出手段であって、前記駆
動手段の今回サンプリング時点における実際の駆動状態
と最大熱変位量特性とから最大熱変位量を求めると共
に、その最大熱変位量と増減特性と前回サンプリング時
点から今回サンプリング時点までの駆動時間とから駆動
手段の熱変位量を求めて記憶する第1演算手段と、前記
増減特性に基づいて、過去に発生した駆動手段の熱変位
量のうち前記保持時間経過前の複数の熱変位量を求め、
これら複数の熱変位量を第1算出手段が新たに求めた熱
変位量に加算して総熱変位量を求める第2算出手段とを
有する熱変位算出手段と、前記熱変位算出手段で求めた
駆動手段の総熱変位量に基づいて駆動手段の制御量を補
正する補正手段とを備えたものである。
要素を含んでいるので、重複説明を省略して簡単に説明
する。記憶手段には、工作機械を作動させて測定した熱
変位測定データに基づいて予め設定した、駆動手段の熱
変位量の増減特性と、駆動手段の熱変位量の影響が実質
的に残存する保持時間(前記駆動手段固有の保持時間)
と、駆動手段の駆動状態に応じた最大熱変位量の特性と
が記憶されている。これら増減特性や保持時間や最大熱
変位量の特性等は、工作機械を作動させ計測して得た熱
変位測定データを解析して設定されたものであるので、
精度と信頼性に優れる。
段と補正手段とが作動する。熱変位量算出手段により、
工作機械の所定駆動量毎または所定時間毎のサンプリン
グ時に、駆動手段の実際の駆動状態と、前記増減特性
と、前記保持時間と、前記最大熱変位量特性とを用いて
駆動手段の総熱変位量が求められる。具体的には、請求
項1の場合と同様に、第1演算手段が、駆動手段の今回
サンプリング時点における実際の駆動状態と最大熱変位
量特性とから最大熱変位量を求めると共に、その最大熱
変位量と増減特性と前回サンプリング時点から今回サン
プリング時点までの駆動時間とから駆動手段の熱変位量
を求めて記憶する。そして、第2演算手段が、前記増減
特性に基づいて、過去に発生した駆動手段の熱変位量の
うち前記保持時間経過前の複数の熱変位量を求め、これ
ら複数の熱変位量を今回新たに求めた熱変位量に加算し
て今回時点の総熱変位量を求める。次に補正手段は、前
記熱変位算出手段で求めた駆動手段の総熱変位量に基づ
いて駆動手段の制御量を補正する。つまり、補正手段
は、工作機械の所定駆動量毎または所定時間毎のサンプ
リング時に、駆動手段の制御量の補正を行う。このよう
に、各機種の工作機械毎に設定した精度の高い増減特
性、保持時間、最大熱変位量特性を用いて、過去の複数
の熱変位量を加味して今回時点の総熱変位量を正確に求
め、その総熱変位量に基づいて駆動手段の制御量を正確
に補正することができる。
る工作機械の熱変位補正装置について図面を参照して説
明する。但し、以下の説明は熱変位補正方法についての
説明をも含む。本実施形態の工作機械のメカニカルな構
成は従来例として図13及び図14に示したものと同じ
であるので、これらを使用して工作機械のメカニカルな
構成の説明は省略する。
制御系の構成を表すブロック図である。図1に示すよう
に、この制御系は、主軸の回転を制御する為の主軸制御
系2と、主軸のZ軸位置を制御する為のZ軸制御系3
と、この制御系の中枢となるマイコン部4と、操作パネ
ル5及びテーブルのX軸位置を制御する為のX軸制御系
(図示略)やテーブルのY軸位置を制御する為のY軸制
御系(図示略)等から構成されている。
ータ6に電力を供給する為の主軸サーボアンプ7、及び
主軸サーボアンプ7の供給電力を制御する為の軸制御回
路8からなり、軸制御回路8はマイコン部4のCPU9
からの指示に従って主軸サーボアンプ7の動作を制御す
る構成である。Z軸制御系3はZ軸モータ10と、Z軸
