JP3350707B2 - 金属イオン交換ゼオライトを用いた第三級カルボン酸及びそのエステルの製造方法 - Google Patents

金属イオン交換ゼオライトを用いた第三級カルボン酸及びそのエステルの製造方法

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JP3350707B2 JP21841599A JP21841599A JP3350707B2 JP 3350707 B2 JP3350707 B2 JP 3350707B2 JP 21841599 A JP21841599 A JP 21841599A JP 21841599 A JP21841599 A JP 21841599A JP 3350707 B2 JP3350707 B2 JP 3350707B2
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第三級カルボン酸
およびそのエステルの製造方法並びに製造用触媒に関す
る。
【0002】
【従来の技術】第三級カルボン酸は、一般に強酸中で高
圧の一酸化炭素とオレフィンとの反応により製造され
る。しかしながら、このような製造方法においては、反
応が高温高圧条件下で行われるため、製造原料が重合す
ることは避けられず、二量体、三量体のカルボン酸が副
生し、さらに第二級カルボン酸も副生する。従って、こ
のような方法においては、製造原料よりも炭素数が1個
増えた第三級カルボン酸の選択率は高くない。
【0003】また、穏和な条件で第三級カルボン酸を製
造する方法として、強酸中で銅カルボニル触媒及び銀カ
ルボニル触媒を用いる方法がある(特公昭48-20530号、
特公昭49-3511号、特公昭48-35055号)。しかし、これ
らの方法は、いずれも多量の強酸を触媒兼溶媒として用
いているので、強酸による反応装置・設備の腐食、廃酸
処理等の問題点がある。また、これらの方法では、生成
物の分離が煩雑であり、限定された条件でしか触媒のリ
サイクル使用ができない。そこで、反応プロセスを簡易
化するために強酸を固形化することが要望されている。
【0004】以上のような背景に基づき、銅或いは銀カ
ルボニル触媒を担持した固定化触媒を用いた方法が報告
されているが(特開昭61-118343号)、この方法では、
固体表面に強酸が多量に付着しており、強酸および反応
活性種が固体表面から溶出するので、耐腐食性を有する
特殊な反応装置・設備が必要であり、また煩雑な分離プ
ロセスの簡素化が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強酸溶液を
使用することなく、固体触媒の存在下で第三級カルボン
酸ないしそのエステルを選択的に製造し、且つ反応装置
・反応設備の腐食などの問題を伴わない製造方法および
製造用触媒を提供することを主な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の問題点を解決しうる新たな方法を見出すべ
く種々研究を重ねた結果、一酸化炭素とオレフィン類お
よび/又はアルコール類とを反応させて第三級カルボン
酸またはそのエステルを製造するに際し、金属イオン交
換ゼオライトの存在下、加圧、加熱下において反応させ
ることにより、第三級カルボン酸又はそのエステルを高
い選択率で製造し得ることを見出した。
【0007】すなわち、本発明は、下記の第三級カルボ
ン酸またはそのエステルの製造方法並びに製造用触媒を
提供するものである。 1.炭素数4以上のオレフィン類および炭素数4以上のア
ルコール類からなる群から選択される少なくとも一種の
化合物に一酸化炭素および水を反応させて第三級カルボ
ン酸を製造する方法であって、反応を金属イオン交換ゼ
オライトの存在下、加圧および加熱下において行うこと
を特徴とする第三級カルボン酸の製造方法。 2.金属イオン交換ゼオライトが、銅イオン、銀イオ
ン、金イオン、白金イオンおよびパラジウムイオンから
なる群から選択される少なくとも1種とイオン交換した
ゼオライトである上記1に記載の第三級カルボン酸の製
造方法。 3.金属イオン交換ゼオライトが、ZSM-5、T型ゼオライ
ト、β型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、
A型ゼオライト、L型ゼオライト、モルデナイト、シャバ
サイトおよびエリオナイトからなる群から選択される少
なくとも一種を金属イオン交換したゼオライトである上
記1に記載の第三級カルボン酸の製造方法。 4.金属イオン交換ゼオライトからなることを特徴とす
