JP3356979B2 - 無線中継ブースタ - Google Patents

無線中継ブースタ

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JP3356979B2
JP3356979B2 JP32271897A JP32271897A JP3356979B2 JP 3356979 B2 JP3356979 B2 JP 3356979B2 JP 32271897 A JP32271897 A JP 32271897A JP 32271897 A JP32271897 A JP 32271897A JP 3356979 B2 JP3356979 B2 JP 3356979B2
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昌志 内藤
和人 伊藤
博 鈴木
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Kokusai Electric Corp
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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  • Noise Elimination (AREA)
  • Radio Relay Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線で基地局の信
号を受信して増幅し、無線で出力する無線中継ブースタ
に係り、特に無線で送信出力する信号が受信する信号に
廻りこんで干渉する信号(廻り込み干渉信号)を高精度
に低減できる無線中継ブースタに関する。
【0002】
【従来の技術】無線中継ブースタは一般に、基地局が送
信出力した信号を受信する受信アンテナと、受信した信
号を増幅するアンプと、増幅した信号を送信出力する送
信アンテナとから構成されている。
【0003】そして、無線中継ブースタは、受信アンテ
ナに到来した基地局の信号を受信して、アンプによって
増幅し、当該増幅した信号を送信アンテナを介して送信
出力することで、基地局の信号を中継するものである。
【0004】ここで、無線中継ブースタの送信アンテナ
と受信アンテナとの間にカップリングがあると、無線中
継ブースタからの送信出力信号が受信アンテナに廻りこ
み、発振を起こすため、従来より、無線中継ブースタの
送信アンテナと受信アンテナの距離を十分に確保する等
の対策により、受信アンテナに無線中継ブースタからの
出力信号の廻りこみ干渉信号が入らないようしていた。
【0005】しかし、現状では、無線中継ブースタ設置
の立地条件の制約から、送受信アンテナ距離を十分に確
保するようなことは難しくなっているため、送受信アン
テナ間の距離の確保を必要とせず、送信出力信号の廻り
こみ干渉信号をキャンセルできる廻りこみ干渉キャンセ
ラ機能をもつ無線中継ブースタ(以下、「キャンセルブ
ースタ」とする)が、有望視されている。
【0006】そこで、従来のキャンセルブースタについ
て図4を使って説明する。図4は、従来のキャンセルブ
ースタの構成ブロック図である。従来のキャンセルブー
スタは図4に示すように、指向性受信アンテナ1と第1
のアンプ2と、結合器3と、直交検波器4と、復調器5
と、波形生成器6と、直交変調器7と、第2のアンプ8
と、移相器9と、減衰器10と、制御器12と、指向性
送信アンテナ13と、複素相関器14とから構成されて
いる。
【0007】次に、従来のキャンセルブースタの各部に
ついて具体的に説明する。指向性受信アンテナ1は、指
向性のあるアンテナであって、基地局の方向に指向され
ており、本来は基地局から受信した信号(以下、「基地
局送信信号」とする)を受信するものである。
【0008】また、指向性受信アンテナ1は、指向性送
信アンテナ13が出力するブースタ出力信号の廻り込み
干渉信号をも受信するものである。ここで、廻りこみ干
渉信号とは、指向性送信アンテナ13が出力するブース
タ出力信号であって、指向性受信アンテナ1と指向性送
信アンテナ13との指向特性によるデカップリング量だ
け減衰されているようになっている。
