JP3361442B2 - 量子効果素子の製造方法、半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
量子効果素子の製造方法、半導体装置及び半導体装置の製造方法Info
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Description
の製造方法に関し、特に、量子効果素子及びその製造方
法、並びに半導体細線を用いた単電子トランジスタによ
り二分決定グラフ回路を形成し該回路を簡潔化した半導
体装置及びその製造方法に関する。
Iの低消費電力化の強い要求がある。LSIの低消費電
力化は、携帯機器全体の低消費電力化をもたらすため、
電池駆動における動作時間の延長を可能にするからであ
り、このため、半導体素子の低消費電力化が着実に進め
られてきている。
OS型半導体素子にあっては、その消費電力PがP=f
・C・V2 で表わされる。ここで、fは回路の動作周波
数、Cは回路全体の等価容量、Vは動作電源電圧であ
る。これにより、動作周波数fを同一として比較した場
合に、消費電力Pを低減するには、回路全体の等価容量
Cを低減し、動作電源電圧Vを小さくすることが必要と
なる。容量を低減し、動作電圧を小さくすることは、即
ち、移動するキャリアの数を減少させることに対応す
る。
ためには、信号を伝達するキャリアの数を減少させるこ
とが必要である。単一電子素子はその究極の形であり、
信号を1つの電子で伝達する(Nakazato et al., IEDM
Tech. Digest, p487(1992))。この単一電子素子はポス
トSi−VLSIの最有力候補として注目を集めてい
る。近年の微細加工技術の進展に伴って、電子の波長と
同程度の微細構造を形成することが可能になり、数個の
電子を用いた素子でビット情報を表わし、今日の半導体
デバイスの概念の延長で単一電子素子を構築する試みが
なされている。
参照しながら説明する。
回路に用いる4端子単一電子素子を示す概略回路図であ
る(Tucker JR : J. Appl. Phys. 72, 4399 (1992))。
図9(a)に示すように、従来の4端子単一電子素子
は、一方の電極が共通接続部101に接続され、他方の
電極がドレイン端子102に接続された第1のトンネル
接合103と、一方の電極が共通接続部101に接続さ
れ、他方の電極がソース端子104に接続された第2の
トンネル接合105と、一方の電極が共通接続部101
に接続され、他方の電極がゲート端子106に接続され
た第1のキャパシタ107と、一方の電極が共通接続部
101に接続され、他方の電極が電源端子108に接続
された第2のキャパシタ109とから構成されている。
源端子108を電源電圧VDDに設定し、ゲート端子10
6をゲート電極として動作させれば、n型素子となり、
電源端子108を接地し、ゲート端子106をゲート電
極として動作させれば、p型素子となる。従って、これ
らn型とp型との4端子単一電子素子を1つずつ組み合
わせれば、CMOS回路と同等な回路を構築することが
できる。図9(b)は従来の4端子単一電子素子の動作
のシミュレーション結果であり、MOSFETのVd−
Id特性と同様な特性が得られることが予測されてい
る。
来の単一電子素子は、信号を1つの電子で伝達するもの
であり、低消費電力化の観点からは究極のデバイスの一
つと考えられるものの、以下に挙げるように2つの問題
を有している。
関しては、量産性及び材料安定性に優れたシリコンを用
いて図9(a)の素子を実現しようとする場合には、図
9(b)に示されているように、トンネル接合の容量を
数aF(アトファラッド:10-18 F)と極めて小さな
値にする必要があり、nmレベルの微細加工技術が不可
欠となる。従来の電子線リソグラフィー技術を用いた量
子効果素子の製造方法では、幅10nm程度の描画が限
界であり、顕著な量子効果が期待できる数nm以下の素
子形成は困難であるという問題を有している。また、電
子線を用いた場合には、シリコン基板表面にプロセスダ
メージが生じるため、素子特性を劣化させるという問題
を有している。
関しては、単一電子素子は従来のVLSIの主流である
CMOS技術とは動作機構が異なっており、且つ、原理
的に入力電圧及び出力電圧が極めて小さいため、従来の
回路技術と異なった論理回路の技術を適用する必要があ
る。これに対して、単電子トランジスタを用いて二分決
定グラフ回路を構築するという提案が出ている(雨宮好
仁ら,応用物理,64,No.8, 765-768(1995))。
専有面積が極めて小さく、且つ、低消費電力の量子効果
素子を実現できるようにすることを目的とする。
め、本発明は、既存のシリコン半導体技術に適合する、
走査型プローブ顕微鏡を用いた電界支援酸化プロセス及
び結晶異方性エッチングを応用したダメージフリープロ
セスを用いる構成とするものである。単一電子素子は、
原理的に入力電圧及び出力電圧が非常に小さいため、電
圧振幅を大きく扱える他のデバイスと結合させる必要が
あり、本発明を用いた製造方法を用いると、現在主流で
あるSi−CMOSデバイスと容易に且つ確実に結合さ
せることができる。
段は、量子効果素子の製造方法を、SOI基板の上部シ
リコン層の主面に対して全面エッチングを行なうことに
より前記上部シリコン層を薄膜化して薄膜シリコン層を
形成する工程と、前記薄膜シリコン層の主面に導電性プ
ローブ針を接近させると共に、該導電性プローブ針を前
記SOI基板の一辺に対して平行に且つ前記主面に沿っ
て走査させて電界支援酸化を行なうことにより、前記薄
膜シリコン層の表面に電界支援酸化膜よりなる第1の直
線パターンを形成する工程と、前記第1の直線パターン
の所定領域に導電性プローブ針を接近させると共に、該
導電性プローブ針を前記第1の直線パターンに対して垂
直に且つ前記主面に沿って走査させて電界支援酸化を行
なうことにより、前記薄膜シリコン層の表面に、電界支
援酸化膜よりなり、前記第1の直線パターンと交差部を
有する第2の直線パターンを形成する工程と、前記第1
の直線パターン及び第2の直線パターンをマスクにして
