JP3349799B2 - 小型船舶のトリム調整装置 - Google Patents

小型船舶のトリム調整装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ジェット推進機の水
噴射口の揺動によりトリムの調整を行なうようにした小
型船舶のトリム調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンにより駆動されるジェッ
ト推進機を備えた小型船舶において、ジェット推進機の
水噴射口の噴射方向を上下に変更させるトリム調整手段
を具備させることが行なわれている。このようなトリム
の調整を行なう目的は、以下のような点にある。
【0003】走行中の船体を最適トリム姿勢に補正し
て船速を上昇させる。
【0004】乗員の増減によるトリム姿勢の変化を補
正して、船体の不快な挙動を抑える。 加速時、滑走
に入るまでの大きなトリム姿勢変化を抑えて、スムーズ
に加速させる。
【0005】このような目的のために、従来はトリム調
整手段を操作するための操作ボタンを運転中に操作して
最適なトリム状態になるように調整していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成では、船の航
走中に加速、減速、旋回などの運転操作を行ないつつ、
トリム調整の操作も行なう必要があり、この操作は乗員
の数や乗員の体重などによっても調整が必要であり、こ
のため運転操作が煩雑になって、適切なトリム調整を行
なうことが非常に困難であった。そしてトリム調整が不
充分な場合はトリム調整の目的が達せられず、またトリ
ム調整が過度に行なわれた場合、すなわち水噴射口を上
げ過ぎた場合はポーポイジングが生じ、また下げ過ぎた
場合は直進安定性が損なわれるという問題がある。
【0007】この発明は、このような従来の欠点を解消
するためになされたものであり、煩雑な操作を必要とせ
ずに、乗員の数や乗員の体重などの条件に応じて、常に
適正なトリム調整操作が行なわれるようにした小型船舶
のトリム調整装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、エンジンに
より駆動されるジェット推進機を備えた小型船舶におい
て、ジェット推進機の水噴射口をトリムアップおよびト
リムダウンして水の噴射方向を上下に変更させるトリム
調整手段と、水噴射口の上下の向きからトリムを検出す
るトリム検出器と、上記トリム調整手段を手操作可能な
手動スイッチと、船速を検出する船速検出手段と、上記
トリム検出器の検出値に基づいて、水噴射口の噴射方向
の上限値および下限値を任意に設定する設定手段とを有
し、上記手動スイッチでトリム調整手段を手操作して、
水噴射口をトリムアップまたはトリムダウンさせる手動
トリム操作ができるように構成されているとともに、上
記船速検出手段からの信号でトリム調整手段を操作し
て、船速に応じて、設定手段で設定された上限値と下限
値との間で水噴射口をトリムアップまたはトリムダウン
させる自動トリム操作ができるように構成されているも
のである。
【0009】上記自動トリム操作において、一定以下の
船速が一定時間続いた場合に水噴射口を最下限までトリ
ムダウンさせるように構成するとともに、一定以上の船
速が一定時間続いた場合に水噴射口を最上限までトリム
アップさせるように構成することが好ましい(請求項
2,3)。また、上記自動トリム操作において、上記船
速検出手段は、エンジンの回転数を船速として検出する
ように構成することが好ましい(請求項4)。
【0010】
【作用】上記構成では、トリム検出器の検出値に基づい
て、水噴射口の噴射方向の上限値および下限値を任意に
設定する設定手段を設けることにより、船速検出手段か
らの信号でトリム調整手段を操作して、船速に応じて、
設定手段で設定された上限値と下限値との間で水噴射口
をトリムアップまたはトリムダウンさせる自動トリム操
作ができるようになるから、自動トリム操作において、
乗員の体重などの条件に応じて予め任意に設定した上限
値および下限値の範囲内でのみトリム調整が行われるた
め、この値を超えて過度にトリムアップまたはトリムダ
ウンすることを確実に防止することができるとともに、
船の航走中の加速、減速、旋回に伴って船速が変化した
場合、船速に応じて自動トリム操作ができるので、適切
なトリム調整を容易に行うことができる。また、手動ス
イッチで水噴射口をトリムアップまたはトリムダウンさ
せながら、トリム検出器の検出値に基づいて、設定手段
により水噴射口の噴射方向の上限値および下限値を任意