モータ10に電力を供給する為のZ軸サーボアンプ11
及びZ軸サーボアンプ11の供給電力を制御するための
軸制御回路12からなり、軸制御回路12はマイコン部
4のCPU9からの指示に従ってZ軸サーボアンプ11
の動作を制御する構成である。また、図示を省略したX
軸制御系及びY軸制御系も、これら主軸制御系2並びに
Z軸制御系3とほぼ同様の構成である。
しているROMや入出力ポート等を内蔵するワンチップ
型のCPU9,RAM13及び時計14等からなり、周
知のマイクロコンピュータとして構成されている。この
マイコン部4(つまり、CPU9)は、制御プログラム
に従って主軸制御系2、Z軸制御系3等を制御して、ワ
ークに所定の加工を施す。また、マイコン部4は、操作
パネル5に接続され、この操作パネル5からの入力信号
を取得したり、操作パネル5に信号を送って操作パネル
5の液晶ディスプレイの画像や文字の表示を制御するこ
とやLEDの点滅を制御すること等ができる。
ークエリヤとなるが、このRAM13は2次電池により
バックアップされ、マイコン部4への給電がオフとなっ
ても記憶データを保持する。このRAM13上にピッチ
誤差補正テーブルが設けられている。このピッチ誤差補
正テーブルは、例えばボールネジ機構の駆動誤差を補正
する為のテーブルである。
は、製造公差等によりボールネジ軸の回転量とボールネ
ジナット部の移動量(すなわち主軸のZ軸方向移動量)
との誤差が避けられないので、それを補正する必要があ
る。そこで適当な数の補正ポイントを設定し(ボールネ
ジ軸の長さが500mmで20mm毎に補正するとすれ
ば、補正ポイントは25箇所となる。)、その補正ポイ
ント毎にボールネジ軸の回転による移動量の計算値と実
測値との誤差を求め、その誤差に相当するボールネジ軸
の回転量(ピッチ)をピッチ誤差補正テーブルに書き込
んでおき、各補正ポイント毎にそのピッチ分だけボール
ネジ軸を正又は逆回転させることによって主軸のZ軸位
置を正確ならしめている。X軸及びY軸についても同様
である。
子時計であり、水晶発信器からのクロック信号をカウン
タで計数することで年月日時刻を算出し、その年月日時
刻データをCPU9に送る。工作機械1を駆動すると、
例えばZ軸方向にボールネジ軸の膨張等によって熱変位
が発生する。そこで、CPU9のROMには以下に説明
する熱変位補正方法と熱変位補正装置に関する熱変位補
正制御プログラムが予め入力格納されている。
上昇すると、やがて発熱量と放熱量とが均衡する。この
ときの熱変位量が飽和熱変位量すなわち最大熱変位量で
ある。図2に示すように、その最大熱変位量は、主軸の
単位時間当たりの平均移動距離(つまり、主軸の軸方向
への平均移動速度)に対して比例関係を有し、平均移動
速度が増加するに応じて最大熱変位量も増加する。この
対応関係は、平均移動速度が所定値以上となると傾きが
緩くなる折れ線グラフによって表される。
果によって放熱量が増加し、熱変位が抑制されるためで
ある。この図2に示す最大熱変位量の特性は、工作機械
1の機種毎に異なる特性であるので、各機種別に、製作
完了後、工作機械を様々の駆動状態で作動させて熱変位
を測定し、その熱変位測定データから、図2に示す最大
熱変位量の特性が予め設定され、RAM13のメモリに
格納される。
させた際に発生する例えばZ軸駆動系の熱変位量の増減
特性を示すもので、一般に大型の熱容量の大きな工作機
械では、図3に示すように熱変位量が緩やかに増加して
飽和熱変位量に達し、小型の熱容量の小さな工作機械で
は、図4に示すように熱変位量が急速に増加して飽和熱
変位量に達する。この熱変位量の増減特性は、工作機械
1の機種毎に異なる特性であるので、各機種別に、製作
完了後に工作機械を所定の駆動状態で作動させて熱変位
