JP3351133B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3351133B2
JP3351133B2 JP28089594A JP28089594A JP3351133B2 JP 3351133 B2 JP3351133 B2 JP 3351133B2 JP 28089594 A JP28089594 A JP 28089594A JP 28089594 A JP28089594 A JP 28089594A JP 3351133 B2 JP3351133 B2 JP 3351133B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機、レーザプリン
タ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に係わり、詳細
には光学像の補正を行う機構を備えた画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】オフィスや家庭における印刷物、コンピ
ュータ情報のカラー化に伴って、複写機に代表される画
像形成装置に対しても次第に多色記録あるいはカラー記
録に対する要求が高まっている。しかしながら、一方で
は単色記録を行う通常の画像形成装置の記録速度や解像
度が飛躍的に向上している現在では、多色記録あるいは
カラー記録(以下単にカラー記録という。)に記録方法
を切り換えると、記録速度の低下や解像度の低下を招来
することになり、これが特にオフィスにおける画像形成
装置のカラー化の進展にブレーキをかける大きな要因と
なっている。
【0003】図15は、従来のカラー記録用の画像形成
装置の典型的な構成を表わしたものである。この画像形
成装置では、単一の感光体ドラム11と、これに転接す
る転写ドラム12を備えている。感光体ドラム11の周
囲には、ドラム表面に電荷を一様に付与するためのチャ
ージコロトロン13と、黒(K)、イエロー(Y)、マ
ゼンタ(M)、シアン(C)の順で静電潜像の現像を行
う4つの現像装置14K、14Y、14M、14Cと、
トナー像を順に転写ドラム12上の用紙15に転写する
ためのトランスファコロトロン16と、転写後にドラム
表面に残ったトナーを回収するためのクリーニング装置
17がこの順に配置されている。ここで感光体ドラム1
1はこれらの配置順としての図で時計方向18に定速で
回転するようになっている。また、転写ドラム12に
は、フィードローラ21を介して図示しない給紙トレイ
から用紙15が供給されるようになっており、この用紙
15をカラー画像の転写が終了するまで少なくともその
表面に保持していて、この状態で反時計方向22に感光
体ドラム11と同一の周速で定速回転するようになって
いる。
【0004】このような画像形成装置では、黒(K)、
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順で
1色ずつ画像の形成と転写が行われる。まず第1の現像
サイクルでは、チャージコロトロン13によって帯電さ
れたドラム表面のレーザビーム照射位置23に、黒色の
画像の明暗に対応して変調されたレーザビーム24が照
射され、これに対応した静電潜像が形成される。この静
電潜像は、黒色のトナーを収容した黒色用現像装置14
Kによって現像され、黒色のトナー像がドラム表面に作
成される。このトナー像は転写ドラム12上に保持され
ている用紙15にトランスファコロトロン16によって
転写される。クリーニング装置17は感光体ドラム11
の表面を清掃し、チャージコロトロン13が再びその表
面に電荷を付与して第2サイクルに移行する。
【0005】第2サイクルでは、レーザビーム24がイ
エローの画像の形成のために照射される。そして、イエ
ロー色のトナーを収容したイエロー色用現像装置14Y
によって現像が行われ、イエロー色のトナー像がドラム
表面に作成される。このトナー像は転写ドラム12上に
保持されている用紙15に対して色ずれしないように位
置合わせされた状態でトランスファコロトロン16によ
って転写される。この後、クリーニング装置17によっ
てドラム表面が清掃される。以下同様にして、第3サイ
クルではマゼンタ用現像装置14Mによってマゼンタ色
のトナー像が同一の用紙15に転写され、第4サイクル
ではシアン色のトナー像がシアン色用現像装置14Cに
よって同一の用紙15に転写される。このようにして4
色のトナー像が転写されると、用紙15は転写ドラム1
2から剥離され、図示しない定着装置でトナー像の定着
が行われる。そして、カラー画像の定着が終了した用紙
は図示しない排出トレイに排出されることになる。
【0006】このように図15に示した従来の画像形成
装置では、トナー像の形成と転写が4サイクル繰り返さ
れることになるので、黒色1色の記録あるいは単色記録
を行う画像形成装置と比べて画像の作成に何倍もの時間
を必要とするという問題がある。
【0007】図16は、このような問題を解決するため
にカラー画像の記録を単色記録とほぼ等しい時間で行う
ことのできる画像形成装置の要部を表わしたものであ
る。このような装置は、例えば特開平1−142671
号公報で開示されている。
【0008】この画像形成装置は、比較的長尺の無端の
搬送ベルト31を備えている。搬送ベルト31は図で矢
印32方向に定速で搬送されるようになっている。搬送
ベルト31の上側の平面状の部分には、4つの感光体ド
ラム34K、34Y、34M、34Cが所定の間隔を置
いてそれぞれ搬送ベルト31の搬送方向とこれらのドラ
ム軸が直角となる方向に並設されている。それぞれの感
光体ドラム34K、34Y、34M、34Cの周囲に
は、チャージコロトロン35K、35Y、35M、35
Cと、現像装置36K、36Y、36M、36Cと、ト
ランスファコロトロン37K、37Y、37M、37C
と、クリーニング装置38K、38Y、38M、38C
がこれらの順にそれぞれ配置されている。また、チャー
ジコロトロン35Kと黒色用現像装置36Kの間の所定
のドラム表面には、黒色記録用のレーザビーム39Kが
照射されるようになっている。同様にイエロー色記録用
のレーザビーム39Y、マゼンタ色記録用のレーザビー
ム39M、シアン色記録用のレーザビーム39Cがそれ
ぞれ対応する感光体ドラム34Y、34M、34Cの同
様の位置に照射されるようになっている。
【0009】図16に示したこの画像形成装置では、図
示しない給紙トレイからフィードローラ41によって用
紙42が搬送ベルト31の感光体ドラム34K側の端部
に供給されるようになっている。この用紙42は、搬送
ベルト31の移動と共に図で左方向に搬送され、順に感
光体ドラム34Kとトランスファコロトロン37Kの
間、感光体ドラム34Yとトランスファコロトロン37
Yの間、感光体ドラム34Mとトランスファコロトロン
37Mの間、および感光体ドラム34Cとトランスファ
コロトロン37Cの間を通過していく。そして、それぞ
れの場所で黒色トナー像、イエロー色トナー像、マゼン
タ色トナー像、シアン色トナー像を順に転写される。こ
のようにして4色のトナー像が重ねて転写された用紙4
2は、その後の所定位置で搬送ベルト31から剥離さ
れ、図示しない定着装置でトナー像の定着が行われて、
同じく図示しない排出トレイ上に排出されることにな
る。このように図16に示した画像形成装置では、4色
分の画像処理がほぼ時間的に並行して行われる結果とし
て、高速の画像処理が可能になる。
【0010】ところで、一般にカラー画像の記録を行う
画像形成装置では、複数色の画像を用紙の全面で精度よ
く位置合わせを行う必要がある。すでに説明したように
白黒画像に限らずカラー画像でも高精細な画質が求めら
れており、色ずれの防止が極めて高い精度で要求されて
いる。画像形成装置で問題となる色ずれの原因を大別す
ると、(イ)画像の傾き(以下単にスキューという。)
によるもの、(ロ)主走査倍率の違いによるもの、
(ハ)主走査位置の違いによるもの、(ニ)副走査位置
の違いによるもの、および(ホ)像の湾曲によるものに
分けることができる。
【0011】図17は、説明を簡単にするために2つの
色についての色ずれの状態を各原因別に表わしたもので
ある。この図では横軸方向が主走査方向であり、縦軸方
向が副走査方向となっている。同図(イ)はスキューに
よる色ずれの一例を示している。スキューによる色ずれ
は、感光体上における走査線の方向が各色によって微妙
にずれることによるものであり、A色のライン51Aと
これとは異なるB色のライン51Bは副走査方向が異な
るために色ずれを生じている。このような色ずれは、各
色の記録部の光学系のミラーの傾きが微妙に異なってい
るような場合発生する。
【0012】同図(ロ)は主走査方向の倍率の違いによ
る色ずれの一例を示している。両者が同一ライン上に位
置決めされていたとしても、A色のライン52Aとこれ
とは異なるB色のライン52Bは主走査方向の倍率が異
なるために1ラインの長さが異なる。したがって、一般
に主走査方向の端の方ほど色ずれがひどくなる。このよ
