JP3355906B2 - 水性印刷インキ組成物 - Google Patents

水性印刷インキ組成物

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JP3355906B2
JP3355906B2 JP2494396A JP2494396A JP3355906B2 JP 3355906 B2 JP3355906 B2 JP 3355906B2 JP 2494396 A JP2494396 A JP 2494396A JP 2494396 A JP2494396 A JP 2494396A JP 3355906 B2 JP3355906 B2 JP 3355906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、段ボール、カート
ン紙、包装紙、プラスチックフィルム、アルミ箔等の印
刷基材を対象とするフレキソ印刷において、レベリング
性、抗ミスチング性および高い転移濃度を有し、高品質
な印刷物を得るのに適した水性印刷インキ組成物に関す
る。
【0002】近年、生活用品や産業資材等の包装容器の
印刷分野においては、美粧性や経済性から、優れた印刷
濃度、レベリング性、高速印刷性が印刷インキに要望さ
れている。また、労働安全、防災や環境対策として、水
性インキが、従来の段ボールや紙器用途に限らず、濡れ
性がより重視されるプラスチックフィルムに適用されつ
つある。フレキソ印刷方式は、グラビア印刷方式と比べ
インキの薄膜化が可能であり、乾燥性から高速印刷に有
利であるが、従来よりレベリング性が不十分であった
り、あるいはミスチングを生じ易いといった問題があっ
た。
【0003】かかる課題に対して、特開昭55−121
92号公報には、特定の酸化ポリエチレンとアルカリ金
属塩からなる水性インキ組成物が、特開昭62−179
504号公報には、特定のスチレンーマレイン酸モノエ
ステルからなる組成物が、特開昭54−74104号公
報には、特定のアルキレンオキサイド基を有す樹脂組成
物が、特開昭63−227674号公報には、多価無機
カチオンを特定の樹脂組成物に配合した組成物が開示さ
れている。しかしながら、これらの水性インキではレベ
リング性は不十分であり、抗ミスチング性も劣ってい
た。
【0004】十分なレベリング性を得る上で、インキの
表面張力を下げることは有効であるが、有機溶剤を使用
しない水性インキでは、界面活性剤などを大量に添加す
る必要があり、そのような手法では消泡性の低下や耐水
性の低下を生じる。また、炭化水素系、フッソ系、シリ
コーン系の化合物により表面張力の低下をなし得たとし
ても、フレキソ印刷に使用した場合、ミスチングを生じ
易く、レベリング性とミスチング性を兼ね備えた水性イ
ンキはなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、段ボ
ール、コート紙、プラスチックフィルムに優れたレベリ
ング性を有し、フレキソ印刷において抗ミスチング性の
優れた水性印刷インキ組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 (a)下記一般式(1)で表されるノニオン性界面活性
剤、
【化2】 (n+m=N エチレンオキサイド付加モル数) (b)アルキル成分の炭素数が4〜10のジアルキルス
ルフォサクシニックアシッドのアルカリ塩、 (c)アルカリ可溶型スチレン−マレイン酸モノアルキ
ルエステル共重合体を含むことを特徴とする水性印刷イ
ンキ組成物を提供する。
【0007】また、本発明は、表面張力が20〜26d
yne/cmの範囲にあることを特徴とする上記水性印
刷インキ組成物を提供する。さらに、本発明は、(b)
の含有量が、0.01〜1.0重量%の範囲であること
を特徴とする上記水性印刷インキ組成物を提供する。さ
らに、本発明は、(a)の含有量が、0.1〜5重量%
の範囲であることを特徴とする上記水性印刷インキ組成
物を提供する。さらに、本発明は、(c)の含有量が、
0.1〜10重量%の範囲であることを特徴とする上記
水性印刷インキ組成物を提供する。
【0008】以下、本発明の水性印刷インキ組成物につ
いて更に詳しく説明する。上記一般式(1)で表される
ノニオン性界面活性剤は、アセチレニックジオールまた
はアセチレニックカルビノールであり、水性印刷インキ
組成物中の含有量は、0.1〜5重量%の範囲、さらに
は0.5〜3重量%の範囲であることが好ましい。含有
量が上記範囲より少ないと印刷基材へのレベリング性が
得られず、上記範囲より多いと抗ミスチング性の低下、
耐ブロッキング性の低下、粘度安定性の低下を招く。上
記一般式(1)で表されるノニオン性界面活性剤におけ
るエチレンオキサイド付加数(一般式(1)における
N)は、0〜40の範囲、より好ましくは0〜40の範
囲である。エチレンオキサイド付加数が40を越えると
レベリング性への低下を生じる。
【0009】アルキル成分の炭素数が4〜10のジアル
キルスルフォサクシニックアシッドのアルカリ塩は、ア
ルキル成分の炭素数が4〜10のジアルキルスルフォサ
クシニックアシッドを塩基性化合物で中和して得られる
ものであり、水性印刷インキ組成物中の含有量は、0.