を測定し、その熱変位測定データから、図5に示す熱変
位量の増減特性が予め設定され、RAM13のメモリに
格納される。
の熱変位量の増減特性と同様のものであり、この図5の
増減特性において、時間をt、時間tにおける熱変位量
をE、ある駆動状態における最大熱変位量をEoとした
とき、 熱変位量の増加の際には、E=Eo〔1−exp(−γt)〕 (1) 熱変位量の減少の際には、E=Eo×exp(−γt) (2) の特性にて熱変位量が変化する。ここで、γは各機種の
工作機械1に固有の定数であり、t及びEの単位は夫々
hour, μmである。従って、この式より工作機械1の駆
動開始後a分後の熱変位量Eaは、Ea=Eo〔1−e
xp(−γ・a/60)〕となる。また、熱変位量Eo
の状態から工作機械1停止後a分後の熱変位量Eaは、
Ea=Eo×exp(−γ・a/60)となる。
機械1の熱変位量を算出する方法について、図6を参照
して説明する。図6(a)に曲線C1で例示したよう
に、時刻0から時刻1aまでの間の平均移動速度に基づ
く最大熱変位量をEoとし、時刻1aにおける熱変位量
をE1aは、前記(1)式により次のようになる。 E1a=Eo〔1−exp(−γ・a/60)〕 時刻2aにおける熱変位量をE2aは、前記(2)式によ
り次のようになる。 E2a=E1a×exp(−γ・a/60) 同様に、時刻3a、時刻4aにおける熱変位量E3a, E
4aは、次のようになる。 E3a=E1a×exp(−γ・2a/60) E4a=E1a×exp(−γ・3a/60)
均移動速度に基づく最大熱変位量をEo1とし、それに対
応する熱変位量Eは図6(b)に曲線C2で例示するよ
うに変化し、その時刻2a,3a,4aにおけるE1a,
E2a, E3aは、夫々、 E1a=Eo1〔1−exp(−γ・a/60)〕 E2a=E1a×exp(−γ・a/60) E3a=E1a×exp(−γ・2a/60) となる。以上のようにして、時刻1a,2a,3a,4
a,5a,・・・のサンプリングタイム間にZ軸駆動系
を駆動したことで、図6(c)に曲線C3,C4,C
5,C6,C7・・で例示する熱変位量Eが算出された
とすると、それらの熱変位量Eを加算した総熱変位量
は、図6(c)に曲線C8で例示するように変化する。
について説明する。図5の熱変位量の増減特性のうちの
熱変位量減少特性からも判るように、前記(2)式にお
いて、E=Eo×exp(−γt)=0を満足するtを
保持時間とすることが望ましいが、Eo×exp(−γ
t)=0を満足する時間tは無限大となるので、E=E
o×exp(−γt)=Eo×Δ(但し、Δは所定の微
小値であり、例えばΔ=0.05)を満足する時間Thをも
って保持時間とする。すなわち、各時刻において発生し
た熱変位は保持時間経過した以降は実質的に影響を及ぼ
さなくなる。各時刻に発生した熱変位量Eは、時間の経
過に伴って減少し、保持時間経過後においては実質的に
影響を及ぼさなくなるのである。
量計測データに基づいて作成した図5に示す熱変位量の
増減特性から、E=Eo×exp(−γt)を求め、E
=Eo×exp(−γt)=Eo×Δを満足する時間T
hを算出して保持時間とし、RAM13のメモリに格納
しておく。尚、前記所定値Δを過小に設定して保持時間
を長めに設定すると、処理対象の熱変位量データが多く
なり、データ処理負荷が多くなり、熱変位量データを記
憶するメモリも大きくなる。また、前記所定値Δを過大
に設定して保持時間を短めに設定すると、熱変位量デー
タが少なくなるが、熱変位量算出精度が低下する。それ
故、所定値Δを適切に設定することが必要である。
おいて、E=0からE=Eoになる時間を保持時間とし
て設定してもよい。この場合、熱変位量の増減特性が図
