JP3356957B2 - 粉体の懸濁・溶解装置 - Google Patents

粉体の懸濁・溶解装置

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JP3356957B2 JP03467297A JP3467297A JP3356957B2 JP 3356957 B2 JP3356957 B2 JP 3356957B2 JP 03467297 A JP03467297 A JP 03467297A JP 3467297 A JP3467297 A JP 3467297A JP 3356957 B2 JP3356957 B2 JP 3356957B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体の懸濁・溶解
装置に関し、更に詳細には、粉体を周辺に飛散させるこ
となく、粉体を液体に連続的かつ定量的に懸濁させたり
溶解させたりする、粉体の懸濁・溶解装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】生産現場では、水や油等の液体に微細な
粉状の固体、即ち粉体を懸濁させて懸濁液を調製した
り、液体に粉体を溶解させて溶液を調製したりすること
が多い。粉体の懸濁液や溶液を調製するためには、先
ず、粉体を懸濁又は溶解する液体を収容した槽まで粉体
を移送し、その液体に投入し、混合し、接触させること
が必要である。また、一般に、粉体を液体に投入しただ
けでは液体に溶解し難く、粉体を液体に効率的に溶解す
るには、液体に投入した粉体を液体内で出来るだけ一様
に懸濁させて、粉体の表面を液体に馴染ませることが必
要である。従来の一般的な粉体の懸濁・溶解装置は、回
分式装置であって、ロータリフィーダ等の回転弁型計量
器により所定量の粉体を計量する計量部と、液体を収容
した混合槽まで、空気等の気体に同伴させて粉体を搬送
する気体搬送部と、同伴空気から粉体を分離する分離部
と、混合槽内で液体と粉体とを攪拌機により攪拌、混合
する混合部とを備え、計量部で所定量の粉体を計量し、
計量した粉体を気体搬送により分離部まで搬送し、分離
部で分離した粉体を混合槽内の液体に投入し、液体と粉
体とを攪拌、混合して、粉体を液体に懸濁させ、又は溶
解させて、懸濁液又は溶液を調製している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、粉体は、液体
や気体に比べて流動性が低く、しかも液体との濡れ性が
悪いものが多いために液体と均一に混合することが難し
く、また、飛散し易いために液体と攪拌、混合する際の
取り扱いが難しく、その結果、従来の粉体の懸濁・溶解
装置には、以下に挙げるような種々の問題があった。第
1には、粉体を液体に懸濁及び/又は溶解させる際の作
業効率が低いことである。粉体は、一般に、液体との濡
れ性が悪いために、液体に懸濁し難く、従って溶解し難
く、そのために、スラリーや溶液を調製する際の攪拌、
混合に長時間を要し、作業効率が低いという問題があっ
た。また、攪拌、混合中に液面から舞い上がって周囲に
飛散するという問題もあった。例えば、浄水場で上水に
臭みがあるときに使用する粉末活性炭は、水との濡れ性
が特に悪く、この問題が顕著であった。第2には、調製
操作が回分式であることである。粉体を定流量で連続的
に搬送することが難しいために、回分式操作が一般的
で、先ず、所定量計量した粉体を搬送し、次いで、混合
槽内で所定量の液体と攪拌、混合して懸濁液又は溶液を
調製せざるを得なかった。そして、回分式装置のため
に、懸濁液又は溶液の調製量に比べて、装置が大型化す
るという問題があった。また、粉体を搬送する際の粉体
に対する搬送用空気の比率が大きく、そのために搬送用
空気の流量が大きくなり、それだけ、装置の規模が大き
くなるという問題もあった。第3には、作業環境の改善
の難しさである。粉体は液体と馴染み難い性質を有して
いるために、液面上に落下した粉体が攪拌、混合中に舞
い上がり、搬送用空気と共に外部に飛散して周辺環境を