01〜1.0重量%の範囲、さらには0.1〜0.5重
量%の範囲であることが好ましい。含有量が上記範囲よ
り少ないと抗ミスチング性が劣り、上記範囲より多いと
消泡性、耐水性の低下を生じる。
【0010】アルキル成分の炭素数が4〜10のジアル
キルスルフォサクシニックアシッドとしては、ジブチル
スルフォサクシニックアシッド、ジアミルスルフォサク
シニックアシッド、ジヘキシルスルフォサクシニックア
シッド、ジヘプチルスルフォサクシニックアシッド、ジ
オクチルスルフォサクシニックアシッド、ジノニルスル
フォサクシニックアシッド、ジデカノールスルフォサク
シニックアシッドが例示できる。塩基性化合物として
は、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの
単独もしくは2種以上の混合物が使用されるが、水酸化
ナトリウムが好ましい。
【0011】アルカリ可溶型スチレン−マレイン酸モノ
アルキルエステル共重合体は、スチレンとマレイン酸モ
ノアルキルエステルと必要に応じて他の共重合可能なビ
ニルモノマーとを共重合させて得られるものであり、水
性印刷インキ組成物中の含有量は、0.1〜10重量%
の範囲、さらには0.5〜5.0重量%の範囲であるこ
とが好ましい。含有量が上記範囲より少ないとレベリン
グ性が劣り、上記範囲より多いと摩擦性、塗膜強度が低
下する。スチレンとマレイン酸モノアルキルエステルと
必要に応じて他の共重合可能なビニルモノマーとを共重
合させる際に、スチレンは、10〜70重量%の範囲で
使用できるが、反応性からマレイン酸モノアルキルエス
テルと同モル以上使用することが好ましい。
【0012】マレイン酸モノアルキルエステルは、マレ
イン酸もしくはその無水物とモノアルコール、好ましく
は炭素数1〜20のモノアルコールとを反応させて得ら
れる化合物であるが、なかでも、スチレンマレイン酸モ
ノプロピルエステル、スチレンマレイン酸モノブチルエ
ステルが好適に用いられる。モノアルコールとして、具
体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノールな
どが挙げられる。モノアルコールの炭素数が20を越え
ると、水溶化が乏しくなり本発明の目的とする効果が得
られ難い。
【0013】他の共重合可能なビニルモノマーとして
は、ラジカル重合性ビニル結合を有するカルボン酸類、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、ラジカル重合
性ビニル結合を有するジカルボン酸ジエステル類、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類、(メ
タ)アクリルアミド類、スチレン系ビニルモノマー類、
含窒素複素環を有するビニルモノマー類、アミノ基を有
するビニルモノマー、ラジカル重合性ビニル結合を有す
るエーテル化合物が使用できる。
【0014】より具体的には、ラジカル重合性ビニル結
合を有するカルボン酸類としては、(メタ)アクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン
酸、イタコン酸等が上げられる。(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル類としては、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
【0015】ラジカル重合性ビニル結合を有するジカル
ボン酸ジエステル類としては、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラ
コン酸、無水シトラコン酸等の酸成分と、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノー
ル、オクタノール、デカノール、ウンデカノール、ペプ
タデカノール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、エチレングリコールモノオクチエル
エーテル、プロピレングリコールコールモノブチルエー
テル、プロピレングリコールモノヘキシルエーテル、プ
ロピレングリコールモノオクチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキオ
クチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル等の水酸基含有成分とを反応させて得られるもの
が挙げられる。
【0016】(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエ
ステル類としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレエート等が挙げら
れる。(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)ア
クリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N