る第三級カルボン酸の製造用触媒。 5.炭素数4以上のオレフィン類および炭素数4以上のア
ルコール類からなる群から選択される少なくとも一種の
化合物に一酸化炭素およびアルコールを反応させて第三
級カルボン酸エステルを製造する方法であって、反応を
金属イオン交換ゼオライトの存在下、加圧および加熱下
において行うことを特徴とする第三級カルボン酸エステ
ルの製造方法。 6.金属イオン交換ゼオライトが、銅イオン、銀イオ
ン、金イオン、白金イオンおよびパラジウムイオンから
なる群から選択される少なくとも1種とイオン交換した
ゼオライトである上記5に記載の第三級カルボン酸エス
テルの製造方法。 7.金属イオン交換ゼオライトが、ZSM-5、T型ゼオライ
ト、β型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、
A型ゼオライト、L型ゼオライト、モルデナイト、シャバ
サイトおよびエリオナイトからなる群から選択される少
なくとも一種を金属イオン交換したゼオライトである上
記5に記載の第三級カルボン酸エステルの製造方法。 8.金属イオン交換ゼオライトからなることを特徴とす
る第三級カルボン酸エステルの製造用触媒。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、炭素数4以上のオレフ
ィン類および炭素数4以上のアルコール類からなる群か
ら選択される少なくとも一種の化合物(以下、「製造原
料」ということがある)に一酸化炭素を反応させて第三級
カルボン酸を製造する方法であって、反応を金属イオン
交換ゼオライトの存在下、加圧および加熱下において行
うことを特徴とする第三級カルボン酸の製造方法および
製造用触媒を含む。
【0009】また、本発明は、炭素数4以上のオレフィ
ン類および炭素数4以上のアルコール類からなる群から
選択される少なくとも一種の化合物に一酸化炭素および
アルコールを反応させて第三級カルボン酸エステルを製
造する方法であって、反応を金属イオン交換ゼオライト
の存在下、加圧および加熱下において行うことを特徴と
する第三級カルボン酸エステルの製造方法および製造用
触媒を含む。
【0010】本発明において用いる金属イオン交換ゼオ
ライトは、例えば、銅イオン(Cu+、Cu2+)、銀イオン(Ag
+)、金イオン(Au+、Au3+)、白金イオン(Pt2+)、パラジ
ウムイオン(Pd2+)などの金属イオンとイオン交換を行っ
たゼオライトである。
【0011】本発明において用いるゼオライトは、特に
制限されず、例えば、ZSM-5、T型ゼオライト、β型ゼオ
ライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、A型ゼオライ
ト、L型ゼオライト、モルデナイト、シャバサイト、エ
リオナイトなどが挙げられる。これらの中では、ZSM-
5、β型ゼオライト、L型ゼオライト、Y型ゼオライト、
モルデナイトが好ましい。
【0012】ゼオライトの金属イオン交換は、当該分野
で通常用いられる方法を用いることができる。例えば、
ゼオライトを金属化合物溶液に浸漬させる方法(以下、
「浸漬法」ということがある)などが挙げられる。
【0013】浸漬法によりイオン交換を行う場合には、
必要に応じて、浸漬前にゼオライトを活性化させても良
い。具体的には、空気雰囲気下、150〜200℃程度におい
て1〜5時間程度加熱する方法などを例示することができ
る。また、必要に応じて、攪拌や還流を行いながら、ゼ
オライトを金属化合物溶液に浸漬させても良い。浸漬後
のゼオライトを、洗浄、透析することなどにより、ゼオ
ライト表面などに残留している余剰の金属イオンを除去
しても良い。イオン交換ゼオライトは、溶媒の留去、ろ
過などの公知の方法により、分離することができる。
【0014】イオン交換法において使用する金属化合物
は、溶液中において所望の金属イオンを解離する化合物
であれば特に制限されない。このような金属化合物とし
ては、例えば、所望の金属の硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩、
ギ酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、マロン酸
塩、リン酸塩、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素などのハロ
ゲン塩などが挙げられる。これらのなかでは、AgNO3、C
u(CH3COO)2、CuSO4、PdSO4、Pd(NO3)2、KAu(OH)4、PtCl