うな色ずれは、例えば1ラインの走査に際しての光学系
における倍率が2つの記録部で異なっているときに発生
する。
【0013】同図(ハ)は主走査位置の違いによる色ず
れの一例を表わしたものである。A色のライン53Aと
B色のライン53Bはそれぞれのライン長は同じである
が、それぞれの始点がずれている。したがって、例えば
2色を重ね合わせたラインを記録すると、両端にそれぞ
れの色が1色ずつ色ずれとして現われることになる。こ
のような色ずれは、例えば画像の書き出し位置がずれた
ときに発生する。
【0014】同図(ニ)は副走査方向の位置の違いによ
る色ずれの一例を示している。A色のライン54AとB
色のライン54Bは、副走査方向の始点がずれている。
したがって、例えば2色を重ね合わせたラインを記録す
ると、この図のように色ずれとして現われることにな
る。このような色ずれは、例えば2つの感光体ドラムの
位置が微妙に異なる場合に発生する。
【0015】同図(ホ)は像の湾曲による色ずれの一例
を示している。A色のライン55Aは湾曲が発生してい
ないが、B色のライン55Bは湾曲が図で上向きに発生
している。このため、この例では2つのライン55A、
55Bのほぼ中央で色ずれが顕著になる。このような色
ずれは、2つの記録部の光学レンズの少なくとも一方に
湾曲が発生している場合に生じる。
【0016】これらの色ずれは図15に示した画像形成
装置よりも図16に示した画像形成装置の方が遙に発生
しやすい。図15に示した装置では、感光体ドラム11
やレーザビーム24の光学系を共通して使用するのに対
して、図16に示した装置では各色の記録部がそれぞれ
独立しているので、それぞれの感光体ドラム34K、3
4Y、34M、34Cの径や回転速度が微妙に異なり、
また、レーザビーム39K、39Y、39M、39Cの
ための回転多面鏡、fθレンズ等からなる光学系の特性
も完全に同一となることはあり得ないからである。
【0017】図18は、スキューによる色ずれを補正す
るために提案された従来の光学系として特開平1−18
3676号公報に開示されたものを表わしたものであ
る。この装置で、半導体レーザ61から射出されたレー
ザビーム62は、ポリゴンミラー(回転多面鏡)63に
入射し、ここから反射されたレーザビームは、第1およ
び第2のfθレンズ64、65を経たのち、第1および
第2の反射ミラー66、67を経て感光体ドラム68上
に到達する。ポリゴンミラー63の回転に伴ってレーザ
ビーム62は偏向されるので、レーザビーム62は第1
および第2の反射ミラー66、67を所定幅ずつ走査
し、最終的に感光体ドラム68をドラム軸方向(主走査
方向)に1ラインずつ走査することになる。
【0018】この提案の画像形成装置では、第1および
第2の反射ミラー66、67を取り付けた取付台71の
主走査方向の両端部に配置された垂直板72、73にネ
ジを螺刻しており、それぞれにステッピングモータ7
4、75の回転軸を螺合させている。ステッピングモー
タ74、75は図示しないフレームに固定されており、
取付台71はステッピングモータ74、75の回転軸の
回転に応じてそれぞれの端部を進退自在に配置されてい
る。このような光学系では、両ステッピングモータ7
4、75を互いに反対方向に所定量だけ回転させること
で、第1および第2の反射ミラー66、67のドラム軸
に対する傾きを補正することができ、これによって光学
系のスキューを補正することができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような画
像形成装置では、光学系のスキューの量を何らかの手法
で検出し、この程度に応じてステッピングモータ74、
75の回転方向および回転量の制御を行うことになる。
ところが、この提案の装置では回転反射ミラー66、6
7の現在の位置を基にしてステッピングモータ74、7
5をその後に必要な補正量に相当するだけ回転させ、光
学系のスキューを補正している。したがって、例えばス
キューに対する補正量が求まった後で補正作業に移るま
での間に、画像形成装置に何らかの外力が加わり回転反
射ミラー66、67の位置がずれてしまったような場合
には、補正作業が位置ずれ前の配置関係に対して行われ
ることになった。この結果として色ずれが完全に補正さ
れない状態で補正作業が終了したり、甚だしい場合には
色ずれが却って拡大した状態で補正作業が終了する場合
があった。
【0020】また、ステッピングモータ74、75の駆
動回路が暴走してしまったような場合には、取付台71
がドラム軸に対して大きく傾いた状態となることにな
る。この状態で色ずれの検出を行っても、ずれ量が大き
くて求められた補正値に誤差が発生してしまい、色ずれ
補正を正確に行うことができない場合が発生した。ま
た、ずれ量が予想範囲を越えるような場合には、ずれ補
正自体を行うことができない場合も発生した。
【0021】そこで本発明の目的は、スキューによる感
光体上での画像の傾きあるいは複数の光学系間でのこの
ような傾きの相違によって生ずる色ずれを簡単かつ信頼
性良く補正することのできる画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0022】本発明の他の目的は、光学系に振動が発生
してもこれによってスキューが発生しにくい画像形成装
置を提供することにある。
【0023】本発明の更に他の目的は、スキューの補正
を所定の基準位置を起点としてモータの回転量で行うよ
うにした画像形成装置で、基準位置の検出に失敗したよ
うな場合にもスキューの補正を二重に実行することので
きる画像形成装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)画像の形成を行う感光体ドラム、感光体ベル
ト等の感光体と、(ロ)一端を支点として所定角度だけ
回動自在に配置されその回動した角度に応じて感光体上
を走査する光学像の走査ラインの傾きを変化させること
ができるようにしたミラーやレンズ等の光学部品を備
え、この光学部品を透過または反射した光線を用いて光
学像の各走査ラインを順次感光体上に形成する光学系
と、(ハ)その回転軸の回転に連動させて光学部品を回
動させるモータと、(ニ)このモータの回動の基準とな
る基準位置を検出する基準位置検出手段と、(ホ)光学
像の走査ラインの傾きに応じて基準位置を基準としてこ
の傾きを補正するためのモータの回動すべき方向と回動
する量を入力する補正データ入力手段と、(ヘ)この補
正データ入力手段によって入力された補正データを基に
して光学部品の回動を行うとき基準位置検出手段によっ
てまず基準位置を検出し、続いてこの基準位置を基にし
て走査ラインの傾きを補正する補正実行手段とを画像形
成装置に具備させる。
【0025】すなわち請求項1記載の発明では、光学系
を構成するミラーやレンズ等の光学部品の1つを一端を
支点として所定角度だけ回動自在に配置し、この回動を
モータの回転方向および回転量によって制御してスキュ
ーを補正する。このとき、モータの回動の基準となる基
準位置を基準位置検出手段によって検出するようにし、
補正を実行する際には基準位置検出手段によってまず基
準位置を検出し、続いてこの基準位置を基にして走査ラ
インの傾きを補正することにしたので、誤差が蓄積する
ことがなく、またモータも1つでよいので、簡単な構成
で信頼性の高いスキュー補正を行うことのできる画像形
成装置を実現することができる。
【0026】請求項2記載の発明では、(イ)画像の形
成を行う感光体ドラム、感光体ベルト等の感光体と、
(ロ)一端を支点として所定角度だけ回動自在に配置さ
れその回動した角度に応じて感光体上を走査する光学像
の走査ラインの傾きを変化させることができるようにし
たミラーと、このミラーが所定の方向に回動する量に応
じて回動を阻止する方向に力を作用させる第1のばね部
材とを備え、ミラーを反射した光線を用いて光学像の各
走査ラインを順次感光体上に形成する光学系と、(ハ)
ステッピングモータと、(ニ)このステッピングモータ
の回転を減速すると共に減速後の出力軸の回転に連動さ
せてミラーを回転させる減速機構と、(ホ)この減速機
構の出力軸がミラーを所定の方向と逆方向に回動させる
方向に回転する量に応じて回動を阻止する方向に力を作
用させる第2のばね部材と、(ヘ)減速機構の出力軸の
回動の基準となる基準位置を検出する基準位置検出手段
と、(ト)光学像の走査ラインの傾きに応じて基準位置
を基準としてこの傾きを補正するための出力軸の回動す
べき方向と回動する量を入力する補正データ入力手段
と、(チ)この補正データ入力手段によって入力された
補正データを基にして光学部品の回動を行うとき基準位
置検出手段によってまず基準位置を検出し、続いてこの
基準位置を基にして走査ラインの傾きを補正する補正実
行手段とを画像形成装置に具備させる。
【0027】すなわち請求項2記載の発明では、光学系
を構成するミラーの1つを一端を支点として所定角度だ
け回動自在に配置し、この回動をステッピングモータに
連結された減速機構の出力軸の回転方向および回転量に
よって制御してスキューを補正する。このとき、出力軸