前記薄膜シリコン層に対して異方性エッチングを行なう
ことにより、シリコンよりなり交差部を有する第1の量
子細線及び第2の量子細線を形成する工程と、前記第1
の直線パターン及び第2の直線パターンを除去した後、
前記第1の量子細線における交差部を挟む第1の領域及
び第2の領域に導電性プローブ針を順次接近させて電界
支援酸化を行なうことにより、前記第1の領域及び第2
の領域に電界支援酸化膜よりなるトンネル障壁をそれぞ
れ形成する工程と、前記第2の量子細線における交差部
を挟む第3の領域及び第4の領域に導電性プローブ針を
順次接近させて電界支援酸化を行なうことにより、前記
第3の領域及び第4の領域に電界支援酸化膜よりなる絶
縁膜をそれぞれ形成する工程とを備えている構成とする
ものである。
を薄膜化して薄膜シリコン層を形成した後、導電性プロ
ーブ針を薄膜シリコン層の主面に接近させ、且つ、該主
面に沿って走査させることにより、電界支援酸化膜より
なる第1の直線パターン及び該第1の直線パターンと交
差する第2の直線パターンを形成し、その後、第1及び
第2の直線パターンをマスクにして薄膜シリコン層に対
して異方性エッチングを行なうことにより、互いに交差
する交差部を有する第1及び第2の量子細線とを形成
し、第1の量子細線の交差部を挟む第1の領域及び第2
の領域に導電性プローブ針を順次接近させて電界支援酸
化膜よりなるトンネル障壁をそれぞれ形成すると共に、
第2の量子細線の交差部を挟む第3の領域及び第4の領
域に導電性プローブ針を順次接近させて電界支援酸化膜
よりなる絶縁膜をそれぞれ形成するため、第1の量子細
線の第1の領域側の端部をソース電極とし、第2の領域
側の端部をドレイン電極とし、第2の量子細線の第3の
領域側の端部を第1のゲート電極とし、第4の領域側の
端部を第2のゲート電極とすると、疑似CMOS単一電
子回路に用いる4端子単一電子素子を確実に実現するこ
とができる。
導体装置を、SOI基板上に形成されたシリコンよりな
る島形状のキャリア転送部と、SOI基板上で且つ前記
キャリア転送部の一端部に第1のトンネル障壁を介して
形成されたシリコンよりなる第1の量子細線と、SOI
基板上で且つ前記キャリア転送部の他端部に第2のトン
ネル障壁を介して形成されたシリコンよりなる第2の量
子細線と、SOI基板上で且つ前記キャリア転送部の前
記一端部と前記他端部との間に第3のトンネル障壁を介
して形成されたシリコンよりなる第3の量子細線と、前
記キャリア転送部に絶縁膜を介して形成された第1の制
御電極と、前記第2の量子細線に絶縁膜を介して形成さ
れた第2の制御電極と、前記第3の量子細線に絶縁膜を
介して形成された第3の制御電極とを備えている構成と
するものである。
を入力端子とし、第2の量子細線を第1の出力端子と
し、第3の量子細線を第2の出力端子とし、入力端子に
入力され、キャリア転送部に絶縁膜を介して形成された
第1の制御電極に電位を印加することにより該キャリア
転送部に転送されたキャリアを、第2の量子細線に絶縁
膜を介して形成された第2の制御電極、又は第3の量子
細線に絶縁膜を介して形成された第3の制御電極に電位
を印加することにより、第1の出力端子又は第2の出力
端子に出力する二分決定グラフ回路を確実に実現するこ
とができる。
前記第1、第2及び第3のトンネル障壁は、量子細線の
一部分が他の部分よりも断面積が小さく形成された量子
細線コンストリクションよりなる構成を付加するもので
ある。
導体装置を、SOI基板上に形成されたシリコンよりな
る島形状の第1のキャリア転送部と、SOI基板上で且
つ前記第1のキャリア転送部の一端部に第1のトンネル
障壁を介して形成されたシリコンよりなる第1の量子細
線と、SOI基板上で且つ前記第1のキャリア転送部の
他端部に第2のトンネル障壁を介して形成されたシリコ
ンよりなる第2の量子細線と、SOI基板上で且つ前記
第1のキャリア転送部の前記一端部と前記他端部との間
に第3のトンネル障壁を介して形成されたシリコンより
なる島形状の第2のキャリア転送部と、SOI基板上で
且つ前記第2のキャリア転送部における前記第2の量子
細線側の側部に第4のトンネル障壁を介して形成された
シリコンよりなる第3の量子細線と、前記第1のキャリ
ア転送部に絶縁膜を介して形成された第1の制御電極
と、前記第2の量子細線及び第3の量子細線に絶縁膜を
介して形成された第2の制御電極と、前記第2のキャリ
ア転送部に絶縁膜を介して形成された第3の制御電極と
を備えている構成とするものである。
を入力端子とし、第2の量子細線を第1の出力端子と
し、第3の量子細線を第2の出力端子とし、入力端子に
入力され、第1のキャリア転送部に絶縁膜を介して形成
された第1の制御電極に電位を印加することにより該第
1のキャリア転送部に転送されたキャリアを、第2の量
子細線及び第3の量子細線に絶縁膜を介して形成された
第2の制御電極、又は第2のキャリア転送部に絶縁膜を
介して形成された第3の制御電極に電位を印加すること
により、第1の出力端子又は第2の出力端子に出力する
二分決定グラフ回路を確実に実現することができる。
前記第1、第2、第3及び第4のトンネル障壁は、量子
細線の一部分が他の部分よりも断面積が小さく形成され
た量子細線コンストリクションよりなる構成を付加する
ものである。
導体装置の製造方法を、SOI基板の上部シリコン層の
主面に対して全面エッチングを行なうことにより前記上
部シリコン層を薄膜化して薄膜シリコン層を形成する工
程と、前記上部シリコン層の主面に導電性プローブ針を
接近させると共に、該導電性プローブ針を前記SOI基
板の一辺に対して平行に且つ前記主面に沿って走査させ
て電界支援酸化を行なうことにより、前記薄膜シリコン
層の表面に電界支援酸化膜よりなる第1の直線パターン
を形成する工程と、前記第1の直線パターンの所定領域
に導電性プローブ針を接近させると共に、該導電性プロ
ーブ針を前記第1の直線パターンに対して垂直に且つ前
記主面に沿って走査させて電界支援酸化を行なうことに
より、前記薄膜シリコン層の表面に、電界支援酸化膜よ
りなり、前記第1の直線パターンと第1の分岐部により
接続される第2の直線パターンを形成する工程と、前記