2、K2PtCl4などが好ましく、AgNO3、Cu(CH3COO)2、PdSO
4、KAu(OH)4、PtCl2などが特に好ましい。
【0015】これらの金属化合物は、製造原料の種類な
どにより適宜選択することができる。これらの化合物
は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
【0016】金属イオンゼオライト中の金属イオンは、
一酸化炭素加圧下で一酸化炭素と反応して陽イオン性金
属カルボニルを形成する。なお、金属イオン中の金属イ
オンは、一酸化炭素により還元されて、一価の状態で金
属カルボニルを形成する。
【0017】
【化1】
【0018】(式中、ZHはプロトン型ゼオライトを、Mn+
は金属化合物におけるCu+、Cu2+、Ag+、Au+、Au3+、Pt
2+、Pd2+などの金属イオンを、ZMは金属イオン交換ゼオ
ライトを示す。) 金属イオンの交換率は、所定の効果が得られる限り特に
制限されないが、ゼオライト中のイオン交換可能なイオ
ンの総数の通常80%以下程度、好ましくは70%以下程度
であり、その下限は、通常20%程度、好ましくは30%程
度である。金属イオンの交換率は、例えば、イオン交換
ゼオライトをHF水に溶解させ、得られた溶液をICPで測
定する方法、浸漬に用いた金属化合物溶液の浸漬前後の
濃度変化から求める方法などにより決定できる。金属イ
オンの交換率は、ゼオライトを金属化合物溶液に浸漬す
る時間などを調節することなどにより適宜増減すること
ができる。
【0019】製造原料のカルボカチオン化に際しては、
プロトンが必要であるので、ゼオライト中の交換可能な
イオンの一部がプロトンであることが望ましい。プロト
ンの存在率は、所定の効果が得られる限り特に制限され
ないが、ゼオライト中のイオン交換可能なイオンの総数
の通常20%以上程度、好ましくは30%以上程度である。
プロトンの存在率は、例えば、アンモニア吸着などの方
法により測定することができる。プロトンと金属イオン
の両方を含む金属交換ゼオライトは、例えば、浸漬法に
おいて、プロトン型ゼオライトを用いて、金属イオンを
所望量交換させる方法などにより調製することができ
る。
【0020】金属イオン交換ゼオライトは、使用前に前
処理を行わない場合にも一定の触媒活性を発揮すること
ができるが、前処理を行った場合には、触媒活性を高め
ることができる。前処理としては、例えば、金属イオン
交換ゼオライトを真空下で加熱する方法などが挙げられ
る。具体的には、1x10-4〜1x10-2mmHg程度において、15
0〜200℃程度で1〜5時間程度加熱する方法を例示するこ
とができる。
【0021】このようにして得られた金属イオン交換ゼ
オライトに炭素数4以上のオレフィン類および/又は炭素
数4以上のアルコール類を添加すると、オレフィンはプ
ロトン付加、アルコールはプロトン付加に次ぐ脱水を経
てカルボカチオンを与える。カルボカチオンは、より安
定な第三級カルボカチオンに異性化した後、一酸化炭素
および水と反応して第三級カルボン酸を与える。第三級
カルボカチオンおよび一酸化炭素とアルコールとを反応
させれば、第三級カルボン酸エステルが得られる。
【0022】
【化2】
【0023】(Rはアルキル基を示す。) 本発明の製造方法における金属イオン交換ゼオライトの
量は、特に制限されず、製造原料の種類などに応じて適
宜設定することができる。金属イオン交換ゼオライトの
量は、製造原料に対して、重量比で、通常0.5〜15重量%
程度、好ましくは1〜10重量%程度である。
【0024】本発明において第三級カルボン酸或いはそ
のエステルの製造原料として使用する炭素数4以上のオ
レフィンは、特に制限されず、例えば、炭素数4以上の
末端オレフィン、内部オレフィン及び環状オレフィンな
どが挙げられる。
【0025】具体的には、1-ブテン、2-ブテン、1-ヘキ
セン、2-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-ノネン、1
-デセン、プロピレントリマー、プロピレンテトラマ
ー、ブテンダイマー、ブテントリマー、シクロヘキセ
ン、シクロオクテンなどが挙げられる。
【0026】第三級カルボン酸或いはそのエステルの製
造原料であるオレフィンとして、炭素数4以上のジエン
を用いることができる。特に第三級ジカルボン酸或いは
そのエステルを製造する場合には、炭素数8以上のジエ
ン類を、金属イオン交換ゼオライトの存在下、加圧およ
び加熱下において、一酸化炭素および水或いはアルコー
ルと反応させればよい。
【0027】本発明において用いるジエンは、炭素数が