−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メ
タ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチル
(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
【0017】含窒素複素環を有するビニルモノマー類と
しては、ビニルピロリドン類、ビニルピリジン類、ビニ
ルイミダゾール類、ビニルカルバゾール類、ビニルキノ
リン類、ビニルピペリジン類などが挙げられる。アミノ
基を有するビニルモノマーとしては、N−エチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N−プロピルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N−ブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノブチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル
(メタ)アクリレート等が挙げられる。ラジカル重合性
ビニル結合を有するエーテル化合物としては、メチルビ
ニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニル
エーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエー
テル、オクチルビニルエーテル等が挙げられる。
【0018】アルカリ可溶型スチレン−マレイン酸モノ
アルキルエステル共重合体は、窒素等の不活性ガス下、
沸点が60〜200℃の、モノまたはポリアルキレング
リコールあるいは、そのエーテルまたはエステル系溶
媒、酢酸エステル系溶媒等の水混和性溶剤、芳香族炭化
水素系溶媒、ケトン系溶媒等の水非混和性溶剤中に前記
単量体を添加混合し、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
ベンゼンパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル
等の反応開始剤を添加して、60〜170℃で1〜10
時間、好ましくは4〜8時間ランダム共重合させたの
ち、有機溶媒を乾燥除去することにより得られる。得ら
れるアルカリ可溶型スチレン−マレイン酸モノアルキル
エステル共重合体の融点は40〜180℃であり、その
重量平均分子量は、5,000〜100,000、さら
には10,000〜30,000であることが好まし
い。
【0019】アルカリ可溶型スチレン−マレイン酸モノ
アルキルエステル共重合体は、アルカリを添加した水中
に添加し、加熱溶解させて水溶性樹脂ワニスとして使用
することができる。アルカリとしては、アンモニア水、
アルカリ金属の水酸化物などの無機アルカリ、有機アミ
ン等の有機アルカリが使用できるが、アンモニアが好ま
しい。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等が挙げられ、有機アミンとして
は、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、モルホリン等が挙げられる。
【0020】本発明の水性印刷インキ組成物の表面張力
は、20〜26dyne/cmの範囲に調整することが
好ましい。これらの範囲は、一般式(1)で表されるノ
ニオン性界面活性剤とアルカリ可溶型スチレン−マレイ
ン酸モノアルキルエステル共重合体の添加により得られ
る。表面張力が26dyne/cmを超えると、レベリ
ング性が不十分である。
【0021】本発明の水性印刷インキ組成物には、一般
に水性インキで使用できる無機、有機あるいは体質顔料
や、他の水性バインダー樹脂が使用できる。併用可能な
他の水性バインダー樹脂としては、特に制限はないが、
用途に応じて、例えばシェラツク樹脂、アクリル系樹
脂、ポリウレタン樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、エ
チレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等の水溶性
または水分散性樹脂が使用できる。本発明の水性印刷イ
ンキ組成物がプラスチックフィルムへの印刷に用いられ
る場合には、プラスチックフィルムに対する接着性が要
求されるため、接着性の良好なアクリル系樹脂、ポリウ
レタン樹脂、スチレン−アクリル系樹脂等の水性バイン
ダー樹脂を併用することが好ましい。
【0022】本発明の水性印刷インキ組成物を製造する
には、まず顔料をアルカリ可溶型スチレン−マレイン酸
モノアルキルエステル共重合体および水、必要に応じて
顔料分散剤と攪拌混練して水性顔料分散物を得た後、残
りのインキ材料の所定量を添加混合する。なお、本発明
の水性印刷インキ組成物の性能低下をきたさない範囲
で、水混和性溶剤、各種添加剤を添加混合することがで
