JP3355655B2 - 水和ジルコニアゲルおよびジルコニア粉末の製造方法 - Google Patents

水和ジルコニアゲルおよびジルコニア粉末の製造方法

Info

Publication number
JP3355655B2
JP3355655B2 JP21228292A JP21228292A JP3355655B2 JP 3355655 B2 JP3355655 B2 JP 3355655B2 JP 21228292 A JP21228292 A JP 21228292A JP 21228292 A JP21228292 A JP 21228292A JP 3355655 B2 JP3355655 B2 JP 3355655B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zirconia
powder
gel
hydrated zirconia
hydrated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21228292A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0632615A (ja
Inventor
光二 松井
力 上間
正治 土井
隆 毛利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP21228292A priority Critical patent/JP3355655B2/ja
Publication of JPH0632615A publication Critical patent/JPH0632615A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3355655B2 publication Critical patent/JP3355655B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G25/00Compounds of zirconium
    • C01G25/02Oxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/12Surface area
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/80Compositional purity

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジルコニア薄膜材料,
ジルコニア系セラミックス原料粉末などの製造に用いら
れる水和ジルコニアゲルおよびそのゲルを用いて成形性
のよい原料粉末とすることができるジルコニア粉末の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水和ジルコニアゲルおよびジルコ
ニア粉末の製造方法としては、 安定化剤の溶解している水和ジルコニア微粒子の懸
濁液にアンモニア水を添加し、濾過,水洗,仮焼してジ
ルコニア粉末を得る方法(特開昭63−129017公
報) ジルコニウム塩水溶液を加水分解して得られる水和
ジルコニアゾルを尿素またはアンモニア系化合物で中和
して、ジルコニア系原料粉末を得る方法(特開平4−3
1359号公報) 等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、および
のいずれの方法によって得られるジルコニア粉末も、B
ET比表面積の非常に大きい、即ち、粒径の小さい微細
粉末であり、このように粒径が極めて小さいと、粒子間
の付着力が著しく増大するために、ジルコニア粉末は強
固な凝集粉末になって分散性の劣ったものになる。ま
た、これらの方法では、水和ジルコニアゲルは、アンモ
ニアまたは尿素で中和して得られるために、仮焼時の粒
成長速度が遅いものしか得られず、そのようなゲルを用
いて、比較的低い仮焼温度で成形性のよいジルコニア粉