に設定することができる。さらに、トリム検出器の検出
値に基づいて、水噴射口の噴射方向の上限値および下限
値を設定できるから、実際に乗員が乗船して航走してい
る状態での水噴射口のトリムをトリム検出器で検出して
上限値および下限値を設定できるので、より確かな設定
が可能となる。
【0011】自動トリム操作において、一定以下の船速
が一定時間続いた場合に水噴射口を最下限までトリムダ
ウンさせるように構成すると(請求項2)、船の旋回、
減速に伴って船速が一定以下になることにより、水噴射
口が自動的に最下限までトリムダウンするので、船首を
下げる船体姿勢となって、旋回に当たって船体の姿勢が
安定して、スムーズに旋回できるとともに、旋回後の加
速もスムーズに行うことができる。自動トリム操作にお
いて、一定以上の船速が一定時間続いた場合に水噴射口
を最上限までトリムアップさせるように構成すると(請
求項3)、加速して船速が一定以上になることにより、
水噴射口が自動的に最上限までトリムアップするので、
船首を上げる船体姿勢となって、加速に当たって船体の
姿勢を安定させつつ最高速度を容易に得ることができ
る。自動トリム操作において、船速検出手段は、エンジ
ンの回転数を船速として検出するように構成すると(請
求項4)、装置の構成を簡単にすることができる。
【0012】
【実施例】図1および図2において、小型船舶10はそ
の船尾船底部にジェット推進機3が搭載され、その前側
にはエンジン2が設置されて、このエンジン2によりイ
ンペラシャフト21が回転駆動されるようにしている。
ジェット推進機3は水吸引口32が船底に開口し、流路
33中には上記インペラシャフト21の先端部に取付け
られたインペラ22が回転可能に配置され、流路33の
後端部には水噴射口(ノズル)30が左右方向に揺動可
能に取付けられている。また船上には中央部付近に操作
ハンドル11が設けられ、その後側に操縦席12が形成
され、操作ハンドル11を握った操縦者が見やすい位置
に手動スイッチ4およびメータ5が設置されている。ま
た船内にはアクチュエータ1が設置され、このアクチュ
エータ1にはプッシュプルケーブル31を介して上記水
噴射口30が連結され、これによって水噴射口30の噴
射方向を上下に変更することができるようにし、すなわ
ち図1仮想線に示すように、水噴射口31を斜め上向き
にしてトリムアップしたり、斜め下向きにしてトリムダ
ウンしたりすることができるようにしたトリム調整手段
が構成されている。なお、水噴射口30をトリムアップ
して水の噴射方向を上に向ければ船首が上がり、また水
噴射口30をトリムダウンして水の噴射方向を下に向け
れば船首は下がる。
【0013】上記アクチュエータ1は、図2に示すよう
にコンピュータ15と駆動モータ16とを具備し、この
コンピュータ15にはプリセットボタン6が接続されて
後述のプリセット位置信号が送られるようにし、またポ
テンショメータなどからなるトリム検出器(方向検出手
段)7および手動スイッチ4が接続され、トリム検出器
7からの信号によりメータ5に水噴射口30の向き(上
下の方向)を表示させるようにしている。またエンジン
2の回転数を検出する回転数センサー20も上記コンピ
ュータ15に接続され、エンジン2の回転数を船速を示
す信号としてコンピュータ15に入力するようにしてい
る。すなわち、回転数センサー20が船速検出手段を構
成している。なお、船速検出手段としては、エンジンの
回転数を検出する代わりに船速を直接に検出する手段を
用いてもよい。
【0014】またコンピュータ15の電源となるバッテ
リ24はエンジン2により充電されるようにしている。
更にコンピュータ15によりアクチュエータ1中の駆動
モータ16が駆動され、これによって上記プッシュプル
ケーブル31を介して水噴射口30の噴射方向を上下に
変更(トリムアップまたはトリムダウン)させるように
している。なお、水噴射口30が中立位置よりも上向き
または下向き姿勢のときに、上記プリセットボタン6を
押すと、その押した時点での水噴射口30の向きをコン
ピュータ15が上限値または下限値として記憶するよう
にしており、これによって水噴射口30の上限値および
下限値の設定手段が構成されている。
【0015】つぎにこの装置の作用を説明する。まず図
3において、エンジン2を始動させる際に手動スイッチ
(MS)4が押されたか否かがステップS1で判断さ
れ、押されていなければ手動操作が行なわれることにな
る。そしてステップS2で手動スイッチ4を押して水噴
射口30を所定方向に向けた状態でプリセットボタン
(PSボタン)6を押したか否かが判断され、この操作
