JP3359298B2 - かんきつ果汁由来のカロチノイド高含有粉末の製造方法 - Google Patents

かんきつ果汁由来のカロチノイド高含有粉末の製造方法

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JP3359298B2 JP08960599A JP8960599A JP3359298B2 JP 3359298 B2 JP3359298 B2 JP 3359298B2 JP 08960599 A JP08960599 A JP 08960599A JP 8960599 A JP8960599 A JP 8960599A JP 3359298 B2 JP3359298 B2 JP 3359298B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カロチノイド等の
成分が濃縮されたカロチノイド高含有パルプ又はその粉
末の新規製法及びそれらの用途に関する。更に詳しく
は、本発明は、かんきつ類の果実を搾汁、ろ過又は篩別
後、遠心分離して得られる沈澱物を原材料として、カロ
チノイド高含有パルプを製造する方法、該カロチノイド
高含有パルプを乾燥してカロチノイド高含有粉末を製造
する方法、該カロチノイド高含有パルプ又はその粉末を
含有する食品、及び該カロチノイド高含有パルプ又はそ
の粉末を有効成分とする抗癌作用を有する組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、かんきつ類等の果実のカロチノイ
ドは、例えば、食品用の天然色素等として広く利用され
ており、一般に、かんきつ類等の果実を原料として、カ
ロチノイドを含有する粉末を製造する方法が種々開発さ
れている。その代表的なものとして、例えば、かんきつ
類等の黄色色素を含む原材料を、加熱油中に浸漬し、油
温により脱水して、カロチノイドを含んだ原材料を回収
し、脱油して乾燥、粉砕する方法(特公平4−3838
8号公報)、更に、果皮等のカロチノイド含有天然物の
粉砕物を水中で生体高分子分解酵素と反応せしめ、酵素
反応を終えた時点で遠心分離によりその固液分離を行
い、水溶性成分と固形成分を分離し、得られた固形物を
乾燥、粉砕してカロチノイド系粉末色素を製造する方法
(特開昭62−190090号公報)等が報告されてい
る。
【0003】しかし、これらの方法は、油温による脱
水、酵素反応、通風乾燥等の加温又は加熱工程を有して
おり、これらの工程におけるカロチノイドの低減を避け
ることは困難である。また、上記特公平4−38388
号公報に記載された方法は、原材料の脱水を目的とした
方法であり、カロチノイドの濃度を高める方法としては
必ずしも好適なものではない。また、温州みかん由来の
カロチノイドは、β−クリプトキサンチンを主要構成成
分としている点で、他の果実類や野菜等にはない高い付
加価値を有していると云えるものの、一般に果実類や野
菜等に含有されるカロチノイドの含有量は少なく、温州
みかんにおいてもその含有量は100g当たり果皮部で
10mg程度、果肉部で2mg程度ときわめて僅少であ
る。従って、これらの成分を高レベルで含有する粉末を
製造するためには、原料を大量に処理すること、そし
て、それに伴う各種の処理装置を設置すること、そのた
めに、多額の設備投資をすること、が必要とされる。
【0004】一方、一般に、かんきつ類の果皮、及び果
肉には約30種類以上のカロチノイドが含まれている
(日食工誌,18,468,1971)。そして、例え
ば、温州みかんの果実の場合、その果皮のカロチノイド
の構成比は、その成熟過程で大きく変化するが、果肉の
カロチノイドの構成比はその成熟過程でほとんど変化し
ない(日食工誌,18,359,1971)。このた
め、カロチノイドを色素としてのみ利用するのではな
く、その生理活性に着目して、カロチノイドを高レベル
で含有する粉末を製造する場合には、果皮や全果(果皮
+果肉)に比べて果肉のほうが品質の安定した製品を製