3のようになる場合には、保持時間は例えば5時間程度
の値に設定され、また、熱変位量の増減特性が図4のよ
うになる場合には、保持時間が例えば2時間程度の値に
設定される。
E(但し、保持時間経過前の熱変位量)を、それを算出
した時刻と対応づけてRAM13のメモリに記憶させ
る。そして、その記憶内容は電源OFFの間にも保持さ
れている。そのため、電源が一旦OFFされて再びON
されたときには、電源OFFの間の移動距離を0(熱変
位量Eの発生も0)とみなすと共に、前回の電源ONの
期間中に算出された熱変位量のうち最初に算出されてか
ら保持時間を経過していないものの影響を加算して総熱
変位量を算出することができる。
熱変位量補正制御は、工作機械1の完成後に、工作機械
1を種々の駆動状態で作動させて熱変位計測データを取
り、その熱変位計測データに基づいて図2の最大熱変位
量の特性と、図5の熱変位量の増減特性と、図5の特性
に基づいて求める保持時間(本実施形態の場合、Z軸制
御系固有の保持時間)とを予め設定する特性設定制御
と、工作機械1の稼働中に熱変位量を算出し、その熱変
位に基づいてZ軸制御系の制御量を補正する図7に示す
熱変位量算出補正制御とを含むものである。前記特性設
定制御は、前述の通りであるのでここに重複説明するの
を省略する。熱変位量算出補正制御も前述の通りである
が、図7のフローチャートを参照して詳しく説明する。
(i=1,2,・・・)は各ステップであり、工作機械
1の電源の投入とともに制御が開始される。最初に電源
OFF の間の主軸のZ軸方向への移動距離を0と見做し
(S1)、次にサンプリングタイムか否か判定し(S
2)、サンプリングタイムである場合には、前回から今
回までのサンプリングタイム間におけるZ軸制御系の制
御量のデータに基づいて、主軸のZ軸方向への移動距離
が算出される(S3)。
グ周期とに基づいて移動速度が算出され、この移動速度
を図2の最大熱変位量特性に適用することで最大熱変位
量が算出され(S4)、この最大熱変位量と前回から今
回までのサンプリングタイムを図5の増減特性〔つま
り、前記の(1)の式〕に適用して今回発生した熱変位
量が算出されRAM13のメモリに格納される(S
5)。一方、過去の各時点において発生した熱変位量の
データをRAM13のメモリから読出し、その熱変位量
のデータに基づいて、熱変位量発生から保持時間が経過
してない熱変位量の今回の値が算出される(S6)。
算して総熱変位量が算出され(S7)、この総熱変位量
を用いて、熱変位による誤差が解消するように、Z軸制
御系の制御量が補正され(S8)、その補正後のZ軸制
御系の制御量に相当する制御信号がZ軸制御系へ出力さ
れる(S9)、その後S2へリターンする。但し、電源
がOFF になると、この制御が一旦終了する。尚、サンプ
リングタイム毎に、Z軸制御系の制御量を補正すること
になるので、サンプリング周期をある程度小さな値に設
定することが望ましい。
に、熱変位測定データに基づいて、図2の最大熱変位量
特性と、図5の熱変位量の増減特性と、熱変位が実質的
に残存する期間である保持時間とを予め設定してRAM
13のメモリに格納しておき、工作機械1の稼働中に
は、それらの特性や保持時間を用いて、工作機械1のZ
軸制御系に発生している熱変位量を正確に算出し、その
熱変位量を用いて、この熱変位量による誤差が解消する
ように、Z軸制御系の制御量を補正することができる。
間を設定するのではなく、工作機械の機種別に、熱変位
測定データから求めた熱変位量増減特性から保持時間を
正確に設定するため、過去に発生した熱変位量データを
過不足なく記憶しておき、その熱変位量データを用いて