【0009】第1のアンプ2は、指向性受信アンテナ1
が受信した信号(以下、「受信信号」と称する)を増幅
するものである。結合器3は、第1のアンプ2で増幅さ
れた受信信号と、後述する移相器9から出力されるキャ
ンセル信号とを合成し、キャンセラ出力信号として出力
するものである。直交検波器4は結合器3から入力され
るキャンセラ出力信号を直交検波し、直交するI信号と
Q信号とを出力するものである。以下、I信号とQ信号
とをまとめて、「受信直交信号」と称することとする。
【0010】復調器5は、直交検波器4から入力される
受信直交信号を復調し、ディジタルの復調データを出力
するものである。波形生成器6は、復調器5から入力さ
れる復調データを元にI信号とQ信号とを再生し、再生
直交信号として出力するものである。
【0011】直交変調器7は、波形生成器6から入力さ
れる再生直交信号を直交変調し、直交変調信号として出
力するものである。第2のアンプ8は、直交変調器7か
ら入力される直交変調信号を増幅して出力するものであ
る。
【0012】移相器9は、後述する制御器12から入力
される位相回転情報に従って、減衰器10で減衰された
直交変調信号の位相を変化させてキャンセル信号として
出力するものである。減衰器10は、後述する制御器1
2から入力される減衰特性情報に従って、第2のアンプ
8によって増幅された直交変調信号を減衰して出力する
ものである。
【0013】制御器12は、複素相関器14から入力さ
れる残留相関信号に基いて、減衰特性情報と位相回転情
報とを演算し、キャンセル信号として、それぞれ減衰器
10と移相器9とに出力するものである。
【0014】複素相関器14は、直交検波器4から入力
される受信直交信号と、波形生成器6から入力される再
生直交信号との複素相関を演算し、該複素相関の値を残
留相関信号として出力するものである。ここで、受信直
交信号は、廻り込み干渉信号を含む信号であり、再生直
交信号は廻り込み干渉信号の元となる信号であることか
ら、両信号の複素相関の値は、キャンセラ出力信号に残
留相関信号をI、Q平面上の2次元ベクトルとして抽出
したものに相当する。
【0015】次に、従来のキャンセルブースタの動作に
ついて説明する。まず、基地局信号が指向性受信アンテ
ナ1で受信され、第1のアンプ2で増幅され、結合器3
で移相器9から入力されるキャンセル信号と合成され
て、キャンセラ出力信号として出力される。
【0016】そして、キャンセラ出力信号は、直交検波
器4で直交検波され、受信直交信号として出力され、復
調器5で復調され、波形成型器6で直交I、Q信号が再
生されて再変調信号として出力され、直交変調器7で直
交変調され直交変調信号が出力される。
【0017】ここで、直交変調器7から出力される直交
変調信号は、復調誤りがなければ再変調操作により受信
信号に混入した廻り込み干渉信号と伝搬路上で混入した
ノイズ等とが低減されることにより、基地局信号と同じ
品質の送信信号を再生できるようになっている。
【0018】そして、直交変調器7から出力された、ノ
イズの混入していない直交変調信号は、第2のアンプ8
で増幅されて、指向性送信アンテナ13からブースタ出
力として送信出力されるようになる。
【0019】このとき、直交検波器4から出力された受
信直交信号と、波形生成器6から出力された再生直交信
号とは、それぞれ分岐して複素相関器14に入力され、
複素相関器14で複素相関が行われ、残留相関信号が制
御器12に出力される。
【0020】そして、制御器12では残留相関信号に基
いて、残留相関信号を除去するように減衰特性情報と位
相回転情報とがキャンセル信号として演算され、それぞ
れ減衰特性情報が減衰器10へ出力され、位相回転情報
が移相器9へ出力されるようになる。
【0021】また、第2のアンプ8から出力された直交
変調信号は、分岐して減衰器10に取り込まれ、減衰器
10で制御器12からの減衰特性情報に従って減衰さ
れ、次に、移相器9で制御器12からの位相回転情報に
従って位相が変化させられ、キャンセル信号として結合
器3に出力される。
【0022】そして、指向性アンテナ13からブースタ
出力信号が出力されると、指向性受信アンテナ1と指向