末を得ることは、従来から困難であった。
【0004】本発明は、このような従来方法における欠
点を解消した、即ち、仮焼時の粒成長が速く、かつ、比
較的低い仮焼温度で成形性のよいジルコニア粉末とする
ことができる水和ジルコニアゲル、および成形性および
焼結性に優れたジルコニア粉末を簡易なプロセスにより
製造することができる方法の提供を目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らが、水和ジル
コニアゲルの微細構造と仮焼挙動とに注目して詳細に検
討したところによれば、ZrOに対してアルカリ金属
を50〜1000重量ppm含む水和ジルコニアゲルま
たは該ゲルとジルコニア系セラミックスの製造に常用さ
れるイットリア,カルシア,マグネシア,セリアなどの
安定化剤との混合物を仮焼すると、比較的低い温度でジ
ルコニア粉末が得られ、該粉末は成形性がよく、かつ、
焼結性に優れていることを見い出し、本発明に到達し
た。
【0006】すなわち、本発明は、 a ZrO2に対してアルカリ金属を50〜500重量
ppm含むことを特徴とする、水和ジルコニアゲル。 b 該水和ジルコニアゲルを乾燥したあと、500〜1
200℃で仮焼することからなるBET比表面積3.5
〜20m 2 /gのジルコニア粉末の製造方法を要旨とす
るものである。以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0007】本明細書において、水和ジルコニアゲルに
係わる「平均粒径」は、光子相関法によるが、電子顕微
鏡によって測定したものと実質上同じ値を示す。また、
ジルコニア粉末に係わる「BET比表面積」は、吸着分
子として窒素を用いて測定したものをいう。
【0008】ジルコニア粉末のBET比表面積が3.5
/gよりも小さくなると、粒子間の焼結による強固
な凝集が起こるために分散性が悪くなって、低温側で焼
結しにくい粉末となり、また、25m/gよりも大き
くなると粒子間の付着力が著しく増加するために強固な
凝集粉末になって、成形しにくいものとなり、セラミッ
クス原料粉末に適さないものとなる。上記bの方法によ
れば、BET比表面積3.5〜25m/gの、凝集性
が乏しく、分散性がよく、したがって成形性に優れた、
かつ、比較的低い温度で焼結することのできるジルコニ
ア粉末が得られる。BET比表面積のより好ましい範囲
は、5〜20m/gである。
【0009】本発明の水和ジルコニアゲル中のアルカリ
金属の含有量は、ZrO2に対して50〜500重量p
pmでなければならない。これが50重量ppmよりも
小さいと、仮焼時の粒成長速度が遅くなって、BET比
表面積の大きいジルコニア粉末が得られ、また、500
重量ppmよりも大きいと、得られるジルコニア粉末の
アルカリ金属含有量が当然高くなり、成形して焼結させ
る際、アルカリ金属に起因する異常粒成長,偏析などが
起こり、従って、不均一に収縮する。より好ましいアル
カリ金属含有量は、80〜500重量ppmであり、望
ましくは50〜400重量ppmである。このアルカリ
金属の種類に制限はなく入手の容易なナトリウムやカリ
ウムでよく、また2種類以上含まれていてもよい。原料
に由来する塩素イオン,硫酸イオン,硝酸イオンなどの
陰イオンは、ZrO2に対して200重量ppm以下で
あり、かつ、アルカリ金属に対するモル比が2.6以下
であればその存在が許容される。これらの陰イオンは、
ジルコニアの焼結性を阻害し、かつ、アルカリ金属を対
イオンとして存在させその分布を不均一にしてアルカリ
金属による作用を低下させるが、上記の範囲の量であれ
ば、これら陰イオンの望ましくない作用は無視しうるか
らである。水和ジルコニアゲルは結晶性のものがよく、
その結晶子径は4nm以下がよい。結晶子径が4nmよ
りも大きくなると、イットリア,カルシア,マグネシ
ア,セリアなどで安定化したジルコニア粉末を得る場
合、これら安定化剤との固溶性が悪くなり、組成の均一
な粉末が得にくくなるからである。また、水和ジルコニ
アゲルをゾルにして測定される平均粒径は、0.05〜