熱変位量を正確に算出することができる。その結果、熱
変位量算出処理の処理負荷が無駄に増大するのを防止で
き、熱変位量データを記憶するメモリを不必要に大きな
ることもない。また、過去に発生した熱変位量データが
不足することもないので、熱変位量算出の精度が低下す
ることもない。尚、前記ある機種の工作機械について前
記のようにして一旦保持時間を求めたとしても、その機
種の設計変更等が行われて熱的条件が変動した場合に
は、再度熱変位測定データを得て、その熱変位測定デー
タから熱変位量増減特性や保持時間を求めることが望ま
しい。
更形態について説明する。1〕図8に示すように、マイ
コン部4は前述の構成に加えてインタフェース(I/
F)15を備えており、このインタフェース15を介し
てパソコン20に接続されている。パソコン20は、制
御プログラムを格納しているROMや入出力ポート等を
内蔵したワンチップ型のCPU21、時計22、RAM
2、マイコン部4と接続されるインタフェース(I/
F)24等からなり、周知のマイクロコンピュータとし
て構成され、このパソコン20にはキーボード24とC
RT26が接続されている。
てマイコン部4が工作機械1を制御しており、マイコン
部4からパソコン20へは主軸の移動距離等、総熱変位
量の算出に必要なデータが送信される。パソコン20
は、後述する熱変位量算出を行い、算出した熱変位量を
マイコン部4へ送信する。マイコン部4は、送信された
熱変位量に基づき、熱変位量による誤差が解消するよう
にZ軸制御系を制御する制御量を補正しつつ、加工プロ
グラムを実行する。
の状態を監視しており、その電源がONされると、図9の
処理を所定微小時間おきに繰り返し実行する。この図9
のフローチャートにおけるS1〜S2、S4〜S7のス
テップは図7のルーチンと同様である。S3Aでは、マ
イコン部4において算出された移動距離のデータが読み
込まれ、そのデータを用いてS4以降の処理が実行され
る。また、S8Aでは、総熱変位量のデータをマイコン
部4へ出力する。すると、マイコン部4では、図7のS
8、S9と同様の処理を実行する。
作用、効果が得られる。尚、本実施形態でも、CPU2
1は熱変位量のデータをRAM23のメモリに記憶する
が、この記憶内容は必ずしもバックアップしなくともよ
い。これは、工作機械1の電源をOFF にしても、パソコ
ン20の電源をONに保持すれば、記憶内容が消失しない
からである。また、本実施形態では、インタフェース2
4を介して複数の工作機械に接続しておけば、1台のパ
ソコン20により複数の工作機械に対する熱変位量の算
出を行うことができる。但し、最大熱変位量特性、熱変
位量増減特性、保持時間については、機種別に固有のも
のを適用するものとする。
図2のものに限定される訳ではなく、図10に示すよう
な3つ以上の傾きを有する折れ線状の特性になることも
あるし、また、図11に示すような非線型の特性のマッ
プになることもある。3〕前記実施形態における図7の
S8においては、総熱変位量に基づいてZ軸制御系の制
御量を必ず補正するものとしたが、総熱変位量が所定値
以上の場合だけ、総熱変位量でもってZ軸制御系の制御
量を補正するように構成してもよい。このことは、変更
形態1〕の場合も同様である。
プリングタイム毎)に熱変位量を算出しているが、工作
機械1の所定駆動量毎に熱変位量を算出してもよい。こ
の場合、図12のフローチャートに示すような処理を実
行すればよい。工作機械1の電源の投入とともに制御が
開始されると、S21が図7のS1と同様に実行され、
次に工作機械1の駆動状態を検出し、それに基づいて主
軸が単位移動量移動したか否か判定される(S22)。
から今回の演算処理までの経過時間が算出され(S2