第2の直線パターンの所定領域に導電性プローブ針を接
近させると共に、該導電性プローブ針を前記第2の直線
パターンに対して垂直に且つ前記主面に沿って走査させ
て電界支援酸化を行なうことにより、前記薄膜シリコン
層の表面に、電界支援酸化膜よりなり、前記第2の直線
パターンと第2の分岐部により接続される第3の直線パ
ターンを形成する工程と、前記第1の直線パターン、第
2の直線パターン及び第3の直線パターンをマスクにし
て前記薄膜シリコン層に対して異方性エッチングを行な
うことにより、シリコンよりなり、第1の分岐部におい
て互いに接続される第1の量子細線及び第2の量子細線
と、該第2の量子細線と第2の分岐部において接続され
る第3の量子細線とを形成する工程と、前記第1の量子
細線における前記第1の分岐部に対する前記第3の量子
細線の反対側の第1の領域に導電性プローブ針を接近さ
せて電界支援酸化を行なうことにより、前記第1の領域
に電界支援酸化膜よりなる第1のトンネル障壁を形成す
る工程と、前記第1の量子細線における前記第1の分岐
部に対する前記第3の量子細線側の第2の領域に導電性
プローブ針を接近させて電界支援酸化を行なうことによ
り、前記第2の領域に電界支援酸化膜よりなる第2のト
ンネル障壁を形成する工程と、前記第2の量子細線にお
ける前記第2の分岐部に対する前記第1の分岐部側の第
3の領域に導電性プローブ針を接近させて電界支援酸化
を行なうことにより、前記第3の領域に電界支援酸化膜
よりなる第3のトンネル障壁を形成する工程と、前記第
3の量子細線における前記第2の分岐部側の第4の領域
に導電性プローブ針を接近させて電界支援酸化を行なう
ことにより、前記第4の領域に電界支援酸化膜よりなる
第4のトンネル障壁を形成する工程と、前記SOI基板
の上に全面にわたって層間絶縁膜を堆積する工程と、前
記層間絶縁膜の上で且つ前記第1の分岐部の上方の領域
に第1の制御電極を形成する工程と、前記層間絶縁膜の
上であって、前記第1の量子細線における前記第2のト
ンネル障壁に対する前記第3の量子細線側の上方の領域
及び前記第3の量子細線の上方の領域に第2の制御電極
を形成する工程と、前記層間絶縁膜の上で且つ前記第2
の分岐部の上方の領域に第3の制御電極を形成する工程
とを備えている構成とするものである。
における第1の領域側の端部を入力端子とし、第1の量
子細線における第2の領域側の端部を第1の出力端子と
し、第3の量子細線の端部を第2の出力端子とし、入力
端子に入力され、層間絶縁膜を介して第1の分岐部の上
方の領域に形成された第1の制御電極に電位を印加する
ことにより第1の分岐部に転送されたキャリアを、層間
絶縁膜を介して第1の量子細線における第2のトンネル
障壁に対する第3の量子細線側の上方の領域及び第3の
量子細線の上方の領域に形成された第2の制御電極に、
又は層間絶縁膜を介して第2の分岐部の上方の領域に形
成された第3の制御電極に電位を印加することにより、
第1の出力端子又は第2の出力端子に出力する二分決定
グラフ回路を確実に実現することができる。
前記第1、第2、第3及び第4のトンネル障壁は、量子
細線の断面が完全に酸化されることにより形成されてい
る構成を付加するものである。
前記第1、第2、第3及び第4のトンネル障壁は、量子
細線の断面の一部が酸化されることにより形成されてい
る構成を付加するものである。
成に、前記SOI基板における薄膜シリコン層の膜厚は
50nm以下である構成を付加するものである。
づいて説明する。
る量子効果素子を示す模式斜視図である。図1(a)に
示すように、シリコンよりなる量子細線11に、シリコ
ン酸化膜よりなる一対のトンネル障壁部12に挟まれて
なるシリコン島部11aが形成されている。シリコン島
部11aの側部の一方にはシリコン酸化膜よりなるゲー
ト絶縁膜13を介して電位制御用のゲート電極14が設
けられ、シリコン島11aの側部の他方にはシリコン酸
化膜よりなる絶縁膜15を介して電位制御用の制御電極
16が設けられている。
壁部12の容量値が十分に小さくなるように10nm程
度が好ましい。トンネル障壁部12は、量子細線11を
局所的に膜厚方向に2nm〜5nm酸化させることによ
り形成されている。ゲート絶縁膜13及び絶縁膜15は
共にシリコン酸化膜よりなり、その幅は200nm以下
であり、好ましくは数10nmである。また、シリコン
島部11aは幅は10nmであり、長さは200nm以
下であり、数10nmが好ましい。ゲート電極14及び
制御電極16はn型不純物が高濃度に添加された単結晶
シリコンであるが、これに限らず金属であっても多結晶
シリコンであってもよい。
が図9(a)に示す疑似CMOS単一電子回路の4端子
単一電子素子の端子にそれぞれ対応している。すなわ
ち、量子細線11の一端11bがソース端子104に、
量子細線11の他端11cがドレイン端子102に、ゲ
ート電極14がゲート端子106に、制御電極16が電
源端子108にそれぞれ対応している。従って、制御電
極16に電源電位VDDを印加するとnチャンネルトラン
ジスタとして機能し、制御電極16に接地電位を印加す
るとpチャンネルトランジスタとして機能する。
レイン方向の断面図である。シリコン島部11aはトン
ネル障壁部12を形成する一対のシリコン酸化膜17が
量子細線11が延びる方向に互いに間隔をおいて形成さ
れている。ここで、各シリコン酸化膜17は量子細線1
1の表面からそのほぼ中心部にまで形成されており、量
子細線11の底部にまでは達していない。この構造を量
子細線コンストリクション(=くびれ)構造と呼ぶ。そ
の結果、トンネル電流が流れる際に、駆動力が低下せ
ず、また、キャリアの速度も大きくなる。
レイン方向の断面のエネルギー準位を示す図である。図
1(c)に示すように、シリコン酸化膜17による量子
細線コンストリクション構造を有しているため、トンネ
ル障壁部12のエネルギーバンドギャップEg2が量子細
線11のエネルギーバンドギャップEg1よりも大きくな
っていることがわかる。ここで、C.B.は伝導帯、
V.B.は価電子帯をそれぞれ表わしている。
よると、電子数個でビット情報が記述でき、且つ、疑似
CMOS構造を形成できるため、極めて消費電力が小さ