0.3μmの範囲がよい。この平均粒径0.05μmよ
りも小さいゲルを仮焼すると、粒径が極めて小さいため
に粒子間の焼結による強固な凝集が起こりやすく、いっ
ぽう、0.3μmよりも大きいゲルを仮焼すると、得ら
れるジルコニア粉末の粒径も大きくなって焼結性の悪い
ものになりやすいからである。
【0010】本発明の水和ジルコニアゲルは、ジルコニ
ウム塩水溶液を加水分解して水和ジルコニアゾルを得、
これにアルカリ金属化合物を添加して溶解させ、または
該化合物の水溶液を混合して懸濁液とし、濾過,水洗し
て製造することができる。この水和ジルコニアゾルとア
ルカリ金属化合物との混合懸濁液のpHは8以上でなけ
ればならない。pHが8よりも低いと、水和ジルコニア
粒子のの表面の水酸基(Zr−OH)とアルカリ金属イ
オン(M)とにより形成されるZr−Oの結合
量が減少し、いっぽう陰イオン(X)とによって形成
されるZr−OH の結合量が増加するために、
得られる水和ジルコニアゲルのアルカリ金属含有量が5
0ppmよりも低くなり、かつ陰イオンの含有量が20
0ppmよりも大きくなるからである。また、pHが8
よりも低くくなると、水和ジルコニアゾルが凝集しにく
くなり、濾過操作によるゲルの分離性が低下して生産効
率が悪くなる。pHは10以上、とくに12以上であれ
ばさらに好ましい。水和ジルコニアゾルの製造に用いら
れるジルコニウム塩としては、オキシ塩化ジルコニウ
ム,硝酸ジルコニウム,硫酸ジルコニウム,塩化ジルコ
ニルなどが挙げられるが、これらの他に水酸化ジルコニ
ウムと酸との混合物を用いてもよい。水酸化ジルコニム
を用いる場合、その製造法としては種々の方法が選択で
き、例えば、水溶性のジルコニウム塩水溶液をアルカリ
で中和することにより水酸化ジルコニウムを得ることが
できる。また、アルカリ金属化合物としては、水酸化ナ
トリウム,水酸化カリウムなどの水酸化物、さらに炭酸
ナトリウム,炭酸カリウムなどの炭酸塩を挙げることが
できる。
【0011】上記の水和ジルコニアゾルは、いかなる反
応条件で得られたものを用いてもよい。ジルコニウム塩
水溶液の加水分解による場合、得られる水和ジルコニア
ゾルの平均粒径は、反応終了時の反応液のpHを調整す
ることにより制御することができる。例えば、ジルコニ
ウム塩水溶液にアルカリまたは酸を添加して反応終了時
のpHが0.1〜1.5になるように調整することによ
り、平均粒径0.05〜0.3μmの水和ジルコニアゾ
ルが得られる。いっぽう、結晶子径は、ジルコニウム塩
水溶液の陰イオン濃度を調整することによって制御する
ことができ、陰イオン濃度を0.8グラムイオン/l以
上にして加水分解させると、結晶子径が4nm以下の水
和ジルコニアゾルが得られる。したがって、ジルコニウ
ム塩水溶液の陰イオン濃度,pHを上記の範囲に制御す
ることによって、所望の水和ジルコニアゾルを得ること
ができる。
【0012】本発明では、上記で得られた懸濁液を濾過
して、分離した固形物、即ち、水和ジルコニアゲルを水
洗するときに、濾液のpHが9以下になるまで水洗する
ことを必要とする。濾液のpHが9以下になるまで水洗
しないと、アルカリ金属塩が十分に除去されないことと
なり、得られる水和ジルコニアゲルのアルカリ金属含有
量が1000ppmよりも大きくなって、目的とする水
和ジルコニアゲルが得られなくなり、さらに陰イオンの
含有量も200ppmより大きくなる。より好ましいp
Hは8以下である。また、濾過により分離した水和ジル
コニアゲルをアルカリ金属化合物の水溶液で洗浄したあ
と水洗を行ってもよい。アルカリ金属化合物によって洗
浄すると、水和ジルコニアゲルに含まれる陰イオンが容
易に除去される。
【0013】次いで、上記で得られた水和ジルコニアゲ
ルは、乾燥したあと仮焼する。水和ジルコニアゲルの乾
燥方法に制限はなく、乾燥温度は通常の100〜150
℃とすればよい。また、水和ジルコニアゲルの仮焼は、
500〜1200℃の範囲内で仮焼することを必要とす
る。仮焼温度が500℃よりも低くなると、BET比表
面積が25m/gよりも大きくなり、さらに安定化剤
