JPH0649142A - 水性樹脂およびそれを用いた水性印刷インキ組成物 - Google Patents
水性樹脂およびそれを用いた水性印刷インキ組成物Info
- Publication number
- JPH0649142A JPH0649142A JP20248592A JP20248592A JPH0649142A JP H0649142 A JPH0649142 A JP H0649142A JP 20248592 A JP20248592 A JP 20248592A JP 20248592 A JP20248592 A JP 20248592A JP H0649142 A JPH0649142 A JP H0649142A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- printing ink
- ink composition
- resin
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
型水性樹脂、およびこの樹脂を使用した水性印刷インキ
組成物を提供する。 【構成】 ラジカル重合性不飽和結合を有するジカルボ
ン酸ハーフエステル単量体、スチレン系単量体、α,β
−エチレン性不飽和含窒素単量体、その他の共重合可能
なα,β−エチレン性不飽和基含有単量体を共重合させ
て得られるアルカリ可溶型水性樹脂、およびこの樹脂に
顔料、水などを添加混合して水性印刷インキ組成物を製
造する。 【効果】 本発明のアルカリ可溶型水性樹脂は、良好な
顔料分散性を有する。得られる水性印刷インキ組成物
は、優れた流動性、貯蔵安定性を有し、撥水ライナー、
プラスチックフイルムなどに対して、高い光沢、優れた
レベリング性を有する。
Description
に有用なアルカリ可溶型水性樹脂に関し、より詳しくは
特定の共重合体からなる樹脂を使用することにより、良
好な顔料分散性を有し、撥水ライナー、プラスチックフ
イルムなどに対して、高い光沢、優れたレベリング性を
有する水性印刷インキ組成物を提供しようとするもので
ある。
印刷する印刷インキの分野では、高い光沢と、かすれや
ムラづきのない優れたレベリング性を有する印刷インキ
が要望されている。これは、包装容器が単なる内容物の
表示にとどまらず、印刷によって内容物により高級・高
品質なイメージを持たせることを目的としているためで
ある。
る印刷インキは、無機または有機顔料をバインダー樹脂
で混練して得られ、紙印刷では古くから水性印刷インキ
が使用されていた。また最近では、労働安全、火災の危
険性などの面から、プラスチックフイルムを対象とする
印刷においても、一部水性インキが使用されるようにな
ってきている。
光沢を高くするためには、顔料を細かく分散させ、また
顔料によく吸着するバインダー樹脂が求められている
が、従来の水性印刷インキ用バインダー樹脂である、シ
ェラック、スチレン−アクリル酸系樹脂、或いはスチレ
ン−無水マレイン酸樹脂などは、有機顔料に対する濡れ
が充分とは言えず、光沢、レベリング性などに問題があ
った。そこで、顔料表面を親水化処理して使用する方
法、顔料分散剤として各種界面活性剤を使用する方法等
が用いられていたが、これらの方法ではインキの発泡や
耐水性の低下などの問題があった。
法として、例えば塗料などの分野では、油脂脂肪酸変性
(メタ)アクリル系単量体、α,β−エチレン性不飽和
含窒素単量体、カルボキシル基含有(メタ)アクリル酸
エステル単量体を共重合して得られる樹脂を顔料分散剤
として使用し、顔料分散性を改良する方法、例えば特開
昭60−188472号公報、C9〜25モノカルボン
酸のビニルエステル及び/又はC8〜24モノアルコー
ルの(メタ)アクリル酸エステル単量体、α,β−エチ
レン性不飽和含窒素単量体、α,β−エチレン性不飽和
カルボン酸を共重合して得られる樹脂を分散剤として使
用し、顔料分散性を改良する方法、例えば特開昭60−
92360号公報が提案されている。
は、流動性やレベリング性が充分とは言えず、優れた印
刷物を得る事ができない等の問題があった。従って、こ
れらの樹脂は、塗料の分野では使用できても、印刷イン
キの分野では、上記の問題から使用できないものであっ
た。更に最近の青果物や水産物等の段ボールケースで
は、水漏れによる変形や強度の劣化を防止するために、
撥水ライナーと呼ばれる、水をはじく紙が外材として使
用されているが、水性インキでは撥水ライナー上ではじ
かれて、印刷物が得られないという問題もあった。
するところは、優れた顔料分散性、溶解性を有し、かつ
良好な撥水ライナー適性を有するアルカリ可溶型水性樹
脂を提供する事にある。更に、撥水ライナーやプラスチ
ックフイルムに印刷された際に、高い光沢と優れたレベ
リング性を有する印刷物を可能にする、水性印刷インキ
組成物を提供する事にある。
は、樹脂の分子構造に着目し、鋭意研究を重ねた結果、
特定のアルカリ可溶性樹脂が、光沢、レベリング性及び
撥水ライナー適性に優れた水性印刷インキ組成物を与え
る事を見いだし、本発明を完成させたものである。即