性送信アンテナ13との指向特性によるデカップリング
量だけ減衰された廻り込み干渉信号が指向性受信アンテ
ナ1から受信され、基地局送信信号と加算された信号が
アンプ2に出力される。
【0023】このように順次処理されると、複素相関器
14では、直交検波器4の出力である直交I、Q信号
(廻り込み干渉信号を含む信号)と、波形生成器6の出
力である直交I、Q信号(廻り込み干渉信号のもととな
る信号)との複素相関を行うことにより、移相器9から
のキャンセラ出力信号に残留する干渉信号の相関である
残留相関信号を抽出することができるようになり、制御
器12では複素相関器14の出力である残留相関信号を
監視しながら、干渉信号を除去するように移相器9及び
減衰器10を調整する。つまり残留相関信号をキャンセ
ラ制御に使用することによって、廻り込み干渉信号のキ
ャンセルを実現できることとなる。
【0024】従来のキャンセルブースタの制御器12の
動作について図5を参照しつつ説明する。図5は、従来
のキャンセルブースタの制御器12の動作を表す説明図
である。図5において、放射状の線分は等位相値を表
し、同心円をなす各円周は等振幅値を表しているもので
ある。
【0025】制御器12は、放射状の線分と同心円の円
周とで作られる格子点の各点に相当する位相回転量と減
衰量とをキャンセル信号として、それぞれ移相器9と減
衰器10とに出力する。そして、制御器12は、格子点
の各点に相当するキャンセル信号を出力しているとき
に、複素相関器14から残留相関信号の入力を受けて、
当該残留相関信号が最小となる格子点(最適点)を検出
する。尚、この最適点を以下で「キャンセラ収束点」と
称する。このようにして、従来の無線中継ブースタは、
キャンセラ収束点に相当するキャンセラ信号を確実に検
出できるようになっている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の無線中継ブースタでは、キャンセラ収束点を検出す
るために、位相回転量と減衰量の全ての組合せを調べる
場合には多大な時間がかかるという問題点があった。
【0027】また、伝搬路変動があると、その変動が微
少であってもキャンセル量が大きければ、キャンセラ出
力信号に占める残留干渉信号は大きな変動を受けるた
め、伝搬路変動に対するキャンセラ信号の追従にかかる
時間が多大であると、通信効率が低下するという問題点
があった。
【0028】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、キャンセラ収束点の検出を高速化して、通信効率を
高めることができる無線中継ブースタを提供することを
目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、増幅された直交変
調信号を減衰し、位相を変化させてキャンセル信号と
し、受信した信号に前記キャンセル信号を合成して、前
記受信した信号に含まれる送信した信号の廻り込み干渉
信号をキャンセルする無線中継ブースタにおいて、受信
直交信号と再生直交信号との複素相関値である残留相関
信号の時間的差分に基いて、干渉信号の位相オフセット
の推定値を演算により逐次的に検出し、当該推定値を以
て残留相関信号を補正し、その結果に応じて再生直交信
号を直交変調した直交変調信号を減衰し、位相を変化さ
せてキャンセル信号とし、受信信号に前記キャンセル信
号を合成することで、廻り込み干渉信号を受信信号から
キャンセルすることを特徴としており、キャンセラ収束
点の検出を高速化して、通信効率を高めることができ
る。
【0030】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、無線中継ブースタにおいて、受信信
号を直交検波した受信直交信号と、前記受信直交信号を
復調し、当該復調した信号から再生した再生直交信号と
の複素相関値を演算し、残留相関信号として出力する複
素相関器と、前記残留相関信号の時間的差分を演算し
て、各素子で発生する残留相関信号の位相オフセットを
推定する位相オフセット検出器と、前記位相オフセット
検出器から入力される推定された位相オフセット分だけ
前記残留相関信号の位相オフセットを補正する位相補正