の回動の基準となる基準位置を基準位置検出手段によっ
て検出するようにし、補正を実行する際には基準位置検
出手段によってまず基準位置を検出し、続いてこの基準
位置を基にして走査ラインの傾きを補正することにした
ので、誤差が蓄積することがなく、またモータも1つで
よいので、簡単な構成で信頼性の高いスキュー補正を行
うことのできる画像形成装置を実現することができる。
また、請求項2記載の発明では、第1のばね部材と第2
のばね部材の2つのばね部材がミラーの所定方向の回動
に逆方向の力を作用するようにしたので、ステッピング
モータに過大な負荷がかからず、かつテンションをかけ
るようにしたことで減速機構の遊びがなくなり、スキュ
ーを高精度で補正することができる。
【0028】請求項3記載の発明では、(イ)画像の形
成を行う感光体ドラム、感光体ベルト等の感光体と、
(ロ)一端を支点として所定角度だけ回動自在に配置さ
れその回動した角度に応じて感光体上を走査する光学像
の走査ラインの傾きを変化させることができるようにし
たミラーやレンズ等の光学部品を備え、この光学部品を
透過または反射した光線を用いて光学像の各走査ライン
を順次感光体上に形成する光学系と、(ハ)その回転軸
の回転に連動させて光学部品を回動させるステッピング
モータと、(ニ)このステッピングモータの回動の基準
となる基準位置を検出する基準位置検出手段と、(ホ)
光学像の走査ラインの傾きに応じて基準位置を基準とし
てこの傾きを補正するためのステッピングモータの回動
すべき方向と回動する量を入力する補正データ入力手段
と、(ヘ)この補正データ入力手段によって入力された
補正データを基にして光学部品の回動を行うとき基準位
置検出手段によってまず基準位置を検出し、続いてこの
基準位置を基にして走査ラインの傾きを補正する補正実
行手段と、(ト)光学系の振動を検出する振動検出手段
と、(チ)この振動検出手段が所定値以上の振動を検出
したときこのステッピングモータの励磁コイルに回転を
阻止するための比較的高い電圧を印加し、補正実行手段
が補正を実行しておらず振動検出手段が所定値以上の振
動を検出していないとき励磁コイルに比較的低い電圧を
印加する印加電圧切替手段とを画像形成装置に具備させ
る。
【0029】すなわち請求項3記載の発明では、光学系
を構成するミラーやレンズ等の光学部品の1つを一端を
支点として所定角度だけ回動自在に配置し、この回動を
ステッピングモータの回転方向および回転量によって制
御してスキューを補正する。また、振動検出手段でスキ
ューの発生の大きな原因となる振動の発生を検出する。
そして、振動が発生したときにはその間、ステッピング
モータの励磁コイルに例えばステッピングモータの駆動
時に印加するような比較的高い電圧を印加してモータの
回転を強力に阻止させ、振動によるスキューの発生を阻
止または防止する。更に、振動が発生していないときに
はステッピングモータの励磁コイルにこれよりも低い電
圧を印加して、全く印加されていない状態よりもスキュ
ーの発生を防止すると共に、ステッピングモータに常
時、比較的高い電圧が印加されることによる発熱等によ
る寿命の短縮化を防止し、併せて消費電力の無駄も防止
している。
【0030】請求項4記載の発明では、(イ)画像の形
成を行う感光体ドラム、感光体ベルト等の感光体と、
(ロ)一端を支点として所定角度だけ回動自在に配置さ
れその回動した角度に応じて感光体上を走査する光学像
の走査ラインの傾きを変化させることができるようにし
たミラーやレンズ等の光学部品を備え、この光学部品を
透過または反射した光線を用いて光学像の各走査ライン
を順次感光体上に形成する光学系と、(ハ)その回転軸
の回転に連動させて光学部品を回動させるモータと、
(ニ)このモータの回動の基準となる基準位置を光学的
に検出する光学的基準位置検出手段と、(ホ)モータの
回動の基準となる基準位置を機械的に検出する機械的基
準位置検出手段と、(ヘ)光学的基準位置検出手段の基
準位置の検出に障害が発生したときこれを検知する障害
検出手段と、(ト)この障害検出手段が障害を検出して
いないときは光学的基準位置検出手段による基準位置検
出動作を採用し、障害を検出したときには機械的基準位
置検出手段の基準位置検出動作を採用する基準位置検出
手段選択手段と、(チ)光学像の走査ラインの傾きに応
じて基準位置を基準としてこの傾きを補正するためのモ
ータの回動すべき方向と回動する量を入力する補正デー
タ入力手段と、(リ)この補正データ入力手段によって
入力された補正データを基にして光学部品の回動を行う
とき基準位置検出手段選択手段によって選択された基準
位置検出手段によってまず基準位置を検出し、続いてこ
の基準位置を基にしてこの基準位置検出手段によって走
査ラインの傾きを補正する補正実行手段とを画像形成装
置に具備させる。
【0031】すなわち請求項4記載の発明では、光学系
を構成するミラーやレンズ等の光学部品の1つを一端を
支点として所定角度だけ回動自在に配置し、この回動を
モータの回転方向および回転量によって制御してスキュ
ーを補正する。このとき、モータの回動の基準となる基
準位置を光学式のものとメカニカルなものの2種類用意
しておき、光学的なものの方に障害が発生しないときは
これを使用し、障害が発生したときにメカニカルなもの
を使用するように基準位置検出手段の選択手段を設けて
おく。この結果として、補正実行手段は基準位置検出手
段選択手段によって選択された基準位置検出手段によっ
て基準位置の設定および補正作業を行うことになり、光
学的基準位置検出手段に障害が発生したときにもスキュ
ーの補正を行うことができるので、信頼性が抜群に向上
することになる。
【0032】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0033】画像形成装置の全体的な構成
【0034】図1は本発明の一実施例における画像形成
装置の要部を示したものである。この画像形成装置は、
3本のローラ101、102、103にかけ渡された透
明な無端ベルト104を備えている。無端ベルト104
は、図示しない駆動モータによって図で矢印105方向
に定速で搬送されるようになっている。無端ベルト10
4の上側の面には、その搬送方向と直交する方向にドラ
ム軸を有する4つの感光体ドラム106K、106Y、
106M、106Cがこれらの順に所定間隔で配置され
ている。ここで、感光体ドラム106Kは黒色記録用の
ドラムであり、感光体ドラム106Yはイエロー色記録
用のドラムであり、感光体ドラム106Mはマゼンタ色
記録用のドラムであり、感光体ドラム106Cはシアン
色記録用のドラムである。それぞれの感光体ドラム10
6K、106Y、106M、106Cの上方には、対応
する色の記録を行うためのポリゴンミラー107K、1
07Y、107M、107Cと、これらから反射された
レーザビームを対応する感光体ドラム106K、106
Y、106M、106Cにそれぞれ照射するための反射
ミラー108K、108Y、108M、108Cが配置
されている。
【0035】無端ベルト104の上面の図で左端近傍に
は、ベルト面を挟むようにして2組の透過式の光学セン
サ1111 、1112 、1121 、1122 が配置され
ている。このうちの受光側の光学センサ1111 、11
1 はそれぞれCCD等の1次元イメージセンサによっ
て構成されている。これらの光学センサ1111 、11
1 は、画像の検査時のみに限って無端ベルト104上
に転写された各感光体ドラム106K、106Y、10
6M、106Cの色ずれ検査用パターン113を検出し
て、前記したような各種の色ずれを検出するようになっ
ている。
【0036】なお、このような画像の検査時以外の場合
には、図示しない供給トレイから送られてきた図示しな
い用紙は、図16で説明したように第3のローラ103
の近傍から無端ベルト104の上面に送り込まれ、各感
光体ドラム106K、106Y、106M、106Cの
下を順に通過して、このときそれぞれの色のトナー像を
転写されることになる。各色のトナー像の転写が行われ
た用紙は、第1のローラ101の近傍で無端ベルト10
4の表面から剥離され、図示しない定着装置で定着され
た後、同じく図示しない排紙トレイ上に排出されること
になる。各感光体ドラム106K、106Y、106
M、106Cによる画像の形成される原理は、すでに図
16で説明した各感光体ドラム34K、34Y、34
M、34Cの場合と同様であるので、ここではその説明
を省略する。
【0037】図2は、この画像形成装置の1つの光学系
としてイエロー色記録用の光学系についてその構成の概
要を表わしたものである。他の光学系の構成も同一であ
るのでそれらの説明は省略する。イエロー色記録用のポ
リゴンミラー107Yは、図示しないポリゴンミラー回
転モータによって高速で回転するようになっている。半
導体レーザ121Yから射出されたレーザビーム123
Yは、光学レンズ124Yによって集束され、ポリゴン
ミラー107Yの1つの面に入射する。この面の反射光
は、fθレンズ125Yを経て感光体ドラム106Yの
表面を繰り返し主走査方向に走査することになる。感光