4以上であって、分子中に2個の二重結合を有する化合物
であれば特に制限されない。製造原料として、炭素数が
8以上のジエンを用いた場合には、第三級ジカルボン酸
或いはそのエステルを製造することができる。第三級ジ
カルボン酸或いはそのエステルを製造する場合には、炭
素数が8以上であって、5以上のC-C結合を隔てた炭素に
それぞれ二重結合を有するジエン、炭素数が8以上であ
って環状構造を有するジエンなどが好ましい。
【0028】炭素数8以上のジエンとしては、例えば、
1,7-オクタンジエン、1,9-デカジエン、1,11-ドデカジ
エン、1,12-トリデカジエン、リモネンなどが挙げられ
る。
【0029】第三級カルボン酸或いはそのエステルの製
造原料として使用する炭素数4以上のアルコール類は、
特に制限されず、例えば、炭素数4以上の一級アルコー
ル、二級アルコール、三級アルコール、環状アルコール
などが挙げられる。
【0030】具体的には、1-ブタノール、2-ブタノー
ル、2-メチル-2-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペ
ンタノール、3-メチル-3-ブタノール、1-ヘキサノー
ル、2-ヘキサノール、3-メチル-3-ペンタノール、1-ヘ
プタノール、2-ヘプタノール、3-メチル-3-ヘキサノー
ル、1-オクタノール、2-オクタノール、2-エチル-1-ヘ
キサノール、1-デカノール、2-デカノール、1-ノニルア
ルコール、1-ドデカノール、シクロヘキサノールなどが
挙げられる。
【0031】本発明の触媒の存在下、加圧、加熱下にお
いて、製造原料と一酸化炭素と水とを反応させると第三
級カルボン酸が得られる。
【0032】製造原料としてオレフィン類を使用し、第
三級カルボン酸を合成する場合には、水を添加する必要
がある。
【0033】製造原料としてアルコール類を使用し、第
三級カルボン酸を合成する場合には、原料アルコールか
ら第三級カルボカチオンが生成する際に同時に水も生成
するので、水は添加しなくてもよいし、添加してもよ
い。
【0034】水の添加は、製造原料および一酸化炭素に
対して行ってもよいし、製造原料と一酸化炭素とを反応
させた後の反応液に対して行ってもよい。
【0035】第三級カルボン酸を製造する際の水の添加
量は、特に制限されず、用いる製造原料の種類や量など
により適宜設定することができる。製造原料としてオレ
フィン類を用いる場合の水の添加量は、オレフィン類に
対して、通常0.8〜5倍モル程度、好ましくは1〜3倍モル
程度である。
【0036】オレフィン類として炭素数8以上のジエン
を用いて第三級ジカルボン酸を製造する場合の水の添加
量は、ジエン類に対して、通常1.5〜5倍モル程度、好ま
しくは2〜2.5倍モル程度である。
【0037】製造原料としてアルコール類を用いる場合
の水の添加量は、特に制限ないが、アルコール類に対し
て、通常0.8〜5倍モル程度、好ましくは1〜1.5倍モル程
度である。
【0038】本発明の触媒の存在下、加圧、加熱下にお
いて、製造原料と一酸化炭素とアルコール(ROH)とを反
応させると第三級カルボン酸エステルが得られる。
【0039】第三級カルボン酸エステルを製造する際に
製造原料と反応させるアルコール(ROH)は、特に制限さ
れず、一級アルコール、二級アルコール、三級アルコー
ルなどのアルコールを使用することができる。例えば、
Rは、直鎖アルキル基、分枝状アルキル基などを示す。
【0040】この様なアルコールとして、具体的には、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールなどを
例示できる。これらのなかでは、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノールが好ましい。
【0041】アルコール(ROH)の添加量は、特に制限さ
れず、製造原料の種類や量などにより適宜設定すること
ができる。アルコールの添加量は、製造原料に対して、
通常0.8〜5倍モル程度、好ましくは1〜3倍モル程度であ
る。例えば、オレフィン類として炭素数8以上のジエン
類を用いて第三級ジカルボン酸エステルを製造する場合
のアルコールの添加量は、ジエン類に対して、通常1.5
〜3倍モル程度、好ましくは2〜2.5倍モル程度である。
【0042】本発明の製造方法における反応圧力は、用
いる製造原料の種類や量などにより適宜設定することが
できるが、通常0.1〜10MPa程度、好ましくは4〜9MPa程
度である。反応圧力は、一酸化炭素の分圧にほぼ等し
い。
【0043】本発明の製造方法における反応温度は、用
