JP3355117B2 - 半導体製造設備 - Google Patents

半導体製造設備

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一夫 藤原
章 光井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造設備に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体は、図3に示すように、シリコン
ウェハ(ワーク)を、洗浄工程、酸化工程、拡散工程、
イオン注入工程、絶縁膜形成工程、電極形成工程、エピ
タキシャル成長工程、及びパターンを形成するリソグラ
フィ工程などから適宜に選択された複数の工程に順次通
すことによって製造される。また、そのリソグラフィ工
程においては、レジスト塗布、プリベーク、フォトマス
クによる露光、現像、ポストベーク、エッチング、レジ
スト除去の複数の工程を経る。
【0003】半導体製造設備においては、上記各工程を
それぞれ実行する各プロセス設備に対してワークを高い
清浄度に保持しながら順次供給する必要があるため、ク
リーンルーム内にそれらのプロセス設備を配設し、クリ
ーンルーム内でワークを搬送して各プロセス設備に順次
供給するように構成されている。
【0004】一般的なクリーンルームは、天井室と、処
理室と、床下室の3層構造とされ、中間のプロセス設備
が配設される処理室の天井面に高性能フィルタ(HEP
AフィルタやULPAフィルタ)を設置し、処理室の床
面はグレーチング床等の通気構造の床面にて構成し、床
下室と天井室とをリターン通路にて連通するとともにそ
のリターン通路に空調機を配設し、空調機にて温度及び
湿度を調整され、高性能フィルタにて清浄にされた空気
を処理室の天井から床面に向かって吹き出してダウンフ
ローを形成するように構成されている。
【0005】従来の半導体製造設備においては、生産計
画に基づいた生産スペース全体を覆う鉄筋コンクリート
や鉄骨コンクリート製の建屋を構築し、その内部にクリ
ーンルームを構築してそのクリーンルーム内に上記各工
程を実行する各種プロセス設備を生産規模に合わせて適
当数づつそれぞれ纏めて配設している。そして、各ワー
クをその薄膜形成工程に応じて各プロセス設備に順次供
給することによって半導体を製造する、所謂ジョブショ
ップ生産方式で半導体を製造するように構成されてい
た。
【0006】また、特開平7−283089号公報に
は、各種プロセス設備を薄膜の単位層の形成タイプ毎に
組合せてそれぞれモジュール化し、そのモジュールを組
み合わせて構成した半導体製造設備が開示されている。
例えば、単位層形成タイプを、酸化・拡散・低圧CVD
−ホトリソグラフィ−ドライエッチング−洗浄の組合せ
をタイプA、酸化・拡散・低圧CVD−ホトリソグラフ
ィ−イオン注入−洗浄の組合せをタイプB、常圧プラズ
マCVD−ホトリソグラフィ−ドライエッチング−洗浄
の組合せをタイプC、以下同様にタイプD、タイプE、
・・とし、各タイプ毎にそれぞれのプロセス設備を組み
合わせてモジュール化している。また、各モジュールに
おいては、各プロセス設備毎に要求される清浄度レベル
に応じて清浄度領域を区分して空調し、各モジュール単
位でクリーンルームをユニット化している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
半導体製造設備では単体構造の大きなクリーンルーム内
に各種プロセス設備を配設しているので、各種半導体に
対応できる汎用性と各プロセス設備の稼働率を確保する
ために、上記のように各プロセス設備を所要数づつ纏め
て配設したジョブショップ方式が採用されているが、こ
のジョブショップ方式の生産では、配線工程のように処
理タクトの似通った処理工程を繰り返して膜形成するよ
うな工程では、ワークの搬出・搬送・搬入・待機等のハ
ンドリングに要する時間が多くなって生産性が非常に悪
くなるという問題があった。
【0008】一方、上記公報に開示された構成では、薄
膜の単位層形成タイプ毎にそれに用いる各種プロセス設
備を組合せてモジュール化しているが、処理工程を繰り
返して膜形成する場合に上記問題を完全に解消すること
ができず、かつ他方で各種膜構成の半導体に対して汎用
する場合にはジョブショップ方式の利点が得られないた
めに却って半導体製造設備全体の稼働率が低下するとい
う問題がある。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、処理
工程を繰り返すような膜形成を生産性良く行うことがで
き、またその他の各種膜形成も効率的に行うことができ
かつ安価に構成できる半導体製造設備を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体製造設備
は、所定の膜形成を行うための各種処理を行う複数のプ
ロセス設備をワーク搬送通路に沿ってライン状に処理順
序に基づいて配設したフローショップ設備ユニットを備
えたものであり、処理工程を繰り返すような膜形成を行
う場合に非常に生産性良く膜形成することができる。
【0011】また、フローショップ設備ユニットジョ
ブショップ設備ユニットのそれぞれの一端に沿うように
配設することにより、フローショップ設備ユニットと、
プロセス設備及びワーク搬送通路の全体が清浄度の高い
状態に保持されたクリーンルームを有する第1のジョブ
ショップ設備ユニットと、プロセス設備の一部とワーク
搬送通路が清浄度の高い状態に保持されたクリーンルー