体ドラム106Yの走査開始位置のわずか手前のレーザ
ビームの通過する経路上には、走査開始位置検知センサ
127Yが配置されている。この画像形成装置は、走査
開始位置検知センサ127Yがレーザビームの検出を行
ってからクロック信号のカウントを行い、所定のカウン
ト値のカウントが行われた段階で、感光体ドラム106
Y上におけるそのラインの画像の記録の開始を行うよう
になっている。
【0038】スキューの補正
【0039】図3は、スキュー補正機構を組み込んだイ
エロー色記録用の光学系についてその構成の概要を表わ
したものである。他の光学系の構成も同一であるのでそ
れらの説明は省略する。感光体ドラム106Yの上方に
は図示しないフレームに固定された光学ユニット131
Yが配置されている。この光学ユニット131Y内に
は、図2に示した半導体レーザ121Y、光学レンズ1
24Y、ポリゴンミラー107Yやポリゴンミラー駆動
モータが配置されている。光学ユニット131Yの透明
な窓132Yから射出されたレーザビーム123Yは、
第1の反射ミラー134Y、シリンダミラー135Yお
よび第2の反射ミラー136Yを順に反射された後、感
光体ドラム106Yに到達し、1ラインずつ走査が行わ
れるようになっている。
【0040】第2の反射ミラー136Yの背面の図示し
ないミラー保持部には、ステッピングモータ138Yが
配置されている。このステッピングモータ138Yはギ
ヤボックス等からなる減速機構を内蔵しており、その出
力軸にはプーリ139Yが取り付けられている。
【0041】一方、シリンダミラー135Yはシリンダ
ミラー部141Yに固定されている。シリンダミラー部
141Yには、その一端に回転軸142Yが垂直に取り
付けられており、シリンダミラー135Yをドラム軸を
含む水平面と平行な面内で回動させることができるよう
になっている。シリンダミラー部141Yの他端とこれ
を所定の微小角度で回動自在に保持するミラー保持部1
43Yには、先端部分にプーリが取り付けられたプーリ
スクリュー144Yが取り付けられており、このプーリ
スクリュー144Yのプーリの部分とステッピングモー
タ138Yのプーリ139Yとの間には、ベルト145
Yがかけ渡されている。本実施例の画像形成装置では、
検出されたスキューの程度に応じてステッピングモータ
138Yを回転させ、これによってシリンダミラー部1
41Yを回転軸142Yを中心に微小角度回転させて、
スキューの補正を行うようになっている。
【0042】ステッピングモータ138Yの出力軸に
は、スプリングワイヤ146Yの一端が巻回されてお
り、他端はプーリ147Yを経て図示しないフレームに
固定されている。スプリングワイヤ146Yは、ステッ
ピングモータ138Yが次に説明する基準位置から矢印
148方向に回転するに従ってこの回転を阻止する方向
にテンションが加えられるようになっている。これによ
り、ステッピングモータ138Yの減速機構の遊びを無
くして正確な補正作業が行われるようにしている。
【0043】図4は、イエロー色記録用の光学系におけ
るシリンダミラー部とミラー保持部の要部を示したもの
である。他の光学系においてもこれらの構成は同一であ
る。ミラー保持部143Yは断面がコ字状をしており、
図示しないフレームに固定されている。シリンダミラー
部141Yは前記した一端が図3に示したように回転軸
142Yによって回動自在に支持されており、この回転
軸の両端がミラー保持部143Y側に取り付けられてい
る。シリンダミラー部141Yの他端近傍は板ばね15
1Yを介してミラー保持部143Yに固定されており、
板ばね151Yの変形の範囲内で矢印152あるいはこ
れとは逆の矢印153方向にこの他端部を移動させるこ
とができるようになっている。板ばね151Yはそのテ
ンションによってプーリスクリュー144Yの遊びをと
るようにしている。プーリスクリュー144Yは、ミラ
ー保持部143Yの左右の側壁に取り付けられた軸受け
154Y、155Yによって回動自在に配置されてい
る。その先端のプーリ部144YAには、前記したよう
にベルト145Yがかけ渡されている。プーリスクリュ
ー144Yの中央部には所定の幅にわたって雄ねじ14
4YBが螺刻されており、断面がコ字状となったシリン
ダミラー部141Yの両側部に螺刻された雌ねじと螺合
している。
【0044】したがって、図3に示したステッピングモ
ータ138Yの回転によって、プーリ部144YAが矢
印156方向に回転すると、シリンダミラー部141Y
が矢印152方向に移動しシリンダミラーが微小回転す
る。また、ステッピングモータ138Yがこれとは逆方
向に回転するとシリンダミラー部141Yは矢印153
方向に回転しシリンダミラーを逆方向に微小回転させる
ことになる。なお、板ばね151Yによってプーリスク
リュー144Yに加えられるテンションの方向は、ステ
ッピングモータ138Yにスプリングワイヤ146Yに
よって加えられるテンションの方向と逆方向となってい
る。このように両テンションの方向が逆方向で互いに打
ち消し合う方向に作用することで、ステッピングモータ
138Yとしてトルクの小さなモータを使用することが
でき、コンパクトな画像形成装置を構成することができ
る。
【0045】図5は、イエロー色記録用の光学系におけ
るステッピングモータとその周辺を表わしたものであ
る。他の光学系においてもこれらの構成は同一である。
ステッピングモータ138Yに内蔵された図示しない減
速機構の出力軸161Yには、前記したプーリ139Y
の他に回転角度検知板163Yが取り付けられている。
回転角度検知板163Yは、円板状をしており、その外
周がほぼ180度にわたって所定幅切り欠かれた短径部
163YAとこれ以外の円周部分としての長径部163
YBを有している。長径部163YBの所定箇所には突
出部163YCが半径方向に突出している。ステッピン
グモータ138Yのハウジングの出力軸161Yの近傍
にはこれと平行にストッパ165Yが配置されており、
その端部はL字状に折り曲げられていてハウジングに溶
接されている。ストッパ165Yは、回転角度検知板1
63Yが回転したときその突出部163YCの位置で回
転を停止させるためのものである。
【0046】回転角度検知板163Yの近傍の所定位置
には、長径部163YBを挟むようにして発光部167
YAと受光部167YBからなる光センサ167Yが配
置されている。光センサ167Yは、回転角度検知板1
63Yの短径部163YAで光ビームを検出するため、
受光部167YBは“L”レベルを出力し、長径部16
3YBが対向したときにはこれによって遮断されて光ビ
ームの検知を行わないため、受光部167YBは、
“H”レベルを出力するようになっている。
【0047】図6は、回転角度検知板と光センサを用い
てイエロー色記録用の光学系におけるスキューの補正を
行う原理を説明するためのものである。なお、この図で
は説明と無関係な突出部の図示を省略している。回転角
度検知板163Yの回転は、ステッピングモータ138
Yに供給される駆動パルスの数としてのステップ数で制
御されるようになっている。図で枠171内に記したラ
イン172が光センサ167Y(図5)で設定される基
準位置である。この基準位置におけるステップ数を
“0”とし、出力軸161Yを中心として回転角度検知
板163Yを時計方向(CW方向)に回転させたときを
+(プラス)方向の補正とし、反時計方向(CCW方
向)に回転させたときを−(マイナス)方向の補正とす
る。この図6で“−100”および“+150”と示し
ているのは、例えば補正前の回転角度検知板163Yの
回転位置が“−100”であり、補正後の回転位置が
“+150”になったことを示している。このような補
正は、必ず回転角度検知板163Yを初期的に基準位置
まで回転させ、そこから所望のステップ数だけ時計方向
あるいは反時計方向に回転させてスキューに対する補正
作業を行うことになる。
【0048】図7(a)は、本実施例の画像形成装置に
おける光センサを使用した光学的な補正範囲と、図5で
示したストッパを用いた機械的な補正範囲の関係を示し
たものである。光学的な補正範囲は、基準位置を“0”
とすると時計方向および反時計方向の回転に対して+5
00ステップあるいは−500ステップの範囲で行われ
る。これはステッピングモータ138Yの出力軸161
Yの回転でそれぞれ±120度の角度に相当する。短径
部163YAと長径部163YBの境界で、光学的な基
準位置が光センサ167Y(図5)によって検知される
前後で、図7(b)に示されるように受光部167YB
の検出出力が“H(ハイ)”から“L(ロー)”あるい
はこの逆に変化することになる。ただし、本実施例では
減速機構の遊びを誤差として表さないために、基準位置
の設定はステッピングモータ138Yを反時計方向に回
転させる際の検出出力で行っている。
【0049】一方、突出部163YCとストッパ165
Yが接触した状態の位置を基にして割り出す基準位置を
メカニカルな基準位置とする。このメカニカルな基準位
置から時計方向および反時計方向の回転に対して+70