造できる点で好適である。しかし、これまで、かんきつ
類の果肉のみを原材料としてカロチノイド高含有粉末を
製造する方法は開発されていない。
【0005】かんきつ類の果実を搾汁して、ろ過又は篩
別後、遠心分離して得られる沈澱物には、食物繊維、カ
ロチノイド、フラボノイド等のいわゆる機能性成分が豊
富に含まれているが、該沈澱物は、殆ど有効利用されず
に、搾汁粕と同様に乾燥され、飼料等に供されている状
況にある。該沈澱物が食品等として殆ど利用されていな
い原因としては、一般に、日本においては、沈澱物の多
い果汁は消費者に好まれないこと、該沈澱物はペクチン
等の影響により高粘度で濃縮が困難であること、保管に
経費がかかること、常温保管中のカロチノイドの分解、
褐変現象により、その食味、色調が変化すること等があ
げられる。また、上記沈澱物の濃縮に酵素剤を使用した
粘度低下方法を適用したとしても、酵素反応、濃縮操作
に加温、攪拌が必要であり、これらの工程におけるカロ
チノイドの低減を回避することは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者等は、かんきつ類の果実を搾汁、ろ過又は
篩別後、遠心分離して得られる沈澱物から、カロチノイ
ドの分解を促進する加温等の工程を採ることなく、ま
た、設備投資をほとんど行うことなく、カロチノイド成
分を効率よく濃縮することが可能な新しい方法を開発す
ることを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、該沈澱
物に酵素剤を添加し、これを凍結後、解凍する工程を採
用することにより、遠心分離等による簡便な操作により
容易に該沈澱物の脱水、濃縮が可能となり、品質の安定
したカロチノイド高含有パルプ及びその粉末を製造でき
ることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明は、カロチノイド等の成分が濃縮されたカロチノイ
ド高含有パルプ及びその粉末を簡便な操作で効率よく製
造する方法を提供することを目的とする。また、本発明
は、カロチノイド及びβ−クリプトキサンチンの含有率
の増強されたカロチノイド高含有粉末を提供することを
目的とする。また、本発明は、上記カロチノイド高含有
粉末を含有してなる食品を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、上記カロチノイド高含有粉末を有効
成分とする抗癌性作用を有する組成物を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、以下の技術的手段からなる。 (1)かんきつ類の果実を搾汁、ろ過又は篩別後、以下
の軽遠心分離及び重遠心分離の条件;1)軽遠心分離の
遠心強度は3,000×g・分以下であり、重遠心分離
の遠心強度は1,500×g・分以上である、2)軽遠
心分離操作の遠心強度を重遠心分離の遠心強度よりも低
く設定する、により、軽遠心分離して得た上清部を更に
遠心分離して得られる高粘度の沈澱物に当該沈澱物を
可溶化する酵素剤を添加して加温することなく凍結し、
解凍して固液分離を促進させた後、解凍された低粘性の
沈澱物を脱水することによりその固形部を得ることを特
徴とするカロチイド高含有パルプの製造方法。 (2)かんきつ類の果実が、温州みかんである前記
(1)に記載のカロチノイド高含有パルプの製造方法。 (3)前記(1)又は(2)に記載の方法で得られた
形部のカロチノイド高含有パルプに精製水を加水して脱
水する操作を繰り返した後、乾燥することによりカロチ
ノイドの含有率が増加した固形部からなる粉末を得るこ
を特徴とするカロチノイド高含有粉末の製造方法。 (4)前記(3)に記載の方法で製造してなるカロチノ
イドの含有率が増加した固形部からなるカロチノイド高
含有粉末。 (5)前記(1)、(2)又は(3)に記載の方法で得
られた固形部からなるカロチノイド高含有パルプ又はカ