がなされていれば、トリム検出器7による水噴射口30
の向きの検出信号により、ステップS3でトリム位置が
中立より上か下か(水噴射口30の向きが水平より上向
きか下向きか)の判断がなされ、中立より下であればス
テップS4で今のトリム位置をトリム最下限と記憶し、
また中立より上であればステップS5で今の位置をトリ
ム最上限と記憶する。
【0016】なお、水噴射口30のトリム最上・下限の
設定は、ステップS1に限らず、随時行なうことができ
る。したがって、ステップS1のつぎにトリム最上限、
最下限の両方を設定したい場合は、ステップS2におい
て、トリム最上・下限のうちの他方の設定を引き続いて
行なうようにすればよい。
【0017】上記ステップS4またはステップS5の操
作に続き、ステップS6で手動スイッチ4を押したか否
かが判断され、押していなければステップS2に戻って
上記の手順が繰返される。またステップS6で手動スイ
ッチ4が押したと判断されると、ステップS7でトリム
最上限および最下限がプリセット(PS)されているか
否かが判断され、プリセットされていると判断されれ
ば、ステップS8で手動スイッチ4を押した位置が上記
最上限・最下限内か否か、すなわち、手動スイッチ4に
より水噴射口30を操作した範囲がトリム最上限とトリ
ム最下限との間の範囲内か否かが判断され、範囲内であ
ればステップS10でその操作量だけ水噴射口30のト
リムアップまたはトリムダウンを行なわせ、また手動ス
イッチ4により水噴射口30を操作しようとした範囲が
トリム最上限と最下限との間の範囲を超える場合は、ス
テップS9で最上限または最下限までしかトリムアップ
またはトリムダウンは行なわれない。これによって過度
のトリム調整が行なわれるのが防止している。
【0018】またステップS7でトリム最上限および最
下限がプリセットされているか否かが判断され、プリセ
ットされていないと判断されれば、ステップS10で手
動スイッチ4による操作量だけ水噴射口30のトリムア
ップまたはトリムダウンを行なわせる。このステップS
10またはステップS9の操作が行なわれた後、ステッ
プS2に戻り、上記同様の操作が行なわれる。
【0019】なお、上記ステップS2で手動スイッチ4
を押して水噴射口30を所定方向に向けた状態でプリセ
ットボタン6を押したか否かが判断され、この操作がな
されていないと判断された場合には、ステップS6に移
り、上記のステップS6以下の操作がなされることにな
る。
【0020】またステップS1でエンジン2を始動させ
る際に手動スイッチ4が押されたか否かの判断により、
押されていると判断された場合にはオートトリム(自動
トリム)操作が行なわれることになり、図4に示す操作
が行なわれることになる。すなわち、ステップS12で
手動スイッチ4を押して水噴射口30を所定方向に向け
た状態でプリセットボタン6を押したか否かが判断さ
れ、この操作がなされていれば、ステップS13でトリ
ム位置が中立より上か下かの判断がなされ、中立より下
であればステップS15で今のトリム位置をトリム最下
限と記憶し、また中立より上であればステップS14で
今の位置をトリム最上限と記憶し、ステップS12に戻
る。なお、ここでトリム最上限、最下限の両方を設定し
たい場合は、ステップS2と同様に他方の設定を引き続
いて行なうようにすればよい。
【0021】またステップS12での判断で、上記操作
がなされていないと判断された場合、あるいはステップ
S13〜ステップS15の操作によりトリム最上・下限
がセットされた後、セットの更新が行なわれていない場
合は、ステップS16で手動スイッチ4を押したか否か
が判断され、手動操作への切換えが行なわれたか否かが
判断される。手動への切換え操作が行なわれていないと
判断されると、回転数センサー20からの信号により、
ステップS17で、旋回に当って減速されるなどして、
エンジン回転数が2000rpm以下が3秒以上続いた
か否かが判断され、続いていなければステップS17の
操作が繰返され、これによってごく短時間の速度変化に
よっては調整が行なわれないようにし、運転状態が不安
定にならないようにしている。そしてエンジン回転数が
2000rpm以下が3秒以上続くとステップS18で
トリム最下限がプリセットされているか否かが判断さ
れ、プリセットされていると判断されれば、ステップS
19でプリセット位置までトリムダウンされ、またプリ
セットされていないと判断されればステップS20で水
噴射口30のトリムダウンの可能な位置までトリムダウ
ン(フルトリムダウン)される。ついでステップS21