汚すことが多かった。特に、粉末活性炭のように比重が
軽くて飛散し易く、また水に濡れ難いような粉体や、粉
体が有害であるような場合には、粉体の飛散性が、特に
作業環境を悪化させている。第4には、空気搬送に使用
した空気を粉体分離後に外部に放出する際に、粉体が空
気に同伴して周辺に飛散するのをフィルタを使用して防
止している場合には、粉体が微細なために、フィルタの
分離能力を良好に維持することが難しく、目詰まりが発
生して、フィルタを交換する頻度が高かった。また、フ
ィルタに代えて、スクラバを使用する場合は、粉体を含
んだ排液が発生し、その排液の処理が難しかった。
【0004】以上のように、従来の粉体懸濁・溶解装
置、特に小規模用の粉体の懸濁・溶解装置には、満足で
きるレベルに達しているものが、殆ど無かった。そこ
で、本発明の目的は、周辺に粉体を飛散させることな
く、しかも連続的かつ定量的に粉体の懸濁液、又は粉体
を溶解した溶液を調製できる、小型の溶解装置を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述の問題
の発生原因を研究し、連続的な運転を実現するには、従
来の回転弁型の計量装置に代えて、粉体を連続的に正確
に計量できる計量装置を使用すること、及び、粉体の飛
散を防止するには、密閉された領域内で粉体と液体とを
攪拌、混合することが必要であると考えた。そこで、
(1)計量装置として、正確に連続流の粉体を計量でき
る粉体用一軸偏心ポンプを使用すること、(2)粉体搬
送用気体から粉体を分離した後に、粉体を液体に投入
し、攪拌、混合する従来の方法に代えて、気体と粉体と
を分離することなく混相流として液体と混合し、その混
合過程で粉体と液体とを接触させること、(3)混相流
と液体との攪拌、混合手段として、従来の機械的な攪拌
手段に代えて流体力学的に直接混相流と液体とを攪拌、
混合できるエゼクターを使用すること、(4)エゼクタ
ーを混合手段として使用するためには、気体の流量が大
きい従来の気体搬送法に代えて、高い粉体濃度で粉体を
移送するポンプ移送法、即ち、(1)で計量装置として
挙げた粉体用一軸偏心ポンプを使用して気体で粉体を流
動化しつつ移送することに着眼した。即ち、粉体用一軸
偏心ポンプを使用して連続的かつ定量的に粉体を計量し
つつ流動化し、粉体を懸濁及び/又は溶解しようとする
液体を駆動流体とするエゼクターによって、流動化した
粉体を吸引し、かつ駆動流体と混合する。それにより、
液体、粉体及び気体の3相混相流を生成しつつ、その混
合過程で粉体を液体に接触させて懸濁又は溶解させ、同
時にスクラバー効果によって気体を除塵した後、3相混
相流から分離し、放出して、粉体の懸濁液又は溶液を得
ることを研究し、本発明を完成するに到った。
【0006】上記目的を達成するために、本発明に係
る、粉体の懸濁・溶解装置は、液体に粉体を懸濁及び/
又は溶解させる装置であって、粉体濃度の高い気固混相
流で粉体を移送する粉体用一軸偏心ポンプと、粉体を懸
濁及び/又は溶解する液体を駆動流体とし、粉体用一軸
偏心ポンプから移送管を経由して移送された気固混相流
を吸引するエゼクターと、エゼクターの下流に設けら
れ、密閉された領域内で駆動流体の液体と気固混相流の
気体と粉体とを混合させ、3相混相流を生成する混合手
段と混合手段の下流に設けられ、3相混相流から気体を
分離する分離手段とを備えることを特徴としている。
【0007】本発明では、粉体用一軸偏心ポンプを使用
し、気体で流動化した粉体、即ち粉体の流動層を移動す
ることにより、連続的にかつ定量的に粉体を移送する。
粉体用一軸偏心ポンプは、例えば兵神装備(株)から微
粉体用ヘイシンモーノポンプの商品名で販売されている
もの使用する。気体は、粉体を流動化して移動させ易い
ようにするために使用される。気体の種類は、液体に対
する溶解度が低い気体である限り、制約はなく、通常
は、乾燥空気を使用する。粉体に対する気体の流量比
は、粉体を流動化させ粉体と均一な混相流を形成するた
めに必要な流量であって、粉体の性状と、粉体の移送距