ロチノイド高含有粉末を原料として配合することを特徴
とする食品の製造方法。 (6)前記(1)、(2)又は(3)に記載の方法で得
られた固形部からなるカロチノイド高含有パルプ又はカ
ロチノイド高含有粉末を有効成分として配合することを
特徴とする抗癌作用を有する組成物の製造方法
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明について更に詳細に
説明する。本発明においては、原材料として、かんきつ
類の果実が使用される。本発明で使用されるかんきつ類
の果実としては、例えば、温州みかん、伊予柑、夏みか
ん、八朔、ポンカン、ネーブルオレンジ、レモン、バレ
ンシアオレンジ、グレープフルーツ等の果実類が代表的
なものとしてあげられるが、これらに限らず、これらと
同等又は類似のものであれば同様に使用することが可能
である。これらのかんきつ類の果実の中で、温州みかん
等のマンダリン系の果実は、他のかんきつ類に比べてカ
ロチノイド含有量が多いだけでなく、β−クリプトキサ
ンチンが主要構成成分であるという特徴を有している。
このβ−クリプトキサンチンは、栄養成分としてプロビ
タミンAの特性を備えているだけでなく、最近の抗癌性
物質についての研究成果の中で、にんじん等の緑黄色野
菜に含有されているカロチノイドであるβ−カロチンよ
りも強い抗癌作用を有することが報告されている(Bi
ol.Pharm.Bull.18,2,227,19
95)。これらのことから、本発明で使用されるかんき
つ類の果実としては、温州みかん等のマンダリン系の果
実が特に好適なものとして例示される。
【0009】本発明においては、原材料として上記かん
きつ類の果実であれば、その果皮、全果、果肉のいずれ
も使用されるが、前記の如く、例えば、温州みかんの場
合、特に、果肉を使用することにより品質の安定した製
品を製造することが可能となる。かんきつ類の果実は、
選果、洗浄を経て搾汁される。一般に、搾汁機として
は、例えば、インライン搾汁機、チョッパーパルパー搾
汁機、ブラウン搾汁機等が用いられており、本発明にお
いては、これらの搾汁機が使用される。搾汁された果汁
は、じょうのう皮の小片や粗大なパルプを含んでおり、
これらの夾雑物を除去するためにフィニッシャー等でろ
過又は篩別処理される。このろ過又は篩別処理には、例
えば、パドル型、スクリュー型のフィニッシャーが使用
され、そのスクリーンの目の大きさは、通常、0.3〜
0.5mmのものが使用される。
【0010】本発明においては、ろ過又は篩別処理され
たジュースは、そのまま又は濃縮された後、果汁のパル
プ量を調整するために遠心分離される。本発明において
は、この遠心分離操作で得られた沈澱物(以下、沈澱物
と記載することがある。)を原材料とする。本発明者等
は、果汁中でのパルプとカロチノイド含量は比例して存
在しているのではなく、パルプの大きな粒子よりもむし
ろパルプの小さな粒子と共に存在していること、軽遠心
分離と重遠心分離を組合せることによりこれらを効率よ
く分離できること、その結果、カロチノイドを高レベル
に含有するパルプを効率よく製造できること、を見出し
た(特願平9−238853号)。本発明においては、
遠心分離の方法及び条件は、特に限定されるものではな
いが、上記処理方法により分離した小さな粒子のパルプ
を使用する方法、即ち、軽遠心分離して得た上清部を更
に重遠心分離して得た沈澱部を原材料として用いる方
法、が好適なものとして例示される。ここで、軽遠心分
離とは、パルプの大きな粒子を分離できるレベルの遠心
分離を、また、重遠心分離とは、パルプの小さな粒子を
分離できるレベルの遠心分離を意味するものとして定義
されるものであり、適宜の条件が採用されるが、通常
は、軽遠心分離の遠心強度は3,000×g・分以下で
あり、重遠心分離の遠心強度は1,500×g・分以上
であり、軽遠心分離操作の遠心強度を重遠心分離の遠心
強度よりも低く設定する必要がある。
【0011】本発明では、上記沈澱物に酵素剤を添加す