を用いる場合、それと充分に固溶したジルコニア粉末が
得られなくなる。いっぽう、1200℃よりも高くなる
と、粒子間の焼結による強固な凝集が起こるためにBE
T比表面積が3.5m/gよりも小さくなって、分散
性が低下し焼結性のよいジルコニア粉末が得られなくな
る。さらに、このように高い仮焼温度では、工業的な大
量生産が困難であるため実用的でなくなる。より好まし
い仮焼温度T(℃)は、500〜1100℃の仮焼温度
の範囲内にあって、水和ジルコニアの平均粒径φ(μ
m)との間の関係が T≧1000φ+400 を満足するものであり、さらに望ましくは、 1000φ+400≦T≦3000φ+600 を満足するものである。仮焼時の雰囲気ガスは、種々の
ガスを選択することができる。このときに使用するガス
は水蒸気を含んでいるほうがよく、水蒸気分圧が30m
mHg以上のガスを用いたほうがよい。30mmHgよ
りも低くなると、仮焼時の水和ジルコニアゲルの粒成長
が抑制されるために、低い温度で緻密な粒子が得にくく
なる。より好ましい水蒸気分圧は、40〜760mmH
gである。ガスの種類としては、空気,二酸化炭素,窒
素,酸素,アルゴン,ヘリウムなどを挙げることができ
る。仮焼温度の保持時間は0.5〜10時間がよく、昇
温速度は0.5〜10℃/minが好ましい。保持時間
が0.5時間よりも短くなると均一に仮焼されにくく、
10時間よりも長くなると生産性が低下するので好まし
くない。また、昇温速度が0.5℃/minよりも小さ
くなると設定温度に達するまでの時間が長くなり、10
℃/minよりも大きくなると仮焼時に粉末が激しく飛
散して操作性が悪くなり生産性が低下する。また、用途
に応じて仮焼粉を水洗することにより、ジルコニア粉末
中に含まれるアルカリ金属を容易に除去することもでき
る。
【0014】安定化剤と固溶したジルコニア粉末を得る
場合、安定化剤の添加は加水分解が終了した懸濁液に安
定化剤を添加してもよく、さらに加水分解のときに前も
って添加してもよい。また、その添加量は水和ジルコニ
アゲルのジルコニア換算量として1〜30mol%が好
ましく、その種類はY,Ca,Mg,Ceなどの化合物
ならばいかなるものでもよい。とくに水溶性の塩,水酸
化物,酸化物などがよい。必要に応じて、アルミニウ
ム,遷移元素などの化合物を乾燥以前に添加してもよ
い。
【0015】以上のようにして得られた仮焼粉は、粉砕
することにより分散性のよいジルコニア粉末になる。
【0016】
【作用】水和ジルコニアゾルとアルカリ金属化合物とを
混合させて得られる水和ジルコニアゲルの微細構造は明
らかでないが、水和ジルコニアの粒子表面にある水酸基
のプロトンの一部がアルカリ金属のカチオンと交換して
いる構造が考えられ、そのような構造をもつ水和ジルコ
ニアゲルを仮焼すると、粒子表面にあるアルカリ金属が
粒子成長を促進させ、それによってジルコニア粒子がよ
り緻密化して、成形性および焼結性にすぐれたジルコニ
ア粉末となるものと推察される。
【0017】
【発明の効果】以上、説明したとおり、本発明の水和ジ
ルコニアゲルは、仮焼時の粒成長が速く、かつ、比較的
低い仮焼温度で成形性のよいジルコニア粉末とすること
ができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。例中、水和ジルコニアの結晶構造は単斜晶系であ
り、その(11−1)の回折線の半価幅にシェーラーの
式を適用して結晶子径を算出した。ここで、シェーラー
定数は0.9とした。また、平均粒径は、光子相関法に
より測定した。ジルコニア粉末の成形は、金型プレスに
より成形圧700kgf/cmで行い、その成形体は
1500℃,2時間の焼成条件で焼結させた。
【0019】実施例1 0.4mol/lのオキシ塩化ジルコニウム水溶液10
リットルに酸化イットリウムを28g添加して、還流冷
却器を付けたフラスコ中で撹拌しながら、煮沸温度で加
水分解反応を160時間おこなった。得られた水和ジル
コニアゾルの平均粒子径は0.1μmであり、該ゾルを
採取し大気中で乾燥して得られたゲルの結晶子径は2.