離に依存する。流量比が小さい場合には、粉体の流動性
が悪くなって、粉体の移動性が低下し、流量比が大きい
場合には、気体の吹き抜け現象が生じ、粉体の移動性が
却って低下する。粉体用一軸偏心ポンプを使用した場
合、通常、1ml(気体)/g(粉体)〜100ml(気
体)/g(粉体)の範囲である。
【0008】本発明で使用するエゼクターは、粉体を懸
濁又は溶解する液体を駆動流体として気固混相流を吸引
できるものであれば良い。混合手段は、密閉された領域
内で気固混相流と駆動流体とを混合して、気固混相流内
の粉体を駆動流体に懸濁又は溶解させることの出来るも
のであれば良く、エゼクターのスロート下流のディヒュ
ーザ部も混合手段の一部として機能する。混合手段とし
ては、例えば、所定長さ以上の管体、ディスク・オリフ
ィス型等の混合器を使用する。また、混合手段は、液体
による気体のスクラバー効果を発揮して気体を除塵する
機能を有する。混合手段での駆動流体と気固混相流との
接触時間は、液体、粉体及び気体の性状により異なるの
で、実験等により求めるのが望ましい。混合手段を管体
で構成する場合には、管体は0.5m/sec 以上の3相
混相流基準の管内流速になる管径で、かつ少なくとも1
秒の接触時間を確保できる長さとする。管内流速が0.
5m/sec 以下であると、混合手段の攪拌、混合作用が
十分でなく、また接触時間が1秒より短いと、粉体と液
体との混合が不十分になるからである。分離手段は、3
相混相流から気体を分離できるものであれば良く、例え
ば単に所定体積を有する分離空間でも、サイクロン等の
遠心分離型の分離手段でも良い。
【0009】本発明の好適な実施態様では、混相流から
気体を分離して得た液固流をエゼクターの駆動流体とし
て再度使用することもできる。これにより、効率的に、
懸濁液中の粉体含有率を増加させ、また溶液中の粉体物
質の溶解濃度を増加させることができる。また、本発明
の別の好適な実施態様では、圧力調整弁を備えた大気連
通管が、エゼクターの吸引ノズル近傍で移送管に接続さ
れている。圧力調整弁により調整しつつ大気連通管から
空気を吸引することにより、エゼクターの吸引作用によ
り生じる移送管内の気固混相流の脈流を抑制することが
できる。
【0010】本発明を適用して液体に懸濁又は溶解でき
る粉体は、特に限定はなく、気体で流動化搬送できるも
のであれば良い。また、液体についても制約はない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
例を挙げて、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説
明する。実施例 本実施例は、粉末活性炭を水に懸濁させて粉末活性炭の
スラリーを生成する装置に本発明を適用した例である。
図1は、本実施例の粉体の懸濁・溶解装置の構成を示し
たフローシートである。本実施例の粉体の懸濁・溶解装
置10(以下、簡単に装置10と言う)は、図1に示す
ように、粉末活性炭を貯留し、送給する貯留送給部12
と、所定流量になるように粉末活性炭を計量し、空気に
より流動化しつつ移送する計量・移送部14と、駆動流
体として水を使用し、空気と粉末活性炭と水とを混合し
て3相混相流を形成するエゼクター16と、3相混相流
から空気を分離して粉末活性炭のスラリーを得る分離部
18とから構成されている。
【0012】貯留送給部12は、粉末活性炭を貯留し、
計量・移送部14に連続的にかつ円滑に送給するために
設けられていて、粉末活性炭を貯留するホッパー20
と、その下部に設けられた常時開の開閉弁22と、粉末
活性炭を円滑に送給するために開閉弁22の下部に接続
して設けられた回転弁型のロータリーフィーダ24と、
粉末活性炭を一時的に滞留させ、次の計量・移送部14
への移動を円滑するために、ロータリーフィーダ24の
下部に設けられた小出しホッパー26とを備えている。
粉末活性炭はブリッジを形成し易いので、ブリッジング
を防止する手段がホッパー20に設けてある。小出しホ
ッパー26には、粉末活性炭のレベルを検出する検出ス