るが、本発明で使用される酵素剤とは、ペクチナーゼ、
セルラーゼ、へミセルラーゼ、プロテアーゼ、リパー
ゼ、マセレーションエンザイム、プロトペクチナーゼ等
の酵素又はそれを含む適宜の酵素剤を意味するものとし
て定義される。通常は、これらの酵素の1種が使用され
るが、必要に応じて、これらの酵素の2種以上を混合し
て使用することも可能である。上記沈澱物は高粘度であ
り、そのまま酵素剤を添加しても溶解することはできな
い。このため、予め酵素を少量の精製水に溶解させてお
くことが必要となる。酵素剤は、好適には、沈澱物lk
g当たり0.5g〜10gの範囲で添加する。そして、
適当な容器(例えば、ドラム缶やガロン缶に樹脂製袋を
内装したもの)に沈澱物を充填して、−10℃〜−30
℃の冷凍庫に入れて沈澱物を凍結させる。沈澱物を完全
に凍結させるには、例えば、15kg詰ガロン缶で2〜
4日、180kg詰ドラム缶で6〜8日を要する。本発
明では、沈澱物に酵素剤を添加し、これを加温すること
なく凍結する。
【0012】次に、凍結させた沈澱物を解凍する。凍結
品は、沈澱物が完全に凍結された直後又は凍結品として
保管後に解凍する。実際の操業では、果汁の生産時期と
の関係で、例えば、予め保管された凍結品を搾汁のシー
ズンオフに解凍する方法が、搾汁シーズンにフル稼動し
ている遠心分離機や貯留タンク等の設備を有効活用でき
る点、沈澱物を冷凍庫で貯蔵するコストが必要とされる
他は、本発明の方法に関わる設備投資はほとんど必要と
されない点、から好ましい。通常は、凍結した沈澱物を
常温の室内又は屋外に放置して解凍する。解凍に要する
時間は、例えば、15kg詰ガロン缶で1〜2日、18
0kg詰ドラム缶で4〜6日である。上記凍結及び解凍
により固液分離が顕著に促進される効果が得られる。
【0013】解凍された沈澱物を遠心分離機を用いて脱
水処理をして、固形部(パルプ)を調製する。解凍され
た沈澱物は、著しく低粘性となっているので、容易に脱
水可能である。遠心分離機としては、例えば、円筒型、
分離板型、デカンター型等適宜の装置が使用される。こ
の場合、時間当たりの処理量を低減させればカロチノイ
ドの収率は高くなる。得られたパルプを、例えば、果汁
等の飲料に微量添加し、必要に応じて、ホモジナイザー
等を用いて均質化することにより、色調の豊かなカロチ
ノイド高含有ジュース等の飲料を製造することができ
る。また、得られたパルプをこの段階でガロン缶、ドラ
ム缶等の容器に内装した樹脂製の袋に入れて冷凍保管す
ることにより、固形部のカロチノイド含量が経時的に低
減することを防止できる。
【0014】次に、固形部に5〜10倍量の精製水を加
水して、充分に攪拌した後、遠心分離して脱水する。こ
の操作により、固形部の水溶性固形物の除去及び添加し
た酵素の活性を低減することができる。また、この操作
を1〜3回繰り返すことにより、得られた固形部は、当
初の沈澱物の容量に比べて5分の1〜12分の1に低減
し、カロチノイドの含有率は、当初の沈澱物の5〜12
倍に増加する。
【0015】得られた固形部は、適宜の方法、例えば、
凍結乾燥機により乾燥する方法、又は、必要に応じて、
加水して噴霧乾燥装置により乾燥する方法により乾燥し
て、乾燥品を調製する。この場合、通風乾燥は、固形部
の品温上昇によりカロチノイドを著しく低減させるので
好ましくない。上記乾燥品は、必要に応じて、粉砕機等
を用いて粉砕し、本発明のカロチノイド高含有粉末を調
製する。得られた粉末は、金属の影響の無い容器(例え
ば、ガラス容器)に窒素等の不活性ガスで置換しながら
充填し、密栓した後、冷凍庫に保管する。上記粉末製品
は、カロチノイドが経時的に僅かずつ低減するので、速
やかに使用することが望ましい。上記パルプ製品は、冷
凍保管中にカロチノイドが低減することはほとんど無い
が、その理由は、パルプに含まれている水分が、空気と
カロチノイドの接触を防ぐことによるものと考えられ
る。
【0016】本発明の製品である上記カロチノイド高含