回路と、前記位相補正回路から入力される位相オフセッ
トを補正した残留相関信号に応じて、前記再生直交信号
を変調して増幅した直交変調信号を減衰器に減衰させ、
移相器に移相させ、結合器に受信信号と合成させること
で、廻り込み干渉信号を受信信号からキャンセルする制
御器とを有することを特徴としており、キャンセラ収束
点の検出を高速化して、通信効率を高めることができ
る。
【0031】上記従来例の問題点を解決するための請求
項3記載の発明は、請求項2記載の無線中継ブースタに
おいて、位相オフセット検出器は、請求項3記載の[数
1]に示す数式を用いて残留相関信号の位相オフセット
を推定する位相オフセット検出器であることを特徴とし
ており、キャンセラ収束点の検出を高速化して、通信効
率を高めることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。本発明の実施の形態に係る無線中継
ブースタ(本ブースタ)は、残留相関信号が残留する干
渉信号を含むことに着目し、残留相関信号をキャンセラ
信号の更新のために逐次加算して、キャンセル信号を高
速にキャンセル収束点に収束させることができるもので
ある。
【0033】ここで、本来ならば、キャンセラ信号に残
留相関信号を逆位相にして加算すれば、図2に示すよう
に、直ちにキャンセラ収束点に到達すると考えられる。
図2は、キャンセル信号の逐次的な推移の様子を表す説
明図である。
【0034】しかし、現実には、回路を構成する各素子
で、残留相関信号に位相変化(位相オフセット)が発生
しているため、残留相関信号をその分だけ移相させて加
算する必要がある。また、ここでもし、移相オフセット
が90度を超えていると、キャンセラ信号は、キャンセ
ラ収束点に収束できなくなる。
【0035】そこで、本ブースタは、各素子で発生する
位相オフセットと遅延とを考慮して残留相関信号を補正
して逐次加算するようにしており、キャンセル信号を高
い精度でキャンセラ収束点に収束させることができるも
のである。
【0036】また、本ブースタは例えば、減衰器10に
おいて、制御器から入力されるキャンセル信号の減衰特
性情報に応じて減衰値を変えると、遅延量が変化し、結
果として位相オフセットが発生することに着目し、各減
衰値毎に位相オフセット値の補正テーブルを予め備えて
おくようにすることで位相オフセットを検出し、残留相
関信号を補正するものであることが考えられるが、この
場合、補正テーブルに示される位相オフセット値は、ア
ナログ素子の個体差、温度特性、あるいは経年変化によ
る変動を持つため、キャンセル信号の補正の精度を高め
ることに限界がある。
【0037】そのため、ここでの本ブースタは、一定の
時間毎の残留相関信号の変化量(残留相関信号の時間的
差分)に基いて、演算により逐次的に位相オフセットの
推定値を検出し、当該推定値を以て残留相関信号を補正
するようにしている。
【0038】かかる本ブースタについて図1を使って説
明する。図1は、本ブースタの構成ブロック図である。
本ブースタは図1に示すように、指向性受信アンテナ1
と、第1のアンプ2と、結合器3と、直交検波器4と、
復調器5と、波形生成器6と、直交変調器7と、第2の
アンプ8と、移相器9と、減衰器10と、制御器12
と、指向性送信アンテナ13と、複素相関器14と、位
相オフセット検出器15と、位相補正回路16とから構
成されている。
【0039】ここで、各部を具体的に説明するが、指向
性受信アンテナ1と、第1のアンプ2と、結合器3と、
直交検波器4と、復調器5と、波形生成器6と、直交変
調器7と、第2のアンプ8と、移相器9と、減衰器10
と、制御器12と、指向性送信アンテナ13と、複素相
関器14とは図4に示した従来のものと同様のものであ
るので、その説明を省略する。
【0040】位相オフセット検出器15は、複素相関器
14から入力される残留相関信号Cof(t)から位相
オフセットθ(t)の逆位相の推定量θe(t)を検出
して、位相補正回路16に出力するものである。尚、t
は、時刻を表すパラメータであり、残留相関信号Cof
(t)から位相オフセットの推定量θe(t)を検出す
る方法については、後述する。