イッチ(図示せず)が取り付けてあり、それによりロー
タリーフィーダ24をオン−オフして、上部のホッパー
20から小出しホッパー26に適時に適量づつ送給する
ようになっている。また、小出しホッパー26には、後
述する粉体用の一軸偏心ポンプ28を介して空気を導入
し、小出しホッパー26内の粉体を一部流動化させて、
粉体用一軸偏心ポンプ28に連続的に粉末活性炭を供給
するようになっている。
【0013】計量・移送部14は、貯留送給部12から
送給された粉末活性炭を空気により流動化させて、流動
状態でエゼクター16に移送するために設けられてい
て、粉体用一軸偏心ポンプ28と、粉体用一軸偏心ポン
プ28に空気を供給する空気コンプレッサ30と、流動
化した粉末活性炭をエゼクター16に移送する移送管3
2とを備えている。
【0014】粉体用一軸偏心ポンプ28には、兵神装備
(株)製の微粉体用モーノポンプ(商品名)が使用され
ている。微粉体用モーノポンプは、回転容積型の一軸偏
心ネジポンプで、導入された気体により流動化し、ステ
ータとロータとの間の空間に充満した粉体をステータと
ロータとの協働によるピストン運動により連続的かつ定
量的に吐出する。微粉体用モーノポンプは、均一な流動
状態を維持しつつ粉体をポンプ式移送するポンプである
から、粉体に対する気体の流量比率が小さく、気体の流
量が通常の気体による粉体搬送方式に比べて遙に少な
い。また、吐出容積が回転数に比例するので、所定の流
量で定量的に粉体を移送することができ、更には、流量
制御が容易である。
【0015】粉体用一軸偏心ポンプ28には、空気コン
プレッサ30から流量計34を介して空気が供給され、
上述のように、その空気により小出しホッパー26内の
粉末活性炭が流動化しつつ粉体用一軸偏心ポンプ28に
落下し、ステータとロータとの協働によるピストン運動
によりポンプ吐出口より吐出される。供給する空気量
は、粉末活性炭を流動化できる流量で十分であり、粉体
の物性により異なるので、流量計34を監視しつつ空気
流量を調整する。また、ポンプ吐出口の直ぐ下流の移送
管32には、空気コンプレッサ30から流量計36を介
して空気が供給され、その空気により粉体は流動状態を
維持しつつ移送管32を介してエゼクター16の吸引ノ
ズルに移送される。供給する空気量は、移送する粉体の
物性と移送距離により異なるため、流量計36を監視し
つつ空気流量を調整する。移送管32は、通常の配管で
あって、経路の圧力損失を少なくするために、経路の曲
がり部には大きな曲率半径を取るようにする。
【0016】エゼクター16は、水を駆動流体とし、駆
動流体の水に粉末活性炭を接触させ、混合、懸濁してス
ラリーを生成する。水は、流量計38を介して給水管4
0によりエゼクター16に供給される。流量計38は、
それを監視して、エゼクター16に給水する水量を調整
するために設けてある。エゼクター16は、エゼクター
16内のノズル(図示せず)を通過する水流により発生
した負圧(吸引力)により空気と空気により流動化した
粉末活性炭とを一緒に吸引口から吸引し、吸引口下流の
スロート、続いてディフューザで水と混合させ、空気、
粉末活性炭及び水からなる3相混相流を形成して、それ
により、3相を十分に攪拌し、相互に接触させる。3相
混相流内で水に接触、混合した粉末活性炭は、エゼクタ
ー16の下流に設けられた混合管42内で更なる攪拌と
接触により水に取り込まれ、均一に懸濁し、空気を同伴
した粉末活性炭スラリーになる。混合管42の管径は3
相混相流の管内流速が0.5m/sec 以上になる径であ
って、その長さは水と粉末活性炭とが1秒間以上接触で
きる長さとする。
【0017】分離部18は、3相混相流から空気を分離
して粉末活性炭スラリーを得るために設けられている。
分離部18は、3相混相流から空気を分離して得たスラ
リーを下部に収容し、スラリーの液面上には混合管42
と連通する分離空間を有する分離タンク44と、分離タ
ンク44の分離空間を外部に連通させ、分離空間で分離
した空気を外部に排出する空気排出管46とから構成さ
れている。なお、図1に示した例では、分離タンク44