ち、本発明は、 (a)以下の一般式(1)で表されるラジカル重合性不飽和結合を有するジカ ルボン酸ハーフエステル単量体の少なくとも1種の化合物 5〜55重量%
よいアルキル基、Xは炭素数が2または3のラジカル重
合性不飽和結合を有する炭化水素基を表す。] (b)スチレン系単量体 3〜94重量% (c)α,β−エチレン性不飽和含窒素単量体 1〜60重量% (d)その他の共重合可能なα,β−エチレン性不飽和基含有単量体 0〜30重量% の各成分を、不活性ガス下溶媒中で、反応開始剤の共存
下、60〜170℃でランダム共重合させて得られる、
分子量5,000〜100,000、融点40〜180
℃を有するアルカリ可溶型水性樹脂およびそれを含有し
た水性印刷インキ組成物に関するものである。
いてより詳しく説明する。まず、アルカリ可溶型水性樹
脂を得るために使用する単量体成分として、一般式
(1)で示されるジカルボン酸ハーフエステルは、ラジ
カル重合性不飽和結合を有するジカルボン酸またはその
無水物と、炭素数1ないし24のモノアルコールとを反
応させて得られる化合物である。
よいアルキル基、Xは炭素数が2または3のラジカル重
合性不飽和結合を有する炭化水素基を表す。]
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無
水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸等が挙
げられる。またこれに反応させるモノアルコールとし
て、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノ
ール、ウンデカノール、ヘプタデカノールなどが挙げら
れる。モノアルコールのアルキル基の炭素数が24より
多くなると、樹脂の分離や沈降を起こして好ましくな
い。
るジカルボン酸ハーフエステル単量体は、アルカリ可溶
型水性樹脂中、5〜55重量%の範囲で単独または混合
して使用できる。この単量体の使用量が5重量%未満で
は、本発明の目的とする効果が得られず、また55重量
%を越えると、反応性が低下して、水中での分散安定性
の良好な樹脂が得られなくなる。
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ
る。なお、このスチレン系単量体は、3〜94重量%の
範囲で使用できるが、共重合の際の反応性から、前記の
ジカルボン酸ハーフエステル単量体と同モル以上使用す
る事が好ましい。
量体としては、以下の一般式(2)で示されるアミノア
ルキル(メタ)アクリレート、または一般式(3)で示
されるアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミ
ド、及び含窒素複素環を有する不飽和単量体が使用でき
る。
ル基、R3炭素数2〜8の、アルキレン基、R4および
R5はHまたは炭素数が1〜6のアルキル基を表す。ま
たR6はモノまたはジアルキルアミノアルキル基を表
す。]
化合物としては、N−エチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N−プロピルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレ
ート等が挙げられる。
は、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、
N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−
プロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリ
ルアミド等が挙げられる。
しては、ビニルピロリドン類、ビニルピリジン類、ビニ
ルイミダゾール類、ビニルカルバゾール類、ビニルキノ
リン類、ビニルピペリジン類などが挙げられる。これら
のα,β−エチレン性不飽和含窒素単量体は、単独また
は混合して、アルカリ可溶型水性樹脂中、1〜6重量%
の範囲で使用できる。この使用量が1重量%未満では、
本発明の目的とする効果が得られず、また60重量%を
越えるとインキの流動性が不良となり、また耐水性が低
下して好ましくない。
性不飽和基含有単量体としては、ラジカル重合性不飽和
結合を有するカルボン酸類、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル類、ラジカル重合性不飽和結合を有するジカ
ルボン酸ジエステル類、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
アルキルエステル類、(メタ)アクリルアミド類、不飽
和二重結合を有するエーテル化合物類が使用できる。
合を有するカルボン酸:(メタ)アクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸
等 (メタ)アクリル酸アルキルエステル:(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチル
ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アク
リル酸ステアリル等
ボン酸ジエステル:マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無
水シトラコン酸などの酸成分と、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタ
ノール、デカノール、ウンデカノール、ヘプタデカノー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエ
ーテル、エチレングリコールモノオクチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノブチルエーテル、プロピレングリコールモノヘキシル
エーテル、プロピレングリコールモノオクチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ
オクチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノオクチルエーテル
等の水酸基含有成分とを反応させて得られるラジカル重
合性不飽和結合を有するジカルボン酸ジエステル類
ステル:2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ペンチル(メタ)アクリレエート等 (メタ)アクリルアミド単量体:(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル
(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘ
キシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブ
チル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジオクチル(メタ)アク
リルアミド、等
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピ
ルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビ
ニルエーテル、オクチルビニルエーテル等が挙げられ
る。
脂の、水溶化のために必要なカルボキシル基の含有量
は、当該水溶性アルカリ可溶型水性樹脂の酸価を30〜
250の範囲とする量である。なお、ラジカル重合性不
飽和樹脂を有するジカルボン酸ハーフエステル単量体の
みで所望の酸価が得られない場合は、その他の共重合可
能なビニル基含有単量体として、カルボキシル基を有す
る単量体を共重合する事により、樹脂の酸価を調整する
事ができる。
0より小さくなると、樹脂が溶解性の低下から分離や沈
降を起こし、また250より大きくなると耐水性が低下
し、好ましい結果が得られなくなる。なお、紙を対象と
する印刷では、耐水性はあまり強く要求されないため、
この分野で使用される水性印刷インキ組成物では、酸価
が160〜230の樹脂が好適に使用される。一方、プ
ラスチックフイルムを対象とする印刷では、耐水性が強
く求められるため、この分野で使用される水性印刷イン
キ組成物では、酸価が50〜100の樹脂が好適に使用
される。
法に関しては、窒素などの不活性ガス下、沸点が60〜
200℃の、モノまたはポリアルキレングリコールある
いは、そのエーテルまたはエステル系溶媒、酢酸エステ
ル系溶媒等の水混和性溶剤、芳香族炭化水素系溶媒、ケ
トン系溶媒等の水非混和性溶剤中に前記の各成分の単量
体を添加混合し、ジターシヤリブチルパーオキサイド、
ベンゼンパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル
等の反応開始剤を添加して、60〜170℃で1〜10
時間、好ましくは4〜8時間ランダム共重合させて、分
子量5,000〜100,000、好ましくは10,0
00〜30,000、融点40〜180℃を有するアル
カリ可溶型水性樹脂が、有機溶媒を乾燥させて得る事が
できる。更に、アルカリを添加した水中に当該固体樹脂
を添加し、加熱溶解させて水溶性樹脂ワニスとして使用
する事ができる。
しては、アンモニア水、アルカリ金属の水酸化物などの
無機アルカリ、有機アミン等の有機アルカリが使用で
き、具体的には、アルカリ金属の水酸化物として、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等、有機アミンとして
は、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、モルホリン等が使用できる。
を使用して、水性印刷インキを製造する際に、使用する
顔料としては、一般に水性インキで使用できる無機、有
機あるいは体質顔料が使用できる。また、併用可能なそ
の他の水性バインダー樹脂としては、特に制限はない
が、用途に応じて、例えばシェラック樹脂、アクリル系
樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン−アクリル酸系樹
脂、エチレン−アクリル酸系樹脂、ポリエステル樹脂等
の水溶性および水分散性樹脂が使用できる。
刷インキ組成物では、プラスチックフイルムに体する接
着性が要求されるため、接着性の良好な水性バインダー
樹脂と併用して使用する事が好ましい。以上の、顔料、
アルカリ可溶型水性樹脂、その他の水性バインダー樹脂
を使用して水性印刷インキ組成物を製造するには、まず
顔料100重量部に対して、アルカリ可溶型水性樹脂を
固形分として、2ないし25重量部を撹拌混練して水性
顔料分散物を得た後、残りのインキ材料の所定量を添加
混合して製造する事ができる。なお、当該水性印刷イン
キ組成物の性能低下をきたさない範囲で水混和性溶剤、
各種添加剤を添加混合する事ができる。
コール類、多価アルコール類及びそのアルキルエーテル
またはアルキルエステル類などが挙げられ、具体的に
は、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、
イソプロパノール等の低級アルコール類、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アル
コール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
エチルエーテル、プロピレングリコールアセテート、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノメチルグリコール等が利用できる。
ング剤、消泡剤等を添加する事ができる。また、印刷可
能な被印刷体として、紙ではジュート紙、クラフト紙、
撥水ライナー、各種コート紙を挙げる事ができ、またプ
ラスチックフイルムとしては、ポリエチレン、延伸及び
非延伸ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、セロ
ファン等を挙げる事ができる。
物は、良好な顔料分散性と流動性を有し、フレキソ或い
はグラビア印刷方式によって、各種紙やプラスチックフ
イルムに印刷が可能で、光沢、レベリング性に優れた印
刷物を得る事ができる。以下、実施例でもって、本発明
をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。
窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、酢酸エチル
350部を仕込み、75〜78℃に加熱した後、窒素ガ
スを導入しながら、表1の水性樹脂No.1〜5、9〜
11、13〜20の組成比率を有する単量体混合物25
0部、及び反応開始剤として、ジターシャリーブチルパ
ーオキサイド2.5部を混合して、2時間かけて滴下し
た。更に、同温度に保ちながら2時間ランダム共重合さ
せた後、溶剤を減圧下、蒸発させて、それぞれアルカリ
可溶型水性樹脂No.1〜5、9〜11、13〜20を
得た。
機、冷却管、窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコ
に、キシレン350部を仕込み、135〜138℃に加
熱した後、窒素ガスを導入しながら、表1の水性樹脂N
o.6〜8、12の組成比率を有する単量体混合物25
0部、及び反応開始剤として、ジターシャリーブチルパ
ーオキサイド2.5部を混合して、2時間かけて滴下し
た。更に、同温度に保ちながら2時間ランダム共重合さ
せた後、溶剤を減圧下、蒸発させて、それぞれアルカリ
可溶型水性樹脂No.6〜8、12を得た。
1、2によって得られたアルカリ可溶型水性樹脂1〜2
0それぞれ400部を破砕した後、当量のアンモニアを
溶解させた水600部中に撹拌混合し、80℃で加熱溶
解させて、固形分40%、粘度10〜20poise
(20℃)の水溶性ワニスを得た。
ミルを使用して常法に従い混練後、表2のインキ組成に
従って各種インキ材料を添加し、それぞれ水性印刷イン
キ組成物実施例1〜14、比較例1〜8を得た。ここで
実施例1〜8及び比較例1〜4の顔料として、フアスト
ゲンブル−TGR、(大日本インキ化学工業)、実施例
9〜14及び比較例5〜8の顔料として、セイカフアー
ストイエロー2200(大日精化工業)を使用した。ま
た、水性バインダー樹脂Aとして、ジョンクリル74J
(ジョンソンポリマー、固形分45%)、水性バインダ
ー樹脂Bとして、ジョンクリルJ7001(ジョンソン
ポリマー、固形分47%)を使用した。
キの、流動性、貯蔵安定性の評価試験を行った。また、
当該水性印刷インキを、ハンドプルーフアーを使用し
て、コート紙(レンゴーCRC)及び撥水ライナー(本
州製紙、スーパーK)に印刷し、光沢、レベリング性、
及び撥水ライナー適性の評価を行った。その評価結果を
表3に示した。
ンキの、流動性、貯蔵安定性の評価を行った。また、当
該印刷インキを、グラビア校正機(東谷製作所、版深度
32μ)を使用して、OPフイルム(東洋紡績、P−2
161)に印刷し、光沢、レベリング性の評価を行っ