有パルプ又はその粉末は、それらを含有又は有効成分と
する機能性食品又は抗癌性作用を有する組成物、該組成
物からなる医薬等を製造する原料として有用である。ま
た、上記カロチノイド高含有粉末は、果汁製品等の食品
の着色にも好適に使用される。本発明の粉末は、カロチ
ノイドを高レベルに含有しているだけでなく、水分をほ
とんど含有していないので、有機溶剤の使用量を著しく
低減できること、また、糖質等の水溶性固形分をほとん
ど含有していないので抽出操作が容易であること、か
ら、特に、天然色素の抽出原料として好適に使用され
る。更に、温州みかん等のマンダリン系かんきつ類由来
の粉末は、β−クリプトキサンチンの精製原料としても
好適に使用される。
【0017】本発明において、カロチノイド高含有粉末
とは、カロチノイド等の成分が濃縮されたかんきつ果汁
由来の粉末であって、該粉末100g中に300〜10
00mg程度のオーダーのカロチノイドを含有する粉末
を意味する。該粉末は、食用に供されているかんきつ果
汁由来の天然物であり、その安全性は保証されている。
上記カロチノイド高含有パルプ又はその粉末を含有又は
有効成分とする機能性食品又は抗癌性作用を有する組成
物における、それらの配合量としては、0.01%〜1
0%が好適なものとして例示されるが、これに限定され
るものではない。また、上記組成物の医薬としての有効
投与量、投与方法、また、上記食品及び組成物の製品の
形態等については特に制限はない。
【0018】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に
説明する。しかし、本発明は、当該実施例によって何ら
限定されない。 実施例1 (1)沈澱物の調製 原料果実として、温州みかんの果実230トンを使用
し、これを搾汁、ろ過、軽遠心分離、重遠心分離の各工
程で処理した。使用した機器及び処理条件を以下に示
す。また、各工程で得られた果汁、沈澱物(パルプ)の
分析結果を表1に示す。 搾汁:FMC社製インライン搾汁機(小玉は191型、
中玉は291型、大玉は391型を各々使用した。) ろ過:精研舎製フィニッシャー(0.5mmスクリーン
を使用した。) 軽遠心分離:ウエストファリアセパレータ社製遠心分離
器SB−60型(2,550×g・min.に設定し
た。) 重遠心分離:ウエストファリアセパレータ社製遠心分離
器SB−60型(3,360×g・min.に設定し
た。)
【0019】
【表1】
【0020】(2)カロチノイド高含有パルプの調製
(凍結、解凍、脱水処理) 上記(1)の方法で得た沈澱物を原材料として、以下の
工程により、本発明のパルプ製品を製造した。 1)酵素剤として、ペクチナーゼ系の酵素剤(スミチー
ムSPC、新日本化学株式会社製)を使用し、これを1
0倍量になるように精製水を添加して溶解させ、酵素水
溶液を調製した。 2)上記(1)で調製した重遠心分離の沈澱物を45k
g秤取り、該沈澱物に上記酵素水溶液を0.1%添加
し、充分に攪拌した。 3)18リットル用5ガロン缶3缶に樹脂製の袋を2重
に内装し、これに上記酵素水溶液を添加した沈澱物を各
15.05kgずつ充填した。上記袋の口を輸ゴムで止
めた後、蓋をして、−25℃の冷凍庫に保管して、沈澱
物を凍結させた。 4)これを3日間冷凍庫に保管した後、室温で30時間
放置して、沈澱物を解凍させた。 5)解凍した沈澱物を別のステンレス製の容器に入れ、
また、上記樹脂製の袋に付着した沈澱物を5リットルの
精製水で洗い、該洗浄水を同じステンレス製の容器に入
れた。 6)この沈澱物をシャープレス型遠心分離機を用いて脱
水処理し、固形分(カロチノイド高含有パルプ)を調製
した。
【0021】(3)カロチノイド高含有粉末の調製(加
水/脱水、乾燥、粉砕処理) 上記(2)の方法で得たパルプを用いて、以下の工程に
より、本発明の粉末製品を製造した。 1)次に、上記(2)で得た固形分を10倍量になるよ
う精製水を添加して充分に攪拌した後、遠心分離機を用
いて脱水処理し、この操作を繰り返して、計3回の加水
