JP6779261B2 - 粉状体定量供給装置 - Google Patents
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Description
具体的には、容積が一定の複数の枡部に粉粒体を充填させる。そして、枡部に充填された一定量の粉粒体は枡部の移動経路の下方に設けた排出口から順次切り出される。この提案は、粉粒体の一例として、廃プラスチックを挙げている。
粉粒体を吸込みタンクに堆積させた場合や、粉状体を送風管で送風する場合に定量供給されない場合が生ずる。
例えば、粉粒体を吸込みタンクに堆積させると、粉粒体相互の隙間はほとんどなくなる。隙間がほとんどなければ、堆積された粉粒体の上部の荷重は下方にかかることになる。そして、堆積された粉粒体の下部ほど荷重は大きくなり、排出口付近では堆積した粉粒体の荷重により圧密が排出口側にかかることになる。一方で排出口では粉粒体が排出されてしまうので圧密は全くかからない。このことから吸込みタンクに堆積した粉粒体の下部と、排出口とでは圧力差が存在することになる。この圧力差があると、排出口で排出される粉粒体は当該圧密を下方に受け、所定量を超過して排出されてしまう結果を招く。
また、粉状体供給装置の設置場所と現場の作業を行う箇所が離れている場合、定量に切り出された粉粒体を送風管で送風することも想定し得る。この場合においても堆積した粉粒体の下部と送風管内とで圧力差が存在することになる。この圧力差により、やはり所定量を超過して排出されてしまう結果となる。
そこで、本発明が解決しようとする主たる課題は、確実に定量供給を可能とする粉状体供給装置を提供することにある。
上下に連通する排出部を有する下板と、
前記下板の前記排出部領域を含む回転盤収納領域内に収納され中心軸周りに回転し、かつ、中心軸と同心状に、上下に連通する粉状体収容部が周方向に多数配された回転盤と、
前記回転盤の上面を覆い、上下に連通する粉状体の円形供給部を有する非回転の上板と、
粉状体を一時的に収納する筒状ホッパと、
前記ホッパ内に設けられた前記回転盤の中心軸を中心として下方拡がりであり、前記回転盤と同軸回転する傘状の円錐コーンと、を有し、
前記上板の前記供給部は、その中心が前記回転盤の前記中心軸と偏位した位置に形成され、
前記ホッパは、当該ホッパの内面が前記供給部の内面と面一になるように、下方に開口しており、前記コーンの下方縁が前記供給部内に偏位して位置しており、
前記回転盤が回転に伴って、前記粉状体収容部群の一部が前記ホッパ及び前記供給部と連通し、同時に前記粉状体収容部群の一部が前記ホッパ及び前記供給部から外れた位置にあって、前記排出部と連通するように構成した、
ことを特徴とする粉状体定量供給装置。
上板と下板に内包され、複数の粉状体の収容部が配された回転盤と、上板に形成された粉状体を供給する供給部と、下板に形成された排出部と、を備え、回転盤の回転軸は、供給部の中心になく同回転軸と同中心は所定の距離離れている。そして、回転盤の径は、供給部の内径より大径である。回転盤が回転すると粉状体収容部は供給部下方からの外方に外れ、やがて、排出部の上方に達しする。この構造を有することで、まず、供給部に供給された粉状体は回転盤に堆積する。粉状体は回転盤の上面のうち供給部の範囲に堆積することになる。粉状体は粉状体収容部に収容され、回転盤の回転により排出部に導かれ、排出される。ここで、回転盤が回転軸を中心に回転すると、粉状体を収容した粉状体収容部は供給部の外方に移動することになる。そうすると、この収容部に収容された粉状体は、供給部に積層された粉状体による圧密から解放される。解放された状態でこの粉状体は排出部から排出されることになる。このように供給部と排出部それぞれの圧力は独立したものとなり、分断されるという効果を有する。
また、粉状体がホッパ内に投入されると、粉状体は回転盤に堆積する。堆積した粉状体のうち粉状体収容部付近の粉状体は、順次、粉状体収容部に収容され、回転盤の回転により排出部に導かれる。コーンを回転軸に設けることで、コーンの上方に堆積した粉状体は、コーンの存在により、粉状体収容部側に導かれるという効果を有する。