い電力素子を実現できる。
11aを含めても原理的に一辺が数10nmの素子面積
で収まるため超高集積化が可能となる。
4と、絶縁膜15及び制御電極16とは便宜上の名称で
あり、互いに対応する部材が同一であるので、ゲート絶
縁膜13側を電源端子108とし、制御電極16側をゲ
ート端子106として扱えることは明らかである。
効果素子の製造方法を図面に基づいて説明する。
1の実施形態に係る量子効果素子の製造方法を示す工程
順斜視図及び断面図である。まず、図2(a)に示すよ
うに、面方位が(001)のシリコン基板21と、該シ
リコン基板21の上に形成され厚さが100nmの埋め
込み酸化膜22と、該埋め込み酸化膜22の上に形成さ
れ厚さが140nmの上部シリコン層(図示せず)とか
らなるSOI基板20を、温度が1000℃の度酸素雰
囲気中で約120分間酸化し、上部シリコン層の上部に
酸化して形成された酸化膜をフッ化水素(HF)水溶液
中で除去することにより上部シリコン層を薄膜化して、
膜厚が10nmの薄膜シリコン層23を形成する。表面
に金(Au)等をコートした導電性プローブ針(図1
(b)の符号18にその先端部のみを示す。)を有す
る、例えば、原子間力顕微鏡(AFM)や走査型トンネ
ル顕微鏡(STM)のような走査型プローブ顕微鏡を用
いて、該導電性プローブ針を薄膜化された薄膜シリコン
層23の所定領域に接近させた後、導電性プローブ針に
−10Vのバイアス電圧を印加しながら<110>結晶
軸方向に垂直、又は平行に走査して電界支援酸化を行な
うことにより、電界支援酸化膜としてのシリコン酸化膜
よりなり、交差部24Cで互いに直行する第1の直線パ
ターン24Aと第2の直線パターン24Bとを形成す
る。
ジアミンが1000ml、ピロカテコールが144g及
び純水が290mlの混合溶液をエッチング液に用い
て、該エッチング液を温度80℃に保ちつつ、SOI基
板20に対して1分間のシリコン結晶異方性エッチング
を行なう。シリコン結晶異方性エッチングは、(11
1)面のエッチングレートが約8nm/minであるの
に対し、(100)及び(110)方向は約100nm
/minのエッチングレートを持つ。図2(b)におけ
るI−I線断面図である図2(c)に示すように、この
特性と、シリコン酸化膜よりなる第1及び第2の直線パ
ターン24A,24Bの耐エッチング性とにより、該ウ
エットエッチング後には、埋め込み酸化膜22上に、
(111)面を側面に持ち、互いに交差部23cを有し
シリコンよりなる第1の量子細線23aと第2の量子細
線23bとからなるシリコン微構造が形成される。この
後、第1の直線パターン24A及び第2の直線パターン
24Bをフッ酸等で除去する。
顕微鏡を用いて、埋め込み酸化膜22の上における第1
の量子細線23a及び第2の量子細線23bを含む領域
を段差測定して、後工程の描画の位置合わせ用データを
求める。その後、第1の量子細線23aにおける交差部
23cを挟む第1の領域及び第2の領域に、(−10)
Vのバイアス電圧が印加された導電性プローブ針を順次
接近させて電界支援酸化を行なうことにより、第1の領
域及び第2の領域に電界支援酸化膜よりなるトンネル障
壁25a,25aをそれぞれ形成する。電界支援酸化に
よって生じた、導体であるシリコンの膜厚の差がバンド
ギャップの差に反映され、これにより、ポテンシャル障
壁が形成されることになる。その結果、第1の量子細線
23aは、交差部23cが2つのトンネル障壁25aに
挟まれるため、第1の量子細線23aの一端部にソース
端子が、他端部にドレイン端子がそれぞれ形成される。
各トンネル障壁25aは、顕微鏡の導電性プローブ針の
バイアス電圧値等を変化させることにより、電界支援酸
化膜の膜厚等を変化させることができるので、該膜厚に
応じて容量値やトンネル抵抗値を変化させることができ
る。
部23cを挟む第3の領域及び第4の領域に、(−3
0)Vのバイアス電圧が印加された導電性プローブ針を
順次接近させて電界支援酸化を行なって、第3の領域及
び第4の領域に電界支援酸化膜よりなる絶縁膜25b,
25bをそれぞれ形成することにより、一対のトンネル
障壁25a,25a及び一対の絶縁膜25b,25bに
囲まれてなるシリコン島部としての交差部23cが形成
される。これにより、第2の量子細線23bは2つの絶
縁膜25b、25bにより絶縁分離されるため、一端に
電位制御用のゲート電極が形成され、他端に電位制御用
の制御電極が形成されることになる。
よると、走査型プローブ顕微鏡をパターン描画に用いて
いるため、数nmレベルの微細加工を容易に行なえる。
性プローブ針のバイアス条件を適当に選ぶことにより、
素子特性や動作温度に大きく関係するトンネル障壁の容
量値や抵抗値を最適化することができ、シリコン島部を
形成する交差部23cを挟む一対のトンネル障壁25
a,25aを非対称に形成することも可能である。この
一対のトンネル障壁25a,25aを非対称に形成する
ことにより、所望の回路に合わせて、例えば、出力側の
トンネル障壁の容量を入力側のトンネル障壁の容量より
も小さくすることにより、出力時のスピードを大きくで
きるというメリットが生じる。
原子表面のみを改質し、結晶異方性エッチングプロセス
もウエットプロセスであるため、プロセスダメージフリ
ーであるので、単一電子素子の誤動作原因となる界面準
位等のオフセット電荷を極めて低いレベルに抑制するこ
とができる。
ため、量子細線の側面は原子レベルで平坦であるので、
長手方向の幅均一性、直線性に極めて優れており、従っ
て、量子力学的な効果によって電子移動度の向上が期待
できるので、高速動作が可能となる。
実施形態を図面に基づいて説明する。
る半導体装置を示す部分平面図である。図4(a)にお
いて、SOI基板の上に、シリコンよりなるキャリア転
送部30と、該キャリア転送部30の一端部に第1のト
ンネル障壁41を介して電気的に接続されたシリコンよ
りなる第1の量子細線31と、キャリア転送部30の他
端部に第2のトンネル障壁42を介して電気的に接続さ
れたシリコンよりなる第2の量子細線32と、キャリア
転送部30の前記一端部と前記他端部との間に第3のト