/脱水の操作をした。 2)得られた固形分をホーロー製のパッドに入れ、冷凍
庫に保管して、凍結させた後、これを凍結乾燥機を用い
て2日間凍結乾燥し、乾燥品を調製した。 3)得られた乾燥品をミルで粉砕し、粉末(カロチノイ
ド高含有粉末)を調製した。 4)得られた製品を窒素置換しながら褐色のガラス瓶に
充填し、密封した後、冷凍庫に保管した。 上記(1)の処理前、上記(2)の遠心(脱水)後、上
記(3)の乾燥後における沈澱物の重量及びカロチノイ
ド含量等の分析結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】原材料の沈澱物及び本発明の粉末(カロチ
ノイド高含有粉末)の分析結果を表3に示す。表3から
明らかなように、本発明の粉末は、カロチノイドの一種
であるβ−クリプトキサンチンやヘスペリジンを多量に
含有することがわかった。
【0024】
【表3】
【0025】実施例2 本実施例では、上記実施例1の方法で製造したカロチノ
イド高含有粉末(以下、CRPと記載することがあ
る。)の抗癌性について検討した。即ち、ラットを用い
て、CRPの大腸癌前駆病変(aberrant cr
ypt foci、以下ACFと略す)に対する影響
と、肝、大腸、舌の解毒酵素glutathione
S−transferase(GST)活性、quin
one reductase(QR)活性に対する影響
を調べて、その癌抑制効果を検討した。 (1)実験方法 実験1:本実験では、上記CRPの大腸における発癌抑
制作用の有無についてACFを指標として雄F344ラ
ット(5週齢)32匹を用いた短期実験で検討した。ラ
ットにAOM(azoxymetahne、20mg/
kg体重)を週1回、計2回投与してACFを誘発させ
た。CRPは0.05%(500ppm)の濃度で基礎
食CE−2に混ぜ、AOM投与開始の1週間前から4週
間、混餌投与し、その後7週間、基礎食CE−2で維持
した。即ち、第1群はAOMのみの群(10匹)、第2
群はAOM+0.05%CRP(10匹)、第3群は
0.05%CRP(6匹)、第4群は無処置対照群(6
匹)の実験群を設け、実験開始後4週、11週の時点で
犠牲死させ、摘出した大腸を0.5%メチレンブルーで
30秒間染色し、顕微鏡下にACFを観察、測定した。
【0026】実験2:本実験では、CRPの大腸、肝に
おける解毒酵素GST活性、QR活性に対する修飾効果
を検討した。即ち、雄F344ラット20匹に0mg/
kg体重、40mg/kg体重、200mg/kg体
重、400mg/kg体重の濃度でアラビアゴムに懸濁
したCRPを1日1回、計5回強制胃内投与し、最終投
与の30分後に犠牲死させ、摘出した肝、大腸、舌のG
ST、QR活性を測定した。
【0027】(2)結果 上記実験1及び実験2の結果を表4及び表5に示す。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】実験1の結果:4週時には、AOMを投与
したラットの大腸にはすべてACFが発生したが、CR
Pのみの投与群と無処置対照群にはACFの発生はみら
れなかった。大腸当たりの総ACFは、AOM+0.0
5%CRP群でAOMのみの群に比べ有意に低下してい
た(P<0.01)。11週時には、4週時と同様にA
OMを投与したラットの大腸にはすべてACFが認めら
れたが、CRPのみの投与群と無処置対照群にはACF
の発生はみられず、大腸当たりの総ACFも、AOM+
0.05%CRP群でAOMのみの群に比べ有意に低下
していた(P<0.005)。
【0031】実験2の結果:肝におけるGST、QR活
性はいずれの濃度のCRP投与でも有意に増加していた
(P<0.02)。大腸におけるGST活性はいずれの
濃度のCRP投与でも有意に増加し(P<0.05)、
QR活性は400mg/kg体重の投与で有意に増加し
た(P<0.001)。一方、舌におけるGST活性は
いずれの濃度のCRP投与でも有意に増加し(P<0.