前記回転盤は、歯溝を有する歯車形状であり、前記歯溝が前記粉状体収容部であることを特徴とする、
請求項1に記載の状体定量供給装置。
粉状体収容部は、供給部から供給される粉状体を収容し、排出部に導くために設けられたものである。回転盤を歯車形状にして歯溝を粉状体収容部とすることは、加工形成がし易く経済的利点を有する。
前記排出部に、前記排出部から排出された粉状体を輸送する輸送管が接続され、
前記排出部の、前記粉状体収容部を介した上方から前記輸送管に向けて空気を圧送する空気供給手段を備えた、
請求項1又は請求項2に記載の粉状体定量供給装置。
粉状体の輸送管と粉状体収容部の上方から輸送管へ空気を供給する空気供給手段とを有するため、粉状体が、粉状体収容部、排出部及び輸送管の内壁に付着して居付いたり、閉塞したりするのを防止でき、粉状体を外系へ定量排出できる効果を有する。
前記ホッパの側壁と圧縮空気が流れる前記輸送管とを連通する連通管が設けられ、この連通管内と前記ホッパ内とが連通する、
請求項3に記載の粉状体定量供給装置。
ホッパの側壁と輸送管を連通管により連通させるので、ホッパと輸送管とで圧縮空気が連通するという効果を有する。
前記回転盤の回転軸の上端部又は前記コーンに1枚又は複数枚の攪拌羽が備わり、
前記攪拌羽は上方へ向かうにつれて前記回転軸に対して広がりながら延在する、
ことを特徴とする請求項1に記載の粉状体定量供給装置。
回転軸の上端部又は前記コーンに攪拌羽が備わり、攪拌羽は上方へ向かうにつれ回転軸に対して広がりながら延在する。そのため、攪拌羽の上部ほど回転径が大きくなり、ホッパ内の側面付近に堆積した粉状体の流動化を図る、という効果を有する。
供給部4の形状を円形とした場合の直径は、回転盤5の直径と相対的に定めることができる。すなわち、供給部4の直径は、回転盤5の直径よりも小径とするとよい。また好ましくは、回転盤5の直径が供給部4の直径の120〜130%程度となるように、供給部4の直径を定めるとよい。供給部4の直径を当該範囲に設計すると、供給部4の下方に位置する粉状体収容部6の数が多くなり、供給部4の直径を上記よりも小さく形成した場合よりも、ホッパ19の下層部に堆積する粉状体が粉状体供給部4に流動し易くなり、粉状体のブリッジや居付きが発生しづらくなる。
これらの形態のホッパ19を備えることにより、数100kg/分程度の高速な排出が必要な固化材や土壌改良材等にも対応できる。また、供給部4を口広としているので、吸湿性、粘着性、凝集性を有する粉状体であってもブリッジや居付きが発生しづらい。さらに、ホッパ19高さが低ければ、粉状体定量供給装置18全体の高さ、及び重心も従来の装置よりも低く抑えることができ、作業性、制御性及び安定性に優れたものとなる。
排出部1の位置は、回転盤5の粉状体収容部6が通過する位置であって、上板2の供給部4の下方の外方に相当する位置に設ける。かつ、排出部1は、供給部4の下方ではない位置に設けるとよい。このようにする理由は、後述するバルブ機能を効果的に発揮させるためである。ここで、供給部4の下方とは、上板2の供給部4の周縁から下板3に伸ばした垂線が下板3面に描く範囲(図2に破線で示す供給部の円4で囲まれた範囲)をいう。例えば、供給部4が円形であれば、当該垂線で下板3面に描かれた円4内部が供給部4の下方ということになる。また、供給部4の径は、回転盤5の直径より小径で、回転盤5は、下板3の窪みに収容される構造となっているので、供給部4の下方は、窪みの底面に位置する。
以上を鑑みると、排出部1の位置を、例えば、図2に示す下板3面に描かれた破線円4の中心23から回転盤5の中心軸8方向に伸ばした直線と、粉状体収容部6通過領域とが交差する位置(図2に示す破線円1の位置)に設けることができる。このように配置すると、供給部4の中心23と排出部1の中心は、最も離れることとなり、排出部1の周縁(図2に示す破線円1)が供給部4の周縁(図2に示す破線円4)の外方に位置し、バルブ機能が有効に機能する。