た。その評価結果を表3に示した。
0rpmの回転速度でのインキ粘度比が、1に近いもの
ほど流動性が良好として評価した。 粘度比 30rpmの時の粘度/60rpmの時の粘度 A:粘度比が1.2以下のもの B:粘度比が1.2を越え、1.5以下のもの C:粘度比が1.2を越えるもの
粘度の比率から貯蔵安定性を評価した。 40℃で7日間保存後の粘度/初期粘度(B型粘度計、
30rpm) A:粘度比が1.5以下のもの B:粘度比が1.5を越え、2.0以下のもの C:粘度比が2.0を越え、4.0以下のもの D:粘度比が4.0を越えるもの
ら貯蔵安定性を評価した。 A:凝集、沈降物が全くなく、インキ面に色分かれのみ
られないもの B:凝集、沈降物が全くないが、インキ面に色分かれが
みられるもの C:凝集、沈降物が有り、インキ面に色分かれが激しい
もの
ターで測定し、その数値より光沢の評価を行った。 実施例1〜8及び比較例1〜4(コート紙印刷物、75
゜反射光測定) A:測定値が60以上のもの B:測定値が50以上60未満のもの C:測定値が40以上50未満のもの D:測定値が40未満のもの
印刷物、60゜反射光測定) A:測定値が70以上のもの B:測定値が60以上70未満のもの C:測定値が50以上60未満のもの D:測定値が50未満のもの
視判断から、レベリング性を評価した。 A:全く色ムラが認められないもの B:僅かに色ムラが認められるもの C:ムラが激しいもの
例1〜4(撥水ライナー印刷物) 印刷物の転移性、色ムラの程度の目視判断から、撥水ラ
イナー適性を評価した。 A:印刷面に抜けがなく、全く色ムラが認められないも
の B:印刷面に抜けはないが、全く色ムラが認められるも
の C:印刷面に抜けがあり、色ムラも激しいもの
ように、本発明で特定するアルカリ可溶型水性樹脂を使
用した水性印刷インキ組成物は、優れた流動性、貯蔵安
定性を有し、紙やプラスチックフイルムに印刷された際
に、優れた光沢とレベリング性及び撥水ライナー適性を
有する印刷物が得られる。
Claims (6)
- 【請求項1】 (a)以下の一般式(1)で表されるラ
ジカル重合性不飽和結合を有するジカルボン酸ハーフエ
ステルから選ばれた少なくとも1種の単量体 5〜55重量% 【化1】 [ここで、R1は炭素数が1〜24の、側鎖を含んでも
よいアルキル基、Xは炭素数が2または3のラジカル重
合性不飽和結合を有する炭化水素基を表す。] (b)スチレン系単量体 3〜94重量% (c)α,β−エチレン性不飽和含窒素単量体 1〜60重量% (d)その他の共重合可能なα,β−エチレン性不飽和基含有単量体 0〜30重量% の各成分を、不活性ガス下溶媒中で、反応開始剤の共存
下、60〜170℃でランダム共重合させて得られる、
分子量5,000〜100,000、融点40〜180
℃を有するアルカリ可溶型水性樹脂。 - 【請求項2】 請求項1記載のアルカリ可溶型水性樹脂
において、(a)成分を20〜50重量%含有し、酸価
が160〜230の範囲であるアルカリ可溶型水性樹
脂。 - 【請求項3】 請求項1記載のアルカリ可溶型水性樹脂
において、(a)成分を20〜30重量%含有し、酸価
が50〜100の範囲であるアルカリ可溶型水性樹脂。 - 【請求項4】 顔料、水性バインダー樹脂、および水か
ら主として構成される水性印刷インキ組成物において、
当該水性印刷インキ組成物中、請求項1記載のアルカリ
可溶型水性樹脂を固形分として1〜20重量%含有する
事を特徴とする水性印刷インキ組成物。 - 【請求項5】 顔料、水性バインダー樹脂、および水か
ら主として構成される紙用水性印刷インキ組成物におい
て、当該水性印刷インキ組成物中、請求項2記載のアル
カリ可溶型水性樹脂を固形分として4〜20重量%含有
する事を特徴とする紙用水性印刷インキ組成物。 - 【請求項6】 顔料、水性バインダー樹脂、および水混
和性溶剤から主として構成されるプラスチックスフイル
ム用水性印刷インキ組成物において、当該水性印刷イン
キ組成物中、請求項3記載のアルカリ可溶型水性樹脂を
固形分として1〜5重量%含有する事を特徴とするプラ
スチックスフイルム用水性印刷インキ組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20248592A JP3404410B2 (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 水性樹脂およびそれを用いた水性印刷インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20248592A JP3404410B2 (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 水性樹脂およびそれを用いた水性印刷インキ組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0649142A true JPH0649142A (ja) | 1994-02-22 |