【0041】位相補正回路16は、位相オフセット検出
器15から入力された位相オフセットの推定量θe
(t)を基にして、複素相関器14から入力された残留
相関信号Cof(t)に位相オフセットを除去する方向
に回転するように逆位相の推定量であるθe(t)だけ
回転を与えたCofc(t)を演算し、制御器12に出
力するものである。
【0042】この操作により、残留相関信号のベクトル
の向きをキャンセラ収束点に向けることが可能となる。
すなわち制御器12は、このCofc(t)に重み付け
をして、現時点で設置されている移相器9、減衰器10
に設定されるキャンセル信号を更新するようになる。
【0043】ここで、位相オフセット検出器15におけ
る位相オフセットの推定量θe(t)を検出する方法に
ついて図3を参照しつつ説明する。図3は、本ブースタ
におけるキャンセル信号の逐次的な推移の様子を表す説
明図である。
【0044】次に、位相オフセットθ(t)を検出する
方法について説明する。キャンセル信号がキャンセラ収
束点を中心に渦巻き状に推移することから、実際に複素
相関器で検出される残留相関信号の、キャンセル信号の
更新前後での位相変化量を監視することにより位相オフ
セットを推定し、検出できる。
【0045】すなわち、θ(t)の逆位相の推定量をθ
e(t)とすれば、現時点の残留相関信号Cof(t)
と、Δtだけ以前の推定量θe(t−Δt)と、その時
点での残留相関信号Cof(t−Δt)とから、請求項
3記載の[数1]を用いて、θe(t)を検出する。
【0046】ここで、* は複素共役をとることを意味
し、λは平均化のための重み付け係数で1以下の正数で
ある。また、deg()は、複素数の角度成分を抽出す
ることを意味している。尚、λは運用上、実験的に決定
するものとする。
【0047】つまり、本ブースタは、位相オフセット検
出器15が、[数1]を用いて、位相オフセットの逆位
相の推定量θe(t)をCof(t)が表すベクトルと
Cof(t−Δt)が表すベクトルとのなす角によって
逐次的に補正し、そして、位相補正回路16が、次の
[数2]によってCofc(t)を演算するようになっ
ている。
【0048】
【数2】
【0049】ここで、jは、虚数単位を表している。ま
た、キャンセル信号A(t)は、次の[数3]によって
逐次的に演算されるようになっている。
【0050】
【数3】
【0051】ここで、μは、1以下の正数で、重み付け
のパラメータである。このようにしてキャンセル信号A
(t)は、図3に示すように、曲線的軌跡を辿ってキャ
ンセラ収束点に収束していくようになる。
【0052】ここで、A(t)と減衰特性情報と位相回
転情報との関係は、次の[数4]のようになっている。
【0053】
【数4】
【0054】ここで、Pw(t)は減衰特性情報を、P
h(t)は位相回転情報をそれぞれ表している。
【0055】本ブースタによれば、位相オフセットを演
算によって求めるため、減衰器10の設定値変更、実機
の素子の熱変動や経年変化による位相オフセットの変動
に追従し、キャンセラ収束点の検出を確実に、かつ高速
にできる効果がある。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、受信直交
信号と再生直交信号との複素相関値である残留相関信号
の時間的差分に基いて、演算により逐次的に検出した干
渉信号の位相オフセットの推定値で残留相関信号を補正
し、その結果に応じて再生直交信号を直交変調した直交
変調信号を減衰し、移相してキャンセル信号とし、受信
信号に合成することで、廻り込み干渉信号を受信信号か
らキャンセルする無線中継ブースタとしているので、演
算によりキャンセラ収束点の検出を高速化し、伝搬路変
動があって、キャンセラ出力信号に占める残留干渉信号
が大きな変動を受けても、伝搬路変動に対するキャンセ
ラ信号の追従にかかる時間を短縮でき、通信効率を高め
ることができる効果がある。
【0057】請求項2,3記載の発明によれば、複素相
関器が受信直交信号と再生直交信号との複素相関値を演
算して残留相関信号を生成し、位相オフセット検出器が
当該残留相関信号の時間的差分を演算し、当該時間的差
分を用いて位相オフセットを推定し、位相補正回路が推