図1、3に示すように、回転盤5の形状は、所定の厚さを有する円盤、つまり円柱である。回転盤5の周縁には、多数の粉状体収容部6が周縁を一周するように間隔を置いて配置されている。各粉状体収容部6は、回転盤5を貫通した形態であり、底を有さない。回転盤5の中心には、回転盤5の平面に対し垂直に貫通して配された回転軸8が設けられている。回転軸8は回転盤5に接着しており、回転盤5と一体化している。回転軸8が回転すると回転盤5は回転軸8を中心として回転する。
回転盤5の素材は、耐摩耗性の鋼板、例えばクロム鋼、スウェ−デン鋼を用いることができるが、これに限定されず、粉状体の物性に応じて適宜選択可能である。また、回転盤5の寸法については、適宜設計可能であるが、一例として直径は、150〜500mm、厚さは3〜30mmとすることが望ましい。
また後述するバルブ機能を効果的に発揮させるためには、供給部4の中心23は回転盤5の中心軸上とせず、当該中心軸8から所定の距離だけ離すとよい。例えば、供給部4の周縁の一部が回転盤5の外周円25上のある一点に内接する位置関係とする。供給部4の中心23と当該中心軸8は所定の距離Yだけ離れることになる。例えば、図2では供給部4の周縁(破線円4)と回転盤5の外周円25は、粉状体収容部6近辺で接している。当該距離Yが長すぎると、供給部4の周縁の一部(つまり、図2に示す破線円4の一部)が回転盤の外周円25を超えてしまい、粉状体がその超えた部分に居付きスムーズに粉状体収容部6に導かれない。一方、当該距離Yが短すぎると、破線円4の一部が排出部1の周縁の一部(つまり、図2に示す破線円1の一部)と交わってしまい、供給部4と排出部1との間において粉状体収容部6を介して空気の連通が生じバルブ機能が発揮されない。
粉状体定量供給装置18には、回転軸8が備わる。回転軸8は棒状で、回転盤5の中心と、下板3の中心を貫通して下板3に対して垂直方向に延在する。また、回転軸8は、回転盤5に接着され、回転盤5を回転させる目的で備わっている。回転軸8の下端は、下板3の下方に備わるモータMに接続されており、回転軸8の上端は、供給部4の上方に備えたホッパ19に突き出しており、例えば、ホッパ19の全長の1/4〜1/2程度の高さの位置とすることができる。
空気圧送の一実施形態として図1に示すように、空気を送風する管状の空気管24とコンプレッサCとバルブ21を主な構成とする空気供給手段31から圧縮空気を送風して行うことができる。空気管24は、例えば、上板2における、下板3の排出部1の上方に相当する位置に設けられた空気圧送用の孔に取り付ける。コンプレッサCの空気供給設備は、当該空気管24の先方に設置するとよい。そうすると、コンプレッサCから供給された圧縮空気が当該空気管24側から、空気圧送用孔、粉状体収容部6、排出部1、輸送管17側の方向へ圧送される。
本発明では、回転盤5にバルブ(弁)機能を持たせ、粉状体の供給部4と排出部1との空気の流通を分断している。実施例では、回転盤5を下板3に収容し、上板2を被せフランジ部を挟持部材12で挟み、上板2と下板3がずれたり外れたりしないように固定されている。ここで、回転盤5及び下板3には、それぞれの中心に回転軸8が鉛直方向に貫通するための孔が設けられている。モータMで回転軸8を回転させると、回転軸8に接着していない上板2及び下板3は不動であるが、回転軸8に接着している回転盤5は、回転盤5の中心に配された回転軸8を中心に回転する。供給部4から粉状体収容部6に導入された粉状体は、回転盤5の回転により排出部1へ導かれ、その後粉状体は排出部1から輸送管17に導かれる。なお、このときの回転速度は、適宜調節でき例えば、0.5〜50rpmとすることができる。
ホッパ19下部に位置する供給部4から粉状体の供給を受けた回転盤5の粉状体収容部6は、回転するにつれて供給部4(図2に示す破線円4)の外方に移動する。すなわち、図2で示すように粉状体収容部6は粉状体収容部14の位置に移動する。同粉状体収容部14の位置では、同粉状体収容部14の上方は上板により、下方は下板により挟まれた状態となる。同粉状体収容部14は供給部4(図2に示す破線円4)の外方に位置すると、供給部4に堆積する粉状体からの圧密を受けない。すなわち、同粉状体収容部14の内圧は、供給部4側の圧力と分断される。