を、空気排出管46を有するほぼ密閉状のタンクとして
説明したが、分離タンク44は上部開放型のタンクであ
ってもよい。生成したスラリーは、スラリー管48を介
して分離タンク44から所定の場所にスラリーポンプ5
0により移送される。
【0018】装置10を使用して、粉末活性炭を水に懸
濁させたスラリーを調製する場合、必要な粉末活性炭濃
度になるように、粉末活性炭の供給流量及び駆動流体の
流量を設定する。その際、スラリー中の所望粉末活性炭
含有率が高く、一方エゼクター16の駆動性の関係から
駆動流体を減少できないために、所望の含有率を実現で
きない時には、後述する改変例4のように、得たスラリ
ーを駆動流体として再度使用することにより、所望の粉
末活性炭含有率のスラリーを得ることができる。
【0019】実施例の改変例1 本改変例1では、分離タンク44に代えて、図2に示す
ように、混合管42の端部に十分な高さを有する空気放
出管52を立ち上げ、空気放出管52を介して空気を放
出する。
【0020】実施例の改変例2 本改変例2では、3相混相流内での粉末活性炭と水との
接触効率を高めるために、図3に示すように、混合管4
2の途中に管状混合器54を設けている。管状混合器5
4は、図4に示すように、3相混相流の分割流と集合流
との流れが交互に発生するように、例えば、管内にディ
スク56とオリフィス58とを交互に配置した混合手段
である。また、ディスクとオリフィスに代えて、管内に
リボン状流路変更板を備えたものでも良い。
【0021】実施例の改変例3 本改変例3では、スラリーの粉末活性炭含有率を高める
ために、スラリーポンプ50及びスラリー管48により
流量計60を介して、生成スラリーを給水管40に戻し
ている。戻すスラリー流量は、流量計60を監視して調
整される。また、本例では、特に、空気排出管46にフ
ィルタ62を設け、分離タンク44で分離した空気に同
伴した粉末活性炭が外部に飛散することが絶対にないよ
うにしている。更には、駆動流体の流量が増大したため
に、エゼクター16の吸引力が大きくなり過ぎ、移送管
32内の空気及び空気に同伴した流動化粉末活性炭の流
れが、脈動を起こすこともある。そこで、本例では、調
圧弁64を有する大気連通管66を移送管32にエゼク
ター16の吸引口近傍で接続し、適宜、大気より空気を
吸引することにより、安定した粉体の流動を維持するよ
うになっている。
【0022】本実施例では、粉末活性炭を水に懸濁させ
て粉末活性炭スラリーを調製する場合を例にして説明し
たが、本発明は、これに限らず、粉体を液体に溶解させ
て溶液を調製する場合にも適用できる。その際には、粉
体を溶解する液体をエゼクター16の駆動流体とする。
例えば、水酸化カルシウム(Ca(OH)2 )を水に溶
解して水溶液を調製する場合、粉体顔料を油に溶解して
塗料を調製する場合等に適用でき、その際には、それぞ
れ、水又は油を駆動流体する。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、粉体濃度の高い気固混
相流で粉体を移送する粉体用一軸偏心ポンプと、液体を
駆動流体として気固混相流を吸引するエゼクターと、駆
動流体の液体と気固混相流の気体と粉体とを混合させ、
混相流を生成する混合手段と、混相流から気体を分離す
る分離手段とを備えることにより、連続的かつ定量的に
粉体の懸濁液又は溶液を調製できる、小型の効率的な粉
体の懸濁・溶解装置を実現している。本発明の粉体の懸
濁・溶解装置を使用すれば、粉体と液体との攪拌、混合
が密閉されたエゼクターと混合手段内で行われるので、
従来のように粉体が周囲に飛散するようなことが生じな
い。また、本発明の粉体の懸濁・溶解装置は、従来のよ
うに回分式ではなく、連続式であるから、従来に比べて
小型になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粉体の懸濁・溶解装置の実施例の
構成を示すフローシートである。
【図2】実施例の改変例1の要部を示すフローシートで
ある。
【図3】実施例の改変例2の要部を示すフローシートで