定された位相オフセット分だけ残留相関信号の位相オフ
セットを補正し、制御器が当該補正された残留相関信号
に応じて、直交変調信号を減衰させ、移相させて、受信
信号と合成させ、廻り込み干渉信号を受信信号からキャ
ンセルする無線中継ブースタとしているので、演算によ
りキャンセラ収束点の検出を高速化し、伝搬路変動があ
って、キャンセラ出力信号に占める残留干渉信号が大き
な変動を受けても、伝搬路変動に対するキャンセラ信号
の追従にかかる時間を短縮でき、通信効率を高めること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本ブースタの構成ブロック図である。
【図2】キャンセル信号の逐次的な推移の様子を表す説
明図である。
【図3】本ブースタにおけるキャンセル信号の逐次的な
推移の様子を表す説明図である。
【図4】従来のキャンセルブースタの構成ブロック図で
ある。
【図5】従来のキャンセルブースタの制御器12の動作
を表す説明図である。
【符号の説明】
1…指向性受信アンテナ、 2…第1のアンプ、 3…
結合器、 4…直交検波器、 5…復調器、 6…波形
生成器、 7…直交変調器、 8…第2のアンプ、 9
…移相器、 10…減衰器、 12…制御器、 13…
指向性送信アンテナ、 14…複素相関器、 15…位
相オフセット検出器、 16…位相補正回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 博 神奈川県川崎市宮前区馬▲ぎぬ▼ 1964 番地 (56)参考文献 特開 平9−284195(JP,A) 特開 昭58−51632(JP,A) 特開 平8−8796(JP,A) 特開 昭61−220545(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/18 H04B 7/15 H04B 15/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増幅された直交変調信号を減衰し、位相
    を変化させてキャンセル信号とし、受信した信号に前記
    キャンセル信号を合成して、前記受信した信号に含まれ
    る送信した信号の廻り込み干渉信号をキャンセルする無
    線中継ブースタにおいて、受信直交信号と再生直交信号
    との複素相関値である残留相関信号の時間的差分に基づ
    いて、干渉信号の位相オフセットの推定値を演算により
    逐次的に検出し、当該推定値を以て残留相関信号を補正
    し、その結果に応じて再生直交信号を直交変調した直交
    変調信号を減衰し、位相を変化させてキャンセル信号と
    し、受信信号に前記キャンセル信号を合成することで、
    廻り込み干渉信号を受信信号からキャンセルすることを
    特徴とする無線中継ブースタ。
  2. 【請求項2】 受信信号を直交検波した受信直交信号
    と、前記受信直交信号を復調し、当該復調した信号から
    再生した再生直交信号との複素相関値を演算し、残留相
    関信号として出力する複素相関器と、 前記残留相関信号の時間的差分を演算して、各素子で発
    生する残留相関信号の位相オフセットを推定する位相オ
    フセット検出器と、 前記位相オフセット検出器から入力される推定された位
    相オフセット分だけ前記残留相関信号の位相オフセット
    を補正する位相補正回路と、 前記位相補正回路から入力される位相オフセットを補正
    した残留相関信号に応じて、前記再生直交信号を変調し
    て増幅した直交変調信号を減衰器に減衰させ、移相器に
    移相させ、結合器に受信信号と合成させることで、廻り
    込み干渉信号を受信信号からキャンセルする制御器とを
    有することを特徴とする無線中継ブースタ。
  3. 【請求項3】 位相オフセット検出器は、 【数1】 の数式を用いて残留相関信号の位相オフセットを推定す
    る位相オフセット検出器であることを特徴とする請求項
    2記載の無線中継ブースタ。
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