ンネル障壁43を介して電気的に接続されたシリコンよ
りなる第3の量子細線33とが形成されている。
(図示せず)を介して形成された制御電極としての第1
のゲート電極51と、第2の量子細線32の上に絶縁膜
(図示せず)を介して形成された第2のゲート電極52
と、第3の量子細線33の上に絶縁膜(図示せず)を介
して形成された第3のゲート電極53とが形成されてい
る。
細線31〜33はそれぞれ幅100nm以下で且つ導電
性を有しておればよい。第1〜第3のトンネル障壁41
〜43はエネルギー的な障壁として動作し、トンネル電
流が流れればその材料を問わない。また、第1〜第3の
ゲート電極51〜53は電位を伝達できるものであれば
その材料を問わない。
の入力電圧をAとする。第2の量子細線32を第1の出
力検知部とし、その出力電圧をY0 とする。第3の量子
細線33を第2の出力検知部とし、その出力電圧をY1
とする。第3のゲート電極53を信号用制御電極とし、
その制御電位をX0 とする。第1のゲート電極51及び
第2のゲート電極52をクロック用制御電極とし、その
制御電位をそれぞれφ1 及びφ2 とする。
1変形例に係る半導体装置を示す部分平面図である。図
4(b)において、SOI基板の上に、シリコンよりな
る第1のキャリア転送部30Aと、該第1のキャリア転
送部30Aの一端部に第1のトンネル障壁41を介して
電気的に接続されたシリコンよりなる第1の量子細線3
1と、第1のキャリア転送部30Aの他端部に第2のト
ンネル障壁42を介して電気的に接続されたシリコンよ
りなる第2の量子細線32と、第1のキャリア転送部3
0Aの前記一端部と前記他端部との間に第3のトンネル
障壁43を介して電気的に接続されたシリコンよりなる
第2のキャリア転送部33Aと、該第2のキャリア転送
部33Aにおける第2の量子細線32側の側部に第4の
トンネル障壁44を介して電気的に接続されたシリコン
よりなる第3の量子細線34とが形成されている。
に絶縁膜(図示せず)を介して形成された第1のゲート
電極51と、第2の量子細線32及び第3の量子細線3
4の上に絶縁膜(図示せず)を介して形成された第2の
ゲート電極52と、第2のキャリア転送部33Aの上に
絶縁膜(図示せず)を介して形成された第3のゲート電
極53とが形成されている。
3A及び第1〜第3の量子細線31,32,34はそれ
ぞれ幅0.1μm以下で且つ導電性を有しておればよ
い。第1〜第4のトンネル障壁41〜44はエネルギー
的な障壁として動作し、トンネル電流が流れればその材
料を問わない。また、第1〜第3のゲート電極51〜5
3は電位を伝達できるものであればその材料を問わな
い。
の入力電圧をAとする。第2の量子細線32を第1の出
力検知部Y0 とし、第3の量子細線34を第2の出力検
知部Y1 とする。第3のゲート電極53を信号用制御電
極とし、その制御電位をX0とする。第1のゲート電極
51及び第2のゲート電極52をクロック用制御電極と
し、その制御電位をそれぞれφ1 及びφ2 とする。
例に係る半導体装置の等価回路図である。第1のキャリ
ア転送部30Aは第1のトンネル障壁41、第2のトン
ネル障壁42及び第3のトンネル障壁43により囲まれ
ており、第2のキャリア転送部33Aは第3のトンネル
障壁43及び第4のトンネル障壁44により囲まれてい
るため、第1のキャリア転送部30A又は第2のキャリ
ア転送部33Aに電子が格納されると、電子間のクーロ
ン相互作用により他の電子は格納できなくなる。また、
第1のゲート電極51又は第3のゲート電極53に適当
な低い電位を印加しておくと、第1のキャリア転送部3
0A又は第2のキャリア転送部33Aから電子が流出す
ることもない。第1の量子細線31に電子が存在する場
合に、第1のゲート電極51に適当な高い電位を印加す
ると、該第1の量子細線31中の電子は第1のキャリア
転送部30Aに移動する。このとき、第3のゲート電極
53にさらに高い電位を印加すると、第1のキャリア転
送部30Aに移動した電子は、さらに第2のキャリア転
送部33Aに移動する。
例に係る半導体装置における各制御電圧を示すタイミン
グチャートである。図6に示すタイミングで、第1〜第
3のゲート電極51〜53に対応する制御電位φ1,φ
2,X0 をそれぞれ印加すると、第1の出力検知部の出
力電圧Y0 、及び第2の出力検知部の出力電圧Y1 にそ
れぞれ排他的に電荷が出力される。
御電位X0 がH(ハイ)であるならば、入力電圧Aの電
荷を第2の出力検知部に出力電圧Y1 として転送するこ
とができる一方、制御電位X0 がL(ロー)であるなら
ならば、第1の出力検知部に出力電圧Y0 として転送す
ることができるので、二分決定グラフ回路が構成される
ことになる。
用いた単電子トランジスタによって二分決定グラフ回路
が容易に且つ確実に形成される。
を用いたが、導電性を有する材料であればよい。トンネ
ル障壁はエネルギー的な障壁として動作し、トンネル電
流が流れればよく、例えば、薄いシリコン酸化膜や、量
子細線の周辺酸化による量子細線コンストリクション構
造等を用いるとよい。ゲート電極の材料としては、通
常、シリコン多層配線プロセスとの整合性を図るために
アルミニウム等が考えられるが、電位を伝達することが
できる材料であればよい。
実施形態を図面に基づいて説明する。
体装置を示す部分平面図である。図8(a)〜(f)は
本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を
示し、図7のIII−III線における工程順断面図である。
まず、図8(a)に示すように、例えば、SIMOX法
を用いて、シリコン基板61と、該シリコン基板61の
上に形成され厚さが80nmの埋め込み酸化膜62と、
該埋め込み酸化膜62の上に形成され厚さが180nm
で主面の面方位が<100>である上部シリコン層63
AとからなるSOI基板60を形成する。
基板60を温度が1000℃の酸素雰囲気中で約120
分間酸化し、上部シリコン層63Aの上部に酸化して形
成された酸化膜をフッ化水素(HF)水溶液中で除去す
ることにより上部シリコン層63Aを薄膜化して、膜厚
が50nmの薄膜シリコン層63Bを形成する。