きる。水混和性溶剤としては、低級アルコール類、多価
アルコール類及びそのアルキルエーテルまたはアルキル
エステル類などが挙げられ、具体的には、メタノール、
エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール
等の低級アルコール類、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレン グリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、
プロピレングリコールアセテート、ジエチレングリコー
ルモノメチルメエーテル、ジプロピレングリコール等が
使用できる。
【0023】各種添加剤としては、顔料分散剤、レベリ
ング剤、消泡剤等が挙げられる。また、印刷可能な被印
刷体として、紙ではジュート紙、クラフト紙、撥水ライ
ナー、各種コート紙が挙げられ、プラスチックフイルム
では、ポリエチレン、延伸及び非延伸ポリエステル、ナ
イロン、セロファン等が挙げられる。
【0024】
【実施例】以下、アルカリ可溶型スチレン−マレイン酸
モノアルキルエステル共重合体の製造例を挙げ、次いで
本発明の水性印刷インキ組成物の実施例を挙げるが、本
発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の
各例において、部および%とあるのは、重量部および重
量%をそれぞれ示す。
【0025】(製造例1)攪拌装置、温度計、滴下漏斗
及び還流冷却器を備えた反応容器にキシレン1594部
を仕込み、内温が125〜130℃になるまで昇温し
た。次いでスチレン624部、マレイン酸イソプロピル
エステル374部、マレイン酸nブチルエステル596
部及びジ−tert−ブチルパーオキサイド63部から
なる混合液を滴下漏斗より4時間を要して滴下した後、
同温度で3時間保ち重合反応を完結させた。更に180
℃に昇温し、減圧下でキシレンを完全に除去し、重量平
均分子量が7900、数平均分子量が2490の共重合
体を得た。得られた共重合体にアンモニア水及び脱イオ
ン水を加えてpH8.6、固形分30%のアルカリ可溶
型スチレン−マレイン酸モノアルキルエステル共重合体
水溶液を得た。以下、これを共重合体水溶液(A)とす
る。
【0026】(製造例2)参考例1と同様の反応容器に
キシレン1594部を仕込み、内温が125〜130℃
になるまで昇温した。次いでスチレン624部、マレイ
ン酸エチルエステル707部、マレイン酸エチルヘキシ
ルエステル235部及びジ−tert−ブチルパーオキ
サイド63部からなる混合液を滴下漏斗より4時間を要
して滴下した後、同温度で3時間保ち重合反応を完結さ
せた。更に180℃に昇温し、減圧下でキシレンを完全
に除去し、重量平均分子量が8700、数平均分子量が
2500の共重合体を得た。得られた共重合体にアンモ
ニア水及び脱イオン水を加えてpH8.3、固形分30
%のアルカリ可溶型スチレン−マレイン酸モノアルキル
エステル共重合体水溶液を得た。以下、これを共重合体
水溶液(B)とする。
【0027】[実施例1]以下の組成物をサンドミルに
て分散し、粒度がグラインドゲージで30μ、表面張力
が25.3dyne/cmの水性印刷インキ組成物を得
た。 ・フタロシアニン系青顔料 12.0% ・スチレンアクリル樹脂エマルジョン(固形分40%) 20.0% ・共重合体水溶液(A) 27.0% ・ジオクチルスルフォサクシニックアシッドのNa塩 0.1% ・2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール 1.0% ・ポリエチレンワックス 0.5% ・シリコーン消泡剤 0.1% ・ 脱イオン水 39.3% 得られた水性印刷インキ組成物を、200線/インチの
アニロックスロールを装着したフレキソ印刷機を使用
し、100m/分にて、コート紙(レンゴー社製「CR
C」)、撥水ライナー(本州製紙社製「スーパー
K」)、ポリプロピレンフィルム(東洋紡社製「Pー2
161」)に印刷した。レベリング性、ミスチング性、
転移濃度はきわめて良好であった。
【0028】[実施例2]以下の組成物をサンドミルに
て分散し、粒度がグラインドゲージで30μ、表面張力
が22.7dyne/cmの水性印刷インキ組成物を得
た。 ・ジオキサジン系紫顔料 8.0% ・ポリウレタン樹脂エマルジョン(固形分35%) 43.0% ・共重合体水溶液(B) 1.5% ・ジオクチルスルフォサクシニックアシッドのNa塩 0.5% ・2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール 3.0% ・ポリエチレンワックス 0.5% ・シリコーン消泡剤 0.3% ・脱イオン水 43.2% 得られた水性印刷インキ組成物を用い、実施例1と同様
にして印刷したところ、レベリング性、ミスチング性、
転移濃度はきわめて良好であった。
【0029】[実施例3]以下の組成物をサンドミルに
て分散し、粒度がグラインドゲージで30μ、表面張力