5nmであった。この水和ジルコニアゾルを含む懸濁液
に1規定の水酸化ナトリウム水溶液10リットルを加え
て混合して、pH12の懸濁液を得た。その懸濁液を濾
過し、1規定の水酸化ナトリウムで洗浄したあと、さら
に濾液のpHが9以下になるまで水洗して乾燥させた。
得られた水和ジルコニアゲルのナトリウムおよび塩素含
有量は、ジルコニアに対する重量比としてそれぞれ27
0および150ppmであった。
【0020】次いで、上記で乾燥させた水和ジルコニア
ゲルを水蒸気分圧100mmHgの空気中、850℃で
2時間仮焼した。得られた仮焼粉を水洗処理したあと粉
砕した。得られたジルコニア粉末のBET比表面積は、
20m/gであった。この粉末を用いて、成形体を作
成したところ、成形体密度は2.80g/cmであ
り、この成形体を焼成して得られた焼結体の密度は、
6.07g/cm、曲げ強度は120kgf/mm
であった。
【0021】実施例2 仮焼温度を1000℃に設定した以外は、実施例1と同
様におこなった。
【0022】得られたジルコニア粉末のBET比表面積
は、10m/gであり、この粉末を用いて成形体を作
成したところ、成形体密度は2.75g/cmであっ
た。この成形体を焼成して得られた焼結体の密度は6.
04g/cm、曲げ強度は105kgf/mmであ
った。
【0023】実施例3 反応液調製時に塩化アルミニウムを4g添加する以外は
実施例1と同様におこなった。
【0024】得られたジルコニア粉末のBET比表面積
は、19m/gであり、この粉末を用いて成形体を作
成したところ、成形体密度は2.79g/cmであっ
た。この成形体を焼成して得られた焼結体の密度は6.
08g/cm、曲げ強度は125kgf/mmであ
った。
【0025】実施例4 2.0mol/lのオキシ塩化ジルコニウム水溶液2.
0リットルに1mol/lのアンモニア水3.6リット
ルを混合し、蒸留水を加えて0.4mol/lのオキシ
塩化ジルコニウム水溶液を10リットル調製した。この
反応液に酸化イットリウムを28g添加して、還流冷却
器を付けたフラスコ中で撹拌しながら、煮沸温度で加水
分解反応を120時間おこなった。得られた水和ジルコ
ニアゾルの平均粒子径は0.25μmであり、該ゾルを
採取し大気中で乾燥して得られたゲルの結晶子径は2.
7nmであった。この水和ジルコニアゾルを含む懸濁液
に1規定の水酸化ナトリウム水溶液5リットルを加えて
混合した。このときの懸濁液のpHは12であった。そ
の懸濁液を濾過し、1規定の水酸化ナトリウム水溶液で
洗浄したあと、濾液のpHが9以下になるまで水洗して
乾燥させた。得られた水和ジルコニアゲルのナトリウム
および塩素含有量は、ジルコニアに対する重量比として
それぞれ380および150ppmであった。
【0026】次いで、上記で乾燥させた水和ジルコニア
ゲルを水蒸気分圧30mmHgの空気中、1000℃で
2時間仮焼した。得られた仮焼粉を水洗処理したあと粉
砕した。得られたジルコニア粉末のBET比表面積は、
8m/gであった。この粉末を用いて、成形体を作成
したところ、成形体密度は2.82g/cmであり、
この成形体を焼成して得られた焼結体の密度は6.06
g/cm、曲げ強度は118kgf/mmであっ
た。
【0027】比較例1 水酸化ナトリウムをアンモニア水に変えた以外は実施例
1と同様におこなった。
【0028】得られたジルコニア粉末のBET比表面積
は、28m/gであり、この粉末を用いて成形体を作
成したところ、成形体密度は2.55g/cmであっ
た。この成形体を焼成して得られた焼結体の密度は5.
95g/cm、曲げ強度は70kgf/mmであっ
た。
【0029】比較例2 水酸化ナトリウムを尿素に変えた以外は実施例1と同様
におこなった。
【0030】得られたジルコニア粉末のBET比表面積
は、29m/gであり、この粉末を用いて成形体を作
成したところ、成形体密度は2.56g/cmであっ
た。この成形体を焼成して得られた焼結体の密度は5.