いる製造原料の種類や量などにより適宜設定することが
できるが、通常100〜200℃程度、好ましくは130〜190℃
程度である。
【0044】本発明の製造方法における反応時間は、特
には制限されず、用いる製造原料の種類や量などにより
適宜設定することができるが、通常2〜30時間程度、好
ましくは3〜24程度である。
【0045】本発明においては、プロトン化剤としての
液体酸が不要であるので、反応装置などの腐食が無く、
生成物と触媒との分離も簡単であり、触媒のリサイクル
使用が可能である。また、本発明で使用する金属イオン
交換ゼオライトは、酸化され難いため、酸素共存下にお
いても十分な触媒能を発揮する。
【0046】本発明の第三級カルボン酸の製造方法は、
例えば、以下のようにして行うことができる。オートク
レープなどの反応装置に製造原料および金属イオン交換
ゼオライト、必要に応じて水および溶媒を入れ、一酸化
炭素で反応装置内をパージした後、所定の圧力および温
度において、一定時間反応させる。水は、製造原料と一
酸化炭素とを反応させた後に、必要に応じて添加しても
良い。
【0047】得られた反応混合物をろ別して金属イオン
交換ゼオライトを除去し、カルボン酸を含有する混合液
を得ることができる。
【0048】混合液を当該分野において通常用いられる
方法を用いて精製することにより、目的とする第三級カ
ルボン酸を得ることができる。
【0049】本発明の第三級カルボン酸エステルの製造
方法は、例えば、上記第三級カルボン酸の製造方法にお
いて、アルコールを製造原料および一酸化炭素と共に反
応装置に共存させる、或いは製造原料と一酸化炭素とを
反応させた後にアルコールを添加するなどの方法により
行うことができる。
【0050】本発明の製造方法では、溶媒を用いてもよ
いし、溶媒を用いずに反応を行ってもよい。用いる溶媒
は特に制限されず、極性溶媒、非極性溶媒のいずれも使
用することができる。一定の極性を有する溶媒を使用す
ることによって、原料の重合が抑制され、より高い収率
で第三級カルボン酸或いはそのエステルを合成すること
ができる。
【0051】非極性溶媒として、例えば、ヘキサンなど
の脂肪族炭化水素;メチルシクロヘキサン、シクロヘキ
サンなどの脂環式炭化水素;ベンゼンなどの芳香族炭化
水素などが挙げられる。極性溶媒として、例えば、テト
ラヒドロフラン、エチルエーテル、アセトニトリル;ク
ロロベンゼン、フルオロベンゼンなどのハロゲン化芳香
族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロ
ゲン化脂肪族炭化水素などが挙げられる。
【0052】溶媒の添加量は、特に制限されず、使用す
る製造原料の種類や量などにより適宜設定することがで
きる。溶媒の添加量は、使用する製造原料1重量部に対
して、通常5〜80重量部程度、好ましくは10〜50重量部
程度である。
【0053】一度反応に使用した本発明のイオン交換ゼ
オライトは、再度触媒として使用することができる。こ
の際、例えば、本発明の触媒を加熱処理などに供するこ
とにより、触媒能を活性化することができる。具体的に
は、金属イオン交換ゼオライトを真空下、還元雰囲気下
などにおいて加熱するなどの加熱処理を例示することが
できる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、オレフィン類およびア
ルコール類からなる群から選択される少なくとも一種に
一酸化炭素を反応させて第三級カルボン酸或いはそのエ
ステルを製造するに際し、反応系に金属イオン交換ゼオ
ライトを存在させることにより、原料よりも炭素数が1
個増加した第三級カルボン酸又は2個増加した第三級ジ
カルボン酸或いはそのエステルを選択的且つ高収率で得
ることができる。
【0055】プロトン化剤として液体酸を添加する必要
がないので、反応装置などの腐食が生じず、生成物と触
媒の分離が容易で、触媒のリサイクル使用も容易であ
る。
【0056】本発明で使用する金属イオン交換ゼオライ
トは、空気の共存下でも触媒機能が低下しないという利
点を有する。
【0057】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。
【0058】実施例1および比較例1 本発明における金属イオン交換ゼオライトの触媒効果を
明らかにするために、t-ブタノールのカルボニル化反応
において銀イオン交換ゼオライト(実施例1)またはゼオ
ライト(比較例1)を用いた場合のピバリン酸合成の結果
を表1に示す。
【0059】銀イオン交換は次のようにして行った。0.