が23.5dyne/cmの水性印刷インキ組成物を得
た。 ・塩素化フタロシアニン系緑顔料 12.0% ・炭酸カルシウム 3.0% ・スチレンアクリル樹脂エマルジョン(固形分38%) 40.0% ・共重合体水溶液(A) 1.5% ・ジオクチルスルフォサクシニックアシッドのNa塩 0.5% ・2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール 4.0% ・ポリエチレンワックス 0.5% ・シリコーン消泡剤 0.3% ・脱イオン水 39.0% 得られた水性印刷インキ組成物を用い、実施例1と同様
にして印刷したところ、レベリング性、ミスチング性、
転移濃度はきわめて良好であった。
【0030】[比較例1]以下の組成物をサンドミルに
て分散し、粒度がグラインドゲージで30μ、表面張力
が27.4dyne/cmの水性印刷インキ組成物を得
た。 ・フタロシアニン系青顔料 13.0% ・ポリウレタン樹脂エマルジョン(固形分46%) 40.0% ・共重合体水溶液(A) 5.0% ・2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール 0.5% ・ポリエチレンワックス 0.5% ・シリコーン消泡剤 0.1% ・脱イオン水 40.9% 得られた水性印刷インキ組成物を用い、実施例1と同様
にして印刷したところ、レベリング性、ミスチング性が
不良であり、転移濃度も低かった。
【0031】[比較例2]以下の組成物をサンドミルに
て分散し、粒度がグラインドゲージで30μ、表面張力
が28.3dyne/cmの水性印刷インキ組成物を得
た。 ・ジオキサジン系紫顔料 8.0% ・アクリル樹脂水溶液(固形分40%) 42.0% ・ジオクチルスルフォサクシニックアシッドのNa塩 0.1% ・2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール 0.3% ・ポリエチレンワックス 0.5% ・シリコーン消泡剤 0.1% ・脱イオン水 49.0% 得られた水性印刷インキ組成物を用い、実施例1と同様
にして印刷したところ、レベリング性、ミスチング性が
極めて不良であった。
【0032】[比較例3]以下の組成物をサンドミルに
て分散し、粒度がグラインドゲージで30μ、表面張力
が30.2dyne/cmの印刷用インキを得た。 ・塩素化フタロシアニン系緑顔料 12.0% ・スチレンアクリル樹脂エマルジョン(固形分40%) 39.0% ・共重合体水溶液(B) 5.0% ・ジオクチルスルフォサクシニックアシッドのNa塩 0.2% ・ポリエチレンワックス 0.5% ・シリコーン消泡剤 0.1% ・ 脱イオン水 43.2% 得られた水性印刷インキ組成物を用い、実施例1と同様
にして印刷したところ、レベリング性、転移濃度が劣っ
ていた。
【0033】
【発明の効果】本発明の水性印刷インキ組成物は、フレ
キソ印刷方式により、段ボール、カートン紙、プラスチ
ックフィルム、アルミ箔などに印刷した際、レベリング
性と転移濃度が優れ、且つ優れた抗ミスチング性を示
し、美粧性の高い印刷物が得られる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−252680(JP,A) 特開 平6−145572(JP,A) 特開 平7−150090(JP,A) 特開 平8−269379(JP,A) 特開 平8−302263(JP,A) 特開 平9−142008(JP,A) 特開 平9−176533(JP,A) 特開 平9−194781(JP,A) 特開 昭62−290772(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記一般式(1)で表されるノニオ
    ン性界面活性剤、 【化1】 (n+m=N エチレンオキサイド付加モル数) (b)アルキル成分の炭素数が4〜10のジアルキルス
    ルフォサクシニックアシッドのアルカリ塩、 (c)アルカリ可溶型スチレン−マレイン酸モノアルキ
    ルエステル共重合体を含むことを特徴とする水性印刷イ
    ンキ組成物。
  2. 【請求項2】表面張力が20〜26dyne/cmの範
    囲にあることを特徴とする請求項1記載の水性印刷イン
    キ組成物。
  3. 【請求項3】(b)の含有量が、0.01〜1.0重量
    %の範囲であることを特徴とする請求項1または2記載
    の水性印刷インキ組成物。
  4. 【請求項4】(a)の含有量が、0.1〜5重量%の範
    囲であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記
    載の水性印刷インキ組成物。
  5. 【請求項5】(c)の含有量が、0.1〜10重量%の
    範囲であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか
    記載の水性印刷インキ組成物。
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