JP3404410B2 JP3404410B2 (ja) | 2003-05-06 |
Family
ID=16458290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20248592A Expired - Lifetime JP3404410B2 (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 水性樹脂およびそれを用いた水性印刷インキ組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3404410B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011241307A (ja) * | 2010-05-19 | 2011-12-01 | Ricoh Co Ltd | インクジェット用顔料分散体、インク、カートリッジ、インクジェット記録装置、画像形成物 |
-
1992
- 1992-07-29 JP JP20248592A patent/JP3404410B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011241307A (ja) * | 2010-05-19 | 2011-12-01 | Ricoh Co Ltd | インクジェット用顔料分散体、インク、カートリッジ、インクジェット記録装置、画像形成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3404410B2 (ja) | 2003-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3950290A (en) | Aqueous coating and printing compositions | |
JP5811835B2 (ja) | 印刷インキ組成物 | |
US3951892A (en) | Aqueous printing vehicle | |
JPH0517266B2 (ja) | ||
JP5588161B2 (ja) | 体質顔料分散組成物の製造方法、および水性印刷用インキ組成物の製造方法 | |
JP3404410B2 (ja) | 水性樹脂およびそれを用いた水性印刷インキ組成物 | |
JP3496780B2 (ja) | ロジン系樹脂水性分散体およびその製造法 | |
JPH0441195B2 (ja) | ||
JP2012207130A (ja) | 印刷インキ組成物 | |
JP3247766B2 (ja) | 色つきコート紙の製造方法、およびその方法でえられる色つきコート紙 | |
US6379813B1 (en) | Pigmented compositions and articles of manufacture containing same | |
JP3229061B2 (ja) | 水性樹脂およびそれを用いた水性印刷インキ組成物 | |
JP4241178B2 (ja) | 水性顔料分散体及び水性インキ組成物 | |
JPH11246813A (ja) | 水性顔料分散体およびそれを用いた水性印刷インキ組成物 | |
JP3982100B2 (ja) | フレキソ凸版用印刷インキ組成物 | |
JPH0441194B2 (ja) | ||
JPH09157538A (ja) | 顔料分散剤およびこれを含む塗料もしくは印刷インキ組成物 | |
JP3301267B2 (ja) | 水性インキ組成物 | |
JPH0673134A (ja) | 水性樹脂およびそれを使用した水性印刷インキ組成物 | |
JPH0816207B2 (ja) | 水性顔料分散液 | |
JPH051301B2 (ja) | ||
JP2014227455A (ja) | フレキソ印刷用水性白色インキ組成物 | |
JPH0774242B2 (ja) | 水性フレキソインキ用樹脂バインダ−の製造方法 | |
JP7159740B2 (ja) | コアシェル型水性バイオマスエマルション、ならびにコアシェル型水性バイオマスエマルションを含む印刷インキ用水性バインダー樹脂および水性コーティングニス | |
JPH09217034A (ja) | 水性印刷インキ組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090228 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100228 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100228 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228 Year of fee payment: 10 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228 Year of fee payment: 10 |