で手動スイッチ4を押して水噴射口30を所定方向に向
けた状態でプリセットボタン6を押したか否かが判断さ
れ、この操作がなされていれば上記ステップS13に移
り、また押されていなければ、図5のステップS30に
移る。また上記ステップS16で手動スイッチ4が押さ
れたと判断された場合は、図5のステップS31に移
る。
【0022】上記ステップS21の判断を行なうのは、
一旦トリム最上・下限位置がセットされた後にトリム最
上・下限位置の更新が行なえるようにするためである。
また上記ステップS16の判断を行なうのは、オートト
リム操作が行なわれている間でも、手動トリム操作に切
換えができるようにしているためである。
【0023】図5において、ステップS30で手動スイ
ッチ4を押したか否かが判断され、押したと判断される
と、ステップS31でトリム最上限および最下限がプリ
セットされているか否かが判断され、プリセットされて
いると判断されれば、ステップS32で手動スイッチ4
を押した位置が最上限・最下限内か否か、すなわち、手
動スイッチ4により水噴射口30を操作した範囲がトリ
ム最上限と最下限との間の範囲内であるか否かが判断さ
れ、範囲内であればその操作量だけステップS33で水
噴射口30のトリムアップまたはトリムダウンを行なわ
せた後、図4のステップS12に戻り、また手動スイッ
チ4により水噴射口30を操作しようとした範囲がトリ
ム最上限と最下限との間の範囲を超えると判断された場
合は、ステップS34でトリム最上限または最下限まで
しかトリムアップまたはトリムダウンは行なわれない。
【0024】上記ステップS30で手動スイッチ4が押
されていないと判断されると、ステップS35でエンジ
ン回転数が5000rpm以上が3秒以上続いたか否か
が判断され、続いていなければこのステップS35の操
作が繰返される。そして3秒以上続いたと判断される
と、ステップS36でトリム最上限がプリセットされて
いるか否かが判断され、プリセットされていると判断さ
れれば、ステップS38でプリセット位置までトリムア
ップされ、またプリセットされていないと判断されれば
ステップS37で最上限までトリムアップ(フルトリム
アップ)され、ステップS12に戻る。
【0025】なお、エンジン回転数が5000rpm以
上で航走している状態における水噴射口30の位置をコ
ンピュータに記憶しておき、ステップS37においてフ
ルトリムアップの代わりに、この記憶した水噴射口30
の位置まで水噴射口30をトリムアップするようにして
もよい。ここで、エンジン始動後始めてエンジン回転数
が5000rpm以上になったときは、前回(エンジン
が停止される前)の運転においてエンジン回転数が50
00以上で航走している状態における水噴射口30の位
置まで水噴射口30をトリムアップさせる。
【0026】このように、水噴射口30の上下方向の向
きを上限値および下限値に設定する設定手段を設けてい
るために、この値を超えて過度にトリムアップまたはト
リムダウンの操作をすることが確実に防止することがで
き、またこの上限値および下限値の設定は乗員の数など
に応じて予め適正な値に設定することができる。また手
動スイッチ4によってオートトリムに設定することによ
り、回転数センサー20からの船速信号により必要な条
件下でトリムの調整を行なうことができ、しかもこの調
整は予め設定された船速が一定時間続いた場合のみ行な
われるようにしているために、過度に頻繁に切換え操作
が行なわれて運転状態が不安定になるのを防止すること
ができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、トリム検出器の検出値に基づいて、水噴射口の噴射
方向の上限値および下限値を任意に設定する設定手段を
設けることにより、船速検出手段からの信号でトリム調
整手段を操作して、船速に応じて、設定手段で設定され
た上限値と下限値との間で水噴射口をトリムアップまた
はトリムダウンさせる自動トリム操作ができるようにな
るから、自動トリム操作において、乗員の体重などの条
件に応じて予め任意に設定した上限値および下限値の範
囲内でのみトリム調整が行われるため、この値を超えて
過度にトリムアップまたはトリムダウンすることを確実
に防止することができるとともに、船の航走中の加速、
減速、旋回に伴って船速が変化した場合、船速に応じて
自動トリム操作ができるので、適切なトリム調整を容易
に行うことができる。また、手動スイッチで水噴射口を
トリムアップまたはトリムダウンさせながら、トリム検
出器の検出値に基づいて、設定手段により水噴射口の噴
射方向の上限値および下限値を任意に設定することがで
きる。さらに、トリム検出器の検出値に基づいて、水噴
射口の噴射方向の上限値および下限値を設定できるか
ら、実際に乗員が乗船して航走している状態での水噴射
口のトリムをトリム検出器で検出して上限値および下限
値を設定できるので、より確かな設定が可能となる。
【0028】自動トリム操作において、一定以下の船速
が一定時間続いた場合に水噴射口を最下限までトリムダ
ウンさせるように構成すると(請求項2)、船の旋回、
減速に伴って船速が一定以下になることにより、水噴射
口が自動的に最下限までトリムダウンするので、船首を
下げる船体姿勢となって、旋回に当たって船体の姿勢が
安定して、スムーズに旋回できるとともに、旋回後の加
速もスムーズに行うことができる。自動トリム操作にお
いて、一定以上の船速が一定時間続いた場合に水噴射口
を最上限までトリムアップさせるように構成すると(請
求項3)、加速して船速が一定以上になることにより、
水噴射口が自動的に最上限までトリムアップするので、
船首を上げる船体姿勢となって、加速に当たって船体の
姿勢を安定させつつ最高速度を容易に得ることができ
る。自動トリム操作において、船速検出手段は、エンジ
ンの回転数を船速として検出するように構成すると(請
求項4)、装置の構成を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す船体側面での装置の配
置図である。
【図2】この発明の装置のブロック図である。
【図3】この発明の装置の作用を示すフローチャートの
一部である。
【図4】この発明の装置の作用を示すフローチャートの
一部である。
【図5】この発明の装置の作用を示すフローチャートの
一部である。
【符号の説明】
1 アクチュエータ 2 エンジン 3 ジェット推進機 4 手動スイッチ 6 プリセットボタン 7 トリム検出器 10 船体 15 コンピュータ 20 回転数センサー 30 水噴射口

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンにより駆動されるジェット推進
    機を備えた小型船舶において、 ジェット推進機の水噴射口をトリムアップおよびトリム
    ダウンして水の噴射方向を上下に変更させるトリム調整
    手段と、水噴射口の上下の向きからトリムを検出するト
    リム検出器と、上記トリム調整手段を手操作可能な手動
    スイッチと、船速を検出する船速検出手段と、上記トリ
    ム検出器の検出値に基づいて、水噴射口の噴射方向の上
    限値および下限値を任意に設定する設定手段とを有し、上記手動スイッチでトリム調整手段を手操作して、水噴
    射口をトリムアップまたはトリムダウンさせる手動トリ
    ム操作ができるように構成されているとともに、 上記船速検出手段からの信号でトリム調整手段を操作し
    て、船速に応じて、設定手段で設定された上限値と下限
    値との間で水噴射口をトリムアップまたはトリムダウン
    させる自動トリム操作ができるように構成されている
    とを特徴とする小型船舶のトリム調整装置。
  2. 【請求項2】 上記自動トリム操作において、一定以下
    の船速が一定時間続いた場合に水噴射口を最下限まで
    リムダウンさせるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の小型船舶のトリム調整装置。
  3. 【請求項3】 上記自動トリム操作において、一定以上
    の船速が一定時間続いた場合に水噴射口を最上限まで
    リムアップさせるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の小型船舶のトリム調整装置。
  4. 【請求項4】 上記自動トリム操作において、上記船速
    検出手段は、エンジンの回転数を船速として検出するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1,2また
    は3記載の小型船舶のトリム調整装置。
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JP2009269531A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Suzuki Motor Corp 船外機の傾斜角制御装置

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