3)、前記単位移動量と前記経過時間とに基づいて算出
した移動速度を図2の最大熱変位量の特性に適用して最
大熱変位量が算出され(S24)、その後S25〜S2
9が、前記図7のS5〜S9と同様に実行される。一
方、S22の判定が No の場合は、S30においてサン
プリングタイムか否か判定し、その判定が No のときは
S22へ戻り、サンプリングタイムになった場合にはS
31において熱変位量を0と見做し、S31からS26
へ移行する。
る横軸は、Z軸制御系により主軸を移動駆動した場合の
移動速度をパラメータとしているが、主軸モータの回転
量をパラメータとして図2の最大熱変位量の特性を設定
してもよい。或いは、前述のように算出した総熱変位量
に、主軸の回転量を用いて算出した熱変位量を加算し
て、工作機械全体としてのZ軸方向の総熱変位量を算出
してもよい。この場合、Z軸方向の熱変位量を一層正確
に算出することができる。
によれば、第1ステップにおいて工作機械を作動させて
測定した熱変位量測定データから、増減特性、駆動手段
に固有の保持時間、最大熱変位量特性を設定するため、
各機種の工作機械に適した精度の高い増減特性、保持時
間、最大熱変位量特性を設定して記憶することができ
る。工作機械の作動中には、駆動手段の実際の駆動状態
と、前記増減特性と保持時間と最大熱変位量特性とを用
いて、駆動手段の実際の駆動状態に応じた駆動手段の今
回サンプリング時点の総熱変位量を精度よく算出し、補
正することができる。
量のうち保持時間経過前の熱変位量を求め、その熱変位
量を新たに求めた熱変位量に加算して回時点の熱変位量
を求めることになるが、保持時間として第1ステップに
おいて設定した正確な保持時間を使用するから、熱変位
量算出の為に多くの無駄なメモリを使用する必要もない
し、無駄な演算処理をすることもなくなり、また、熱変
位量の算出に必要なデータを消去してしまうこともな
い。
のうち保持時間経過前の複数の熱変位量を求め、それら
複数の熱変位量を新たに求めた熱変位量に加算して今回
サンプリング時点の総熱変位量を求めるため、過去の複
数の熱変位量を加味して今回サンプリング時点の総熱変
位量を正確に求め、その総熱変位量に基づいて駆動手段
の制御量を正確に補正することができる。
れば、熱変位量測定データに基づいて予め設定した増減
特性と駆動手段固有の保持時間と最大熱変位量特性とを
記憶する記憶手段と、駆動手段の実際の駆動状態と、前
記増減特性と保持時間と最大熱変位量特性とを用いて駆
動手段の熱変位量を算出する熱変位算出手段と、算出さ
れた熱変位量に基づいて駆動手段の制御量を補正する補
正手段とを設けたため、各工作機械に適した精度の高い
増減特性、保持時間、最大熱変位量特性を設定して記憶
することができる。工作機械の作動中には、駆動手段の
実際の駆動状態と、前記増減特性と保持時間と最大熱変
位量特性とを用いて、駆動手段の実際の駆動状態に応じ
た駆動手段の今回時点の熱変位量を精度よく算出し、補
正することができる。
の実際の駆動状態と最大熱変位量特性とから最大熱変位
量を求める共に、その最大熱変位量と増減特性と前回サ
ンプリング時点から今回サンプリング時点までの駆動時
間とから駆動手段の熱変位量を求めて記憶する第1算出
手段と、前記増減特性に基づいて、過去に発生した駆動
手段の熱変位量のうち前記保持時間経過前の複数の熱変
位量を求め、これら複数の熱変位量を第1算出手段が新
たに求めた熱変位量に加算して前記総熱変位量を求める
第2算出手段とを有するため、過去の複数の熱変位量を
加味して今回サンプリング時点の総熱変位量を正確に求
め、その総熱変位量に基づいて駆動手段の制御量を正確
に補正することができる。このように、保持時間として