さらに、回転を継続すると、粉状体収容部7はやがて供給部4(図2に示す破線円4)の内方に達し、新たな粉状体の供給を受ける。
上板2の外縁及び下板3の外縁は、互いに接合するためにそれぞれフランジ部が形成され、両フランジ部は挟持部材12で挟持される。図2では、4か所に挟持部材12を設けており、隣り合う挟持部材12は、中心軸回りに角度90度の間隔を空けている。しかし、挟持箇所の数は、これに限らず、中心軸回りに角度120度の間隔を空け3か所としてもよく、複数か所とするとよい。使用される教示部材は、特に限定はされないが、容易に取り外しが可能なものとするとよく、例えば、ビクトリックジョイント、フェルールジョイント等とするとよい。挟持部材12を取り外すことで、上板2、回転盤5の脱着が可能となり、メンテナンス性に優れたものとなるからである。
本実施形態においては、排出部1に輸送管17を連結している。輸送管17は、粉状体を空気圧送するために空気供給手段31により加圧されている。一方、ホッパ19内は、大気圧となっており、輸送管17内の気圧とホッパ19内の気圧には差がみられる。そこで、図1に示すように連通管16で輸送管17とホッパ19の気圧を連通させるとよい。そうすると、輸送管を流れる圧縮空気が連通管16を介し、ホッパ19に流れ込み、堆積された粉状体に達する。この圧縮空気により粉状体のブリッジや居付きを防ぐことができ、粉状体の流動性が維持される。
本実施形態の粉状体定量供給装置18の動作について、図1及び図2を参照しながら説明する。以下の説明では、ここで回転軸8の回転方向を、図2に図示するように反時計回りとするが、これに限るものではなく、時計回りに回転してもよい。
しかしながら、本実施形態では、例えば連通管16でホッパ19内の空気を吸引することで、粉状体の飛散が抑えられ、作業者による飛散した粉状体の吸い込みや、作業着への付着を防止できる。
居付き、閉塞を生じさせないために本実施形態では、空気供給手段31を設け、コンプレッサCによる空気圧送を行うことができる。コンプレッサCの起動のタイミングは、回転盤5を回転させるのと同時、とすることが望ましい。仮にコンプレッサCを起動させずに回転盤5を回転させると、排出部1から粉状体が自由落下により排出されることになるが、粉状体が湿性、粘着性、凝集性を有する場合は、輸送管17の内壁に居付きが発生し、輸送管17の閉塞を招く可能性がある。したがって、あらかじめコンプレッサCを起動させておき輸送管17内を加圧にしておくとよい。
ところで、特許文献1では、テーブルフィーダの升部に定量の粉粒体を送り、供給するために仕切りカバー8を取り付けているが、本実施形態では、回転盤5の直径が供給部4の径の120〜130%程度としており、ホッパ19に貯留してある粉状体は、先入先出的に粉状体収容部6に収容される。同仕切りカバー8に相当するものをあえて取り付ける必要がなく、粉状体定量供給装置18の構造が簡易であり経済的利点を有する。
また、この実施形態では圧縮空気の供給手段をホッパ19の壁面に設けることができる。圧縮空気の供給手段は例えば、次の通りにするとよい。ホッパ19の壁面にエアレーション用の空気ノズル42を1つ以上設ける。空気ノズル42には圧縮空気管50の一端を接続する。そして圧縮空気管50の他端を、コンプレッサCに接続する。
このように、圧縮空気の供給手段を設けると、粉状体定量供給装置18の稼働時、コンプレッサCで発生した圧縮空気は圧縮空気管50を流れ空気ノズルからホッパ19内に流入する。ホッパ19内に流入した圧縮空気は、堆積した粉状体をエアレーションするとともに輸送管17に流入する。そして、この圧縮空気は、回転盤の回転により排出部1の上方に差し掛かった粉状体を排出部1へ排出する。その後粉状体は圧縮空気によって輸送管17の他端に輸送され噴射箇所に導かれる。なお、所定の圧力に管理するために輸送管17には圧送弁43、圧力センサ49を設けてもよい。