0ステップあるいは−700ステップの範囲で補正が行
われる。したがって、突出部163YCとストッパ16
5Yが接触した状態の位置を一方の値として“−70
0”に設定し、ここから“+700”だけ時計方向に回
転した位置がメカニカルな基準位置となる。両基準位置
は理想的には一致する。メカニカルな基準位置を用いた
補正は、後に詳しく説明するように光学的な補正が光セ
ンサ167Yの故障等によって不可能になったとき行わ
れる非常の手段である。これは、光学的な基準位置を用
いた方が本実施例で1000ステップの範囲で制御が行
われることになり、1700ステップの制御範囲となる
メカニカルな基準位置を用いた補正よりも補正作業が迅
速に行えるからである。
【0050】図7には、図6で示した補正前の設定値
“−100”と補正後の設定値“+150”も参考的に
示している。
【0051】図8は、無端ベルトを用いてイエロー色記
録用の光学系におけるスキューの補正量を測定する原理
を示したものである。無端ベルト104にはイエロー色
用の色ずれ検査用パターン113Yが転写される。ある
感光体ドラムに転写された1ライン上での2つの線分の
トナー像が無端ベルト104に転写されたことによって
得られた2つの色ずれ検査用パターン113Y1 、11
3Y2 は、スキューが発生していないと仮定すると、矢
印105で示す無端ベルト104の搬送方向と正確に直
交するように配置された2つの光学センサ1111 、1
121 によってこれらは同時に検知されるはずである。
ところが、図8に示したように2つの色ずれ検査用パタ
ーン113Yが正規の方向181よりもθだけずれた直
線方向182に形成されていれば、このスキューの分だ
け2つの光学センサ1111 、1121 の検出時間のず
れが発生する。また、これらの光学センサ1111 、1
121 のいずれが先に色ずれ検査用パターン113
1 、113Y2 の一方を検出するかによって、傾きの
方向も判別することができる。
【0052】以上、イエロー色の光学系に対するスキュ
ーの補正量を検出する測定方法を示したが、この画像形
成装置では所定間隔で、かつ所定の順序で各感光体ドラ
ム106K、106Y、106M、106Cによる色ず
れ検査用パターン113Yが無端ベルト104に転写さ
れるようにしている。したがって、2つの光学センサ1
111 、1121 は明暗のみを判別するセンサであって
も、基準とする時間からそれぞれ異なった所定の許容時
間内で検出されるそれぞれ対の色ずれ検査用パターン1
13Yを基にして、それぞれの色の光学系について、ス
キューの程度を検知し、それらの補正量を算出すること
ができる。
【0053】図9は、このようなスキューの補正を行う
ことのできる本実施例の画像形成装置の回路構成の要部
を表わしたものである。画像形成装置は各部の制御を行
うための中枢的な機能を果たすCPU(中央処理装置)
201を備えている。CPU201は、データバス等の
バス202を通じて装置内の各部と接続されている。こ
のうちROM203は、装置内の各部を制御するための
手順や固定的なデータを記憶したリード・オンリ・メモ
リである。作業用メモリ204は、各種制御に使用する
データを一時的に格納するランダム・アクセス・メモリ
である。色ずれを補正するための測定データや補正量は
この作業用メモリに一時的に格納されることになる。セ
レクタ205は、第1の電源206と第2の電源207
に接続されており、これらの一方を選択してステッピン
グモータ駆動回路208に供給するようになっている。
ステッピングモータ駆動回路208は、各色の光学系ご
とに配置されたステッピングモータ138K、138
Y、138M、138Cをそれぞれ独立して制御する駆
動回路である。
【0054】光学ユニット制御回路209は、図3に示
したような各色ごとの光学ユニット131K、131
Y、131M、131Cの制御を行うようになってい
る。この制御は、図2に示した半導体レーザ121やポ
リゴンミラー駆動モータの回転制御ならびに走査開始位
置検知センサ127の制御を含むものである。センサ入
力回路211は、各種センサの検知した信号を入力する
回路である。これには光学センサ1111 、1121
各色ごとの光センサ167K、167Y、167M、1
67Cを含んでいる。また、センサ入力回路211は振
動検知センサ212の検知出力も入力するようになって
いる。振動検知センサ212は、この画像形成装置の図
示しないフレームに取り付けられており、調整後の光学
系にずれをもたらすような振動を検知するようになって
いる。
【0055】図10は、スキューの補正をするに際して
基準位置の設定を行う作業の流れを表わしたものであ
る。本実施例の画像形成装置では、装置の電源がオフに
なっている間等に装置に外力が加わりスキューが発生し
た場合を考慮して、装置の電源が投入されたとき、ある
いは所定のコピー枚数に達するごとにそれから最初の電
源投入時にスキューの調整を行うようになっている。そ
して、この場合には前回の補正値を参考にして補正量の
差分をとって補正を行うのではなく、ステッピングモー
タ138の出力軸161をひとまず基準位置に設定し、
これを起点として各色の光学系について補正を行うよう
にしている。以下、イエロー色の光学系におけるスキュ
ーの補正について説明するが、他の光学系についても同
様の補正が行われる。
【0056】図9に示したCPU201は、まず光セン
サ167Yの検出出力がLレベルであるかどうかを判別
する(ステップS101)。図6および図7で説明した
補正前の設定値が“−100”の場合のように光センサ
167Yの検出出力がLレベルの場合には(Y)、回転
角度検知板163Yの長径部163YBが光線を遮断し
ている。そこで基準位置の存在する方向としての時計方
向(CW方向)にステッピングモータ138Yを1ステ
ップだけ回転させる(ステップS102)。そして、光
センサ167Yの検出出力がHレベルに変化したかどう
かのチェックを行う(ステップS103)。Hレベルに
変化していない場合には(N)、ステッピングモータ1
38Yを回転させるステップ数が規定の範囲内であるな
らば(ステップS104;Y)、ステップS102に進
んで再びステッピングモータ138Yを1ステップだけ
回転させる制御を行う。図7で説明したように本実施例
では基準位置を境にして±500ステップの制御を行う
ので、500ステップ以内であれば規定の範囲内とす
る。
【0057】このようにしてステッピングモータ138
Yを1ステップずつ駆動していった結果として、ある時
点で光センサ167Yの検出出力がHレベルに変化した
とする(ステップS103;Y)。これは、回転角度検
知板163Yの長径部163YBと短径部163YAの
境界を光センサ167Yが検出したことを意味する。こ
の点を基準位置とすることもできるが、本実施例では減
速機構のギヤの遊びを防止するために反時計方向(CC
W方向)から基準位置を定めるようにしている。このた
め、この位置から時計方向にステッピングモータ138
YをXステップ(Xは正の整数)だけ一度に駆動させる
(ステップS105)。そして、この後に反時計方向に
1ステップ回転させては(ステップS106)、光セン
サ167Yの検出出力がLレベルに変化したかをチェッ
クする(ステップS107)。そして、変化したら基準
位置の設定のための作業を終了させる(エンド)。
【0058】ステップ107で光センサ167Yの出力
がLレベルになっていない場合には(N)、そのステッ
プ制御が基準値以内であるかどうかを判別し(ステップ
S108)、その範囲内のときには(Y)、ステップ1
06に進んで更に反時計方向に1ステップ回転させる制
御を繰り返す。ここでの基準値は、Xステップ分あるい
はこれに幾つかのステップ数を余裕のために加えた値で
ある。このようにして、ステップS107で光センサ1
67Yの出力がLレベルになれば、前記した通り制御は
終了する。
【0059】一方、ステップ数が規定値を越える事態が
発生した場合には(ステップS108;N)、例えば光
センサ167Yの検出に異常が発生し、いつまで経って
も光センサ167Yの出力がLレベルにならなくなった
ことも考えられる。このようなときには、メカニカルな
基準位置の設定作業に切り換えられる。メカニカルな基
準値を使用する際には、基準位置から±700ステップ
の範囲で回転制御が行われることは既に説明した。そこ
で、これらの全範囲に所定の余裕度αを加えた“140
0+α”ステップ数だけステッピングモータ138Yを
反時計方向に回転させる(ステップS109)。こうす
れば、回転角度検知板163Yはその突出部163YC
が必ずストッパ165Yと接触した状態で回転を停止し
ており、これから700ステップだけ時計方向に仮想的
にステッピングモータ138Yを回転させることで光学
的な基準位置と実質的に同一のメカニカルな基準位置を
求めることができる。この場合には、光センサ167に
異常が発生したことを示すセンサ異常フラグをオンにし
て(ステップS110)、基準位置の設定制御(正確に
は基準位置に設定するための仮の位置への設定制御)を