1mol/lの硝酸銀水溶液400mlにZSM-5(40g)を一晩浸漬
し、ろ過後、水洗した。得られたZSM-5を、110℃で一晩
乾燥させた。更に350℃、10-3mmHgで3時間乾燥すること
により、イオン交換ゼオライトの活性化を行った。イオ
ン交換を行わないゼオライトについても、350℃、10-3m
mHgで3時間乾燥することにより、活性化を行った。
【0060】実施例1および比較例1におけるt-ブタノー
ルのカルボニル化反応は、次のようにして行った。ZSM-
5(2g)又はイオン交換ZSM-5(2g)を120mlのオートクレー
プに入れ、t-ブタノール(20mmol)およびクロロベンゼン
(50ml)を加え、オートクレープ内を一酸化炭素でパージ
した。次いで、約5MPa(50atm)の一酸化炭素を導入し、
攪拌しながら160℃で22時間反応させた。反応終了後、
確実に反応を止めるために氷5gを加え、固体触媒をろ別
した。得られた生成物を分析してピバリン酸の存在を確
認した。結果を、表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】表1から明らかなように、ZSM-5の触媒活性
は、銀イオン交換を行うことにより向上した。ゼオライ
ト上で銀カルボニルが形成されて、t-ブタノールのカル
ボニル化反応が加速されたためである。
【0063】尚、この反応において、オートクレープ内
に更にメタノール(20mmol)を共存させ、反応終了後に氷
を加えない場合には、ピバリン酸の代わりにピバリン酸
メチルが得られた。
【0064】実施例2 0.1mol/lの硝酸銀水溶液(400ml)にZSM-5(40g)を一晩浸
漬し、銀イオンのイオン交換を行った。銀イオン交換ZSM-
5をろ過、水洗した後、110℃で15時間乾燥した。更に350
℃、1x10-3mmHgで3時間乾燥させることにより、ゼオライ
トを活性化させた。
【0065】得られた銀イオン交換ZSM-5(2g)を1-ヘキ
サノール(20mmol)およびクロロベンゼン(50ml)と共に、
容積120mlのオートクレープに入れ、オートクレープ内を
一酸化炭素でパージした。
【0066】その後、約8MPa(80atm)の一酸化炭素を導
入し、攪拌しながら160℃に昇温し、22時間反応させ
た。反応終了後、確実に反応を止めるために氷1gを加
え、その後固体触媒をろ別した。
【0067】ガスクロマトグラフィー、1H-NMRおよびGC
-MSにより分析した結果、生成物は、第三級C7カルボン
酸(2,2-ジメチルペンタン酸:2-メチル-2-エチルブタ
ン酸の3:1混合物)であることが判った。生成物の一部
を0.1N NaOH溶液で滴定することにより、収率が70%で
あることを確認した。
【0068】実施例3 0.25mol/lの酢酸銅水溶液(100ml)にY型ゼオライト(20g)
を一晩浸漬し、銅イオンのイオン交換を行った。銅イオ
ン交換Y型ゼオライトをろ過、水洗した後、110℃で15時
間乾燥させた。更に500℃、1x10-3mmHgで3時間乾燥させ
ることによりゼオライトを活性化させた。
【0069】得られた銅イオン交換Y型ゼオライト(2g)
を1-オクテン(20mmol)、メタノール(20mmol)、n-ヘキサン
(50ml)と共に、容積120mlのオートクレープに入れ、オー
トクレープ内を一酸化炭素でパージした。
【0070】その後、約7MPa(70atm)の一酸化炭素を導
入し、攪拌しながら160℃まで昇温し、10時間反応させ
た。反応終了後、触媒と反応混合物とをろ別した。
【0071】生成物は、ガスクロマトグラフィーおよび
NMRにより分析した結果、第三級C9カルボン酸メチル
(2,2-ジメチルヘプタン酸メチル:2-メチル-2-エチルヘ
キサン酸メチル:2-プロピル-2-プロピルペンタン酸メ
チルの4:2:1混合物)であることがわかった。収率は75
%であった。
【0072】実施例4 0.2mol/lの硫酸パラジウム水溶液(100ml)にモルデナイ
ト(20g)を一晩浸漬し、パラジウムイオンのイオン交換を
行った。パラジウムイオン交換モルデナイトをろ過、水
洗した後、110℃で10時間乾燥し、更に350℃、1x10-3mm
Hgで3時間乾燥させることによりゼオライトを活性化さ
せた。
【0073】得られたパラジウムイオン交換モルデナイ
ト(2g)を1,9-デカジエン(20mmol)、水(40mmol)、n-ヘキサ
ン(50ml)と共に、容積120mlのオートクレープに入れ、オ
ートクレープ内を一酸化炭素でパージした。
【0074】その後、約5MPa(50atm)の一酸化炭素を導
入し、攪拌しながら160℃まで昇温し、10時間反応させ
た。反応終了後、触媒と反応混合物とをろ別した。
【0075】生成物は、ガスクロマトグラフィー、NMR
およびIRにより分析した結果、2,2,7,7-テトラメチルノ
ナンジカルボン酸を主成分とする第三級C12カルボン酸
であることがわかった。収率は45%であった。
【0076】実施例5 0.2mol/lの塩化白金水溶液(100ml)にL型ゼオライト(20
g)を一晩浸漬し、白金イオンのイオン交換を行った。白