粉状体が凝集剤、キレート剤、中和剤等である場合は、単位時間当たりの排出量は、数mg/分〜数g/分程度で微量である。一方、固化材や土壌改良材である場合は、数100kg/分程度とする必要があり、粉状体の材質や用途に応じて、数種の粉状体定量供給装置を使い分けなけなければならない。
ここで、粉状体の排出速度は、粉状体収容部6の容積と回転軸8の角速度(回転速度)に依存する。このうち、粉状体収容部6の容積は回転盤5の形状、すなわち、粉状体収容部6の内径と、回転盤5の厚さで決定される。しかしながら、従来型の粉状体定量供給装置では、回転盤は同装置に内包され一体となっており、回転盤を取り出すことは困難であるので、例えば、所望の粉状体収容部の容積を持つ回転盤を選択して同装置に装着することは容易に行い得ない。よって、従来型の同装置で粉状体の排出速度を変更したい場合は、回転軸の回転速度を調節する手段しか取り得なかった。
ところで、回転速度は、回転軸を回転させるモータにより可変することができるものである。仮に、回転速度を大きくし過ぎると、粉状体収容部6内の粉状体は回転時に働く慣性力により、粉状体の一部が下方へ排出されず居残ってしまう。したがって、定量排出を行うことを考慮に入れると、回転速度の設定には上限があると言える。
この点、本実施形態における粉状体定量供給装置18は、回転盤5を取り替えることで排出速度を変更することができる。具体的には、同装置18は、容易に脱着できる回転盤5であって、粉状体収容部6の容積の異なる回転盤5を数種用意し、使用用途に合わせて回転盤5を選択して装着できる装置としている。
すなわち、回転盤5の粉状体収容部6を歯型形状とした上で、隣り合う歯型どうしの間隔(歯厚)を狭くした回転盤5を提案できる。隣り合う歯型の間隔が狭いため、歯型を多く、配することができ、より多くの粉状体を収容可能である。そのため、大きい排出速度が必要な場合に有用である。
一方で、回転盤5の厚さを薄くすると、一つの粉状体収容部6の容積が小さくなる。この薄い回転盤5を設置することで、小さい排出速度が必要な場合に対応可能となる。粉状体収容部6の数や回転盤5の厚さの異なるものをいくつか取り揃えておくことは有用である。粉状体の用途、使用目的や排出速度に応じて適切な回転盤5を取り付け可能となり、作業現場の様々な要求に対応できるからである。
本実施形態における粉状体定量供給装置18には、コーン10や攪拌羽11を設けることができる。コーン10は例えば円錐形状や角丸円錐形状を提示することができる。コーン10の設置場所は、ホッパ内に突出した回転軸の上端部とするとよい。回転軸8の上端はホッパ19の全長の半分程度の高さの位置にあり、その先端部にコーン10を接着すると好適である。ここで、コーン10が備わった回転軸8は供給部4の中心上23にないことは言うまでもない。
また、攪拌羽11は上方へ向かうにつれ回転軸8に対して広がりながら延在するように設置するとよい。攪拌羽11の設置位置は回転軸8又はコーン10に備えることができる。攪拌羽11の設置枚数は1枚又は複数枚とするとよい。
攪拌羽11が回転することにより、攪拌羽11は粉状体の収容部側6以外の空間、例えば、コーンの裾部であって粉状体の収容部側以外の空間に粉状体を滞留させないよう掻き混ぜるので、粉状体のブリッジや居付き、固化を確実に防止することができる。その結果、粉状体は粉状体の収容部6側に導かれ、確実に収容部6に収容される。
ホッパ19に堆積した粉状体を攪拌する別の手段として、バイブレーションやエアレーションが挙げられる。バイブレーションは粉状体のブリッジを破壊し、居付きを発生しづらくする点で有用である。しかしながら、過度にバイブレーションすると堆積した粉状体の下部において、粉状体相互の空間が狭まり過ぎて圧密が掛かり、粉状体の定量供給を実現し得ない事態を招くことがある。一方、エアレーションは、粉状体のブリッジを破壊し、居付きを発生しづらくする点で有用である。空気圧を適度に管理しつつエアレーションすることで、ホッパ19内の粉状体の飛散を極力抑えることができる。