終了させる(エンド)。ステップS104でステップ数
が規定値を越えた場合(N)にも、ステップS109に
進んでメカニカルな基準位置の設定作業を行い、異常フ
ラグをオンにして制御を終了させる(エンド)。
【0060】図11は、図10のステップS101で初
期状態に光センサの出力がHレベルであった場合の制御
の様子を示したものである。図6および図7で現在の設
定値が例えば“+150”であるような場合がこれに相
当する。この場合には、短径部163YAが光センサ1
67Yによって検知されたことになり、図7で了解され
るように反時計方向に進めることで基準位置にたどり着
く。この際には、まず時計方向にXステップ分ステッピ
ングモータ138Yを予め回転させておく(ステップS
112)。そして、この後に本来の反時計方向にステッ
ピングモータ138Yを1ステップ回転させ(ステップ
S113)、光センサ167Yの出力がLレベルに変化
したかのチェックを行い(ステップS114)、規定値
数以内のチェックであるかぎり(ステップS115;
Y)、光センサ167Yの出力がLレベルに変化するま
でこの作業を1ステップずつ繰り返す(ステップS11
3〜S115)。この繰り返しの途中で光センサ167
Yの出力がLレベルに変化したら(ステップS114;
Y)、基準位置の設定が完了したので作業を終了する
(エンド)。
【0061】ここでステップS115の処理で、光セン
サ167Yによる基準値の設定が終了することなく規定
値を越えるステップ数で反時計方向に回転制御が行われ
た場合には(ステップS115;N)、図10のステッ
プS109で説明したと同様にステッピングモータ13
8Yを反時計方向に1400+αステップ回転させ(ス
テップS116)、メカニカルな基準位置の設定を行
う。この場合にもセンサ異常フラグをオンにして(ステ
ップS117)、制御を終了させることになる(エン
ド)。
【0062】図12は、イエロー色記録用の光学系にお
ける基準位置の設定が行われた後に行われるスキューの
補正作業を表わしたものである。他の色の光学系につい
ても、これと同様の制御が順に行われるので、これらの
説明は省略する。イエロー色記録用の光学系におけるス
キューの補正作業で、まずCPU201は作業用メモリ
204の所定の番地のセンサ異常フラグがオンとなって
いるかどうかをチェックする(ステップS201)。オ
ンとなっていない場合、すなわち光センサ167が正常
に作動している場合には(N)、光センサ167の基準
位置から図8で説明したスキューの測定結果を基にした
補正量で補正作業が行われる。すなわち、この測定結果
からスキューを補正するためのシリンダミラー135Y
の回転方向と回転量が求まり、これがステッピングモー
タ138Yの出力軸に連結された回転角度検知板163
Yの回転方向と補正のためのステップ数からなる補正デ
ータに変換されるので、この補正データを用いた補正作
業が行われる。
【0063】CPU201は補正方向が時計方向である
かどうかを判別し(ステップS202)、時計方向であ
れば補正のためのステップ数にXステップ分加えたステ
ップ数だけこの方向にステッピングモータ138Yの回
転を行わせる(ステップS203)。そして、この後、
反時計方向にXステップだけ回転させて(ステップS2
04)、位置決めを終了する(エンド)。Xステップだ
け余計に時計方向に回転させて、この後逆回転させたの
は、前記したように減速機構の遊びを除去するためであ
る。
【0064】ステップ202で補正方向が反時計方向で
あると判別された場合には(N)、まず時計方向にXス
テップ回転させ(ステップS205)、この後、補正デ
ータによる補正値(ステップ数)にXステップを加えた
分だけ反時計方向に回転させて(ステップS206)、
制御を終了させる(エンド)。
【0065】ステップ201でセンサ異常フラグがオン
となっていると判断された場合には(Y)、メカニカル
な基準位置を基にして補正作業が行われる。この際に
は、補正データに示す設定値(ステップ数)に図7で説
明した700ステップを加え、更にXステップを加えた
値だけ最初にステッピングモータ138Yを時計方向に
回転させる(ステップS207)。ここで700ステッ
プを時計方向に加えたのは、基準位置を設定するための
ものである。また、設定値とは、以上説明した補正デー
タの補正値に回転方向に応じて“+”(時計方向)ある
いは“−”(反時計方向)を付した値である。時計方向
の回転が終了したら、反時計方向にXステップだけ回転
が行われ(ステップS208)、スキューの補正のため
の位置決めが終了する(エンド)。一例として図7に示
した設定値“+150”に設定するためには、図5に示
した回転角度検知板163Yの突出部163YCがスト
ッパ165Yと接触した状態から700ステップだけ時
計方向に回転させ、更に150ステップだけ時計方向に
回転させた位置がスキューの補正された位置となる。実
際にはこれにXステップずつの両方向の回転制御が加わ
ることになる。
【0066】なお、メカニカルな位置制御の場合には、
突出部163YCに対するストッパ165Yの取り付け
誤差によって実際には補正量が±700ステップとはな
らないことが考えられる。すなわち、回転角度検知板1
63Yの突出部163YCがストッパ165Yと接触し
た状態から700ステップだけ時計方向に回転させたと
しても、これが光学的な基準位置とは必ずしも一致せ
ず、所定のステップ数分の誤差が発生する可能性があ
る。しかしながら、一度メカニカルな位置制御を行った
後は、次からはこのメカニカルな基準位置を基準として
スキューの補正作業が行われる。したがって、2回目の
スキューの補正作業からはストッパ165Yの取り付け
誤差を含んだ形で高精度な補正作業が実行されることに
なる。
【0067】図13は図9で示したセレクタの制御動作
を示したものである。セレクタ205は第1および第2
の電源206、207に接続されており、これらの電圧
を択一的にステッピングモータ駆動回路208に供給す
るようになっている。ステッピングモータ駆動回路20
8はこの供給された電圧で各ステッピングモータ138
K、138Y、138M、138Cの駆動制御を行うよ
うになっている。CPU201は図9に同じく示した振
動検知センサ212の振動検知状況の監視(ステップS
301)と各ステッピングモータ138K、138Y、
138M、138Cのいずれかが回転制御を行うかどう
かの監視(ステップS302)を行っている。
【0068】振動検知センサ212が振動を検知したと
き(ステップS301;Y)、あるいはステッピングモ
ータ138K、138Y、138M、138Cのいずれ
かが回転制御を行うとき(ステップS302;Y)に
は、CPU201がセレクタ205に第1の電源206
の選択を行わせる(ステップS303)。この状態で
は、第1の電源から+24Vの電圧がそれぞれのステッ
ピングモータ138K、138Y、138M、138C
の駆動回路に印加される。したがって、回転制御が行わ
れるモータに対しては正常な電圧の駆動パルスが印加さ
れて通常の回転制御が行われることになる。また、振動
の検知が行われた場合には、この+24Vがこれらのス
テッピングモータ138K、138Y、138M、13
8Cの励磁コイルに印加されて、振動によるこれらの回
転移動が防止される。
【0069】これ以外の場合には(ステップS301、
S302;N)、セレクタ205は第2の電源207を
選択し、+5Vの低い電圧がそれぞれのステッピングモ
ータ138K、138Y、138M、138Cの駆動回
路に印加される(ステップS304)。すなわち、通常
の待機状態では各ステッピングモータ138K、138
Y、138M、138Cの励磁コイルに比較的低い電圧
が印加されて、微小な振動が生じた場合におけるこれら
モータの回転移動が防止される。
【0070】このようにセレクタ205によるステッピ
ングモータ駆動回路208に供給する電源の電圧を制御
することによって、通常の待機時に低い電圧が各ステッ
ピングモータ138K、138Y、138M、138C
に印加されることになり、これらの長寿命化が図られる
と共に、消費電力の低下が図られている。また、例えば
用紙の紙詰まりが発生したときに、図1に示した無端ベ
ルト104を引き出したり他の機構部を動かす際に振動
が発生すると、この検出が行われている間、あるいは検
出が行われてから所定の時間内に限って各ステッピング
モータ138K、138Y、138M、138Cに印加
される電圧を高め、モータの回転を阻止する力を高め
て、スキューの発生を防止している。
【0071】以上説明した実施例では画像形成装置の振
動を検知してスキューの補正用のモータの不要な回転が
行われないようにしたが、紙詰まり等のエラーが発生し
装置の内部点検が行われる可能性があるときには、内部
点検が終了して装置のパネルが再び閉じられるまでの
間、モータの励磁コイルに印加する電圧を一時的に高め
るような制御を行うようにしてもよい。
【0072】また、実施例では回転角度検知板163Y
を必ず一度基準位置に回転移動させて、これから所定の