ムを有する第2のジョブショップ設備ユニットと、ワー
ク搬送通路のみが清浄度の高い状態に保持されたクリー
ンルームを有する第3のジョブショップ設備ユニットと
組み合わせているので、その他の各種膜形成も効率的
に行うことができ、かつ各ジョブショップ設備ユニット
をクリーンルームのエリアに応じて別々にユニット化し
ているので、各設備ユニットのクリーンルームの構成が
単純となって低コストにて構成でき、半導体製造設備全
体では大幅に安価に構成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のクリーンルームの
一実施形態について、図1、図2を参照して説明する。
【0013】1は半導体製造設備で、第1〜第4のジョ
ブショップ設備ユニット2〜5及びフローショップ設備
ユニット20を組み合わせて構成されている。第1のジ
ョブショップ設備ユニット2は、ホトリソグラフィなど
処理を大気中で行うためその処理部の全体が大気中にあ
るプロセス設備6が設置されているジョブショップ設備
ユニットであり、そのクリーンルームはプロセス設備6
及びワーク搬送通路7の全体を清浄度の高い状態に保持
するように構成されている。
【0014】この第1のジョブショップ設備ユニット2
のクリーンルームは、図2に示すように、天井室11
と、プロセス設備6及びワーク搬送通路7の全体が配設
されたクラス1程度の高清浄度室12と、床下室13
と、機器室14の上下4層構造に構成されており、床下
室13とその下部の機器室14とは気密分離されてい
る。
【0015】高清浄度室12の天井面にはHEPAフィ
ルタやULPAフィルタなどの高性能フィルタを有する
ファンフィルタユニット15が設置され、高清浄度室1
2の床面は通気構造とするためグレーチング床16にて
構成されている。17は床下室13と天井室11とを連
通するリターン通路で、適所に空調機(図示せず)が配
設されている。かくして、空調機にて温度及び湿度を調
整され、高性能フィルタにて清浄にされた空気が高清浄
度室12の天井面から床面に向かって吹き出して清浄な
空気のダウンフローが形成され、この清浄な温調空気が
循環使用されることにより効率的に高清浄度室12内が
高い清浄度に保持される。機器室14には、プロセス設
備6に必要な適宜補助機器18が配設されている。ま
た、床下室13の出口部にはケミカルフィルタ19が配
設され、循環空気中にガス成分が含有しないように構成
されている。
【0016】第2のジョブショップ設備ユニット3は、
ウェットエッチングや減圧CVDやベーク炉など処理の
一部を大気中で行うためその処理部の一部が大気中にあ
るプロセス設備8が設置されているジョブショップ設備
ユニットであり、クリーンルームはプロセス設備8の一
部とワーク搬送通路7を清浄度の高い状態に保持するよ
うに構成されている。そのクリーンルームは第1のジョ
ブショップ設備ユニット2のクリーンルームと基本的に
同一の構成で、その高清浄度室12にはプロセス設備8
の一部とワーク搬送通路7が配設されている。また、機
器室14には、プロセス設備8の真空排気を行う真空ポ
ンプや、真空排気中の有害ガスを燃焼方式で無害化する
除害機などの補助機器18が配設されている。
【0017】第3のジョブショップ設備ユニット4は、
ドライエッチングやCVDやプラズマCVDなど処理の
全体を設備で管理された空間内で行うため処理部の全体
が大気に晒されないプロセス設備9が設置されているジ
ョブショップ設備ユニットであり、クリーンルームはワ
ーク搬送通路7のみを清浄度の高い状態に保持するよう
に構成されている。そのクリーンルームは第1のジョブ
ショップ設備ユニット2のクリーンルームと基本的に同
一の構成で、その高清浄度室12にはワーク搬送通路7
のみが配設されている。また、機器室14には、プロセ
ス設備8の真空排気を行う真空ポンプや、真空排気中の
有害ガスを燃焼方式で無害化する除害機などの補助機器
18が配設されている。
【0018】第4のジョブショップ設備ユニット5は、
イオン注入やCMPなど処理の全体を設備で管理された
空間内で行うため処理部の全体が大気に晒されず、さら
に補助機器を循環空気通路と隔離して設ける必要のない
プロセス設備10が設置されているジョブショップ設備
ユニットであり、クリーンルームはワーク搬送通路7の
みを清浄度の高い状態に保持するように構成されてい
る。そのクリーンルームは第3のジョブショップ設備ユ
ニット4のクリーンルームと基本的に同じ構成である
が、4層構造ではなく機器室14を設けていない3層構
造とされている。
【0019】フローショップ設備ユニット20は、クリ
ーンルーム構成としては基本的に第1〜第3のジョブシ
ョップ設備ユニット2〜4の何れかのクリーンルーム構
成と同じであるが、第1〜第3のジョブショップ設備ユ
ニット2〜4の一端に沿うように細長く配設されるとと
もに、各ジョブショップ設備ユニット2〜4のワーク搬
送通路7と接続可能に一側にワーク搬送通路7が配設さ
れ、他側にはアルミスパッタとドライエッチングと絶縁
膜形成等の繰り返しによる電極形成工程や配線工程のよ
うに、処理タクトが均等になるように各種プロセス設備
21が処理順序に基づいてワーク搬送通路7に沿ってラ
イン状に配設され、ワークを1ライン上を搬送すること
によって各種処理を順次行うように構成されている。
【0020】以上の構成によれば、フローショップ設備
ユニット20を設けたので、処理工程を繰り返すような
膜形成を行う場合に非常に生産性良く膜形成することが
できる。また、そのフローショップ設備ユニット20と
ジョブショップ設備ユニットとを組み合わせることによ
り、特にプロセス設備6及びワーク搬送通路7の全体が
清浄度の高い状態に保持されたクリーンルームを有する
第1のジョブショップ設備ユニット2と、プロセス設備
8の一部とワーク搬送通路7が清浄度の高い状態に保持
されたクリーンルームを有する第2のジョブショップ設
備ユニット3と、ワーク搬送通路7のみが清浄度の高い
状態に保持されたクリーンルームを有する第3、第4の
ジョブショップ設備ユニット4、5と組み合わせること
により、その他の各種膜形成も効率的に行うことがで
き、かつ各ジョブショップ設備ユニット2〜5をクリー
ンルームのエリアに応じて別々にユニット化しているの
で、各設備ユニット2〜5のクリーンルームの構成が単
純となって低コストにて構成でき、半導体製造設備1全
体では大幅に安価に構成することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の半導体製造設備によれば、以上
の説明から明らかなように、所定の膜形成を行うための
各種処理を行う複数のプロセス設備をワーク搬送通路に
沿ってライン状に処理順序に基づいて配設したフローシ
ョップ設備ユニットを備えているので、処理工程を繰り
返すような膜形成を行う場合に非常に生産性良く膜形成
することができる。
【0022】また、フローショップ設備ユニットをジョ
ブショップ設備ユニットのそれぞれの一端に沿うように
配設することにより、フローショップ設備ユニットと、
プロセス設備及びワーク搬送通路の全体が清浄度の高い
状態に保持されたクリーンルームを有する第1のジョブ
ショップ設備ユニットと、プロセス設備の一部とワーク
搬送通路が清浄度の高い状態に保持されたクリーンルー
ムを有する第2のジョブショップ設備ユニットと、ワー
ク搬送通路のみが清浄度の高い状態に保持されたクリー
ンルームを有する第3のジョブショップ設備ユニットと
組み合わせているので、その他の各種膜形成も効率的
に行うことができ、かつ各ジョブショップ設備ユニット
をクリーンルームのエリアに応じて別々にユニット化し
ているので、各設備ユニットのクリーンルームの構成が
単純となって低コストにて構成でき、半導体製造設備全
体では大幅に安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の半導体製造設備の概略構
成を示す平面図である。
【図2】同実施形態の半導体製造設備の概略構成を示す
縦断面図である。
【図3】半導体製造における各処理工程の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 半導体製造設備 2 第1のジョブショップ設備ユニット 3 第2のジョブショップ設備ユニット 4 第3のジョブショップ設備ユニット 6 プロセス設備 7 ワーク搬送通路 8 プロセス設備 20 フローショップ設備ユニット 21 プロセス設備
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 一夫 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (72)発明者 光井 章 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (72)発明者 上田 誠二 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (72)発明者 浜 昇 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (72)発明者 河田 真一 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−264245(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/02 E04H 5/02 F24F 7/06 B23Q 41/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の膜形成を行うための各種処理を行
    う複数のプロセス設備をワーク搬送通路に沿ってライン
    状に処理順序に基づいて配設したフローショップ設備ユ
    ニットを備えると共に、プロセス設備及びワーク搬送通
    路の全体が清浄度の高い状態に保持されたクリーンルー
    ムを有する第1のジョブショップ設備ユニットと、プロ
    セス設備の一部とワーク搬送通路が清浄度の高い状態に
    保持されたクリーンルームを有する第2のジョブショッ
    プ設備ユニットと、ワーク搬送通路のみが清浄度の高い
    状態に保持されたクリーンルームを有する第3のジョブ
    ショップ設備ユニットとの組み合わせを備え、前記フロ
    ーショップ設備ユニットは、第1〜第3のジョブショッ
    プ設備ユニットのそれぞれの一端に沿うように配設され
    ていることを特徴とする半導体製造設備。
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JP2004303916A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Seiko Epson Corp 製造対象物の搬送装置および製造対象物の搬送方法
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