(Au)等をコートした導電性プローブ針90を有す
る、例えば、原子間力顕微鏡(AFM)や走査型トンネ
ル顕微鏡(STM)のような走査型プローブ顕微鏡を用
いて、該導電性プローブ針90を薄膜化された薄膜シリ
コン層63Bの主面の第1の直線パターンを形成する所
定領域に接近させる。その後、導電性プローブ針90を
接地電位とし、薄膜シリコン層63Bに+9Vのバイア
ス電圧を印加したまま、該導電性プローブ針90を毎秒
約0.25μmの速度で薄膜シリコン層63Bの主面に
沿って直線状に移動させ、薄膜シリコン層63Bに印加
した電界による電界支援酸化を行なって、薄膜シリコン
層63Bの表面に、線幅が約100nmで膜厚が5nm
の電界支援酸化膜であり、第1の直線パターンとしての
シリコン酸化膜65Aを形成する。続いて、第1の直線
パターンにおける第1のキャリア転送部としての第1の
分岐部(図7に示す符号81)から、主面内で該第1の
直線パターンに垂直に延びる第2の直線パターンを同じ
く電界支援酸化法を用いて形成すると共に、第2の直線
パターンにおける第2のキャリア転送部としての第2の
分岐部(図7に示す符号82)から、主面内で該第2の
直線パターンに垂直且つ第1の直線パターンに平行に延
びる第3の直線パターンとしてのシリコン酸化膜65C
とを同様に形成する。
ジアミンが300ml、ピロカテコールが48g及び純
水が98mlの混合溶液をエッチング液に用いて、該エ
ッチング液を温度80℃に保ちつつ、SOI基板60に
対して30秒間の異方性エッチングを行なう。このエッ
チング液はシリコンに対してエッチングを行なうが、エ
ッチング速度が面方位によって異なっており、<111
>方向は他の面方位と比較して非常に遅い。従って、こ
のエッチング液中に30秒間浸した後の薄膜シリコン層
63Bはシリコン酸化膜65A,65C等の下側部分の
みが残るので、第1の量子細線63a、第2の量子細線
(図7に示す符号63b)及び第3の量子細線63cが
それぞれ形成される。各量子細線63a,63b、63
cの側面はそれぞれ<111>面となっている。ここ
で、各量子細線63a,63b,63cの上面はシリコ
ン酸化膜65A等によって保護されているためエッチン
グされない。
子細線63aにおける第1の分岐部81に対する第3の
量子細線63cの反対側の第1の領域に導電性プローブ
針90を接近させると共に、該導電性プローブ針90を
接地電位に印加し且つ第1の量子細線63aに+15V
のバイアス電圧を印加しつつ、該導電性プローブ針90
を第1の量子細線63aに対して垂直に毎秒約0.25
μmの速度で第1の量子細線63aの表面に沿って移動
させる。これにより、印加した電界による電界支援酸化
を用いて、該第1の領域に線幅及び膜厚が約10nmの
第1のトンネル障壁としての障壁酸化膜(図7に示す符
号66A)を形成する。同様に、第1の量子細線63a
における第1の分岐部81に対する第3の量子細線63
c側の第2の領域に導電性プローブ針90を接近させて
電界支援酸化を行なうことにより、該第2の領域に電界
支援酸化膜よりなる第2のトンネル障壁としての障壁酸
化膜66Bを形成する。続いて、同様に、第2の量子細
線63bにおける第2の分岐部82に対する第1の分岐
部81側の第3の領域に導電性プローブ針90を接近さ
せて電界支援酸化を行なうことにより、該第3の領域に
電界支援酸化膜よりなる第3のトンネル障壁としての障
壁酸化膜(図7に示す符号66C)を形成すると共に、
第3の量子細線63cにおける第2の分岐部82側の第
4の領域に導電性プローブ針90を接近させて電界支援
酸化を行なうことにより、該第4の領域に電界支援酸化
膜よりなる第4のトンネル障壁としての障壁酸化膜(図
7に示す符号66D)を形成する。
常圧CVD法を用いて、SOI基板60の上に全面にわ
たって厚さが100nmの層間絶縁膜としてのシリコン
酸化膜67を堆積した後、スパッタ法を用いて該シリコ
ン酸化膜67の上に全面にわたって厚さが500nmの
アルミニウム薄膜を堆積する。その後、フォトリソグラ
フィーを用いて該アルミニウム薄膜に対して選択的にエ
ッチングを行なって、第1の分岐部81の上方に第1の
ゲート電極(図7に示す符号68A)と、第1の量子細
線63aにおける障壁酸化膜66Bの第3の量子細線6
3c側の上方及び第3の量子細線63cの上方に第2の
ゲート電極(図7に示す符号68B)と、第2の分岐部
82の上方に第3のゲート電極68Cとをそれぞれ形成
する。
実施形態の第1の変形例に示した二分決定グラフ回路を
実現する半導体装置と同一構成の、量子細線を用いた単
電子トランジスタにより構成される半導体装置を確実に
製造することができる。
画に用いているため、数nmレベルの微細加工を容易に
行なえると共に、電界支援酸化プロセスにおける導電性
プローブ針のバイアス条件を適当に選ぶことにより、素
子特性や動作温度に大きく関係するトンネル障壁の容量
値や抵抗値を最適化することができる。
原子表面のみを改質し、結晶異方性エッチングプロセス
もウエットプロセスであるため、プロセスダメージフリ
ーであるので、単一電子素子の誤動作原因となる界面準
位等のオフセット電荷を極めて低いレベルに抑制するこ
とができる。
ため、量子細線の側面は原子レベルで平坦であるので、
長手方向の幅均一性、直線性に極めて優れており、従っ
て、量子力学的な効果によって電子移動度の向上が期待
できるので、高速動作が可能となる。
いたが、導電性を有すればその材料を問わない。
化しない、いわゆる、量子細線の周辺部酸化による量子
細線コンストリクション構造によって障壁を形成した
が、各量子細線の線幅をさらに微細化できれば、各量子
細線を完全に酸化してもよい。このようにすると、装置
のリーク電流が抑制されると共に、装置の冷却温度を比
較的高温にすることができる。なお、各障壁酸化膜はエ
ネルギー的な障壁として動作し、トンネル電流を流すこ
とができるものであればその材料を問わない。例えば、
薄いシリコン酸化膜や量子細線の周辺酸化による量子細
線コンストリクション構造等を用いるとよい。
ン多層配線プロセスとの整合性を図るためアルミニウム