設定位置に回転移動させているが、これに限るものでは
ない。例えば、画像形成装置の電源がオンになって一度
基準位置の設定が行われた後に再度スキューの補正を行
う場合には、現在の補正位置を基準にして新たな補正位
置に直接移動するような制御を行うことも可能である。
図6および図7に示した例では、“−100”の位置か
ら時計方向に250+Xステップ連続的に回転させ、こ
の後、反時計方向にXステップ回転させることによっ
て、“+150”の位置に設定することができる。常に
前回の位置から今回の補正位置にダイレクトに位置制御
を行う場合には、画像形成装置の電源がオンとなった初
期状態で必ず前回の設定位置に再設定を行うようにすれ
ば、電源がオフとなっている状態で発生した光学系の狂
いをこの時点で補正することができ、常に正確な位置を
保持することができる。
【0073】更に実施例では、基準位置に対する回転角
度検知板自体の位置調整については特に説明しなかった
が、例えばスキュー補正機構の組立調整が終了しスキュ
ーが完全に補正された時点で、治具を用いて光学的な基
準位置がこのときの設定位置に一致するようにすれば、
メカニカルなストッパの位置もこれに応じて変化するの
で、必然的にスキュー補正機構の可動範囲の基準となる
位置もこの基準位置と一致することになる。したがっ
て、補正可能範囲を広く設定することができる他、基準
位置からあまりずれない位置でスキューの調整が行われ
るので、この分だけ補正時間を短かくすることができ
る。
【0074】また、実施例では黒、イエロー、マゼンタ
およびシアンの4色の画像形成を行う画像形成装置につ
いて説明したが、本発明はこれら4色を使用する画像形
成装置に限られるものではなく、単色あるいは2色等の
画像形成装置のスキューの補正についても同様に適用す
ることができる。更に実施例では黒、イエロー、マゼン
タおよびシアンの4色のそれぞれに対して単独でスキュ
ー補正を行うものとして説明した。このように絶対的な
スキュー補正を行ってもよいし、例えばこのうちの1色
についてスキューが発生していないものと擬制して、こ
れに対して走査ラインが一致するようなスキュー補正を
行うようにしてもよい。前者の場合には記録する色の種
類だけ補正作業を繰り返す必要があるが、後者の場合に
はスキュー補正の基準とした1色分だけ補正作業が不要
となり、補正に要する時間を短縮することができるとい
う利点がある。
【0075】また、実施例ではステッピングモータの減
速機構の出力軸に取り付けた回転角度検知板を用いてス
キューの補正量の制御を行うようにしたが、このような
光学式の検出手段に限る必要はなく、磁気式等の他の手
段を用いてもよく、また円板に限るものではない。更に
このような検知手段を出力軸に直接取り付ける必要もな
い。また、メカニカルな検知手段の構成も実施例のよう
なものに限定されるものでないことは当然である。スキ
ューの補正のための図4に示した機構も、各種の変形が
可能である。また、本実施例ではシリンダミラー部を微
小回転させることによってスキューの補正を行うように
したが、他のミラーあるいはレンズ等の光学部品を移動
させることで同様のスキュー補正が可能であることも当
然である。
【0076】更に実施例では感光体ドラム上に形成され
たトナー像を無端ベルトに転写することにしたが、感光
体は感光体ドラムに限るものではなく、例えば感光体ベ
ルトであってもよい。また、複数色のトナー像を転写し
て記録を行う場合も、各トナー像は無端ベルト上の用紙
に転写する必要は必ずしもなく、中間的な転写媒体に一
度転写してこれを用紙に転写するようなものであっても
よい。また、図1に示したように本実施例では各色の光
学系ごとにポリゴンミラーを別々に用意したがこれを1
つにあるいは各色の光学系の数の総数よりは少ない所定
数に共通化してもよい。
【0077】図14は、各色の光学系に1つのポリゴン
ミラーを使用した例を表わしたものである。この図で図
1と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説
明を適宜省略する。この変形例の画像形成装置では、各
色の光学系ごとに用意された図示しないそれぞれの半導
体レーザから射出されたレーザビームを唯一用意された
ポリゴンミラー107のそれぞれ異なった面に入射さ
せ、これによって得られた黒色用レーザビーム301K
を、レンズ、ミラー等の光学部品302〜306を介し
て黒色記録用の感光体ドラム106K上に到達させる。
また、イエロー色用レーザビーム301Yについては、
ポリゴンミラー107の反射後、レンズ、ミラー等の光
学部品302、303、307〜309を介してイエロ
ー色記録用の感光体ドラム106Y上に到達させる。
【0078】同様に、マゼンタ色用レーザビーム301
Mについては、ポリゴンミラー107の反射後、レン
ズ、ミラー等の光学部品311〜315を介してイエロ
ー色記録用の感光体ドラム106M上に到達させる。ま
た、シアン色用レーザビーム301Cについては、ポリ
ゴンミラー107の反射後、レンズ、ミラー等の光学部
品311、312、316〜318を介してシアン色記
録用の感光体ドラム106C上に到達させることにな
る。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、光学系を構成するミラーやレンズ等の光学部
品の1つを一端を支点として所定角度だけ回動自在に配
置し、この回動をモータの回転方向および回転量によっ
て制御してスキューを補正する。このとき、モータの回
動の基準となる基準位置を基準位置検出手段によって検
出するようにし、補正を実行する際には基準位置検出手
段によってまず基準位置を検出し、続いてこの基準位置
を基にして走査ラインの傾きを補正することにしたの
で、誤差が蓄積することがなく、またモータも1つでよ
いので、簡単な構成で信頼性の高いスキュー補正を行う
ことのできる画像形成装置を実現することができる。
【0080】また、請求項2記載の発明によれば請求項
1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、第1
のばね部材と第2のばね部材の2つのばね部材がミラー
の所定方向の回動に逆方向の力を作用するようにしたの
で、ステッピングモータに過大な負荷がかからず、かつ
テンションをかけるようにしたことで減速機構の遊びが
なくなり、スキューを高精度で補正することができる。
【0081】更に、請求項3記載の発明によれば請求項
1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、振動
検出手段でスキューの発生の大きな原因となる振動の発
生を検出し、振動が発生したときにはその間、ステッピ
ングモータの励磁コイルに例えばステッピングモータの
駆動時に印加するような比較的高い電圧を印加してモー
タの回転を強力に阻止させ、振動によるスキューの発生
を阻止または防止するようにした。更に、振動が発生し
ていないときにはステッピングモータの励磁コイルにこ
れよりも低い電圧を印加して同様の効果を若干持たせる
ようにした。この結果、振動の発生が検出されていない
状態でも、電圧が全く印加されていない状態よりもスキ
ューの発生を防止することができると共に、ステッピン
グモータに常時、比較的高い電圧が印加されることによ
る発熱等による寿命の短縮化を防止し、併せて消費電力
の無駄の発生も防止することができる。
【0082】また、請求項4記載の発明では、光学系を
構成するミラーやレンズ等の光学部品の1つを一端を支
点として所定角度だけ回動自在に配置し、この回動をモ
ータの回転方向および回転量によって制御してスキュー
を補正する。このとき、モータの回動の基準となる基準
位置を光学式のものとメカニカルなものの2種類用意し
ておき、光学的なものの方に障害が発生しないときはこ
れを使用し、障害が発生したときにメカニカルなものを
使用するように基準位置検出手段の選択手段を設けてお
くことにした。この結果として、補正実行手段は基準位
置検出手段選択手段によって選択された基準位置検出手
段によって基準位置の設定および補正作業を行うことに
なり、光学的基準位置検出手段に障害が発生したときに
もスキューの補正を行うことができるので、スキューの
補正についての信頼性が抜群に向上し、色ずれ等の発生
による無駄な画像記録をほぼ完全に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における画像形成装置の要
部を示した斜視図である。
【図2】 この画像形成装置のイエロー色記録用の光学
系の概要を表わした斜視図である。
【図3】 スキュー補正機構を組み込んだ本実施例のイ
エロー色記録用の光学系についてその構成の概要を表わ
した斜視図である。
【図4】 本実施例のイエロー色記録用の光学系におけ
るシリンダミラー部とミラー保持部の要部を示した断面
図である。
【図5】 本実施例のイエロー色記録用の光学系におけ
るステッピングモータとその周辺の要部を表わした斜視
図である。
【図6】 本実施例の回転角度検知板と補正の一例を示
した平面図である。