熱変位量測定データに基づいて設定した正確な保持時間
を使用するから、熱変位量算出の為に多くの無駄なメモ
リを使用する必要もないし、無駄な演算処理をすること
もなくなり、また、熱変位量の算出に必要なデータを消
去してしまうこともない。
ロック図である。
挙動を示す線図であり、(b)は時刻1a〜2a間に発
生した熱変位量の挙動を示す線図であり、(c)は時刻
0移行に発生した熱変位量の加算を説明する説明用線図
である。
る。
ローチャートである。
ーチャートである。
図である。
等の側面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 被加工物に加工を施す為の加工手段と、
この加工手段と被加工物との相対位置を変化させる為の
駆動手段とを有する工作機械における、駆動手段の熱変
位を補正する方法において、 工作機械を作動させて測定した熱変位測定データから、
駆動手段の熱変位量の増減特性と、駆動手段の熱変位量
の影響が実質的に残存する前記駆動手段固有の保持時間
と、駆動手段の駆動状態に応じた最大熱変位量の特性と
を予め求めて記憶手段に記憶させる第1ステップと、 工作機械の所定駆動量毎または所定時間毎のサンプリン
グ時に、駆動手段の実際の駆動状態と、増減特性と、保
持時間と、最大熱変位量特性とを用いて駆動手段の総熱
変位量を求める第2ステップであって、 前記駆動手段の今回サンプリング時点における実際の駆
動状態と最大熱変位量特性とから最大熱変位量を求める
と共に、その最大熱変位量と増減特性と前回サンプリン
グ時点から今回サンプリング時点までの駆動時間とから
駆動手段の熱変位量を求めて記憶する第1演算ステップ
と、 前記増減特性に基づいて、過去に発生した駆動手段の熱
変位量のうち前記保持時間経過前の複数の熱変位量を求
め、これら複数の熱変位量を第1演算ステップで新たに
求めた熱変位量に加算して前記総熱変位量を求める第2
演算ステップとを有する第2ステップと、 前記 第2ステップで求めた駆動手段の総熱変位量に基づ
いて駆動手段の制御量を補正する第3ステップと、 を備えたことを特徴とする工作機械の熱変位補正方法。 - 【請求項2】 被加工物に加工を施す為の加工手段と、
この加工手段と被加工物との相対位置を変化させる為の
駆動手段とを有する工作機械における、駆動手段の熱変
位を補正する装置において、 工作機械を作動させて測定した熱変位測定データに基づ
いて予め設定した、駆動手段の熱変位量の増減特性と、
駆動手段の熱変位量の影響が実質的に残存する前記駆動
手段固有の保持時間と、駆動手段の駆動状態に応じた最
大熱変位量の特性とを記憶した記憶手段と、 工作機械の所定駆動量毎または所定時間毎のサンプリン
グ時に、駆動手段の実際の駆動状態と、増減特性と、保
持時間と、最大熱変位量特性とを用いて駆動手段の総熱
変位量を求める熱変位算出手段であって、 前記駆動手段の今回サンプリング時点における実際の駆
動状態と最大熱変位量特性とから最大熱変位量を求める
と共に、その最大熱変位量と増減特性と前回サンプリン
グ時点から今回サンプリング時点までの駆動時間とから
駆動手段の熱変位量を求めて記憶する第1演算手段と、 前記増減特性に基づいて、過去に発生した駆動手段の熱
変位量のうち前記保持時間経過前の複数の熱変位量を求
め、これら複数の熱変位量を第1算出手段が新たに求め
た熱変位量に加算して総熱変位量を求める第2算出手段
とを有する熱変位算出手段と、 前記熱変位算出手段で求めた駆動手段の総熱変位量に基
づいて駆動手段の制御量を補正する補正手段と、 を備えたことを特徴とする工作機械の熱変位補正装置。
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