を用いたが、電位を伝達することができればその材料を
問わないことはいうまでもない。
般に、金をコーティングしたシリコンが用いられるが、
この他にタングステンや不純物拡散を行なったシリコン
等を用いてもよい。
ンとプロカテコールとの混合水溶液を用いたが、エッチ
ング速度が面方位により異なり、特定の面方位のエッチ
ング速度が他の面方位のエッチング速度よりも非常に遅
ければ、水酸化カリウム(KOH)やテトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド(TMAH)等の他の溶液
を用いてもよい。この場合には、主面の面方位を溶液の
異方性によって変更する必要があることはいうまでもな
い。
造方法によると、第1の量子細線の第1の領域側の端部
をソース電極とし、第2の領域側の端部をドレイン電極
とし、第2の量子細線の第3の領域側の端部を第1のゲ
ート電極とし、第4の領域側の端部を第2のゲート電極
とすると疑似CMOS単一電子回路に用いる4端子単一
電子素子を確実に実現することができる。
によると、第1の量子細線を入力端子とし、第2の量子
細線を第1の出力端子とし、第3の量子細線を第2の出
力端子とし、入力端子に入力され、キャリア転送部に絶
縁膜を介して形成された第1の制御電極に電位を印加す
ることにより該キャリア転送部に転送されたキャリア
を、第2の制御電極又は第3の制御電極に電位を印加す
ることにより、第1の出力端子又は第2の出力端子に出
力する二分決定グラフ回路を容易に且つ確実に実現する
ことができる。
によると、第1〜第4の各トンネル障壁は、量子細線の
一部が他の部分よりも断面積が小さく形成された量子細
線コンストリクション構造よりなるため、キャリアに対
して確実にトンネル障壁が形成されると共に、キャリア
速度を大きくできる。
方法によると、第1の量子細線における第1のトンネル
障壁側の端部を入力端子とし、第1の量子細線の第2の
トンネル障壁側の端部を第1の出力端子とし、第3の量
子細線の端部を第2の出力端子とし、入力端子に入力さ
れ、第1の分岐部の上方の領域に形成された第1の制御
電極に電位を印加することにより第1の分岐部に転送さ
れたキャリアを、第1の量子細線における第2のトンネ
ル障壁に対する第3の量子細線側の上方の領域及び第3
の量子細線の上方の領域に形成された第2の制御電極
に、又は第2の分岐部の上方の領域に形成された第3の
制御電極に電位を印加することにより、第1の出力端子
又は第2の出力端子に出力する二分決定グラフ回路を容
易に且つ確実に実現することができる。
方法によると、各量子細線におけるトンネル障壁は量子
細線の断面を完全に酸化して構成されているため、リー
ク電流が抑制されると共に、装置の冷却温度を比較的高
温にすることができる。
方法によると、各量子細線におけるトンネル障壁は量子
細線の断面の一部を酸化して形成されるため、トンネル
障壁が容易に形成されると共に、キャリア速度を大きく
できる。
方法によると、SOI基板における薄膜シリコン層の膜
厚は50nm以下であるため、量子細線を確実に形成す
ることができる。
には、請求項7の発明に係る半導体装置の製造方法の効
果が得られることになり、該膜厚が10nm〜50nm
の場合には、請求項8の発明に係る半導体装置の製造方
法の効果が得られることになる。
果素子を示す模式斜視図である。(b)はソース・ドレ
イン方向の断面図である。(c)はソース・ドレイン方
向の断面のエネルギー準位を示す図である。
製造方法を示す工程順斜視図及び断面図である。
製造方法を示す工程順斜視図である。
装置を示す部分平面図である。(b)は本発明の第2の
実施形態の第1変形例に係る半導体装置を示す部分平面
図である。
導体装置の等価回路図である。
導体装置における各制御電圧を示すタイミングチャート
である。
す部分平面図である。
造方法を示し、図7のIII−III線における工程順断面図
である。
いる4端子単一電子素子を示す概略回路図である。
(b)は従来の4端子単一電子素子の動作のシミュレー
ション結果を表わすグラフである。
Claims (9)
- 【請求項1】 SOI基板の上部シリコン層の主面に対
して全面エッチングを行なうことにより前記上部シリコ
ン層を薄膜化して薄膜シリコン層を形成する工程と、 前記薄膜シリコン層の主面に導電性プローブ針を接近さ
せると共に、該導電性プローブ針を前記SOI基板の一
辺に対して平行に且つ前記主面に沿って走査させて電界
支援酸化を行なうことにより、前記薄膜シリコン層の表
面に電界支援酸化膜よりなる第1の直線パターンを形成
する工程と、 前記第1の直線パターンの所定領域に導電性プローブ針
を接近させると共に、該導電性プローブ針を前記第1の
直線パターンに対して垂直に且つ前記主面に沿って走査
させて電界支援酸化を行なうことにより、前記薄膜シリ
コン層の表面に、電界支援酸化膜よりなり、前記第1の
直線パターンと交差部を有する第2の直線パターンを形
成する工程と、 前記第1の直線パターン及び第2の直線パターンをマス
クにして前記薄膜シリコン層に対して異方性エッチング
を行なうことにより、シリコンよりなり交差部を有する
第1の量子細線及び第2の量子細線を形成する工程と、 前記第1の直線パターン及び第2の直線パターンを除去
した後、前記第1の量子細線における交差部を挟む第1
の領域及び第2の領域に導電性プローブ針を順次接近さ
せて電界支援酸化を行なうことにより、前記第1の領域
及び第2の領域に電界支援酸化膜よりなるトンネル障壁
をそれぞれ形成する工程と、 前記第2の量子細線における交差部を挟む第3の領域及
び第4の領域に導電性プローブ針を順次接近させて電界
支援酸化を行なうことにより、前記第3の領域及び第4
の領域に電界支援酸化膜よりなる絶縁膜をそれぞれ形成
する工程とを備えていることを特徴とする量子効果素子
の製造方法。 - 【請求項2】 SOI基板上に形成されたシリコンより
なる島形状のキャリア転送部と、 SOI基板上で且つ前記キャリア転送部の一端部に第1
のトンネル障壁を介して形成されたシリコンよりなる第
1の量子細線と、 SOI基板上で且つ前記キャリア転送部の他端部に第2