【図7】 本実施例の回転角度検知板の光学的な補正範
囲とメカニカルな補正範囲を示した説明図である。
【図8】 本実施例でイエロー色記録用の光学系のスキ
ューの補正量を測定する原理を示した説明図である。
【図9】 本実施例の画像形成装置の回路構成の要部を
表わしたブロック図である。
【図10】 スキューの補正をするに際して基準位置の
設定を行う作業を示した流れ図である。
【図11】 図10のステップS101で初期状態に光
センサの出力がHレベルであった場合の制御の様子を表
わした流れ図である。
【図12】 イエロー色記録用の光学系におけるスキュ
ーの補正作業を表わした流れ図である。
【図13】 本実施例のセレクタの制御動作を表わした
流れ図である。
【図14】 各色の光学系に1つのポリゴンミラーを使
用した変形例を示す光学系配置図である。
【図15】 従来のカラー記録用の画像形成装置の要部
を示した側面図である。
【図16】 カラー画像の記録を高速で行うことのでき
る従来の画像形成装置の要部を示す側面図である。
【図17】 2つの色についての色ずれの状態を各原因
別に表わした説明図である。
【図18】 スキューによる色ずれを補正するために提
案された従来の光学系の一例についてその要部を示す斜
視図である。
【符号の説明】
104…無端ベルト、106K、106Y、106M、
106C…感光体ドラム、107、107K、107
Y、107M、107C…ポリゴンミラー、108K、
108Y、108M、108C…反射ミラー、111、
112…光学センサ、113…色ずれ検査用パターン、
121Y…半導体レーザ、123Y…レーザビーム、1
31Y…光学ユニット、134Y…第1の反射ミラー、
135Y…シリンダミラー、136Y…第2の反射ミラ
ー、138Y…ステッピングモータ、141Y…シリン
ダミラー部、142Y…回転軸、143Y…ミラー保持
部、144Y…プーリスクリュー、145Y…ベルト、
146Y…スプリングワイヤ、151Y…板ばね、16
1Y…出力軸、163Y…回転角度検知板、163YC
…突出部、165Y…ストッパ、167Y…光センサ、
167YA…発光部、167YB…受光部、201…C
PU、203…ROM、204…作業用メモリ、205
…セレクタ、206…第1の電源、207…第2の電
源、208…ステッピングモータ駆動回路、209…光
学ユニット制御回路、211…センサ入力回路、212
…振動検知センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 15/01 112 G03G 15/04 111 15/04 111 B41J 3/00 D H04N 1/19 H04N 1/04 103C

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像の形成を行う感光体と、 一端を支点として所定角度だけ回動自在に配置されその
    回動した角度に応じて前記感光体上を走査する光学像の
    走査ラインの傾きを変化させることができるようにした
    光学部品を備え、この光学部品を透過または反射した光
    線を用いて前記光学像の各走査ラインを順次前記感光体
    上に形成する光学系と、 その回転軸の回転に連動させて前記光学部品を回動させ
    るモータと、 このモータの回動の基準となる基準位置を検出する基準
    位置検出手段と、 前記光学像の走査ラインの傾きに応じて前記基準位置を
    基準としてこの傾きを補正するための前記モータの回動
    すべき方向と回動する量を入力する補正データ入力手段
    と、 この補正データ入力手段によって入力された補正データ
    を基にして前記光学部品の回動を行うとき基準位置検出
    手段によってまず基準位置を検出し、続いてこの基準位
    置を基にして前記走査ラインの傾きを補正する補正実行
    手段とを具備することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 画像の形成を行う感光体と、 一端を支点として所定角度だけ回動自在に配置されその
    回動した角度に応じて前記感光体上を走査する光学像の
    走査ラインの傾きを変化させることができるようにした
    ミラーと、このミラーが所定の方向に回動する量に応じ
    て回動を阻止する方向に力を作用させる第1のばね部材
    とを備え、前記ミラーを反射した光線を用いて前記光学
    像の各走査ラインを順次前記感光体上に形成する光学系
    と、 ステッピングモータと、 このステッピングモータの回転を減速すると共に減速後
    の出力軸の回転に連動させて前記ミラーを回転させる減
    速機構と、 この減速機構の出力軸が前記ミラーを前記所定の方向と
    逆方向に回動させる方向に回転する量に応じて回動を阻
    止する方向に力を作用させる第2のばね部材と、 前記減速機構の出力軸の回動の基準となる基準位置を検
    出する基準位置検出手段と、 前記光学像の走査ラインの傾きに応じて前記基準位置を
    基準としてこの傾きを補正するための前記出力軸の回動
    すべき方向と回動する量を入力する補正データ入力手段
    と、 この補正データ入力手段によって入力された補正データ
    を基にして前記光学部品の回動を行うとき基準位置検出
    手段によってまず基準位置を検出し、続いてこの基準位
    置を基にして前記走査ラインの傾きを補正する補正実行
    手段とを具備することを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 画像の形成を行う感光体と、 一端を支点として所定角度だけ回動自在に配置されその
    回動した角度に応じて前記感光体上を走査する光学像の
    走査ラインの傾きを変化させることができるようにした
    光学部品を備え、この光学部品を透過または反射した光
    線を用いて前記光学像の各走査ラインを順次前記感光体
    上に形成する光学系と、 その回転軸の回転に連動させて前記光学部品を回動させ
    るステッピングモータと、 このステッピングモータの回動の基準となる基準位置を
    検出する基準位置検出手段と、 前記光学像の走査ラインの傾きに応じて前記基準位置を
    基準としてこの傾きを補正するための前記ステッピング
    モータの回動すべき方向と回動する量を入力する補正デ
    ータ入力手段と、 この補正データ入力手段によって入力された補正データ
    を基にして前記光学部品の回動を行うとき基準位置検出
    手段によってまず基準位置を検出し、続いてこの基準位
    置を基にして前記走査ラインの傾きを補正する補正実行
    手段と、 前記光学系の振動を検出する振動検出手段と、 この振動検出手段が所定値以上の振動を検出したときこ
    のステッピングモータの励磁コイルに回転を阻止するた
    めの比較的高い電圧を印加し、前記補正実行手段が補正
    を実行しておらず振動検出手段が所定値以上の振動を検
    出していないとき前記励磁コイルに比較的低い電圧を印
    加する印加電圧切替手段とを具備することを特徴とする
    画像形成装置。
  4. 【請求項4】 画像の形成を行う感光体と、 一端を支点として所定角度だけ回動自在に配置されその
    回動した角度に応じて前記感光体上を走査する光学像の
    走査ラインの傾きを変化させることができるようにした
    光学部品を備え、この光学部品を透過または反射した光
    線を用いて前記光学像の各走査ラインを順次前記感光体
    上に形成する光学系と、 その回転軸の回転に連動させて前記光学部品を回動させ
    るモータと、 このモータの回動の基準となる基準位置を光学的に検出
    する光学的基準位置検出手段と、 前記モータの回動の基準となる基準位置を機械的に検出
    する機械的基準位置検出手段と、 前記光学的基準位置検出手段の基準位置の検出に障害が
    発生したときこれを検知する障害検出手段と、 この障害検出手段が障害を検出していないときは光学的
    基準位置検出手段による基準位置検出動作を採用し、障
    害を検出したときには機械的基準位置検出手段の基準位
    置検出動作を採用する基準位置検出手段選択手段と、 前記光学像の走査ラインの傾きに応じて前記基準位置を
    基準としてこの傾きを補正するための前記モータの回動
    すべき方向と回動する量を入力する補正データ入力手段
    と、 この補正データ入力手段によって入力された補正データ
    を基にして前記光学部品の回動を行うとき前記基準位置
    検出手段選択手段によって選択された基準位置検出手段
    によってまず基準位置を検出し、続いてこの基準位置を
    基にしてこの基準位置検出手段によって前記走査ライン
    の傾きを補正する補正実行手段とを具備することを特徴
    とする画像形成装置。
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