005)、QR活性は200mg/kg、400mg/
kg体重の投与で有意に増加した(P<0.05)。
【0032】以上の結果より、CRPはAOM誘発AC
Fを抑制する効果を有すること、CRPは大腸癌抑制作
用を有すること、が期待される。また、その機序とし
て、肝、大腸の解毒酵素GST、QRの誘導が考えられ
る。更に、舌におけるGST、QRの誘導作用もあるこ
とから、CRPの口腔癌抑制効果も期待される。CRP
100g中にはβ−クリプトキサンチンを含めたカロチ
ノイドが1g、ヘスペリジン3.58g等が含まれてお
り、これらの成分がCRPの癌抑制作用に貢献している
ものと考えられる。
【0033】実施例3 本実施例では、本発明の粉末(カロチノイド高含有粉
末)を用いて、機能性食品を製造した。上記実施例1で
製造したカロチノイド高含有粉末をかんきつ系の果汁飲
料に100g当たり2g添加し、これをホモジナイザー
で均質化して、カロチノイドを高レベルに含有する機能
性食品を製造した。得られた製品は、カロチノイド、及
び、特に、β−クリプトキサンチンの生理活性を保有す
る機能性食品として有用である。
【0034】実施例4 本実施例では、本発明の粉末(カロチノイド高含有粉
末)を用いて、抗癌性作用を有する組成物を製造した。
上記実施例1の方法により得られた粉末1000gをエ
チルアルコールで抽出処理し、不溶物をろ過した後、ロ
ータリーエバポレーターでエチルアルコールを溶媒留去
して、エチルアルコール抽出物を調製した(収量125
g)。このアルコール抽出物を用いて、通常の製剤手段
により、以下の組成を有する抗癌性作用を有する組成物
を製造した。得られた組成物は、抗癌性作用を有する医
薬として有用である。 エチルアルコール抽出物 500mg 製剤用の不活性添加剤 500mg
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、かんき
つ類の果実を搾汁、ろ過又は篩別した後、遠心分離して
得られる沈澱物に酵素剤を添加して凍結し、解凍した
後、脱水することを特徴とするカロチイド高含有パルプ
の製造方法等に関するものであり、本発明によれば、以
下のような効果が奏される。 (1)カロチノイド等の成分が濃縮されたカロチノイド
高含有パルプ及びその粉末を簡便な操作及び低コストで
量産することができる。 (2)カロチノイドの含有率が原材料の沈澱物の5〜1
2倍に増強されたカロチノイド高含有パルプを製造する
ことができる。 (3)カロチノイド及びβ−クリプトキサンチンの含有
率の増強されたカロチノイド高含有粉末を提供すること
ができる。 (4)カロチノイド高含有パルプ及びその粉末を含有又
は有効成分とする食品又は抗癌性作用を有する組成物を
提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−19666(JP,A) 特開 平1−141561(JP,A) 特開 平9−23859(JP,A) 特開 昭52−110877(JP,A) 特開 昭62−190090(JP,A) 特開 平11−56314(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/30 A23L 2/00 A23L 2/02 A61K 31/00 A61K 35/78

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 かんきつ類の果実を搾汁、ろ過又は篩別
    後、以下の軽遠心分離及び重遠心分離の条件; 1)軽遠心分離の遠心強度は3,000×g・分以下で
    あり、重遠心分離の遠心強度は1,500×g・分以上
    である、 2)軽遠心分離操作の遠心強度を重遠心分離の遠心強度
    よりも低く設定する、 により、軽遠心分離して得た上清部を更に重 遠心分離し
    て得られる高粘度の沈澱物に当該沈澱物を可溶化する
    素剤を添加して加温することなく凍結し、解凍して固液
    分離を促進させた後、解凍された低粘性の沈澱物を脱水
    することによりその固形部を得ることを特徴とするカロ
    チイド高含有パルプの製造方法。
  2. 【請求項2】 かんきつ類の果実が、温州みかんである
    請求項1に記載のカロチノイド高含有パルプの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法で得られた
    固形部のカロチノイド高含有パルプに精製水を加水して
    脱水する操作を繰り返した後、乾燥することによりカロ
    チノイドの含有率が増加した固形部からなる粉末得る
    ことを特徴とするカロチノイド高含有粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法で製造してなるカ
    ロチノイドの含有率が増加した固形部からなるカロチノ
    イド高含有粉末。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3に記載の方法で得ら
    れた固形部からなるカロチノイド高含有パルプ又はカロ
    チノイド高含有粉末を原料として配合することを特徴と
    る食品の製造方法
  6. 【請求項6】 請求項1、2又は3に記載の方法で得ら
    れた固形部からなるカロチノイド高含有パルプ又はカロ
    チノイド高含有粉末を有効成分として配合することを特
    徴とする抗癌作用を有する組成物の製造方法。
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