ある。
【図4】混合器の一例の構成を示す概念図である。
【図5】実施例の改変例3の要部を示すフローシートで
ある。
【符号の説明】
10 本発明に係る粉体の懸濁・溶解装置の実施例 12 貯留送給部 14 計量・移送部 16 エゼクター 18 分離部 20 ホッパー 22 開閉弁 24 ロータリーフィーダ 26 小出しホッパー 28 粉体用一軸偏心ポンプ 30 空気コンプレッサ 32 移送管 34、36、38 流量計 40 給水管 42 混合管 44 分離タンク 46 空気排出管 48 スラリー管 50 スラリーポンプ 52 空気放出管 54 管状混合器 56 ディスク 58 オリフィス 60 流量計 62 フィルタ 64 調圧弁 66 大気連通管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 興四郎 東京都文京区本郷5丁目5番16号 オル ガノ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−75197(JP,A) 特開 平7−75723(JP,A) 特開 平9−276674(JP,A) 特開 昭55−114337(JP,A) 特開 平8−112519(JP,A) 特開 平4−141226(JP,A) 特開 平8−224454(JP,A) 特開 平7−323922(JP,A) 実開 昭62−174622(JP,U) 実開 昭63−185434(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01F 1/00 B01F 3/12 B01F 5/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体に粉体を懸濁及び/又は溶解させる
    装置であって、 粉体濃度の高い気固混相流で粉体を移送する粉体用一軸
    偏心ポンプと、 粉体を懸濁及び/又は溶解する液体を駆動流体とし、粉
    体用一軸偏心ポンプから移送管を経由して移送された気
    固混相流を吸引するエゼクターと、 エゼクターの下流に設けられ、密閉された領域内で駆動
    流体の液体と気固混相流の気体と粉体とを混合させ、3
    相混相流を生成する混合手段と混合手段の下流に設けら
    れ、3相混相流から気体を分離する分離手段とを備える
    ことを特徴とする粉体の懸濁・溶解装置。
  2. 【請求項2】 混合手段が、0.5m/sec 以上の3相
    混相流基準の管内流速になる管径で、かつ少なくとも1
    秒の接触時間を確保できる長さの管体で構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の粉体の懸濁・溶解装
    置。
  3. 【請求項3】 3相混相流から気体を分離して得た固液
    流をエゼクターの駆動流体として使用するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体の懸濁・溶
    解装置。
  4. 【請求項4】 粉体用一軸偏心ポンプが、導入した乾燥
    空気により粉体を流動化させつつ、1ml/g〜100ml
    /gの範囲の乾燥空気と粉体との比率で、粉体を移送で
    きる粉体移送ポンプであることを特徴とする請求項1か
    ら3のうちのいずれか1項に記載の粉体の懸濁・溶解装
    置。
  5. 【請求項5】 圧力調整弁を備えた大気連通管が、エゼ
    クターの吸引ノズル近傍で移送管に接続されていること
    を特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項に記
    載の粉体の懸濁・溶解装置。
JP03467297A 1997-02-19 1997-02-19 粉体の懸濁・溶解装置 Expired - Fee Related JP3356957B2 (ja)

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