本発明の粉状体定量供給装置18に用いられる粉状体は無数の固体粒子からなる。個々の粒子はほぼ同じ大きさの粒子径である。この粉状体は、粉体はもちろんのこと、粒体も含む。同粉状体の粒子径は、約1μm以上〜10-2m以下程度である。また、JIS Z 8901に基づくJIS試験用粉体1に示す1種から17種までの各中位径の範囲の粉体も本発明に用いられる粉状体に含まれる。
本実施形態の粉状体定量供給装置18において処理の対象となる粉状体は、特に限定されず、例えば、ベントナイト、セメント、粘土鉱物、固化材、中和剤、吸着材、鉄粉、石炭灰、混和剤、アルミナ研磨材、食品紛体、微粉炭等を示すことができる。
従来の粉状体定量供給装置のフィーダ部は本発明のフィーダ部(上板2、回転盤5、下板3)ほど大きくなく、ホッパ19の形状が下方に行くに従って先細となる略円錐形状であるため、同装置の高さ(全長)は比較的高くなる。そのため、現場の作業員は、高所で粉状体を投入する作業をしなければならず、高さの面で危険を伴う。
一方、本実施形態は、ホッパ19を円筒形状としており、全長は高々220cm程度であり低い。そのため、作業員の作業効率は増し、安全性に優れる。なお、同装置をトラックの荷台に乗せて使用する場合においても地面から投入部までの高さは、310cm程度であり、同装置の運搬・移動性にも優れる。
また、従来の粉状体定量供給装置18では、空気の逆流によるホッパ19内の粉状体の巻き上がりが発生し、原料(粉状体)のロスが大きいものであった。しかしながら、本実施形態は、フィーダ部(上板2、回転盤5、下板3)が、空気の流通を分断するバルブ機能を有し、輸送管17から供給部4(ホッパ19)側への空気の逆流がないので、従来の粉状体定量供給装置18で見られる空気の逆流による粉状体の巻き上がりが発生しない。ゆえに原料のロスも抑制でき、大幅なコストダウンを見込める。
Claims (5)
- 上下に連通する排出部を有する下板と、
前記下板の前記排出部領域を含む回転盤収納領域内に収納され中心軸周りに回転し、かつ、中心軸と同心状に、上下に連通する粉状体収容部が周方向に多数配された回転盤と、
前記回転盤の上面を覆い、上下に連通する粉状体の円形供給部を有する非回転の上板と、
粉状体を一時的に収納する筒状ホッパと、
前記ホッパ内に設けられた前記回転盤の中心軸を中心として下方拡がりであり、前記回転盤と同軸回転する傘状の円錐コーンと、を有し、
前記上板の前記供給部は、その中心が前記回転盤の前記中心軸と偏位した位置に形成され、
前記ホッパは、当該ホッパの内面が前記供給部の内面と面一になるように、下方に開口しており、前記コーンの下方縁が前記供給部内に偏位して位置しており、
前記回転盤が回転に伴って、前記粉状体収容部群の一部が前記ホッパ及び前記供給部と連通し、同時に前記粉状体収容部群の一部が前記ホッパ及び前記供給部から外れた位置にあって、前記排出部と連通するように構成した、
ことを特徴とする粉状体定量供給装置。 - 前記回転盤は、歯溝を有する歯車形状であり、前記歯溝が前記粉状体収容部であることを特徴とする、
請求項1に記載の状体定量供給装置。 - 前記排出部に、前記排出部から排出された粉状体を輸送する輸送管が接続され、
前記排出部の、前記粉状体収容部を介した上方から前記輸送管に向けて空気を圧送する空気供給手段を備えた、
請求項1又は請求項2に記載の粉状体定量供給装置。 - 前記ホッパの側壁と圧縮空気が流れる前記輸送管とを連通する連通管が設けられ、この連通管内と前記ホッパ内とが連通する、
請求項3に記載の粉状体定量供給装置。 - 前記回転盤の回転軸の上端部又は前記コーンに1枚又は複数枚の攪拌羽が備わり、
前記攪拌羽は上方へ向かうにつれて前記回転軸に対して広がりながら延在する、
ことを特徴とする請求項1に記載の粉状体定量供給装置。
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