金イオン交換L型ゼオライトをろ過、水洗した後、110℃
で10時間乾燥し、更に350℃、1x10-3mmHgで3時間乾燥さ
せることによりゼオライトを活性化させた。
【0077】得られた白金イオン交換L型ゼオライト(2
g)をt-ブタノール(20mmol)、水(20mmol)およびメチルシ
クロヘキサン(30ml)と共に、容積120mlのオートクレープ
に入れ、オートクレープ内を一酸化炭素でパージした。
【0078】その後、約5MPa(50atm)の一酸化炭素を導
入し、攪拌しながら170℃まで昇温し、10時間反応させ
た。反応終了後、触媒と反応混合物とをろ別した。
【0079】生成物は、ガスクロマトグラフィー、1H-N
MR、IRおよびGC-MSにより分析した結果、ピバリン酸で
あることがわかった。生成物の一部を0.1N NaOH溶液で
滴定したところ、収率は59%であった。
【0080】実施例6 0.1mol/lのテトラヒドロキソ金(III)酸カリウム水溶液
(50ml)にβ型ゼオライト(10g)を一晩浸漬し、金イオンの
イオン交換を行った。金イオン交換β型ゼオライトをろ
過、水洗した後、110℃で10時間乾燥した。更に350℃、
1x10-3mmHgで3時間乾燥させることによりゼオライトを
活性化させた。
【0081】得られた金イオン交換β型ゼオライト(2g)
を1-デセン(20mmol)、水(30mmol)およびn-ヘキサン(50m
l)と共に、容積120mlのオートクレープに入れ、オートク
レープ内を一酸化炭素でパージした。
【0082】その後、約5MPa(50atm)の一酸化炭素を導
入し、攪拌しながら160℃まで昇温し、10時間反応させ
た。反応終了後、触媒と反応混合物とをろ別した。
【0083】生成物は、ガスクロマトグラフィー、NM
R、IRおよびGC-MSにより分析した結果、第三級C11カル
ボン酸(2,2-ジメチルノナン酸:2-メチル-2-エチルオク
タン酸:2-メチル-2-プロピルヘプタン酸=4:2:1混合
物)であることがわかった。収率は70%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 67/36 C07C 67/36 67/38 67/38 69/34 69/34 69/74 69/74 A // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/12 C07C 51/14 C07C 53/128 C07C 67/36 C07C 67/38 C07C 69/34 C07C 69/74

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属イオン交換ゼオライトの存在下、加圧
    および加熱下において、(a)炭素数8以上であって5以
    上のC−C結合を隔てた炭素にそれぞれ二重結合を有す
    るジエンおよび(b)炭素数が8以上であって環状構造を
    有するジエンからなる群から選択される少なくとも1種
    の化合物に一酸化炭素および水を反応させて第三級
    ルボン酸を製造する方法。
  2. 【請求項2】反応温度が、100〜200℃である請求項1に
    記載の製造方法。
  3. 【請求項3】金属イオン交換ゼオライトの存在下、加圧
    下、100〜200℃において、少なくとも1種の炭素数4以
    上のアルコール類に一酸化炭素および水を反応させて第
    三級カルボン酸を製造する方法。
  4. 【請求項4】炭素数4以上のアルコール類が、1-ブタノ
    ール、2-ブタノール、2-メチル-2-プロパノール、1-ペ
    ンタノール、2-ペンタノール、3-メチル-3-ブタノー
    ル、1-ヘキサノール、2-ヘキサノール、3-メチル-3-ペ
    ンタノール、1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、3-メチ
    ル-3-ヘキサノール、1-オクタノール、2-オクタノー
    ル、2-エチル-1-ヘキサノール、1-デカノール、2-デカ
    ノール、1-ノニルアルコール、1-ドデカノールおよびシ
    クロヘキサノールからなる群から選択される少なくとも
    1種のアルコールである請求項3に記載の第三級カルボ
    ン酸の製造方法。
  5. 【請求項5】 金属イオン交換ゼオライトが、銅イオン、
    銀イオン、金イオン、白金イオンおよびパラジウムイオ
    ンからなる群から選択される少なくとも1種とイオン交
    換したゼオライトである請求項1〜4のいずれかに記載
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 金属イオン交換ゼオライトが、ZSM-5、T型
    ゼオライト、β型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオ
    ライト、A型ゼオライト、L型ゼオライト、モルデナイ
    ト、シャバサイトおよびエリオナイトからなる群から選
    択される少なくとも一種を金属イオン交換したゼオライ