97g/cm、曲げ強度は80kgf/mmであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 25/00 - 57/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ZrO2に対してアルカリ金属を50〜
    00重量ppm含むことを特徴とする、水和ジルコニア
    ゲル。
  2. 【請求項2】請求項1記載の水和ジルコニアゲルを乾燥
    したあと、500〜1200℃で仮焼することを特徴と
    する、BET比表面積3.5〜20m 2 /gのジルコニ
    ア粉末の製造方法。
JP21228292A 1992-07-17 1992-07-17 水和ジルコニアゲルおよびジルコニア粉末の製造方法 Expired - Fee Related JP3355655B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21228292A JP3355655B2 (ja) 1992-07-17 1992-07-17 水和ジルコニアゲルおよびジルコニア粉末の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21228292A JP3355655B2 (ja) 1992-07-17 1992-07-17 水和ジルコニアゲルおよびジルコニア粉末の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0632615A JPH0632615A (ja) 1994-02-08
JP3355655B2 true JP3355655B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=16620022

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21228292A Expired - Fee Related JP3355655B2 (ja) 1992-07-17 1992-07-17 水和ジルコニアゲルおよびジルコニア粉末の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3355655B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4696338B2 (ja) * 1999-07-09 2011-06-08 東ソー株式会社 ジルコニア微粉末の製造方法
JP2003206137A (ja) * 2002-01-11 2003-07-22 Dowa Mining Co Ltd 部分安定化または安定化ジルコニア微粉体とその前駆体およびそれらの製造方法
JPWO2007142116A1 (ja) 2006-06-05 2009-10-22 日産化学工業株式会社 金属酸化物粒子の製造方法
US7547408B1 (en) * 2006-07-28 2009-06-16 General Electric Company Process for reducing non-uniformities in the density of sintered materials
JP6876492B2 (ja) * 2017-04-04 2021-05-26 新日本電工株式会社 高屈折率材用ジルコニア粉末及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0632615A (ja) 1994-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4772576A (en) High density alumina zirconia ceramics and a process for production thereof
JP2528043B2 (ja) 焼結セラミック体及びその製造法
EP0232094B1 (en) Chemical preparation of zirconium-aluminum-magnesium oxide composites
US7632477B2 (en) Process for preparing zirconium oxides and zirconium-based mixed oxides
JP3793802B2 (ja) 個々の粒子がナノサイズに分離したセリア粉末の製造法
JP3355655B2 (ja) 水和ジルコニアゲルおよびジルコニア粉末の製造方法
WO2003076336A1 (fr) Oxyde composite au cerium, produit fritte utilisant cet oxyde, et procede d'elaboration correspondant
JPH04295014A (ja) 安定化金属酸化物組成物及びその製法
JPH10139436A (ja) 固体電解質用ジルコニア微粉末及びその製造方法
JP2003206137A (ja) 部分安定化または安定化ジルコニア微粉体とその前駆体およびそれらの製造方法
JP3265597B2 (ja) ジルコニア微粉末の製造方法
JP3339076B2 (ja) ジルコニア微粉末
JP3146578B2 (ja) ジルコニア微粉末の製造法
JP3257095B2 (ja) ジルコニア粉末の製造方法
JP3896614B2 (ja) ジルコニア粉末及びその製造法
KR100473399B1 (ko) 세라믹 분말의 제조방법
KR100481057B1 (ko) 알루미나-지르코니아 복합체의 제조방법
JP3254693B2 (ja) 水和ジルコニアゾルおよびジルコニア粉末の製法
JP3331634B2 (ja) 水和ジルコニアゾルおよびジルコニア粉末の製造方法
JP3254694B2 (ja) 水和ジルコニアゾルおよびその製造法
JP2001080919A (ja) ジルコニア微粉末及びその製造方法
JP3331633B2 (ja) 水和ジルコニアゾルおよびジルコニア粉末を製造する方法
JPH06171944A (ja) 酸化ジルコニウム粉末を製造する方法
JPH0420851B2 (ja)
JP3358217B2 (ja) 酸化ジルコニウム粉末の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081004

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081004

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091004

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees