JP3354516B2 - 緩衝用構造物構築用ブロック材 - Google Patents

緩衝用構造物構築用ブロック材

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JP3354516B2 JP01958499A JP1958499A JP3354516B2 JP 3354516 B2 JP3354516 B2 JP 3354516B2 JP 01958499 A JP01958499 A JP 01958499A JP 1958499 A JP1958499 A JP 1958499A JP 3354516 B2 JP3354516 B2 JP 3354516B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば落石防護設
備における緩衝用構造物(クッション層)の構築に用い
られるブロック材に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】山岳部などでは道路が
崖に沿って形成されることが多いが、このとき最も重要
になるのが、落石からどのようにして車や歩行者を保護
するか、である。普通、落石により重大事故が起きる危
険性がそれほど大きくない区域では、山側の路肩にフェ
ンスを設けるなどしているが、大きな岩の落下が予想さ
れる場所では、この方法にて対処できない。そこで、危
険区域には、道路全体を覆うようにコンクリート製ある
いは鋼製の屋根(落石防護設備)を架設し、万一の場合
には、それによって落石を受け止めるようにしているの
が現状である。
【0003】ところで、上記落石防護設備において落石
を受ける面すなわちその天面には、衝撃を緩和するため
のクッション層が設けられるのが普通であり、一般に、
このクッション層は砂や砕土、山土などを、1〜2m程
度の高さに敷きつめることにより形成されている。しか
し、こうした構造では、屋根を支える支柱に掛かるデッ
ドウエイト(死荷重)が著しく大きくなるため、支柱強
度に余裕がなくなる。
【0004】近年、こうした問題を解決するため、上記
落石防護設備のクッション層を、発泡スチロール製ブロ
ック材を積重することにより構築する技術が開発され
た。この技術は、SAM(Shock−Absorbe
r−Method)工法と呼ばれており、これを用いる
ことで、従来工法に比して、デッドウエイトの大幅な低
減が図れるので、支柱強度に十分な余裕を持たせること
が可能となった。
【0005】ところが、SAM工法による施工を繰り返
すうち、この優れた工法にも改善を必要とする点が存在
することが判ってきた。すなわちSAM工法を用いた場
合、クッション層は、発泡スチロール製ブロック材を、
連結治具を介して、複数段に積み重ねて構成されるわけ
であるが、設置完了後の最上段ブロック材の表面高さ
は、設計よりも常に数cm程度高くなってしまう。この
誤差は、施工管理の不備を指摘されるのに十分な大きさ
であって、決して無視できるものではなく、したがって
可能な限りゼロに近づけることが求められる。ちなみ
に、こうした不具合を解消するべく、極めて寸法精度の
高いブロック材を使用してみたが、やはり、最上段ブロ
ック材の表面高さが、設計よりも数cm程度高くなる現
象を抑えることはできなかった。
【0006】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、複数個を連結状態で設置し、所定形状の緩衝用構
造物を構築した際に、この緩衝用構造物の外形寸法に誤
差が生じない緩衝用構造物構築用ブロック材を提供する
ことである。特に、複数個を上下方向に連結状態で積重
し、所定形状の緩衝用構造物を構築した際に、この緩衝
用構造物の高さ寸法に誤差が生じない緩衝用構造物構築
用ブロック材を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の研究を鋭意推し進める過程で、本発明者は、クッショ
ン層すなわち緩衝用構造物に生じる高さ寸法の誤差は、
ブロック材の寸法精度に起因したものではなく、上下方
向に積重したブロック材同士を連結する連結治具の影響
によるものであることを見出した。すなわち、この連結
治具は、円盤状のベース部と、このベース部に対して一
体的に立設した複数の爪とからなり、この爪全体がブロ
ック材に食い込むことで、ブロック材は相互に連結され
る。しかし、連結治具のベース部は爪に比べて、極めて
大きな面積でブロック材に当接するので、当然ながらブ
ロック材には食い込まない。それゆえ、複数個のブロッ
ク材を、同じく複数個の連結治具を介して上下方向に連
結すると、得られる緩衝用構造物の高さ寸法には、最終
的に数cm程度の誤差が生じる。言い換えれば、この数
cm程度の寸法誤差は、連結治具のベース部厚みが累積
したものである。
【0008】そこで、本発明者は、まずベース部を薄く
することを考えた。しかし、強度上の理由からベース部
の厚みを現状以下にすることは難しく、この案は現実的
ではないことが判明した。こうした点に鑑み、本発明者
は、ブロック材の側に何らかの工夫をすることを思いつ
いた。そして、この着想に基づき、更なる研究を推し進
めた結果、ブロック材において連結治具が配置される位
置に、この連結治具のベース部を収容可能な凹部を形成
しておき、これによってベース部の厚みを吸収可能に構
成すればよいであろうとの結論に到達した。実際、この
方法であれば、連結治具、特にそのベース部の強度を低
下させることなく、ブロック材を複数個連結して得られ
る緩衝用構造物の外形寸法誤差を著しく低減できる。特
に、複数個のブロック材を上下方向に連結状態で積重
し、緩衝用構造物を構築した際に、この緩衝用構造物の
高さ寸法に誤差が生じることがなくなる。そして、ブロ
ック材に凹部を設けておくことで、連結治具を配置する
位置を明確にでき、作業性の更なる向上が図れるように
なる。しかも、凹部を設けることで、ブロック材間に
は、連結治具(特にそのベース部)の存在に起因した隙
間がなくなり、ブロック材同士がより密着するので、凹
部が無い場合に比べて、ブロック材同士の接触面積は大
きなものとなる。そして、これにより、ブロック材間に
働く保持力(滑りに対する摩擦抵抗力)が増大するか
ら、たとえ設置される場所が急傾斜地であって、ブロッ
ク材に比較的大きな滑動力が作用するような場合でも、
連結治具の爪や、ブロック材においてこの爪を受ける部
分への負担を大幅に軽減できる。
【0009】本発明は、こうした知見に基づいてなされ
たものであり、上記の課題は、ベース部と、このベース
部に立設した複数の爪とからなる連結治具によって互い
に連結されて、緩衝用構造物の構築に用いられる、発泡
樹脂材料から構成されたブロック材であって、その周縁
部において前記連結治具が配置される位置には、半円形
の凹部が設けられてなると共に、この半円形の凹部は、
隣接状態で連結される他のブロック材に設けられた半円
形の凹部と共同で、前記連結治具を構成するベース部を
収容可能な円形の凹部を形成するようになっていること
を特徴とする緩衝用構造物構築用ブロック材によって解
決される。
【0010】そして、本発明の緩衝用構造物構築用ブロ
ック材においては、凹部の深さを、連結治具を構成する
ベース部の厚みの1/2とするか、もしくは前記ベース
部の厚みと等しくすることが好ましい。これは、ベース
部厚みと凹部深さとを一致させることで、ブロック材間
における連結治具の位置安定性(収まり具合)を向上さ
せるためである。なお、凹部の深さをベース部厚みの1
/2とするのは、連結治具を挟んで対向配置されるブロ
ック材の両方に凹部を形成する場合であり、一方、凹部
の深さをベース部厚みと等しくするのは、主に、対向配
置されるブロック材の片方にのみ凹部を形成する場合で
ある。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】以下で本発明の一実施形態として
説明する緩衝用構造物構築用ブロック材は、ベース部
と、このベース部に立設した複数の爪とからなる連結治
具によって互いに連結されて、緩衝用構造物(落石防護
設備のクッション層)の構築に用いられるものであっ
て、上記連結治具が配置される位置には、この連結治具
を構成するベース部の一部を収容可能な凹部が設けられ
てなることを特徴とする。特に、本実施形態では、互い
に連結されるブロック材の両方に凹部を形成するので、
この凹部の深さを、連結治具を構成するベース部の厚み
の1/2としている。また、ここでは、緩衝用構造物構
築用ブロック材を発泡樹脂材料すなわち発泡スチロール
樹脂から構成している。
【0013】次に、図1〜図3を用いて、本発明の実施
形態を更に詳しく説明する。なお、図1は本実施形態の
緩衝用構造物構築用ブロック材の外観図、図2は同緩衝
用構造物構築用ブロック材同士の連結に使用される連結
治具の外観図、図3も同緩衝用構造物構築用ブロック材
同士の連結部分の拡大断面図である。本実施形態の緩衝
用構造物構築用ブロック材(以下、本ブロック材と言
う)は図1から判るように直方体状のものであって、加
工処理や後述する連結治具のセットが容易に行える発泡
スチロール材から構成されている。ちなみに、本ブロッ
ク材の寸法の一例を挙げれば、縦寸法Lは2000±1
1mm、横寸法Wは1000±7mm、高さ寸法Hは5
00±5mmである。
【0014】本ブロック材の上面、すなわち現場設置の
際、次段のブロック材が載置される面には、計6個の半
円形の凹部1a〜1fが形成されている。また、本ブロ
ック材は、下面にも、上面の凹部1a〜1fと同じ位置
に、計6個の半円形の凹部2a〜2fが形成されている
(但し、凹部2d〜2fについては図示せず)。これら
凹部1a〜1f及び凹部2a〜2fは、共に、ブロック
材間に介在させられる連結治具のベース部を収容するた
めのものである。正確に言えば、あるブロック材の上面
側凹部1a〜1fと、その次段に位置するブロック材の
下面側凹部2a〜2fとが共同で、連結治具のベース部
を収容することになる。但し、構築される緩衝用構造物
の最上部または最下部に位置するブロック材に関しては
例外であり、前者の上面側凹部1a〜1f、および後者
の下面側凹部2a〜2fは、単独で連結治具のベース部
を収容できるよう構成される。
【0015】ここで、本ブロック材同士を連結するのに
使用される連結治具の構造について図2を用いて簡単に
説明する。但し、図2に示す連結治具は、あくまでもそ
の一例であって、基本構造が同じであれば、どのような
形態の連結治具が用いられても、本ブロック材にて対応
可能である。本ブロック材同士の連結に使用される連結
治具は合成樹脂製であって、図2から判るように、ベー
ス部11と、このベース部11に対して一体的に立設し
た複数の爪12とからなる。このうちベース部11は、
必要最低限の強度を確保するため、数mmから1cm程
度の厚みを有している。なお、ここでは連結治具とし
て、ベース部11の上下両面に爪12を立設したものを
示したが、爪12がベース部11の片面にのみ存在する
ものもある。この連結治具については、上述した例外的
構造のブロック材、すなわち構築される緩衝用構造物の
最上部または最下部に位置するブロック材同士を連結す
る際に使用される。
【0016】さて、本ブロック材の凹部1a〜1f及び
凹部2a〜2fは共同で、上記連結治具のベース部11
を収容するわけであるが、本実施形態では、これら凹部
1a〜1f及び凹部2a〜2fの深さDを、連結治具を
構成するベース部11の厚みTの1/2としている(但
し、上記例外的構造のブロック材については、既に説明
したように、一面側の凹部の深さが、ベース部11の厚
みTと等しくなっている)。具体的に言えば、本実施形
態では、連結治具におけるベース部11の厚みTが6m
mであることから、凹部1a〜1f及び凹部2a〜2f
の深さDを共に3mmとしている。ちなみに、凹部1a
〜1f及び凹部2a〜2fの半径Rは、連結治具におけ
るベース部11の半径R’が50mmであることから、
共に60mmとしている。
【0017】本ブロック材同士を上記連結治具を用いて
連結した状態は、図3に示すとおりである(同図では、
ブロック材をBで、また、連結治具をFで示してい
る)。この状態は次のようにして得られる。まず、ブロ
ック材B同士を隣接させて設置する。そして、これによ
って形成される円形の凹部13内に連結治具Fを載置
し、それを上方からある一定以上の力で押圧する。する
と、連結治具Fの下面側の爪12はブロック材Bに深く
食い込み、その結果、隣り合ったブロック材B同士は強
固に連結される。また、これと同時に、連結治具Fにお
けるベース部11の下半分が、円形の凹部13内に収容
される。
【0018】この後は次段のブロック材Bの設置を行
う。これは、次段のブロック材B同士を当接させること
により形成される円形の凹部14が、連結治具Fと重な
るように、次段のブロック材Bを既に連結されたブロッ
ク材Bの上に載置し、ある一定以上の力で押圧すればよ
い。こうすることで、連結治具Fの上面側の爪12は次
段のブロック材Bにも深く食い込み、ブロック材B同士
は、水平方向だけでなく上下方向にも強固に連結され
る。そして、これと同時に、連結治具Fにおけるベース
部11の上半分が円形の凹部14に収容され、その結
果、図3に示すブロック材B同士の最終連結状態が得ら
れる。
【0019】ところで、本実施形態では、ブロック材B
の個々に半円形の凹部を設け、ブロック材B同士を連結
した状態では、連結治具Fのベース部11を収容できる
円形の凹部13,14が形成されるようにした。言い換
えれば、凹部13,14によって、ベース部11の厚み
を吸収するよう構成した。したがって、複数個のブロッ
ク材Bを、連結治具Fを介して上下方向に連結状態で積
重し、上述したような緩衝用構造物を構築した際、この
緩衝用構造物の高さ寸法には誤差が生じない。また、連
結時、円形の凹部13,14ができるので、連結治具F
を配置する位置が明確になり、作業性の更なる向上が図
れる。その上、凹部13,14を設けることで、ブロッ
ク材B間には、連結治具F、特にそのベース部11の存
在に起因した隙間がなくなり、ブロック材B同士がより
密着するので、凹部13,14が無い場合に比べて、ブ
ロック材B同士の接触面積は大きなものとなる。そし
て、これにより、ブロック材B間に働く保持力(滑りに
対する摩擦抵抗力)が増大するから、たとえ設置される
場所が急傾斜地であって、ブロック材Bに比較的大きな
滑動力が作用するような場合でも、連結治具Fの爪12
や、ブロック材Bにおいてこの爪12を受ける部分への
負担を大幅に軽減できる。
【0020】なお、ブロック材に形成される凹部の位置
や個数は、本実施形態のそれに限定されるものではな
い。例えば、凹部は、ブロック材の上下面以外の面、す
なわち側面に形成されていてもよい。
【0021】ちなみに、図4に示すのは、本発明の他実
施形態に係るもの、すなわち、凹部21a〜21fを上
面(あるいは下面)にのみ設けた緩衝用構造物構築用ブ
ロック材である。同図に示すブロック材では、当然のこ
とながら、凹部21a〜21fの深さは、連結治具のベ
ース部厚みに等しくなるよう設定される。なぜなら、同
じ構造のブロック材を使用する限りにおいては、その上
方に位置するブロック材の下面には凹部が存在しないか
らである。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、複数の緩衝用構造物構
築用ブロック材を連結状態で設置し、所定形状の緩衝用
構造物を構築した際に、この緩衝用構造物の外形寸法に
誤差が生じない。特に、複数の緩衝用構造物構築用ブロ
ック材を上下方向に連結状態で積重し、所定形状の緩衝
用構造物を構築した際に、この緩衝用構造物の高さ寸法
に誤差が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の緩衝用構造物構築用ブロック材の
外観図
【図2】本実施形態の緩衝用構造物構築用ブロック材同
士の連結に使用される連結治具の外観図
【図3】本実施形態の緩衝用構造物構築用ブロック材同
士の連結部分の拡大断面図
【図4】本発明の他実施形態に係る緩衝用構造物構築用
ブロック材の外観図
【符号の説明】
B ブロック材(緩衝用構造物構築用ブロ
ック材) F 連結治具 1a〜1f 半円形の凹部 2a〜2f 半円形の凹部 11 連結治具のベース部 12 連結治具の爪 13 円形の凹部 14 円形の凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田宮 誠 大阪市淀川区木川東4−8−4 タイヨ ーフォーム株式会社内 (72)発明者 大黒 寛 東京都千代田区九段北1−12−11 日本 サミコン株式会社 東京支店内 (56)参考文献 特開 平11−140826(JP,A) 特公 平6−49964(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01F 7/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部と、このベース部に立設した複
    数の爪とからなる連結治具によって互いに連結されて、
    緩衝用構造物の構築に用いられる、発泡樹脂材料から構
    成されたブロック材であって、 その周縁部において前記連結治具が配置される位置に
    は、半円形の凹部が設けられてなると共に、この半円形
    の凹部は、隣接状態で連結される他のブロック材に設け
    られた半円形の凹部と共同で、前記連結治具を構成する
    ベース部を収容可能な円形の凹部を形成するようになっ
    ていることを特徴とする緩衝用構造物構築用ブロック
    材。
  2. 【請求項2】 凹部の深さが、連結治具を構成するベー
    ス部の厚みの1/2であるか、もしくは前記ベース部の
    厚みと等しいことを特徴とする請求項1に記載の緩衝用
    構造物構築用ブロック材。
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