    トである請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】反応圧力が、0.1〜10MPaである請求項1〜
    6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 【請求項8】金属イオン交換ゼオライトからなり、(a)
    炭素数8以上であって5以上のC−C結合を隔てた炭素
    にそれぞれ二重結合を有するジエンおよび(b)炭素数が
    8以上であって環状構造を有するジエンからなる群から
    選択される少なくとも1種の化合物に一酸化炭素および
    水を反応させて第三級ジカルボン酸を製造する第三級ジ
    カルボン酸の製造用触媒。
  9. 【請求項9】金属イオン交換ゼオライトからなり、少な
    くとも1種の炭素数4以上のアルコール類に一酸化炭素
    および水を反応させて第三級カルボン酸を製造する第三
    級カルボン酸の製造用触媒。
  10. 【請求項10】金属イオン交換ゼオライトの存在下、加
    圧および加熱下において、(a)炭素数8以上であって5
    以上のC−C結合を隔てた炭素にそれぞれ二重結合を有
    するジエンおよび(b)炭素数が8以上であって環状構造
    を有するジエンからなる群から選択される少なくとも1
    種のジエンに一酸化炭素およびアルコールを反応させて
    第三級ジカルボン酸エステルを製造する方法。
  11. 【請求項11】反応温度が、100〜200℃である請求項1
    0に記載の第三級ジカルボン酸エステルの製造方法。
  12. 【請求項12】金属イオン交換ゼオライトの存在下、加
    圧下、100〜200℃において、少なくとも1種の炭素数4
    以上のアルコール類に一酸化炭素およびアルコールを反
    応させて第三級カルボン酸エステルを製造する方法。
  13. 【請求項13】炭素数4以上のアルコール類が、1-ブタ
    ノール、2-ブタノール、2-メチル-2-プロパノール、1-
    ペンタノール、2-ペンタノール、3-メチル-3-ブタノー
    ル、1-ヘキサノール、2-ヘキサノール、3-メチル-3-ペ
    ンタノール、1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、3-メチ
    ル-3-ヘキサノール、1-オクタノール、2-オクタノー
    ル、2-エチル-1-ヘキサノール、1-デカノール、2-デカ
    ノール、1-ノニルアルコール、1-ドデカノールおよびシ
    クロヘキサノールからなる群から選択される少なくとも
    1種のアルコールである請求項12に記載の第三級カル
    ボン酸エステルの製造方法。
  14. 【請求項14】 金属イオン交換ゼオライトが、銅イオ
    ン、銀イオン、金イオン、白金イオンおよびパラジウム
    イオンからなる群から選択される少なくとも1種とイオ
    ン交換したゼオライトである請求項10〜13のいずれ
    に記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 金属イオン交換ゼオライトが、ZSM-5、T
    型ゼオライト、β型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼ
    オライト、A型ゼオライト、L型ゼオライト、モルデナイ
    ト、シャバサイトおよびエリオナイトからなる群から選
    択される少なくとも一種を金属イオン交換したゼオライ
    トである請求項10〜14のいずれかに記載の製造方
    法。
  16. 【請求項16】アルコールが、メタノール、エタノー
    ル、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペ
    ンタノールおよびヘキサノールからなる群から選択され
    る少なくとも1種のアルコールである請求項10〜15
    のいずれかに記載の第三級カルボン酸エステルの製造方
    法。
  17. 【請求項17】反応圧力が、0.1〜10MPaである請求項1
    0〜16のいずれかに記載の製造方法。
  18. 【請求項18】金属イオン交換ゼオライトからなり、
    (a)炭素数8以上であって5以上のC−C結合を隔てた
    炭素にそれぞれ二重結合を有するジエンおよび(b)炭素
    数が8以上であって環状構造を有するジエンからなる群
    から選択される少なくとも1種の化合物に一酸化炭素お
    よびアルコールを反応させて第三級ジカルボン酸エステ
    ルを製造する第三級ジカルボン酸エステルの製造用触
    媒。
  19. 【請求項19】金属イオン交換ゼオライトからなり、少
    なくとも1種の炭素数4以上のアルコール類に一酸化炭
    素およびアルコールを反応させて第三級カルボン酸エス
    テルを製造する第三級カルボン酸エステルの製造用触
    媒。
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