JP3361734B2 - 荷台移動傾斜装置 - Google Patents

荷台移動傾斜装置

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JP3361734B2
JP3361734B2 JP27974697A JP27974697A JP3361734B2 JP 3361734 B2 JP3361734 B2 JP 3361734B2 JP 27974697 A JP27974697 A JP 27974697A JP 27974697 A JP27974697 A JP 27974697A JP 3361734 B2 JP3361734 B2 JP 3361734B2
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健二 能條
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株式会社花見台自動車
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、貨物自動車におい
て貨物の積み降ろし作業に使用する荷台移動傾斜装置に
関する。 【0002】 【従来の技術】従来、貨物自動車における貨物の積み降
ろし作業時には、荷台を傾斜させた後にスライドさせる
ボデースライド式の荷台傾斜移動装置が用いられてき
た。例えば、実公昭55−10176号公報には、貨物
の積降作業を容易にできる荷台移動傾斜装置が記載され
ている。かかる装置を備えた貨物自動車は積み降ろし作
業の効率に優れ、高い評価を受けてきた。 【0003】しかし、かかるボデースライド式の荷台傾
斜装置には、荷台を傾斜させるためのレールと、荷台を
スライドさせるレールを別々に設ける必要があったの
で、かかるレールの重さにより車両の重量がかさみ、貨
物の積載量を増加させることが困難であった。 【0004】また、貨物の安定性や走行安定性への配慮
から貨物を荷台前部に積載した場合において、貨物を降
ろすときには荷台を傾斜させた後スライドさせることに
なるが、このとき荷台への負担が多大になり、車両全体
のバランスが悪くなるという問題があった。そして、こ
の負担を回避するために、貨物を荷台後部に移動させた
後傾斜させる方法もあるが、かかる作業は煩雑である。 【0005】さらに、荷台はレール上にコロを介して可
動可能に設置されているために、車両の走行時におい
て、荷台や荷台に積載した貨物が不安定になるという問
題があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、貨物の積載
量を増加させることが可能であり、かつ、貨物を降ろす
ときに荷台への負担が少ない荷台移動傾斜装置を提供す
ることを目的とする。 【0007】また、他の目的は、荷台や荷台に積載され
た貨物が安定した状態での車両走行を可能にする荷台移
動傾斜装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明による貨物自動車における荷台移動傾斜装置
は、シャーシー後部の基軸により回動自在に支持され、
該支持部分の前方で緩衝器により保持されるレールと、
底面に形設された嵌合部で該レールに嵌合する荷台と、
該荷台と該レールに連結されている油圧装置と、該レー
ル上面と該レール上面に対峙する該荷台底部に設けられ
たコロとからなり、該油圧装置の伸縮により該荷台が該
レールに沿って移動し、該荷台の移動による該基軸を中
心とする重心変化によって、該レールが該荷台と共に
衝されながら傾斜することを特徴とする。 【0009】また、前記荷台移動傾斜装置において、該
レールの後部に荷台の傾斜角に対応する傾斜面を有する
支持部を形設したことを特徴とする。 【0010】さらに、これら荷台移動傾斜装置におい
て、該荷台底部のコロが荷台の前方先端部分に設けられ
ているとともに、該レールの前方先端部分の上部に傾斜
面が形設され、該コロが該傾斜面に追従して収容可能で
り、該コロの収容状態で該荷台の底面と該レールの上
面が密着することを特徴とする。 【0011】 【作用】上記構成では、荷台をスライドさせる動作と傾
斜させる動作を同一のレールで行わせることができるの
で、レール数を減らし車重を軽減する作用がある。 【0012】また、貨物を積んだ荷台の重量バランスの
変動によって荷台を傾斜させるので、荷台にかかる負担
を軽減できる。 【0013】さらに、レールの先端にコロを収容できる
傾斜面を設けたことにより、車両走行時に、荷台底面を
レール上面に密着させることが可能になる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、具体的な実施形態に基づい
て説明するが、本発明はかかる実施形態によって限定さ
れるものではない。図1は荷台移動傾斜装置の側面図、
図2はその平面図である。 【0015】本実施形態の荷台移動傾斜装置において、
レール3はシャーシー1後部の傾斜基軸6により支持さ
れるとともにバランスシリンダー4により保持され、シ
ャーシー1の長手方向に対して平行に形設されている。
レール3にはレール嵌合部2aによって荷台2が嵌合し
て設置され、荷台2の底部には油圧装置5が設けられて
いる。 【0016】レール3は断面凹型の棒状部材で、レール
3上面の中央部から後部にかけて、中央部コロ8bと後
部コロ8cが回動自在に軸着されており、レール3の後
端部には、荷台2の傾斜角度に対応した傾斜面である基
部7aを有する支持部7が形設されている。この傾斜面
は、荷台2の後端が接地したときに基部7aが水平に接
地するように設計されており、必要に応じて基部7aの
傾斜角を変更することで、又は支持部7の脚の長さを変
更することで、荷台2のシャーシー1の後端からの突き
出し量を調整できる。 【0017】レール3の先端部分には、図3に示す如く
一定の傾斜角を有する傾斜面3bが設けられており、後
述する荷台2の前部コロ8aが傾斜面3bに追従するこ
とで、コロ8aをレール3上面より低い水準に収容でき
る。前部コロ8aの収容完了時には、レール嵌合部2a
の下面がレール3の下面に密着することになり、同時に
荷台2の底面とレール3の上面が密着することになる。 【0018】レール3を支持する傾斜基軸6は、シャー
シー1の後端部のフレーム間において、レール3の長手
方向に対して垂直に軸止されている。レール3の底部に
は、傾斜基軸6と対応する位置に係合部3aが形設され
ており、この係合部3aに傾斜基軸6が挿嵌されて、レ
ール3を回動自在に支持する。また、バランスシリンダ
ー4が、シャーシー1後部の後輪9近傍で、傾斜基軸6
の軸止部分よりも前方に設置されており、その先端部分
はレール3に連結されている。 【0019】荷台2の底面には、図3の如くその長手方
向に対して平行でレール3と対峙する位置に、断面L字
型のレール嵌合部2aが形設されており、荷台2の前方
先端の軸支部2bには、レール3上面を転動可能に前部
コロ8aが軸着されている。また、油圧装置5は、荷台
2の底面に形設された固定部5bにその先端が連結さ
れ、レール3の後端部に形設された固定部5aにその後
端が連結されている。さらに、油圧装置5は固定部5a
と5bの間で、荷台2の底面に形設された固定部5cに
よって保持されている。 【0020】次に、上記荷台移動傾斜装置を傾斜させる
場合について説明する。 【0021】まず、油圧装置5を起動させて油圧装置5
を縮める。油圧装置5の動力によって荷台2に対し後方
への引張力が働き、コロ8a、8b、8cの回動を介し
て、荷台2はレール3に沿って水平に後方移動する。レ
ール3自体は傾斜基軸6とバランスシリンダー4に連結
されているので、水平方向には移動しない。この場合、
レール3とレール嵌合部2aの嵌合で、荷台2の横方向
及び上下方向の動きは規制されている。 【0022】ある程度後方に移動すると、荷台2自体の
重量により、若しくは荷台2と貨物を合わせた重量によ
り、荷台2が後方移動するとともに傾斜する。即ち、傾
斜基軸6を中心として、基軸6より後方にかかるモーメ
ントが一定値になると荷台が傾斜する。このとき、バラ
ンスシリンダー4が急激な傾斜動作を緩衝する役割を果
たす。 【0023】かかる後方移動と傾斜動作は、支持部7の
基部7aが水平に地面10に接地すると同時に荷台2の
後端が接地したときに、油圧装置5が停止することで完
了する。 【0024】また、荷台2を傾斜した状態から水平の状
態に戻すときには、油圧装置5を起動して伸ばし、上記
と逆の動作をさせればよい。この場合、荷台2が前方に
水平移動した後、最後に前部コロ8aが傾斜面3bに追
従して収容されることで上記動作は完了する。上記動作
完了時には、荷台2の底面はレール3の上面に密着する
ので、車両が走行中にも荷台や貨物は安定して保持され
る。 【0025】 【発明の効果】本発明による荷台移動傾斜装置は上記構
成により、貨物の積載量を増加させることを可能にし経
済的であり、かつ、貨物を降ろすときに荷台への負担を
減少させ、車両のバランスを良好に保つことができる効
果を有する。 【0026】また、上記荷台移動傾斜装置は、荷台や荷
台に積載された貨物が安定した状態での車両走行を可能
にする効果を有する。 【0027】
【図面の簡単な説明】 【図1】(a)は本発明による荷台移動傾斜装置の側面
図。(b)は本発明による荷台移動傾斜装置の傾斜時の
側面図。 【図2】本発明による荷台移動傾斜装置の平面図。 【図3】荷台移動傾斜装置のレール先端部分の拡大図。 【符号の説明】 1 シャーシー 2 荷台 (2a:レール嵌合部、2b:軸支
部) 3 レール (3a:係合部、3b:傾斜面) 4 バランスシリンダー 5 油圧装置(5a、5b、5c:固定部) 6 傾斜基軸 7 支持部 (7a:基部) 8 コロ (8a:前部コロ、8b:中央部コ
ロ、8c:後部コロ) 9 後輪 10 地面

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 シャーシー後部の基軸により回動自在に
    支持され、該支持部分の前方で緩衝器により保持され
    おり、その前方先端部分の上部に傾斜面が形設された
    ールと、底面に形設された嵌合部で該レールに嵌合する
    荷台と、該荷台と該レールに連結されている油圧装置
    と、該レール上面と該レール上面に対峙する該荷台底部
    の荷台前方先端部分に設けられたコロとからなり、該油
    圧装置の伸縮により該荷台が該レールに沿って移動し、
    該荷台の移動による該基軸を中心とする重心変化によっ
    て、該レールが該荷台と共に緩衝されながら傾斜し、且
    つ該コロが該レールの傾斜面に追従して収容可能であ
    り、該コロの収容状態で該荷台の底面と該レールの上面
    が密着する構成である貨物自動車における荷台移動傾斜
    装置。
JP27974697A 1997-09-26 1997-09-26 荷台移動傾斜装置 Expired - Lifetime JP3361734B2 (ja)

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