のトンネル障壁を介して形成されたシリコンよりなる第
2の量子細線と、 SOI基板上で且つ前記キャリア転送部の前記一端部と
前記他端部との間に第3のトンネル障壁を介して形成さ
れたシリコンよりなる第3の量子細線と、 前記キャリア転送部に絶縁膜を介して形成された第1の
制御電極と、 前記第2の量子細線に絶縁膜を介して形成された第2の
制御電極と、 前記第3の量子細線に絶縁膜を介して形成された第3の
制御電極とを備えていることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項3】 前記第1、第2及び第3のトンネル障壁
は、量子細線の一部分が他の部分よりも断面積が小さく
形成された量子細線コンストリクションよりなることを
特徴とする請求項2に記載の半導体装置。 - 【請求項4】 SOI基板上に形成されたシリコンより
なる島形状の第1のキャリア転送部と、 SOI基板上で且つ前記第1のキャリア転送部の一端部
に第1のトンネル障壁を介して形成されたシリコンより
なる第1の量子細線と、 SOI基板上で且つ前記第1のキャリア転送部の他端部
に第2のトンネル障壁を介して形成されたシリコンより
なる第2の量子細線と、 SOI基板上で且つ前記第1のキャリア転送部の前記一
端部と前記他端部との間に第3のトンネル障壁を介して
形成されたシリコンよりなる島形状の第2のキャリア転
送部と、 SOI基板上で且つ前記第2のキャリア転送部における
前記第2の量子細線側の側部に第4のトンネル障壁を介
して形成されたシリコンよりなる第3の量子細線と、 前記第1のキャリア転送部に絶縁膜を介して形成された
第1の制御電極と、 前記第2の量子細線及び第3の量子細線に絶縁膜を介し
て形成された第2の制御電極と、 前記第2のキャリア転送部に絶縁膜を介して形成された
第3の制御電極とを備えていることを特徴とする半導体
装置。 - 【請求項5】 前記第1、第2、第3及び第4のトンネ
ル障壁は、量子細線の一部分が他の部分よりも断面積が
小さく形成された量子細線コンストリクションよりなる
ことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。 - 【請求項6】 SOI基板の上部シリコン層の主面に対
して全面エッチングを行なうことにより前記上部シリコ
ン層を薄膜化して薄膜シリコン層を形成する工程と、 前記上部シリコン層の主面に導電性プローブ針を接近さ
せると共に、該導電性プローブ針を前記SOI基板の一
辺に対して平行に且つ前記主面に沿って走査させて電界
支援酸化を行なうことにより、前記薄膜シリコン層の表
面に電界支援酸化膜よりなる第1の直線パターンを形成
する工程と、 前記第1の直線パターンの所定領域に導電性プローブ針
を接近させると共に、該導電性プローブ針を前記第1の
直線パターンに対して垂直に且つ前記主面に沿って走査
させて電界支援酸化を行なうことにより、前記薄膜シリ
コン層の表面に、電界支援酸化膜よりなり、前記第1の
直線パターンと第1の分岐部により接続される第2の直
線パターンを形成する工程と、 前記第2の直線パターンの所定領域に導電性プローブ針
を接近させると共に、該導電性プローブ針を前記第2の
直線パターンに対して垂直に且つ前記主面に沿って走査
させて電界支援酸化を行なうことにより、前記薄膜シリ
コン層の表面に、電界支援酸化膜よりなり、前記第2の
直線パターンと第2の分岐部により接続される第3の直
線パターンを形成する工程と、 前記第1の直線パターン、第2の直線パターン及び第3
の直線パターンをマスクにして前記薄膜シリコン層に対
して異方性エッチングを行なうことにより、シリコンよ
りなり、第1の分岐部において互いに接続される第1の
量子細線及び第2の量子細線と、該第2の量子細線と第
2の分岐部において接続される第3の量子細線とを形成
する工程と、 前記第1の量子細線における前記第1の分岐部に対する
前記第3の量子細線の反対側の第1の領域に導電性プロ
ーブ針を接近させて電界支援酸化を行なうことにより、
前記第1の領域に電界支援酸化膜よりなる第1のトンネ
ル障壁を形成する工程と、 前記第1の量子細線における前記第1の分岐部に対する
前記第3の量子細線側の第2の領域に導電性プローブ針
を接近させて電界支援酸化を行なうことにより、前記第
2の領域に電界支援酸化膜よりなる第2のトンネル障壁
を形成する工程と、 前記第2の量子細線における前記第2の分岐部に対する
前記第1の分岐部側の第3の領域に導電性プローブ針を
接近させて電界支援酸化を行なうことにより、前記第3
の領域に電界支援酸化膜よりなる第3のトンネル障壁を
形成する工程と、 前記第3の量子細線における前記第2の分岐部側の第4
の領域に導電性プローブ針を接近させて電界支援酸化を
行なうことにより、前記第4の領域に電界支援酸化膜よ
りなる第4のトンネル障壁を形成する工程と、 前記SOI基板の上に全面にわたって層間絶縁膜を堆積
する工程と、 前記層間絶縁膜の上で且つ前記第1の分岐部の上方の領
域に第1の制御電極を形成する工程と、 前記層間絶縁膜の上であって、前記第1の量子細線にお
ける前記第2のトンネル障壁に対する前記第3の量子細
線側の上方の領域及び前記第3の量子細線の上方の領域
に第2の制御電極を形成する工程と、 前記層間絶縁膜の上で且つ前記第2の分岐部の上方の領
域に第3の制御電極を形成する工程とを備えていること
を特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 前記第1、第2、第3及び第4のトンネ
ル障壁は、量子細線の断面が完全に酸化されることによ
り形成されていることを特徴とする請求項6に記載の半
導体装置の製造方法。 - 【請求項8】 前記第1、第2、第3及び第4のトンネ
ル障壁は、量子細線の断面の一部が酸化されることによ
り形成されていることを特徴とする請求項6に記載の半
導体装置の製造方法。 - 【請求項9】 前記SOI基板における薄膜シリコン層
の膜厚は50nm以下であることを特徴とする請求項7
又は8に記載の半導体装置の製造方法。
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